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禁煙にも正しい知識と理解を!

禁煙がうまくいかないときのチェックポイント確認しよう 5つの E③ EDUCATION(教育)正しい教育(Education)を! ちまたに溢れる情報には有害なものもあります。 正しい教育を受けて、正確な知識を身に付けましょう。・青少年が接するメディアの情報を正しく選別するのは大人の役目です。・タバコ産業による喫煙を続けさせるための“教育”には注意を!社会医療法人敬愛会 ちばなクリニック 清水 隆裕氏Copyright © 2016 CareNet, Inc. All rights reserved.

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CYP2D6阻害SSRI、タモキシフェンの有効性を低下せず/BMJ

 タモキシフェンと選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)の併用において、CYP2D6を強力に阻害するSSRIのパロキセチンまたはfluoxetineは、他のSSRIと比較し死亡リスクを増加させないことが確認された。米国ハーバード・メディカル・スクールのMacarius M Donneyong氏らが、5つの国内医療保険データベースを用いたコホート研究の結果、明らかにした。乳がん女性の半数近くはうつ病や不安症を抱えており、タモキシフェンを使用している女性の約4分の1はSSRI薬を服用しているという。タモキシフェンはCYP2D6によって代謝され活性型となるため、CYP2D6の強力な阻害作用を持つSSRI薬との併用は、理論上、活性代謝物が減少し有効性が低下する可能性が示唆されていた。BMJ誌2016年9月30日号掲載の報告。CYP2D6阻害作用を有するSSRI vs.その他SSRIの死亡率を比較 研究グループは、米国の個人または公的な健康保険プログラム5つのデータベースを用い、1995~2013年のデータを解析した。 対象は、タモキシフェン服用中にSSRI内服を開始した女性(コホート1)、およびタモキシフェン開始時すでにSSRIを内服していた女性(コホート2)。各コホートの全死因死亡率を、CYP2D6阻害作用を有するSSRI(パロキセチン、fluoxetine)使用者と、他のSSRI薬(シタロプラム、エスシタロプラム、フルボキサミン、セルトラリン)使用者とで比較した。CYP2D6阻害SSRI内服例と他のSSRI内服例で死亡率に差はなし タモキシフェン新規使用者は、コホート1が6,067例、コホート2が8,465例で、全体の平均年齢は55歳であった。 コホート1では、追跡期間中央値2.2年(四分位範囲0.9~4.5)で死亡991例(死亡率64.3/1,000人年)、コホート2では同2.0年(0.8~3.9)で死亡1,014例(死亡率53.3/1,000人年)であった。 コホート1と2を合わせた全死亡率は、CYP2D6阻害SSRI内服例で58.6/1,000人年、他のSSRI内服例で57.9/1,000人年であり、他のSSRI併用に対するCYP2D6阻害SSRI併用全例の死亡ハザード比は0.96であった(95%信頼区間:0.88~1.06)。感度解析においても結果は一貫していた。 なお、著者は研究の限界として、死因に関する情報不足、喫煙や肥満といった潜在的な交絡因子を除外できないこと、平均追跡期間が短いこと、処方箋どおりに内服されていたかは不明であることなどを挙げている。

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アジスロマイシン追加で緊急帝王切開の母体感染リスク低減/NEJM

 緊急帝王切開時の標準的な予防的抗菌薬投与に、抗菌スペクトルを拡大するためにアジスロマイシンを追加すると、術後の母体の感染リスクが低減することが、米国・アラバマ大学バーミングハム校のAlan T N Tita氏らが行ったC/SOAP試験で示された。研究の成果は、NEJM誌2016年9月29日号に掲載された。米国では、妊娠関連感染症は母親の死因の第4位を占めており、母体感染は入院期間を延長し、医療費を増加させる。帝王切開は最もよく行われる手術手技であり、子宮内膜炎や創感染を含む手術部位感染率は経膣分娩の5~10倍に達するという。2,000例以上の妊婦のプラセボ対照無作為化試験 C/SOAPは、緊急帝王切開を受ける女性において、標準的な予防的抗菌薬投与に、抗菌スペクトラムを拡大するためにアジスロマイシンを併用するアプローチの有用性を評価するプラグマティックな二重盲検プラセボ対照無作為化試験(Eunice Kennedy Shriver米国国立小児保健発達研究所の助成による)。 対象は、妊娠24週以降の単胎妊娠で、分娩時または破水後に緊急帝王切開が施行された女性であった。 被験者は、アジスロマイシン500mgを静脈内投与する群またはプラセボを投与する群に無作為に割り付けられた。すべての妊婦が、各施設のプロトコルに従って、切開の前または切開後可及的速やかに、標準的な予防的抗菌薬投与(セファゾリン)を受けた。 主要アウトカムは、術後6週以内に発生した子宮内膜炎、創感染、その他の感染症(腹腔または骨盤内膿瘍、敗血症、血栓性静脈炎、腎盂腎炎、肺炎、髄膜炎)であった。 2011年4月~2014年11月に、米国の14施設に2,013例の妊婦が登録され、アジスロマイシン群に1,019例、プラセボ群には994例が割り付けられた。主要アウトカムがほぼ半減、新生児の有害なアウトカムは増加せず 平均年齢は、アジスロマイシン群が28.2±6.1歳、プラセボ群は28.4±6.5歳であった。妊娠中の喫煙者がアジスロマイシン群でわずかに少なかった(9.5 vs.12.3%)が、これ以外の背景因子は両群で類似していた。帝王切開の手技関連の因子にも両群に差はなかった。 主要アウトカムの発生率は、アジスロマイシン群が6.1%(62/1,019例)と、プラセボ群の12.0%(119/994例)に比べ有意に良好であった(相対リスク[RR]:0.51、95%信頼区間[CI]:0.38~0.68、p<0.001)。 子宮内膜炎(3.8 vs.6.1%、RR:0.62、95%CI:0.42~0.92、p=0.02)および創感染(2.4 vs.6.6%、0.35、0.22~0.56、p<0.001)では有意な差が認められ、その他の感染症(0.3 vs.0.6%、0.49、0.12~1.94、p=0.34)には差はみられなかった。 副次複合アウトカムである新生児の死亡および合併症の発生率は、アジスロマイシン群が14.3%(146/1,019例)、プラセボ群は13.6%(135/994例)であり、差を認めなかった(RR:1.05、95%CI:0.85~1.31、p=0.63)。 母体の重篤な有害事象の発現率は、アジスロマイシン群が有意に低く(1.5 vs.2.9%、RR:0.50、95%CI:0.27~0.94、p=0.03)、新生児の重篤な有害事象には差がなかった(0.7 vs.0.5%、1.37、0.43~4.29、p=0.77)。 著者は、「抗菌スペクトラムの拡大を目的とするアジスロマイシンの追加により、新生児の有害なアウトカムを増加させることなく、母体の感染症が低減し、医療リソースの使用が抑制された」としている。

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禁煙を助ける道具を上手に使おう

禁煙がうまくいかないときのチェックポイント確認しよう 5つの E② EQUIPMENT(道具)道具(Equipment)を上手に使おう! 禁煙補助薬(飲み薬、貼り薬など)を上手に活用。 スマートフォンなどのアプリも便利です。 昆布やガムなどもタバコの代替品として有効なアイテムです。・禁煙チャレンジに、“素手”で闘う必要はありません!・タバコの代わりになる嗜好品や、禁煙を後押しするアイテムをうまく取り入れながら、最終的には禁煙を達成しましょう。社会医療法人敬愛会 ちばなクリニック 清水 隆裕氏Copyright © 2016 CareNet, Inc. All rights reserved.

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禁煙の手始めは環境を整えること

禁煙がうまくいかないときのチェックポイント確認しよう 5つの E① ENVIRONMENT(環境)環境(Environment)を整えよう 灰皿が置きっぱなし ライターがいつでも使える 手の届く所にタバコがある……これではうまくいかないのが当たり前ですまずは身の回りからタバコに関連したものを遠ざけて吸いにくい環境をつくってみましょう!社会医療法人敬愛会 ちばなクリニック 清水 隆裕氏Copyright © 2016 CareNet, Inc. All rights reserved.

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タバコとアトピー性皮膚炎、受動/能動喫煙いずれも関連

 タバコの煙は、アトピー性皮膚炎(AD)の危険因子かもしれない。米国・ノースウェスタン大学のRobert Kantor氏らのシステマティックレビューおよびメタ解析の結果、能動喫煙および受動喫煙によるタバコの煙への曝露は、AD有病率の増加と関連していることが明らかとなった。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2016年8月16日号掲載の報告。 研究グループは、アトピー性皮膚炎とタバコの煙への曝露との関連について検討する目的で、MEDLINE、EMBASE、ScopusおよびCochrane Libraryを用い1823~2015年に発表された論文を検索し、観察研究86報のシステマティックレビューおよびメタ解析を行った。 エビデンスの質はNewcastle-Ottawa Scale(NOS)にて評価し、メタ解析はランダム効果モデルを用いて推定プールオッズ比(OR)を算出して行った。サブセット解析は、年齢(小児、成人)、地域、試験デザイン(横断、縦断)、研究の規模(<5,000、≧5,000)、研究の質(NOSスコア<6、≧6)、および喫煙量(少量、多量)に関して行われた。 主な結果は以下のとおり。・ADの診断は、能動喫煙(OR:1.87、95%信頼区間[CI]:1.32~2.63)および受動喫煙(OR:1.18、95%CI:1.01~1.38)でOR高値の関連が認められた。・一方、妊娠中における母親の喫煙(OR:1.06、95%CI:0.80~1.40)とは関連していなかった。・能動喫煙とADとの関連は、小児・成人、地域、研究の規模にかかわらず有意なままであった。ただし、研究はすべて横断研究でありNOSスコアは6以上であった。・受動喫煙については、小児・成人、横断研究、南部/中央アメリカおよびアフリカで行われた研究、研究の規模が5,000未満、NOSスコア6未満の研究において、ADとの関連が認められた。

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電子タバコの使用増加と禁煙成功率/BMJ

 英国では、電子タバコの使用の増加と禁煙試行の変動の関連は明確ではないものの、電子タバコの使用増加によって、禁煙試行の成功率が上昇していることが、英国ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのEmma Beard氏らの検討で示された。また、電子タバコは、医師の処方によるニコチン代替療法薬の使用を減少させたが、他の禁煙支援サービスとの関連は認めないこともわかった。研究の成果は、BMJ誌2016年9月13日号に掲載された。近年、電子タバコ使用の増加が、禁煙活動を阻害している可能性が懸念されている。これが事実であれば、たとえ電子タバコを使用する喫煙者の禁煙成功率が上昇したとしても、公衆衛生学上の電子タバコの影響はネガティブである可能性があるという。禁煙試行、禁煙成功、薬物療法、支援サービスとの関連を時系列に評価 研究グループは、英国における電子タバコの使用の変動が、禁煙試行やその成功、および禁煙試行における薬物療法や禁煙支援サービスの利用に及ぼす影響を推定するために、時系列的アプローチを用いた実証研究を行った(Cancer Research UKなどの助成による)。 解析には、英国の16歳以上を対象とする反復的な横断的世帯調査であるSmoking Toolkit Studyの参加者のデータを用いた。2006~15年に、約1,200人の喫煙者のデータを年4回収集した。また、全国行動支援プログラムのモニタリング・データから、試験期間中に禁煙支援サービスで禁煙日を設定した802万9,012例のデータを解析に含めた。 喫煙者および禁煙試行者の電子タバコの使用データを用いて、禁煙成功率を予測した。また、喫煙者の電子タバコの使用データを用いて、禁煙試行率を予測した。さらに、電子タバコを用いた禁煙試行率のデータからは、処方箋医薬品、処方箋または薬局で購入したニコチン代替療法薬、および行動支援の利用による禁煙試行率を予測した。喫煙者、禁煙試行者の双方で禁煙率が改善 禁煙の成功率は、喫煙者の電子タバコの使用率が1%増加するごとに、有意に0.098%上昇し(95%信頼区間[CI]:0.064~0.132、p<0.001)、禁煙試行者の電子タバコの使用率が1%増加するごとに、有意に0.058%(95%CI:0.038~0.078、p<0.001)上昇した。 電子タバコの使用が、禁煙試行率(β:0.025、95%CI:-0.035~0.085、p=0.41)、薬局で購入したニコチン代替療法薬の使用(β:0.006、95%CI:-0.088~0.077、p=0.89)、処方箋医薬品の使用(β:-0.070、95%CI:-0.152~0.013、p=0.10)、行動支援の利用(β:-0.013、95%CI:-0.102~0.077、p=0.78)と関連することを示すエビデンスは認めなかった。 一方、禁煙試行中の電子タバコの使用と、処方箋で入手したニコチン代替療法薬の使用には負の相関が認められた(β:-0.098、95%CI:-0.189~-0.007、p=0.04)。 著者は、「本試験の知見は、『電子タバコの使用の増加は禁煙を阻害する』との仮説に反するものであった。電子タバコの使用増加は、処方箋によるニコチン代替療法を抑制するとともに、禁煙の成功に寄与している可能性がある」としている。

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1分でわかる家庭医療のパール ~翻訳プロジェクトより 第32回

第32回:偶然肺結節を見つけたときには?監修:吉本 尚(よしもと ひさし)氏 筑波大学附属病院 総合診療科 日本における悪性腫瘍による死亡の第1位は肺がんです。肺がんに対しては対策型検診として、40歳以上の男女に対する胸部単純X線撮影と、高危険群に対する喀痰細胞診による早期発見の努力が推進されてきました。CTによる肺がん検診は、日本では任意型検診として、受診者の自由意志により行われています。今回は偶然発見された孤発性肺結節の評価について、米国での対応を見てみましょう。 ちなみに日本CT検診学会から「低線量CTによる肺がん検診の肺結節の判定基準と経過観察の考え方第3版」2) 、「低線量マルチスライスCTによる肺がん検診:肺結節の判定と経過観察図」3) というものが公開されておりますので併せてご覧いただき、参考にしてください。 タイトル:孤立性肺結節の評価Evaluation of the Solitary Pulmonary Nodule以下、American family physician 2015年12月15日号1) より【孤立性肺結節の定義】 直径3cmまでの境界明瞭な単一の円形の不透明な領域で、含気肺によって完全に囲まれているもの。 直径3cmよりも大きい肺病変は肺腫瘤と呼ばれ、悪性の可能性を考慮しなければならない。 悪性腫瘍のリスクが高い喫煙者のがんスクリーニングでは、孤立性肺結節の有病率は8%~51%であった。【結節の特徴】 悪性のリスク:最大径20mm以上、倍加時間(Tumor Doubling Time)400日以内、非対称の石灰化を伴う病変、上葉に位置する病変、棘形成病変。 良性の可能性:最大径5mm以下、2年間サイズが不変、境界明瞭、中心または同心円パターンの石灰化結節。【メイヨークリニックからの最も一般的に使用されるモデル】年齢、胸郭外癌の病歴(結節検出5年以内)、結節直径、棘形成の有無、喫煙歴、結節位置(上葉か否か):6つの独立した予測因子を用いて、悪性腫瘍の確率を推定(計算方法はこちらを参照)。【フォローアップ評価】 外科的切除や非外科的な生検は、連続的な画像評価ではっきりと増大している充実性もしくは一部が充実性の孤発性肺結節の患者で実施すべきである。 少なくとも2年間安定している充実性の孤発性肺結節には、通常さらなる評価を必要としない。 直径8~30mmの結節に関しては、悪性リスクが低ければCTフォロー、リスクが中等度ならPET-CTで評価し必要に応じて生検や切除、リスクが高ければ転移の有無を確認した上で切除が検討される。直径8mm未満の場合には、大きさに応じて一定間隔でのCT画像フォローとなる。実際にはそれぞれの悪性のリスクを見積もり、リスクに応じた対応、患者の価値観などに応じて個別対応が求められる。※本内容は、プライマリケアに関わる筆者の個人的な見解が含まれており、詳細に関しては原著を参照されることを推奨いたします。 1) Kikano GE, et al. Am Fam Physician. 2015;92:1084-1091. 2) 「低線量CTによる肺がん検診の肺結節の判定基準と経過観察の考え方 第3版」日本CT検診学会 肺がん診断基準部会編 3) 「低線量マルチスライスCTによる肺がん検診:肺結節の判定と経過観察図」日本CT検診学会 肺がん診断基準部会編

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重症/最重症COPD、3剤配合吸入薬の臨床効果/Lancet

 重症/最重症の慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療において、吸入コルチコステロイド(ICS)+長時間作用型β2受容体刺激薬(LABA)+長時間作用型ムスカリン受容体拮抗薬(LAMA)の配合薬の吸入療法は、ICS+LABAよりも良好な臨床ベネフィットをもたらすことが、英国・マンチェスター大学のDave Singh氏らが実施したTRILOGY試験で明らかとなった。研究の成果は、Lancet誌2016年9月3日号(オンライン版2016年9月1日号)に掲載された。GOLDガイドラインは、COPDの増悪歴のある患者には、LAMAまたはICS+LABAを推奨しているが、これらを行っても多くの患者が増悪を来すため、実臨床ではICS+LABA+LAMAの3剤併用療法へと治療が強化されることが多い。このレジメンを簡便化した、プロピオン酸ベクロメタゾン(BDP)+フマル酸フォルモテロール(FF)+グリコピロニウム臭化物(GB)の配合薬の開発が進められている。3剤配合薬の有用性を無作為化試験で評価 TRILOGYは、重症/最重症COPD患者において、BDP/FF/GBとBDP/FFの安全性と有効性を比較する二重盲検実薬対照無作為化試験(Chiesi Farmaceutici SpA社の助成による)。 対象は、年齢40歳以上、気管支拡張薬投与後の1秒量(FEV1)<50%、%FEV1<0.7で、過去1年以内に中等症~重症のCOPD増悪を1回以上発症し、COPDアセスメントテスト(CAT)スコア≧10点、ベースライン呼吸困難指数(BDI)スコア≦10点であり、スクリーニングの前に、ICS+LABA、ICS+LAMA、LABA+LAMA、LAMAによる2ヵ月以上の治療歴がある症候性COPD患者であった。 被験者は、全例が2週間の導入期間にBDP/FFの投与を受けたのち、BDP/FF/GBにステップアップする群またはBDP/FFを維持する群(加圧定量噴霧式吸入器[pMDI]を用いて1日2回吸入)に無作為に割り付けられ、52週の治療が行われた。 主要評価項目は、26週時の投与前(朝)FEV1および投与後2時間のFEV1のベースラインからの変化、呼吸困難変化指数(TDI)スコアの3つとした。副次評価項目は、52週時の中等症~重症のCOPD増悪の割合などであった。 2014年3月21日~2016年1月14日までに、14ヵ国159施設(1次医療機関:18、2次医療機関:99、3次医療機関:28、専門研究機関:14)に、1,368例が登録された。BDP/FF/GB群に687例、BDP/FF群には681例が割り付けられた。呼吸困難の改善効果には差がない 平均年齢は、BDP/FF/GB群が63.3歳、BDP/FF群は63.8歳で、男性がそれぞれ74%、77%を占めた。現在喫煙者は両群とも47%、COPD初回診断後の経過期間は両群とも7.7年であった。 26週時の投与前FEV1は、BDP/FF/GB群がBDP/FF群よりも0.081L改善し(95%信頼区間[CI]:0.052~0.109、p<0.001)、投与後2時間FEV1はBDP/FF/GB群が0.0117L改善した(95%CI:0.086~0.147、p<0.001)。これらのBDP/FF/GB群の優位性は、52週時も維持されていた(いずれも、p<0.001)。 26週時の平均TDIスコアは、BDP/FF/GB群が1.71、BDP/FF群は1.50であり、両群に有意な差は認めなかった(群間差:0.21、95%CI:-0.08~0.51、p=0.160)。 QOL評価では、26週時のSt George’s Respiratory Questionnaire(SGRQ)スコアの臨床的に重要な改善(ベースラインからの4単位以上の低下)の達成率は、BDP/FF/GB群が47%と、BDP/FF群の36%に比べ有意に良好であった(オッズ比[OR]:1.52、95%CI:1.21~1.91、p<0.001)。このBDP/FF/GB群の優位性は、52週時も維持されていた(43 vs.36%、OR:1.33、95%CI:1.06~1.66、p=0.014)。 中等症~重症増悪の補正年間発生頻度は、BDP/FF/GB群が0.41と、BDP/FF群の0.53に比べ有意に23%少なかった(率比:0.77、95%CI:0.65~0.92、p=0.005)。 治療関連有害事象の発現率は、BDP/FF/GB群が54%、BDP/FF群は56%であった。BDP/FF/GB群で、1例に重篤な治療関連有害事象(心房細動)が認められた。 著者は、「BDP/FF/GBは、良好な気管支拡張作用を発揮し、呼吸困難の改善効果は有意ではなかったものの、健康関連QOLおよび中等症~重症の増悪の予防効果は有意に優れた」とまとめ、「本試験は、単一の吸入器を用いた、ICS+LABAからICS+LABA+LAMAの3剤併用療法へのステップアップ治療の、臨床ベネフィットのエビデンスをもたらした初めての研究である」としている。

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非ST上昇型急性冠症候群への早期侵襲的治療、15年追跡結果/Lancet

