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余暇を無駄と思う人はメンタルヘルスの悪化に注意

提供元:HealthDay News

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公開日:2021/09/20

 

 余暇は時間の無駄で非生産的だと思っている人は、幸福感が低く、ストレスレベルが高く、メンタルヘルスが悪化しやすいとする研究結果が報告された。米オハイオ州立大学マーケティング分野准教授のSelin Malkoc氏らによるこの研究は、「Journal of Experimental Social Psychology」11月号に掲載予定である。

 この研究では、「ただ楽しむだけの余暇は時間の無駄であり、生産性こそが究極の目的」とみなす、現代社会では一般的な考え方がもたらす影響について、4つの試験を実施して検討した。

 1つ目の試験では、199人の大学生がさまざまな余暇活動をどの程度楽しんでいるかを評価するとともに、幸福度、抑うつ、不安、ストレスを測定する質問票へ回答した。また、余暇をどの程度無駄とみなしているかを測定するための5つのステートメント(例:「余暇活動に割く時間は多くの場合、無駄だ」)に対して、どの程度同意するかについても回答した。その結果、余暇を時間の無駄とみなす傾向が強い人ほど、余暇活動を楽しんでいないことが明らかになった。この結果は、余暇活動が能動的か(例:運動)、受動的か(例:テレビ観賞)、社会的か(例:友人との外出)、一人で行うものか(例:瞑想)にかかわらず同じだった。また、余暇を時間の無駄とみなす傾向が強い人ほど、抑うつ、不安、およびストレスのレベルが高いことも判明した。

 2つ目の試験では、302人の試験参加者が2019年のハロウィンの祝い方とそれをどの程度楽しんだかに関するオンライン調査に回答した。この調査でも、余暇は時間の無駄とみなしている人は、パーティーなどの余暇時間をあまり楽しんでいなかったことが明らかになった。その一方で、子どもたちと一緒に「トリック・オア・トリート」をするなどの活動で自分の責務を果たした人では、ハロウィンを楽しんだ程度が減じていなかったという。

 3つ目の試験では、余暇に対するネガティブな見方を抱く人々とメンタルヘルスの関係について、米国、インド、フランスの間で比較した。その結果、フランスでは米国やインドに比べて、余暇を無駄とみなす人々が少ないことが判明した。しかし、フランスでも、余暇を無駄とする考え方の人の間には、1つ目の試験と同様のメンタルヘルスへの悪影響が確認された。

 最後の試験では、大学生の試験参加者に、質問票への回答の途中で、面白おかしいネコの短い動画を見てもらった。参加者の一部は事前に、ストレスマネジメントと活力の増強の手段としての余暇の有用性を強調する記事を読んでいた。それでも、余暇は時間の無駄と考えている人は動画を楽しめないという、同様の結果が得られた。Malkoc氏らは、「この結果は、余暇の価値についての人々の考え方を変えるのは容易ではないことを示している」と指摘している。

 Malkoc氏は、「余暇はメンタルヘルスにベネフィットをもたらし、それが、生産性の向上やストレス軽減につながることは、多くの研究で示唆されている。しかし今回の研究から、人々が余暇を無駄だと考え始めると、最終的には抑うつ状態やストレス増加を招きかねないことが明らかになった」と述べている。

 論文の筆頭著者である、米ラトガー・ビジネス・スクールのGabriela Tonietto氏は、「余暇を無駄だと思う人は、個々の余暇活動が自分の長期的な目標に役立つような、生産的な方法を考え出すと良いだろう」と提案する。つまり、余暇活動を自分が達成したい何かにリンクさせるということだ。

 論文の共著者である、米オハイオ州立大学マーケティング分野のRebecca Reczek氏は、「このグローバル社会では、多忙で生産的であることがいかに重要であるかについてのメッセージを繰り返し耳にしがちだ。われわれの研究から、このような“余暇は無駄だ”というメッセージを信じて、それを内面化すると、どこに住んでいようと、気持ちが塞いできて、幸せではなくなることを示唆している」と述べている。

[2021年8月26日/HealthDayNews]Copyright (c) 2021 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら