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動脈硬化の評価(2)【一目でわかる診療ビフォーアフター】Q37

動脈硬化の評価(2)Q37初診外来(or救急外来)の対応中に、誤嚥性肺炎を疑う病歴の高齢男性が受診された。胸部レントゲンでははっきりと陰影を指摘できず、両肺の過膨張程度であったため胸部単純CTまで施行した。せっかくCTを撮ったのだから、主目的の肺野評価以外に、一緒に評価できる動脈硬化を疑える所見は?

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手引き改訂で診断基準に変化、テストステロン補充療法/日本メンズヘルス医学会

 『加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)診療の手引き2022』が15年ぶりに改訂されるにあたり、9月17、18日にオンライン開催された第22回日本メンズヘルス医学会において、シンポジウム「LOHセッション」が開催された。本稿では検査値の改訂ポイントについて、伊藤 直樹氏(NTT東日本札幌病院泌尿器科 部長/外科診療部長)の発表内容からお伝えする(共催:株式会社コスミックコーポレーション)。 LOH症候群とは、“加齢あるいはストレスに伴うテストステロン値の低下による症候群”である。加齢に起因すると考えられる症状として大きく3つの項目があり、1)性腺機能症状(早期勃起の低下、性欲[リビドー]の低下、勃起障害など)、2)精神症状(うつ傾向、記憶力、集中力の低下、倦怠感・疲労感など)、3)身体症状(筋力の低下、骨塩量の減少、体脂肪の増加など)が挙げられる。見直された診断基準値、海外と違う理由 本手引きの改訂においてもっとも注目すべきは、主診断に用いる検査値が変わることである。2007年版の診断基準値では遊離テストステロン値(8.5pg/mL未満)のみが採用されていたが、2022年改訂版では総テストステロン値(250ng/dL未満)を主診断に用いることになる。その理由として、伊藤氏は「海外でのgold standardであること、総テストステロン値と臨床症状との関連性も認められること、健康男性のmean-2SD・海外ガイドラインも参考にしたこと」を挙げた。また、遊離テストステロン値は補助診断に用いることとし、LOH症候群が対象となり始める30~40歳代のmean-2SD値である7.5pg/mL未満とするに至った。これについて「RIA法の信頼性が問題視されていること、海外の値(欧州泌尿器学会では63.4pg/mLなど)と測定方法が異なり比較できないため」とコメントした。<LOH症候群の新たな診断基準>―――・総テストステロン値250ng/dL未満または・250ng/dL以上で遊離テストステロン値が7.5pg/mL未満※各測定値にかかわらず総合的に判断することが重要で、テストステロン補充の妥当性を考慮し、「妥当性あり」と判断すれば、LOH症候群と診断する●注意点(1)血中テストステロン分泌は午前9時頃にピークを迎え夜にかけて低下するため、午前7~11時の間に空腹で採血すること。(2)2回採血について、日本では保険適用の問題もあるため、海外で推奨されているも本手引きではコメントなし。――― また、測定時に注意すべきは、総テストステロンの4割強は性ホルモン結合グロブリン(SHBG:sex hormone brinding globulin)と強く結合しているため、SHBGに影響を与える疾患・状態にある患者の場合は値が左右される点である。同氏は「SHBGが増加する疾患として、甲状腺機能亢進症、肝硬変、体重減少などがある。一方で低下する疾患には、肥満、甲状腺機能低下症、インスリン抵抗性・糖尿病などがあるため、症状の原因となるようなリスクファクターの探索も重要であるとし、「メタボリックシンドローム(高血圧症、糖尿病、脂質異常症)から悪性腫瘍などの消耗性疾患、副腎皮質・甲状腺など内分泌疾患、そしてうつ病などの精神疾患などLOH症候群に疑わしい疾患は多岐にわたるため、すぐに断定することは危険」と強調。「自覚症状、他覚的所見を総合的に判断し、ほかの疾患の存在も常に疑うべき」と指摘した。 さらに、診断基準の“測定値にかかわらず総合的に判断する”という点について、「アンドロゲン受容体の活性効率に影響するN末端のCAGリピートがアジア人は長く、活性効率が低い可能性がある。そのため、テストステロン値が基準値以上でも補充療法が有効の可能性がある」と説明した。 測定値とは別に、症状からLOH症候群か否かを定量的に判定する方法の1つとしてAMS(Aging Males' Symptoms)スコア1)が広く用いられている。これについて、同氏は「感度は高いが特異度は低いため、スクリーニングには推奨されない」と話した。一方でホルモン補充療法による臨床効果の監視には有用という報告もあることから、「全体の合計点だけを見るのではなく、それぞれの症状をピックアップし、患者に合わせて対応することが大切」と説明した。 最後に、診断を確定する前にはLOH症候群が原発性か二次性かの確認も必要なことから、「最終的にはLHおよびFSHを測定し二次性性腺機能低下症の有無を確認するために、その原因疾患を把握し、確認して欲しい」と締めくくった。

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動脈硬化の評価(1)【一目でわかる診療ビフォーアフター】Q36

動脈硬化の評価(1)Q36動脈硬化の評価について、「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」では以前から形態学的検査法と血管機能検査法が複数あげられている。検査のモダリティ、項目の追加はないが、「超音波検査」の中に評価するべき血管として追加されたのは?

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動脈硬化のリスク因子【一目でわかる診療ビフォーアフター】Q35

動脈硬化のリスク因子Q35脂質異常症は動脈硬化のリスクの1つとして知られており、その管理について「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」で解説されている。2017年版から2022年版への改訂の際に追加となったリスクは?

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4種類の血糖降下薬、メトホルミン併用時の効果を比較/NEJM