 非ST上昇型急性冠症候群(NSTE-ACS)に対する早期侵襲的治療は、非侵襲的治療と比較して死亡または心筋梗塞の発生を平均18ヵ月、虚血性心疾患による再入院を37ヵ月延長させた。NSTE-ACSへの早期侵襲的治療は死亡または心筋梗塞の発生率を減少させることがFRISC-II試験で初めて示されたが、今回、スウェーデン・ウプサラ大学のLars Wallentin氏らは、早期侵襲的治療の長期的な有益性について評価すべく、残存寿命の観点からFRISC-II試験の15年間の追跡調査におけるすべての心血管イベントについて解析した。結果を踏まえて著者は、「ほとんどのNSTE-ACS患者において、早期侵襲的治療は優先すべき治療選択肢であることが裏付けられた」とまとめている。Lancet誌オンライン版2016年8月25日号掲載の報告。NSTE-ACS患者約2,400例で早期侵襲的治療と非侵襲的治療を比較 FRISC-II試験は、スウェーデン・デンマーク・ノルウェーの58施設で実施された多施設前向き無作為化試験である。1996年6月17日~1998年8月28日にNSTE-ACS患者2,457例が登録され、7日以内の冠動脈造影で70%以上狭窄を認めた場合は血行再建を行う早期侵襲的治療群(侵襲群)と、至適薬物療法を行うも不応性または症状再発あるいは退院前の症候限界性運動負荷試験で重度の虚血が確認された場合に冠動脈造影を行う非侵襲的治療群(非侵襲群)に、1対1の割合で無作為に割り付けた。割り付け時にバイオマーカー分析のため血漿を採取。長期転帰は全国医療登録のデータで確認した。 主要評価項目は、死亡または心筋梗塞の複合エンドポイントであった。追跡期間中の致死的イベント発生はKaplan-Meier法にて推算し、平均累積イベント曲線間の面積として算出した2次性イベント(再発を含む)延期期間を比較した(intention-to-treat解析)。15年間で、早期侵襲的治療は致死的イベントの発生を平均1年半延長 最低15年間追跡した2014年12月31日時点において、2,457例中2,421例(99%)で生存に関するデータが、2,182例(82%)で2年後の他のイベントに関するデータが得られた。 追跡期間中、非侵襲群と比較して侵襲群では死亡または2次性の心筋梗塞の発生が平均549日間遅延した(95%CI:204~888、p=0.0020)。この効果は、非喫煙患者(平均809日、95%CI:402~1,175、交互作用のp=0.0182)、トロポニンT値上昇を伴う患者(平均778日、95%CI:357~1,165、交互作用のp=0.0241)、増殖分化因子-15(GDF-15)濃度上昇を伴う患者(平均1,356日、95%CI:507~1,650、交互作用のp=0.0210)でより大きく、両群の差は主に新たな心筋梗塞の発生遅延によるものであった。 一方、死亡率のみでは最初の3~4年間に差がみられたものの、これは心臓死の差によるもので、時間とともに差は認められなくなった。侵襲群では、死亡または虚血性心疾患による2次性の再入院を平均1,128日(95%CI:830~1,366)遅らせ、これは全サブグループで一貫していた(p<0.0001)。

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喫煙による潜在性動脈硬化リスク、禁煙で減るのか

 滋賀動脈硬化疫学研究(SESSA:Shiga Epidemiological Study of Subclinical Atherosclerosis)において、喫煙が複数の血管床での潜在性動脈硬化と強く関連する一方、その関連性は禁煙後の期間が長くなるに連れて減衰することがわかった。Journal of the American Heart Association誌2016年8月29日号に掲載。 喫煙は、心血管疾患の圧倒的な危険因子であるが、予防可能な因子でもある。本研究では、心血管疾患のない40~79歳の日本人男性1,019例の集団ベースのサンプルにおいて、喫煙状況・累積喫煙歴(pack-years)・1日消費量・禁煙後期間と、冠動脈石灰化・頸動脈内膜中膜複合体厚(CIMT)・頸動脈プラーク・大動脈石灰化・上腕足関節血圧比を含め、解剖学的に異なる4つの血管床での潜在性動脈硬化の関連を横断的に検討した。 主な結果は以下のとおり。・現在喫煙者、元喫煙者、非喫煙者の割合は、それぞれ32.3%、50.0%、17.7%であった。・現在喫煙者は、4循環すべてにおいて、非喫煙者と比べて潜在性動脈硬化リスクが有意に高かった(冠動脈石灰化>0のオッズ比[OR]:1.79[95%CI:1.16~2.79]、CIMT>1.0mmのOR:1.88 [同:1.02~3.47]、大動脈石灰化>0のOR:4.29 [同:2.30~7.97]、足関節上腕血圧比<1.1のOR:1.78 [同:1.16~2.74])。・元喫煙者は、頸動脈と大動脈で、非喫煙者と比べて潜在性動脈硬化リスクが有意に高かった(CIMT>1.0mmのOR:1.94 [同:1.13~3.34]、大動脈石灰化>0のOR:2.55 [同:1.45~4.49])。・現在喫煙者および元喫煙者で、pack-yearsや1日消費量との用量反応関係が、とくにCIMT、頸動脈プラーク、大動脈石灰化、上腕足関節血圧比との間に認められた。現喫煙者では、pack-yearsや1日消費量が少なくても、冠動脈石灰化や大動脈石灰化と関連していた。一方、元喫煙者では、禁煙後期間が動脈硬化指標すべてにおける低負荷と直線的に相関していた。

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ピオグリタゾンと膀胱がんの関連はいかに…(解説:吉岡 成人 氏)-589

