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抗LAG-3抗体relatlimab+二ボルマブ、未治療の黒色腫の主要評価項目PFSを達成(RELATIVITY-047)/BMS

 ブリストルマイヤーズスクイブは、2021年3月25日、未治療の切除不能な悪性黒色腫を対象に抗LAG-3抗体relatlimabとニボルマブの固定用量配合剤とニボルマブ単剤を比較した第II/III相RELATIVITY-047(CA224-047)試験の主要結果を発表。relatlimabと二ボルマブの併用療法は、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)を達成した。副次評価項目である全生存期間(OS)の追跡調査は進行中である。固定用量の併用療法の忍容性は良好で、併用療法群およびニボルマブ単剤療法とも新たな安全性シグナルは報告されなかった。これらは、抗LAG-3抗体を評価した試験で報告された初めての第III相データである。 リンパ球活性化遺伝子3(LAG-3)は、エフェクターT細胞および制御性T細胞(Treg)に発現する細胞表面分子である。LAG-3は、T細胞の活性を制限する抑制性免疫チェックポイント経路を制御し、がん細胞を攻撃する能力を低下させる。LAG-3とPD-1は、エフェクターT細胞上で相乗的に作用し、T細胞を疲弊させる可能性がある。抗LAG-3抗体であるrelatlimabは、T細胞上のLAG-3と結合し、疲弊したT細胞のエフェクター機能を回復させる。 ブリストル マイヤーズ スクイブは、今後の学会で本試験の結果を発表するとともに、規制当局と結果について協議する予定。

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ワクチン接種2回目で多い副反応疑い、主な症状と発症時期は?/厚労省

 厚生労働省は3月26日、医療機関や製造販売業者からの副反応疑い報告状況、国内アナフィラキシー発生状況などについての検討会*を開催し、「新型コロナワクチン投与開始初期の重点的調査(コホート調査)」の中間報告などを行った。それによるとファイザー製の新型コロナウイルスワクチンを接種した場合、発熱、倦怠感、頭痛などの副反応が2回目に多くみられた。また、いずれの症状も接種当日~翌日に出現している場合が多かった。 報告によると、発熱の場合“1回目接種後の発熱(37.5℃以上)は3.3%であったのに対し、2回目は35.6%と高率だった。発熱する場合は翌日が多く、接種3日目には解熱した”とあり、また接種部位の疼痛は“1回目、2回目いずれでも90%超で、接種翌日が最も頻度が高く、接種3日後には軽快した”という。調査概要と結果詳細 この調査は伊藤 澄信氏(順天堂大学医学部臨床研究・治験センター)らによるワクチン接種者を対象とした前向き観察研究で、治験と同様の方法で1~2万人の安全性情報を収集し、厚労省の専門家会議を通じて国民に安全性情報を発信することを目的としている。 2月14日に特例承認となったファイザー製の新型コロナワクチン「コミナティ筋注」を2月17日から先行接種対象者に接種開始。2月25日に被接種者登録が終了、1万9,808例が1回目を接種しコホート調査に登録され、2回目接種者は1万7,579例だった。接種者の職種は医師17%、看護師47%、その他医療従事者36%(薬剤師・臨床検査技師・放射線技師は各3%、理学療法士2%ほか)。年代は20代:21%、30代:24%、40代:25%、50代:21%、60代以上:8.7%で、男性34%、女性66%だった。治療中疾患は高血圧が最も多く、次いで脂質異常症、糖尿病、気管支喘息の順に多かった。 症状の出現について、接種後8日目以降に回収した1回目接種1万9,035例(全体の96.1%) および2回目接種3,933例の健康観察日誌から調べた結果、1回目に比べると2回目接種では接種翌日に頭痛(約40%)、全身倦怠感(約60%)を自覚した。また、接種部位の疼痛については1回目、2回目ともに接種翌日時点で約90%の接種者が記録しており、これは2009年のH1N1pdmインフルエンザワクチンNHO 2万人調査での疼痛出現の割合(43.8%)と比較しても、頻度が明らかに高いことが示された。 主な症状と発症率は以下のとおり(1回目/2回目)。発熱(37.5℃以上):3.3%/35.6%発熱(38℃以上):0.9%/19.1%接種部位反応:92.9%/93.0%発赤:13.9%/16.0%疼痛:92.3%/91.9%腫脹:12.5%/16.9%硬結:10.6%/9.9%熱感:12.8%/16.6%かゆみ:7.9%/10.4%倦怠感:23.2%/67.3%頭痛:21.2%/49.0%*:第54回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、第14回薬事食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会合同開催(ケアネット 土井 舞子)患者説明用スライドはこちら『新型コロナワクチン副反応疑い症状』

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ICU入室COVID-19へのエノキサパリン、中等量vs.標準量/JAMA

 集中治療室(ICU)に入室した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者に対し、予防的抗凝固療法としてエノキサパリンの中等量(1mg/kg/日、クレアチニン・クリアランス値により調整)の投与は同標準量(40mg/日)の投与と比べ、30日以内静脈または動脈血栓症・体外式膜型人工肺(ECMO)の使用・死亡の複合アウトカムについて、有意差は認められなかった。イラン・Iran University of Medical SciencesのParham Sadeghipour氏ら「INSPIRATION無作為化試験」研究グループが約600例の患者を対象に行った試験結果を報告した。COVID-19重症患者において、血栓性イベントの報告頻度は高い。抗血栓予防療法の強度を高めることに関するデータは限定的であり、今回の検討が行われた。研究グループは、「結果は、ICU入室COVID-19患者に対して非選択的に中等量の予防的抗凝固療法をルーチン投与することを支持しないものであった」とまとめている。JAMA誌オンライン版2021年3月18日号掲載の報告。イラン10ヵ所の医療センターで試験 研究グループはイランの大学医療センター10施設を通じて、ICUに入室したCOVID-19患者を対象に、2×2要因デザインを用いて多施設共同無作為化試験を行った。 本試験で被験者は、エノキサパリン中等量(体重120kg未満でクレアチニン・クリアランス値30mL/分超に対し、1mg/kg/日)または同標準量(40mg/日)による予防的抗凝固療法と、スタチンまたはプラセボ(第2の仮説、本論では結果報告なし)を、それぞれ投与(両群の投与量について、体重とクレアチニン・クリアランス値に応じて調整)。割り付け治療は、30日間のフォローアップ完遂まで行うよう計画された。 被験者の募集期間は2020年7月29日~11月19日で、主要アウトカムの30日間フォローアップの最終日は2020年12月19日だった。 有効性の主要アウトカムは、30日以内の静脈または動脈血栓症・ECMOの使用・死亡の複合だった。試験の適格基準を満たし割り付け試験薬を1回以上投与された被験者を対象に分析を行った。 事前に規定した安全性に関するアウトカムは、BARCによる大出血(タイプ3または5)の非劣性評価(非劣性マージン:オッズ比[OR]1.8)、重症血小板減少症(血小板数:20×103/μL未満)などだった。大出血発生率も非劣性示せず 600例が無作為化を受け、主要解析には562例(93.7%)が含まれた(年齢中央値62歳[範囲:50~71]、女性は237例[42.2%])。 主要有効性アウトカムの発生は、中等量群126例(45.7%)、標準量群126例(44.1%)だった(絶対リスク差:1.5%[95%信頼区間[CI]:-6.6~9.8、OR:1.06[95%CI:0.76~1.48]、p=0.70)。 大出血の発生は、中等量群7例(2.5%)、標準量群4例(1.4%)で、ORは1.83(片側97.5%CI:0.00~5.93)と非劣性は示されなかった(非劣性のp>0.99)。重症血小板減少症の発生は、中等量群でのみ6例(2.2%)で認められた(6 vs.0、リスク差:2.2%[95%CI:0.4~3.8]、p=0.01)。

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過体重・肥満へのセマグルチド、中断で体重リバウンド/JAMA

 過体重または肥満の成人に対し、20週間のセマグルチド皮下投与後、2.4mg/週を48週間継続投与した群はプラセボに切り替えた群と比べて、体重減少が維持されていたことが示された。米国・Washington Center for Weight Management and ResearchのDomenica Rubino氏らが、約800例を対象に行った68週間の第III相無作為化二重盲検試験「STEP 4試験」で明らかにした。過体重または肥満者へのGLP-1受容体作動薬セマグルチドの投与について、投与を継続した場合と中断した場合の影響については、これまで明らかになっていなかった。JAMA誌オンライン版2021年3月23日号掲載の報告。10ヵ国73ヵ所の医療機関で試験 研究グループは2018年6月~2020年3月にかけて、10ヵ国73ヵ所の医療機関を通じて、BMI値30以上、または27以上で体重関連の併存疾患が1つ以上ある、非糖尿病成人を対象に試験を行った。 902例がrun-in期間中に週1回のセマグルチド皮下投与を受けた。20週間(16週は漸増投与、4週は維持投与)の実施後、803例(89.0%)が2対1の割合で無作為化され、2.4mg/週のセマグルチド継続投与(535例)またはプラセボへの切り替え投与(268例)を受け、体重減少効果などが検証された。両群ともに、専門家による毎月のカウンセリングを含む生活習慣への介入も行われた。 主要エンドポイントは、20週から68週の体重変化(%)だった。副次エンドポイントは、腹囲、収縮期血圧、身体機能(Short Form 36 Version 2 Health Survey, Acute Version[SF-36]を用いた評価)だった。セマグルチド継続群、対プラセボ群で腹囲-9.7cm、収縮期血圧-3.9mmHg 803例(平均年齢46歳[SD 12]、女性79%、平均体重107.2kg[SD 22.7])のうち、787例(98.0%)が試験を完了し、治療を完遂したのは741例(92.3%)だった。 20~68週の体重変化率は、プラセボ群は6.9%増加したのに対し、セマグルチド継続群は7.9%減少した(群間差:-14.8%、95%信頼区間[CI]:-16.0~-13.5、p<0.001)。 また、セマグルチド継続群はプラセボ群に比べ、腹囲(群間差:-9.7cm[95%CI:-10.9~-8.5])、収縮期血圧(-3.9mmHg[-5.8~-2.0])、SF-36身体機能スコア(2.5[1.6~3.3])のいずれも改善が認められた(すべてのp<0.001)。 なお、胃腸関連イベントの発生が、プラセボ群26.1%だったのに対しセマグルチド継続群では49.1%に認められた。有害事象による投与中断率は、セマグルチド継続群2.4%、プラセボ群2.2%で同程度だった。

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ポラツズマブ べドチン、再発・難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する承認取得/中外

 中外製薬は、抗CD79bを標的とする抗体薬物複合体であるポラツズマブ べドチン(商品名:ポライビー)が、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)に対する承認を得たことを発表した。今回の承認は、自家造血幹細胞移植の適応とならない再発または難治性DLBCL患者の初回治療として、ポラツズマブ べドチンとベンダムスチン+リツキシマブ(BR療法)との併用療法としてのものとなる。DLBCLは悪性リンパ腫の一種で、リンパ球の中のB細胞から発生する非ホジキンリンパ腫としては最も発生頻度が高い。 国内の承認は、海外第Ib/II相多施設共同臨床試験(GO29365試験)、および国内第II相多施設共同単群臨床試験(JO40762/P-DRIVE試験)などの結果に基づいたもの。 GO29365試験は、1つ以上のレジメンで治療後の再発または難治性DLBCL患者80例を対象とし、患者をポラツズマブ+BR療法群(P+BR療法群)またはBR療法群に1:1に割り付け、1サイクル21日として6サイクル投与した。主要評価項目である完全奏効率(CRR)は、BR群では17.5%(95%信頼区間 [CI]):7.3~32.8%)だったのに対し、P+BR療法群では40.0%(95%CI: 24.9~56.7%)だった。 国内のP-DRIVE試験では、GO29365試験と同条件のDLBCL患者35例を対象にP+BR療法の有用性を検討し、P+BR療法群のCRRは34.3%(CI:19.1~52.2%)となり、主要評価項目を達成した。 P-DRIVE試験で報告された有害事象はGO29365試験と差がなく、主なものは貧血37.1%(13/35例)、悪心31.4%(11/35例)、血小板減少症及び好中球減少症が各25.7%(9/35例)、便秘、血小板数減少及び好中球数減少が各22.9%(8/35例)、倦怠感及び食欲減退が各20.0%(7/35例)だった。

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高度狭窄なくても脆弱なプラークを持つ脆弱な患者を近赤外分光法‐血管内超音波検査で同定できる(解説:佐田政隆氏)-1373

 急性心筋梗塞の発症原因として、軽度な狭窄しか来さない動脈硬化病変の破裂やびらんに起因する急性血栓性閉塞が注目されている。破綻した病変では、脂質コアの増大、被膜の菲薄化、平滑筋細胞数の減少などが認められる。しかしプラーク不安定化の機序などに関しては不明な点が多く、急性冠症候群の発症を予知することは困難であった。 バイオマーカーとして高感度CRP、ペントラキシン3などが急性冠症候群の発症を予測する因子となることが報告されているが特異度が十分とはいえない。一方、冠動脈CT、血管内超音波、MRI、OCT(光干渉断層撮影)など不安定プラークを検出するイメージング技術は開発されてきたが、いまだゴールデンスタンダードとなる方法が存在しないのが現状であった。 本論文は、新しいイメージングモダリティである近赤外分光法‐血管内超音波検査(NIRS-IVUS)を用いた解析で、血管内腔の狭窄を伴わなくても、心血管イベントを起こしそうな「脆弱なプラークを持った脆弱な患者」を同定できたという画期的な研究成果である。NIRSは、近赤外線光を測定対象に照射し、吸光度の変化によって成分を算出する方法である。この近赤外分光法と従来の血管内超音波検査を併せたイメージング法がNIRS-IVUSで、米国のInfraredx社によって開発された。今までの血管内イメージングと違い、NIRSはreal timeに即座にプラークの性状を診断することが可能であり、臨床医学的意義が大きい。 本研究では、北欧の急性心筋梗塞患者898人を対象にして、3,629ヵ所の治療していない非責任病変がNIRS-IVUSでプラークの脂質含量とプラーク断面積が計測され、経過観察が行われた。4年間で被験者898人のうち13.2%の患者で心血管イベント(心不全・心筋梗塞・不安定狭心症・進行性狭心症)が発生したが、そのうちなんと半数以上の8.0%は未治療非責任病変が原因であった。そして、NIRS-IVUSで判定した高度脂質含有プラークと大きなプラークの存在は、非責任病変由来のイベント発症の独立した予測因子であった。 2019年11月の米国心臓病学会で「安定狭心症で中等度以上の心筋虚血が証明された症例に対して、経皮的冠動脈インターベンション治療(PCI)や冠動脈バイパス手術(CABG)などを行った血行再建群と薬物治療のみの保存的治療群で長期予後に差はなかった」というISCHEMIA試験の結果が発表され、循環器内科医、心臓外科医に、大きな衝撃をもたらしたことは記憶に新しい。虚血に関与する高度狭窄病変に血行再建術を施した後、狭窄を来すことはなくても急性冠症候群を起こす可能性の高い脆弱な病変をNIRS-IVUSで同定して、適切な積極的薬物療法を施すことでPCI、CABGの長期予後を改善することができると期待される。

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第21回 痛み診療のコツ・治療編(2)神経ブロック・その4【エキスパートが教える痛み診療のコツ】

第21回 痛み診療のコツ・治療編(2)神経ブロック・その4前回は、自律神経ブロックとしてよく知られている星状神経節ブロックについて説明しました。今回は、知覚神経と交感神経を同時にブロックする、代表的な応用範囲の広い硬膜外ブロックについて解説します。硬膜外ブロックとは硬膜外腔は、硬膜と黄靭帯および椎弓板との間に存在する脊柱管の腔です(図1)。この腔は、中枢側では大後頭孔まで、末梢側では第2仙骨部まで存在します。従って、通常L5~S1よりも上部の脊椎の間から硬膜外腔に刺入する方法を硬膜外ブロックと呼んでいます(図2)。硬膜外腔における黄靭帯と硬膜の間の長さは、頸部が一番短く約1.5mmですが、腰部では4~6mmあります。硬膜外腔は、外気圧に比べ-1~-8mmHg程度の陰圧になっており、この圧差を利用してブロック針が硬膜外腔に侵入することを察知できます。画像を拡大する画像を拡大する硬膜外ブロックの適応疾患最も頻度が多く施行されているのが腰部硬膜外ブロックで、腰痛、坐骨神経痛への適応です。そのほか、交感神経ブロック効果が期待されて、下肢の血行障害を伴うレイノー病やバージャー病の痛みにも適応されます。腹部の内臓痛、術後痛などに利用されるほか、仙骨ブロックも仙骨部の硬膜外ブロックとして施行されます。硬膜外ブロックの実際患者さんは側臥位で、両足を抱えるようにして、エビをイメージして椎間を広げてもらいます(図3)。この時、痛みに左右差があれば痛いほうが下になるようにします。そして、痛い部位から責任神経を割り出し、その責任椎間からブロック針を挿入します。前述のとおり、硬膜外腔が陰圧であることから、すべりの良いガラスシリンジもしくは専用のプラスチックシリンジを使用し、パンピングしながら徐々に侵入していきます。黄靭帯を越えたあたりで突然抵抗がなくなりますが、針先が硬膜外腔に侵入したことを知らせるサインです。loss of Resistanceと呼ばれ、実にわかりやすいサインです(図4)。たまに硬膜外腔が炎症などにより癒着が生じ、loss of Resistanceがわかりにくいことがあります。その場合には、硬膜穿刺が生じることがありますので注意が必要です。硬膜外ブロックの1分節当たりの局所麻酔量は、頸部1mL、胸部1.5mL、腰部2mLと言われています。痛みの範囲から、必要な投与量を決めましょう。痛みを抑えるためには、0.5%塩酸メピバカイン注PBがよいでしょう。濃度が濃くなると運動神経の麻痺を生じ、休み時間が延長しますので気を付けてください。画像を拡大する画像を拡大する硬膜外ブロックの効果判定患者さんの痛みが楽になればよいのですが、VAS(Visual Analogue Scale)やNRSなどを測定して、処置前との痛みの差を見るとわかりやすいでしょう。血流増加による皮膚温上昇などで、患者さんが温かさを感じることからもブロック効果が判定できます。合併症硬膜下やくも膜下腔への穿刺、それによる麻酔薬注入で麻酔効果が長時間持続し、運動神経が麻痺すると、しばらく足が動かなくなるので、注意が必要です。時間経過により次第に回復しますが、長時間に及ぶこともあります。その予防のために、薬液を注入する前には必ず吸引して液体の逆流を確かめることが必要です。局所麻酔薬の血管内注入による局所麻酔薬中毒により、痙攣が生じることもあります。また、交感神経遮断効果による血圧低下、それに伴う悪心・嘔吐もあります。大量のクモ膜下腔局所麻酔薬注入によって全脊麻が生じると、呼吸困難が見られるので、気道を確保して十分に酸素加することが必要です。以上、硬膜外ブロックを取り上げ、その適応、方法、合併症などについて述べさせていただきました。痛みを有する患者さんに接しておられる先生方に少しでもお役に立てれば幸いです。次回は理学療法の中でも、患者さんに好まれている光線療法ついてお話しします。1)花岡一雄他、ペインクリニック実践ハンドブック 南江堂 1994;

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「ビソルボン」の名称の由来は?【薬剤の意外な名称由来】第45回

第45回 「ビソルボン」の名称の由来は?販売名ビソルボン®錠4mgビソルボン®細粒2%※ビソルボン吸入液と注射液はインタビューフォームが異なるため今回は情報を割愛しています。ご了承ください。一般名(和名[命名法])ブロムヘキシン塩酸塩(JAN)効能又は効果ビソルボン錠4mg・細粒2%:下記疾患の去痰急性気管支炎、慢性気管支炎、肺結核、塵肺症、手術後用法及び用量ビソルボン錠4mg:通常成人には1回1錠(ブロムヘキシン塩酸塩として4mg)を1日3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ビソルボン細粒2%:通常成人には1回0.2g(ブロムヘキシン塩酸塩として4mg)を1日3回経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。警告内容とその理由該当しない禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)禁忌(次の患者には投与しないこと)本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者※本内容は2021年3月31日時点で公開されているインタビューフォームを基に作成しています。※副作用などの最新の情報については、インタビューフォームまたは添付文書をご確認ください。1)2017年7月改訂(改訂第7版)医薬品インタビューフォーム「ビソルボン®錠4mg/ビソルボン®細粒2%」2)サノフィ e-MR:製品情報

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第51回 「コロナワクチン、選べるようにする!」、ワクチン担当大臣補佐官発言のおそまつ

