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CRP濃度は、種々の血管疾患、非血管疾患の指標である

循環血中のC反応性蛋白(CRP)濃度は、確立された従来のリスク因子や炎症マーカーと関連するとともに、様々な血管疾患、非血管疾患とも相関を示すことが、イギリス・ケンブリッジ大学のStephen Kaptoge氏らEmerging Risk Factors Collaboration(ERFC)が実施したメタ解析で明らかとなった。肝臓で合成される血漿蛋白であるCRPは、高い感受性を示す全身性の炎症マーカーであり、重篤な感染に対する急性反応や組織損傷時に血中濃度が1万倍にまで上昇するという。また、LDLと結合して動脈硬化性プラーク中に発現するため冠動脈心疾患の原因とも考えられており、22のプロスペクティブ試験のメタ解析ではCRP高値の場合は冠動脈心疾患の相対リスクが高いことが示されている。Lancet誌2010年1月9日号(オンライン版2009年12月22日号)掲載の報告。54試験16万例の個々の患者記録のメタ解析ERFCの研究グループは、さまざまな状況におけるCRPと血管疾患もしくは非血管疾患のリスクの関連を評価するメタ解析を行った。54の長期的なプロスペクティブ試験に登録された血管疾患の既往歴のない16万309例(131万人・年に相当)の個々の患者記録に基づいてメタ解析を行った。リスク因子の程度による個人内の変動は試験ごとの回帰分析で補正した。CRP濃度と虚血性脳卒中の関連には従来リスク因子の関与が大きいLog(e) CRP濃度はいくつかの従来のリスク因子(収縮期血圧、BMI、非HDLコレステロールなど)や炎症マーカー(フィブリノーゲン、インターロイキン-6)と直線的に関連し、虚血性血管疾患や非血管疾患とほぼ対数線形的な相関を示した。Log(e) CRP濃度の1SD上昇(3倍の高値に相当)ごとの冠動脈心疾患のリスク比は、年齢と性別のみによる初回補正時が1.63、さらに従来のリスク因子で補正した場合は1.37であった。同様に補正した場合のリスク比は、虚血性脳卒中がそれぞれ1.44、1.27と従来リスク因子の影響が最も大きく、血管死はそれぞれ1.71、1.55、非血管死の場合は1.55、1.54であった。喫煙者や初回フォローアップ患者を除外すると、補正によるリスク比の変化はほとんど見られなくなった。フィブリノーゲンで補正後のリスク比は、冠動脈心疾患が1.23、虚血性脳卒中が1.32、血管死が1.34、非血管死も1.34であった。著者は、「CRP濃度は、冠動脈心疾患、虚血性脳卒中、血管死、非血管死(数種のがん腫および肺疾患による死亡)のリスクと持続的な関連性が認められた。虚血性脳卒中とCRP濃度の関連は、従来のリスク因子や炎症マーカーへの依存度が大きかった」と結論している。また、「インターロイキン-6、CRP、フィブリノーゲンなどの炎症マーカーや、リポ蛋白関連ホスホリパーゼA2などの易破綻性プラークのマーカーとともに、その遺伝学的因子やライフスタイル要因を同時に評価する大規模な試験を行う必要があり、また軽度の炎症が外的なトリガー(社会経済的地位や感染など)、インスリン抵抗性、遺伝的素因、これらの因子の組み合わせを反映するものなのかを検討することも重要」と考察する。(菅野守:医学ライター)

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速効型インスリン分泌促進薬「グルファスト」中国において承認取得

キッセイ薬品工業株式会社は25日、同社が創製し、2008年1月に中国における承認申請を行った速効型インスリン分泌促進薬「グルファスト」(一般名:ミチグリニドカルシウム水和物)について、承認を取得したと発表した。「グルファスト」の中国での販売については、2007年9月に同社とエーザイ株式会社がライセンス契約を締結していて、今後は、エーザイが中国における販売を担当するとのこと。「グルファスト」は、日本では2004年5月から同社と武田薬品工業株式会社が共同販売している速効型インスリン分泌促進薬。同剤は、服用後速やかに 効果を発現することから、インスリン分泌を自然なパターンに近づけて食後高血糖を改善するとともに、作用持続時間が短いため空腹時の低血糖を起こしにくい特長があるという。詳細はプレスリリースへhttp://www.kissei.co.jp/news/press2009/seg091125.html

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糖尿病は、食事/運動療法により長期にわたり予防しうる:DPPアウトカム試験

食事/運動療法による生活習慣の改善やメトホルミン(商品名:メルビン、グリコランなど)投与による糖尿病の予防効果は、10年が経過しても維持されることが、「糖尿病予防プログラム(DPP)(http://www.bsc.gwu.edu/dpp/index.htmlvdoc)」の長期フォローアップ(DPPアウトカム試験;DPPOS)の結果から明らかとなった。DPP無作為化試験の2.8年のデータでは、糖尿病発症リスクの高い成人において、強化ライフスタイル介入(7%の減量と週150分以上の中等度~高度の身体活動の達成とその維持)により糖尿病発症リスクがプラセボに比べ58%低下し、メトホルミンの投与では31%低下することが報告されている。Lancet誌2009年11月14日号(オンライン版2009年10月29日号)掲載の報告。追加フォローアップ期間5.7年における長期データの解析DPPOSの研究グループは、DPP無作為化試験(1996~1999年)の終了後もフォローアップを続け、今回、10年の調査結果を報告した。なお、DPP無作為化試験は二重盲検試験だが、強化ライフスタイル介入とメトホルミンの有効性が確認された2001年以降はオープンラベルとなっている。DPPへの積極的な参加者はいずれもフォローアップ継続の適格例とした。3,150人中2,766人(88%)が中央値5.7年の追加フォローアップを受けた。そのうち、ライフスタイル介入群が910人、メトホルミン群が924人、プラセボ群は932人であった。DPPの強化ライフスタイル介入の成果に基づいて、3群の全参加者にグループで行うライフスタイル介入が提供された。メトホルミン群はそれまでの治療法(850mg×2回/日が耐用可能)を継続し、参加者には割り付け情報が知らされた。強化ライフスタイル介入群には、新たなライフスタイル支援が追加された。主要評価項目は、アメリカ糖尿病学会(ADA)の判定基準による糖尿病の発症とした。10年糖尿病発症リスク低下率:強化ライフスタイル介入群34%、メトホルミン群18%DPPへの無作為割り付け後10年のフォローアップ期間中に、開始時のライフスタイル介入群は解消され、体重が元に戻った参加者もいた。メトホルミン群では軽度の体重減少が維持されていた。DPP試験期間中の糖尿病発症率は、強化ライフスタイル介入群が100人・年当たり4.8例であり、メトホルミン群が7.8例/100人・年、プラセボ群は11.0例/100人・年であった。これに対し、今回の追加フォローアップ期間における糖尿病発症率は、それぞれ5.9例、4.9例、5.6例/100人・年であった。DPPへの無作為割り付け後10年間における、プラセボ群との比較による糖尿病発症リスクの低下率は、強化ライフスタイル介入群が34%、メトホルミン群は18%であった。研究グループは、「DPP試験後のフォローアップ期間中に、プラセボ群とメトホルミン群の糖尿病発症率は強化ライフスタイル介入群と同程度にまで低下したが、10年間の累積発症率は依然として強化ライフスタイル介入群が最も優れていた。強化ライフスタイル介入およびメトホルミンによる糖尿病発症の予防あるいは遅延効果は、少なくとも10年間は持続することが示された」と結論している。また、「今後は、さらなるフォローアップにより長期の死亡率などの重要データを提供する予定」としたうえで、「DPPOSの次の試験では、細小血管-神経障害に関連した複合アウトカム(糖尿病性網膜症、神経障害、足の表在触覚障害)を主要評価項目とし、副次評価項目には心血管疾患、血糖やインスリンの測定、健康関連QOL、医療経済評価などが含まれる」としている。(菅野守:医学ライター)

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糖尿病食後過血糖改善剤「セイブル錠」に、ビグアナイド系薬剤との併用療法効能追加

株式会社三和化学研究所は9日、糖尿病食後過血糖改善剤「セイブル錠(一般名:ミグリトール)」に、11月6日付で、ビグアナイド系薬剤との併用療法の効能追加が承認されたと発表した。セイブル錠は、α-グルコシダーゼ阻害薬に分類される糖尿病食後過血糖改善剤で、食後1時間までに生じる早期の急峻な血糖上昇(グルコーススパイク)を強力に抑制し、1日の血糖変動をなだらかにさせる薬剤。さらに食後のインスリン分泌を節約するため、膵β細胞の負担を和らげることが期待されているという。一方、ビグアナイド系薬剤は主に肝臓における糖新生を抑制することで空腹時高血糖を強力に抑える特性を有し、世界各国のガイドラインでファーストチョイスに推奨されている薬剤である。これらの異なる作用機序を持つ二剤の併用療法の有効性と安全性を確認することを目的とした臨床試験の結果より、ビグアナイド系薬剤にセイブル錠を追加する併用療法によりグルコーススパイクが改善されることが明らかになったという。また、低血糖リスクを増加させることなく、体重減少を伴って血糖コントロールの指標であるHbA1cが長期にわたって改善することが示されたとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.skk-net.com/new/data/news091109.pdf

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2型糖尿病患者の複合インスリン療法は、1日2回タイプより超速効型、持効型が有効

経口糖尿薬での血糖コントロールが最適とならない場合のインスリン複合療法として、どのタイプのインスリン療法が有効なのか。英国オックスフォード大学Rury R. Holman氏らTreating to Target in Type 2 Diabetes(4-T)研究グループは、3タイプのインスリン療法(1日2回の二相性アナログ製剤、食前1日3回の超速効型、基礎インスリンとしての1日1回の持効型)について約700人を対象に、非盲検多施設共同無作為化試験を行った。これまで、どのタイプのインスリン療法が有効かについてエビデンスはほとんどなかった。本試験の結果、3年時点の有効性は、二相性に比べて超速効型、持効型でのコントロールが良好であり、持効型では低血糖の発生頻度がより低く、体重増加はより小さかったことが報告されている。NEJM誌2009年10月29日号(オンライン版2009年10月22日号)掲載より。708例を二相性、超速効型、持効型の3タイプの複合療法群に無作為化試験は2004年11月~2006年7月の間にイギリスおよびアイルランドの58クリニックから、病歴12ヵ月以上でインスリン療法を行っていない18歳以上の2型糖尿病患者708例(平均年齢61.7±9.8歳)が参加し行われた。いずれも、メトホルミンとSU薬の服用(4ヵ月以上)では血糖コントロールが不良(HbA1c値:7.0~10.0%)であった、BMI値40未満の患者。チアゾリジンジオン系薬剤服用者および3剤以上服用者は除外された。試験で用いられたインスリンはフレックスペンタイプの、NovoMix 30(商品名:ノボラピッド30ミックス)、NovoRapid(同:ノボラピッド)、Levemir(同:レベミル)。なお時効型群については必要に応じて1日2回投与もされた。被験者は、最初の1年間の複合治療で高血糖が許容範囲を超えていた場合、またはHbA1c値が6.5%を超えていた場合、SU薬に代わって第2のインスリン療法が追加された。評価項目は、HbA1c値、HbA1c値が6.5%以下の患者割合、低血糖の頻度、体重増加。HbA1c中央値は3群とも同等だったが、6.5%以下の患者割合に差異HbA1c中央値は、二相性群7.1%、超速効型群6.8%、持効型群6.9%(P=0.28)で、3群とも同等だったが、6.5%以下の患者割合については、二相性群(31.9%)が、超速効型群(44.7%)、持効型群(43.2%)よりも低かった。第2のインスリン療法追加は、二相性群(67.7%)、超速効型群(73.6%)、持効型群(81.6%)と、3群で有意に異なった(P=0.002)。低血糖の頻度(年間中央値)は、持効型群(1.7)が最も少なく、二相性群(3.0)、超速効型群(5.7)と高まった(全体比較P

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ノボラピッド30ミックス 1日1回投与の有効性について新データ発表

ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は19日、第45回欧州糖尿病学会(EASD)において10月2日に発表された新しいデータから、2型糖尿病患者にノボラピッド30ミックス(二相性インスリンアスパルト-30)又は持効型溶解インスリンの1日1回投与でインスリン導入をした結果、ノボラピッド30ミックス群で統計学的に有意にHbA1cが低下することが示されたと発表した。また、夕食後と就寝時の血糖値についてもノボラピッド30ミックス群は持効型溶解インスリン群と比べて有意に低下したという。この試験はOnceMix(ワンスミックス)試験とよばれ、経口血糖降下薬治療ではコントロール不良の2型糖尿病患者480名を対象に15ヵ国で行われた。被験者は、ノボラピッド30ミックス1日1回投与群と、持効型溶解インスリン1日1回投与群に無作為に割り付けされ、433名が試験を終了した。ベースラインに対する26週時のHbA1cの平均変化量は、ノボラピッド30ミックス群が-1.41%だったとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.novonordisk.co.jp/documents/article_page/document/PR_09_31.asp

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2型糖尿病患者におけるインスリン療法の強化で、優れた血糖コントロールを3年間維持 4-Tスタディ結果から

ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は27日、カナダ・モントリオールで開催された第20回国際糖尿病学会議(IDF)で発表された4-Tスタディから、2型糖尿病患者に対しインスリン療法を強化しても重大な低血糖の発現頻度を高めることなく良好な血糖コントロールを達成することが可能であることが示されたと発表した。4-Tスタディは、‘Treating to Target in Type 2 Diabetes(2型糖尿病における目標値を目指した治療)’のことで、3つの異なるインスリン療法を3年間にわたり比較した多施設無作為化比較対照試験。筆頭著者であるルーリー ホルマン氏(オックスフォード大学糖尿病治験ユニット)が報告を行い、10月22日、英国の学術誌『ニュー イングランド ジャーナル オブ メディシン』のオンライン版にも論文が掲載された。4-Tスタディでは、メトフォルミンおよびスルホニル尿素薬による治療でヘモグロビンA1c値(HbA1c)が良好でない2型糖尿病患者708名を、ノボラピッド30ミックス(二相性インスリンアスパルト-30)1日2回投与、ノボラピッド(インスリンアスパルト)1日3回投与、レベミル(インスリンデテミル)1日1回投与に割り付けた。1年後に、HbA1cが6.5%を超えている場合、それぞれノボラピッド1日1回投与、レベミル1日1回投与あるいは、ノボラピッド1日3回投与を追加した。3年後の平均HbA1c、HbA1c7%以下の達成率、低血糖発現頻度および体重増加を評価した。3年後の平均HbA1cは群間で差はなく(6.9%、95%信頼区間6.8-7.1)、HbA1c7%以下達成率はすべての群で高い割合であったという(ノボラピッド投与開始群:67%、レベミル投与開始群:63%、ノボラピッド30ミックス投与開始群:51%)。ノボラピッド30ミックス投与開始群では、試験期間中、インスリンを追加された患者数はノボラピッドおよびレベミル投与開始群と比較して少なく、同等のHbA1cを達成したとのこと。詳細はプレスリリースへhttp://www.novonordisk.co.jp/documents/article_page/document/PR_09_32.asp

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経口2型糖尿病治療薬「ジャヌビア錠」 製造承認を取得

万有製薬株式会社は16日、2型糖尿病治療薬「ジャヌビア錠」(一般名:シタグリプチンリン酸塩水和物)の製造販売承認を取得しました。ジャヌビアは、日本で初めての選択的DPP-4(ジペプチジルペプチダーゼ-4)阻害薬で、国内では10年ぶりの新しい作用機序を持つ経口2型糖尿病治療薬となる。ジャヌビアはインクレチンを分解する酵素であるDPP-4を選択的に阻害する薬剤。インクレチンは食後に分泌される消化管ホルモンで、血糖依存的に膵臓からのインスリンの分泌を増加させ、グルカゴンの分泌を低下させるという、2つのメカニズムで血糖値をコントロールする。ジャヌビアはDPP-4を選択的に阻害することにより、活性型インクレチン濃度を上昇させ、血糖依存的に強力な血糖低下作用を示す。ジャヌビアは2004年11月に締結された米メルク社とと小野薬品工業株式会社とのライセンス契約に基づき、万有製薬と小野薬品が国内共同開発したもの。海外では米メルク社が2006年に世界初のDPP-4阻害薬として発売し、現在、世界85ヵ国以上で承認され、これまでに米国だけでも1,600万人以上の患者に処方されている。詳細はプレスリリースへhttp://www.banyu.co.jp/content/corporate/newsroom/2009/product_news_1016.html

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経口2型糖尿病治療薬「グラクティブ錠」製造販売承認取得

小野薬品工業株式会社は16日、2007年12月に承認申請していた経口2型糖尿病治療薬「グラクティブ錠25mg」「グラクティブ錠50mg」「グラクティブ錠100mg」(一般名:シタグリプチンリン酸塩水和物)について、製造販売承認を取得したと発表した。グラクティブ錠は、2004年11月に締結された小野薬品と米メルク社とのライセンス契約に基づき、小野薬品と万有製薬株式会社が国内共同開発したもの。グラクティブ錠は、米メルク社により創製されたDPP-4(Dipeptidyl peptidase4:ジペプチジルペプチターゼ-4)の選択的阻害剤で、血糖値を下げる生体内の仕組み(インクレチンシステム)を活性化することにより血糖値をコントロールする。インクレチンは食事の摂取などにより消化管で産生されるホルモンですが、血糖値が高値の時はインスリン分泌を増強し、血糖値が正常あるいは低値の時はインスリン分泌を増強しないという特徴を有するとともに、グルカゴンの分泌を低下させ肝臓における糖の新生を抑制する。グラクティブ錠は、このインクレチンを分解する酵素であるDPP-4を選択的に阻害することにより、血糖値依存的にインスリン分泌を増強して血糖低下作用を発揮する全く新しい作用機序を持った経口糖尿病治療薬である。また、1日1回投与で、かつ、食事の影響を受けないことから、食前・食後のいずれにおいても服用可能だという。なお、海外では米メルク社が2006年8月に世界初のDPP-4阻害剤として発売し、現在は世界85ヵ国以上で承認され、これまでに米国だけでも1,600万人以上の患者に処方されている。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n09_1016_1.pdf

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インスリンペン型注入器「ヒューマペン ラグジュラ HD」新発売 より細かな単位設定が可能に

日本イーライリリー株式会社は19日、糖尿病治療薬インスリン製剤のカートリッジ専用のインスリンペン型注入器「ヒューマペン ラグジュラ HD」を、10月20日より発売すると発表した。インスリン製剤は剤型によって、カートリッジ製剤、キット製剤、バイアル製剤に分けられる。そのうちカートリッジ製剤は、専用のインスリンペン型注入器を用いて行われる。同社では2005年に高いデザイン性・機能性を備えたインスリンペン型注入器「ヒューマペン ラグジュラ」を発売しており、今回の「ヒューマペン ラグジュラ HD」は、ラグジュラの特長を備えつつ、0.5単位刻みの単位設定が可能となった。1型糖尿病の子供や体重の少ない患者などのインスリン投与量をより細かく調整したいというニーズに対応できるという。詳細はプレスリリースへhttp://www.lilly.co.jp/pressrelease/news_2009_27.aspx

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軽度妊娠糖尿病への治療介入

米国オハイオ州立大学産婦人科のMark B. Landon氏らは、軽度の妊娠糖尿病と診断された妊婦への治療介入を行い、妊娠転帰が改善するかを無作為化試験で検証した。米国では全妊娠の1~14%の頻度で生じており、妊娠糖尿病になるとその後糖尿病になるリスクが増すことは認識されている。しかしこれまで妊娠糖尿病の妊娠転帰への臨床上の影響および、治療介入による改善などについては明らかになっていない。NEJM誌2009年10月1日号掲載より。妊婦958例を通常ケア群と治療介入群に無作為割り付けLandon氏らは、妊娠第24~31週に軽度の妊娠糖尿病(経口ブドウ糖負荷試験の結果で異常があっても、空腹時血糖値レベルが95mg/dl[5.3mmol/l]以下)と診断された妊婦958例を、通常の妊婦管理を行う対照群473例と、食事指導、血糖自己測定、さらに必要に応じたインスリン療法を行う治療群485例に無作為に割り付け追跡した。主要評価項目は、死産または周産期死亡と、新生児合併症(高ビリルビン血症、低血糖症、高インスリン血症、出産時外傷を含む)の複合とした。副次転帰項目は、平均出生体重、新生児体脂肪量、巨大児頻度などとした。副次評価項目で有意なリスク低下を確認複合転帰の発生については、両群に有意差は見られなかった(治療群32.4%、対照群37.0%、P = 0.14)。周産期死亡はなかった。しかし副次転帰について、対照群と比較して治療群では、平均出生体重(3,302g対3,408g)、新生児体脂肪量(427g対464g)、妊娠期間に比べて新生児の体重が重くなる割合(7.1%対14.5%)、出生時体重4,000g以上の巨大児の割合(5.9%対14.3%)、肩甲難産(1.5%対4.0%)、帝王切開(26.9%対33.8%)で、有意な減少が認められた。また、治療介入は通常ケアと比較して、子癇前症および妊娠高血圧の発生率低下とも関連していた(2症状の複合発生率、8.6%対13.6%、P = 0.01)。これらの結果から研究グループは、軽度の妊娠糖尿病の治療は、死産または周産期死亡と、新生児合併症を含む複合転帰の頻度を、有意に低下させることはなかったものの、胎児の過成長、肩甲難産、帝王切開出産、高血圧性疾患のリスクを低下させたとまとめている。(医療ライター:朝田哲明)

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NPHインスリンと比較して、ランタス1日1回投与の有効性と低血糖リスクの低減効果を確認

サノフィ・アベンティス社(フランス、パリ)は9月30日(現地時間)、ランタス(一般名:インスリン グラルギン〔遺伝子組換え〕)を使用すると、NPH インスリンと比較して夜間低血糖のリスクが有意に低下することを示す新たな解析結果を発表した。別の事後サブ解析の結果では、ランタスを使用している65歳以上の患者において、HbA1c および空腹時血糖値(FBG)がNPH インスリンと比較して大幅に低下することも明らかになったという。これらの解析結果は、ウィーンで開催された第45 回欧州糖尿病学会(EASD:European Association for the Study ofDiabetes)で発表された。第1の解析では、ランタスによる治療を受けた場合、NPHインスリン(以下、NPH)による治療を受けた患者と比較して、約6カ月後に8人に1人のランタス使用患者が、確認可能な症候性イベントを回避できることが明らかになった。また、ランタスによる治療を受けた場合、夜間低血糖のリスクが有意に低下。日中の症候性低血糖の発生率もNPHと比較して低くなる傾向が見られたが、統計的有意な差は認められなかったとのこと。第2のメタアナリシスでは、ランタスを1日1回投与した患者は、NPHと比較して夜間低血糖のリスクが減少することが明らかになったという。事後解析の結果では、特に、65歳以上の高齢者の場合、ランタスの使用によりNPHと比較して夜間低血糖のリスクが減少する(1患者・年当たり1.99件 対 3.45件、p

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ランタス、デテミルと比較して投与量当たりの有効性において優位性を示す

サノフィ・アベンティス社(フランス、パリ)は9月30日(現地時間)、1 日1回投与で24 時間作用が持続する基礎インスリンであるランタス(一般名:インスリン グラルギン〔遺伝子組換え〕)とインスリン デテミルとの直接比較試験の結果を発表した。同試験結果は、ウィーンで開催された第45 回欧州糖尿病学会(EASD:European Association for theStudy of Diabetes)で発表された。964 人の患者が参加したこの直接比較無作為化非劣性対照臨床試験によると、症候性低血糖を引き起こすことなくHbA1c 7%未満という主要評価項目を達成するために必要な1 日の平均用量は、ランタスを使用している患者では43.5 単位であったのに対し、インスリン デテミルを使用している患者では76.5 単位であり、インスリン デテミルの方が76%多く必要であることがわかったという(p

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インスリンアナログ製剤「レベミル注 イノレット」「ノボラピッド注 イノレット」発売

ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は9月24日に、超速効型インスリンアナログ製剤「ノボラピッド注 イノレット」および持効型溶解インスリンアナログ製剤「レベミル注 イノレット」を発売した。イノレットは単位目盛が見やすく、握りやすい独特の形状をもつプレフィルドタイプのインスリン製剤で、2001年にヒトインスリン製剤で発売されて以来、握力や視力の低下した患者の日々のインスリン治療に使われてきた。今回、インスリンアナログ製剤にイノレットが加わることで、障害をもつ患者や高齢者に治療の選択肢が増える。詳細はプレスリリースへhttp://www.novonordisk.co.jp/documents/article_page/document/PR_09_28.asp

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21の臨床試験のメタアナリシスから「レベミル」の安全性プロファイルを確認

