二次予防としての低用量アスピリンの服用中断は非致死的心筋梗塞を有意に増大

提供元:ケアネット

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公開日:2011/08/05

 



心血管イベント歴のある人は、低用量アスピリンを飲み続けないと、非致死的心筋梗塞のリスクが高まることが明らかにされた。スペイン薬剤疫学研究センターのLuis A Garcia Rodriguez氏らが行った、英国プライマリ・ケアベースの症例対照研究の結果による。BMJ誌2011年7月23日号(オンライン版2011年7月19日号)掲載報告より。

英国プライマリ・ケアベースの症例対照研究




Rodriguez氏らは、英国医療データベース「The Health Improvement Network(THIN)」を用いたコホート内症例対照研究を行った。

2000~2007年に、心血管疾患二次予防として低用量アスピリン(75~300mg/日)を初回処方されていた50~84歳の3万9513例を追跡し、非致死的心筋梗塞または冠動脈心疾患による死亡を主要転帰に評価を行った。また、低用量アスピリン服用中断者と継続者とのイベントリスクについても比較された。

平均追跡期間3.2年の間に、非致死的心筋梗塞を発症したのは876例、冠動脈心疾患死亡は346例だった。

非致死的心筋梗塞63%増




転帰のリスクについて検証した結果、服用を現に継続していた人(1,222例の72%)と比べて直近に中断した人(同9%)は1.43倍(補正後ハザード比:1.43、95%信頼区間:1.12~1.84)と有意な増大が認められた。転帰別では、非致死的心筋梗塞単独では1.63倍(同:1.63、1.23~2.14)で有意な増大が認められたが、冠動脈心疾患死亡単独では1.07倍(同:1.07、0.67~1.69)で、服用中断による死亡リスク増大との関連は有意ではなかった。

服用継続者と比べて中断者の超過リスクは、非致死的心筋梗塞が年間1,000患者当たり約4例であった。

なお中断の理由として最も多かったのは「非アドヒアランス」で、次いで「安全性への懸念」であった。これらからRodriguez氏は、「プライマリ・ケアでの二次予防管理では中断の影響を考慮すべき」としたうえで、服用のベネフィットの認知不足や有害事象について医師と相談していなかったことから服用中断となったのかなど、中断の理由を明らかにする研究の必要性、さらにまた、継続服用の奨励で非致死的心筋梗塞が減少するのかを検証する研究の必要性に言及している。