「会場を選べば打つワクチンを選ぶことができる」こんにちは。医療ジャーナリストの萬田 桃です。医師や医療機関に起こった、あるいは医師や医療機関が起こした事件や、医療現場のフシギな出来事などについて、あれやこれや書いていきたいと思います。週末は所用があって中央道を使って長野県に住む大学の先輩宅に行ってきました。先輩はリタイア後、別荘地で暮らしているのですが、最近ワクチン接種を巡って不穏な動きがあると話していました。不穏な動きとは、知人の女性が属する地域のあるグループが「ワクチンは危険だから接種はやめましょう」という運動をしている、というのです。「とくに新聞も読んでないようだし、NHKニュースもちゃんと観ていない人たちで、インターネットで探した情報だけで理論武装しているんだよね。高齢者が多い地方だからこそ、ワクチン接種は必要なのに…」と、先輩は渋い表情でボヤいていました。さて、そんな話を聞いた翌28日の朝、友人宅でぼんやりテレビを見ていたら、興味深い放送がありました。フジテレビの番組「日曜報道 THE PRIME」に出演した小林 史明ワクチン担当大臣補佐官が、国民がどの種類のワクチンを接種するか自ら選択できるようにする、という考えを示したのです。小林氏は「接種会場ごとに打つワクチン(の種類)を決めていく。それは公表されるので、会場を選べば打つワクチンを選ぶことができる」と説明。接種に関し「自身の理解や判断、事情で打ちたくない、打たないという判断をされる方もいると思う。そういう判断ができるような情報をしっかり提供して、選べる環境を作っていきたい」と語っていました。この発言を聞いて、「おいおい、こいつ大丈夫かよ」と思わず声が出てしまいました。まだまだ不透明なワクチン確保新型コロナウイルスワクチンについて、いよいよ高齢者の接種が4月12日から始まりますが、一般向け接種のスケジュールはまだ示されていません。日本政府は、米ファイザー社と独ビオンテック社が共同開発したmRNAワクチンを年内に1億4,400万回分(7,720万人分)の供給を受ける契約を結んでいるほか、英アストラゼネカ社のウイルスベクターワクチン 1億2,000万回分(6,000万人分、今年初頭から)、米モデルナ社のmRNAワクチン5,000万回分(2,500万人分、今年上半期と第3四半期の二期に分けて)の供給契約を結んでいます。ただ、これらはあくまで契約上の数字であり、確実に確保できるかどうかはわかりません。たとえば、先行して承認されたファイザーのワクチンは、6月までに約5,000万人分(1億回分)を輸入することが決まっています。しかし、欧州連合(EU)の輸出管理強化が長引いており、必要量の確保には不確定要素が残っています。アストラゼネカのワクチンは2月5日に承認申請。モデルナのワクチンも、日本での供給を請け負う武田薬品工業が3月5日に申請しています。いずれも順調にいけば5月にも承認される見込みですが、これもあくまでも順調にいけば、の話です。河野 太郎ワクチン担当大臣、「完全に勇み足」と撤回そんな中の「ワクチンは選べるようにする」発言。政府は高齢者と先月17日に始まった医療従事者の接種まではファイザー製のみを使うとしているため、小林氏の言う「選べる」のが仮に実現するとしたら、一般接種での運用、ということになるでしょう。……とここまで書いたら、この発言を撤回する旨のニュースが飛び込んできました。小林氏のボスにあたる河野 太郎ワクチン担当大臣が3月30日午前の記者会見で、新型コロナウイルスワクチン接種をめぐり、希望するワクチンを選択できるとした小林氏の28日の発言について「完全に勇み足だ。撤回しておわびする」と述べたのです。産経新聞等の報道によれば、河野大臣は「ワクチンを接種するかどうかを選択できるが、現在ワクチンはファイザー1社しか承認されていない」と説明。今後、英アストラゼネカ社、米モデルナ社の承認が予定されているとしつつも、「それをどのような形で接種していくか戦略を検討しているところで、まだ何も決まっていない」と語ったとのことです。また、河野大臣は加藤 勝信官房長官が3月29日の記者会見で国民が希望するワクチンを選択できるかどうかについて慎重に検討する考えを示したことに対して、「まだ何も決めてない。複数が流通することも決まってない」と述べたとのことです。各市町村に3種類の接種場所は非現実政府は1会場で使用するワクチンは1種類とする方針なので、仮に小林氏の発言を実行するとすれば、各市町村にファイザー製、アストラゼネカ製、モデルナ製の3種類のワクチンを配り、3種類の接種場所を用意させるということになりますが、どう考えてもそんな煩雑なオペレーションが可能とは思えず、小林氏は何を根拠に「選べるようにする」と語ったかは不明です。ちなみに、厚生労働省サイトの「新型コロナワクチンについてのQ&A」1)には「接種するワクチンは選べますか」という「Q」がありますが、その「A」は曖昧で、「接種を受ける時期に供給されているワクチンを接種することになります。また、複数のワクチンが供給されている場合も、2回目の接種では、1回目に接種したワクチンを同じ種類のワクチンを接種する必要があります」と書かれているのみです。「ワクチンを選びたい人」は7割超ただ、「ワクチンを選びたい」というニーズは高いようです。フジテレビの「日曜報道 THE PRIME」でも視聴者投票約2万7,000人の調査結果で74%が「ワクチンの種類を選べるなら選択したい」と回答した、と伝えていました。「日経メディカル」が昨年12月に医師6,830人に調査した結果でも、医師の55%が「選べた方がよい」と回答。この調査では製薬・バイオ業界の関係者50人にも聞いていますが、業界関係者の78%が「選べた方がよい」と回答していました。とは言え、一般の人がさまざまな報道や情報を基に、有効性や副反応のデータを勘案し、自らワクチンを選ぶことができるのでしょうか。また、選択(人気)に大きな偏りが出て、使われないワクチンが大量に出てしまったらどうするのでしょう。国際社会の中で、先進国と途上国との間のワクチン格差が問題になっている現状では、未使用廃棄は許されるものではありません。接種を行う人材さえ確保できていない市町村も仮に選べるようにする場合、最大の懸念は、市町村側の負担です。複数のワクチンが国内で使用できるようになれば、それぞれのワクチンの特性に応じた管理や接種体制が必要になります。そこまでの対応ができる市町村はごく少数に留まるでしょう。厚生労働省が3月19日に公表した調査結果によれば、65歳以上の高齢者対象の新型コロナウイルスワクチン接種について、約2割の市区町村で「接種を担う医師を全く確保できていない」ことがわかっています。接種を行う人材さえ確保できていないのに、その接種をワクチンの種類に合わせ3パターンで運用するというのは、どう考えても現実的ではなかったのです。この「ワクチンを選べるようにする」発言。河野大臣の右腕として抜擢された小林氏(まだ37歳、NTTドコモ出身)の単なるテレビ用リップサービスであった可能性が高そうです。河野大臣からも相当お灸をすえられたことでしょう。それにしても、そんな軽はずみな発言をする人物を大臣補佐官に任命せざるを得ない自民党の人材不足に、「おいおい、この国大丈夫かよ…」と改めてつぶやいた、花見日和の日の午後でした。参考1)新型コロナワクチンについてのQ&A/厚生労働省

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患者さんの希死念慮を感じ取ったとき【堀美智子のハートに効くラヂオ】第7回

動画解説ある日、睡眠薬が処方された新患さん。とても悲しそうな表情をしていて、堀先生は思わず声をかけたそうです。「これでいいのか?」と自問自答しながらでも、薬剤師が目の前の“命”と向き合うには?

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抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症の治療に関するガイダンス

 抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症のマネジメントオプションおよび治療における有効性、忍容性、薬物相互作用、禁忌、投与計画などの考慮すべきポイントについて、米国・ミズーリ大学のMatthew M. Rusgis氏らが評価を行った。American Journal of Health-System Pharmacy誌オンライン版2021年2月26日号の報告。 主な内容は以下のとおり。・高プロラクチン血症は、抗精神病薬の使用により発現する副作用の1つである。・高プロラクチン血症のマネジメントにおいて、まずは以下の手段を検討する。 ●高プロラクチン血症と関連してる可能性の高い抗精神病薬の減量 ●高プロラクチン血症と関連してる可能性の高い抗精神病薬の中止 ●高プロラクチン血症リスクの低い抗精神病薬への切り替え・これらのオプションは、必ずしも実用的であるとはいえず、精神症状の再発リスクを考慮する必要がある。・その他のマネジメントオプションとして、以下の薬剤による補助療法が検討可能である。 ●アリピプラゾール ●ドパミン作動薬(カベルゴリン、ブロモクリプチン) ●メトホルミン ●ハーブサプリメント・Embase、PubMed、Google Scholarより、高プロラクチン血症や上記治療薬などのキーワードを用いて検索したところ、入手可能なエビデンスより、次の4点が抽出された。(1)アリピプラゾールは、プロラクチンレベルを正常範囲まで低下させるうえで、安全かつ有用な薬剤である。(2)カベルゴリン、ブロモクリプチンは、プロラクチンレベルを低下させる。しかし、カベルゴリンは、心臓弁膜症などの重篤な副作用と関連している可能性がある。(3)メトホルミンは、プロラクチンレベルの軽度な低下が期待できる。(4)抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症に対する漢方薬(カモミール、芍薬甘草湯)の使用に関するデータは限られていた。 著者らは「抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症のマネジメントにおいて、抗精神病薬の治療レジメンを変更できない患者でも利用可能な治療方法はいくつかある。抗精神病薬を使用している患者の多くは、慢性疾患であり、長期にわたる薬剤使用が必要であることを考慮すると、高プロラクチン血症に対する治療戦略の有効性、安全性を判断するためには、短期だけでなくより多くの長期的な研究が必要であろう」としている。

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早期乳がんアジュバントでCDK4/6阻害薬は有用か/ESMO Open

 HR+/HER2-の進行乳がんにおいてはCDK4/6阻害薬と内分泌療法の併用は標準治療だが、アジュバントにおけるCDK4/6阻害薬の評価は一定していない。イタリア・Hunimed UniversityのElisa Agostinetto氏らは、系統的レビューとメタ解析により、HR+/HER2-早期乳がんのアジュバントにおける内分泌療法へのCDK4/6阻害薬追加による生存および安全性アウトカムへの影響を評価した。その結果、無浸潤疾患生存(IDFS)におけるベネフィットの傾向と、毒性(全Grade)および投与中止リスクの増加がみられた。ESMO Open誌2021年3月17日号に掲載。 本研究では、2020年12月15日までPubMed、Cochrane、EMBASEデータベースおよび主要な学会抄録集の系統的レビューを行った。HR+/HER2-の早期乳がんのアジュバントでCDK4/6阻害薬と内分泌療法の併用および内分泌療法単独で治療されたすべての無作為化比較試験について、ランダム効果モデルを用いて生存および安全性アウトカムの各統合ハザード比(HR)またはオッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)を算出した。 主な結果は以下のとおり。・3件の研究から入手可能なデータ(1万2,647例)において、内分泌療法へのCDK4/6阻害薬の追加は、IDFSでのベネフィットを有する傾向がみられた(HR:0.85、95%CI:0.71~1.01、p=0.071)。・遠隔無再発生存の有意な改善は見られなかった(HR:0.83、95%CI:0.58~1.19、p=0.311)。・内分泌療法へのCDK4/6阻害薬の追加により、全Gradeの毒性(OR:9.36、95%CI:3.46~25.33、p<0.001)および早期投与中止リスク(OR:22.11、95%CI:9.45~51.69、p<0.001)が大きく増加した。 著者らは、「アジュバントでのCDK4/6阻害薬の役割については議論の余地があり、臨床診療の直接的な変化を支持する前にこれらの無作為化比較試験の長期のフォローアップが必要」としている。

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ベネトクラクス、急性骨髄性白血病の追加承認を取得/アッヴィ

 アッヴィは、再発/難治性の慢性リンパ性白血病(CLL)および小リンパ球性リンパ腫(SLL)治療薬であるベネトクラクス(商品名:ベネクレクスタ)について、急性骨髄性白血病(AML)の適応追加承認を取得したことを発表した。この承認は、ベネトクラクスとアザシチジンの併用効果を見た試験(VIALE-A試験)※1とベネトクラクスとシタラビンの併用効果を見た試験(VIALE-C試験)※2の結果を受けたものとなる。 一部の血液がんでは、BCL-2タンパク質がアポトーシスと呼ばれるがん細胞の自然死または自己破壊の過程を阻止するが、ベネトクラクスはこのBCL-2を標的とし、がん細胞により失われたアポトーシスの過程を回復させる作用がある。ベネトクラクス単剤では十分な効果が得られなかったが、2つの試験による併用療法によって有効性が認められた。 AMLは悪性度が高く、治療困難な血液がんの1つであり、治療法やケアの進歩にもかかわらず、5年生存率は約28.7%に留まっている※3。現在、全世界の患者数は16万人、10万人当たりの新規発症数は103人※4、日本の患者数は約7,000人※5とされる。AMLの1次治療は多剤併用の化学療法が基本となるが、治療侵襲が高く、高齢等の理由から適応とならない患者が存在していた。ベネトクラクスは、限られていた高齢AML患者に対する新たな治療選択肢となる。

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レンバチニブ、胸腺がんに国内承認/エーザイ・MSD

 エーザイとMSDは、2021年3月23日、エーザイ創製のマルチキナーゼ阻害薬レンバチニブ(商品名:レンビマ)について、「切除不能な胸腺」の効能効果追加の承認を取得した。同剤は、日本における「切除不能な胸腺」に対する初めての承認薬剤となる。 この承認は、国立がん研究センター中央病院を含む国内8施設で実施された非盲検単群多施設共同の医師主導治験(臨床第II相試験、REMORA試験)の結果に基づくもの。本試験では、少なくとも1レジメン以上のプラチナ製剤による前治療歴のある胸腺がん患者42例が登録され、レンバチニブ単剤の有効性・安全性が評価された。 主要評価項目である奏効率(中央判定による評価)は38.1%(90%CI:25.6〜52.0)であり、信頼区間の下限値が事前に設定した統計的基準である閾値奏効率10%を超えたことから、本試験の主要評価項目が達成された。主な治療関連有害事象(上位3つ)は、高血圧(88.1%)、蛋白尿(71.4%)、手掌・足底発赤知覚不全症候群(69.0%)であり、既承認の適応と同様の安全性プロファイルであった。

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国内の新型コロナ変異株、9割超が英国株/厚労省

 厚生労働省は、3月23日時点で確認された国内の新型コロナウイルスの変異株の累計感染者数は549例で、空港検疫で報告された100例を合わせて649例に上ると発表した。前週から164例の増加となる。緊急事態宣言が全都道府県で解除され、日々の新型コロナ感染者数および重症者数は早くも増加傾向を示している。来月から新年度がスタートし、さらに人の動きが活発化することは必至で、感染動向を注視する必要がある。 厚労省によると、国内で確認された変異株549例は、26都道府県から報告されたもの。このうち最も確認数が多かったのは兵庫県161例(前週比で+67)で、大阪府105例(+33)、埼玉県58例(+1)、新潟県32例(±0)、神奈川県30例(+2)などが続く。 変異株の内訳は、英国株501例(前週比で+127)、南アフリカ株13例(+5)、ブラジル株35例(+18)となっている。26都道府県のうち、23都道府県は英国株のみ、あるいは英国株が多数を占めているが、千葉県(18/20例)および山梨県(2/2例)はブラジル株のみ、あるいはブラジル株が多数を占めている。岐阜県(9/9例)で確認されたのは、すべて南アフリカ株だった。このほか、確定には至っていないものの、新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理システム(HER-SYS)で把握した変異株PCR陽性者数は、累計で792例(速報値)となっている。

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FDA、ペムブロリズマブの食道がん1次治療を承認/Merck

 メルク社は、2021年3月23日、米国食品医薬品局(FDA)が、局所進行または転移のある食道または胃食道接合部(GEJ)がん治療に抗PD-1抗体ペムブロリズマブを承認したと発表。この承認は組織学的またはPD-L1発現状態に関係なくOSおよびPFSを改善した第III相KEYNOTE-590試験の結果に基づくもの。  KEYNOTE-590試験では、FU+シスプラチン群に比べ、ペムブロリズマブとFU+シスプラチン併用群では、OSリスクが27%(HR:0.73、95%CI:0.62〜0.86、p<0.0001)、PFSリスクが35%(HR:0.65 、95%CI:0.55〜0.76、p<0.0001)減少した。また、奏効率も、ペムブロリズマブとFU+シスプラチン併用群は45%、FU+シスプラチン群は29%とペムブロリズマブとFU+シスプラチン併用群で良好であった(p<0.0001)。

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新型コロナ、高齢者は再感染しやすい可能性/Lancet

 デンマークでは2020年2月~12月の期間に、毎週平均で国民の約10%がPCR検査を受けており、全体の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染後の再感染防御率は80%を超えたものの、65歳以上では50%未満と低く、これら高齢の既感染者へのワクチン接種が重要であることが、同国Statens Serum InstitutのChristian Holm Hansen氏らの調査で示された。研究の詳細は、Lancet誌オンライン版2021年3月17日号に掲載された。SARS-CoV-2への感染が、その後の再感染をどの程度まで防御するかはよくわかっていない。2020年、デンマークでは、大規模な無料PCR検査戦略の一環として、約400万人(人口の69%)が1,060万件の検査を受けたという。再感染防御効果を評価する観察研究 研究グループは2020年の全国的なPCR検査データを用いて、SARS-CoV-2への再感染に対する防御効果を評価する目的で、観察研究を実施した(特定の研究助成は受けていない)。 デンマーク微生物学データベース(Danish Microbiology Database)から2020年の個人レベルのデータを収集し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行の第2波期間中(2020年9月1日~12月31日)の感染率を、第1波期間中(同年3月~5月)のPCR検査の陽性率および陰性率と比較した。主解析では、第1波と第2波の間に初めて検査で陽性となった集団や、第2波の前に死亡した集団は除外された。 また、代替的解析の手法を用いて、第2波だけでなく流行期全体を通じた再感染率の検討を実施。日付に関係なく、3ヵ月以上前に感染が確定された集団と確定されていない集団で、年間を通じた感染率を比較した。また、この代替コホート解析では、年齢層別、性別、感染後の経過期間別の違いを評価した。 潜在的な交絡因子を補正した率比(RR)を算出し、再感染防御率を1-補正後RRの式で推定した。性別、感染後の経過期間別の再感染防御率に差はない デンマークにおけるSARS-CoV-2のPCR検査の施行能力は、2月の最初の検査から年末にかけて、2020年を通じて急速に向上し、毎週平均、人口の約10%が検査を受けた。感染流行が急増した第1波期間中(6月以前)に、53万3,381人がPCR検査を受け、そのうち1万1,727人(2.20%)が陽性で、第2波の時期まで追跡された52万5,339人のうち、第1波期間中に陽性だったのは1万1,068人(2.11%)であった。 第1波期間中のPCR検査陽性者のうち、72人(0.65%、95%信頼区間[CI]:0.51~0.82)が第2波期間中に再び陽性であったのに対し、第1波で陰性の51万4,271人のうち、第2波で陽性となったのは1万6,819人(3.27%、3.22~3.32)で、補正後RRは0.195(95%CI:0.155~0.246)であり、感染後の推定再感染防御率は80.5%(95%CI:75.4~84.5)であった。代替コホート解析では、初回感染から90日以降の再感染防御率は、ほぼ同様の結果であった(補正後RR:0.212[95%CI:0.179~0.251]、再感染防御率:78.8%[95%CI:74.9~82.1])。 また、代替コホート解析では、年齢65歳以上の再感染防御率は47.1%(95%CI:24.7~62.8)と、他の年齢層(0~34歳82.7%、35~49歳80.1%、50~64歳81.3%)に比べて低かった(p<0.0001)。一方、性別(男性78.4%[95%CI:72.1~83.2]vs.女性79.1%[73.9~83.3])および感染後の経過期間別(3~6ヵ月79.3% vs.≧7ヵ月77.7%)の再感染防御率には有意な差はなかった。 著者は、「これらの知見は、人口のどの層にワクチンを接種すべきかの判断に有益な可能性があり、とくに自然の防御能が低下している高齢の人々においては、既感染者への接種を提唱するものである」としている。

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円形脱毛症リスク、地毛の色で有意差

 円形脱毛症と地毛の色には有意な関連がみられ、より暗い色(黒髪や暗褐色の髪)のほうが有意にリスクが高い。米国・ウェストバージニア大学のAhmed Yousaf氏らが、英国の白人種男女を対象とした適合ケースコントロール試験の結果を報告した。円形脱毛症は、複合的な免疫異常によって非瘢痕性脱毛を引き起こすとされている。 先行研究では、病変部における白髪を形成する毛包の色素細胞、非色素細胞を標的とした報告がされ、メラノサイトおよびケラチノサイトにおけるメラニン形成に関連したタンパク質の免疫標的化が、円形脱毛症の成長期の毛髪を標的とする炎症のメカニズムを表すものと示唆されていた。著者は、「われわれの結果はそうしたモデルを支持するものである。ただし、円形脱毛症と髪の色の免疫原性の関連性をより正確に解き明かすには、さらなる研究が必要だ」と述べている。JAMA Dermatology誌オンライン版2021年3月10日号掲載の報告。 研究グループは2020年10月に、英国居住の白人種における円形脱毛症と髪の色の関連を調べる適合ケースコントロール試験を行った。試験には、前向きに収集された大規模コホートが用いられ、UK Biobank(成人の表現型および遺伝子型の決定因子を研究するためにデザインされた大規模前向きリソース)から集めたデータを包含した。 UK Biobankの被験者計50万2,510例をレビューし、髪の色が報告されていた円形脱毛症1,673例(ケース群)を抽出し、1対4のマッチング法を用いて年齢と性別で適合した非円形脱毛症6,692例(対照群)と比較検証した。 アウトカム変数は円形脱毛症、主な予測因子を白髪になる前の地毛の色として、条件付きロジスティック回帰分析にて評価した。考慮した変数は糖尿病、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、白斑などであった。 主な結果は以下のとおり。・被験者46万4,353例において、25万4,505例(54.8%)が女性であった。・円形脱毛症を呈した被験者の平均年齢(SD)は46.9(16.5)歳であった。・円形脱毛症は、薄茶色の髪の被験者と比較して、黒髪(補正後オッズ比[aOR]:2.97、95%信頼区間[CI]:2.38~3.71)、暗褐色(1.26、1.11~1.42)の被験者で有意に多く認められた。・対照的に、金髪の被験者では、薄茶色の髪の被験者と比較して、円形脱毛症が有意に少なかった(aOR:0.69、95%CI:0.56~0.85)。・赤毛の被験者と薄茶色の髪の被験者に、有意差はみられなかった。

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乳がんリスクの高い9遺伝子を同定(解説:下村昭彦氏)-1369

 1月20日のNEJM誌に乳がんリスク遺伝子を網羅的に解析した大規模試験が2本掲載された。そのうちの1つは英国からの報告であり、11万3,000例以上のBreast Cancer Association Consortiumに参加した乳がん患者と対象者において34遺伝子を搭載したパネルで5つ(ATM、BRCA1、BRCA2、CHEK2、PALB2)の乳がんリスク遺伝子を同定した。また4つの遺伝子(BARD1、RAD51C、RAD51D、TP53)におけるタンパク切断型変異も乳がんリスクと関連した。 もう1つは米国からの同様の研究であり、こちらは6万5,000例以上を解析し、BRCA1、BRCA2、PALB2、BARD1、RAD51C、RAD51D、ATM、CDH1、CHEK2の9遺伝子がリスクを増加させる遺伝子として報告され、またそれぞれの遺伝子ごとにリスクの高い乳がんのサブタイプが示された。 これらの遺伝子のほとんどは相同組み換え修復に関わるものであり、よく知られたものである。また、TP53はLi-Fraumeni症候群の原因遺伝子として知られており、若年乳がん(30歳以下)ではTP53の遺伝学的検査が考慮される。CDH1はびまん性胃がん症候群の原因遺伝子として知られており、小葉がんの発症が多いことが知られている(つまり、エストロゲン受容体陽性が多い)。 これらの研究の画期的である点は、パネル検査を用いて生殖細胞系列の遺伝子変異を網羅的に測定している点である。両者共通の10遺伝子を搭載したカスタムパネルを作ることで、乳がん発症リスクが高い人を同定し、サーベイランスやリスク低減手術などの健康管理に役立てることが可能になる。今後は網羅的に生殖細胞系列を測定する時代が訪れるのであろう。その一方でBRCA1、2やTP53以外の遺伝子に対してはサーベイランスやリスク低減手術のエビデンスは十分ではない。これらのハイリスクの集団に対する対策プログラムを構築し、エビデンスを作っていくことが重要である。 なお、これらの研究では家族歴が不明の症例が多く含まれていたり、第1度近親者までしか家族歴がわかっていない症例がほとんどであることに注意が必要である。すなわち、原因遺伝子として見つかっているものの多くは遺伝性腫瘍の原因遺伝子であり、家族歴で検査の対象を絞り込むことが可能になるかもしれない。日本から発表された研究では対照群をがんの罹患歴も家族歴もない人に絞っており、11遺伝子を網羅的に調べてそのうち8遺伝子(BRCA2、BRCA1、PALB2、TP53、PTEN、CHEK2、NF1、ATM)の頻度が乳がん患者で高いことを示している(Momozawa Y, et al. Nat Commun. 2018;9:4083.)。リスク因子となっている遺伝子が今回提示した2報と異なっていることが家族歴によるものなのか、それとも人種によるものなのか、など今回の結果を臨床に役立てるうえで確認すべきデータは多いであろう。

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