ノボ ノルディスク社は、持効型溶解インスリンアナログ製剤であるレベミルとNPHインスリンの投与に伴う悪性腫瘍の発生率を比較するため、同薬剤の無作為化比較試験の結果から21の試験を用いたメタアナリシスについて発表した。これは、最近、インスリンアナログ製剤、ヒトインスリン製剤、経口糖尿病薬と悪性腫瘍の増殖の関連性について、レトロスペクティブに観察した疫学研究の結果が、欧州糖尿病学会(EASD)の学会誌である『Diabetologia』オンラインで発表されたことを受けて行ったもの。それに伴って発表された論説には、これらの最終的な結論は出ていないため、欧州医薬品審査庁(EMEA)、米国食品医薬品局(FDA)、欧州糖尿病学会(EASD)、米国臨床内分泌学会(AACE)は、研究で得られた結果について、さらなる評価が必要であると述べている。同薬剤は、インスリン受容体に比べたIGF-1受容体への相対的な親和性がヒトインスリンと同程度またはそれ以下であるという要件を満たしたうえで開発された。IGF-1は、細胞増殖に重要な役割を果たす因子で、種々の悪性細胞に発現している IGF-1受容体を介して、悪性腫瘍を増殖させる可能性があるとされている。同薬剤は、承認を取得以降、厳格な安全性監視のモニタリングを行い、現在までに悪性腫瘍の発生率が増大する兆候は認められていないという。今回行ったメタアナリシスでは、同薬剤投与群とNPHインスリン投与群における悪性腫瘍の発生率を比較したところ、両者の間で有意差は認められなかった(同薬剤投与群:100患者年あたり、0.44イベント、NPHインスリン投与群:100患者年あたり0.56イベント、p=0.37、片側検定、正確な2項検定)。また、この発生率を評価するため、悪性腫瘍とインスリン製剤による投与期間を解析したところ、同薬剤投与群とNPHインスリン投与群の間に有意差は認められなかったとのこと(p=0.18、片側検定、正確な2項検定)。同社は、今回発表したデータに基づきインスリンアナログ製剤が悪性腫瘍を増殖させるリスクについて最終的な結論を出すことはできないが、このメタアナリシスから得られた結果は、インスリンアナログ製剤の安全性に関する議論に、新しい情報を提供することになるという。詳細はプレスリリースへhttp://www.novonordisk.co.jp/documents/article_page/document/PR_09_25.asp

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二相性インスリンアナログ製剤、ノボラピッド70ミックス注 フレックスペン/ペンフィルが製造販売承認を取得

ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は20日、二相性インスリンアナログ製剤「ノボラピッド70ミックス注 フレックスペン」および「ノボラピッド70ミックス注 ペンフィル」の製造販売承認を厚生労働省より取得したと発表した。ノボラピッド70ミックスは、インスリンの追加分泌に相当する超速効型の成分と基礎インスリン分泌に相当する中間型の成分を7:3の配合比率で含有する日本で初めての製品となる。1日3回食直前に投与することで、低血糖の発現リスクを増大させることなく、食後高血糖の改善が期待できるという。単独療法または既に販売されている他のインスリン製剤との一部併用療法も可能とのこと。今回の承認により、同社の二相性インスリンアナログ製剤のラインアップが拡大した。既に販売されている「ノボラピッド30ミックス」(超速効型成分と中間型成分の配合比率は3:7)および今回承認を取得したノボラピッド70ミックスは、各食事の直前に投与することで投与後の食後血糖上昇を抑制すると同時に、食間の基礎インスリンの補充を可能にする。注入器には、フレックスペンあるいはノボペンを使用することができる。詳細はプレスリリースへhttp://www.novonordisk.co.jp/documents/article_page/document/PR_09_26.asp

797.

2型糖尿病治療薬エキセナチドを日本で承認申請

日本イーライリリー株式会社は17日、8月12日付で2型糖尿病治療薬として、エキセナチド(一般名、米国製品名:Byetta)の承認申請を行ったことを発表した。エキセナチドは、世界初のグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体アゴニストの2型糖尿病治療薬として2005年に米国で発売されて以来、現在までに世界60ヵ国以上で、100万人以上の患者の治療に用いられている。エキセナチドは体内の血糖値に応じて作用し、高血糖の時にのみ膵臓からのインスリン分泌を促進するため、インスリン治療に比べて低血糖発現率が低くなる。エキセナチドは、1日2回投与で、経口糖尿病治療薬との併用で使用され、持続的な血糖コントロールと低い低血糖症発現率を達成し、体重減少をもたらすことが確認されているという。GLP-1は、ヒトの体内に存在する消化管ホルモンで、膵臓の他に胃、肝臓、脳に対しても作用して食後の血糖値を調整する。エキセナチドは、体内に存在するGLP-1と同様に、GLP-1受容体に結合することでGLP-1作用を発揮するため、「GLP-1受容体アゴニスト」と称されている。詳細はプレスリリースへhttp://www.lilly.co.jp/CACHE/news_2009_22.cfm

798.

欧州医薬品審査庁によるランタスの安全性への見解

サノフィ・アベンティス社(フランス、パリ)は23日(現地時間)、ランタス(インスリン グラルギン<遺伝子組換え>)の現在までに得られたエビデンスの検証の結果、欧州医薬品評価委員会(CHMP)は、同薬剤の安全性を確認し、処方に関する指導について、何ら変更の必要はないとの結論に達したことを発表した。欧州医薬品審査庁(EMEA)は、ダイアベトロジア誌に最近公表された疫学研究調査分析についての詳細な検証をもとに、先に発表された見解を再確認する内容のプレスリリースを発表。この発表において、EMEAは、4つの掲載論文の全てにおいて方法上の重大な限界があり、ランタスの使用とがんリスク増加の関連の可能性については、一貫性がなく最終結論を導き出せないと結論付けたという。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.sanofi-aventis.co.jp/live/jp/medias/995A4C1E-FC16-4006-87D3-777B3A039450.pdf

799.

アクトスとスルホニルウレア系薬剤(SU剤)の合剤、製造販売承認申請へ

武田薬品工業株式会社は27日付けで、2型糖尿病治療剤「アクトス」(一般名:ピオグリタゾン塩酸塩)と同治療剤であるスルホニルウレア系薬剤(SU剤)との合剤について、厚生労働省に製造販売承認申請を行ったと発表した。アクトスは、同社が発見したチアゾリジンジオン骨格を有する糖尿病治療剤で、2型糖尿病に特徴的な病態であるインスリン抵抗性を改善することによって効果を発揮する薬剤。一方、SU剤は主に膵臓のβ細胞を刺激してインスリンの分泌を促進する薬剤。作用機序の異なる両剤の合剤は、2型糖尿病患者の服薬利便性を高め、飲み忘れを防ぐことにより、より良好な血糖コントロールが得られるものと考えられるという。詳細はプレスリリースへhttp://www.takeda.co.jp/press/article_34926.html

800.

ランタスに関する専門家の見解 最終的な結論導き出せず

仏サノフィ・アベンティス社は15日(現地)、多岐の分野にわたる国際的に著名な専門家から構成される委員会による「専門家の見解」を発表した。この見解は、ダイアベトロジア誌に最近公表されたランタス(インスリン グラルギン〔遺伝子組換え〕)に関する疫学研究調査分析について、詳細な評価を受けて出されたもの。内分泌学・腫瘍学・疫学の国際的な専門家で構成される同委員会は、4つの掲載論文の全てにおいて方法論上の重大な限界と欠陥があり、インスリングラルギンの使用と癌リスク増加の関連の可能性については、一貫性がなく最終結論を導き出せないと結論付けた。14人の国際的な専門家がそれぞれ、公表データを中立の立場で厳密かつ徹底的に検証を行った上で署名した今回の見解は、欧州医薬品審査庁(EMEA)や米国食品医薬品局(FDA)を始めとする世界中の保健当局による一連の発表や、米国糖尿病学会(ADA)や米国臨床内分泌学会(AACE)、国際糖尿病連合(IDF)といった患者および科学団体による、掲載論文のデータについての過剰解釈や過剰反応への注意喚起が行われている中で発表された。4つの研究における限界については、それぞれの論文著者ならびに欧州糖尿病学会(EASD)によっても強調されていた。専門家や保健当局による推奨は、この段階において一切の確定的な結論は導き出せないということに集約されている。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.sanofi-aventis.co.jp/live/jp/medias/0E0B8ED8-5834-47D0-8487-32529F1E668A.pdf

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