救急センターの電話トリアージの的確性は58%:オランダ

提供元:ケアネット

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公開日:2008/10/03

 



夜間救急センターにおける電話トリアージの精度は、その後のケアと転帰を左右するが、オランダの救急センターで担当者が行ったトリアージの的確性を検証したマーストリヒト大学のHay P Derkx氏らは「担当者は必要な質問を済ませないうちに結論を出す傾向にあり、自宅で行うための処置・安全策についての助言も概して貧弱だった」と報告した。BMJ誌2008年9月12日号より。

救急センター17ヵ所の質問と助言内容を検証




オランダ国内17ヵ所の救急センターを対象に、電話トリアージの的確性を評価するため、匿名通話で患者を標準化し行われた全国的な横断面研究は、的確性の評価は、電話トリアージに続くケアプロセス、患者の臨床状態、トリアージ転帰、救急センターが与えた自宅処置のための助言内容にて行われた。

主要評価項目は、トリアージの際に担当者が行った質問とアドバイス内容で、臨床的に必須の質問項目と、標準的な自宅での安全処置についての助言、必須のケアアドバイスが含まれる比率(%)とした。

結論を急ぐあまり適切なトリアージは58%




匿名通話で標準化された患者は、7つの症状について、12ヵ月間に3回ずつ、合計357回にわたり、救急センターに電話していた。

通報に対するトリアージ担当者の質問のうち、臨床的に必須の質問項目が含まれていた割合は平均21%だった。トリアージ担当者も一般開業医も、臨床状態についての質問に対する答えを、臨床的視点からは必ずしも正しく評価していない。

自宅での安全処置についてのアドバイスの的確性にはばらつきがあったが、すべての症状について、全救急センターの対応は一貫して貧弱であることが浮き彫りになった。

全体として、適切な転帰をたどるトリアージが行われていたのは58%だった。

Derkx氏は「電話トリアージにおける異なる段階の的確性を分析することで、適切なトリアージ転帰は、優れた臨床的推論から導き出されるものか、経験則に依るものか評価できる」と述べ、今回の研究結果を踏まえ、「電話トリアージの臨床的安全性を強化するために、適切な病歴情報の聴取だけでなく、自宅での安全処置についてのアドバイスも常に十分行わなくてはならない」とまとめている。