BMJ誌に2つの相反する解析データが掲載 2016年3月末、英国のプライマリケアのデータベースを利用して、14万5,806例の新たに治療を開始した2型糖尿病患者を解析したデータにおいて、ピオグリタゾン投与群ではそれ以外の薬剤治療群と比較してハザード比で1.63(95%信頼区間:1.22~2.19)倍、膀胱がんの発症が多いことがBritish Medical Journal誌に報告された1)。ピオグリタゾンの使用期間が2年以上、累積使用量が2万8,000mgを超えるとリスクが高まるとされている。そして、5ヵ月後の同誌には、ピオグリタゾンと膀胱がんのリスクは関連がないという報告が掲載されている2)。欧州4ヵ国の37万人の解析 フィンランド、オランダ、スウェーデン、英国の欧州4ヵ国の医療データベースを用いた後ろ向きコホート研究で、ピオグリタゾンが投与された5万6,337例とピオグリタゾン以外の薬剤を投与された同一国の2型糖尿病患者31万7,109例を対象として、1対1(nearest match cohort)および1対10(multiple match cohort)でマッチングした2つのコホートを設定し、Cox比例ハザードモデルを用いて解析を行っている。 平均追跡期間2.9年において、ピオグリタゾン群では130例の膀胱がんが認められ、対照群では1対1コホートで153例、1対10コホートで970例であった。膀胱がん発症のリスクについて、ピオグリタゾンの対照群に対するハザード比は1対1コホートで0.99(95%信頼区間:0.75~1.30)、1対10コホートで1.00(95%信頼区間:0.83~1.21)であった。また、ピオグリタゾンの投与期間や累積使用量と膀胱がんのリスクは関連せず、1対1コホートでピオグリタゾンの使用期間が48ヵ月を超えている群の補正後ハザード比は0.86(95%信頼区間:0.44~1.66)、累積使用量が4万mgを超えている群では0.65(95%信頼区間:0.33~1.26)であったと報告されている。いくつもの報告があるが… ピオグリタゾンは承認前の動物実験において、雄ラットにおける膀胱腫瘍の増加が確認されており、米国の医療保険組織であるKNPC(Kaiser Permanente North California)の医療保険加入者データベースを用いた前向きの観察研究が2004年から行われ、2011年に公表された5年時の中間報告で、ピオグリタゾンを2年間以上使用した患者において膀胱がんのリスクが1.40倍(95%信頼区間:1.03~2.00)と有意に上昇することが報告された。さらに、フランスでの保険データベースによる糖尿病患者約150万例を対象とした後ろ向きコホート研究でも膀胱がんのリスクが1.22倍(95%信頼区間:1.05~1.43)であることが報告され、フランスとドイツではピオグリタゾンが販売停止となっている。 その後、欧州と北米の6つのコホート研究を対象に、100万例以上の糖尿病患者を対象として、割り付けバイアス(allocation bias)を最小化したモデルを用いた検討が2015年3月に報告され、年齢、糖尿病の罹患期間、喫煙、ピオグリタゾンの使用歴で調整した後の100日間の累積使用当たりの発症率比は、男性で1.01(95%信頼区間:0.97~1.06)、女性で1.04(95%信頼区間:0.97~1.11)であり、ピオグリタゾンと膀胱がんのリスクは関連が認められないと結論付けられた3)。 KNPCの10年時における最終解析でも、ピオグリタゾンは、膀胱がんのリスクの増加とは関連しない(調整後ハザード比1.06:95%信頼区間:0.89~1.26)と報告されている4)。薬の安全性が確立されるには… 日本においては、ピオグリタゾンは1999年9月に製造が承認され、同年の12月に発売された。心血管イベントの発生抑制、冠動脈疾患におけるインターベンション後の再狭窄抑制などに対する有効性が喧伝され、一時期、多くの患者に使用された。しかし、副作用としての膀胱がん発症リスク、骨折のリスクなどに対する懸念が広まり、DPP-4阻害薬の発売とあいまってその使用量は減少している。ピオグリタゾンと膀胱がんの関連が示唆されてから5年以上経ってもこの問題には決着がついていない。 優れた臨床研究には長い期間と研究に対する情熱、膨大な基金が必要になるが、薬剤の安全性を担保するのに20年という期間が十分ではないということを私たちに教えてくれるのが、ピオグリタゾンという薬剤である。

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再発/転移上咽頭がん、GEM+CDDPが有用/Lancet

 再発または転移上咽頭がんに対し、ゲムシタビン+シスプラチンはフルオロウラシル+シスプラチンと比較して、無増悪生存期間を有意に延長することが報告された。中国・中山大学がんセンターのLi Zhang氏らが第III相多施設共同無作為化非盲検試験の結果を、Lancet誌オンライン版2016年8月23日号で発表した。試験は中国国内22施設で、ECOG PSが0または1、臓器機能正常、RECISTガイドラインver1.1で測定可能病変を有する患者を対象に行われたもの。再発または転移上咽頭がんの転帰は不良であり、1次治療の化学療法は確立されていない。今回の結果を踏まえて著者は、「本検討の患者集団においてゲムシタビン+シスプラチンは、1次治療の治療オプションであることが確認された」とまとめている。フルオロウラシル+シスプラチンと比較 試験は、被験者を1対1の割合で無作為に2群に割り付けて行われた。1群にはゲムシタビン(1g/m2静注、1日目と8日目に)+シスプラチン(80mg/m2静注、1日目に)を(ゲムシタビン群)、もう一方の群にはフルオロウラシル(4g/m2持続点滴静注、96時間超で)+シスプラチン(80mg/m2静注、1日目に)を(フルオロウラシル群)、いずれも3週に1回、最大6サイクル投与した。無作為化は中央施設で双方向電話システムにより、6サイズブロックの無作為化法を用いて行われた。 主要エンドポイントは、無増悪生存期間(PFS)で、intention-to-treat集団にて独立画像委員会によって評価された。安全性の解析は、試験薬を最低1サイクル受けた患者を包含して行われた。PFSが有意に延長、安全性も確認 2012年2月20日~2015年10月30日の間に、計362例の患者が無作為に各群(181例ずつ)に割り付けられた。両群の特性は均衡しており、ゲムシタビン群は男性78%、EOCG PS 0が67%、年齢中央値47歳、非喫煙者78%、WHO分類type IIIが83%、遠隔転移72%などであった。また、6回サイクル投与は、ゲムシタビン群105例、フルオロウラシル群91例が完了している。 PFS評価は、追跡期間中央値19.4ヵ月(IQR:12.1~35.6)で行われた。結果、PFS中央値は、ゲムシタビン群7.0ヵ月(4.4~10.9)、フルオロウラシル群5.6ヵ月(3.0~7.0)で、ゲムシタビン群の有意な延長が確認された(ハザード比[HR]:0.55、95%信頼区間[CI]:0.44~0.68、p<0.0001)。 安全性解析には、計353例(98%)が含まれた(ゲムシタビン群180例、フルオロウラシル群173例)。有意差が認められた治療関連のGrage3/4の有害事象は、白血球減少(52例[29%] vs.15例[9%]、p<0.0001)、好中球減少(41例[23%] vs.23例[13%]、p=0.0251)、血小板減少(24例[13%] vs.3例[2%]、p=0.0007)、粘膜障害(0例 vs.25例[14%]、p<0.0001)であった。 重篤な治療関連の有害事象の報告は、ゲムシタビン群7例(4%)、フルオロウラシル群10例(6%)。また、薬物関連の有害事象で治療を中断したのは、ゲムシタビン群6例(3%)、フルオロウラシル群14例(8%)であり、治療に関連した死亡の報告は両群ともになかった。

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INTERSTROKE研究:脳卒中はどこまで予防できるか?(解説:有馬 久富 氏)-583

 INTERSTROKE研究は、脳卒中の危険因子を検討した大規模国際共同ケース・コントロール研究である。アジア、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、中東、アフリカの32ヵ国からリクルートされた、発症5日以内の急性期脳卒中患者1万3,447例と性・年齢をマッチしたコントロール1万3,472例を対象として、10の危険因子(高血圧、定期的な運動、アポリポ蛋白B/A1比、食習慣、ウエスト・ヒップ比、心理社会的要因、喫煙、心疾患、飲酒、糖尿病)が脳卒中発症に及ぼす影響を検討した。その結果、これらの危険因子の人口寄与危険割合(PAR)は90.7%であった。つまり、以前から知られている10の古典的危険因子を取り除く、あるいはきちんと治療することにより、現在起こっている脳卒中の約90%を予防できる可能性が示されたわけである。 INTERSTROKE研究は、脳卒中患者1万3,000例以上を対象とした非常に大規模な国際共同研究である。また、すべての国において標準化された方法で危険因子の調査が行われている。しかし、参加施設が脳卒中センターを有する病院に限定されているので、本研究のケースは各国の脳卒中患者を代表していないかもしれない。また、一部の施設でコントロールに入院・外来患者やその家族を用いているので、一般住民との比較とは言い難い。さらに、国ごとの対象者数や危険因子のばらつきが解析において考慮されていない。 前述のようなlimitationはあるものの、大規模な国際共同研究で古典的危険因子が脳卒中発症に及ぼす影響を明らかにした、INTERSTROKE研究の功績は大きい。 INTERSTROKE研究から得られた人口寄与危険割合(PAR)が、そのまま日本に当てはまるかどうかはわからないが、日本においてもすべての危険因子をコントロールすることで、脳卒中は激減するものと期待される。われわれ医療従事者および行政は、これら危険因子の未治療やコントロール不良を減らすよう最大限の努力をすべきであると考える。

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受動喫煙で肺がんリスクが1.3倍~わが国のメタ解析

 これまで、わが国での受動喫煙と肺がんとの関連についてはシステマティックに評価されていなかった。今回、国立がん研究センターの堀 芽久美氏らが実施した、非喫煙者の受動喫煙と肺がんとの関係についてのシステマティックレビューとメタ解析で、成人期における家庭内受動喫煙で肺がんリスクが有意に増加することが示唆された。Japanese journal of clinical oncology誌オンライン版2016年8月10日号に掲載。 著者らは、MEDLINEおよび医中誌Webデータベースから、検索用語とMeSHによって関連する研究を収集した。適格な研究を特定後、統合リスク推定値の計算のために相対リスクまたはオッズ比を抽出した。これらの手順は少なくとも2名の著者が独立して行った。研究デザイン、出版年、潜在的交絡変数を考慮した層別解析を行った。出版バイアスの存在はファンネルプロットで評価した。 主な結果は以下のとおり。・4件のコホート研究と5件の症例対照研究を特定した。量的な統合は成人期における家庭での受動喫煙に対してのみ行った。・メタ解析に含まれる12集団のうち、11集団で受動喫煙と肺がんの間に正相関が認められ、残りの1集団で逆相関がみられた。・受動喫煙に関連する肺がんの統合相対リスクは1.28(95%信頼区間:1.10~1.48)であった。・出版バイアスの存在は認められず、トリムアンドフィル法で同定された、潜在的に不足している研究を含めた場合においても有意な関連がみられた(併合相対リスク:1.26、95%信頼区間:1.09~1.46)。・この結果は、研究デザインや出版年、交絡変数の調整によるさまざまなサブグループでも一定していた。

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喫煙シーンが喫煙者を増やす!?

