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ビタミンD値はCOVID-19の罹患率や転帰に関連する?

提供元:HealthDay News

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公開日:2020/06/02

 

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防や死亡率低下にビタミンDが有効なのではないかとの仮説が提唱されているが、その可能性を支持する新たな2件のデータが報告された。

 一つ目のデータは、英国の研究者らにより「Aging Clinical and Experimental Research」オンライン版に5月6日報告された。欧州20カ国の国民の平均ビタミンD値とCOVID-19への影響との関連を検討した結果、ビタミンD値が高い国ほどCOVID-19の罹患率、死亡率が低いという、負の相関が認められたとしている。イタリアやスペインなど南欧の人々は、皮膚の色素が濃いためビタミンDの合成量が少ないと考えられ、その一方で、北欧の人は肝油やビタミンDサプリメントを摂取していることが多いと、研究者らは述べている。

 二つ目のデータは「medRxiv」オンライン版に4月10日掲載されたもので、査読はされていない。米ノースウエスタン大学のAli Daneshkhah氏らが、米国を含む10カ国のデータを解析したところ、ビタミンD低値と過剰な免疫反応との関連が認められたという。この知見により、COVID-19による小児の死亡率が低い理由など、いくつかの疑問を説明できると研究グループは述べている。

 しかし、オークランド大学(ニュージーランド)のMark Bolland氏は、どちらの研究も因果関係を裏づけるものではないと指摘する。「ビタミンD低値と疾患の関連を示した研究はいくつもあるが、ビタミンD値を上げれば病状が改善するとは限らない」と同氏は述べ、「平均ビタミンD値が低い一部の国で、そのことがCOVID-19の罹患率や死亡率が高い理由だとするのは、あまりに短絡的だ」としている。

 一方、米国の日光・栄養・健康研究センターのWilliam Grant氏は、違った見解を示す。「この知見は、ビタミンDがCOVID-19の予防や重症化防止に有効である可能性を示す観察研究の結果を裏打ちするものだ」と同氏は述べている。

 米ルイジアナ州立大学のFrank Lau氏も、自身の研究でビタミンDの効果を確認したとする一人だ。ビタミンDが新型コロナウイルスに対する免疫反応を強化し、抗体の生成を助け、ウイルスが全身に広がるのを予防する可能性があるとLau氏は言う。

 こうした中、ビタミンDの効果を調べる複数の臨床試験が開始段階にある。Lau氏の治験は初期のCOVID-19患者を対象とし、一方、フランスで実施される治験は重症患者を対象に検討を行うという。

 同氏は、COVID-19重症化後のビタミンDの有効性には疑問を抱いており、むしろ普段からビタミンD値の高い状態を維持することが、COVID-19の予防につながるのではないかと述べている。そして、ビタミンD値を上げるには、「サプリメントを利用しなくても、1日10~15分日光を浴びればよい」と助言している。また、ビタミンDは脂質の多い魚、栄養強化した乳製品やシリアル、牛レバー、チーズ、卵黄などにも含まれている。

[2020年5月8日/HealthDayNews]Copyright (c) 2020 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら