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急性脳内出血後の降圧治療、積極的降圧vs.ガイドライン推奨/NEJM

 発症6時間以内の急性脳内出血患者に対して、1時間以内の収縮期血圧目標値<140mmHgとした積極的降圧治療と、ガイドラインで推奨されている同<180mmHgの場合を比較した、オーストラリア・シドニー大学のCraig S. Anderson氏らによるINTERACT2試験の結果が報告された。死亡および重度身体障害発生の主要転帰について、積極的降圧治療の有意な低下は示されなかったが、試験課程で脳卒中試験に認められたRankinスコアの順序尺度解析(ordinal analysis)では、機能的転帰の改善が示されたという。NEJM誌オンライン版2013年5月29日号掲載の報告より。目標<140mmHgとガイドライン推奨<180mmHgを比較 INTERACT2(Intensive Blood Pressure Reduction in Acute Cerebral Hemorrhage Trial 2)は、脳内出血患者への早期の積極的降圧治療の有効性と安全性を評価することを目的に、2008年10月~2012年8月に21ヵ国144病院から被験者を募り行われた国際多施設共同前向き無作為化非盲検試験だった。 被験者は、発症6時間以内の脳内出血患者は2,839例(平均年齢63.5歳、男性62.9%)で、無作為に、積極的降圧治療を受ける群(1時間以内の収縮期血圧目標値<140mmHg、1,403例)またはガイドライン推奨治療(1時間以内の収縮期血圧目標値<180mmHg、1,436例)に割り付けられた。使用する降圧治療は医師の選択にて行われた。 主要転帰は90日時点での、修正Rankinスケールのスコア3~6で定義される死亡(スコア6)または重大な身体障害(スコア5)とした。また、修正Rankinスコアの事前規定順序尺度解析も行い副次アウトカムとして評価した(スコア0~6の全7段階の身体的機能評価)。その他に重度有害事象イベントの発生率について両群間で比較した。順序解析で積極的降圧治療による機能的転帰の改善が示される 主要転帰の判定を受けたのは2,794例だった。<140mmHg群での主要転帰発生は、719/1,382例(52.0%)、ガイドライン推奨治療群は785/1,412例(55.6%)で、<140mmHg群のオッズ比は0.87(95%信頼区間[CI]:0.75~1.01、p=0.06)で有意差はみられなかった。 一方で、順序解析の結果、修正Rankinスコアの低下は、<140mmHg群が有意であった(より重大な障害に関するオッズ比:0.87、95%CI:0.77~1.00、p=0.04)。 死亡率は、<140mmHg群11.9%、ガイドライン推奨治療群12.0%だった(p=0.96)。 また、非致死的重大有害事象の発生は、それぞれ23.3%、23.6%だった(p=0.92)。 これらの結果から著者は、「積極的降圧治療は、主要転帰を有意に減少しなかった。修正Rankinスコアによる順序解析では、積極的降圧治療による機能的転帰の改善が示された」と結論している。

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脳卒中に対するt-PA+血管内治療、t-PA単独療法を凌駕しない/NEJM

 脳卒中治療について、組織プラスミノーゲン活性化因子(t-PA)静注の単独療法と血管内治療を併用した場合とを比較した結果、有効性に有意な差はなく、安全性アウトカムも同程度であったことが、米国・シンシナティ大学のJoseph P. Broderick氏らによる無作為化試験の結果、報告された。中等度から重症の急性脳梗塞患者の治療では、t-PA静注療法後に血管内治療を併用するケースが増えているが、同アプローチが単独療法よりも有効であるのかどうかは明らかではなかった。NEJM誌オンライン版2013年2月7日号より。t-PA単独療法群または血管内治療併用群に2対1に無作為化し追跡 研究グループが行ったのは、国際第3相無作為化オープンラベル臨床試験Interventional Management of Stroke (IMS)IIIであり、発症後3時間以内にt-PA静注を受けた患者を適格とした。同患者を、さらに血管内治療を行う群またはt-PA静注単独療法とする群に、無作為に2対1の割合で割り付け追跡した。 主要評価項目は、90日時点の修正Rankinスケール(身体機能の自立度を示す、スコア0~6の範囲で、スコアが高いほど機能障害の程度が高い)のスコアが2以下であるとした。 IMS IIIは2006年に登録が開始され、2012年4月に656例(計画では900例であった)が無作為化された時点で、試験の無益性を理由に早期打ち切りとなった。本論文では、事前規定のプロトコルに基づく追跡90日間の主要有効性の結果とサブグループ解析、安全性が報告された。両治療アプローチ間に有意差はみられず 無作為化された656例の内訳は、血管内治療併用群434例、t-PA静注単独群222例であった。 90日時点の修正Rankinスコア2以下の患者の割合は、両治療群間で有意差はみられなかった。血管内治療併用群40.8%、t-PA静注単独群38.7%であった。補正後絶対差は1.5ポイント[95%信頼区間(CI):-6.1~9.1]であり、修正NIHSS(National Institutes of Health Stroke Scale)スコアによる階層化別(スコア8~19の中等度群、≧20の重症群)で両治療群を比較しても修正Rankinスコアに有意な差はみられなかった。 事前定義のサブグループでもNIHSSスコア≧20の重症群(両群格差:6.8ポイント、95%CI:-4.4~18.1)でも、同スコア8~19の中等度群(同:-1.0ポイント、-10.8~8.8)でも有意な差はみられなかった。 また、両治療間の90日時点の死亡率(血管内治療併用群19.1%、t-PA静注単独群21.6%、p=0.52)、t-PA静注後30時間以内に症候性脳内出血を呈した患者の割合(それぞれ6.2%、5.9%、p=0.83)についても同程度だった。

