観察研究は無作為化試験より過大評価になる?/BMJ

診療記録や患者登録など、規定どおりに収集された医療データ(routinely collected health data:RCD)を用いた観察研究は、同じclinical question(CQ)に関してその後に行われた無作為化試験とは異なる答えをもたらし、実質的に治療効果を過大に評価している可能性があることが、米国・スタンフォード大学のLars G Hemkens氏らの検討で示された。研究の成果は、BMJ誌オンライン版2016年2月8日号に掲載された。無作為化試験が行われていない場合、診療の意思決定の支援にRCDによる観察研究が活用される機会が増えているという。一方、観察研究は、交絡による固有のバイアスのリスクがあり、RCDには正確性や信頼性の面でも問題があるとされる。