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80)簡単にできるアルコール依存症テストで生活指導【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話患者尿酸値が高いといわれて、ビールから焼酎に変えてみたんですけど……。医師なるほど。アルコールの種類も大切ですが、アルコールに飲まれていないかどうかも大切ですね。ちょっと、チェックしてみましょう。まず、飲酒量を減らさなければならないと思ったことがありますか?(Cut down=減酒)患者いいえ。楽しく飲んでますが、ちょっと尿酸値は気になります。医師次は、他人から飲酒を非難され、気に障ったことがありましたか?(Annoyed=他者からの批判への煩わしさ)患者それはしょっちゅうですね。女房がうるさくて……。医師次は、飲酒について罪悪感を感じたことがありますか?(Guilty=飲酒への罪悪感)患者それはありません。医師最後に迎え酒をして、神経を鎮めたり、二日酔いを治そうとしたことがありますか?(Eye-opener=朝の迎え酒)患者それもありません。医師わかりました。アルコール依存症の可能性は低いようです。アルコール依存の方は禁酒、それ以外の方は節酒が基本となります。●ポイントアルコール依存症の人は禁酒、それ以外の人は節酒であると伝える!●資料【CAGEの質問】 アルコール依存症のスクリーニング検査1、2)。4項目のうち2項目以上当てはまればアルコール依存症の可能性が高い(敏感度77.8%、特異度92.6%)3)。 他に、KAST(男性版、女性版)やAUDITがある。 参考文献 1) McCusker MT, et al. QJM. 2002; 95: 591-595. 2) Burns E, et al. Addiction. 2010; 105: 601-614. 3) 廣尚典. 日本臨床. 1997; 55: 589-593.

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糖尿病予防の介入、リスク別が効果的/BMJ

 先行研究の無作為化試験で、メトホルミンと生活習慣改善の介入による糖尿病予防プログラムは糖尿病の発症を減少することが示されていたが、その介入効果は糖尿病発症リスクが高い人と低い人では異なることが明らかにされた。米国・ミシガン大学のJeremy B Sussman氏らによる事後分析の結果、メトホルミンの介入効果は高リスクの人に集中してみられること、また生活習慣への介入は高・低リスク群を問わず効果がみられるが、糖尿病発症リスクの最高四分位群で最低四分位群の6倍だった。結果を踏まえて著者は、「予防的治療はリスク層別化をすることで、より効果的に行うことができる」と述べている。BMJ誌オンライン版2015年2月19日号掲載の報告より。糖尿病予防プログラム試験データを事後分析 糖尿病ではないが糖代謝異常が認められる外来治療中の患者が参加した糖尿病予防プログラムの無作為化試験の事後分析を行い、プログラムで行われたメトホルミンまたは生活習慣改善の介入のベネフィットが被験者により異なるかを調べた。 主要評価項目は、糖尿病リスク予測モデルで発症リスクについて層別化したうえで評価した、糖尿病の発症であった。メトホルミン介入は高リスク群のみで有効、生活習慣改善介入は全リスク群に有効 ベースライン時の被験者3,081例のうち、追跡期間中央値2.8年の間に655例(21%)が糖尿病へと進行した。 糖尿病リスク予測モデルの識別能(C統計量0.73)と検定能は良好であった。四分位範囲で最低リスク群に分類された人が3年間で糖尿病を発症すると予測された確率は1.1~9.5%(平均6.9%)、最高リスク群の人は27~99%(同45%)であった。すなわち、最高リスク群は最低リスク群の6.5倍リスクが高いことを意味するものであった。 分析の結果、生活習慣改善介入による絶対リスク低下は、最高四分位群が最低四分位群より6倍大きかった。しかし、最低リスク群における絶対リスク低下もかなり大きく、それぞれ4.9% vs. 28.3%で、必要治療数(NNT)は20.4、3.5であった。 一方、メトホルミン介入のベネフィットは、最高リスク群に集中していた(対プラセボのハザード比0.44)。最高リスク群の3年間の絶対リスク低下は21.4%(NTT 4.6)であった。一方、第3四分位リスク群(同0.82)、第2四分位リスク群(同0.79)では低下がみられたもののわずかで、最低リスク群では介入のベネフィットがみられなかった(同1.07)。 著者は、「この知見を生かすことで、また、正確なリスク予測ツールに基づく意思決定により、過剰治療を減らすことができ、より効率的、効果的で患者中心の予防治療ができるだろう」とまとめている。

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糖尿病黄斑浮腫、VEGF阻害薬3剤を比較/NEJM

 糖尿病黄斑浮腫に対する、眼科用VEGF阻害薬のアフリベルセプト(商品名:アイリーア)、ベバシズマブ(アバスチン、日本では眼科用は未承認)、ラニビズマブ(ルセンティス)の有効性、安全性を比較する多施設共同無作為化試験が米国で行われた。Jaeb Center for Health ResearchのAdam R. Glassman氏ら研究グループ(Diabetic Retinopathy Clinical Research Network)が米国内89ヵ所の協力を得て行った同試験の結果、3剤ともに視力の改善効果は認められるが、相対的効果は治療開始時の視力に依存し、開始時の視力障害が軽度であれば改善効果は3剤間で明らかな差はないが、障害が重度の場合はアフリベルセプトの改善効果が有意に高かったことを報告した。NEJM誌オンライン版2015年2月18日号掲載の報告より。アフリベルセプト、ベバシズマブ、ラニビズマブの有効性、安全性を比較検討 試験は米国立衛生研究所(NIH)資金提供の下で行われた。89の医療機関で、糖尿病黄斑浮腫を有する患者660例(平均年齢61±10歳)を、アフリベルセプト2.0mg(224例、メディケア加入者の単回投与コスト1,950ドル)またはベバシズマブ1.25mg(218例、同50ドル)もしくはラニビズマブ0.3mg(218例、同1,200ドル)のいずれかの眼内注射治療を受ける群に無作為に割り付けて追跡した。試験薬は、プロトコル指定アルゴリズムに従い、4週ごとに投与された。 主要アウトカムは、1年時点の視力の変化で、視力letterスコア(範囲:0~100、高スコアほど良好な視力を示す、スコア85以上は約20/20[=日本で一般的な小数視力表記で1.0])で評価した。治療開始時の視力障害の程度により改善効果に差、安全性は同等 結果、ベースラインから1年時点までのスコア変化の平均値でみた視力の改善は、アフリベルセプト群で13.3、ベバシズマブ群で9.7、ラニビズマブ群は11.2であった。スコアの改善はアフリベルセプト群がその他2群よりも有意に大きかったが(対ベバシズマブ群のp<0.001、対ラニビズマブ群のp=0.03)、同改善はベースラインの視力障害の程度によって異なることがみられ(相互作用のp<0.001)、結果については臨床的に意味がなかった。 試験開始時の視力障害スコアが78(20/32;小数視力0.63)~69(20/40;0.5)の場合(被験者の51%が該当していた)は、平均改善スコアはアフリベルセプト群8.0、ベバシズマブ群7.5、ラニビズマブ群8.3で、3群間で有意な差はなかった(p>0.50)。一方、開始時の視力障害スコアが69未満(20/50;0.4未満)の場合、平均改善スコアはアフリベルセプト群18.9に対し、ベバシズマブ群は11.8、ラニビズマブ群は14.2で、アフリベルセプト群の視力改善効果が有意に高かった(対ベバシズマブ群のp<0.001、対ラニビズマブ群のp=0.003、ラニビズマブ群vs. ベバシズマブ群のp=0.21)。 なお、重度有害事象(p=0.40)、入院(p=0.51)、死亡(p=0.72)または重大心血管イベント(p=0.56)はいずれも3群間で有意差はみられなかった。

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「朝食多め・夕食軽く」が糖尿病患者に有益

 イスラエル・テルアビブ大学のDaniela Jakubowics氏らは、2型糖尿病患者において、朝食が高エネルギーで夕食は低エネルギーの食事(B食)が、夕食が高エネルギーで朝食は低エネルギーの食事(D食)と比べ、インクレチンとインスリンの増加によって食後高血糖を抑えるかどうかを、オープンラベル無作為化クロスオーバー試験により検討した。その結果、総エネルギーが同じであっても朝食で高エネルギーを摂取するほうが、1日の総食後高血糖が有意に低下することが認められた。著者らは「このような食事の調節が、最適な代謝コントロール達成において治療上有効と考えられ、2型糖尿病における心血管などの合併症を予防する可能性がある」とまとめている。Diabetologia誌オンライン版2015年2月24日号に掲載。 本研究では、罹患歴10年未満でメトホルミン投与や食事療法(両方もしくはどちらか)を受けている、BMI 22~35の30~70歳の2型糖尿病患者18例(男性8例、女性10例)を対象とした。7日間のB食もしくはD食に無作為に割り付け、7日目の毎食後、血糖、インスリン、Cペプチド、intact GLP-1(iGLP-1)、総GLP-1(tGLP-1)を測定した。2週間のwashout期間後にもう一方の食事にクロスオーバーした。B食:朝食2,946kJ(約700kcal)・昼食2,523kJ(約600kcal)・夕食858kJ(約200kcal)D食:朝食858kJ(約200kcal)・昼食2,523kJ(約600kcal)・夕食2,946kJ(約700kcal) 主な結果は以下のとおり。・22例が無作為化され、うち18例が解析された。・B食ではD食に比べて、24時間の血糖AUC(曲線下面積)は20%低かったが、インスリンAUC、CペプチドAUC、tGLP-1 AUCは20%高かった。・食後3時間の血糖AUCとその最高血糖値は、B食ではD食に比べてどちらも24%低かったが、インスリンAUCは11%高かった。また、tGLP-1 AUCは30%高く、iGLP-1 AUCは16%高かった。・どちらの食事も昼食は同じエネルギーにもかかわらず、昼食後の3時間AUCは、B食ではD食に比べ、血糖が21%低く、インスリンが23%高かった。

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フォンダパリヌクス、NSTEMIの日常診療に有効/JAMA

 フォンダパリヌクス(商品名:アリクストラ)は、非ST上昇心筋梗塞(NSTEMI)の日常診療において、低分子量ヘパリン(LMWH)に比べ院内および180日後の大出血イベントや死亡の抑制効果が優れることが、スウェーデン・カロリンスカ研究所のKarolina Szummer氏らの検討で示された。フォンダパリヌクスは第Xa因子を選択的に阻害する抗凝固薬。同国では、欧州心臓病学会(ESC)と保健福祉庁が第1選択薬として本薬を推奨して以降、NSTEMIの日常診療においてLMWHからの転換が急速に進んだが、臨床試験以外の非選択的な患者集団における評価は行われていなかった。JAMA誌2015年2月17日号掲載の報告。日常診療での治療転帰を前向きコホート研究で比較 研究グループは、スウェーデンのNSTEMI患者においてフォンダパリヌクスとLMWHの治療転帰を比較するプロスペクティブな多施設共同コホート試験を実施した。 対象は、“Swedish Web-System for Enhancement and Development of Evidence- Based Care in Heart Disease Evaluated According to Recommended Therapies(SWEDEHEART)”と呼ばれる同国のレジストリから選出した。 2006年9月1日~2010年6月30日までに、入院中にフォンダパリヌクスまたはLMWHの投与を受けたNSTEMI患者4万616例のデータが収集された。最終フォローアップは2010年12月31日であった。 主要評価項目は、院内における重度出血イベントと死亡、30日および180日時の死亡、MIの再発、脳卒中、大出血イベントの発生とした。院内出血イベントが46%減少、腎機能低下例、PCI施行例でも同様 フォンダパリヌクス群が1万4,791例(36.4%)、LMWH群は2万5,825例(63.6%)であった。ベースラインの年齢中央値はフォンダパリヌクス群が2歳若かった(72 vs. 74歳)。女性がそれぞれ36.5%、37.6%で、糖尿病が25.4%、26.9%、高血圧が56.5%、55.3%、喫煙者が21.0%、20.0%含まれた。 また、フォンダパリヌクス群でMIの既往歴のある患者(28.2 vs. 32.2%)およびうっ血性心不全の診断歴のある患者(14.5 vs. 18.7%)が少なかったが、出血イベントや出血性脳卒中の既往歴は両群間に差はなかった。入院中のPCI施行率は、フォンダパリヌクス群のほうが高率であった(46.4 vs. 38.9%)。 治療開始後の院内出血イベント発生率は、フォンダパリヌクス群が1.1%(165例)と、LMWH群の1.8%(461例)に比べ有意に低かった(補正オッズ比[OR]:0.54、95%信頼区間[CI]:0.42~0.70)。また、院内死亡率は、それぞれ2.7%(394例)、4.0%(1,022例)であり、フォンダパリヌクス群で有意に良好であった(0.75、0.63~0.89)。 大出血イベントのORは、30日時(1.4 vs. 2.1%、OR:0.56、95%CI:0.44~0.70)と180日時(1.9 vs. 2.8%、0.60、0.50~0.74)で類似し、死亡率のORも30日(4.2 vs. 5.8%、0.82、0.71~0.95)と180日(8.3 vs. 11.8%、0.76、0.68~0.85)でほぼ同等であり、いずれもフォンダパリヌクス群で有意に良好であった。 再発MIのORは、30日時(9.0 vs. 9.5%、OR:0.94、95%CI:0.84~1.06)と180日時(14.2 vs. 15.8%、0.97、0.89~1.06)のいずれにおいても両群間に差はなく、脳卒中のORも30日(0.5 vs. 0.6%、1.11、0.74~1.65)と180日(1.7 vs. 2.0%、0.98、0.79~1.22)の双方で両群間に差を認めなかった。 著者は、「腎機能が低下した患者でも、フォンダパリヌクス群のLMWH群に対する出血のオッズが低く、試験全体の結果と一致していた。PCI施行例でも同様の傾向がみられ、フォンダパリヌクス群の出血のオッズが低かったが有意差はなかった」としている。

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79)食欲を別の興味へと方向転換させるコツ【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話患者わかっているんですが、なかなか間食が止められなくて・・・。医師間食が好きな人は、間食を止めるのは大変ですよね。患者そうなんです。何かムシャクシャした時も甘いものを食べちゃうんです。後で、食べすぎたと思って後悔しちゃうんですけど・・・。医師なるほど。「食べること」以外のストレス解消法が、何かあるといいですね。患者食べる以外のストレス解消法ね・・・(少し考える)。医師例えば、「運動で汗をかく」などスカッとする系と、癒し系の音楽を聴いてのんびりする、リラックス系のストレス解消法があるかと思いますよ。患者それなら、誰かに話を聞いてもらうのがいいかもしれません。医師それはいいですね。食べること以外でストレスが発散できれば、血糖も上がりませんからね。患者はい。わかりました。●ポイントストレス解消法には、大きく分け2種類あることを分かりやすく説明します●資料

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糖質制限食と糖尿病リスク:日本初の前向き研究

 低炭水化物食(糖質制限食)のスコアと2型糖尿病リスクとの関連のエビデンスは少なく、一貫していない。また、炭水化物を多量に摂取するアジア人において検討した前向き研究はない。今回、国立がん研究センターによる多目的コホート研究(JPHC研究)で、低炭水化物スコアと2型糖尿病発症リスクとの関連が前向き研究で検討された。その結果、日本人女性における低炭水化物食と2型糖尿病リスク低下との関連が認められ、著者らはこの関連が白米の多量摂取に一部起因する可能性を指摘した。PLoS One誌2015年2月19日号に掲載。 登録されたのは、JPHC研究の2次調査参加者のうち、糖尿病の既往がない45~75歳の男性2万7,799人と女性3万6,875人。食物摂取量は食物摂取頻度調査票 (FFQ)を用いて確認し、すべての炭水化物、タンパク質、脂質の摂取量から低炭水化物スコアを計算した(スコアが高いほどタンパク質と脂質の摂取量が多く、炭水化物の摂取量が少ないことを示す)。また、高動物性タンパク質/脂質、および高植物性タンパク質/脂質における低炭水化物スコアもそれぞれ計算した。5年間に申告し医師に診断された2型糖尿病のオッズ比を、ロジスティック回帰を用いて推定した。 主な結果は以下のとおり。・5年間で1,191人が新たに2型糖尿病を申告した。・低炭水化物・高総タンパク質/脂質スコアは、女性において2型糖尿病リスクの低下と有意に関連していた(傾向のp<0.001)。・スコアが最も高い五分位における2型糖尿病の多変量調整オッズ比は、最も低い五分位と比較して0.63(95%CI:0.46~0.84)であった。食事での血糖負荷による追加調整で、関連性は減衰した(オッズ比:0.75、95%CI:0.45~1.25)。・女性では、低炭水化物・高動物性タンパク質/脂質スコアが高いほど、2型糖尿病リスクは低かった。一方、低炭水化物・高植物性タンパク質/脂質スコアは男女とも関連が認められなかった。

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認知症の糖尿病合併、どのような影響があるか

 糖尿病は、認知障害およびアルツハイマー病(AD)の急速な進行のリスク因子として認識されているが、これまで糖尿病合併の有無により、AD患者の認知機能および日常生活機能低下の程度が異なるか否かについては明らかとなっていなかった。米国・イーライリリー社のHaya Ascher-Svanum氏らは、軽度AD患者における糖尿病の有無が認知機能および日常生活機能に及ぼす影響を検討した。その結果、糖尿病合併例は非合併例に比べ、日常生活機能が有意に低下していること、有意差はなかったものの認知機能低下の程度がより大きかったことを報告した。Clinical Therapeutics誌オンライン版2015年2月9日号の掲載報告。 研究グループは、事後探索的解析にて、糖尿病合併AD患者と糖尿病非合併AD患者の18ヵ月にわたる認知機能および日常生活機能低下について比較した。また、副次目的としてQOL低下について評価した。AD患者を対象としたソラネズマブおよびセマガセスタット関する3件の18ヵ月間無作為化プラセボ対照試験のプラセボ群のデータを分析した。軽度AD(Mini-Mental State Examination[MMSE]スコア20~26)で、ベースライン時に糖尿病を合併している患者と非合併患者のデータを比較し、認知機能について14項目 AD Assessment Scale-Cognitive Subscale(ADAS-Cog14)およびMMSEを用いて評価した。日常生活機能については、AD Cooperative Study-Activities of Daily Living Inventory(instrumental subset)(ADCS-iADL)により評価した。QOLはEuropean Quality of Life-5 Dimensions scale、プロキシバージョン(proxy utility score and visual analog scale score)、AD患者におけるQOLスコア(Quality of Life in AD scale)、患者の自己報告、プロキシ(介護者)バージョンを用いて評価した。ベースラインから18ヵ月後までの認知機能、日常生活機能、QOL測定値の変化に関する群間比較は、傾向スコア、試験、ベースライン時の認知スコア(機能的あるいはQOL)、年齢、性別、教育レベル、アポリポ蛋白E遺伝子のゲノタイプ、投与中のアセチルコリンエステラーゼ阻害薬とメマンチンで補正した反復測定モデル用いた。 主な結果は以下のとおり。・ベースライン時、軽度AD患者の認知機能は糖尿病合併の有無による有意な差は認められなかったが、非合併患者では日常生活機能を示す数値が有意に高かった。・18ヵ月後において、糖尿病合併患者は糖尿病非合併患者と比較して、統計的に有意でなかったが認知機能低下の程度が大きかった[群間差の最小二乗平均:ADAS-Cog14スコア1.61(p=0.21)、MMSEスコア-0.40(p=0.49)]。・また日常生活機能については、糖尿病合併患者において統計学的に有意な低下が認められた(群間差の最小二乗平均:ADCS-iADLスコア-3.07、p=0.01)。・QOL低下に関して両群間に有意な差はみられなかった。 結果を踏まえて著者らは、「軽度AD患者の日常生活機能低下に糖尿病が影響する可能性が示唆された。今回の事後探索的解析の限界を踏まえて、確認された差異の原因を究明すべく研究の積み重ねが期待される」とまとめている。関連医療ニュース 日本人の認知症リスクに関連する食習慣とは? 長期抗コリン薬使用、認知症リスク増加が明らかに 認知症、早期介入は予後改善につながるか

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甲状腺がん新薬、無増悪生存期間を大幅延長/NEJM

 ヨウ素131治療抵抗性の進行性甲状腺がんに対し、レンバチニブ(国内承認申請中)は、無増悪生存期間を大幅に延長し、増悪・死亡リスクを約8割低減することが示された。フランス・ギュスターヴ・ルシィ研究所のMartin Schlumberger氏らが第III相無作為化二重盲検多施設試験の結果、報告した。レンバチニブは、血管内皮増殖因子受容体1、2、3、線維芽細胞増殖因子受容体1~4、血小板由来増殖因子受容体α、RET、KITの経口阻害薬で、ヨウ素131治療抵抗性の分化型甲状腺がん患者を対象とした第II相試験で臨床活性を示したことが報告されていた。NEJM誌2015年2月12日号掲載の報告より。レンバチニブ1日24mgを投与 研究グループは、ヨウ素131治療抵抗性の進行性甲状腺がんの患者392例を対象に、レンバチニブの安全性、有効性について検討した。 被験者を無作為に2群に分け、一方にはレンバチニブ(1日24mg、28日サイクル、261例)を、もう一方にはプラセボ(131例)を投与した。なお、プラセボ群の患者には、病勢の進行が認められた時点でオープンラベルによるレンバチニブ投与が可能だった。 主要評価項目は、無増悪生存期間だった。副次評価項目は、奏効率、全生存期間および安全性などだった。レンバチニブ群の無増悪生存期間の中央値は18.3ヵ月、プラセボは3.6ヵ月 結果、無増悪生存期間の中央値は、プラセボ群が3.6ヵ月だったのに対し、レンバチニブ群は18.3ヵ月と、有意に延長した(進行または死亡に関するハザード比:0.21、99%信頼区間:0.14~0.31、p<0.001)。 奏効率は、プラセボ群1.5%に対し、レンバチニブ群は64.8%(完全寛解は4例、部分寛解は165例)だった(p<0.001)。 治療に関連した有害事象は、レンバチニブ群の40%で認められ、高血圧(67.8%)、下痢(59.4%)、疲労感または無力感(59%)、食欲減退(50.2%)、体重減少(46.4%)、悪心(41.0%)だった。 薬の有害作用により服用を中止した人は、プラセボ群の3例に対し、レンバチニブ群は37例(14.2%)だった。さらに、レンバチニブ群の死亡20例のうち、レンバチニブに関連した死亡と考えられたのは6例であった。

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「2型糖尿病では降圧薬の種類にかかわらず、厳格な降圧そのものが重要」を裏付けるメタ解析(解説:桑島 巌 氏)-314

 糖尿病を合併した高血圧患者における収縮期血圧の降圧目標値に関して、海外では従来よりも緩和する傾向がある。最近発表されたINVEST研究やACCORD研究などを参考にしているが、必ずしも信頼性の高い研究ではなかった。 本研究はバイアスが少ないと考えられる45のRCTからのメタ解析の成績である。MEDLINEから検索したRCTデータを統計したものであり、BPLTTCのように登録した試験のみの生データを再解析したものではない点や、異質性(heterogeneity)を排除しきれていないこと、追跡期間の長短が混在していることなどにやや難点がある。しかし、対象症例約10万例という規模の大きさがそれを補っている形である。 収縮期血圧の10mmHgの下降が、死亡率や心血管イベントを有意に抑制し、とくにベースラインの収縮期血圧140mmHg以上でのイベント抑制が大きいことから、糖尿病合併例での降圧治療開始はこのレベルが適切であることを示唆している。 脳卒中やアルブミン尿をエンドポイントとした場合には、収縮期血圧が140mmHg以上でも以下でも降圧による有用性が大きいことも臨床的に有用な情報である。 また、到達収縮期血圧が130mmHg以上でも以下でも脳卒中、アルブミン尿は有意な抑制が認められているが、脳卒中発症が多い日本人では参考になるデータである。 一方、死亡率、心血管イベント、冠動脈疾患、心不全などをエンドポイントとした場合には、収縮期血圧が130mmHg以下での有意な抑制率はみられていない。本論文のlimitationでも述べているように、収縮期血圧を120~130mmHgとしたトライアルが少なかったことも関係しているかもしれない。 しかし、一般に心疾患と血圧の関係は、原因というよりも結果である可能性も考えられる。肝要なことは、降圧によるイベント抑制効果は降圧薬の種類によらず、降圧そのものが重要であることを示した点は臨床上、参考になる結果である。

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アリスミアのツボ Q22

Q22発作性心房細動はやがてどうなるの?原因が取り除かれない限り、やがて慢性心房細動になります。発作性心房細動の基本的課題これは発作性心房細動を診療するうえでの基本的課題ですね。将来を予測してこそ、初めて医療介入が成立するからです。私も2000年代前半にこの同じ疑問を抱いていました。その当時、それを教えてくれる論文はなかったので、心臓血管研究所でカルテ調査を行い、その結果を発表しています。さて、その回答は下図に示すとおりです。再発性の発作性心房細動、そのほとんど、いわゆる抗不整脈薬を処方されている症例が、時間経過とともに抗不整脈薬が効かなくなり慢性化していく様子を図示したものです1)。回答はいかに……画像を拡大するみてわかるとおり、長期に観察すればやがてすべての患者が慢性化していくのが実態でした。そのスピードは年間約5%で、10年経つと約半数の例で発作性心房細動は慢性化していました。もちろんこのスピードは患者の背景によって変化し、器質的心疾患を持つ例や高齢者ではより速くなります。これはあくまでも数字ですので、この数字をどのようにとらえて実際の診療に当たるかは医師・患者個別の問題になりますね。たとえば、50歳の患者と80歳の患者では、この図が持つ意味がずいぶん変わると思います。最後に但し書きですが、これは再発性発作性心房細動が対象ですので、初発の発作性心房細動や、原因が明らかな心房細動(術後の一過性心房細動、甲状腺機能亢進症に伴う心房細動など)には当てはまりません。

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2型糖尿病に降圧治療は有効か/JAMA

 2型糖尿病患者に対する降圧治療は、全死因死亡や心血管疾患のほか、脳卒中、網膜症、アルブミン尿などのリスクを改善することが、英国・オックスフォード大学のConnor A. Emdin氏らの検討で示された。糖尿病患者は平均血圧が高く、血圧の上昇は糖尿病患者における大血管障害および細小血管障害のリスク因子として確立されている。一方、糖尿病患者への降圧治療の是非や目標血圧値については、現在もさまざまな議論が続いている。JAMA誌2015年2月10日号掲載の報告。降圧治療と血管疾患の関連をメタ解析で評価 研究グループは、2型糖尿病患者における降圧治療と血管疾患の関連を評価するために系統的レビューを行い、メタ解析を実施した。対象は、1966~2014年に発表された糖尿病患者を含む降圧治療の大規模無作為化対照比較試験に関する論文とした。 本研究では、介入試験のメタ解析の指針であるPRISMAガイドラインで推奨されているアプローチが用いられた。2人のレビューワーが別個に患者背景や血管アウトカムのデータを抽出した。ベースラインおよび達成された血圧値別のアウトカムを評価し、固定効果モデルを用いてメタ解析を行った。 主要評価項目は、全死因死亡、心血管イベント、冠動脈心疾患イベント、脳卒中、心不全、網膜症、アルブミン尿の新規発症または増悪、腎不全の8項目とした。収縮期血圧の10mmHg低下における相対リスク(RR)、1,000人年当たりのイベントの絶対リスク減少率(ARR)および10年間の治療必要数(NNT)を算出した。6項目でリスク改善、薬剤クラス別の差はほとんどない バイアスのリスクが低いと判定された40試験に参加した10万354例が解析の対象となった。収縮期血圧の10mmHgの低下により、主要評価項目のうち以下の6項目のリスクが有意に改善した。 全死因死亡(RR:0.87、95%信頼区間[CI]:0.78~0.96/1,000人年当たりのイベントのARR:3.16、95%CI:0.90~5.22/10年NNT:32、95%CI:19~111)、心血管イベント(0.89、0.83~0.95/3.90、1.57~6.06/26、17~64)、冠動脈心疾患イベント(0.88、0.80~0.98/1.81、0.35~3.11/55、32~284)。 脳卒中(0.73、0.64~0.83/4.06、2.53~5.40/25、19~40)、網膜症(0.87、0.76~0.99/2.23、0.15~4.04/45、25~654)、アルブミン尿(0.83、0.79~0.87/9.33、7.13~11.37/11、9~14)。 ベースラインの平均収縮期血圧が≧140mmHgと<140mmHgの試験に分けて解析したところ、降圧治療により≧140mmHgの試験でRRが有意に減少し、<140mmHgの試験では有意な変化のない項目として、全死因死亡、心血管疾患イベント、冠動脈心疾患イベント、心不全が挙げられた(交互作用のp値がいずれもp<0.1)。 降圧薬のクラス別の解析では、全体としてアウトカムとの関連はほとんどなかった。例外として、利尿薬により心不全のRRが有意に減少した(RR:0.83、95%CI:0.72~0.95)が、これにはALLHAT試験の影響が大きかった。また、ARB薬も心不全のRRを有意に低減させた(0.61、0.48~0.78)が、データは2つの試験に限られ、信頼区間の間隔が広かった。これに対し、カルシウム拮抗薬(CCB)は他のクラスの薬剤に比べ心不全のRRが有意に高かった(1.32、1.18~1.47)。 一方、CCBは脳卒中のリスクを有意に低下させた(RR:0.86、95%CI:0.77~0.97)が、β遮断薬はこれを増大させた(1.25、1.05~1.50)。また、ARBは他の薬剤に比べ全死因死亡のリスクが相対的に低かった(0.81、0.66~0.99)が、これにはLIFE試験の影響が大きかった。なお、バイアスのリスクが高いと判定された1試験と不明と判定された3試験を加えると、薬剤のクラスによるアウトカムの差はほぼなくなった。 著者は、「2型糖尿病患者では、降圧治療により全死因死亡や心血管疾患のほか、脳卒中、網膜症、アルブミン尿のリスクも改善した。これらの知見は、2型糖尿病患者への降圧薬の使用を支持するものである」とまとめ、「脳卒中、網膜症、アルブミン尿のリスクが高い糖尿病患者では、収縮期血圧をさらに130mmHgへと低下させると、これらのリスクが減少することが示唆された」としている。

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78)食事療法と運動療法の指導で一石二鳥【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話医師体調はいかがですか?患者体調はいいのですが、なかなか体重が減らなくて・・・。友人にホテルのバイキングによく誘われて、困るんですよ。医師バイキングにいくと、つい食べ過ぎてしまいますよね。あれもこれもと・・・。患者そうなんです。少しずつ、全部、味見しようなんて思っちゃって・・・。医師確かに、好きなものだけ少しだけ食べればいいのに、バイキングだと、目新しいものがあると、ドンドン取ってしまいますからね。患者そうなんです。新しいものに目がなくて・・・。医師ハハハ・・・。バイキングではなくて、ハイキングで身体を動かした方が、いいかもしれませんね。患者これからは、バイキングは、ほどほどにしておきます。●ポイントバイキングでの行動パターンをイメージしてもらい、対策を一緒に立てましょう

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