妊娠中のグルテン摂取過多で児の1型糖尿病リスク増

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HealthDay News

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 妊娠中にグルテン含有量の高い食品を多く摂取すると、生まれた子どもが1型糖尿病を発症するリスクが上昇する可能性があることが、バルトリン研究所(デンマーク)のKnud Josefsen氏らによる研究から明らかになった。グルテンの摂取量が最も少なかった群の妊婦に比べ、摂取量が最も多かった群の妊婦では、子どもが1型糖尿病を発症するリスクが2倍であったという。詳細は「BMJ」9月19日オンライン版に掲載された。

 グルテンは小麦やライ麦、大麦などに含まれるたんぱく質の一種で、これらを使用したパンやパスタ、シリアル、クラッカー、クッキーなど幅広い食品に含まれている。自己免疫疾患であるセリアック病では、グルテンを摂取すると免疫反応が引き起こされ小腸に損傷がもたらされる。これまでの研究でセリアック病と1型糖尿病が関連することは既に報告されており、Josefsen氏によると、1型糖尿病患者の約10%がセリアック病を併存しているという。

 今回の研究では、1996~2002年に、デンマークの全国出生コホートに登録された妊婦6万3,529人(妊娠は6万7,565件)とその子どもを、2016年まで平均で15.6年間追跡した。妊婦のグルテン摂取量は、妊娠25週の時点で実施した食物摂取頻度調査票の結果から評価した。

 その結果、妊婦のグルテン摂取量は1日当たり平均13.0gであった。なお、グルテン含有量は食パン1スライスが約3g、大盛りのパスタ(カップ3分の2程度)が5~10gであるという。

 追跡期間中に247人の子どもが1型糖尿病を発症した。解析の結果、妊娠中の母親のグルテン摂取量が多いほど子どもの1型糖尿病リスクは増加することが分かった。母親のグルテン摂取量が1日に10g増えるごとに、子どもの1型糖尿病リスクは1.31倍に増加した。また、母親のグルテン摂取量が1日20g以上と最も多かった群では、1日7g未満と最も少なかった群に比べて、子どもの1型糖尿病リスクは2倍であった。

 以上の結果を踏まえて、Josefsen氏は「妊娠中の食生活を少し変えるだけで、子どもの1型糖尿病リスクを低減できる可能性が示唆された」と述べている。ただ、今回の研究は観察研究であるため因果関係が証明されたわけではなく、今後さらに検討を重ねる必要があると強調している。

 付随論説の著者の一人でフィンランド国立健康福祉研究所のMaija Miettinen氏も「この研究結果を根拠に妊婦の食生活の変更を推奨するのは時期尚早だ」と話す。同氏によると、母親が妊娠中にグルテンを多く含む食品を摂取する習慣があれば、子どもにもこうした食品を食べさせている可能性があるという。そのため、「母親のグルテン摂取と子どもの1型糖尿病リスクとの関連が、母親の胎内にいるうちにグルテンに曝露した結果なのか、幼少期の食生活の結果であるのか、あるいはその双方が関連しているのかは明らかになっていない」と同氏は付け加えている。

[2018年9月19日/HealthDayNews]Copyright (c) 20xx HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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