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心臓を守るための運動を始めるのに年齢は関係ない

提供元:HealthDay News

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公開日:2021/09/20

 

 運動が体に良いと分かっているのに、「自分の年齢ではもう遅い」とあきらめている人にとって朗報と言える研究結果が、欧州心臓病学会(ESC2021、8月27~30日、オンライン開催)で発表された。高齢になってから身体活動量を増やした人の死亡リスクは、以前から活動的だった人とほぼ同等とのことだ。研究メンバーの一人であるベルン大学(スイス)のNathalia Gonzalez氏は、「人生の前半から身体活動量が多いことは長寿に関連している。しかし、心疾患患者では人生の後半に運動を始めることで、過去に不活発な生活を送っていたことの影響が抑制され、メリットを獲得できるようだ」と述べている。

 Gonzalez氏らは、冠状動脈性心疾患患者を対象とする9件の縦断的コホート研究を対象とするメタ解析を行い、身体活動量の変化と死亡リスクとの関連を検討した。対象患者数は合計3万3,576人(平均年齢62.5歳、女性34%)。研究登録時を含む2時点で身体活動量が評価され、1週間に中強度以上の運動を150分以上、または高強度運動を75分以上(もしくは両者の組み合わせによる同等の運動)を行っている場合を「活動的」と判定した。

 身体活動量の変化により全体を以下の4群に分け、全死亡(あらゆる原因による死亡)のリスクおよび心血管死のリスクとの関連を検討した。2時点ともに活動的な群、2時点ともに非活動的な群、非活動的から活動的に移行した群、活動的から非活動的に移行した群。

 追跡期間中央値は7.2年だった。2時点ともに非活動的な群を基準に全死亡リスクを比較すると、2時点ともに活動的な群はリスクが50%低く、非活動的から活動的に移行した群も45%低リスクだった。

 心血管死についても同様に、2時点ともに非活動的な群を基準に全死亡リスクを比較すると、2時点ともに活動的な群はリスクが51%低く、非活動的から活動的に移行した群も27%低リスクだった。なお、活動的から非活動的に移行した群は、全死亡リスクは20%低いものの、心血管死リスクは2時点ともに非活動的な群と有意差がなかった。

 Gonzalez氏は、「これらの結果は、冠状動脈性心疾患の患者が身体的に活発な生活習慣を維持するか、あるいはそのような生活習慣に改めることによって、実際にメリットを得られることを浮き彫りにしている。つまり、以前の生活習慣にかかわりなく、身体活動のメリットが発揮されるという好ましい結果と言える」と学会発のニュースリリースで述べている。また同氏は、「その一方、身体的に活発な生活を送っていたとしても、それが維持されなかった場合、それまでの身体活動によるメリットが減弱したり、消失してしまう可能性さえある」と注意を促している。

 なお、学会発表された研究結果は、一般に査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものとみなされる。

[2021年8月25日/HealthDayNews]Copyright (c) 2021 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら