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糖​尿病の第一選択薬に関するアンケート

対象ケアネット会員の内科医師 998名方法インターネット調査実施期間2012年9月25日~10月2日Q1.2型糖尿病治療において、食事・運動療法を実施しても血糖コントロールが不十分であった場合に、先生が最も処方することの多い薬剤(第一選択薬)は何ですか?Q2.BG薬を処方する場合、先生が処方することの多い1日処方量はどれくらいですか?Q3.日常の「糖尿病診療」に関して、専門のドクターに聞いてみたい事項についてお聞きしました(自由記入、一部抜粋)75歳を超える高齢者の患者さんにも、他の年代と同様のHbA1cの目標でいいのでしょうか?平均寿命以上の年齢の方には食事の療養指導をしていませんが、食事制限させるべきでしょうか?(開業医・30歳代)HbA1cが7.5以上の状態が3ヵ月継続した場合、インスリンを導入するべきか、いなか?(開業医・40歳代)BG薬で消化器系の副作用が出た場合、次の選択肢としてどの経口血糖降下薬を使用するべきか?(開業医・40歳代)DPP-4阻害薬を長期間使用した場合、その効果が衰えるのはどの薬剤でしょうか?(勤務医・50歳代)HbA1cの数値が(JDS)から(NGSP)に単位が変わりました。HbA1cの目標値が7.4%未満(NGSP)と7.0%未満(JDS)の2つが混在しているように思いますが、現状どちらで患者さんに説明したらいいでしょうか?(開業医・50歳代)インスリン療法から経口血糖降下薬に変更する時の目標HbA1c値とその処方薬剤の選択について。(勤務医・60歳代)BG薬についてメトホルミン(商品名:グリコラン)しか採用していません。同じメトホルミンでもメトグルコ®の方が良いでしょうか?こちらは投与量も多いですが、その注意点について知りたいと思います。また、薬剤の採用時に薬価についてプレッシャーを強く受けています。そのメリット等も知っておきたいです。(開業医・30歳代)外来での栄養指導で栄養士の指導なしに、どうすれば患者に食事療法を守ってもらえるのか、その方法について。(開業医・50歳代)新しい糖尿病治療薬は高価なものが多く、年金生活者が多い当院の患者さんからは、「もっと安い薬にして欲しい」という要望が多く苦労している。そうした要望に、どのように対応したらいいのか?(勤務医・60歳代)体重、HbA1cの値が正常値までいき、コントロールがよくなるとかえって体がもたないという患者がいます。こういう症例では、我慢させた方がよいのか、それともコントロール基準をゆるめた方がよいのか?(勤務医・50歳代)2012年9月~10月ケアネット調べ

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京都で国際的な糖尿病学会が開催、11月24日~

 5日、第9回国際糖尿病連合西太平洋地区会議(会長:清野 裕 氏)と第4回アジア糖尿病学会学術集会(会長:堀田 饒 氏)は、2012年11月24日~27日の4日間、国立京都国際会館にて合同で学術集会を開催することを発表した。この日、演題には学会長である清野氏、堀田氏ほか、事務局長の稲垣 暢也 氏、副会長の門脇 孝 氏、立川 倶子 氏、司会は田嶼 尚子 氏と錚々たる顔ぶれ。 西太平洋地区は人口が集中する地域であり、糖尿病有病者数は米国を凌ぎ、短期間で著しく増加した地域である。また、これらの地域では欧米人に比べインスリン分泌能が低く、著明な肥満に至るまでに糖尿病を発症するという人種的な特性を有することが広く知られている。これまでは欧米諸国にて白人を多く含んだ対象を中心に臨床試験が行われてきたが、今後、世界的な糖尿病治療戦略を考えていく上で、アジアでの糖尿病治療を視野に入れていかなければならない時代となる。 一方、アジア、西太平洋地区と言っても、日本、中国、韓国、インド、東南アジア諸国、オーストラリアと人種も生活習慣も多様であり、インスリン分泌能も同じアジア人でも異なる。このような状況下、アジア人における糖尿病の病態分析、治療成績の集積および情報発信は今後の糖尿病戦略を考えていく上で、その重要性は高まってきている。 今回の合同学会は「西太平洋地区における糖尿病の多様性の探求;科学的根拠に基づく糖尿病の教育とケア」をテーマとして掲げた。国際糖尿病連合西太平洋地区会議は第1回会議が1987年東京で開催されて以来、日本での開催は25年ぶりとなる。アジア糖尿病学会学術集会は2010年の岡山での開催以来となる。 招聘演者は国外218名を含む328名。シンポジウムは44セッション、227演題、ワークショップは2セッション、13演題、一般演題は38ヵ国から829演題に及ぶ。26日(月)にはノーベル医学生理学賞を受賞した山中 伸弥 氏のスペシャル・レクチャーも予定されている。 11月14日は世界糖尿病デーと、わが国でも東京タワーなどブルーライトアップされるが、14日だけでなく、学会会期中は清水寺、東寺、二条城、京都タワー、京都府庁旧本館がブルーライトアップされるとのことで、こちらも見逃せない。

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アンチエイジングHGH療法を利用した50歳夫婦がともにメラノーマを発症

 Handler MZ氏らは、ヒト成長ホルモン(HGH)療法を利用した夫婦がともに使用開始3ヵ月後にメラノーマを発症した例を報告した。これまでにHGHあるいはインスリン様成長因子-1(IGF-1)が、種々のがんの悪性転化や進行を担うことは示されている。また、HGHはメラノーマの病因に結びついていることでも知られ、良性、悪性を問わずメラニン細胞の臨床的増殖を手助けする効果が示唆されている。著者は、「それにもかかわらず、HGH療法を追跡しメラノーマのリスク増大を示した決定的な研究は行われていない。一方で、HGHとその他ホルモン剤の併用あるいは照射を受けた後で、メラノーマを発症した症例報告が現にある」と述べ、「外因性HGHの真のリスクが判定されるまで、その使用のサーベイを強化すべきである」と結んでいる。Arch Dermatol誌2012年10月1日号の掲載報告。アンチエイジング法として外因性HGHの使用が増大 HGHを使用し、ともにメラノーマが診断された夫婦の例を報告した。 主な結果は以下のとおり。・患者は新規の黒色調丘疹を有した49歳白人男性で、メラノーマと診断された。・彼は診断前3ヵ月間、HGHを利用していたことを報告した。・彼の妻(51歳白人女性)も3ヵ月間、外因性HGHを使用しており、2週間前にメラノーマ発症の診断を受けていた。・短期間にメラノーマを発症した非血縁の2人を結びつけることとして、共通の環境要因(HGHあるいはその他の共有曝露)が関与していると仮定するのは妥当なことである。・アンチエイジング法として外因性HGHの使用が増大しているため、このホルモンの成長促進効果を認識することは重要である。・外因性HGHの真のリスクを判定したデータが入手できるまで、そのアンチエイジング剤としての使用についてサーベイを強化する価値がある。

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抗精神病薬と副作用―肥満、糖代謝異常、インスリン分泌に与える影響

統合失調症患者では一般と比べて平均寿命が15年短いことが報告されている。その死亡原因として最も多いのは自殺であるが、その他、統合失調症患者では陰性症状や不規則な生活習慣のために、肥満や脂質代謝異常などを有する割合が高く、それに起因した心筋梗塞などの動脈硬化性疾患の合併率が高いことが知られている。さらに、抗精神病薬の副作用として脂質代謝異常や肥満を来すこともあり、欧米の研究から、抗精神病薬服用中の統合失調症患者ではメタボリックシンドローム(MetS)の合併率が高いことも報告されている(Newcomer JW. Am J Manag Care. 2007; 13: S170-177)。第22回日本臨床精神神経薬理学会・第42回日本神経精神薬理学会合同年会の「抗精神病薬と代謝異常」のセッションのなかから、統合失調症患者の入院が体重や糖代謝に及ぼす影響、抗精神病薬がインスリン分泌に及ぼす影響、統合失調症患者におけるBMIやウエスト径とGIP遺伝子多型の関連を検討した報告を紹介する。統合失調症患者の精神科病棟入院により肥満や糖脂質代謝が改善されたわが国における横断研究によると、入院加療中の統合失調症患者のMetS有病率は15.8%と健常者と同程度であるが、外来患者ではMetSの有病率は48.1%と高いことが報告されている(Sugawara N, et al. Ann Gen Psychiatry. 2011;10:21)。さらに、わが国では欧米に比べて精神科病床数が多く、慢性期のみならず急性期でも平均在院日数が長期に及ぶという精神科医療の特徴がある。そこで三上剛明氏(新潟大学大学院医歯学総合研究科精神医学分野)らは、精神科病棟入院により、統合失調症患者の体重や糖脂質代謝に関する検査値がどのように変化するのか検討を行った。研究の対象は、2008年1月~2011年8月に急性期治療のため、新潟大学医歯学総合病院精神科に2週間以上入院した統合失調症患者160例のうち、入院時のBody Mass Index(BMI)が25kg/m2以上の53例である。これらの患者のカルテから、身長、体重、空腹時血糖、総コレステロール、中性脂肪、HDLおよびLDLなどの血液生化学検査値を抽出し、入院時と退院時の値を比較した。患者背景は、平均年齢が34.0±8.4歳、男性が27例、平均BMIが28.7±3.2kg/m2、平均在院日数が114.4±90.0日、34例が措置入院であった。BMIの値は、退院時では26.9±3.3 kg/m2となり、入院時に比べ有意(p<0.001)に減少した。BMIの変化量と入院日数には負の相関が認められた(r=0.597、p<0.001)。空腹時血糖値も入院時99.9±27.3mg/dLから退院時89.1±14.2mg/dLと有意に(p=0.039)減少した。その他、HDL(52.5±14.9mg/dLから45.4±10.4mg/dL、p=0.003)、LDL(121.6±27.4mg/dLから107.9±25.7mg/dL、p=0.027)の値も有意に減少した。肥満(BMI≧30 kg/m2)の患者は入院時の16例から退院時には10例に、過体重(25kg/m2≦BMI<30kg/m2)の患者は37例から26例に減少し、一方、標準体重の患者は入院時0例から退院時には17例に増加した。これら肥満、過体重、標準体重の患者の割合の変化は有意(p<0.001)であった。総コレステロールおよびトリグリセライドの値には有意な変化はみられなかった。これらの結果より、外来で過体重や肥満を呈していた統合失調症患者は、精神科病棟へ入院することによって体重やBMI、空腹時血糖値が改善することが示された。入院で肥満や過体重が改善に向かう理由として、三上氏は、①入院により適切なカロリーとバランスのよい食事が提供されること、②入院により清涼飲料水や間食が制限されること、③精神状態の安定に伴い過食が減ることなどを挙げた。また三上氏は、外来の統合失調症患者の治療では、精神症状の治療だけでなく、積極的な栄養指導や生活習慣の改善が必要であると指摘した。さらに、わが国の医療独特の精神疾患における長期入院は、統合失調症患者の身体的健康を守るという観点からは評価されるべきであり、近年、わが国でも脱施設化が進み、統合失調症の治療は外来治療が主体となるため、外来での患者の健康管理がより重要であるとのコメントを述べた。抗精神病薬治療がインスリン分泌に与える影響統合失調症患者で、とくに第2世代抗精神病薬と糖代謝異常との関連を指摘した報告は多く、Perez-Iglesias氏らは未治療の患者を対象として、抗精神病薬治療開始から1年で糖脂質代謝パラメータが有意に悪化することを報告している(Perez-Iglesias R, et al. Schizophr Res. 2009;107:115-121)。さらに、抗精神病薬で治療されている患者のおよそ10.1%が治療開始後わずか6週間で、糖尿病(WHO基準)を発症することも報告されている(Saddichha S, et al. Acta Psychiatr Scand. 2008; 117: 342-347)。米国糖尿病学会では空腹時血糖異常(IFG:空腹時血糖100~125mg/dL)を前糖尿病段階とし、MetSの診断基準にも採用している。また、75g経口糖負荷試験(OGTT)後の2時間血糖値140~199mg/dLを耐糖能異常(IGT)として、心血管死亡のリスクとも相関する病態として重要視している。また、抗精神病薬服用中の統合失調症患者で空腹時血糖が正常域にあっても、75gOGTT後の2時間血糖値を測定すると、16.2%がIGTであり、3.5%が糖尿病であったとの報告もある(Ono S, et al.投稿中)。須貝拓朗氏(新潟大学大学院医歯学総合研究科精神医学分野)らは、抗精神病薬を服用中の統合失調症患者に75gOGTTを実施し、血糖値および血中インスリン値の変化を健常者と比較検討した。研究方法は、新潟大学医歯学総合病院とその関連病院に入院中の統合失調症群(159例)と健常者(対照群、90例)に75gOGTTを実施した。統合失調症群では8週間以上同一の抗精神病薬単剤を服用し、少なくとも3週間は用量の変更がなかった。75gOGTTは空腹時および治療薬服用前に行い、血糖値および血中インスリン値の変化を対照群と比較した。また、IFGおよびIGTの患者を除外した集団においても同様の検討を行った。統合失調症群と対照群の患者背景は、平均年齢(34.6±9.2歳 vs. 32.8±7.1歳)、性別(男性の割合54.1% vs. 62.2%)、糖尿病の家族歴(31.4% vs. 28.9%)などに両群で差はなく、ウエスト径(82.2±11.1cm vs. 77.7±9.4cm)、総コレステロール(180.8±36.8mg/dL vs. 200.8±30.1mg/dL)、HDL(51.5±12.7mg/dL vs. 67.5±17.2mg/dL)に差が認められた。75gOGTT後120分までの血糖値と血中インスリン値の推移を比較したところ、血糖値はOGTT後1時間より統合失調症群の患者の方が有意(p=0.006)に高値を推移した。血中インスリン値でも同様にOGTT後30分より統合失調症群が有意(p<0.001)に高値となった。IFGおよびIGTを除外して検討を行っても同様の結果が保たれた。本研究の結果は、オランザピン服用群、リスペリドン服用群、および健常者群で糖負荷試験後の血糖値と血中インスリン値の推移を比較した研究(Yasui-Furukori N, et al. J Clin Psychiatry. 2009; 70: 95-100)における、オランザピンおよびリスペリドン服用群で、血糖値と血中インスリン値が健常群と比べ高値を推移したという結果とも一致していた。以上の結果から、須貝氏は「統合失調症に対する抗精神病薬治療は、インスリン抵抗性につながるインスリン分泌反応に影響している可能性が示唆された」と述べた。また、膵β細胞機能には人種差があり、抗精神病薬が耐糖能異常に及ぼす影響については、今後、同一個体を用い、プロスペクティブに検討する必要があると述べた。抗精神病薬服用中の統合失調症患者におけるBMI、ウエスト周囲径とGIP遺伝子多型との関連統合失調症の治療に用いる非定型抗精神病薬は体重増加や糖代謝異常を来し、とくにオランザピンやクロザピンはそのリスクが高いことが知られている。また、最近の大規模なゲノムワイド関連解析(GWAS)により、糖尿病や肥満と関連した遺伝子が同定され、福井直樹氏(新潟大学大学院医歯学総合研究科精神医学分野)らはこれらの遺伝子のなかからglucose-dependent insulinotropic polypeptide(GIP)遺伝子多型に注目し、抗精神病薬誘発性の糖代謝異常や体重増加との関連について検討している。GIPは消化管ホルモンのひとつで、食物刺激により小腸より分泌され、膵β細胞のGIP受容体(GIPR)を介して血糖依存性にインスリン分泌を促進するほか、脂肪細胞の受容体にも作用し体重増加をもたらすとされている。福井氏らは、オランザピンを服用している統合失調症患者でGIP遺伝子多型があると、糖負荷試験後の血中インスリン値が有意に高くなること(Ono S, et al. Pharmacogenomics J. 2011 July 12 [Epub ahead of print])や、BMIの増加率が大きいことを報告している。こうした背景に基づいて、今回福井氏らは、抗精神病薬服用中の統合失調症患者群と健常者群において、BMIやウエスト径、糖代謝関連因子と、GIP遺伝子のプロモーター領域に位置する-1920G/A多型との関連について検討を行った。抗精神病薬で治療中の統合失調症患者147例と健常者152例を対象とし、GIP遺伝子-1920G/Aの多型を同定し、Gアリルを有するGG+GA群とAアリルを有するAA群の2群に分け、BMIやウエスト径、空腹時血糖値、HbA1c、インスリン抵抗性指数(HOMA-IR)を比較検討した。統合失調症患者群では、102例が単剤を服用しており、主な薬剤はオランザピン(52例)、リスペリドン(41例)、ペロスピロン(16例)、クエチアピン(11例)、アリピプラゾール(10例)であった。統合失調症群においてGG+GA群とAA群を比較したところ、AA群ではBMI(24.2±4.2 vs. 22.2±3.7、p=0.004)およびウエスト径(85.0±12.0 vs. 80.2±10.7、p=0.012)が有意に大きかったが、健常者群では2群間でBMIやウエスト径に有意差はみられなかった。ウエスト径は統合失調症のAA群で最も大きく、次いで統合失調症群のGG+GA群、健常者群であった。福井氏はこれらの結果から、「抗精神病薬を服用中の統合失調症患者において、GIP遺伝子-1920G/A多型のうち、AA遺伝子型を有する患者ではGアリルを有する患者に比べて体重増加を来しやすいことが示唆された」と結論を述べた。健常者ではこのような関連は認められず、肥満という表現型でみた場合、GIP遺伝子多型と抗精神病薬の内服または統合失調症の罹患との間に交互作用がある可能性を指摘した。関連リンク

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インスリン療法のジレンマ」へのアプローチ

 2012年10月18日(木)、ノボ ノルディスク ファーマ株式会社開催のセミナーにて、東京大学大学院の門脇 孝氏(医学系研究科 糖尿病・代謝内科 教授)が、現状のインスリン治療における課題と、新規の持効型溶解インスリンアナログ製剤「トレシーバ」の臨床上の意義を語った。門脇氏は、「新薬の登場により、低血糖リスクを高めることなく、一歩踏み込んだ糖尿病治療が可能になるのではないか」と講演で述べた。以下、内容を記載する。セミナー前半では、東京都済生会中央病院の渥美 義仁氏(糖尿病臨床研究センター長)から「インスリン治療の臨床上のアンメットニーズ」が語られた。インスリン療法のジレンマ インスリン療法では、「血糖値を正常に近づけると、患者さんは低血糖を不安に思い、逆に血糖値を高めに保とうとする」というジレンマが生じている。実際、インスリン治療中の2型糖尿病患者を対象とした調査「GAPP2」で、日本人患者347例のうち、約70%が低血糖を経験しており、基礎インスリンのみで治療中の患者(81例)の約20%が、低血糖が起きた時「基礎インスリンを打たない」選択をしていると報告されている。夜間低血糖が生産性を低下させる 別のアンケート調査では、回答者の32%は夜間に非重症低血糖が起きたことで、会議を欠席したり、仕事の締め切りを守れなかった経験があると報告されており、夜間低血糖が生産性に影響を及ぼすことも示唆されている。新薬「トレシーバ」への期待 このように血糖を良好にコントロールでき、すべての低血糖・夜間低血糖のリスクの低い基礎インスリン製剤が必要とされる中、2012年9月、新規の持効型溶解インスリンアナログ製剤であるインスリン デグルデク「トレシーバ」が承認となった。インスリン グラルギンとの差は? トレシーバは、BOT療法下でのインスリン グラルギンとの海外比較データで、同程度の血糖コントロールを達成し、夜間低血糖の発現率が36%と有意に少ないことが報告されている。また、有意差はないものの、すべての低血糖発現件数においてトレシーバで低下傾向が認められた。日本人を含むアジア試験でも、グラルギンと同程度の血糖コントロールおよび低血糖発現率が示された。夜間低血糖発現率については、トレシーバで38%低下が認められたものの有意差はなかった。アジア試験で夜間低血糖発現に有意差が認められなかった点について、門脇氏は「あくまで症例数の問題」とコメントした。また、今回の試験自体が、対照薬との血糖降下度の差をみるものではなく、同等のHbA1c値レベルを実現したうえで、低血糖の発現頻度や重症度を評価するというTreat-to-Target試験であることに触れたうえで、有意差は認められなかったものの両剤とも同程度のHbA1c値レベルという条件下において、トレシーバ群ですべての低血糖、夜間低血糖に低下傾向が認められたことは評価できる、とコメントし、講演を締めくくった。 まとめ 低血糖にとくに不安感の強い傾向を示す患者さんには、「インスリン治療について十分教育を受けていない人」「1人暮らしの人」「不安感を感じやすい人」が挙げられるという。新薬の登場により、このような患者さんの不安も軽減されていくのではないだろうか。

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妊娠前の身体活動と母乳育児が、乳児の体重増加・肥満に及ぼす影響

カナダのChu氏らによって、母親の身体活動やスクリーン視聴時間(テレビやPC、ゲームなどで画面に向かう時間)、および乳児栄養の方法が出生児の体重増加と肥満に及ぼす影響について検討が行われた。その結果、母親の妊娠前の身体活動と完全母乳育児期間は、乳児の1年時点での体重増加ならびに肥満と関連がみられた。Int J Endocrinol誌2012年9月26日掲載。246人の母親を対象とした前向きコホート研究。母親は妊娠中に検査を受け、耐糖能とインスリン感受性が評価された。身体測定と身体活動、乳児栄養の方法、スクリーン視聴時間のアンケートが実施された。多重線形回帰分析は、母子の要素が1年時点での乳児の体重増加と身長/体重比 Zスコアに及ぼす影響を評価するために行われた。主な結果は以下のとおり。・母親の妊娠前の運動指数および完全母乳育児期間により、乳児の体重増加は逆相関がみられた。・調整後、母親の妊娠前の運動指数の増加により乳児の体重増加は218.6g(t=2.44、p=0.016)減り、身長/体重比 Zスコアは0.20(t=2.17、p=0.031)減った。・完全母乳育児であった各月において、乳児の体重増加は116.4g(t=3.97、p

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〔CLEAR! ジャーナル四天王(26)〕 集中治療室(ICU)における入院患者の厳格な血糖管理はいかにあるべきか

集中治療室に入室する重症患者においては、ストレスによる内因性のカテコラミンやコルチゾール、炎症性サイトカインの増加、さらには治療薬剤として用いられる外因性のステロイド薬やカテコラミンなどの影響により、糖尿病の有無にかかわらず、高血糖を示すことが多い。高血糖は、脱水、電解質失調、内皮機能の低下、好中球遊走能の低下をひきおこし、循環動態、創傷治癒機転、感染症の経過に悪影響を及ぼして、IUCにおける死亡率に影響を与える重要な因子の一つとして考えられている。 実際に、きめ細かなインスリン治療によって平均血糖値110mg/dL前後の厳格な血糖管理を行うことが、重症患者の生命予後を改善することを示すという報告が散見される(Van den Berghe G et al. N Engl J Med. 2001. 345; 1359-1367.、 Van den Berghe G et al. N Engl J Med. 2006; 354: 449-461.、 Hermanides J et al. Crit Care Med. 2010; 38: 1430-1434.)。 しかし、2009年に発表されたNICE-SUGAR (Normoglycemia in Intensive Care Evaluation-Survival Using Glucose Algorithm Regulation)研究では、6,104人の患者を対象に、30分から1時間ごとに血糖を測定して適宜インスリンの静脈内投与を行い、厳格な血糖管理をめざす群(血糖値81~108mg/dL)と、通常の管理(180mg/dL以下)の2群に分けて90日以内の生命予後について検討した結果、厳格な血糖管理群における死亡率は27.5%、通常管理群では24.9%、オッズ比1.14(95%信頼区間:1.02~1.28、p=0.02)であり、厳格な血糖管理の有用性に疑問を投げかける成績を示した。 今回の論文は、NICE-SUGAR研究の事後比較分析(post hoc analysis)データについての報告であり、治療経過において中等度の低血糖(41~70mg/dL)、重症低血糖(40mg/dL以下)をひきおこすことが死亡のリスクを高めることを示した成績である。厳格な血糖コントロール群では低血糖をひきおこす頻度は通常群の4.6倍であり、集中治療の現場における厳格な血糖管理をめざすことのリスクを示している。 確かに、厳格な血糖管理により炎症反応や血栓の形成を抑止することができるが、血糖を下げ過ぎることにより低血糖をひきおこすことの弊害が大きいことが、臨床の場での大きな問題となる。米国内科学会および米国糖尿病学会では、集中治療室における血糖管理の基準を140~180(200)mg/dLとしているが、このレベルは妥当なものではないかと考えられる。

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肥満が子どもの心血管疾患リスクを増強

 学齢児童では、体格指数(BMI)が標準値より高いと心血管疾患リスクのパラメータが有意に増悪することが、英国・オックスフォード大学プライマリ・ケア保健科学科のClaire Friedemann氏らの検討で示された。体重増加は血圧や脂質プロフィールの異常のリスクを増大させ、子どもの心血管疾患リスクのパラメータの変動に影響を及ぼす可能性がある。子どもの体重とこれらのリスク・パラメータがどの程度関連するかを、BMIのカテゴリー別に系統的に評価した研究はこれまでなかったという。BMJ誌2012年9月29日号(オンライン版2012年9月25日号)掲載の報告。BMIと心血管疾患リスク・パラメータの関連をメタ解析で評価研究グループは、高度先進国の学齢児童におけるBMIカテゴリー(低体重:<17、標準体重:≧17~<25、過体重:≧25~<30、肥満≧30kg/m2)と心血管疾患リスクのパラメータの関連およびその強度を評価するために、系統的レビューとメタ解析を行った。データベースなどを用いて2000年1月~2011年12月までに公表された論文を選出した。対象は、1990年以降に学校、外来、地域で実施されたプロスペクティブまたはレトロスペクティブなコホート試験、横断的研究、症例対照研究、無作為化試験に登録された高度先進国の5~15歳の健常児とした。解析に含める試験は、客観的な体重測定および事前に規定された1項目以上の心血管疾患リスクのパラメータについて報告しているものとした。過体重、肥満により、血圧、脂質値、インスリン抵抗性、左室重量が増悪23ヵ国で実施された63試験(4万9,220人)が解析の対象となった。このうち39試験は記述分析の対象とし、メタ解析の対象となったのは24試験だった。42試験は横断的研究、19試験は無作為化対照比較試験で、コホート試験と症例対照研究が1試験ずつだった。標準体重児に比べ、過体重児は収縮期血圧が4.54mmHg(99%信頼区間[CI]:2.44~6.64、p<0.001、1万2,169人、8試験)高く、肥満児では7.49mmHg(同:3.36~11.62、p<0.001、8,074人、15試験)高かった。収縮期血圧は、過体重児、肥満児ともに男児よりも女児で上昇していた(p<0.001)。同様に、拡張期血圧は過体重児で2.57mmHg(99%CI:1.55~3.58、p<0.001、1万1,529人、7試験)、肥満児で4.06mmHg(同:2.05~6.08、p<0.001、8,140人、16試験)上昇しており、男児よりも女児で有意に高かった(p<0.001)。肥満はすべての血中脂質値に有害な影響を及ぼしていた。すなわち、標準体重児に比べ肥満児では総コレステロール値が0.15mmol/L(≒5.8mg/dL)(99%CI:0.04~0.25、5,072人、9試験)上昇し、肥満女児では0.31mmol/L(≒12mg/dL)(同:0.08~0.54、p<0.001、2,213人、3試験)高かったが、過体重児では有意な差は認めなかった。LDLコレステロール値は肥満児で0.18mmol/L(≒7mg/dL)(同:0.09~0.26、p<0.001、4,773人)高かった。HDLコレステロール値は過体重児で0.17mmol/L(≒6.6mg/dL)(−0.34~−0.24、p=0.001、5,752人、5試験)、肥満児では0.22mmol/L(≒8.5mg/dL)(−0.39~−0.06、p=0.001、4,915人、8試験)低かった。トリグリセライド値はそれぞれ0.21mmol/L(≒18.6mg/dL)(0.14~0.27、p<0.001、6,515人、5試験)、0.26mmol/L(≒23mg/dL)(同:0.13~0.39、p<0.001、5,138人、10試験)増加していた。空腹時血糖、インスリンインスリン抵抗性は肥満児で有意に高度であったが、過体重児では有意差は認めなかった。肥満児は、標準体重児よりも左室重量が19.12g(99%CI:12.66~25.59、p<0.001、223人、3試験)有意に重かった。著者は、「学齢児童では、BMIが標準値以上になると、心血管疾患リスクのパラメータが有意に増悪することがわかった」と結論し、「このような影響は過体重児ではすでに確認されていたが、肥満児でもリスクが増強しており、しかもこれまでに考えられていたよりも大きい可能性がある。体重を考慮しないパラメータのカットオフ値は現代の子どものリスク評価において妥当か、またこれらの試験で使用された方法を標準化すべきかどうかにつき検証する必要がある」と指摘している。