 米国では、2型糖尿病患者の治療においてメトホルミンとの併用で使用される血糖降下薬の相対的有効性のデータは十分でないという。米国・マサチューセッツ総合病院のDavid M. Nathan氏らGRADE Study Research Groupは、「GRADE研究」において、メトホルミンと4種類の血糖降下薬の併用療法の効果を比較し、微小血管合併症や死亡の発生には4種類の薬剤で実質的な差はないが、心血管疾患の発生には群間差が存在する可能性があることを示した。研究の成果は、NEJM誌2022年9月22日号に掲載された。米国の無作為化並行群間比較試験 GRADE研究は、2型糖尿病患者の治療における4種類の血糖降下薬の相対的有効性の評価を目的とする無作為化並行群間比較試験であり、2013年7月~2017年8月の期間に、米国の36施設で参加者の登録が行われた(米国国立糖尿病・消化器・腎疾病研究所[NIDDK]などの助成を受けた)。本論では、主に副次アウトカムの結果が報告され、主要アウトカムは別の論文で詳報された。 対象は、2型糖尿病の診断時の年齢が30歳以上(アメリカインディアンとアラスカ先住民は20歳以上)、診断からの経過期間が10年以内で、500mg/日以上のメトホルミンによる治療を受けており、糖化ヘモグロビン値が6.8~8.5%の患者であった。 被験者は、メトホルミンに加え、インスリン グラルギンU-100(以下、グラルギン)、グリメピリド、リラグルチド、シタグリプチンのうち1つの投与を受ける4つの群に無作為に割り付けられた。5,047例が登録され、このうちグラルギン群が1,263例、グリメピリド群が1,254例、リラグルチド群が1,262例、シタグリプチン群は1,268例だった。高血圧、脂質異常症、尿中アルブミン上昇にも、実質的な差はない ベースラインの全体の平均(±SD)年齢は57.2±10.0歳、41.5%が60歳以上で、63.6%が男性だった。糖尿病の平均罹病期間は4.2±2.7年、メトホルミンの平均1日投与量は1,994±205mgであり、平均BMIは34.3±6.8、平均糖化ヘモグロビン値は7.5±0.5%であった。平均追跡期間は5.0年。 目標血糖値の維持(代謝に関する主要アウトカム)については、グラルギン群とリラグルチド群の効果がグリメピリド群、シタグリプチン群よりも優れ、4年時の糖化ヘモグロビン値はグラルギン群とリラグルチド群が7.1%であったのに対し、グリメピリド群は7.3%、シタグリプチン群は7.2%であった。 高血圧、脂質異常症の発生、および微小血管アウトカムに関しては、4つの治療群で実質的な差はなかった。また、全体的な尿中アルブミンの中等度上昇の発生割合の平均値は、100人年当たり2.57、尿中アルブミンの高度上昇は1.08、腎障害は2.91で、いずれも治療群間で差はなく、試験終了時の累積発生率はそれぞれ約15%、8%、20%であった。同様に、糖尿病性末梢神経障害の発生割合は100人年当たり16.7であり、追跡期間の1年目の発生率は約20%、試験終了時には約70%に達した。 試験期間中の全心血管疾患の発生割合は100人年当たり1.79で、試験終了時には4つの治療群の発生率は10~15%に達した。治療群別の発生割合は、100人年当たりグラルギン群が1.87、グリメピリド群が1.92、リラグルチド群が1.36、シタグリプチン群は2.00であり、わずかな差が認められた。 また、全体的な主要有害心血管イベント(MACE)の発生割合は100人年当たり0.98、心不全による入院は0.40、心血管系の原因による死亡は0.27、全死因死亡は0.59であり、治療群間で差はなかった。 一方、1つの治療を、他の3つの治療を統合した結果と比較すると、全心血管疾患のハザード比は、グラルギン群が1.07(95%信頼区間[CI]:0.87~1.33)、グリメピリド群が1.12(0.90~1.39)、リラグルチド群が0.71(0.56~0.90)、シタグリプチン群は1.18(0.96~1.46)であった。 著者は、「2型糖尿病の治療薬を選択する際には、血糖値に対する効果とともに、微小血管合併症、心血管リスク因子、心血管アウトカムに及ぼすこれらの薬剤の異なる効果を考慮する必要があり、この試験の結果は、治療薬の選択において有益な情報をもたらすと考えられる」としている。

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男女別、心血管イベントのリスク因子は/Lancet

 脂質マーカーとうつ病は、女性より男性で心血管リスクとの関連が強く、食事は男性よりも女性で心血管リスクとの関連が強いことが、カナダ・マックマスター大学のMarjan Walli-Attaei氏らによる大規模前向きコホート研究「Prospective Urban Rural Epidemiological:PURE研究」の解析の結果、示された。ただし、他のリスク因子と心血管リスクとの関連は女性と男性で類似していたことから、著者は、「男性と女性で同様の心血管疾患予防戦略をとることが重要である」とまとめている。Lancet誌2022年9月10日号掲載の報告。35~70歳の約15万6,000例で、各種リスク因子と主要心血管イベントの関連を解析 研究グループは、現在進行中のPURE研究における、高所得国(11%)および低・中所得国(89%)を含む21ヵ国のデータを用いて解析した。 解析対象は、2005年1日5日~2021年9月13日に登録され、ベースラインで35~70歳の心血管疾患既往がなく、少なくとも1回の追跡調査(3年時)を受けた参加者15万5,724例であった。 主要評価項目は、主要心血管イベント(心血管死、心筋梗塞、脳卒中、心不全の複合)とした。代謝リスク因子(収縮期血圧、空腹時血糖値、ウエスト対ヒップ率、非HDLコレステロール)、血中脂質(総コレステロール、中性脂肪、LDLコレステロール、HDLコレステロール、総コレステロール/HDLコレステロール比、ApoA1、ApoB、ApoB/ApoA1比)、行動的リスク因子(喫煙、飲酒、身体活動、食事[PURE食事スコア])および心理社会的リスク因子(うつ症状、教育)と主要心血管イベントとの関連を男女別に解析し、ハザード比(HR)ならびに人口寄与割合(PAF)を算出した。脂質マーカーとうつ症状は、女性より男性で心血管リスク上昇 解析対象15万5,724例の内訳は、女性9万934例(58.4%)、男性6万4,790例(41.6%)、ベースラインの平均(±SD)年齢はそれぞれ49.8±9.7歳、男性50.8±9.8歳で、追跡期間中央値は10.1年(四分位範囲[IQR]:8.5~12.0)であった。 データカットオフ(2021年9月13日)時点で、主要心血管イベントは女性で4,280件(年齢調整罹患率は1,000人年当たり5.0件[95%信頼区間[CI]:4.9~5.2])、男性で4,911件(8.2件[8.0~8.4])発生した。男性と比較して、女性はとくに若年で心血管リスクプロファイルがより良好であった。 代謝リスク因子と主要心血管イベントとの関連は、非HDLコレステロールを除き、女性と男性で同様であった。非HDLコレステロール高値のHRは、女性で1.11(95%CI:1.01~1.21)、男性で1.28(1.19~1.39)であった。また、他の脂質マーカーも女性よりも男性のほうが一貫してHR値が高かった。 うつ症状と主要心血管イベントとの関連を示すHRは、女性で1.09(95%CI:0.98~1.21)、男性で1.42(1.25~1.60)であった。一方、PUREスコア(スコア範囲:0~8)が4以下の食事の摂取は、男性(HR:1.07[95%CI:0.99~1.15])よりも女性(1.17[1.08~1.26])で主要心血管イベントと関連していた。 主要心血管イベントに対する行動的および心理社会的リスク因子(合計)のPAFは、女性(8.4%)よりも男性(15.7%)で大きく、これは主に現在喫煙のPAFが男性で大きいためであった(女性1.3%[95%CI:0.5~2.1]、男性10.7%[95%CI:8.8~12.6])。

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日本人の脂質値の推移とコントロールの重要性(解説:三浦 伸一郎 氏)

 2022年8月23・30日号のJAMA誌に米国成人の脂質値の推移の研究が報告された。総コレステロール値は年齢調整後、2018年までの10年間で有意に改善していたが、注目されることはアジア人では改善を認めなかったことである。 日本人の脂質値の推移は、「健康日本21(第二次)」の計画の途中経過を見ると、2019年で血清総コレステロール値が240mg/dL以上の割合は男性12.9%、女性22.4%であった(「令和元年国民健康・栄養調査結果の概要」厚生労働省)。この10年間でみると、その割合は、男性で有意な変化はなかったが、女性では有意に増加していた。「健康日本21(第二次)」の脂質異常症(40~79歳)の減少目標は、総コレステロール240mg/dL以上の割合が男性10%、女性17%であり、かなり乖離があるのが現状である。 現在、脳心血管疾患の二次予防では、スタチンを中心とした脂質異常症治療薬による積極的脂質低下療法が実施されるようになってきたが、一次予防に対してはまだ議論の余地がある。JAMA誌の報告のもうひとつの要点は、スタチン服用者のコレステロールのコントロール率は10年間で有意な変化をもたらしていなかったことである。 日本では、2022年7月に日本動脈硬化学会より『動脈硬化性疾患予防ガイドライン』が発表され、久山町スコアによる予測される10年間の動脈硬化性疾患発症予測モデルが新たに作成されている。一次予防患者では、単にコレステロール値のみでなく、この予測モデルを利用し、個々人に合わせた脂質管理目標値を設定する必要がある。さらに、生活習慣の修正と共に、必要があれば、一次予防でも治療薬による積極的脂質低下療法を考慮すべきと考える。さらに、脂質値を考える場合、総コレステロール値やLDLコレステロール値のみでなく、トリグリセライド値やHDLコレステロール値も考慮に入れた脂質管理が必要である。

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英語で「問題ありません」は?【1分★医療英語】第46回

第46回 英語で「問題ありません」は?How was the test result?(検査の結果はどうでしたか?)Your diabetes is under control.(あなたの糖尿病は問題ありません)《例文1》Don’t worry. Everything is under control.(心配ありません、すべて順調です)《例文2》His drinking problem is not under control.(彼の飲酒癖は手に負えない状態です)《解説》“under control”の直訳は「支配下にある、コントロール下に置かれている」となりますが、「適切に管理されている」ということから派生して、日常会話では「うまくいっている、問題ない」という意味で使われます。医療現場では、糖尿病や脂質異常症などの慢性疾患が順調に管理されていることを“under control”と表すことができます。また、“get”を使うことで“I would like to get you diabetes under control.”(あなたの糖尿病をコントロールしたいのです)といった表現もできます。“under”は「下に」を表す前置詞ですが、“under construction”(建設中)、“under repair”(修理中)といったように、「~している最中である」という意味合いでも使われることも覚えておきましょう。講師紹介

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低BMIの蛋白尿リスクに“朝食抜き”が影響

 蛋白尿は心血管疾患と死亡率の重要な予測因子であり、いくつかの研究では、朝食を抜くことと蛋白尿の有病率との関連性が報告1)されている。また、朝食を抜くと肥満のリスクが高まることも明らかになっている。そこで、村津 淳氏(りんくう総合医療センター腎臓内科)らは蛋白尿が肥満の人でよく見られることに着目し、朝食を抜くことによる蛋白尿の有病率とBMIとの関連について調査を行った。その結果、蛋白尿は低BMIと関連性が見られ、低BMIの人の場合には、朝食を抜くことに注意する必要があることが示唆された。本研究結果はFront Endocrinol誌8月19日号に掲載された。. 本研究者らは、正常な腎機能者における朝食抜きと蛋白尿の有病率との関連に対するBMIの臨床的影響を評価することを目的に、2008年4月~2018年12月までの期間に市中病院で健康診断を受け、腎疾患の既往がなく、推定糸球体濾過量(eGFR)が60mL/min/1.73m2 以上であった2万6,888例 (男性:1万5,875例、女性:1万1,013例) を対象に横断研究を実施した。 本研究では、週3日以上朝食を食べていない者を「朝食抜き」と定義。そのほか、対象者には喫煙、アルコール多飲、運動不足、睡眠不足、間食の有無、深夜/夕食時の生活行動、既往歴(高血圧・糖尿病・脂質異常症・脳卒中・高尿酸血症・冠動脈疾患)についてアンケートを行った。また、朝食抜きと蛋白尿の有病率との関連性はBMI(kg/m2)を3つのサブグループ(男性:

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日本人高齢者における片頭痛有病率~糸魚川翡翠研究

 新潟・糸魚川総合病院の勝木 将人氏らは、日本人高齢者の頭痛、片頭痛、慢性連日性頭痛、痛み止めの使い過ぎによる頭痛(薬剤の使用過多による頭痛、薬物乱用頭痛)の有病率を調査するためアンケート調査を実施し、3ヵ月間の頭痛の有病率とその特徴を明らかにしようと試みた。結果を踏まえ著者らは、日本人高齢者の頭痛有病率は諸外国と比較し、決して高いものではないが、片頭痛による社会経済的損失は重大であり、疾患の理解、適切な治療や予防などが重要であると報告している。また、高齢者は、さまざまな併存疾患に関連する重度な頭痛といった特徴を持つ可能性が示唆された。Journal of Clinical Medicine誌2022年8月11日号掲載の報告。 2019年、3回目の新型コロナウイルスワクチン接種後の待機時間を利用し、新潟県・糸魚川市の糸魚川総合病院と能生国民健康保険診療所で、65歳以上の高齢者を対象にアンケート調査を実施した。片頭痛および薬物乱用頭痛の定義には、国際頭痛分類第3版を用いた。慢性連日性頭痛は、1ヵ月に15日以上の頭痛発生と定義した。K-means++法を用いて、クラスタリングを行った。 主な結果は以下のとおり。・有効回答者2,858例における有病率は、頭痛11.97%、片頭痛0.91%、慢性連日性頭痛1.57%、薬物乱用頭痛0.70%であった。・鎮痛薬の併用や非オピオイド鎮痛薬の使用頻度が高かった。・予防薬を使用していた片頭痛患者は1例のみであった。・K-means++法を用いて薬物乱用頭痛患者332例を4つのクラスターに分類したところ、各クラスターの頭痛に下記の特徴が認められた。 ●クラスター1:緊張型頭痛様 ●クラスター2:薬物乱用頭痛様 ●クラスター3:脳卒中・脂質異常症・うつ病などを既往に持つ重症な頭痛 ●クラスター4:光恐怖症や音恐怖症を持つ片頭痛様

