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疼痛は日常生活動作の低下の主な原因となり、高齢者の認知症リスクを高める可能性がある。しかし疼痛と認知症に関する研究結果は一致していない。今回、山田 恵子氏(大阪大学/順天堂大学/カナダ・McGill大学)らが、身体活動、心理社会的要因、膝痛/腰痛のメカニズムの違いを考慮し、膝痛/腰痛と認知症発症との関連を前向き研究(JAGES:Japan Gerontological Evaluation Study、日本老年学的評価研究)で検討した。その結果、65~79歳で膝痛があると認知症リスクが高く、定期的な歩行習慣がない人ではリスクがさらに高まる恐れがあることが示唆された。また、80歳以上では腰痛が認知機能維持の指標となる可能性も示された。Scientific Reports誌2019年7月23日号に掲載。
本研究では、全国の30の地方自治体における、脳卒中、がん、外傷、うつ病、パーキンソン病、認知症の既往のない高齢者(65歳以上)1万4,627人に、自記式質問票への記入を依頼し、その後3年間追跡調査を行った。Cox回帰モデルを使用して、認知症発症に対するハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)を算出した。年齢および定期的な歩行習慣の有無で層別分析を行った。
主な結果は以下のとおり。
・65~79歳では、膝痛あり・腰痛なしの人のほうが、膝痛も腰痛もない人よりも認知症リスクが高かった(HR:1.73、95%CI:1.11~2.68)。
・80歳以上では、膝痛なし・腰痛ありの人のほうが、膝痛も腰痛もない人よりも認知症のリスクが低かった(HR:0.50、95%CI:0.31~0.80)。
・膝痛があり定期的な歩行習慣がない人は、最も認知症リスクが高かった(HR:1.71、95%CI:1.26~2.33)。
(ケアネット 金沢 浩子)
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