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小児心臓手術後の血糖コントロール、厳格群vs.標準群のアウトカム

 小児心臓手術後の血糖コントロールについて厳格群と標準群とを比較した結果、厳格群のほうが低血糖の発生率は低くコントロール達成可能だった。しかし感染率、死亡率、心臓ICU入室期間、臓器不全については、有意な変化はみられないことが報告された。米国・ボストン小児病院のMichael S.D. Agus氏らが行った前向き無作為化試験の結果で、NEJM誌2012年9月27日号(オンライン版2012年9月7日号)で発表した。これまでいくつかの成人を対象とした試験では、心臓手術後の厳格血糖コントロールがアウトカムを改善することが示されていたが、小児に関しては非常に重篤な高インスリン性の低血糖症のリスクがあり、ベネフィットは明らかではなかった。小児心臓手術後の厳格血糖コントロールは合併症発生を低下するのか検証研究グループは、小児心臓手術後の厳格な血糖コントロールは合併症発生率を低下すると仮定し、検証試験を行った。人工心肺を要する心臓手術を受けた小児980例(0~36ヵ月齢)を2施設から登録した。被験児は心臓ICUにて無作為に2群に割り付けられ、一方は厳格な血糖コントロール[血糖値目標80~110mg/dLとするインスリン投与アルゴリズムを使用、490例]、もう一方は標準コントロール(490例)を受けた。持続血糖モニタリングを用いて、血糖値測定頻度のガイドとし、発症間近の低血糖の検出に活用した。主要アウトカムは、心臓ICUにおける医療ケア関連感染症の割合だった。副次アウトカムは、死亡率、入院期間、臓器不全と低血糖などだった。厳格群、正常血糖の達成は有意に早いが、合併症発生について標準群との差は認められず厳格血糖コントロール群では91%(440/490例)がインスリン投与を受けた。標準血糖コントロール群では2%(9/490例)だった。正常血糖の達成は、厳格群のほうが標準群よりも有意に早かった(6時間vs.16時間、p<0.001)。また、重症期間中に達成した割合も厳格群のほうが有意に大きかった(50%vs.33%、p<0.001)が、厳格群の医療ケア関連感染症の有意な減少は認められなかった(1,000患者・日当たり8.6vs.9.9、p=0.67)。副次アウトカムについて両群間の差はみられず、高リスクのサブグループでも厳格群のベネフィットは認められなかった。一方、厳格群では重度低血糖(血糖値<40mg/dL)の発症は、3%にとどまった。

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重症患者における低血糖、死亡リスクを1.4~2.1倍に増大

 重症患者において、低血糖は死亡リスクを1.4~2.1倍増大することが明らかにされた。死亡リスクは中等症低血糖よりも重症低血糖のほうがさらに増大し、血液分布異常性ショックによる死亡との関連が最も強かった。オーストラリア・シドニー大学のSimon Finfer氏らにより行われたNormoglycemia in Intensive Care Evaluation-Survival Using Glucose Algorithm Regulation(NICE-SUGAR)試験の結果で、これまで重症患者における低血糖が死亡に結びつくのかどうかは明らかではなかった。なお、同関連の因果関係については、この試験では明らかにはならなかった。NEJM誌2012年9月20日号掲載より。強化血糖コントロール群の8割が、中程度以上の低血糖研究グループは、集中治療室(ICU)で治療を受けていた6,026例を無作為に2群に分け、一方には強化血糖コントロールを、もう一方には標準血糖コントロールを行った。被験者のうち、中等症低血糖(41~70mg/dL)と重症低血糖(40mg/dL以下)を発症した人について、それぞれ死亡リスクを調べ、低血糖を発症しなかった人と比較した。その結果、中等症低血糖が認められたのは被験者の45%にあたる2,714例で、そのうち2,237例(82.4%)が強化血糖コントロール群(同群全体の74.2%)であり、477例が標準血糖コントロール群(同群全体の15.8%)だった。被験者のうち重症低血糖だったのは、3.7%にあたる223例で、そのうち208例(93.3%)が強化血糖コントロール群(同群全体の6.9%)、15例が標準血糖コントロール群(同群全体の0.5%)だった。死亡リスク、中等症低血糖で1.4倍、重症低血糖で2.1倍に低血糖が認められなかった3,089例のうち、死亡したのは726例(23.5%)だった。一方で、中等症低血糖を有した死亡は774例(28.5%)、重症低血糖を有した死亡は79例(35.4%)だった。中等症または重症低血糖の認められた人の低血糖が認められなかった人に対する死亡に関するハザード比は、それぞれ1.41(95%信頼区間:1.21~1.62、p<0.001)、2.10(同:1.59~2.77、p<0.001)だった。なかでも、中等症低血糖が1日超認められた人は、1日の人に比べ、死亡リスクは有意に高くなる関連がみられた(p=0.01)。また、インスリン非投与で重症低血糖の認められた人の死亡リスクも高く、低血糖の認められなかった人に対する死亡に関するハザード比は3.84(同:2.37~6.23、p