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エバシェルドの追加など、コロナ薬物治療の考え方14版/日本感染症学会

 日本感染症学会(理事長:四柳 宏氏)は、8月30日に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬について指針として「COVID-19に対する薬物治療の考え方第14版」をまとめ、同会のホームページで公開した。 今回の改訂では、チキサゲビマブ/シルガビマブ(商品名:エバシェルド)の追加、治療薬の削除など整理も行われたほか、最新の知見への内容更新が行われた。 以下に主な改訂点について内容を抜粋して示す。全体の考え方について【2 使用にあたっての手続き】・チキサゲビマブ/シルガビマブとバリシチニブを追加【3 抗ウイルス薬等の対象と開始のタイミング】・「図 COVID-19の重症度と治療の考え方」の注釈を改訂。・「2 主な重症化リスク因子」で65歳以上の高齢者、悪性腫瘍、COPDなどの慢性呼吸器疾患、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、脂質異常症、心血管疾患、脳血管疾患、肥満(BMI 30kg/m2以上)、喫煙、固形臓器移植後の免疫不全、妊娠後期など内容を改訂。・「3」で「一般に、重症化リスク因子のない軽症例では薬物治療は推奨しない」と改訂。・「表1 軽症~中等症I」で治療薬の使用を優先させるべきリスク集団を追加。・「4 抗ウイルス薬等の選択」で知見より「高齢者、複数の重症化リスク因子がある患者、ワクチンの未接種者などでは症状が進行しやすいことを踏まえ、患者ごとの評価において、中等症への急速な病状の進行など、非典型的な臨床経過の症例や免疫抑制状態などの重症化リスクが特に高い症例などでは、併用投与または逐次投与の適応を考慮する」と表現を改訂。個々の治療薬について【抗ウイルス薬】・レムデシビル(商品名:ベクルリー)の「投与時の注意点」で「7)2022年1月21日の中央社会保険医療協議会(中医協)において、保険医の指示の下で看護師による在宅・療養施設等の患者へのレムデシビル投与が可能となった」を追加。・モルヌピラビル(同:ラゲブリオ)の「入手方法」で「2022年8月18日に薬価収載されたことから、今後、一般流通の開始およびそれに伴う国購入品と一般流通品の切替えが行われる見込みである」を追加。・ニルマトレルビル/リトナビル(同:パキロビッドパック )の「国内外での臨床報告」で「10万9,254例の後方視コホート研究(65歳以上の高齢者ではニルマトレルビルの治療介入により入院の有意なリスク減少を認めた(HR:0.27、95%CI:0.15~0.49)。一方で40~64歳では、有意なリスク減少を認めなかった (HR:0.74、95%CI:0.35~1.58)を追加。また、投与時の注意点に「5)新型コロナウイルスワクチンの被接種者は薬剤開発のための臨床試験で除外されているが、市販後の評価では、高齢者での重症化予防などの有効性が示唆されている」を追加。そのほか、投与時の腎機能の評価の詳細についても追加。・ファビピラビルの項目は削除。【中和抗体薬】・「チキサゲビマブ/シルガビマブ(同:エバシェルド)」を新しく追加。〔国内外での臨床報告〕重症化リスク因子の有無を問わない、軽症~中等症IのCOVID-19外来患者822人を対象としたランダム化比較試験では、発症から7日以内のチキサゲビマブ/シルガビマブの単回筋肉内投与により、プラセボと比較して、COVID-19の重症化または全死亡が50.5%(4.4%対8.9%、p=0.010)有意に減少したなどを記載。〔投与方法〕・発症後通常、成人および12歳以上かつ体重40kg以上の小児には、チキサゲビマブおよびシルガビマブとしてそれぞれ300mgを併用により筋肉内注射。・曝露前の発症抑制通常、成人および12歳以上かつ体重40kg以上の小児には、チキサゲビマブおよびシルガビマブとしてそれぞれ150mgを併用により筋肉内注射する。なお、SARS-CoV-2変異株の流行状況などに応じて、それぞれ300mgを併用により筋肉内注射することもできる。〔投与時の注意点〕オミクロン株(BA.4系統及びBA.5系統) については、本剤の有効性が減弱するおそれがあることから、他の治療薬が使用できない場合に本剤の投与を検討することなど。〔発症後での投与時の注意点〕1)臨床試験における主な投与経験を踏まえ、COVID-19の重症化リスク因子を有し、酸素投与を要しない患者を対象に投与を行うこと。2)他の抗SARS-CoV-2モノクローナル抗体が投与された高流量酸素または人工呼吸管理を要する患者において症状が悪化したとの報告がある。3)COVID-19の症状が発現してから速やかに投与すること。4)重症化リスク因子については、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き」などにおいて例示されている重症化リスク因子が想定。〔発症抑制での投与時の注意点〕1)COVID-19の予防の基本はワクチンによる予防であり、本剤はワクチンに置き換わるものではない。2)COVID-19患者の同居家族または共同生活者などの濃厚接触者ではない者に投与すること。COVID-19患者の同居家族または共同生活者などの濃厚接触者における有効性は示されていない。3)本剤の発症抑制における投与対象は、添付文書においては、COVID-19に対するワクチン接種が推奨されない者または免疫機能低下などによりCOVID-19に対するワクチン接種で十分な免疫応答が得られない可能性がある者とされているが、原発性免疫不全症、B細胞枯渇療法を受けてから1年以内の患者など免疫抑制状態にある者が中和抗体薬を投与する意義が大きいと考えられる。4)3)の投与対象者については、チキサゲビマブ/シルガビマブを用いた発症抑制を行うことが望ましいと考えらえる。〔入手方法〕本剤は、安定的な入手が可能になるまでは、一般流通は行われず、厚生労働省が所有した上で、発症抑制としての投与について、対象となる免疫抑制状態にある者が希望した場合には、医療機関からの依頼に基づき、無償で譲渡される。・カシリビマブ/イムデビマブ(同:ロナプリーブ)とソトロビマブ(同:ゼビュディ)の「投与時の注意点」として「1)オミクロン株(B1.1.529系統/BA.2系統、BA.4系統およびBA.5系統) では本剤の有効性が減弱するおそれがあることから、他の治療薬が使用できない場合に投与を検討する」を追記。【免疫調整薬・免疫抑制薬】・シクレソニド(国内未承認薬)の項目を削除。【その他】・その他の抗体治療薬(回復者血漿、高度免疫グロブリン製剤)の項目を削除。・附表1と2の「重症化リスクを有する軽症~中等症IのCOVID-19患者への治療薬の特徴」の内容を更新。・参考文献を52本に整理。 なお、本手引きの詳細は、同学会のサイトなどで入手の上、確認いただきたい。■関連記事ゾコーバ緊急承認を反映、コロナ薬物治療の考え方第15版/日本感染症学会