喫煙シーンが喫煙者を増やす?!映画の喫煙シーンを見ることと年齢による喫煙の流行との関係性(%)50 年代による差はありますが、映画やドラマなどで喫煙シーンを多く見た子供ほどタバコに興味を持ちやすいことが知られています。 日本でも近年、アニメーション映画の中に登場する喫煙シーンの是非をめぐる議論がありましたね。子供はメディアによる視覚的な情報からの影響を受けやすいことに大人年齢(歳)9-1145121340喫煙を試してみた人の割合14-153530252015105が気付いて、子供を守る必要があります。00-5051-100101-150>150(回)映画の中の喫煙シーンを見た回数Sargent JD, et al. BMJ. 2001; 323:1394-1397.社会医療法人敬愛会 ちばなクリニック 清水 隆裕氏Copyright © 2016 CareNet, Inc. All rights reserved.

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てんかん患者の喫煙率は

 てんかん患者における喫煙率に関するデータはあまり存在しない。スイス・ジュネーブ医科大学のOmar Torriani氏らは、フランス語圏のスイスに在住する成人てんかん患者を対象に調査を行った。Journal of neurology誌オンライン版2016年7月14日号の報告。 対象は、フランス語圏のスイスに在住する成人てんかん患者429例。過去6ヵ月間で少なくても1日1本のタバコの利用を現在喫煙者として定義した。てんかんタイプやタバコの消費量に関する質問が含まれたアンケートは、信頼性の高い診断を確実にするため、神経内科医付き添いのもとプロスペクティブに調査した。調査データは、毎年異なる言語地域におけるスイス人のタバコ利用習慣に関する詳細な情報を調査した「Tabakmonitoring」のデータ収集と比較した。 主な結果は以下のとおり。・てんかん患者の現在喫煙率は、32.1%であった(女性:28.8%、男性:35%)。また、同期間におけるフランス語圏スイス人の一般的な喫煙率は19.0%であった(OR:2.0、CI:1.6~2.5、p<0.001)。・特発性(素因性)全般てんかん患者の喫煙率は44.3%で最も高かった(その他のてんかん患者:27.8%、p=0.03)。・てんかん患者の喫煙率は、有意に高かった。・てんかんとニコチン中毒に共通する遺伝的感受性、てんかんに関連付けられるストレスやうつ病を介する間接的な併存疾患、てんかんに対するニコチンの有益な効果などの因果関係は不明なままであり、さらなる研究が求められる。関連医療ニュース 統合失調症患者は、なぜ過度に喫煙するのか 成人てんかんに対するガイドライン準拠状況は てんかん患者の性的問題の現状

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新型タバコだから安心!?

新型タバコだから安心?! 加熱式タバコが急速に普及しています。(商品名:iQos、Ploom TECH など)これらは、火を使わない、煙が少ないなどと宣伝されています。 充電式電池と電熱線を使用してタバコを加熱し、ニコチンを含んだガスを発生させてそれを吸引する、新しいタイプのタバコです。“水蒸気”が出ているのではありません。 喫煙後の呼気からも、わずかながら有害物質が検出されたとの報告もあり、受動喫煙も完全には防げないようです。加熱式タバコにも、少ないながらも従来のタバコと同様のリスクが喫煙者本人や非喫煙者にもあることを認識しましょう!社会医療法人敬愛会 ちばなクリニック 清水 隆裕氏Copyright © 2016 CareNet, Inc. All rights reserved.

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日本人高齢者に肥満パラドックスはあるか~1万3千人の研究

 わが国の高齢者1万3,280人のコホート研究で、日本人における肥満パラドックスを支持する結果が、岡山大学の山崎 賢士氏らより報告された。とくに肥満の高齢男性において全死亡リスクが低い傾向にあるという。Geriatrics & gerontology international誌オンライン版2016年8月4日号に掲載。 わが国における肥満パラドックスのエビデンスは少ない。今回、著者らは日本の地域在住の高齢者において、この現象について調査した。静岡県内の74の全自治体から65~84歳の高齢者1万3,280人を無作為に選択、BMIを含むアンケートを実施して1999~2009年の間追跡した。なお、世界保健機関(WHO)のガイドラインに従い、アジア人集団で適切とされるBMI評価基準を用いて、参加者を18.5未満(低体重)、18.5~23.0(正常体重)、23.0~27.5(過体重)、27.5以上(肥満)に分類した。また、性別、年齢、喫煙状況、飲酒量、身体活動、高血圧、糖尿病について調整し、全死亡のハザード比と95%信頼区間(CI)を推定した。 主な結果は以下のとおり。・正常体重の参加者との比較において、過体重や肥満の参加者は多変量ハザード比(95%CI)が低い傾向にあった。 肥満者  0.86(0.62~1.19) 過体重者 0.83(0.73~0.94) 低体重者 1.60(1.40~1.82)・性別や年齢によるサブグループ解析において、肥満男性におけるハザード比(95%CI)が有意ではないが低い傾向にあった。 65~74歳の肥満男性 0.56(0.25~1.27) 75~84歳の肥満男性 0.78(0.41~1.45)

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未成年者も禁煙治療を受けよう!

未成年者も禁煙治療を受けよう! 未成年の喫煙は、違法ではありますが処罰の対象ではありません。 未成年者はタバコの害から保護される立場であり、未成年者喫煙禁止法にも罰則は規定されていません(行政処分として喫煙器具の没収が行われる)。処罰の対象は未成年者にタバコを販売した人や喫煙を制止しなかった保護者となっています。 2016年4月から、未成年者の禁煙治療に対しても医療保険が使いやすくなりました。子供の喫煙を防ぐのは保護者やタバコ販売者の役目です!社会医療法人敬愛会 ちばなクリニック 清水 隆裕氏Copyright © 2016 CareNet, Inc. All rights reserved.

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