皮膚科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:58

左眼白内障の増大、車のサイドウィンドウが関連?

 紫外線A波(UV-A)と、白内障や皮膚がんリスクとの関連は知られているが、米国・Boxer Wachler視覚研究所のBrian S. Boxer Wachler氏は、自動車のフロントガラスとサイドウィンドウの紫外線A波(UV-A)カット率を比較した。その結果、フロントガラスのUV-Aカット率は車種による差はみられず一貫して高かったが、サイドウィンドウのUV-Aカット率はフロントガラスよりも低く、車種によって差があることが判明したという。

抗PD-1抗体療法に対する耐性のメカニズムは?/NEJM

 悪性黒色腫の抗PD-1抗体療法に対する耐性は、インターフェロン受容体シグナル伝達や抗原提示経路の異常と関連していることが明らかとなった。米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のJesse M. Zaretsky氏らが、悪性黒色腫患者4例の生検サンプルを分析し報告した。抗PD-1抗体療法で奏効(objective response)が得られた悪性黒色腫患者の約75%は、効果が永続的に長期間持続するが、客観的腫瘍縮小が最初に確認された後、治療を継続しているにもかかわらず遅発性再発がみられることがある。このことについて、免疫監視機構の回避メカニズムは不明であった。NEJM誌オンライン版2016年7月13日号掲載の報告。

進行全身性肥満細胞症、midostaurinが有効/NEJM

 すでに進行した全身性肥満細胞症に対する、新規開発薬midostaurin(PKC412)の有効性が、米国・スタンフォードがん研究所のJason Gotlib氏らによる国際多施設共同の第II相非盲検試験の結果、確認された。対象被験者には致死率の高い異型肥満細胞白血病の症例も含まれていた。進行全身性肥満細胞症は、予後不良で有効な治療選択肢がないまれな造血器腫瘍を伴う。midostaurinは、疾患発症の主因子であるKIT D816Vを阻害するマルチキナーゼ経口阻害薬である。NEJM誌2016年6月30日号掲載の報告。

AGA治療前に評価すべき項目

 男性型脱毛症(AGA)の若年男性ではボディイメージの変化が心理社会的な障害となることが多い。ボディイメージへの不満は性機能の問題の増大に関連しているが、これまで心理社会的障害がAGA男性の性機能障害に及ぼす影響についての検討はなかった。スペイン・Hospital TorrecardenasのAlejandro Molina-Leyva氏らは、AGAの若年男性を対象に、抜け毛による心理社会的障害が性機能障害に及ぼす影響を検討した。AGAの主な治療の1つであるフィナステリド(1mg)には、性機能障害の副作用が現れることがある。著者らは「とくにフィナステリド治療を検討する際に、AGA男性では精神的健康状態および性機能の評価が重要といえる」と結論付けている。Acta dermatovenerologica Croatica誌2016年4月号掲載の報告。

上海の小児の8.5%がアトピー性皮膚炎、そのリスク因子とは

 中国・上海の3~6歳児のうち、8.5%がアトピー性皮膚炎(AD)を有しており、そのリスク因子として、家の改築/改装、新調した家具や室内のカビ、都心の住宅、遺伝的素因、食物アレルギーが考えられることを、復旦大学のFeng Xu氏らが報告した。アンケート断面調査の結果であるという。上海の就学前小児においてADの頻度が高いことは知られていたが、研究グループは今回、発症のリスク因子を特定することを目的に本調査を行った。International Journal of Environmental Research and Public Health誌2016年5月27日号の掲載の報告。

皮膚有棘細胞がんになりやすい職業

 皮膚有棘細胞がん(皮膚扁平上皮がん、以下cSCC)の職種間の相対危険度の差は社会経済的要因に関連し、職業性曝露にある程度関連する可能性があることが、ノルウェー・National Institute of Occupational HealthのJose Hernan Alfonso氏らによるフィンランド、アイスランド、ノルウェー、スウェーデンでの45年間の追跡調査で明らかになった。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2016年6月1日号に掲載。