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PALB2病的変異を有する遺伝性乳がん、日本での臨床的特徴は/日本癌治療学会

 PALB2はBRCA2と相互作用するDNA修復に関連する分子で、PALB2遺伝子変異は乳がん、卵巣がんのリスクを増加させ、すい臓がんとの関連も指摘される。PALB2生殖細胞系列病的遺伝子変異(pathogenic or likely-pathogenic germline variant: PGV)を有する女性の70歳までの乳がんリスクは約35~50%、生涯の乳がんリスクは約5~8倍とされるが1)、その臨床的特徴に関する知見は限られる。樋上 明音氏(京都大学乳腺外科)らは、日本人乳がん患者約2,000例を調査し、PALB2 PGV症例の頻度と臨床的特徴について、第58回日本癌治療学会学術集会(10月22~24日)で報告した。PALB2に病的変異を有する乳がんの頻度は他国より低い傾向 対象は、2011年4月~2016年10月に京都大学医学部附属病院および関連施設で同意取得した1,995例。末梢血DNAを用いて乳がん関連11遺伝子についてターゲットシークエンスを行った先行研究2)のデータを元にPALB2に病的変異を認めた症例について乳がんの状況、診断時年齢、他がんの既往・家族歴等の臨床情報を後方視的に調査した。  PALB2に病的変異を認めた症例について調査した主な結果は以下のとおり。・1,995例のうち9例にPALB2遺伝子に病的変異を認めた(0.45%)。・診断時の年齢中央値は49歳(42~73歳)。サブタイプはLuminal typeが5例(55.6%)、Luminal HER2 typeが1例(11.1%)、TNBCが2例(22.2%)、DCISが1例(11.1%)であった。・第3度以内の悪性腫瘍の家族歴を有する症例は4例(44.4%)。乳がん・卵巣がんの家族歴があったのは1例で、2人の姉が乳がん、もう1人の姉に境界悪性卵巣腫瘍、母に子宮がんを認めた。膵臓がんの家族歴は1例であり、その症例では大腸がんの家族歴も認めた。その他の症例では肝細胞がん、肺がん、胃がん、大腸がんの家族歴があった。・9例のうち4例、3バリアントはClinVarでは未報告のものであった。・非保有者との間で、サブタイプの割合に差はみられなかった。・BRCA1/2PGV症例と比較して、PALB2PGV症例では若年発症者が少なく、乳がん・卵巣がんの家族歴を有する割合が少ない傾向がみられた。・9例についてCanRisk(家族歴、生活習慣や遺伝子変異、マンモグラフィ密度などによる乳がんまたは卵巣がんの発症リスクの計算モデル)3)を用いたリスク評価を行ったところ、BRCA1/2 遺伝子変異を有する可能性が5%以上(NCCNガイドラインにおける遺伝学的検査の評価対象基準)となったのは2例のみ(22.2%)であった。 樋上氏は、日本の先行研究4)においてPALB2遺伝子病的変異を有する乳がん患者の頻度が0.40%と本結果と同程度であったことに触れ、他国における結果(ポーランド:0.93%5)、中国:0.67~0.92%6,7))と比較し低い傾向を指摘。未報告のバリアントがみられたことも踏まえ、バリアントの地域差がある可能性について言及した。 また、NCCNガイドラインにおける遺伝的検査の評価対象基準8)を今回の9症例で検討したところ、4例は該当しなかった。同氏は「BRCA1/2と比較して発症年齢が高く、乳がん・卵巣がんの家族歴が少ないため、散発性乳がんに近く、ハイリスク症例の拾い上げが難しい」とし、パネル検査の増加に伴う診断症例の増加や、PALB2 PGV症例に対するPARP阻害薬適応についての研究が進む中、拾い上げ基準やサーベイランスの最適化が重要と考察している。■参考文献・参考サイトはこちら1)Yang X,et al. J Clin Oncol. 2020 Mar 1;38:674-685.2)Inagaki-Kawata Y, et al. Commun Biol 3:578, 2020.3)CanRisk Web Tool4)Momozawa Y, et al. Nat Commun. 2018 Oct 4;9:4083.5)Cybulski C, et al. Lancet Oncol. 2015 Jun;16:638-44.6)Zhou J, et al. Cancer. 2020 Jul 15;126:3202-3208.7)Wu Y, et al. Breast Cancer Res Treat. 2020 Feb;179:605-614.8)NCCN Guidelines for Detection, Prevention, & Risk Reduction「Genetic/Familial High-Risk Assessment: Breast and Ovarian Version 1.2021」

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ニボルマブ・イピリムマブ併用NSCLC1次治療、日本人の結果(CheckMate-227)/日本肺癌学会

 第61回日本肺癌学会学術集会においてがん研有明病院の西尾 誠人氏が非小細胞肺がん(NCSLC)1次治療CheckMate-227試験Part1の3年フォローアップデータから、ニボルマブ・イピリムマブ併用の日本人サブセットの分析結果を発表した。ニボルマブ+イピリムマブ療法を日本人においても支持する結果・対象:未治療のPD-L1発現1%以上(Part1a)および1%未満(Part1b)のStageIVまたは再発NSCLCの初回治療患者(PS 0~1、組織型問わず)・試験群:ニボルマブ+イピリムマブ群     ニボルマブ単剤群(TPS1%以上)     ニボルマブ+化学療法群(TPS1%未満)・対照群:化学療法(組織型により選択)単独群・評価項目:[複合主要評価項目]高TMB(≧10/メガベース)患者におけるニボルマブ+イピリムマブ群対化学療法単独群の無増悪生存期間(PFS)、PD-L1発現(≧1%)患者におけるニボルマブ+イピリムマブ群対化学療法単独群の全生存期間(OS)[副次評価項目]高TMB(≧13/メガベース)かつPD-L1発現(TPS1%以上)患者におけるニボルマブ単剤群対化学療法単独群のPFS、高TMB(≧10/メガベース)患者におけるニボルマブ+化学療法群対化学療法単独群のOS、PD-L1なしまたは低発現(TPS1%未満)患者におけるニボルマブ+化学療法群対化学療法単独のPFS、そのほか奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)、安全性など NCSLC1次治療試験でニボルマブ・イピリムマブ併用の日本人を分析した主な結果は以下のとおり。・日本人PD-L1≧1%集団のOS中央値はニボルマブ+イピリムマブ群未達に対し化学療法単独群は28.9ヵ月(HR:0.77、3年OS率は56%対45%)であった。この集団のニボルマブ+イピリムマブ群の日本人OSはグローバル(17.1ヵ月)に比べて良好であった。・日本人全集団のOS中央値はニボルマブ+イピリムマブ群48.8ヵ月に対し化学療法単独群は24.9ヵ月(HR:0.63、3年OS率は56%対36%)であった。この集団のニボルマブ+イピリムマブ群の日本人OSはグローバル(17.1ヵ月)、アジア人(36.2ヵ月)に比べて良好であった。・日本人PD-L1≧1%集団のPFS中央値はニボルマブ+イピリムマブ群19.4ヵ月に対し化学療法単独群6.7ヵ月((HR:0.64、3年PFS率は33%対14%)であった。この集団のニボルマブ+イピリムマブ群の日本人PFSはアジア人(11.0ヵ月)に比べても良好であった。・日本人全集団のPFS中央値はニボルマブ+イピリムマブ群11.1ヵ月に対し化学療法単独群5.6ヵ月(HR:0.65、3年PFF率は25%対9%)であった。この集団のニボルマブ+イピリムマブ群の日本人PFSはアジア人(8.5ヵ月)に比べても良好であった。・日本人PD-L1≧1%集団のORRはニボルマブ+イピリムマブ群は63%に対し化学療法単独群40%であった。この集団のニボルマブ+イピリムマブ群の日本人ORRはグローバル(36%)、アジア人(56%)に比べて良好であった。・日本人全集団のORRはニボルマブ+イピリムマブ群53%に対し化学療法単独群36%であった。ニボルマブ+イピリムマブ群の日本人ORRはグローバル(33%)、アジア人(48%)に比べて良好であった。・ニボルマブ+イピリムマブ群の治療関連有害事象(TRAE)の全Gradeの発現は日本人96%、グローバル77%、アジア人87%、Grade3〜4のTRAEは日本人54%、グローバル33%、アジア人40%と、日本人で高い傾向にあった。今回の解析結果はグローバル、アジア人と同様、日本人においても進行NSCLCの1次治療としてのニボルマブ+イピリムマブ療法を支持するものだとしている。

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がん診療病院でのCOVID-19クラスター、その教訓は/日本癌治療学会

 市中感染が広がる状況下では、感染者が院内に入り込む可能性や病院内感染発生のリスクが常にある。リスクをいかに減らし、万が一予期せぬ感染者が発覚した場合にどのような対応が必要か、がん診療をどのように維持していけばよいのか。第58回日本癌治療学会学術集会(10月22~24日)で、「COVID-19蔓延期の癌治療―体験と教訓―」と題した会長企画シンポジウムが開かれ、がん診療を担う病院での今春からの経験、実施している対策が相互に共有された。本稿では、加藤 秀則氏(北海道がんセンター)、佐藤 悠城氏(神戸市立医療センター中央市民病院)による発表内容を中心に紹介する。北海道がんセンターでクラスターが発生した原因 北海道がんセンターでは、4月13日に消化器内科病棟で看護師1名と患者1名が発熱、翌日には同病棟勤務の看護師2名も発熱した。当時院内ではPCR検査が実施できなかったため、保健所を通じPCR検査を実施したところ、16日に4名で新型コロナウイルス陽性を確認。これを契機に、同病棟および隣接する泌尿器科(同フロア)の患者、勤務する看護師、医師らの間で集団感染が発生した。厚生労働省クラスター班による調査・指導等を経て、5月16日に看護師1名の感染が確認されたのを最後に、6月13日の終息宣言に至った。 北海道がんセンターの加藤氏は、クラスターが発生してしまった原因として下記を挙げている:・病院の収益を確保するため、病床稼働率を上げなければならず病棟は密な状態であった・がん患者はさまざまな病態で熱発していることも多く、最初からコロナ肺炎を疑わない症例も多い・がん患者はPSの悪いことも多く、看護師が密着せざるを得ない看護も多い・築40年程度経過した病院で全体にスペースも狭く、空調も悪く、陰圧室もない・PCR検査は市の保健所でしか実施できず、疑い症例を自由に、迅速に行える状況ではなかった 北海道がんセンターのクラスターの端緒となったと考えられる患者は感染発覚前に、消化器内科から泌尿器科の病室に移っており、その隣室患者および看護した看護師へと伝播していった。加藤氏は、「進行がんで看護必要度の高い患者さんが多く、主に看護師を通して伝播したと考えられる」と話した。感染者の中には清掃やリネン、放射線技師といった病棟横断的に業務を行う者も含まれており、院内感染防止の観点から注意が必要な部分と振り返った。 また、消化器内科病棟勤務で感染した看護師19名のうち、1回目のPCR検査で陽性となったのは13名。2回目が5名で、症状だけが続き4回目ではじめて陽性となった者も1名いたという。加藤氏は、PCR検査の感度、タイミングの問題も考えていかなければいけないと話した。北海道がんセンターでの感染対策の改善点 北海道がんセンターでは、外来・病棟それぞれにおいて、下記を中心とした感染対策の改善を行っている。[外来での改善点]・待合室の3密対策・入口を1ヵ所にしてサーモグラフィチェック・発熱者の隔離部屋を用意・採血室、外来化学療法室の増設・過密回避、外来診察室の医師と患者の間にスクリーンの設置・各受付にスクリーンの設置・CTなどの検査機器、X線照射装置、胃カメラ、ベッドなどは毎回消毒・電カル、キーボード、マウスのアルコールペーパーでの消毒など職員の衛生意識改善[病棟での改善点]・定期入院はすべて事前にPCRと肺CT検査を行い陰性者のみ入院・PCRは自院の装置、検査会社との契約により件数拡充・臨時入院は個室隔離し、PCR結果が出るまではPPE対応・病室は過密対策で稼働を50%にコントロール・看護師休憩室の増設・面会の全面禁止 また、復帰した医療者のメンタルケアの重要性を感じたと加藤氏。感染症から回復して復帰しても、精神的に回復するまでには時間を要したという。「プライバシー保護にも配慮が必要であるし、回復には時間がかかる。専門の心理療法士に依頼し、病院全体を挙げてのケアの必要性を感じた」と話した。神戸市立医療センター中央市民病院の院内感染の原因 神戸市立医療センター中央市民病院は、地域がん診療拠点病院であるとともに第一種感染症指定医療機関で、神戸市でCOVID-19が初発した3月上旬より、約200例のCOVID-19患者を受け入れている。うち、7例が院内感染によるもの。佐藤氏は、院内感染発生の原因として、1)COVID-19患者の在院日数の長さ、2)ゾーニングの問題、3)強い感染力を挙げて考察した。 1)については、酸素投与を要した患者における在院日数の中央値は31日、ICU在室日数の中央値は9日と長く、病床がひっ迫していた状況があった。2)10床の感染症病床(陰圧個室)を有し、専門看護師が感染者の看護に従事していたが、ナースステーションと休憩室は一般病床を担当する看護師と共通で、ここで医療従事者間での感染が起こったと推測される。3)同院での院内感染の伝播において重要な役割を果たしたと考えられる患者は、透析患者で当初感染が疑われておらず、せん妄があったことなどからナースステーションでの大声での発話などがあり、PCRでは高ウイルス量が検出されるなどの因子が重なって、複数の医療従事者の感染につながったことが推測される。多いCOVID-19疑似症、対策はあるのか 神戸市立医療センター中央市民病院では、ビニールシートによる職員の保護等ゾーニングの徹底や、全例PCRを実施する入院前検査のほか、COVID-19合同診療チームを立ち上げて対策にあたっている。重症例はICUで一括管理できるものの、軽症~中等症例はICUを出た後各科の持ち回りになるため、1人の医師が感染者と非感染者の診療を行うことに対するリスクを減らすため、このチームが立ち上げられた。全科から選抜、各科業務を完全に外れ、2週間勤務後1週間の自宅待機を経て復帰する。 2月はじめから院内感染により病院が機能停止した4月中旬までの約2ヵ月半で、救急外来と感染症外来を受診したCOVID-19疑似症患者は286例に及ぶ。そこで同院では、感染拡大期には感染疑い病棟を設置。PCR検査が陰性であっても、類似症状や胸部異常影がある患者についてはいったん同病棟に収容し、担当医も分ける形をとるようにした。感染対策解除基準のフローを作り、どうしても臨床的な疑いが解除できない患者においては何度でもPCR検査を行い、それまで感染症対応を解除しないという方法をとっている。「今後のがん診療では、COVID-19疑似症の対応は必須になるのではないかと考えている」と佐藤氏。胸部CTにおいて、一見器質化肺炎が疑われた患者でCOVID-19陽性であった例や、末梢側のすりガラス影がみられる患者で薬剤性肺障害であった例など、いくつか自験例を示して解説した。 自院の症例約100例でCOVID-19と薬剤性肺障害の背景因子を後ろ向きに比較した結果では、COVID-19症例では陰影のある肺葉数が多いという傾向はみられたものの、大きな臨床所見の差はみられなかった。呼吸器内科医としては、今後これらの鑑別をしっかり行っていかなければならないと話し、またCOVID-19後遺症として罹患後に間質陰影を呈した肺がん症例での治療再開の判断の難しさにも触れ、後遺症に関してもエビデンスの蓄積が待たれるとした。

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ニボルマブ・イピリムマブ併用、悪性胸膜中皮腫に国内申請/小野・BMS

 小野薬品工業とブリストル・マイヤーズ スクイブは、2020年10月27日、抗PD-1抗体ニボルマブと抗CTLA-4抗体イピリムマブの併用療法について、切除不能な進 行・再発の悪性胸膜中皮腫に対する効能又は効果に対する製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったと発表した。 今回の承認申請は、未治療の切除不能な悪性胸膜中皮腫患者を対象に、ニボルマブとイピリムマブの併用療法をプラチナ製剤を含む標準治療の化学療法(ペメトレキセドとシスプラチンまたはカルボプラチンの併用療法)と比較評価した多施設国際共同無作為化非盲検第III相臨床試験(CheckMate-743試験)の中間解析の結果に基づいている。 本解析において、ニボルマブとイピリムマブの併用療法は、化学療法と比較して、主要評価項目である全生存期間(OS)の有意な延長を達成した。また、本試験で認められたニボルマブとイピリムマブの併用療法の安全性プロファイルは、本併用療法でこれ までに認められているものと一貫していた。

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進行NSCLC1次治療における新規抗CTLA-4抗体quavonlimabとペムブロリズマブの併用(MK-1308-001)/MSD

 Merck社は、2020年10月16日、進行NSCLC患者の1次治療において、同社の新規抗CTLA-4抗体quavonlimabとペムブロリズマブの併用療法が良好な抗腫瘍活性と許容可能な安全性プロファイルが認めたと発表。この試験結果は、北米肺癌学会議(NACLC)において報告された(Poster #TS01.02)。 同試験は、進行NSCLC患者の初回治療として、quavonlimabとペムブロリズマブの併用療法を評価したヒトに対する初めての非盲検多群第I/II相試験。用量確認フェーズでは、quavonlimab(25mgまたは75mg)を3週間ごとまたは6週間ごととペムブロリズマブ(200mgを3週間ごと、最大35サイクル)を併用投与した。この試験の主要評価項目は安全性と忍容性で、副次・探索的評価項目は盲検下独立判定機関(BICR)が判定したORRのほか、PFS、OS、DORなど。PD-L1発現に基づく効果は、TPS(tumor proportion score)を連続変数として後ろ向きに評価した。 quavonlimabとペムブロリズマブの併用療法では想定外の有害事象はなく許容可能な安全性プロファイルが示され、良好な抗腫瘍活性が認められた。全Gradeの有害事象は98%、治療関連有害事象は85%に発現した。Grade3以上の治療関連有害事象は36%に認められた。頻度の高い(10%超)治療関連有害事象は、ALT上昇(8%)、肺臓炎(8%)、AST上昇(6%)であった。 この試験の結果では、フォローアップ期間中央値16.9ヵ月において、ORR、PFS、OS、DORなど副次・探索的評価項目全体でquavonlimabとペムブロリズマブの併用療法の効果が認められた。また、反応はPD-L1発現にかかわらず認められた(片側p=0.015)。これらの安全性と有効性のデータに基づき、第II相試験におけるquavonlimabのペムブロリズマブと併用の推奨用量は、25mg 6週間ごととしている。

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NSCLCに対するペムブロリズマブ・化学療法併用の最長追跡データ(KEYNOTE-021)/MSD

 Merck社は、2020年10月16日、進行非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)患者においてペムブロリズマブと化学療法の併用療法を評価したKEYNOTE-021試験(コホートG)の長期追跡の結果、PD−L1の発現にかかわらず、ペムブロリズマブと化学療法の併用療法による1次治は、化学療法単独と比較して、客観的奏効率の改善、無増悪生存期間の改善が認められたと発表。この試験結果は、北米肺癌学会議(NACLC)において報告された(Featured Poster #OFP01.02)。NSCLC患者の1次治療における抗PD-1/L1抗体と化学療法の併用療法を評価した最長のフォローアップデータとなる。 マルチコホート多施設共同非盲検第I/II相KEYNOTE-021試験のコホートGでは、進行非扁平上皮NSCLC患者の初回治療におけるペムブロリズマブと化学療法の併用療法(n=60)と化学療法のみ(n=63)を比較した。全生存期間(OS)中央値はペムブロリズマブと化学療法併用34.5ヵ月、化学療法のみ21.1ヵ月、3年生存率は化学療法のみ患者では37%だったのに対し、ペムブロリズマブと化学療法併用患者では50%であった(HR=0.71、95% CI:0.45~1.12)。このOSの改善は、70%(n=43/61)の患者が後に化学療法から抗PD-1/L1抗体治療にクロスオーバーしたにもかかわらず認められた。ORRはペムブロリズマブと化学療法の併用では58%、化学療法のみでは33%であった。PFS中央値は、ペムブロリズマブと化学療法併用24.5ヵ月、化学療法のみ9.9ヵ月であった(HR=0.54、95% CI:0.35~0.83)。奏効期間(DoR)中央値はペムブロリズマブと化学療法の併用では36.3ヵ月、化学療法のみでは22.8ヵ月であった。また、ペムブロリズマブと化学療法の併用療法に関し、長期的なフォローアップにおいて新たな安全性シグナルは認められなかった。

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第61回日本肺癌学会学術集会 会長インタビュー【肺がんインタビュー】 第54回

第54回 第61回日本肺癌学会学術集会 会長インタビュー出演:岡山大学病院 呼吸器・アレルギー内科 教授 木浦 勝行氏2020年11月12日より第61回日本肺癌学会学術集会がハイブリッド形式で開催される。集会の主題は「肺癌撲滅を目指して2020」である。 会長の岡山大学病院 呼吸器・アレルギー内科 教授 木浦 勝行氏に集会の趣旨と見どころについて聞いた。参考第61回日本肺癌学会学術集会ホームページ

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非G-CSF小分子plinabulinの好中球減少症予防効果/JAMA Oncol

 抗がん作用と好中球減少症予防作用を併せ持つ新しい非顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)小分子plinabulinについて、第II相試験の結果が明らかにされた。米国・スタンフォードがん研究所のDouglas W. Blayney氏らが、ドセタキセルの好中球減少症の予防効果を、非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象に行った無作為化非盲検試験で、plinabulinはペグフィルグラスチムと同等の好中球減少症予防効果が得られたという。JAMA Oncology誌オンライン版2020年9月24日号掲載の報告。 試験は、米国、中国、ロシアおよびウクライナのがん治療センター19施設で行われた。試験期間は2017年4月~2018年3月で、2019年8月~2020年2月に解析を行った。 対象は、プラチナ併用化学療法後に進行したNSCLC患者55例で、plinabulin(5、10、20mg/m2)群、またはペグフィルグラスチム(6mg)群に無作為に割り付けられた。1サイクルを21日として、全例1日目にドセタキセル75mg/m2を投与し、plinabulinは1日目、ペグフィルグラスチムは2日目に投与し、4サイクル施行した。 主要評価項目は、化学療法第1サイクル中の重度好中球減少症発現日数であった。 主な結果は以下のとおり。・解析対象症例55例の患者背景は、平均年齢は61.3±10.2歳で、38例(69.1%)が男性であった。・plinabulin群では、用量依存的にあらゆるGradeの好中球減少症の発現率が減少した。・重度好中球減少症が発現した平均日数は、plinabulin 20mg/m2群が0.36±0.93日、ペグフィルグラスチム群が0.15±0.38日であり、両群に有意差は認められず(p=0.76)、安全性シグナルは検出されなかった。・第III相試験では、plinabulinの投与量を40mgの固定用量(20mg/m2に相当)とし、重度好中球減少症発現日数の非劣性を主要評価項目、骨痛の軽減、血小板減少の抑制ならびにQOLの維持を副次評価項目として、ペグフィルグラスチム6mgと比較検証する。

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アファチニブの用量調整と有効性:NJLCG1601【肺がんインタビュー】 第53回

第53回 アファチニブの用量調整と有効性:NJLCG1601出演:仙台厚生病院 呼吸器内科 中村 敦氏EGFR変異陽性肺がんにおける低用量アファチニブの第II相NJLCG1601試験の結果がOncologist誌20202年6月19日号に発表された。筆頭著者の仙台厚生病院 呼吸器内科 中村 敦氏に、試験実施にいたる背景や試験結果について聞いた。Atsushi Nakamura,et al. Phase II Study of Low-Dose Afatinib Maintenance Treatment Among Patients with EGFR-Mutated Non-Small Cell Lung Cancer: North Japan Lung Cancer Study Group Trial 1601 (NJLCG1601) Oncologist. 2020 Jun 19. [Epub ahead of print]

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オシメルチニブのEGFR変異肺がん術後補助療法、FDAの優先審査対象に/アストラゼネカ

 アストラゼネカは、2020年10月21日、オシメルチニブ(商品名:タグリッソ)の医薬品承認事項変更申請(sNDA)が受理され、治癒目的の腫瘍完全切除後の早期(Stage1B、2、3A)EGFR変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)の術後補助療法として、米国で優先審査品目に指定されたことを発表した。 今回のsNDAは、オシメルチニブが、主要評価項目であるStage2および3AのEGFR変異NSCLCにおけるDFS、ならびに副次評価項目の1つである全症例(Stage1B~3A)におけるDFSの統計学的に有意で臨床的に意義のある延長を示した第III相ADAURA試験のデータに基づいている。 2020年4月、独立データモニタリング委員会は、オシメルチニブが顕著な有効性を示したとして、ADAURA試験の非盲検化を予定より2年早めることを勧告した。なお、被験者は試験を継続中であり、現在も盲検は維持されている。ADAURA試験のデータは、2020年5月の米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO20 Virtual Scientific Program)のプレナリーセッションで発表され、The New England Journal of Medicine誌に掲載された。