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ランタスの最適用量を計算できる電卓の提供を開始

 サノフィ・アベンティス株式会社は26日、経口血糖降下薬で効果不十分な患者に基礎インスリン製剤「ランタス(一般名:インスリングラルギン)」を併用する際に使用する「ランタス用量設定サポート機能付電卓」を、本年9月に全国の医療従事者への提供を開始したことを発表した。 ランタス用量設定サポート機能付電卓は、日本人2型糖尿病患者5,223症例を対象とした大規模調査ALOHAスタディのサブ解析の結果に基づいて、ランタスの最適用量を計算するもの。体重、現在のHbA1c値、目標のHbA1c値、の3つの数値を入力すると、ランタス導入時の投与単位数、導入後に追加する投与単位数、そして24週後に必要となる投与単位数が表示される。また、本来の計算機としての機能に加え、BMI、Homa-IR、Homa-βの計算機能も有する。詳細はプレスリリースへ(PDF)http://www.sanofi-aventis.co.jp/l/jp/ja/download.jsp?file=1E536FD3-BB6A-4062-B499-A6E714CCFDC8.pdf

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ケアネット白書~糖尿病編2012

1.調査目的と方法本調査の目的は、糖尿病診療に対する臨床医の意識を調べ、その実態を把握するとともに、主に使用されている糖尿病治療薬を評価することである。2型糖尿病患者を1ヵ月に10人以上診察している全国の医師502人を対象に、(株)ケアネットのウェブサイトにて、アンケート調査への協力を依頼し、2012年3月19日~26日に回答を募った。2.結果1)回答医師の背景回答医師502人の主診療科は、一般内科が36.5%で最も多く、次いで糖尿病・代謝・内分泌科で35.9%、循環器科で12.4%である。それら医師の所属施設は、病院(20床以上)が72.7%、診療所(19床以下)が27.3%となっている。医師の年齢層は40-49歳が最も多く33.1%、次いで50-59歳以下が30.9%、39歳以下が30.1%と続く。40代から50代の医師が全体の6割以上を占めている(表1)。表1画像を拡大する2)2型糖尿病患者の背景1ヵ月に診察している2型糖尿病患者数最近(2012年3月基準)1ヵ月に、外来で診察している2型糖尿病患者は全体平均138.0人である。診療科別で見ると、糖尿病・代謝・内分泌科は平均266.8人、その他の診療科では平均65.9人であった。その2型糖尿病患者について、過去1~2ヵ月の血糖コントロールの指標であるHbA1c(NGSP:以下同)値をそれぞれ層別に分類して患者数を聞いている。HbA1c値別の2型糖尿病患者数HbA1c値については、糖尿病治療ガイド2012-2013(日本糖尿病学会編)に基づき、6.2%未満(血糖コントロール優)6.2%以上6.9%未満(血糖コントロール良)6.9%以上7.4%未満(血糖コントロール不十分)7.4%以上8.4%未満(血糖コントロール不良)8.4%以上(血糖コントロール不可)――の5つの階層に分けた。最近1ヵ月に診察している2型糖尿病患者(平均138.0人)のうち、HbA1c 6.9%未満と血糖コントロールが比較的良好なのは36.2%で、全体の63.8%は良好な血糖コントロールが得られていない状態である。その中でも血糖コントロールの指標で『不可』に相当するHbA1c 8.4%以上の患者が14.5%みられている(図1)。図1画像を拡大する3)2型糖尿病の治療管理目標値2型糖尿病治療におけるHbA1c値の管理目標値を患者の年代別に聞いたところ、患者が「若年者・中年者(65歳未満)」の場合には6.65%であったのに対し、「高齢者(65歳以上)」では7.05%であった。若年・中年者と比べて、高齢者の管理目標値はやや甘く設定されている実態が明らかになった。血糖コントロールの指標血糖コントロール指標として、HbA1c値に加えてとくに重要視する項目としては、「空腹時血糖値」「食後2時間血糖値」が多く、次いで「随時血糖値」「SMBGでの血糖変動」が続いた。診療科別では、糖尿病・代謝・内分泌科では「食後2時間血糖値」を重視する割合が最も高く、その他の診療科では「空腹時血糖値」を重視する割合のほうが高かった(図2)。図2画像を拡大する初期治療最近1ヵ月に診察している2型糖尿病患者(平均138.0人)のうち、約9%が食事・運動療法のみで治療を行っており、約90%は食事・運動療法に加え、何らかの薬物療法を行っている(図3)。図3画像を拡大する4)薬剤の使用状況2型糖尿病患者に対する薬剤の併用状況「食事・運動療法+薬物療法で治療している患者数」を100%としたとき、1剤のみを処方している患者は32.6%で、2剤併用が39.8%、3剤以上の併用が27.5%であった。薬物治療を行っている約2/3にあたる67.3%の患者では、何らかの薬剤を併用している(図4)。図4画像を拡大する2型糖尿病に対する糖尿病治療薬の使用状況について2型糖尿病に対する糖尿病治療薬をSU薬、速効型インスリン分泌促進薬、α-グルコシダーゼ阻害薬(α-GI)、ビグアナイド(BG)薬、チアゾリジン薬、DPP-4阻害薬、GLP-1受容体作動薬、インスリン製剤、その他――のカテゴリーに分けて、食事・運動療法に加えて薬物療法を実施する際の第一選択薬を聞いた(図5)。図5画像を拡大する使用が最も多いのはDPP-4阻害薬で、回答した医師全体の26.9%が第一選択薬として使っている(図5上)。次いで多いのがBG薬で、20.9%。以下、SU薬が18.4%、α-GIが15.0%、速効型インスリン分泌促進薬が5.7 %となっている。<糖尿病・代謝・内分泌科での第一選択薬>回答医師の属性が糖尿病・代謝・内分泌科の場合、最も選択の多いのがBG薬で33.4%であった(図5中央)。次いで多いのがDPP-4阻害薬で28.5%、SU薬13.0%、α-GIは8.1%であった。<その他の診療科(糖尿病・代謝・内分泌科以外)での第一選択薬>回答医師の属性がその他の診療科の場合、最も選択の多いのがDPP-4阻害薬で26.0%を占めている(図5下)。以下、SU薬が21.4%、α-GIが18.9%、BG薬が14.0%などとなっている。糖尿病・代謝・内分泌科(図5中央)と比べると、SU薬、α-GIの割合が増加し、その分、BG薬の割合が減少している。5)薬剤選択の際に重要視する項目なお、薬剤を選択する際に重要視する項目についても聞いている(複数回答)。最も多いのは「低血糖をきたしにくい」で、69.5%の医師が挙げている。以下、インスリン抵抗性改善(66.9%)、食後高血糖改善(66.3%)などが主なものである(図6左)。図6画像を拡大する<糖尿病・代謝・内分泌科での重要視項目>回答医師の属性が糖尿病・代謝・内分泌科の場合、薬剤選択で重要視する項目として最も多いのは「低血糖をきたしにくい」で、78.9%の医師が挙げている(図6中央)。以下、体重増加をきたしにくい(73.9%)、血糖降下作用(70.6%)などが主なものである。<その他の診療科(糖尿病・代謝・内分泌科以外)での重要視項目>回答医師の属性がその他の診療科の場合、薬剤選択で重要視する項目として最も多いのは「インスリン抵抗性を改善する」で、70.5%の医師が挙げている(図6右)。以下、食後高血糖を改善する(68.0%)、低血糖をきたしにくい(64.3%)などが主なものである。全体的な傾向をまとめると、専門医の方が「低血糖をきたしにくい」薬剤を最重要視し、「体重増加をきたしにくい」薬剤を重要視することが多く、非専門医の場合は「インスリン抵抗性を改善する」薬剤を重要視する傾向がある。とはいえ、診療科を問わず、「低血糖をきたしにくい」薬剤が重要視されていることが明らかとなった。6)新薬の情報源として役に立つものここ数年、糖尿病領域においては新薬の発売が続いている。そこで、糖尿病の新薬の情報を得る際に、役に立つと感じる情報源についても調査した(図7)。最も多いのは、製薬会社MRで66.9%、次いで製薬会社主催の講演会(65.3%)であった。以下、研究会(46.4%)、学会のセミナー(43.8%)、医療専門サイト(41.4%)と続いた。図7画像を拡大する

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インスリン療法中の2型糖尿病患者は厳格な大腸がんスクリーニングが必要

 2型糖尿病患者では、内因性高インスリン血症に起因する大腸腺腫および大腸がんのリスクが高い。外因性のインスリン療法はより高い大腸がん発生率と関連している。今回、ペンシルバニア大学のPatricia Wong氏らは、大腸内視鏡検査を実施した50~80歳の2型糖尿病患者における横断研究を行い、2型糖尿病患者における慢性的なインスリン療法が大腸腺腫のリスクを増加させ、また投与期間が長いほどオッズ比が増加したことを報告した。Cancer Epidemiology, Biomarkers & Prevention誌オンライン版2012年8月9日号に掲載。 本研究では、内視鏡検査で腺腫を有していた患者をケース、腺腫のない患者をコントロールとし、オッズ比(OR)および関連する信頼区間(CI)は多変量ロジスティック回帰分析により計算された。 主な結果は以下のとおり。・インスリンを12ヵ月以上投与した場合を暴露と定義したとき、ケースの患者(n=196)は、コントロールの患者と比較して、インスリン暴露によるオッズ比の有意な増加は認められなかった。しかし、インスリンを18ヵ月以上(OR 1.6、95%CI:1.1~2.5)、24ヵ月以上(OR 1.7、95%CI:1.1~2.6)、36ヵ月以上(OR 2.0、95%CI:1.2~3.4)投与した場合を暴露と定義したとき、ケースの患者でインスリン曝露によるオッズ比が有意に増加した(トレンド検定p=0.05)。・病期が進行した腺腫を有する2型糖尿病患者の間で、インスリンの暴露における同様の傾向が見られた。・腺腫の位置については、インスリン療法の影響を受けなかった。 これらの結果から、著者らは、インスリン療法を受けている糖尿病患者は、より厳格な大腸がんスクリーニングが必要だろうと述べている。

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n-3脂肪酸、2型糖尿病患者の心血管イベント予防効果認められず

 心筋梗塞や心不全患者において心血管イベント予防効果が示唆されている魚油に豊富なn-3脂肪酸について、2型糖尿病患者またはそのリスクを有する患者について検討した結果、心血管イベントの有意な減少はみられなかったことが報告された。糖尿病予備軍および早期糖尿病患者1万2,500例超を長期追跡する「ORIGIN」試験グループが報告した。NEJM誌7月26日号(オンライン版2012年6月11日号)掲載より。糖尿病治療中の1万2,536例をn-3脂肪酸群とプラセボ群に無作為化し中央値6.2年追跡 ORIGIN(Outcome Reduction with an Initial Glargine Intervention)はインスリン グラルギン(商品名:ランタス)治療と標準的治療が心血管系イベントの発生に及ぼす影響を比較するとともに、長期のn-3脂肪酸サプリメント服用についても検討した2×2要因二重盲検無作為化臨床試験。 被験者は、40ヵ国573施設から登録され、中央値6.2年(範囲:5.8~6.7)追跡された。心血管イベントが高リスク(ベースラインで59%が心筋梗塞、脳卒中、または血行再建術実施)の、空腹時血糖異常、耐糖能異常あるいは2型糖尿病を有する患者で、インスリン グラルギン(商品名:ランタス)[目標空腹時血糖値≦95mg/dL(5.3mmol/L)]または標準治療のいずれかを受けるように無作為化された。また、毎日n-3脂肪酸エチルエステル900mg以上(90%超)を含有する1gカプセルのサプリメントまたはプラセボを服用する群に無作為化され追跡された。 n-3脂肪酸服用に関する解析対象となった被験者は1万2,536例(平均年齢64歳、女性35%)で、服用群6,281例、プラセボ6,255例。主要アウトカムは、心血管系が原因の死亡だった。中性脂肪の値は有意に低下、しかし主要アウトカムの心血管死は有意差認められず 結果、追跡期間中の主要アウトカム(心血管死)の発生は、n-3脂肪酸群574例(9.1%)、プラセボ群581例(9.3%)で有意な差は認められなかった(ハザード比:0.98、95%信頼区間:0.87~1.10、p=0.72)。 n-3脂肪酸群はプラセボと比較して、重大血管性イベントの発生[1,034例(16.5%)対1,017例(16.3%)、ハザード比:1.01、0.93~1.10、p=0.81]、全死因死亡[951例(15.1%)対964例(15.4%)、同:0.98、0.89~1.07、p=0.63)、不整脈死[288例(4.6%)対259例(4.1%)、同:1.10、0.93~1.30、p=0.26)に対し有意な効果は認められなかった。 中性脂肪の低下については、n-3脂肪酸群がプラセボ群よりも14.5mg/dL(0.16mmol/L)有意に大きな低下が認められた。しかしその他の脂質には有意な影響は認められなかった。 有害事象の発生は両群で同程度だった。