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国を挙げての急性期脳卒中ケアサービス提供の改善施策は功を奏したか?:英国

英国では、ロンドン南部における1995~2000年の脳卒中患者に対する急性期ケア提供の社会人口統計学的格差の報告を受け、その後、急性期ケアサービス改善に特に重点を置いた施策が次々と打ち出された。それらが効果をもたらし、改善が認められているのか。キングズ・カレッジ・ロンドンの健康・社会的ケア調査部門のJuliet Addo氏らが、ロンドン南部におけるその後の変化動向について調査を行った。BMJ誌2011年3月5日号(オンライン版2011年2月24日号)掲載より。改善施策の影響を1995年から2009年の患者受療内容から評価調査は、ロンドン南部で1995年1月から2009年12月の間に、初発の虚血性脳卒中や脳内出血を有した患者3,800例を対象とし、急性期脳卒中ケア受診の経時的変化と、ケア提供と関連する因子について評価が行われた。主要評価項目は、急性期ケア介入、入院状況、脳卒中ユニットケア、急性期の投薬状況、ケアを受けるアクセスの不均衡について。1995~1997年(907例)、1998~2000年(810例)、2001~2003年(757例)、2004~2006年(706例)、2007~2009年(620例)の5期間にグループ分けされ評価された。3,800例のうち、脳卒中後に入院治療を受けたのは3,330例(87.6%)で、そのうち388例(11.7%)が入院中に脳卒中を発症していた。平均発症年齢は71.1(SD 14.1)歳だった。全体的に改善はされたが、年齢、社会階層で有意な格差がみられ、至適には至っていない脳卒中後に入院治療を受けられた人は1995~1997年に82.1%で、2007~2009年には94.7%に上昇したが、なお約5%(33/620例)の人、特に軽症の人が入院治療を受けることができていなかった。また入院できた人でも約21%(124/584例)が、集学的な脳卒中ユニットケアを受けることができていなかった。脳卒中ユニットケアおよび脳画像診断の割合(調査全期間における)は、有意に増大していた。血栓溶解療法の割合(2005~2009年)も有意に増大していた(いずれもp<0.001)。また、白人患者との比較で黒人患者の、脳卒中ユニットケアで治療を受けた割合(オッズ比:1.76、95%信頼区間:1.35~2.29、P

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中高年女性の前兆を伴う片頭痛は、出血性脳卒中のリスク因子?

米国ブリガム&ウィメンズ病院予防医学部門のTobias Kurth氏らのグループは、中高年女性の片頭痛と出血性脳卒中リスクとの関連を検討する前向きコホート研究を行った。米国女性の保健・医療従事者が参加する大規模研究「Women's Health Study」の中から、基線で脳卒中または他の重大疾患がない45歳以上の中高年女性2万7,860例の、自己報告による前兆を含む片頭痛の有無、脂質値などの情報を用いて行われた。BMJ誌2010年9月4日号(オンライン版2010年8月24日号)より。45歳以上女性の約18%が片頭痛を経験主要評価項目は、初発の出血性脳卒中までの期間と出血性脳卒中のタイプとされた。基線で何らかの片頭痛の既往を報告した女性は、5,130例(18%)だった。そのうち3,612例は過去1年以内に激しい片頭痛があったと報告し、さらにそのうち1,435例(40%)は前兆を伴ったと説明した。前兆を伴う「激しい」片頭痛は出血性脳卒中リスクを増大平均追跡期間13.6年の間に、カルテのレビューにより85例の出血性脳卒中が確認された。片頭痛の既往のない女性と比較して、片頭痛の既往があった女性の出血性脳卒中リスクは増大していなかった(補正後ハザード比:0.98、95%信頼区間:0.56~1.71、P=0.93)。対照的に、前兆を伴う激しい片頭痛を経験した女性のリスクは増大していた(同:2.25、1.11~4.54、P=0.024)。年齢調整後のリスクは、大脳内出血(同:2.78、1.09~7.07、P=0.032)と致死性イベント(同:3.56、1.23~10.31、P=0.02)について、より増していた。一方、出血性脳卒中イベント再発では、前兆を伴う片頭痛は年間10,000例につき4例だった。前兆のない激しい片頭痛を報告した女性では、出血性脳卒中のリスクの増大はみられなかった。これらから研究グループは、「前兆を伴う片頭痛は、虚血性イベントとともに、出血性脳卒中のリスク因子でもある可能性がある」と結論し「イベント数と寄与リスクは比較的小さいとはいえ、本報告を最終結論とすることなく、さらなる観察を通しての追認が必要である」と報告している。

