超加工食品の摂取量が10%増えると2型糖尿病リスクが15%上昇

提供元:HealthDay News

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公開日:2020/01/29

 

 保存料や人工調味料が使われているインスタント食品やスナック菓子などの「超加工食品」の摂取量が多いほど、2型糖尿病のリスクが高まるとする報告が「JAMA Internal Medicine」12月16日オンライン版に掲載された。

 パリ大学(フランス)のBernard Srour氏らは2009~2019年にかけて、18歳以上のフランス人10万4,707人(平均年齢42.7±14.5歳、うち男性20.8%)を6.0年(中央値)追跡した。研究参加者は3,500種以上の食品の24時間摂取量を記録。追跡期間中1人当たり平均5.7回の記録を用い、超加工食品の摂取量を推計して、その摂取量と2型糖尿病リスクとの関連を検討した。

 既知のリスク因子(生活習慣、体格、既往歴、社会人口学的因子、栄養関連因子など)で調整後の2型糖尿病罹患率は、超加工食品の摂取量が最も少なかった群は10万人年当たり113、摂取量が最も多かった群は166だった。超加工食品の摂取量が10%増えるごとにリスクが15%上昇するという関連が認められた。

 超加工食品には、保存料や人工調味料、食感改良剤、人工甘味料、着色料などが含まれていることが多い。超加工食品として、インスタント麺やチキンナゲット、清涼飲料水、マーガリン、菓子パン、飴、シリアル、温めるだけのピザなどのほか、栄養補助食品の中にも該当するものがある。

 このようなインスタント食品は先進諸国で広く普及しており、食事の25~60%を占めるとされる。一方、先進諸国を中心に2型糖尿病が公衆衛生上の大きな懸念となっており、2017年には世界で4億2500万人が糖尿病と推計されている。さらにその数は、2045年までに6億2900万人に増加すると見込まれている。

 今回の研究では、喫煙者、肥満者、運動量の少ない人、赤身肉や加工肉の摂取量が多く全粒穀物や果物、野菜の摂取量が少ない人で、超加工食品の摂取量が多い傾向があった。これらの因子はいずれも2型糖尿病のリスクを高める。よってSrour氏は、超加工食品の摂取が糖尿病リスクを押し上げている「可能性は高い」としながらも、「今回の研究のみでは直接的な因果関係を証明することはできない」と述べている。

 栄養と食事のアカデミー(AND、旧米国栄養士会)の元理事長のConnie Diekman氏は「“加工”という言葉は食品において“悪者”扱いされているが、加工は食品の生産から収穫、出荷に至るまで必須の工程だ。保存のためにも加工は不可欠で、冷凍や缶詰めなどの加工を施さなければ、食品の選択肢は非常に限られたものとなるだろう」と指摘している。

 そのような理解の上で、「なかには高度に加工された食品もある。加工そのものが悪いのではなく、どのような食品を選ぶかが重要だ」と同氏は述べている。具体的には、食事内容の4分の3を果物や野菜、全粒穀物などの食物性の食品が占めるようにし、残りの4分の1を脂肪分の少ないタンパク質や低脂肪の乳製品に当てるよう助言している。

[2019年 12月16日/HealthDayNews]Copyright (c) 2019 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら