腫瘍科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:100

初発乳がんへの遺伝子検査でPARP阻害薬の適応となる患者の割合

 乳がん患者の5~10%が、乳がん感受性遺伝子における生殖細胞系列病的バリアントまたはその可能性が高い病的バリアントと関連することが報告されており、局所療法と全身療法の推奨を変える可能性がある。今回、カナダ・McGill大学のZoulikha Rezoug氏らが、新たに浸潤性乳がんと診断された女性を対象に調べたところ、乳がん感受性遺伝子における生殖細胞系列病的バリアントまたはその可能性が高い病的バリアントを保持する患者の割合は7.3%であった。また、BRCA1/2またはPALB2病的バリアントを保持する患者は5.3%で、その3分の1がPARP阻害薬の適応であったという。JAMA Network Open誌2014年9月3日号に掲載。

ヘルスリテラシー世界最低国の日本、向上のカギは「がん教育」

 現在、小・中・高等学校で子供たちが「がんの授業」を受けていること、そしてその授業を医師などの医療者が担当する可能性があることをご存じだろうか。  2024年8月27日、厚生労働省プロジェクト「がん対策推進企業アクション」メディアセミナーで、中川 恵一氏(東京大学大学院医学系研究科 総合放射線腫瘍学講座 特任教授)が「がん教育の意味」をテーマに、ヘルスリテラシーから考えるがん教育、授業の効果、医療者による授業などについて解説した。  ヘルスリテラシーとは「健康情報を入手し、理解し、評価し、活用するための知識、意欲、能力」を指すが、先進国以外も含む調査において、日本のヘルスリテラシーは最低レベルであることが報告されている。

ICI関連心筋炎の発見・治療・管理に腫瘍循環器医の協力を/腫瘍循環器学会

 頻度は低いが、発現すれば重篤な状態になりえる免疫チェックポイント阻害薬(ICI)による免疫関連有害事象としての心筋炎(irAE心筋炎)。大阪大学の吉波 哲大氏が第7回日本腫瘍循環器学会学術集会でirAE心筋炎における問題点を挙げ、腫瘍循環器医の協力を呼びかけた。  ICIは今や固形がんの治療に必須の薬剤となった。一方、ICIの適用拡大と共に免疫関連有害事象(irAE)の発症リスクも増加する。心臓に関連するirAEは心筋炎、非炎症性左室機能不全、心外膜炎、伝導障害など多岐にわたる。その中でもirAE心筋炎は、発現すると一両日中に、心不全、コントロール困難な不整脈を併発し、致死的な状況に追い込まれることもある。

Guardant360CDx、EGFR exon20挿入変異肺がんに対するamivantamab+化学療法のコンパニオン診断として承認/ガーダントヘルス

 ガーダントヘルスジャパンは2024年8月26日、リキッドバイオプシー検査Guardant360 CDx がん遺伝子パネル(Guardant360 CDx)について、Johnson&Johnson(法人名:ヤンセンファーマ)が申請中の「EGFR遺伝子エクソン20挿入変異を有する手術不能又は再発非小細胞肺癌(NSCLC)」に対するamivantamabと化学療法の併用療法に関するコンパニオン診断として承認を取得したと発表。  肺がんは世界において罹患率や死亡率が高いがんの1つであり、NSCLCは全肺がんの約80〜85%を占めている。

飲酒による死亡率上昇、ワイン好きや食事中に飲む人は低減か

 高齢者において、アルコール摂取パターンと健康関連や社会経済リスクが、死亡率にどのような影響を与えるかについて、英国の60歳以上を対象とした大規模コホート研究が実施された。その結果、少量のアルコール摂取であっても死亡率が高くなることが示された。また、ワインを好み、食事中のみ飲酒する習慣がある場合、死亡率の増加が低減される可能性があることも示唆された。スペイン・マドリード自治大学のRosario Ortola氏らによる報告。JAMA Network Open誌2024年8月12日号に掲載。

ペムブロリズマブ、非小細胞肺がん術前・術後補助療法に承認/MSD

 MSDは2024年8月28日、抗PD-1抗体ペムブロリズマブについて、非小細胞肺がん(NSCLC)における術前・術後補助療法の国内製造販売承認事項一部変更の承認を取得したと発表。  今回の承認は、臨床病期II、IIIAまたはIIIB(T3-4N2、UICC/AJCC 第8版)の周術期NSCLC患者797例(日本人82例を含む)を対象とした、国際共同第III相試験であるKEYNOTE-671試験の結果に基づいている。

既治療の淡明細胞型腎細胞がん、belzutifan vs.エベロリムス(LITESPARK-005)/NEJM

 免疫チェックポイント阻害薬と血管新生阻害薬による治療歴のある進行淡明細胞型腎細胞がん患者の治療において、エベロリムスと比較して低酸素誘導因子2α阻害薬belzutifanは、無増悪生存率と客観的奏効率を有意に改善し、新たな安全性シグナルの発現はみられないことが、米国・ダナファーバーがん研究所のToni K. Choueiri氏らLITESPARK-005 Investigatorsが実施した「LITESPARK-005試験」で示された。研究の成果は、NEJM誌2024年8月22・29日号で報告された。  LITESPARK-005試験は、世界6地域(日本を含む)の147施設で実施した非盲検無作為化実薬対照第III相試験であり、2020年3月~2022年1月の期間に参加者の無作為化を行った(Merck Sharp and Dohmeの助成を受けた)。

NCCNガイドライン推奨の分子標的薬、臨床的有用性は?/BMJ

 精密医療に基づく腫瘍学(precision oncology)は、とくに進行性の治療抵抗性症例に対するがん治療を変革しつつあるが、多くの遺伝子変異の臨床的重要性は依然として不明とされる。米国・ハーバード大学医学大学院のAriadna Tibau氏らは、National Comprehensive Cancer Network(NCCN)が推奨する分子標的とゲノム標的がん治療薬を、欧州臨床腫瘍学会(ESMO)の2つの枠組みを用いて評価し、固形がんに対するゲノムに基づく治療薬のうち、患者に高い臨床的有益性をもたらす可能性があるのは約8分の1で、約3分の1は有望ではあるが実質的な有益性は証明されていないことを示した。研究の詳細は、BMJ誌2024年8月20日号で報告された。

EGFR陽性NSCLCへのオシメルチニブ、RECIST PDで中止すべき?(REIWA)

 EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)治療では、オシメルチニブが広く用いられているが、RECISTに基づく病勢進行(RECIST PD)後の臨床経過や治療実態は明らかになっていない。そこで、1次治療としてオシメルチニブを用いたEGFR遺伝子変異陽性患者を前向きに追跡する多施設共同観察研究(REIWA)が実施された。本研究において、オシメルチニブは実臨床においても既報の臨床試験と同様の有効性がみられたが、臨床的に安定した患者ではRECIST PD後にオシメルチニブを継続した場合、中止した場合と比べてRECIST PD後の全生存期間(OS)が短かった。本研究結果は、渡邊 景明氏(都立駒込病院)らによって、JTO Clinical and Research Reports誌2024年8月23日号で報告された。

アレクチニブ、ALK陽性非小細胞肺がんの術後補助療法に承認/中外

 中外製薬は2024年8月28日、ALK阻害薬アレクチニブ(商品名:アレセンサ)について、「ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌における術後補助療法」に対する適応追加承認を取得したと発表。  今回の承認はIB期(腫瘍径4cm以上)~IIIA期(UICC/AJCC 第7版)のALK陽性完全切除非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に実施されたグローバル第III相臨床試験であるALINA試験の成績に基づいている。同試験において、アレクチニブはプラチナベースの化学療法と比較して、対象患者の再発または死亡リスクを76%低下させた。