母乳育児に良い「初めての沐浴」のタイミングは?

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HealthDay News

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 母乳育児をスムーズに始めるためには、新生児の初めての沐浴を生後すぐではなく、生まれてから12時間以降に遅らせる方がよい可能性があることが、米クリーブランド・クリニック・ヒルクレスト病院のHeather DiCioccio氏らの研究で明らかになった。生まれてから沐浴までの時間を12時間以上空けると、入院期間中に母乳育児のみを行う確率が高かったという。研究の詳細は「Journal of Obstetric, Gynecologic, and Neonatal Nursing」1月21日オンライン版に掲載された。

 この研究は、996組の同病院で出産した母親と新生児を対象としたもの。新生児のうち448人は生後2時間以内(中央値で1.9時間)に沐浴をさせ、残りの548人には生後12時間以上(同17.9時間)経過してから沐浴をさせる介入を行って比較検討した。

 その結果、入院中に完全母乳だった割合は、生後すぐに沐浴させた群では59.8%だったのに対し、沐浴のタイミングを遅らせた群では68.2%と上回っていたことが分かった。また、沐浴のタイミングを遅らせた群では、退院後の授乳計画として、完全母乳あるいは混合母乳の割合も高かった。

 DiCioccio氏によれば、沐浴のタイミングが母乳育児の実施率に影響した理由として、「沐浴を遅らせたことで、母子が肌を触れあう時間が増えたことや、羊水と乳房のにおいが似ているため、新生児が乳首に吸い付きやすくなった可能性が考えられる」と説明している。

 また、この研究では、沐浴のタイミングを遅らせた新生児は、初めて沐浴した後に体温が正常範囲に安定している割合が高かったことも明らかになった。この点について、DiCioccio氏は「生後すぐに沐浴させるよりも、タイミングを遅らせたことで、沐浴後に身体が冷えて、疲れて哺乳できないことが少なかったからではないか」と考察している。

 DiCioccio氏は「われわれの方針では、今では母親が拒否しない限り、沐浴のタイミングを生まれてから12時間以上空けるようにしている。もちろん母親の同意が得られない場合には、生まれてから2時間後に沐浴をすることとしている」と述べている。

 クリーブランド・クリニックはグループ内の全ての病院で、新生児に沐浴させるタイミングを遅らせる取り組みを始めている。DiCioccio氏は「さらなる研究で、こうした取り組みが全国的に広まっていくことを期待している」と述べている。なお、米国小児科学会(AAP)は、生後6カ月までは母乳育児で育て、生後12カ月になるまでに離乳食を始めながら、母乳育児を続けることを推奨している。

[2019年1月24日/HealthDayNews]Copyright (c) 2019 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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