重度のアレルギー持ちの人でもコロナワクチンは接種可能

提供元:HealthDay News

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公開日:2021/11/16

 

 重度のアレルギーを持っているため、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンを接種すると、ひどいアレルギー反応が起こるのではないかと心配している人を安堵させる研究結果が報告された。薬剤やワクチン、アレルゲンに対する重度のアレルギー反応の既往歴を持っていても、ほぼ全ての人が米ファイザー社製または米モデルナ社製のmRNAワクチンの2回接種を完了できることが明らかにされた。米ブリガム・アンド・ウイメンズ病院のLily Li氏らによるこの研究結果は、「JAMA Network Open」に10月26日掲載された。

 Li氏らは、米国北東部の16の医療機関から成る総合ヘルスケアシステムであるマス・ジェネラル・ブリガムに登録されている医療関係者5万2,998人(平均年齢42歳、女性72.0%)を前向きに追跡し、アレルギー反応の既往歴とmRNAワクチン接種後のアレルギー反応との関連を調べた。対象者は、2020年12月14日から2021年2月1日までの間に少なくとも1回目のワクチン接種を済ませ、接種後3日間でのアレルギー反応に関する調査に1回以上回答していた。

 対象者の0.9%(474人)は重度のアレルギー反応の既往歴を持っていた。また、4.7%(2,516人)がワクチン接種後3日間でアレルギー症状が1つ以上出たと回答した。最も頻繁に報告された症状は、かゆみや発疹で、呼吸器症状、蕁麻疹、血管性浮腫がそれに続いた。アレルギー反応が起きたことを報告した人の割合は、重度のアレルギー反応の既往歴を持つ人で11.6%(55人)、既往歴のない人では4.7%(2,461人)であり、前者のリスクは後者の約2.5倍に達した(相対リスク2.48、95%信頼区間1.93〜3.18)。この関連は、結果に影響を与える因子を調整した後でも同様だった(調整後の相対リスク2.46、95%信頼区間1.92〜3.16)。

 また、調整後の解析では、ワクチン接種後のアレルギー症状のうち、蕁麻疹と血管性浮腫が重度のアレルギー反応の既往歴と有意に関連することが明らかになった。これらのアレルギー反応は、特に初回接種後に出現しやすいことも判明した。しかし、このようなリスク増加があるにもかかわらず、対象者の97.6%がmRNAワクチンの2回接種を完了していた。

 Li氏は、「この研究結果は、重度のアレルギー反応の既往歴を持つ人のワクチン接種に対する消極的な考えを変えることができる可能性を秘めている。特に、初回のワクチン接種後には蕁麻疹や血管性浮腫などの症状が好発するものの、そのことが2回目のワクチン接種を妨げることはほぼなかった」と述べている。

 研究論文の上席著者で、米マサチューセッツ総合病院のKimberly Blumenthal氏も、「この研究結果が、アレルギー反応に対する心配からCOVID-19ワクチンの接種をためらっている患者と医療従事者の間でのワクチン接種に関する話し合いで生かされることを願っている。実際、われわれの病院では、重度のアレルギー反応の既往歴の有無に関係なく、ほぼ全ての人がワクチンの2回接種を完了しているのだから」と話している。

[2021年10月26日/HealthDayNews]Copyright (c) 2021 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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