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マラウイの小児の重症の貧血に対するWHO勧告は限定的

アフリカの子供たちにとって、重症の貧血は疾病罹患や死亡の主因になっているが、この集団の貧血の原因は、これまで十分に研究されていなかった。エマ小児病院(オランダ)のJob C. Calis氏らは、ウエルカム・トラストの臨床研究プログラムの援助を得て現地調査を行い、一般に貧血の原因とされる鉄と葉酸欠乏は主因ではないとして、WHOの推奨する葉酸サプリメントの効用に疑問を投げかけている。NEJM誌2008年2月28日号より。都市部と農村部で重症貧血の原因因子を比較対照マラウイの都市部と農村部の未就学児のうち、それぞれ重症の貧血(ヘモグロビン濃度

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複数の微量栄養素補助剤を摂取した妊婦の子どもは発育がよい

開発途上国では、出生時の低体重が後年の小児の健康に及ぼす悪影響に関する研究が盛んだが、出生時体重の増加と小児の健康改善には明確な相関がないため、この課題を解決するための取り組みには困難がつきまとうという。Anjana Vaidya氏(母子研究所、カトマンズ、ネパール)らは、以前に実施した妊婦の栄養補助剤摂取に関する試験中に出生した子どもを追跡、妊娠中の複数の微量栄養素摂取の胎児への影響はその後も持続していることを確認した。Lancet誌2008年2月9日号掲載の報告。2~3年後に家庭を訪問して体重や体格を測定2005年、Vaidya氏らの研究グループは、妊娠第2~3期に鉄および葉酸(対照群)あるいは15種類の推奨1日摂取量のビタミン、ミネラルを含む栄養補助剤(介入群)を摂取した1,200人の妊婦の無作為化試験についてLancet誌上で報告した。今回の研究は、この試験中に出生した子どもの2~3年のフォローアップ解析であり、子どもの家庭を訪問して体重、身長(主要評価項目)、罹患した疾患、母親の血中ヘモグロビンなどのデータを収集した。介入群で体重が204g重く、体格もわずかに大きい2005年12月~2006年12月に、平均年齢2.5歳の917人の子ども(対照群:455人、介入群:462人)の評価を実施した。出生時の平均体重は介入群が対照群よりも77g多かったが、2.5歳時の平均体重は介入群が10.9kg、対照群が10.7kgと、複数の微量栄養素補助剤を摂取した妊婦の子どもが平均204g重かった。さらに、介入群は対照群に比べ頭囲が2.4mm、胸囲が3.2mm、上腕中部周囲長(MUAC)が2.4mm、上腕背部皮下脂肪厚が2.0mm大きく、収縮期血圧が2.5mmHg低かった。Vaidya氏は、「妊婦が摂取した複数の微量栄養素補助剤の胎児への影響は出生後も持続しており、対照群に比べ子どもの体重、体格が増加していた」と結論している。また、「両群の差は平均2%と小さなものであり、体重や血圧の変化の公衆衛生学的な意義は、さらなるフォローアップによって明らかにすべきである」と指摘している。(菅野守:医学ライター)

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Caサプリメントで心血管系イベント増加傾向

 健康な閉経後女性がCaサプリメントを常用すると、5年間で心血管系イベントのリスクが50%近く増加する可能性がある。ニュージーランドで行われた無作為化試験を報告したUniversity of AucklandのMark J Bolland氏らによる論文が、BMJ誌オンライン版2008年1月15日号で早期公開、本誌では2008年2月2日号に収載された。骨折予防を目的としたCaサプリメントの推奨に一石 この試験では心血管系疾患履歴のない閉経後女性1,471例(平均74歳)が、Ca(200mg)含有サプリメント(1g)/日群(732名)とプラセボ群(739名)に無作為割り付けされ、単盲検で5年間追跡された。 その結果、「心筋梗塞、脳卒中、または突然死」はCaサプリメント群で増加傾向を示した(相対リスク:1.47、95%信頼区間:0.97~2.23)。ただし心筋梗塞のみで比較するとサプリメント群で有意な増加を認めた(21例 vs 10例、相対リスク:2.12、95%信頼区間:1.01~4.47)。 Bolland氏らは、Caサプリメントによる骨折減少作用は認められないことを、すでに本研究から報告しており [Am J Med 2006; 119: 777] 、今回の解析は「Caサプリメントの心血管系に対する悪影響を示すデータではないが、(骨に対する有用性が明らかになるまでは)Caサプリメントの有効性と危険性を考慮する必要を示唆している」としている。

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肺動脈性肺高血圧症治療に初めてのPDE5阻害薬

ファイザー株式会社は、肺動脈性肺高血圧症治療薬「レバチオ」(シルデナフィルクエン酸塩)の承認を取得したと発表した。「レバチオ」は、ホスホジエステラーゼ5(PDE5)阻害という新たな作用機序を有する肺動脈性肺高血圧症の経口治療薬。酵素であるPDE5の活性を阻害することにより、平滑筋弛緩作用をもつサイクリックGMP(cGMP)の分解を抑制し、その結果、肺動脈平滑筋が弛緩し、肺動脈圧及び肺血管抵抗が低下する。詳細はプレスリリースへhttp://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2008/2008_01_29_02.html

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葉酸サプリは結腸直腸腺腫予防の効果なく、むしろリスク増大について調査が必要

結腸直腸腺腫予防のための葉酸サプリ摂取の有効性と安全性を評価するため実施した無作為化臨床試験の結果が、JAMA誌6月6日号で発表された。葉酸サプリメントが大腸における抗腫瘍性効果を発揮する可能性が各種実験や疫学的調査によって示唆されているが、米国ダートマス・ヒチコック医療センターのBernard F. Cole氏らのポリープ予防研究グループは、1mg/日の葉酸を摂取しても結腸直腸腺腫のリスクは減少せず、反対にリスク増大の可能性についてのさらなる調査が必要だと報告した。葉酸1mg/日とアスピリン低・高用量を無作為二重盲検法で1994年7月から2004年10月にかけて、ダートマス・ヒチコック医療センターなど米国とカナダの9施設での、フェイズ3の無作為化二重盲検プラセボ対照試験。結腸直腸腺腫の病歴はあるが大腸癌の既往のない男女1,021人が参加した。参加者は1mg/日の葉酸摂取群(n=516)とプラセボ群(n=505)に割り当てられ、さらに、低用量で結腸直腸腺腫の予防効果が報告されているアスピリン摂取群とプラセボ群に割り当てられ、2度にわたる結腸鏡検査(最初は3年後、2回目は3年または5年後)で評価が行われた。主要評価項目は1つ以上の結腸直腸腺腫の発生で、第二評価項目は1 cm以上または浸潤性の癌と多発性腺腫の発生とされた。効果は見られず、むしろ直腸結腸組織の異常増殖に関与の疑い3年の時点で987人(96.7%)が結腸鏡検査の追跡調査を受け、1つ以上の結腸直腸腺腫の発生率は葉酸摂取群(n=221)が44.1%、プラセボ群(n=206)が42.4%。進行病変の発生率は、葉酸摂取群(n=57)が11.4%、プラセボ群(n=42)が8.6%だった。2回目は607人(59.5%)が追跡調査を受け、1つ以上の結腸直腸腺腫の発生率は葉酸摂取群(n=127)が41.9%、プラセボ群(n=113)が37.2%だった。さらに、進行病変の発生率は葉酸摂取群(n=35)が11.6%、プラセボ群(n=21)が6.9%であり、葉酸摂取群はさらに3つ以上の腺腫を伴う高い危険性、あるいは非結腸直腸癌の発生に関与していた。研究グループはこの結果から、葉酸サプリの摂取は結腸直腸腺腫の予防に効果がなく、むしろリスクを増大させる可能性について、さらなる調査が必要だと報告した。(朝田哲明:医療ライター)

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葉酸サプリは脳卒中初発を抑制する

脳心血管系リスクとして近年注目されているホモシステインだが、「葉酸サプリメント」を「長期」に摂取し、「血中ホモシステイン濃度」が低下すれば、脳卒中初発のリスクが有意に減少する可能性がある──。このような示唆を含むメタ解析が、Lancet6月2日号に掲載された。米国Northwestern University Feinberg School of MedicineのXiaobin Wang氏らによる報告である。8試験、1万5千例超でメタ解析メタ解析の対象となったのは、「葉酸サプリと心血管系疾患」の相関を少なくとも6カ月間検討した無作為化試験。1996年から2006年の間に公表されたものに限定した。その結果、8試験、16,841例が解析の対象となった。追跡期間は24~72カ月にわたった。その結果、葉酸サプリ群(8,949例)における全脳卒中発症率は4.2%で、5.1%だった対照群(7,892例)に比べ相対リスクは18%有意(p=0.045)に低下していた。8試験における葉酸摂取量は0.5mg/日から15mg/日まで多岐にわたり、また対照群もプラセボや低用量葉酸サプリなど多様だったが、葉酸サプリ群における脳卒中減少に関し、試験間に有意なバラツキはなかった。「20%以上」のホモシステイン濃度低下が必要つぎに層別解析を行うと、葉酸サプリ摂取期間が「36ヵ月以下」では脳卒中発症リスクは対照群と同等だった。同様に、「ホモシステイン低下率が20%未満」、「脳卒中既往あり」でも有意なリスク減少とはならなかった。また、試験前から葉酸強化食を常食している集団でも、葉酸サプリによる有意な脳卒中の減少(アドオン)は認められなかった。葉酸サプリによる脳卒中予防を確認するにはさらなる研究が必要としながらも筆者らは、葉酸強化食を摂取する習慣のない集団では、葉酸サプリが有用ではないかとスペキュレートしている。(宇津貴史:医学レポーター)

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