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悪性胸膜中皮腫へのIO併用承認、オシメルチニブの肺がんアジュバント【侍オンコロジスト奮闘記】第101回

第101回:悪性胸膜中皮腫へのIO併用承認、オシメルチニブの肺がんアジュバント参考FDA approves nivolumab and ipilimumab for unresectable malignant pleural mesotheliomaEGFR変異肺がんへのオシメルチニブのアジュバント、CNS含む再発を有意に減少(ADAURA)/ESMO2020

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PD-L1高発現NSCLC1次治療、抗PD-1抗体cemiplimab vs.化学療法(EMPOWER-Lung1)/ESMO2020

 トルコ・Baskent大学のAhmet Sezer氏は、未治療でPD-L1発現率が50%以上の進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対する抗PD-1抗体cemiplimabとプラチナダブレット化学療法を比較した無作為化非盲検第III相EMPOWER-Lung1試験の2回目の中間解析の結果を欧州臨床腫瘍学会(ESMO Virtual Congress 2020)で発表。cemiplimabは併用化学療法に比べ、全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)を有意に改善したと報告した。・対象:PD-L1≧50%で未治療のStage3B/C、4のNSCLC(扁平上皮・非扁平上皮含む、安定している既治療のCNS転移含む)・試験群:cemiplimab 350mg 3週ごとを病勢進行または108週間まで投与(cemiplimab群)・対照群:プラチナダブレット化学療法 4~6サイクル(併用化学療法群)・評価項目:[主要評価項目]OS、PFS[副次評価項目]客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)、健康関連QOL、安全性 主な結果は以下のとおり。・PD-L1≧50%のITT解析対象はcemiplimab群283例、併用化学療法群280例であった。・併用化学療法群でPDとなった患者の73.9%がcemiplimabにクロスオーバーした。・OS中央値はcemiplimab群が22.1ヵ月、併用化学療法群が14.3ヵ月で、cemiplimab群で有意な延長を認めた(HR:0.68、95%CI:0.53~0.87、p=0.002)であった。・PD-L1≧50%のOS中央値は、cemiplimab群が未到達、併用化学療法群が14.2ヵ月で、cemiplimabで有意な延長を認めた(HR:0.57、95%CI:0.42~0.77、p=0.0002)。・PFS中央値は、cemiplimab群6.2ヵ月、併用化学療法群が5.6ヵ月で、cemiplimab群で有意な延長を認めた(HR:0.59、95%CI:0.49~0.72、p<0.0001)。・PD-L1≧50%のPFS中央値は、cemiplimab群8.2ヵ月、併用化学療法群が5.7ヵ月で、cemiplimab群で有意な延長を認めた(HR:0.54、95%CI:0.43~0.68、p<0.0001)。・ORRはcemiplimab群36.5%、併用化学療法群20.6%で、cemiplimab群で有意に高率であった(p<0.0001)。・PD-L1≧50%のORRはcemiplimab群39.2%、併用化学療法群20.4%で、cemiplimab群で有意に高率であった(p<0.0001)。・DoR中央値はcemiplimab群21.0ヵ月、併用化学療法群が6.0ヵ月であった。・Grade3以上の有害事象発現率は、cemiplimab群が37.2%、併用化学療法群が48.5%であった。 今回の結果を受けてSezer氏は「私たちが得た結果はPD-L1≧50%の進行期NSCLCにおいて、cemiplimab単剤療法は新たな1次治療の選択肢になりうることを示している」と強調した。

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EGFR陽性肺がんに対するamivantamab+lazertinibの成績(CHRYSALIS)/ESMO2020

 韓国・延世がんセンターのByoung Chul Cho氏は進行期EGFR変異陽性NSCLCに対するEGFRとMETの二重特異性抗体amivantamab(開発コード:JNJ-61186372)と第3世代EGFR-TKIであるlazertinibの併用療法の第I相CHRYSALIS試験の結果を欧州臨床腫瘍学会(ESMO Virtual Congress 2020)で発表。この併用療法は安全性が高く、EGFR-TKIオシメルチニブによる再発した患者にも有効であると報告した。amivantamabとlazertinib併用療法の未治療群でのORRは100% amivantamabはEGFRとMETを標的とする完全ヒト二重特異性抗体で、米FDAからEGFR陽性NSCLCのexon20挿入変異に対するブレークスルーセラピー指定を受けており、lazertinibは第1/2世代EGFR-TKIの獲得耐性であるT790Mへも有効であることが報告されている。CHRYSALIS試験は漸増コホートと拡大コホートの2つから構成されている。・対象:転移を有するEGFR変異陽性NSCLC(exon19delまたはL858R)・介入:[用量漸増コホート]amivantamab(700mg/1,050mgから1,050/1,400mgへ増量)+lazertinib 240mg/日 用量漸増パートの結果から、amivantamabの第II相推奨用量を1,050mg(80kg未満)および1,400mg(80kg以上)、lazertinibは240mgと決定。[拡大コホート]オシメルチニブ耐性・化学療法未治療群(45例)、未治療群(20例)に上記推奨用量を投与 amivantamabとlazertinibの併用療法を検証した主な結果は以下のとおり。・用量制限毒性はなかった。・Grade3以上の治療関連有害事象(TRAE)発現率は11%。どちらかあるいは両剤の治療中止に至ったTRAEは6%であった。・オシメルチニブ耐性・化学療法未治療患者群での客観的奏効率(ORR)は36%、臨床有効率は60%であった。・未治療群でのORRは100%で、全員が部分奏効であった。・未治療群の奏効期間中央値は未達(NE)であった。 Cho氏は「amivantamabとlazertinib併用療法は安全性が高く、進行EGFR陽性NSCLCに対して効果的である」との見解を示した。また、現在オシメルチニブ・化学療法抵抗性のEGFR陽性NSCLCを対象とした第II相試験「CHRYSALIS-2試験」、EGFR陽性NSCLCに対する1次治療としてこのamivantamabとlazertinib併用療法とオシメルチニブ単独療法、lazertinib単独療法の3群比較を行う第III相試験「MARIPOSA試験」がスタートしたことを明らかにした。

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アバター活用など、がんチーム医療教育に新たな取り組み/J-TOP

 一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクトによるジャパンチームオンコロジープログラム(J-TOP) は、The 4th Team Science Oncology Workshopとして、従来3日間で行ってきたオンサイト・ワークショップを、オンラインに変更し、Part 1からPart 3までの3つの期間に分けて実施する。 がん医療で、専門分野に加え必要なスキル、リーダーとして求められる資質、患者満足度の高い医療を提供するためのチームの有機的な動きなどを学ぶ。日時および内容・Part 1:2020年11月21日(土)、22日(日)(AM 8:00〜)4時間程度ICE breaking skill、MBTI、コアバリューなどチーム医療において必要なスキルセットの知識習得。 加えて、項目ごとの小グループワーク。・Part 2:2021年1月23日(土)(AM 8:00〜)4時間程度チームが出来上がる過程、どの段階で何をしなければならないのかを”Tuckman model” の理論に基づいて学習。・Part 3:2021年3月27日(土)(東京にて開催)Avatarを使用したオンライン・オンサイト融合ワークショップAvatarin社の協力で同社が開発した「avatar MICE」を活用し、オンラインとオンサイトの融合したハイブリットなワークショップ。

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非小細胞肺がん、デュルバルマブ術前補助療法の成績/ESMO2020

 早期非小細胞肺がん(NSCLC)における免疫チェックポイント阻害薬の術前補助療法は、すでに幾つかの試験で検討され、有望な結果が得られている。欧州臨床腫瘍学会(ESMO Virtual Congress 2020)では、デュルバルマブの術前補助療法を評価する第II相多施設共同試験(IFCT-1601 IONESCO)の中間解析の結果を、フランス・Cochin病院のMarie Wislez氏が発表した。・対象:Stage1B(4cm以上)、2、3A(N2除く)の切除可能NSCLC・介入:デュルバルマブ750mg 2週ごと3サイクル投与後2〜14日目に手術・評価項目:[主要評価項目]完全(R0)切除の割合[副次評価項目]術後90日死亡率、安全性、全生存期間(OS)、無病生存期間(DFS)、奏効率、MPR(Major Pathologic Response、生存腫瘍細胞10%以下)、初回投与から手術までの期間 主な結果は以下のとおり。・2017年4月〜2019年8月に50例が登録され、46例がデュルバルマブ投与対象となった。・患者の年齢中央値61.0歳、 男性70%、喫煙者は94%であった。・R0切除割合は89.1%(46例中41例)と、仮説割合の85%を超え、主要評価項目を達成した。・46例中4例はPR、36例がSD、6例がPDで、MPRは43例中8例の18.6%であった。・術後90日の死亡率は9%(4例)。そのため、登録は中止となった。死亡した4例中3例は、心血管系などの併存疾患を有しており、デュルバルマブとの直接の関連はみられなかった。・全Gradeの有害事象(AE)は33.3%、すべてGrade2以下であった。 ・追跡期間23ヵ月におけるOSとDFSの中央値は未達、 1年OS率は89.7%、12ヵ月DFS率は78.2.%であった。

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日本初「患者提案型医師主導治験」開始!舞台裏のストーリー【肺がんインタビュー】 第52回

第52回 日本初「患者提案型医師主導治験」開始!舞台裏のストーリー出演近畿大学医学部内科学 腫瘍内科部門 中川 和彦氏NPO法人 肺がん患者の会ワンステップ 長谷川 一男氏西日本がん研究機構(WJOG)と肺がん患者の会ワンステップが実現した日本初の患者提案型医師主導治験「KISEKI trial」。この試験の開始まであった幾多の難関。その難関を乗り越える力はどこから来ていたのか。試験実現を進めたWJOGの中川和彦氏と肺がん患者の会ワンステップの長谷川一男氏に聞いた。参考A Phase II Study to Assess the Efficacy of Osimertinib in Patients With EGFR Mutation-positive NSCLC Who Developed Isolated CNS Progression (T790M-negative or Unknown) During First- or Second-generation EGFR-TKI or Systemic Disease Progression (T790M-negative) After Treatment With First- or Second-generation EGFR-TKI and Platinum-based Chemotherapy (WJOG12819L)Masayuki Takeda M,et al. Clin Lung Cancer.2021 Jan 25[Epub ahead of print]

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EGFR変異NSCLC1次治療におけるapatinib+ゲフィチニブ第III相試験(ACTIVE)/ESMO2020

 中国・中山大学のLi Zhan氏は進行EGFR変異陽性NSCLCにの1次治療におけるVEGFR2-TKIのapatinibとEGFR-TKIゲフィチニブの併用を評価する無作為化二重盲検第III相試験ACTIVEの結果を欧州臨床腫瘍学会(ESMO Virtual Congress 2020)で発表。apatinib併用群の有意な無増悪生存期間(PFS)を報告した。・対象:未治療のEGFR変異陽性局所進行または転移のあるNSCLC患者313例・試験群:apatinib500mg/日+ゲフィチニブ250mg/日(apatinib併用群、157例)・対照群:プラセボ+ゲフィチニブ(ゲフィチニブ群、156例)・評価項目:[主要評価項目]独立放射線画像評価委員会によるPFS[副次評価項目]研究者評価によるPFS、全生存期間(OS)、客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)、病勢制御率(DCR)、QOL、安全性 主な結果は以下のとおり。・独立放射線画像評価委員会によるPFS中央値は、apatinib併用群が13.7ヵ月、ゲフィチニブ群が10.2ヵ月で、apatinib併用群で有意な延長が認められた(HR:0.71、95%CI:0.54~0.95、p=0.0189)。・研究者評価によるPFS中央値は、apatinib併用群が13.8ヵ月、ゲフィチニブ群が12.0ヵ月で、apatinib併用群で有意な延長が認められた(HR:0.71、95%CI:0.53~0.95、p=0.0186)。・ORRはapatinib併用群が77.1%、ゲフィチニブ群が73.7%、DCRはApatinib併用群が84.7%、ゲフィチニブ群が87.8%で、いずれも両群間に有意差はなかった。・DoR中央値は、apatinib併用群が12.9ヵ月、ゲフィチニブ群が9.3ヵ月で、apatinib併用群で有意な延長が認められた(HR:0.64、95%CI:0.47~0.88、p=0.005)。・Grade3以上の治療関連有害事象(TRAE)発現率はapatinib併用群が84.1%、ゲフィチニブ群が37.7%、apatinib併用群の主なTRAEは、下痢、高血圧、AST上昇であった。・EGFR変異種別のPFSのHRでは、exon19del(HR 0.67)、L858R(HR 0.72)でもITT集団と同様のベネフィットが認められた。・TP53 exon8変異の患者では、apatinib併用群で有意にPFSが改善していた(HR:0.24、95%CI:0.06~0.91)。 これらの結果から、Zhan氏は「apatinibとゲフィチニブ併用はEGFR変異陽性NSCLCの新たな1次治療の選択肢として期待できる」との見解を示した。

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PD-L1陽性NSCLC、アテゾリズマブへのベバシズマブ上乗せ効果は?(WJOG@Be)/ESMO2020

 抗PD-1/L1抗体の単剤治療は、高PD-L1発現非小細胞肺がん(NSCLC)における生命予後の改善を示す。一方、抗VEGF抗体ベバジズマブは、前臨床において抗PD-1/L1抗体の活性を強化することが報告されている。九州がんセンター 呼吸器腫瘍科の瀬戸 貴司氏は、未治療のPD-L1高発現NSCLCに対する抗PD-L1抗体アテゾリズマブとベバシズマブの併用療法に関する非盲検単群第II相WJOG@Be試験の結果を欧州臨床腫瘍学会(ESMO Virtual Congress 2020)で発表。同併用療法が高い奏効率を示し、Grade4以上の有害事象はなかったと報告した。・対象:未治療のPD-L1高発現(TPS≧50)非扁平上皮NSCLC(PS 0〜1)40例・介入:アテゾリズマブ1,200mg+ベバシズマブ15mg/kg 3週ごと最大2年間、病勢進行あるいは忍容不能な副作用発現まで投与・評価項目:[主要評価項目]客観的奏効率(ORR)[副次評価項目]無増悪生存期間(PFS)、奏効期間(DoR)、全生存期間(OS)、安全性 主な結果は以下のとおり。・ORR は64.1%であった。・PFS中央値は15.9ヵ月、12ヵ月PFS率は54.9%であった。・1年OS率は70.6%であった。・DoR中央値は10.4ヵ月、12ヵ月DoR率は48.2%であった。・Grade3以上の有害事象発現率は38.5%であった。主なものは脳症、大腸炎、胆嚢炎、気管支出血であったが、Grade4以上のものはなかった。 今回の結果を受けて瀬戸氏は「アテゾリズマブとベバシズマブの併用はPD-L1高発現の非扁平上皮NSCLCに対する治療オプションとなりうる」と述べるとともに、「ICI単独治療、ICI+化学療法±ベバシズマブとの第III相試験を行うべき」との見解を示した。

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