断続的断食の効果のほどは?

提供元:HealthDay News

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公開日:2020/10/26

 

 減量を目的に、1日の中で食物を口にできる時間を制限するダイエット法である「インターミッテント・ファスティング(断続的断食)」に目を向ける人は増える一方である。しかし、このダイエット法が本当に「効く」のかは、いまだ明確になっていない。そんな中、米カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)のEthan Weiss氏らが実施した臨床試験で、太り過ぎや肥満の成人において、食べても良い時間を8時間に限定する断続的断食が、12週間で約1kgの減量に役立ったことが報告された。ただし、好きなときに好きなものを食べた対照群での体重減少量との間に有意差はなかったという。この研究結果は、「JAMA Internal Medicine」9月28日オンライン版に掲載された。

 Weiss氏らは、肥満または過体重(BMIが27〜43)である18〜64歳の成人116人(平均年齢46.5歳、男性60.3%)を、12週間にわたり断続的断食を行う群(断食群)と通常の食生活を続ける群(対照群)にランダムに割り付け、断続的断食が減量に及ぼす影響を検討した。なお、断食群では、食物を口にできる時間を正午から午後8時までの8時間に制限し、それ以外の時間帯はカロリー摂取を控えるというものだった。

 試験終了後、断食群では有意に体重が減ったが(−0.94kg、P=0.01)、対照群では有意な変化は認められず(−0.68kg、P=0.07)、群間差も有意ではなかった(−0.26kg、P=0.63)。

 この結果についてWeiss氏らは、自分たちの研究結果が過去の研究で報告された結果に合致するものではないことを認めている。そして、このような結果となった理由について、食物を口にできる時間枠が8時間という設定が、最適ではなかった可能性があるとしている。

 この研究には関与していない、米イリノイ大学栄養学教授のKrista Varady氏は、今回の研究では、参加者が摂取したものが記録されていなかったことを指摘。また、試験期間中に、対象者のカロリーと栄養素の摂取量に変化があったのかどうかも不明だと述べている。

 Varady氏自身も、断続的断食に関する研究を行っている。最近、「Cell Metabolism」に発表された同氏らによる研究では、8週間にわたり、食べても良い時間枠を4時間または6時間に制限する断続的断食を行った群では、研究開始時の体重の3%の減量に成功したことが報告されている。これに対し、通常の食生活を続けた対照群では、体重に変化がなかったという。

 Varady氏は、断続的断食が注目を集める理由として、継続のしやすさがあると述べる。そして、彼女はその点を長所として捉えている。なぜなら、減量を維持するには、持続可能なライフスタイルの変更が必要だからだ。

 米国の栄養と食事のアカデミー(Academy of Nutrition and Dietetics)のスポークスパーソンを務める栄養士のJennifer Bruning氏は、「この研究では、一人前の量やその他の食事に関するアドバイスを行わずに、単に正午から午後8時の間に食物を摂取するように対象者に指示を出しているだけだ。このようなダイエット法は、減量を促すための最善策とは言えないだろう」と話し、今回の研究結果に驚きはなかったとしている。

 Bruning氏は、断続的断食はそのシンプルさゆえに、たいていの人が安全に実践できるものの、人によっては、特別な注意を要する場合があると指摘する。例えば、定められた時間に食物と一緒に薬を服用する必要がある人や、糖尿病の人、摂食障害の既往歴を持つ人である。

 Varady氏もまた、他の食事療法と同様に、断続的断食が全ての人に適しているわけではなく、人によっては、断食開始後最初の1、2週間の間に、頭痛、めまい、吐き気などの副作用が生じ得るとしている。

[2020年9月29日/HealthDayNews]Copyright (c) 2020 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら