親に医療保険がありながら子どもが無保険の割合は3%:米国

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ケアネット

親に医療保険がありながら子どもが無保険の割合は3%:米国のイメージ



米国で、少なくとも片方の親が医療保険に加入している場合でも、その子ども(19歳未満)の約3.3%(95%信頼区間:3.0~3.6)が無保険であることがわかった。これは、米国Oregon Health and Science大学のJennifer E. DeVoe氏らが、2002~2005年の全米の医療費に関するデータベース、Medical Expenditure Panel Survey(MEPS)の約4万人について、横断研究を行い明らかにしたもの。これまでの研究で、親が無保険の場合に、子どもが無保険になる割合が極めて高いことは知られているが、親に保険がある場合に子どもが無保険である割合についての研究は珍しい。JAMA誌2008年10月22日号より。

低・中間所得者層や1人親の子どもに高率




親に保険がありながら子どもが無保険だったグループについて、詳しく調べてみると、低所得者層では同割合は高所得者層の2.02倍(95%信頼区間:1.42~2.88)、中間所得者層では同1.48倍(同:1.09~2.03)と高かった。1人親の家庭でも、両親のいる家庭に比べ、同割合は1.99倍(同:1.59~2.49)だった。また親の教育レベルについて見てみると、少なくとも親の1人が高校を卒業している家庭に比べ、そうでない家庭では同割合が1.44倍(同:1.10~1.89)となっている。人種別では、ヒスパニック系がそうでない場合に比べ、同割合が1.58倍(同:1.23~2.03)と高かった。

一方で、親が公的医療保険に加入している場合には、私的保険に加入している場合と比べ、子どもが無保険の割合は0.64倍(同:0.43~0.96)と少なかった。

全米で推定300万人の子どもが親に保険がありながら無保険




こうした結果を元に推定すると、親に保険がありながら、一時的にでも保険がない状態に陥った子どもは、全米で約300万人にも上ることがわかった。このうち、1年を通じて保険がない子どもは100万人超と予想される。

同氏らは、こうした実態の原因として、親の収入が、公的保険を受けられるほど低くはないものの、私的保険の子どもの保険料を支払う余裕があるほど高くはないグループが少なくないことなどを挙げている。なお、全米の無保険の子どもの数は、900万人を超えるという。

(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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