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重度強迫性障害への視床下核電気刺激療法は副作用に注意

重度難治性の強迫性障害(obsessive-compulsive disorder:OCD)は、強迫観念や強迫行為、儀式行為などによる時間の浪費、閉じこもりなどによって生活が困難になるといった特性が見られる疾患である。このOCDの治療の選択肢として近年、行動療法や薬物治療とならんで、パーキンソン病による運動障害の治療法として有用性が確認されている視床下核への電気刺激療法が提唱されている。その有効性と安全性に関する臨床試験を行った、フランス国立衛生研究所(INSERM)のLuc Mallet氏らSTOC研究グループによる結果が、NEJM誌2008年11月13日号に掲載された。実刺激と偽刺激を無作為に割り付け評価試験は多施設協同クロスオーバー二重盲検試験で10ヵ月間にわたって実施された。実刺激治療3ヵ月+偽刺激治療3ヵ月群に8例、偽刺激治療3ヵ月+実刺激治療3ヵ月群に8例、それぞれ無作為に割り付けられた。主要評価項目はOCDの重症度とし、Yale-Brown Obsessive Compulsive Scale(Y-BOCS)を用いて、3ヵ月の各治療期間終了時に2回にわたって評価が行われた。その際、一般的な精神病理学的所見、心理的・社会的・職業的機能、治療に対する忍容性の評価には標準的な精神医学的尺度とされるGlobal Assessment of Functioning(GAF)スケールと神経心理学的検査法が用いられた。OCDの症状緩和とともに重大な有害事象確認Y-BOCSスコア(0~40のスケール、スコアが低いほど重症度が低い)は、偽刺激後より実刺激後のほうが有意に低かった(平均値±SD:19±8対28±7、P = 0.01)。一方、GAFスコア(1~90のスケール、スコアが高いほど機能性が高い)は、実刺激後が偽刺激後よりも有意に高かった(56±14対43±8、P = 0.005)。神経心理学的尺度に基づく抑うつと不安の評価は刺激によって変化はなかった。全体として15件の重篤な有害事象が見られ、そのうち1件が脳内出血、2件が感染症だった。重篤ではない有害事象も23件報告されている。研究グループは、視床下核への電気刺激療法が重度OCDの症状を緩和する可能性が示されたが、同時に、重篤な有害事象のリスクが伴うようだと報告している。(朝田哲明:医療ライター)

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脳梗塞発症3~4.5時間後のrt-PA静注療法は有効だが……

急性期脳梗塞に対し唯一承認された治療法は、rt-PA(アルテプラーゼ)静注療法だが、発症から3時間以上経過した後の投与については、有効性と安全性が確立されていなかった。ドイツ・ハイデルベルク大学のWerner Hacke氏らECASS(European Cooperative Acute Stroke Study)研究グループは、発症後3~4.5時間に投与されたrt-PAの有効性と安全性を検証した結果、「臨床転帰は改善するが、症候性頭蓋内出血を伴う所見が高頻度にみられる」と報告した。NEJM誌2008年9月25日号より。プラセボ投与と等分し90日後の障害の有無を比較急性期脳梗塞患者のうち、CT検査で脳内出血または重い梗塞のある患者を除き、rt-PA静注群(0.9mg/kg)またはプラセボ投与を受けるよう、等分に無作為二重盲検試験に割り付けた。主要エンドポイントは90日時点の障害とし、転帰良好(無症状を0、死亡を6とする0~6の尺度で0または1)か、転帰不良(同2~6)に分けた。副次エンドポイントは、4つの神経学的スコアと障害スコアを統合した総合的な転帰解析の結果とした。安全性エンドポイントは、死亡、症候性頭蓋内出血および他の深刻な有害事象とした。転帰はやや改善されるが症候性頭蓋内出血も高頻度登録された患者計821例を、rt-PA静注群418例、プラセボ群403例に割り付けた。rt-PA投与時間の中央値は3時間59分。rt-PA群のほうがプラセボ群より転帰良好の患者がより多かった(52.4%対45.2%、オッズ比:1.34、95%信頼区間:1.02~1.76、P = 0.04)。総合解析の結果も、rt-PA群のほうがプラセボ群より転帰は改善された(1.28、1.00~1.65、P

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