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早期糖尿病患者に対するインスリン グラルギン

糖尿病予備軍および早期糖尿病患者1万2,500例超を長期追跡した「ORIGIN」試験グループは、インスリン グラルギン(商品名:ランタス)による6年超にわたる空腹時血糖正常化の心血管およびその他のアウトカムへの影響について発表した。心血管アウトカムとがんへの影響は中立的であったこと、低血糖エピソード増とわずかな体重増は認められたが糖尿病の新規発症は減少したという。結果を踏まえて研究グループは、さらに血糖正常化の微細血管などへの影響について検討する必要があるが、現段階ではインスリン グラルギンの標準療法としての位置づけ変更を支持しないとする見解を示している。NEJM誌7月26日号(オンライン版2012年6月11日号)掲載より。中央値6.2年追跡、インスリン グラルギン治療と標準治療を比較ORIGIN(Outcome Reduction with an Initial Glargine Intervention)はインスリン グラルギン(商品名:ランタス)治療と標準的治療が心血管系イベントの発生に及ぼす影響を比較するとともに、長期のn-3脂肪酸サプリメント服用についても検討した2×2要因二重盲検無作為化臨床試験。被験者は、40ヵ国573施設から登録され、中央値6.2年(範囲:5.8~6.7)追跡された。心血管イベントが高リスク(ベースラインで59%が心筋梗塞、脳卒中、または血行再建術実施)の、空腹時血糖異常、耐糖能異常あるいは2型糖尿病を有する患者で、インスリン グラルギン[目標空腹時血糖値≦95mg/dL(5.3mmol/L)]または標準治療のいずれかを受けるように無作為化された。また、毎日n-3脂肪酸エチルエステル900mg以上(90%超)を含有する1gカプセルのサプリメントまたはプラセボを服用する群に無作為化され追跡された。空腹時血糖正常化の心血管イベントへの影響についての解析は、被験者1万2,537例(平均63.5歳)で、インスリン グラルギン群6,264例、標準治療群6,273例。共通主要アウトカムは、第1は非致死性心筋梗塞、非致死性脳卒中または心血管死とし、第2は第1のイベントに加えて血行再建または心不全による入院とした。このほか、微小血管アウトカム、糖尿病の発症、低血糖の発生、体重、がんについても両群間で比較した。心血管アウトカム、がんの発生に有意差認められず、2型糖尿病の新規発症は有意に減少結果、両群の心血管アウトカムの発生率は同程度であった。第1共通主要アウトカムの発生率は100人・年当たり、インスリン グラルギン群2.94、標準治療群2.85で(ハザード比:1.02、95%信頼区間:0.94、~1.11、p=0.63)、第2共通主要アウトカムは5.52、5.28(同:1.04、0.97~1.11、p=0.27)だった。2型糖尿病の新規発症については、治療中止後3ヵ月時点での発生が、インスリン グラルギン群30%に対し、標準治療群は35%だった(オッズ比:0.80、95%信頼区間:0.64~1.00、p=0.05)。重症低血糖の発生率は100人・年当たり、インスリン グラルギン群1.00、標準治療群0.31。平均体重の変化は、インスリン グラルギン群が1.6kg増加、標準治療群は0.5kg減少だった。がんの発生については、両群間に有意差は認められなかった。発生率は100人・年当たり両群ともに1.32だった(オッズ比:1.00、95%信頼区間:0.88~1.13、p=0.97)。

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「第二世代抗精神病薬」長期投与の課題は…

 一般的に、抗精神病薬による代謝系の副作用は、第一世代抗精神病薬と比較し、第二世代抗精神病薬でより顕著に認められる。Schreiner氏らは代表的な第二世代抗精神病薬であるパリペリドンとオランザピンが、統合失調症患者の代謝系へ及ぼす影響と臨床効果を長期的に比較検討した。J Clin Psychopharmacol誌2012年8月号の報告。 統合失調症患者を対象とした6ヵ月間のオープンラベル多施設共同ランダム化並行群間比較試験。パリペリドン群(パリペリドンER錠を6-9㎎/日投与)239例、オランザピン群(オランザピン経口剤を10-15㎎/日投与)220例。主要評価項目は、インスリン抵抗性の指標であるTG/HDL比のベースラインからの平均変化量とした。その他の評価指標は、PANSSスコア、脂質とグルコース代謝の測定、体重とした。主な結果は以下のとおり。・両群ともに統合失調症症状の有意な改善が認められた(p

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GIP増加が肥満に対しても好影響をもたらす?

 これまでGIPは、齧歯動物において膵β細胞の増殖促進効果と、脂肪細胞における脂肪蓄積効果の両方を発揮することが明らかになっており、そのためGIP受容体アゴニストとアンタゴニストの両方が、2型糖尿病の治療薬になり得るとして検討されてきた。 しかし、今回、Kim SJ氏らの検討から、GIPを過剰発現させたトランスジェニック(Tg)マウスにおいて、膵β細胞機能、耐糖能、インスリン感受性の改善が認められ、さらに食餌誘発性肥満についても減少させたという結果が示された。2012年7月17日、PLoS One誌で公開された報告。この結果から、栄養過多状態におけるGIP過剰発現は、グルコース恒常性の改善とともに、脂肪減少効果をもたらす可能性があることが示唆された。 GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)は、食事によるブドウ糖刺激がもたらすインスリン分泌を促進する消化管ホルモンで、最近では、インクレチンホルモンとして注目されている。 本研究は、「GIPレベルの慢性的増加がグルコース恒常性に対しては改善効果をもたらすが、脂肪蓄積を促進させる」という仮説をトランスジェニック(Tg)マウスモデルを用いて検証したものである。主な結果は以下のとおり。・GIP Tgマウスで、膵β細胞機能、耐糖能、インスリン感受性の改善が認められ、さらに食餌誘発性肥満についても減少させた。・GIP Tgマウスで、高脂肪食により誘導された体脂肪量の減少が認められた。・脂肪組織マクロファージの浸潤と肝脂肪の両方が大きく減少した。・脂質代謝や炎症性のシグナリング経路に関係する多くの遺伝子が、下方制御されていることが明らかになった。・GIP Tgマウスにおける脂肪減少は、視床下部におけるGIP過剰発現がもたらす、エネルギー摂取量の減少と関係していた。

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遺伝子タイプで、2型糖尿病リスクを予測?

遺伝子タイプは一生にわたって変化しないため、青年期の時点から2型糖尿病の高リスク例を同定できる可能性がある。Vassy JL氏らは、遺伝子スコアに基づく糖尿病予測モデルが、臨床上の危険因子のみに基づく糖尿病予測モデルを上回る可能性があるとして、検討を行った。この結果、遺伝子スコアに基づく糖尿病予測モデルは、白人および黒人の若年成人における、25年にわたる2型糖尿病の発症を予測するが、臨床上の危険因子に基づく糖尿病予測モデルを超えるには至らない、ということが明らかになった。Diabetologia誌オンライン版2012年7月11日付に報告されたCARDIA研究(The Coronary Artery Risk Development in Young Adults study)の結果。対象は、若年成人(18~30歳、平均年齢:25歳)で、成人期半ばまで経過観察が行われた。38の遺伝子多様体(variant)スコアの有無別に、青年期に評価された臨床上の危険因子(年齢、性別、人種、糖尿病の家族歴、BMI、平均動脈圧、空腹時血糖値、HDLコレステロール、TG)に基づく2型糖尿病の予測モデルを用いてCox回帰分析を行った。これらモデルは、C統計量と連続的な純再分類改善スコア(NRI)とで比較された。 主な結果は以下のとおり。 ・2,439人の参加者のうち、830人(34%)は黒人で、ベースライン時BMI≥30kg/m2が249人(10%)であった。・フォローアップ期間(平均23.9年)の間に、215人(8.8%)の参加者が、2型糖尿病を発症した。・全モデルにおいて遺伝子スコアは、有意差をもって糖尿病発症を予測した。ハザード比は1.08(95%CI:1.04~1.13)であった。・全モデルで遺伝子スコアによる、再分類改善傾向がみられた(連続的NRI:0.285、95%CI:0.126~0.433)。しかし、有意差はなかった(C統計:遺伝子スコアあり0.824、遺伝子スコアなし 0.829)。人種層別解析も同様の結果であった。 (ケアネット 佐藤 寿美) 〔関連情報〕 動画による糖尿病セミナー (インスリンなど)

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