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がん負担の世界最大のリスク因子は喫煙/Lancet

 2019年の世界におけるがん負担に寄与した最大のリスク因子は喫煙であり、また、2010年から2019年にかけて最も増大したのは代謝関連のリスク因子(高BMI、空腹時高血糖)であることが、米国・ワシントン大学のChristopher J. L. Murray氏ら世界疾病負荷研究(Global Burden of Diseases, Injuries, and Risk Factors Study:GBD)2019 Cancer Risk Factors Collaboratorsの解析で明らかとなった。Lancet誌2022年8月20日号掲載の報告。GBD 2019を用いリスク因子に起因するがん負担について解析 研究グループは、GBD 2019の比較リスク評価フレームワークを用い、行動、環境・職業および代謝に関連したリスク因子に起因するがん負担について、2019年のがん死亡および障害調整生存年(DALY)を推定するとともに、これらの2010年から2019年までの変化を検討した。 比較リスク評価フレームワークには、23のがん種と世界がん研究基金の基準を用いて特定した34のリスク因子から成る82のがんリスクと転帰の組み合わせが含まれている。リスク因子起因がん死亡数は10年で約20%増加、主なリスク因子は喫煙、飲酒、高BMI 2019年の推定されたすべてのリスク因子に起因する世界のがん死亡数は、男女合わせて445万人(95%不確定区間[UI]:401万~494万)で、全がん死亡の44.4%(95%UI:41.3~48.4)を占めた。男女別では、男性288万人(95%UI:260万~318万)、女性158万人(95%UI:136万~184万)であり、それぞれ男性の全がん死亡の50.6%(95%UI:47.8~54.1)、女性の全がん死亡の36.3%(95%UI:32.5~41.3)であった。 また、推定されたすべてのリスク因子に起因する世界のがんDALYは、男女合わせて1億500万(95%UI:9,500万~1億1,600万)で、全がんDALYの42.0%(95%UI:39.1~45.6)を占めた。 2019年のリスク因子に起因するがん死亡とがんDALYに関して、世界全体でこれらに寄与する主なリスク因子は、男女合わせると、喫煙、飲酒、高BMIの順であった。リスク因子によるがん負担は、地域および社会人口統計学的指標(SDI)によって異なり、低SDI地域では2019年のリスク因子によるがんDALYの3大リスクは喫煙、危険な性行為、飲酒の順であったが、高SDI地域では世界のリスク因子の上位3つと同じであった。 2010~19年に、リスク因子に起因する世界のがん死亡数は20.4%(95%UI:12.6~28.4)、DALYは16.8%(95%UI:8.8~25.0)増加した。これらの増加率が最も高かったリスク因子は、代謝関連リスク(高BMI、空腹時血糖高値)であり、これらに起因する死亡数は34.7%(95%UI:27.9~42.8)、DALYは33.3%(95%UI:25.8~42.0)増加した。 著者は、「世界的にがん負担が増加していることを踏まえると、今回の解析結果は、世界、地域および国レベルでがん負担を減らす努力目標となる重要で修正可能なリスク因子を、政策立案者や研究者が特定するのに役立つと考えられる」とまとめている。

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米国成人の脂質値は改善傾向だがアジア人は変化なし/JAMA

 米国成人において、2007~08年から2017~18年の10年間で脂質値は改善しており、この傾向は非ヒスパニック系アジア人を除くすべての人種・民族のサブグループで一貫していたことが、米国・ハーバード大学医学大学院のRahul Aggarwal氏らの解析で明らかとなった。脂質高値は、心血管疾患の修正可能なリスク因子であるが、米国成人における過去10年の脂質値および脂質コントロールの傾向や、性別や人種・民族別の差異はほとんど知られていなかった。JAMA誌2022年8月23・30日号掲載の報告。2007~08年から2017~18年のNHANESから約3万3千人について分析 研究グループは、米国の国民健康栄養調査(NHANES)の2007~08年から2017~18年のデータを用い、米国成人を代表するよう重み付けされた20歳以上の米国成人3万3,040例を対象に、連続横断分析を行った。 主要評価項目は脂質値(総コレステロール、HDL-C、LDL-C、および中性脂肪[TG])、副次評価項目はスタチン治療を受けている成人における脂質コントロール率(総コレステロール200mg/dL以下を達成と定義)であった。 解析対象集団は、平均年齢47.4歳、女性51.4%、非ヒスパニック系黒人12.0%、メキシコ系アメリカ人10.3%、他のヒスパニック系アメリカ人6.4%、非ヒスパニック系白人62.7%、他の人種・民族(非ヒスパニック系アジア人など)8.5%であった。脂質値は10年で改善も、スタチン服用者の脂質コントロール率には変化なし 米国成人の年齢調整総コレステロール値は、2007~08年の197mg/dLから、2017~18年には189mg/dLに有意に改善した(群間差:-8.6mg/dL、95%信頼区間[CI]:-12.2~-4.9mg/dL、傾向のp<0.001)。男女別でも同様の傾向であった。黒人、メキシコ系アメリカ人、他のヒスパニック系アメリカ人および白人では、総コレステロール値の有意な改善を認めたが、アジア人では有意な変化はみられなかった。 スタチン服用者における年齢調整脂質コントロール率は、2007~08年で78.5%、2017~18年で79.5%であり、有意な変化は認められなかった(群間差:1.1%、95%CI:-3.7~5.8、傾向のp=0.27)。この傾向は男女別でも類似していた。人種・民族別では、メキシコ系アメリカ人のみ有意な改善が確認された(2007~08年73.0%、2017~18年86.5%、群間差;13.5%、95%CI:-2.6%~29.6%、傾向のp=0.008)。 2015~18年の年齢調整脂質コントロール率は、男性より女性のほうが有意に低く(オッズ比[OR]:0.54、95%CI:0.40~0.72)、また、白人と比較して黒人(OR:0.66、95%CI:0.47~0.94)ならびに他のヒスパニック系(OR:0.59、95%CI:0.37~0.95)で有意に低かった。

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1日1回投与に改良した高純度EPA製剤「エパデールEMカプセル2g」【下平博士のDIノート】第104回

1日1回投与に改良した高純度EPA製剤「エパデールEMカプセル2g」今回は、高純度EPA製剤「イコサペント酸エチルカプセル2g(商品名:エパデールEMカプセル2g、製造販売元:持田製薬)」を紹介します。本剤は、既存のエパデールカプセルおよびエパデールS(以下、既存薬)の消化管吸収を高めて1日1回投与にした薬剤であり、トリグリセリド(TG)高値を示す脂質異常症患者の新たな選択肢として期待されています。<効能・効果>本剤は、高脂血症の適応で、2022年6月20日に承認されました。なお、既存薬は「高脂血症」と「閉塞性動脈硬化症に伴う潰瘍、疼痛および冷感の改善」の適応を有していますが、本剤の適応は「高脂血症」のみです。<用法・用量>イコサペント酸エチルとして、通常、成人には1回2gを1日1回、食直後に経口投与します。TG高値の程度により、1回4gを1日1回まで増量することができます。本剤は抗血小板作用を有するため、抗凝固薬や血小板凝集を抑制する薬剤との併用により、相加的に出血傾向が増大するため注意が必要です。<安全性>国内第III相試験において、副作用の発現頻度は本剤2g/日群で9.8%(6/61例)、本剤4g/日群で8.2%(5/61例)でした。2%以上に認められた副作用は、本剤2g/日群で下痢3.3%(2/61例)、本剤4g/日群で軟便3.3%(2/61例)でした。重大な副作用として、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)が設定されています。<患者さんへの指導例>1.この薬は、肝臓における過剰な中性脂肪の合成を抑制するとともに、余分な中性脂肪の代謝を促進することで、脂質異常症を改善します。脂質異常を改善することで、動脈硬化性疾患の進行を抑えることが期待できます。2.血が止まりにくくなることがあるので、手術や抜歯の予定がある場合は事前に相談してください。3.空腹時の服用では薬剤の吸収が低下するため、食後すぐに服用してください。4.軟カプセルの中には魚の臭いがする油状の成分が入っているため、噛まずに服用してください。5.脂質異常症の治療の基本は、食事・運動・禁煙などの生活習慣の改善です。本剤の服用中も継続して行うことが大切です。<Shimo's eyes>エパデールEMカプセルは、既存のEPA製剤であるエパデールカプセル、小型軟カプセルのエパデールSを消化管で吸収されやすくした高純度改良版です。既存薬は1日2回または3回の服用が必要ですが、本剤は1日1回の単回投与です。エパデールSと同様にアルミスティック包装となっています。既存薬からの切り替えの場合、既存薬1.8g(エパデールS900を1日2回)が、本剤2g 1日1回に相当するように開発されています。エパデールEMカプセル2gの薬価は113.00円、エパデールS900の薬価は62.7円/包(2包で125.4円)、エパデールS600の薬価は46.5円/包(3包で139.5円)ですので、1日薬価の負担は本剤のほうが少なくなっています。なお、本剤の粒子径(約6mm)は、既存薬のエパデールS(約4mm)と比較してやや大きくなっています。EPAの成分は脂肪酸であり、胆汁の主成分である胆汁酸がないと吸収が低下しますが、本剤は体内で脂質成分が界面活性剤と自己乳化することで吸収性が向上し、1日1回投与が可能になりました。本剤は既存薬に比べて食事の影響を受けにくい製剤ですが、食直後の服用でより吸収が高まるため、本剤も食直後の服用となっています。生活習慣病患者はしばしばアドヒアランスの不良が問題となりますが、本剤は1日1回の単回投与であるため、アドヒアランスの向上が期待できます。とくに併用される機会の多いHMG-CoA還元酵素阻害薬の主な用法が1日1回であることからも、本剤のニーズは高いと考えられ、TG高値を示す脂質異常症患者の選択肢を増やす薬剤として意義があるでしょう。

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スタチン服用の日本人患者で発がんリスクが有意に低下

 スタチン製剤の服用によって、日本人の脂質異常症患者の発がんリスクが低下したことが報告された。東京理科大学の前田絢子氏らが、保険請求データを用いた大規模な人口ベースの後ろ向きコホート研究を行い、スタチン製剤と日本人患者における発がんリスクの関係を調査した。近年の調査において、スタチン製剤が特定のがんの発生率を低下させる可能性が示唆されている。しかし、臨床試験では明らかにされておらず、日本人患者での調査も限定的であった。Cancer prevention research誌オンライン版2022年8月2日掲載。スタチンの発がんリスク低下はとくに消化器がんで顕著 本調査の対象は、2006~2015年に脂質異常症と新たに診断された患者。日本の保険請求データを用い、期間中にスタチン製剤を服用開始した群(服用群)と、年齢・性別・診断年に応じて無作為に抽出した非服用群を比較した。解析対象は各群23,746例で平均追跡期間は約2年、Cox比例ハザード回帰モデルを用いて評価した。 スタチン製剤と日本人脂質異常患者における発がんリスクの関係を調査した主な結果は以下のとおり。・スタチン服用群では、非服用群と比較して、有意に発がんリスクが低下した(調整ハザード比[aHR]:0.85、95%CI:0.72~0.97)。・サブグループ解析において、スタチン服用群の発がんリスクの低下は、とくに消化器がんで顕著であった(aHR:0.79、95%CI:0.63~0.99)

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コロナ禍で医療資源確保のために国民へのお願い/4学会

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第7波の流行拡大が深刻な様相を呈している。発熱外来には連日長蛇の受診者がならび診療予約の電話が鳴りやまない。また、救急搬送は大都市圏で稼働率9割を超え、受け入れ先医療機関の不足や長い待機時間などが大きな問題となっている。 こうした事態を鑑み、日本感染症学会(理事長:四柳 宏)、日本救急医学会(代表理事:坂本 哲也)、日本プライマリ・ケア連合学会(理事長:草場 鉄周)、日本臨床救急医学会(代表理事:溝端 康光)の4学会は連名で「限りある医療資源を有効活用するための医療機関受診及び救急車利用に関する4学会声明」を8月2日に急遽発表した。 声明では、COVID-19に罹患したと思われる際の個々人の行動について、軽症で重篤化リスクのない人については、自宅療養を勧めるとともに、救急車を利用する際の指針について示している。COVID-19かなと思ったら?【声明の4つのポイント】1)症状が軽い*場合は、65歳未満で基礎疾患や妊娠がなければ、あわてて検査や受診をする必要はありません。自宅療養を続けられます。この場合、新型コロナウイルス専用の特別な治療は行いません。医療機関での治療は、つらい発熱や痛みを和らげる薬が中心になり、こうした薬は薬局などで購入できます。限りある医療資源を有効活用するためにも、検査や薬のためにあわてて医療機関を受診することは避けてください。 *症状が軽いとは「飲んだり食べたりできる、呼吸が苦しくない、乳幼児で顔色が良い」2)症状が重い**場合や、37.5℃以上の発熱が4日以上続く場合、65歳以上の方や65歳未満でも基礎疾患がある方、妊娠中、ワクチン未接種の方などは、重症になる可能性があります。早めにかかりつけ医に相談してください。高熱が続くなど症状が長引いたり、重くなるようでしたら、かかりつけ医や近隣の医療機関へ必ず相談、受診(オンライン診療を含む)してください。 **症状が重いとは「水分が飲めない、ぐったりして動けない、呼吸が苦しい、呼吸が速い、乳幼児で顔色が悪い、乳幼児で機嫌が悪くあやしてもおさまらない」3)救急車を呼ぶ必要がある症状は、顔色が明らかに悪い、唇が紫色になっている、(表情や外見などが)いつもと違う、様子がおかしい、息が荒くなった、急に息苦しくなった、日常生活で少し動いただけで息苦しい、胸の痛みがある、横になれない、座らないと息ができない、肩で息をしている、意識がおかしい(意識がない)などがあります。このようなときには救急車を呼ぶことをためらわないでください。4)救急車の利用の目安については「救急車利用リーフレット(高齢者版、成人版、子供版)」をご活用ください。 判断に迷う場合には、普段からの体調を把握しているかかりつけ医への相談、各種相談窓口(行政などが設置している発熱相談窓口や♯7119などの救急安心センター・救急相談センター、♯8000)などの活用をしてください。7項目で診療集中の弊害を説明 上記の診療を受ける、救急車を利用する前のポイントを踏まえ、解説として7項目のCOVID-19のとくにオミクロン株に関する疾患情報やリスクの高い場合の対応を記している。以下に抜粋して示す。【オミクロン株にかかったときの自然経過】・オミクロン株への曝露があってから平均3日で急性期症状(発熱・喉の痛み・鼻水・咳・全身のだるさ)が出現するが、そのほとんどが2~4日で軽くなること。・COVID-19の検査を受けることは大切だが、検査を受けることができなくてもあわてないで療養(自宅での静養)することが大切。・重症化する人の割合は数千人に1人程度と推定(厚生労働省資料より)。【COVID-19を疑う症状が出た場合】・COVID-19の症状(発熱・のどの痛み・鼻水・咳・全身のだるさなど)が出た場合は、まず仕事や学校を休んで外出を避け、自宅療養を始める。【症状が軽く65歳未満で基礎疾患がない場合、妊娠中でない場合】・症状が軽く(飲んだり食べたりできて、呼吸が苦しくない、乳幼児で顔色が良い)、基礎疾患がない場合や妊娠がない場合は、検査や薬のためにあわてて医療機関を受診をする必要はない。・COVID-19専用の特別な治療は行わない。つらい発熱や痛みを和らげる薬(アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛薬)が治療の中心で、このような薬は薬局など(ドラッグストアやインターネット販売も含む)で購入できる。・限りある医療資源を有効活用するためにも、検査を目的とした医療機関の受診は避ける。・市販の医療用抗原検査キットを使い、症状が出た翌日以降に自分で検査することもできるが、症状が出た当日に検査をすると新型コロナウイルスに感染しているのに陰性になる可能性が高いため、翌日以降の検査をお勧めする。【症状が重い、発熱が4日以上、65歳以上、基礎疾患がある場合、妊娠中の場合】・症状が重い(水分が飲めない、ぐったりして動けない、呼吸が苦しい、呼吸が速い、乳幼児で顔色が悪い、乳幼児で機嫌が悪くあやしても治まらない)場合や、37.5℃以上の発熱が4日以上続いている場合は、医療機関への受診(オンライン診療を含む)が必要。・たとえ症状が軽くても、65歳以上の方、基礎疾患がある方や妊娠中の方、ワクチン未接種の方などは、重症になる可能性があるので、早めにかかりつけ医に相談。・熱が続くなど症状が長引いたり、重くなるようだったら、かかりつけ医や近隣の医療機関に必ず相談、受診(オンライン診療を含む)。・次の主な重症化のリスク因子がある方は受診が必要。〔主な重症化のリスク因子〕65歳以上の高齢者/悪性腫瘍(がん)/慢性呼吸器疾患(COPDなど)/慢性腎臓病/糖尿病/高血圧/脂質異常症/心臓や血管の病気/脳梗塞や脳出血など脳血管の病気/高度肥満(BMIが30以上)/喫煙(ヘビースモーカーの場合)/固形臓器移植後の免疫不全/妊娠後期/免疫抑制・調整薬の使用/HIV感染症(参考:厚生労働省 新型コロナウイルス感染症COVID-19診療の手引き 第8.0版を改変)【医療機関への受診について】・医療機関に受診が必要な場合は、通常診療中の時間帯(平日の日中など)に、かかりつけ医や近所の医療機関に電話相談してから受診。【救急車の利用の目安について】・COVID-19により救急車を呼ぶ必要がある症状としては、顔色が明らかに悪い、唇が紫色になっている、(表情や外見などが)いつもと違う、様子がおかしい、息が荒くなった、急に息苦しくなった、日常生活で少し動いただけで息苦しい、胸の痛みがある、横になれない、座らないと息ができない、肩で息をしている、意識がおかしい(意識がない)などがある。このようなときには救急車を呼ぶことをためらわない。 以上、国民向けの内容であるが、外来診療などの際に患者さんにお伝えすることで、現在の診療への集中化の緩和につながればと期待する。

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動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版、主な改訂点5つ/日本動脈硬化学会

 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版が5年ぶりに改訂、7月4日に発刊された。本ガイドライン委員長の岡村 智教氏(慶應義塾大学医学部衛生学公衆衛生学 教授)が5日に開催されたプレスセミナーにおいて動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版の変更点を紹介した(主催:日本動脈硬化学会)。 今回の動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版の改訂でキーワードとなるのが、「トリグリセライド」「アテローム血栓性脳梗塞」「糖尿病」である。これを踏まえて2017年版からの変更点がまとめられている動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版の序章(p.11)に目を通すと、改訂点が一目瞭然である。なお、動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版のPDFは動脈硬化学会のホームページより誰でもダウンロードできる。<動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版の主な改訂点>1)随時(非空腹時)のトリグリセライド(TG)の基準値を設定した。2)脂質管理目標値設定のための動脈硬化性疾患の絶対リスク評価手法として、冠動脈疾患とアテローム血栓性脳梗塞を合わせた動脈硬化性疾患をエンドポイントとした久山町研究のスコアが採用された。3)糖尿病がある場合のLDLコレステロール(LDL-C)の管理目標値について、末梢動脈疾患、細小血管症(網膜症、腎症、神経障害)合併時、または喫煙ありの場合は100mg/dL未満とし、これらを伴わない場合は従前どおり120mg/dL未満とした。4)二次予防の対象として冠動脈疾患に加えてアテローム血栓症脳梗塞も追加し、LDL-Cの目標値は100mg/dL未満とした。さらに二次予防の中で、「急性冠症候群」「家族性高コレステロール血症」「糖尿病」「冠動脈疾患とアテローム血栓性脳梗塞の合併」の場合は、LDL-Cの管理目標値は70mg/dL未満とした。5)近年の研究成果や臨床現場からの要望を踏まえて、新たに下記の項目を掲載した。 (1)脂質異常症の検査 (2)潜在性動脈硬化(頸動脈超音波検査の内膜中膜複合体や脈波伝播速度、CAVI:Cardio Ankle Vascular Indexなどの現状での意義付) (3)非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪肝炎(NASH) (4)生活習慣の改善に飲酒の項を追加 (5)健康行動倫理に基づく保健指導 (6)慢性腎臓病(CKD)のリスク管理 (7)続発性脂質異常症動脈硬化性疾患予防ガイドライン改訂に至った主な理由 1)について、「TGは食事の摂取後は値が上昇するなど変動が大きい。また空腹時でも非空腹時でも値が高いと将来の冠動脈疾患や脳梗塞の発症や死亡を予測することが国内の疫学調査で示されている。国内の疫学研究の結果およびESC/EASガイドラインとの整合性も考慮して、空腹時採血:150mg/dL以上または随時採血:175mg/dL以上を高TG血症と診断する」とコメントした(参照:BQ5)。 2)については、吹田スコアに代わり今回の動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版では久山町研究のスコアを採用している。その理由として、同氏は「吹田スコアの場合、研究アウトカムが心筋梗塞を含む冠動脈疾患発症で脳卒中が含まれていなかった。久山町研究のスコアは、虚血性心疾患と、脳梗塞の中でとくにLDL-Cとの関連が強いアテローム血栓性脳梗塞の発症にフォーカスされていた点が大きい」と説明(参照:BQ16)。 3)については、ESC/EASガイドラインでの目標値、国内のEMPATHY試験やJ-DOIT3試験の報告を踏まえ、心血管イベントリスクを有する糖尿病患者の一次予防において、十分な根拠が整っている(参照:FQ24)。 4)については、国内でのアテローム血栓性脳梗塞が増加傾向であり、再発予防が重要になるためである。また二次予防の場合、糖尿病の合併がプラーク退縮の阻害要因となることなどから「これまで厳格なコントロールは合併症などがあるハイリスクの糖尿病のみが対象だったが、今回の動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版より糖尿病全般においてLDL-C 70mg/dL未満となった」と解説した。 5)の(7)続発性脂質異常症は新たに追加され(第6章)、他疾患などが原因で起こる続発性なものへの注意喚起として「続発性(二次性)脂質異常症に対しては、原疾患の治療を十分に行う」とし、甲状腺機能低下症など、続発性脂質異常症の鑑別を行わずに、安易にスタチンなどによる脂質異常症の治療を開始すると横紋筋融解症などの重大な有害事象につながることもあるので注意が必要、と記載されている。<続発性脂質異常症の原因>1.甲状腺機能低下症 2.ネフローゼ症候群 3慢性腎臓病(CKD)4.原発性胆汁性胆嚢炎(PBC) 5.閉塞性黄疸 6.糖尿病 7.肥満8.クッシング症候群 9.褐色細胞腫 10.薬剤 11.アルコール多飲 12.喫煙――― このほか同氏は、「LDL-Cのコントロールにおいて飽和脂肪酸の割合を減らすことが重要(参照:FQ3)」「薬物開始後のフォローアップのエビデンスレベルはコンセンサスレベルだが、患者さんの状態を丁寧に見ていくことは重要(参照:BQ21)」などの点を補足した。 2007年版よりタイトルを“診療”から“予防”に変更したように、動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版は動脈硬化性疾患の予防に焦点を当てて作成されている。同氏は「すぐに薬物治療を実行するのではなく、高リスク病態や他疾患の有無を見極めることが重要。治療開始基準と診断基準は異なるので、あくまでスクリーニング基準であることは忘れないでほしい」と締めくくった。

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事例003 B001-3 生活習慣病管理の算定【斬らレセプト シーズン3】

解説2022年度の改定では、「B001-3 生活習慣病管理料」(以下「同管理料」)の算定を普及させようと算定要件に大きく4つの変更が加えられました。同管理料の根幹に係わる対象病名「脂質異常症、高血圧症並びに糖尿病」にかかる治療計画の作成とその説明、ならびに患者の同意が必要なことに変更はありません。1)多職種の実施について、医師が作成した治療計画に基づいて提供される患者への指導などは「看護師、薬剤師、管理栄養士等」がそれぞれの専門分野において実施することが可能とされました。例えば、服薬や栄養管理に係る指導や実施状況の把握は、医師自らが行わずに薬剤師や管理栄養士が行っても良いとなりました。「等」には、理学療法士や保健所の職員または他の保険医療機関の職員も含まれますが、算定されていない事例を見受けます。ご留意ください。2)糖尿病または高血圧症の患者について、管理方針を変更した場合にその理由と内容などを診療録に記載しなければならないことに変更はありませんが、その患者数を数えて行っていた定期的な記録と報告は必要なくなりました。3)薬剤料について、患者ごとに大きく異なっている実態が明らかとなったことを理由に、投薬に係る費用が同管理料の包括評価の対象から除かれました。同管理料に見合わず持ち出していた薬剤料が解消されます。旧点数からその分を除く改定となっています。4)情報通信機器を使用した再診時に実施した同管理料は算定できなくなりました。検査料が包括されており、定められた検査値を治療計画に記載することが求められているために「検査等を実施しなければ医学管理として成立しない管理料」と認定されたからです。医療職が患者の居宅に訪問して対面で総合的な治療管理などを行った場合は算定できます。薬剤料の出来高算定と多職種との連携が可能となったことは、医師の負担軽減に寄与しながら、きめの細かい疾患管理が可能となるものと考えられます。

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