1日2杯以上の炭酸飲料摂取で死亡リスクが上昇?

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HealthDay News

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 砂糖や人工甘味料で甘くした炭酸飲料を1日当たりコップ2杯(約500mL)以上摂取する人は、1カ月に1杯未満しか摂取しない人と比べて死亡リスクが高くなることが、国際がん研究機関(フランス)のNeil Murphy氏らが実施した大規模研究で示された。研究により因果関係が証明されたわけではないが、同氏は「炭酸飲料の摂取を控え、代わりに水などを飲料として摂取することを支持する研究結果だ」と話している。この研究は、「JAMA Internal Medicine」9月3日オンライン版に発表された。

 Murphy氏らは、欧州10カ国の男女45万1,000人超を対象に集団ベースのコホート研究を実施。炭酸飲料の摂取と全死亡リスクおよび死因別死亡リスクとの関連を調べた。対象者の平均年齢は51歳で、追跡期間は平均16年だった。

 その結果、1日コップ2杯以上の炭酸飲料の摂取で全死亡リスクが上昇することに加え、炭酸飲料の摂取量が多いと、さまざまな疾患による死亡リスクが増大することが示された。

 例えば、いずれも各炭酸飲料の摂取症が1カ月にコップ1杯未満の人と比較して、砂糖または人工甘味料が添加された炭酸飲料の摂取量が1日に1杯以上の人では大腸がんやパーキンソン病による死亡リスクが高く、砂糖入り炭酸飲料の摂取量が1日に1杯以上の人では消化器疾患による死亡リスクが高く、人工甘味料入りの炭酸飲料の摂取量が1日に1杯以上の人では心疾患などの循環器疾患による死亡リスクが高かった。こうした炭酸飲料の摂取量の多さと死亡リスク上昇の関連は、BMIや喫煙の有無などの因子を考慮して分析しても認められた。

 なぜ炭酸飲料の摂取により死亡リスクが高まるのだろうか。Murphy氏は、炭酸飲料は体重増加や肥満を招くだけでなく、ホルモンの一つであるインスリンの働きにも影響を及ぼし、炎症を引き起こす可能性があると指摘し、こうしたこと全てがさまざまな疾患の原因となり、寿命の短縮につながるのではないかとの考えを示している。同氏は、人工的に甘くした炭酸飲料がいかにして死亡リスクを上昇させるのかを突き止めるには、さらなる研究が必要だと話す。

 一方、飲料や甘味料の業界関係者からは、消費者に対して今回の研究結果には過剰に反応しないでほしいとの声が上がっている。その一人、米カロリー・コントロール協議会(Calorie Control Council)代表のRobert Rankin氏は「低カロリーやカロリーゼロの甘味料は体重管理が必要な人や糖尿病患者にとって重要なツールだ」と強調。同協議会のメディカルアドバイザーであるKeri Peterson氏も「低カロリーやカロリーゼロの甘味料の安全性は世界各国の規制当局や行政機関で繰り返し確認されている」と付け加えている。

 しかし、米ノースウェル・ヘルスのロングアイランド・ジューイッシュ・フォレスト・ヒルズ病院のMaria Anton氏は「炭酸飲料などの砂糖や人工甘味料が添加された飲料は、体重増加や血糖コントロール不良をもたらし、糖尿病などの既存疾患を悪化させる」と指摘。米ニューヨーク大学ランゴン・ヘルスのSamantha Heller氏も、「企業のマーケティングや宣伝が甘い飲料の消費をあおっているが、こうした飲料を摂取する必要性はまったくない」と話し、炭酸飲料の代わりに水や炭酸水、茶を飲むことを勧めている。

[2019年9月3日/HealthDayNews]Copyright (c) 2019 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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