医師と看護師の糖尿病ケアの質に差なし、米調査

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HealthDay News

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 米国において、医師とナース・プラクティショナー(NP、上級看護師)、フィジシャン・アシスタント(PA、医師の監督下で診察や手術などの医療行為を行う専門職)による糖尿病のプライマリケアの質に差はみられないことが、米ダーラムVA(退役軍人局)ヘルスケアシステムのGeorge Jackson氏らによる検討で分かった。糖尿病患者の血糖や血圧、コレステロールの値に、これらの専門職の間で臨床的に重要な差はみられなかったという。詳細は「Annals of Internal Medicine」11月20日オンライン版に掲載された。

 Jackson氏らによると、米国では、定期的にプライマリケアの提供を受ける患者の3人に1人はNPやPAによるケアを年に1回以上受けている。また、糖尿病患者の半数近くはNPやPAから一部の治療を受けているという。同氏は「NPとPA、医師の間で研修の内容や期間などは異なるが、全員がプライマリケアの提供に重要な役割を果たしている」と説明している。なお、これらの職種は薬剤を処方し、検査をオーダーできるが、NPとPAは州によって処方できる薬の種類に制限が設けられているという。

 今回の研究は、米VA病院で糖尿病治療を受ける36万8,481人の患者を対象に実施したもの。対象患者の75%は医師による治療を、18%はNP、7%はPAによる治療を受けていた。解析の結果、医師とNP、APの間で患者の血糖、収縮期血圧、LDL-コレステロールの値に有意な差は認められなかった。

 以上を踏まえ、Jackson氏らは「今回の結果から、NPやPAはプライマリケアの提供者として適していることが示された」と述べている。また、論文の付随論評を執筆した南カリフォルニア大学ケック医学校のAnne Peters氏は「糖尿病のような慢性疾患患者のプライマリケアについて、今こそさまざまな提供方法を取り入れるべきだ」と述べ、「NPやPAは、プライマリケアの提供者として医師不足を解消するのに相応しい職能だ」と付け加えている。

 専門家の一人で米国PA協会のJonathan Sobel氏は、この結果に対して驚きはなかったとし、「患者はPAを信頼すべきだ。PAが提供するケアの質の高さについては、これまで多くの研究で報告されている」と話している。同氏によれば、PAは数千時間の研修を経ており、糖尿病はPAが管理を得意とする疾患の一つに挙げられる。また、PAは医師不足解消にきわめて重要な役割を担っているとしている。

[2018年11月26日/HealthDayNews]Copyright (c) 2018 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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