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オンライン診療入門~導入の手引き~第1版を公表/日医

 日本医師会・長島 公之常任理事が、『オンライン診療入門~導入の手引き~』作成について定例記者会見で報告した。本手引きは、かかりつけ患者に情報通信機器を用いたオンライン診療の実施を検討している医師を対象に必要な情報をとりまとめたもので、今後現場の意見などを踏まえ、適宜更新される予定。関連情報は日本医師会ホームページにまとめられている。小規模でもオンライン診療を導入したい医師向け 長島氏は、「オンライン診療は、地域で患者さんに寄り添うかかりつけ医が、必要に応じて対面診療と適切に組み合わせて行うことで、患者さんの安全性と利便性を向上させることができる」と日医としての考えを述べた。 オンライン診療を始めるに当たっては、厚労省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」を確認した上で、研修(無料)の受講が必須である(※「電話再診」のみなら不要)。研修プログラムは、5科目で計150分ほどの講義と各科目につき10題の演習問題を解くe-learning形式で、厚労省のホームページから申し込むことができる。なお、「医籍登録番号」とその登録日付が必須項目となっている。 その他、オンライン診療で作成が必要となる同意書・治療計画のサンプルや、セキュリティやプライバシーに関する注意点、通話アプリを利用する手順などがまとめられ、あらかじめ確認・準備すべきことが具体的に示されている。 同氏は「本手引きの提供などの活動を通じて、かかりつけ医が必要な時に適切にオンライン診療を実施できるよう、日本医師会としてしっかりとサポートしていきたい」とまとめた。

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第107回 急性期病院で増える要介護高齢者、介護力強化の具体策とは?

2022年度以降、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になり始めた。社会の負担も増加する中、急性期医療・高度急性期医療病床においても、転倒骨折や脳梗塞・急性心筋梗塞などにより、高齢者が入院するケースが増えている。高齢患者は介護や介助が必要になることが少なくないが、急性期病院では介護職員が極めて不足し、介護需要に十分対応できないことで患者の状態悪化を招き、要介護高齢者が増加。そのため、「要介護者は急性期病棟で作られている」と、日本慢性期医療協会(日慢協)の武久 洋三会長は指摘する。4月14日の定例記者会見では、急性期病院における介護力強化の具体的な対策を提案した。要介護者の増加に対し介護人材は不足武久氏は「急性期病院において介護力を強化することが必要不可欠」とし、要介護者を増やさない施策をとらなければ、介護現場の人材不足はいつまでたっても解消しないとの認識を述べた。そのうえで、「介護体制危機」に対処するために、現状と対策を3つの方向性に分けて以下のように示した。(1)病院に高齢患者が増えているのに、介護職員(看護補助者)が来てくれない(2)介護業務内容によって3つの職種に分けてはどうか(3)急性期病院での介護職員不足による要介護者の増加を食い止めなければならない介護補助者の業務の明確化と適切な処遇を(1)については次のように認識を示した。介護職員は、病院では「看護補助者」と呼ばれ、国家資格者である「介護福祉士」でもその専門性が認められず、看護補助者として、看護師の命令・指示・管理のもとに業務を遂行している。介護保険施設に勤務する介護職員には、処遇改善給付金があるが、病院勤務には処遇改善加算はなく、給与面でも差がある。そのため、医療現場では介護職員が集まらず、看護師がみなし看護補助者として介護業務にあたっているのが実情だ。しかし、看護師は主に看護業務に偏りがちで、介護業務の適正施行に問題がある。そこで、武久氏は「国は病院で勤務してくれる介護専門職を集めることに最大の努力をすべき」と述べ、「病院で勤務する介護職員に対しても処遇改善給付金などの対応をする」および「プライドを持って働けるように、『看護補助者』という職名を、もっと主体性を持った実態に沿ったものにする」ことを提案。介護分野だけでなく、医療分野においても介護福祉士や介護専門職を適切に評価すべきと強調した。(2)の「3つの職種」に関しては、看護補助者のうち、患者の直接的なケアを担う職員は「介護職員」、患者に直接接することのない周辺業務を担う職員は「介護助手」、診療にかかわる事務業務を担う職員は「看護事務」などと、業務内容に応じた名称に変更することを提案。また、介護ケアの国家資格取得者である介護福祉士は急性期病棟に配置すべきと述べた。そのうえで、介護職員を介護福祉士、専門介護職、介護助手と大きく3つに分けることを提案した。「急性期病棟が要介護者を作っている」背景とは(3)に対して、武久氏は「要介護者を作っているのは急性期病棟」と述べた。その理由として、急性期病棟では介護職員が十分に配置されていないことから、認知症状がみられる患者や、歩行不安定な患者に対して身体抑止を行ったり、膀胱留置バルーンカテーテルを挿入したりすることで、介護業務を減らしている実態を指摘。臥床状態が続くことで筋力が低下、廃用が生じ、要介護状態になる因果関係を示した。そのうえで、現在、病院で働く介護職員の2倍以上の介護職員を配置しなければ、安易なバルーン挿入や身体抑制行為はなくならないと予想した。診療報酬上の対応策として病院にも基準介護の導入を人材確保には診療報酬上の対応が必要になる。「看護配置7対1以上」などの基準看護があるが、武久氏は「介護配置〇対1以上」などの基準介護の導入が病院にも必要であるとの見解を示した。ちなみに、2040年には団塊の世代は92歳前後になる。92歳前後は女性の死亡年齢の最頻値で、2040年の要介護者数は806万人と推計されている。介護保険サービス・施設に従事する介護職員だけで、現在より約70万人多い、約280万人が必要といわれる。さらに病院で従事する必要介護職員数を合わせると、もっと多くの介護職員を確保しなければならない。確保の展望はどうか。2040年に20歳になる人口は約80万人。現在、20歳は約120万人だが、今年の介護福祉士国家試験合格者数はわずか6万人で5%を占めている。2040年は人口比で現在以上の数を確保できるはずもない。周辺国も、あと20年もすると若年労働者が減って、日本に来て働いてくれなくなる可能性がある。新たに要介護者になる人を減らさないと、日本の介護がパンクするのは時間の問題となっている。

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小児自閉スペクトラム症に対するリスペリドンとアリピプラゾール~システマティックレビュー

 アルゼンチン・Instituto Universitario Hospital Italiano de Buenos AiresのCecilia Fieiras氏らは、小児自閉スペクトラム症(ASD)に対するリスペリドンおよびアリピプラゾールの有効性と安全性を評価するため、システマティックレビューのオーバーレビューを実施した。その結果、アリピプラゾールおよびリスペリドンは、短期的なフォローアップにおいて、ASD症状の重症度を改善する可能性があるものの、有害事象に対して注意が必要であることが示された。BMJ Evidence-Based Medicine誌オンライン版2022年1月31日号の報告。 2021年10月までに公表された研究を、言語や発行日を制限することなくCochrane Central Register of Controlled Trials、MEDLINE、Embase、PsycInfo、Epistemonikosより検索した。対象研究は、12歳以下のASD患児を対象にリスペリドンおよびアリピプラゾールによる治療(投与量の制限なし)を検討した研究。含まれたシステマティックレビューはAMSTAR 2を用いて方法論的質を評価し、研究実施者が行った分析に従いGRADEシステムによるエビデンスの確実性を分析に含めた。専門家グループが合意した中核および非中核のASD症状に影響を及ぼす9つの重要なアウトカムについて評価を行った。 主な結果は以下のとおり。・22件のシステマティックレビューが特定されたが、その内16件はAMSTAR 2による信頼性が非常に低く、分析対象から除外した。・アリピプラゾールおよびリスペリドンは、プラセボと比較し、症状重症度、反復行動、不適切な言葉遣い、社会的引きこもり、行動上の問題に対する有効性が認められた。・ほとんどのアウトカムに関するエビデンスの確実性は、中程度であった。・リスペリドンおよびアリピプラゾールは、代謝性および神経学的有害事象との関連が認められた。・フォローアップ期間は、短期的であった。

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第107回 会長選前に日医で内紛勃発、リフィル処方箋導入で松原副会長が中川会長を批判

中川会長を批判する文書を大阪府地区医師会役員宛に送付こんにちは。医療ジャーナリストの萬田 桃です。医師や医療機関に起こった、あるいは医師や医療機関が起こした事件や、医療現場のフシギな出来事などについて、あれやこれや書いていきたいと思います。ゴールデンウイーク前半は残雪期の春山を楽しむため、尾瀬の燧ヶ岳を登って来ました。群馬県側の大清水登山口から長蔵小屋に入り一泊。翌日、長英新道ルートでピークを目指しました。この時期の尾瀬はまだ積雪がかなりあり、冬山装備も必要なので一般登山者は少なく、静かな山旅を堪能できます。実際、長蔵小屋の宿泊はわずか4パーティーと快適だったのですが、食堂での食事はマスク着用で飲酒は禁止、会話も最小限でという厳格ルールには参りました。東京の飲食店の多くは、コロナ前と同じような活気が戻ってきています。山の中でももう少しルールを緩めてもいいのでは、とお通夜のような食事を取りながら思った次第です。さて、リフィル処方箋を巡って、日本医師会で“内紛”が起きています。4月27日付のRISFAXは「日医・松原副会長が中川会長を猛批判」という記事タイトルで、日本医師会の松原 謙二副会長が自身の地元の大阪府地区医師会役員宛に、長年日医が反対してきたリフィル処方箋導入を今回の改定で“飲ん”でしまった中川 俊男会長を批判する文書を送ったと報じました。「わずかな見かけだけのプラス改定のために禁じ手を用いるなど言語道断」同文書では、リフィル処方箋について「診察を省略して、 患者の希望と薬剤師の判断に任せるなど、患者を守る医師としての処方権を放棄したも同然」と主張。リフィル処方の導入を巡る経緯については「厚生労働省幹部から伝え聞いた話」として、財務省と厚労省から5つの医療費抑制の提案がなされ、中川会長が「表面上のプラス改定のためにリフィル処方を選んだ」としています。その上で、中川会長の対応について「わずかな見かけだけのプラス改定のために禁じ手を用いるなど言語道断」と強く批判しています。m3.com等の報道によれば、同じ27日、定例記者会見を行った中川会長は、「報道されている内容は、改定率や改定の経緯も含めて、日医とは違う考えをお持ちだということ」反論、「日医がリフィル処方箋の導入を求めて導入されたという事実はない。後藤 茂之厚労相と鈴木 俊一財務相の大臣折衝は非常に厳格なものであり、そこで政府としての結論として導入を決めたということ」と話したとのことです。この日の定例記者会見は、日医が新たにまとめた「かかりつけ医」の機能などの考え方を初めて公表する重要な場でしたが、松原副会長は出席予定だったにもかかわらず欠席しています。次期会長選に出馬する意向を固めた中川会長現職の副会長が会長を批判する文書を出すのは極めて異例のことです。ただ、既にこの批判文書に至る前哨戦がありました。それは、3月27日に開かれた日本医師会の臨時代議委員会です。茂松 茂人代議員(松原副会長の出身母体である大阪府医師会会長)が質問で、「リフィル処方箋の導入は改定率との交換条件だったとの一部報道もある」としてその真偽をただしたのです。この時も中川会長は交換条件について「全くそんな事実はない」と回答しています。またこの場では柵木 充明代議員(愛知県医師会会長)も、「使途が決まっている分を除いた上で、リフィル処方箋導入などによるマイナス要因を考慮すればマイナス改定ではないか」とリフィル処方箋導入を批判する質問をしています。俄然きな臭くなってきた日本医師会ですが、これらの動きは中川会長が6月に行われる予定の次期日本医師会長選に出馬する意向を固めたことと無縁ではないでしょう。4月22日付の北海道新聞は中川会長が再選を目指して会長選に出馬する意向を固めたとして、「やらなければならない仕事が山積している。(出馬を)前向きに検討している」という中川氏の言葉を報じています。ポスト中川の擁立の動き活発化かちなみに中川会長が「表面上のプラス改定のためにリフィル処方を選んだ」というのは、本連載の「第92回 改定率で面目保つも「リフィル処方」導入で財務省に“負け”た日医・中川会長」でも詳しく書いたように、ほぼ事実として捉える向きは多いようです。しかし、それを事実と認めてしまっては、日医会長の面目が立ちません。茂松・大阪府医師会会長、松原・日医副会長ら大阪府医師会陣営や、愛知県医師会陣営が次期日医会長選に挑むかどうかは現時点ではわかりませんが、松原副会長の批判文書が中川会長の“弱点”(今回の診療報酬改定での“失態”)を突いたのは確かでしょう。中川会長を巡っては、政界とのパイプの細さや、コロナ対応などで国民のさまざまな批判を浴びたことなど、その指導力を疑問視する声もあります。最近では4月20日の定例記者会見で「マスクを外すのは新型コロナウイルス感染症が終息した時」「ウィズコロナの状態でマスクを外す時期は来ない」などと発言したことに対し、脱マスクが進む海外の状況とのズレに、ネット上では批判が飛び交いました。そして1週間後の4月27日の定例記者会見では「屋外で、他の人と十分距離がとれている場合は、マスクを外す対応をとって頂きたい」と発言し、その一貫性のなさが再び話題となっています。また日医の政治団体、日本医師連盟の集票力にも陰りが見えています。夏の参院選を控え、ポスト中川会長の擁立を画策する動きが活発化するかもしれません。もっとも、大阪府医師会陣営は、リフィル処方箋やオンライン診療などに対し、中川会長よりもさらに激しい反対を表明しており、岸田政権側からどう見られるかは微妙です。日医会長選は6月4日に立候補を締め切り、6月25日の定例代議員会で投開票が行われます。松原副会長の処遇も含め、これから1ヵ月間の日医内部の動きに注目です。

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コロナ外来患者に処方される抗菌薬、何が多い?/JAMA

 抗菌薬の使用は新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)を含むウイルスに対し、効果のない治療法であることは自明である。そこで、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)のSharon V Tsay氏らは新型コロナ外来の高齢者に対する抗菌薬の処方状況を調査した。その結果、メディケア被保険者の新型コロナ外来患者の30%に抗菌薬が処方されており、そのうち50.7%がアジスロマイシンであったことも明らかになった。JAMA誌オンライン版2022年4月8日号にリサーチレターとして掲載された。 本研究は医療保険メディケアのキャリアクレームとパートDのイベントファイルを使用し、新型コロナ外来患者の診察とそれに関連して抗菌薬を処方された65歳以上の被保険者を特定。また、年齢、性別、人種、処方場所ごとに、抗菌薬を「処方された」または「処方されなかった」新型コロナ感染した被保険者の分布を比較するために、カイ二乗検定を行った。 主な結果は以下のとおり。・2020年4月~2021年4月の期間、116万9,120例が外来受診し、そのうち34万6,204例(29.6%)に抗菌薬が処方されていた。処方量は月ごとに異なり、新型コロナが感染拡大した2020~21年の冬にはその処方割合は高くなった(範囲:17.5%[2020年5月]~33.3%[2020年10月])。・処方は病院の救急外来が最も高く(33.9%)、次に遠隔診療(28.4%)、Urgent care*(25.8%)、診療所(23.9%)と続いた。・最も頻繁に処方された抗菌薬はアジスロマイシン(50.7%)であり、次にドキシサイクリン(13.0%)、アモキシシリン(9.4%)、レボフロキサシン(6.7%)だった。・アジスロマイシンの処方割合が最も高かったのはUrgent care(60.1%)で、遠隔医療(55.7%)、診療所(51.5%)、病院の救急外来(47.4%)と続いた。・年齢、性別、処方場所にも違いが観察された。・非ヒスパニック系白人患者には、ほかの人種および民族グループ(アメリカインディアン/アラスカ先住民24.1%、アジア/太平洋諸島人26.5%、黒人またはアフリカ系アメリカ人23.2%、ヒスパニック系28.8%)よりも頻繁に新型コロナに対して抗菌薬が処方されていた(30.6%)。*Urgent care:急病診療所。かかりつけの医師やクリニックが閉まっている場合に利用する施設 なお、研究者らは「新型コロナ治療にアジスロマイシンの利点は示されていないうえ、抗菌薬の耐性に影響を及ぼす。また、本研究は米国全人口やメディケア処方薬の適用範囲ではない65歳以上の集団を代表するものではないかもしれないが、外来患者での抗菌薬の処方を適正化し、高齢者集団における新型コロナのようなウイルス感染症に対する不要な抗菌薬の使用を回避することの重要性を強調する」としている。

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うつ病とドライアイ症状との関係~DREAM研究

 うつ病患者は、ドライアイ症状を有する割合が高いといわれているが、ドライアイ症状の重症度とうつ病との関連はよくわかっていない。米国・ペンシルベニア大学のYi Zhou氏らは、うつ病とドライアイ症状の重症度、兆候、炎症マーカーとの関連を調査した。その結果、うつ病はドライアイ症状の重症度および全体的な兆候と関連しており、中等度~重度のドライアイ症状を有するうつ病患者では、ドライアイ症状がより重度である可能性が示唆された。JAMA Ophthalmology誌2022年4月1日号の報告。 2014年10月~2016年7月、ドライアイの中等度~重度の症状および兆候を有する患者を対象に実施されたランダム化比較試験「DREAM(Dry Eye Assessment and Management)研究」のデータに基づき、2020年4月~12月に2次的横断および縦断分析を行った。米国17州の眼科および検眼センター27ヵ所で登録された535例を1年間フォローアップした。SF-36の精神的側面サマリー(MCS)スコア42以下をうつ病と定義し、スクリーニングを実施した。ドライアイ症状は眼表面疾患指数(OSDI)およびBrief Ocular Discomfort Index(BODI)、ドライアイの兆候は、涙液層破壊時間(BUT)、Schirmer試験、フルオレセイン角結膜染色、涙液浸透圧、マイボーム腺機能不全(MGD)による評価を、ベースライン時、6ヵ月時点、12ヵ月時点で行った。すべての兆候より、複合ドライアイ兆候スコアを算出した。一部の対象患者に対して、炎症マーカー(涙液中のサイトカイン、結膜表面細胞によるHLA-DR発現)の測定を行った。ドライアイの特徴は、うつ病患者と非うつ病患者で評価し、年齢、性別、人種、受診、ベースライン時の併存疾患で調整を行った。 主な結果は以下のとおり。・対象患者535例の平均年齢は58±13.2歳、女性の割合は81%(434例)、白人の割合は74.4%(398例)であった。・スクリーニングでうつ病と診断された患者では、ドライアイ症状の悪化が認められた。 【OSDI】エフェクトサイズ:0.45、p<0.001 【BODI】同:0.46、p<0.001 【複合ドライアイ兆候スコア】同:0.21、p=0.006・MCSスコアが低い(うつ病重症度が高い)患者では、ベースライン時(Spearman ρ=-0.09、p=0.03)、6ヵ月時(同:-0.20、p<0.001)、12ヵ月時(同:-0.21、p<0.001)のOSDIスコアが高かった。・うつ病患者と非うつ病患者において、炎症マーカーの差は認められなかった。 著者らは「これらの結果は、ドライアイ症状を有する患者のマネジメントにおいて、併存疾患としてのうつ病を考慮すべきであることを示唆している。うつ病とドライアイ症状との関連を明らかにするためにも、さらなる研究が求められる」としている。

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高血圧合併妊娠において、非重症域の高血圧症の妊婦、目標<140/90mmHgの積極的治療が有用(解説:三戸麻子氏)

 これまで、母体死亡等の重篤な合併症を防ぐ目的から、160/110(105)mmHg以上の重症域の高血圧に対しては、降圧加療を行うことは共通の認識があった。しかし、140/90mmHg以上160/110(105)mmHg未満の非重症域の高血圧に対する治療方針は、一定していなかった。その理由は、妊娠中の降圧は母体の重症高血圧への移行を防ぐものの、他の母児合併症を改善させられるのかどうか、また児への血流不全による胎児発育遅延の懸念や、降圧薬を使用すること自体による児への悪影響が懸念されていたからである。2015年にMageeらによるControl of Hypertension in Pregnancy Study(CHIPS)の結果が報告され、妊娠中の拡張期血圧85mmHgを目標に降圧した群(tight control群)では、拡張期血圧100mmHgを目標に降圧した群(less tight control群)と比較して、児への悪影響を認めることなく、母体の重症高血圧への移行を有意に防げたことが示された。また、その後の追加解析で、重症高血圧を認めること自体が、母体だけではなくpregnancy lossや児の48時間以上のNICU入室といった複合アウトカムと関連していることが示された。しかし米国は、非重症域の高血圧に対し降圧加療を行うことが、母児両方にメリットがあることを示すには、CHIPStrialではパワー不足であるとし、降圧開始基準を重症高血圧に据え置いていた。 今回発表された、米国発のCHAPstudyの結果では、高血圧合併妊娠女性を対象とし、140/90mmHg未満を目指して降圧するactive treatment群が、160/105mmHgになって初めて治療を開始する従来治療群と比較して、重症高血圧または臓器障害を認める妊娠高血圧腎症(preeclampsia with severe features)/35週未満の早産/胎盤早期剥離/児死亡の複合アウトカムを有意に改善させた。また、安全性アウトカムである児のsmall for gestational ageも両群で差を認めなかった。CHIPStrialでは認められなかった、preeclampsia with severe featuresや35週未満の早産予防に対しても、積極的な降圧の効果が認められたのは特筆すべきである。これにより、米国における高血圧合併妊娠の妊娠中の降圧開始血圧/目標血圧値が引き下げられることが予想される。 本研究の対象集団は、主にnon hispanic black、non hispanic white、hispanicであり、アジア人種に関しての記載はない。また、ベースラインのBMIが両群ともに37であり、本邦の特徴とは異なることから、注意が必要である。また、本研究で使用された降圧薬は、ファーストラインがラベタロールとニフェジピン、追加投与が必要な場合はメチルドパ、アムロジピンが使用されている。

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第110回 天然痘を撲滅したワクチンの効果に皮膚共生細菌がどうやら貢献

生身のワクシニアウイルスを皮内にちくちくと刺し入れるワクチン接種の甲斐あって天然痘は世界から実質的に姿を消し、世界保健機関(WHO)は1980年にその根絶を宣言しました。その宣言から数十年が経つ今になってようやくワクチン皮内投与後の免疫反応の後ろ盾と思しき仕組みがマウス実験で示唆されました1,2)。その仕組みとはワクチン接種部位への皮膚共生細菌の集合です。英国ケンブリッジ大学等の研究チームは無菌マウスや非無菌マウスにワクシニアウイルスを接種し、その免疫反応を調べました。また、非無菌マウスに細菌駆除薬・抗生物質を投与したときのワクチンへの影響も検討しました。接種から6日後にどのマウスにもワクチン接種皮膚領域に人への接種と同様に傷跡(lesion)が生じました。しかし、ワクチンが効いていることの証拠とこれまでみなされてきたその傷跡の大きさは一様ではなく、抗生物質非投与マウスの傷跡は他のマウスより大きめでした。今回のマウス実験によるとこれまで理由が不明だったその傷跡はワクチン接種部位に寄り付く細菌の大幅な増加に端を発するようです。細菌が寄り付く接種部位には細菌感染の特徴である好中球動員が認められました。研究リーダーのGeoffrey Smith氏によるとそれら好中球や他の細胞が傷跡の形成を促すのであり、つまり傷跡はワクシニアウイルスによるのではなく細菌を原因とします3)。ワクチン接種部位への免疫細胞の動員は抗生物質投与マウスでは乏しく、傷跡がより大きいことと好中球や特定のT細胞がより多く集っていることが関連しました。また、ワクチン接種後しばらくすると白血球の幾つかは減少に転じましたが、抗生物質非投与マウスの好中球は例外で、むしろ増え続けました。皮膚共生細菌は感染阻止抗体の生成にも貢献しているようです。ワクチンは抗生物質投与や菌保有の有無にかかわらずマウスの感染も防ぎましたが、無菌ではないマウスへのワクチン接種後の感染阻止抗体活性は無菌マウスへの接種を3倍上回りました。それらの結果によると、ワクチン接種部位に寄り付く細菌がワクチン接種に伴う免疫反応の拠り所の一つとなっているのでしょう。ただしまだ断言はできません。というのも実験で使われた無菌マウスは微生物と無縁ゆえ免疫系が未熟かもしれず、得られた結果は微生物欠如ではなく免疫の未熟さに起因するとも言えなくもないからです。今では使われなくなった天然痘ワクチンのような皮内投与ワクチンは世界の多くでもはや出番が減っていて意義が薄れています。皮内投与ワクチンは非常に有効ですがとても痛く、筋注ワクチンの方が好まれるからです。そういう意義はさておき皮膚細菌のいっそうの協力は皮内投与ワクチンをさらに有効にする手立てになりそうです。細菌を後ろ盾とする免疫反応強化で皮内ワクチンの効果を高めうると今回の研究を率いたSmith氏は考えています3)。参考1)Shmeleva EV, et al. PLoS Pathog. 2022 Apr 21;18:e1009854.2)Skin bacteria may boost immune response of mice infected with smallpox vaccine / Eurekalert3)Smallpox Vaccine Recruits Skin Bacteria to Fight Disease / TheScientist

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14%の医師がコロナ前より年収増と回答、理由は?/1,000人アンケート

 ケアネットでは、3月10日(木)に会員医師1,000人を対象に、インターネットによる「年収に関するアンケート」を行った。その中で新型コロナ禍前と比較した年収の変化について尋ねたところ、増えた(かなり増えた+やや増えた)と回答したのは14%、ほぼ変わらないと回答したのが66%、減った(かなり減った+やや減った)と回答したのは20%だった。年収2千万円を境に「増えた」と回答した医師が増加 新型コロナ禍前と比較した年収の変化を年収別にみると、年収2千万円未満では「増えた(かなり増えた+やや増えた)」と答えたのは10%だったのに対し、年収2千万円以上では25%と多い傾向がみられた。 年齢別にみると、35歳以下では「増えた(かなり増えた+やや増えた)」と回答したのが25%だったのに対し66歳以上では6%と、年齢が上がるごとにその割合が低下する傾向がみられた。逆に「減った(かなり減った+やや減った)」という回答は35歳以下では11%だったの対し66歳以上では32%と、年齢が上がるごとに増加した。開業医では「増えた」医師も「減った」医師も多い傾向 開業医と勤務医でそれぞれ傾向をみると、開業医では「増えた(かなり増えた+やや増えた)」が17%、「ほぼ変わらない」が52%、「減った(かなり減った+やや減った)」が32%だったのに対し、勤務医では「増えた」が13%、「ほぼ変わらない」が70%、「減った」が17%だった。 診療科別にみると、精神科や神経内科、呼吸器内科では「増えた(かなり増えた+やや増えた)」と回答した医師が20%以上となり、他科と比較して多い傾向がみられた。年収が増えた理由、影響大なのはワクチンバイト? 自由記述で年収が変化した(あるいは変わらない)理由を尋ねたところ、「かなり増えた」と回答した医師では、「コロナ補助金で(60代、内科開業医)」という声のほか、「ワクチンバイトをしまくったから(30代、眼科開業医)」とワクチンバイトを理由に挙げる人が多かった。 「やや増えた」と回答した医師では、「コロナに関係なく需要が増えている(30代、精神科開業医)」といった声のほか、「コロナ病棟をみていることの手当(40代、呼吸器内科勤務医)」等手当やワクチンバイトを挙げる人が多かった。 全体の60%以上を占めた「ほぼ変わらない」と回答した医師では、「コロナ感染対応が多いが、そのリスクに見合うだけのトータルでの増収はない(危険手当での増分≒外勤減分)(30代、小児科勤務医)」、「感染流行で患者が減少しても、その後感染が収まれば患者が増えるから(40代、麻酔科勤務医)」等プラスマイナスがあり、結果的に「変わらない」という声が多く聞かれた。 「かなり減った」「やや減った」と回答した医師が挙げた理由としては、「手術減、患者減でインセンティブが減った(40代、消化器外科勤務医)」、「患者数の激減(60代、小児科開業医)」など、患者数の減少が響いているという声が多くみられた。 上記のほか、男女別、病床数別、勤務先別等の回答について、以下のページで詳細結果を発表している。医師の年収に関するアンケート2022【第5回】コロナ禍前との年収の比較

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日本人の身体活動と認知症リスク

 一日の身体活動(PA)や中等度以上の活発な身体活動(MVPA)と認知症との関連を明らかにするため、国立がん研究センターの井平 光氏らは、大規模長期フォローアップ・プロスペクティブ研究を実施した。その結果、とくに男性において休日のMVPAレベルの高さは、認知症リスクの低下に寄与する可能性が示唆された。JAMA Network Open誌2022年3月1日号の報告。 本プロスペクティブコホート研究は、2000~03年に国内8地域で行われた多目的コホート研究(JPHC Study)の認知障害プロスペクティブ研究(Prospective Disabling Dementia Study)で収集されたデータを用いて実施された。参加対象者は、認知障害に関する利用可能なフォローアップデータを有する成人50~79歳。毎日の総PA、総MVPA、休日のMVPAのデータを収集し、データ分析は2019年2月~2021年7月に行われた。主要アウトカムは、全国介護保険制度に基づく2006~16年(確認期間)の認知障害発生率とした。毎日の総PA、総MVPA、休日のMVPAに関連する認知症リスクは、多変量調整ハザード比(aHR)を用いて算出した。 主な結果は以下のとおり。・参加対象者4万3,896人(平均年齢:61.0±7.5歳、女性の割合:53.9%[2万3,659人])のうち、確認期間にケアを必要とする認知症と新たに診断された人は5,010人(発生までの期間:9.5±2.8年)であった。・総PA量の最も多い群は、最も少ない群と比較し、認知症リスクが男女ともに低かった。・総MVPAおよび休日のMVPAにおいても、同様の関連が認められた。 ●総PA 【男性】aHR:0.75、95%CI:0.66~0.85、P for trend<0.001 【女性】aHR:0.75、95%CI:0.67~0.84、P for trend<0.001 ●総MVPA 【男性】aHR:0.74、95%CI:0.65~0.84、P for trend<0.001 【女性】aHR:0.74、95%CI:0.66~0.83、P for trend<0.001 ●休日のMVPA 【男性】aHR:0.59、95%CI:0.53~0.67、P for trend<0.001 【女性】aHR:0.70、95%CI:0.63~0.78、P for trend<0.001・認知症診断までの期間が7年以内の男性、8年以内の女性を除くと、これらの関連は消失した。 【男性】aHR:0.93、95%CI:0.77~1.12 【女性】aHR:0.86、95%CI:0.71~1.04・認知症診断までの期間が9年以内の人を除外した後、休日のMVPA量の最も多い群における最も少ない群と比較した認知症リスクは、男性で有意に低いままであった(aHR:0.72、95%CI:0.56~0.92、P for trend=0.004)。

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第28回 原因は1つとは限らない【救急診療の基礎知識】

●今回のPoint1)検査で異常値をみつけたからといって今回の原因とは限らない。2)検査で異常が認められないからといって異常なしとは限らない。3)症状を説明し得るか、結論付ける前に再考を!【症例】81歳男性。意識障害自宅で反応が乏しいところを仕事から帰宅した息子が発見し救急要請。●受診時のバイタルサイン意識20/JCS血圧148/81mmHg脈拍92回/分(整)呼吸18回/分SpO295%(RA)体温36.1℃瞳孔4/3.5 +/+既往歴認知症、高血圧、脂質異常症、便秘、不眠内服薬ドネペジル塩酸塩、トリクロルメチアジド、アトルバスタチンカルシウム水和物、酸化マグネシウム、ゾルピデム酒石酸塩所見顔面の麻痺ははっきりしないが、左上肢の運動障害あり検査の異常が今回の原因とは限らない採血、心電図、X線、CTなどの検査を行い異常がみつかることは、よくあります。特に高齢者の場合にはその頻度は高く、むしろまったく検査に異常が認められないことの方が多いでしょう。しかし、異常を認めるからといって今回の主訴の要因かというとそんなことはありません。腎機能障害、肝機能障害、貧血、電解質異常、中には急を要する場合もありますが、症状とは関係なく検査の異常が認められることはよくあるものです。そのため、検査結果は常に病歴や身体所見、バイタルサインを考慮した結果の解釈が重要です。以前から数値や所見が変わっていなければ、基本的には今回の症状とは関係ないことが多いですよね。慢性腎臓病患者のCr、Hb、心筋梗塞の既往のある患者の心電図など、けっして正常値でありません。急性の変化か否かが、1つのポイントとなりますので、以前の検査結果と比較することを徹底しましょう。検査で異常が認められないから原因ではないとは限らないコロナ禍となり早2年が経過しました。抗原検査、PCRなど何回施行したか覚えていないほど、皆さんも検査の機会があったと思います。抗原陰性だからコロナではない、PCR陰性だからコロナではない、そんなことないことは皆さんもよく理解していると思います。頭痛患者で頭部CTが陰性だからクモ膜下出血ではない、肺炎疑い患者でX線所見陰性だから肺炎ではない、CRPが陰性だから重篤な病気は否定的、CO中毒疑い患者の一酸化炭素ヘモグロビン(CO-Hb)が正常値だからCO中毒ではないなど、例を挙げたらきりがありません。皆さんも自身で施行した検査結果で異常の1つや2つ、経験ありますよね?!原因が1つとは限らない今回の症例の原因、皆さんは何だと思いますか? もちろんこれだけでは原因の特定は難しいかもしれませんが、高齢男性の急性経過の意識障害で麻痺もあるとなると脳梗塞や脳出血などの脳卒中が考えやすいと思います。低血糖や大動脈解離、痙攣なども“stroke mimics”の代表であるため考えますが、例えばMRI検査を実施し、画像所見が光っていたらどうでしょうか? MRIで高信号な部分があるのであれば、「原因は脳梗塞で決まり」。それでよいのでしょうか?脳梗塞の病巣から症状が完全に説明できる場合にはOKですが、「この病巣で意識障害来すかな…」「こんな症状でるのかなぁ…」こんなことってありますよね。このような場合には必ず「こんなこともあるのだろう」と思考停止するのではなく、他に症状を説明し得る原因があるのではないかと再考する必要があります。この患者さんの場合には、脳梗塞に加え低栄養状態に伴うビタミン欠乏、ゾルピデム酒石酸塩による薬剤性などの影響も考えられました。ビタミンB1欠乏に伴うウェルニッケ脳症は他疾患に合併することはけっして珍しくありません1)。また、高齢者の場合には「くすりもりすく」と考え、常に薬剤の影響を考える必要があります。きちんと薬は飲んでいるのに…患者さんが訴える症状が、内服している薬剤によるものであると疑うのは、どんなときでしょうか?新規の薬剤が導入され、その後からの症状であれば疑うことは簡単です。また、用法、用量を誤って内服してしまった場合なども、その情報が得られれば薬剤性を疑うのは容易ですよね。意外と見落とされがちなのが、腎機能や肝機能の悪化に伴う薬効の増強や電解質異常などです。フレイルの高齢者は大抵の場合、食事摂取量が減少しています。数日の単位では大きな変化はなくても、数ヵ月の単位でみると体重も減少し、食事だけでなく水分の摂取も減少していることがほとんどです。そのような場合に、「ご飯は食べてますか?」と聞くだけでは不十分で、具体的に「何をどれだけ食べているのか」「数ヵ月、半年前と比較してどの程度食事摂取量や体重が変化したか」を確認するとよいでしょう。「ご飯は食べてます」という本人や家族の返答をそのまま鵜呑みにするのではなく、具体的に確認することをお勧めします。骨粗鬆症に対するビタミンD製剤による高Ca血症、利尿薬内服に伴う脚気心、眠剤など、ありとあらゆる薬の血中濃度が増加することに伴う、さまざまな症状が引き起こされかねません。薬の変更、追加がなくても「くすりもりすく」を常に意識しておきましょう。最後に高齢者は複数の基礎疾患を併せ持ち、多数の薬剤を内服しています。そのような患者が急性疾患に罹患すると検査の異常は複数存在するでしょう。時には検査が優先される場面もあるとは思いますが、常にその変化がいつからのものなのか、症状を説明しうるものなのか、いちいち考え検査結果を解釈するようにしましょう。1)Leon G. Clinicians Who Miss Wernicke Encephalopathy Are Frequently Called Defendants. Toxicology Rounds. Emergency Medicine News. 2019;41:p.14.

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audible(オーディブル)について【Dr. 中島の 新・徒然草】(424)

四百二十四の段 audible(オーディブル)についてゴールデンウィークも、早や後半に突入。皆さん、ゆっくり休めていますか?私はインドア派なので、Amazon Kindleでもっぱら読書。でも、最近になってスマホやパソコンの画面を見ていると、目が疲れやすくなりました。というわけで、もっぱら耳を活用しております。YouTubeを聴くほかに、最近はaudibleも聴くようになりました。audibleというのはAmazonが提供する朗読サービス、いわゆるオーディオブックです。12万タイトルを月額1,500円で聴き放題。なんといっても、目を使わないので楽です。ただし、聴きたい本に限って12万タイトルに入っていなかったりします。このような場合には、別に料金を支払って購入しなくてはなりません。ちょっと残念ですね。さて、これまで私が聴いて良かった、外れのない小説を紹介しておきましょう。『同志少女よ、敵を撃て』(逢坂 冬馬)先日、この欄で紹介した独ソ戦についての小説ですが、もうaudibleに収録されています。すでに活字で読んでいたので、冒頭だけ聴きました。『パッとしない子』(辻村 深月)かつての教え子だった男性アイドルが、母校を訪ねてくるという物語。楽しいというよりも怖い話です。『コンビニ人間』(村田 沙耶香)コンビニでのアルバイトと、自分の人生が一体化してしまった人の話。第155回の芥川龍之介賞受賞作ですが、難解なところがまったくなく、週刊誌の記事を読むみたいに楽しめます。『ジョーカー・ゲーム』(柳 広司)昭和12年の日本を舞台にしたスパイ小説で、第30回吉川英治文学新人賞と第62回日本推理作家協会賞を受賞しています。スピード感のあるところがいいですね。『密封 奥右筆秘帳』(上田 秀人)奥右筆(おくゆうひつ)というのは江戸幕府の役職の1つで、公文書の作成や管理をするお役人です。その役職にある立花併右衛門(たちばなへいえもん)の身にふりかかる事件を通して江戸時代を描く小説ですが、この奥右筆シリーズは聴き出したらやめられません。なんと著者の上田 秀人先生の本業は歯科医師だそうです。私はもっぱら自動車通勤の行き帰りにaudibleを聴いています。よかったら読者の皆さんも試してみてください。最後に1句春霞 小説聴きつつ 運転す

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マージャンは認知力の低下に有効【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第209回

マージャンは認知力の低下に有効photo-ACより使用麻雀(マージャン)は認知症の予防になるということで、健康麻雀と称して高齢者施設でプレイしている映像を何度か見たことがあります。しかし、「本当に医学的な根拠があるのだろうか?」という疑問をずっと持っていました。そうこうしているうちに新型コロナが流行し、接触感染の重要経路となりうる麻雀から、多くの人が離れてしまいました。さびしい限りです。Ding M, et al.Mahjong Playing and Leisure Physical Activity Alleviate Cognitive Symptoms in Older Community Residents.J Aging Phys Act. 2022 Feb 1;30(1):89-97.麻雀に限らず、頭を使う趣味というのは、認知機能の低下をある程度予防することができます。たとえば、数独やパズルなどがそうで、入院中の患者さんが、よくパズル雑誌を解いている光景を目にします。この研究は、麻雀をすることで、軽度認知障害(MCI)が予防できるかどうかを検討した論文です。MCIは、健康と病的な認知症の間にある症状のことで、「認知症の前段階」として理解されています。日本におけるMCIの有病率は、10%を超えていると考えられます。MCIを持つ高齢者187人と、持たない高齢者489人を登録しました。解析の結果、麻雀を続けている年数は、複数の共変数を補正したMCIの有病率低下と関連していることが明らかになりました(オッズ比:0.595、95%信頼区間[CI]:0.376~0.961、p=0.032)。とくに、身体的活動と麻雀は、MCIの有病率低下に複合的な効果をもたらすことがわかりました。そのため、ほどよい運動・ほどよい麻雀は、かなり認知力低下に有効だと考えられます。よぉし、明日から麻雀だ!……とはいえ、麻雀のやりすぎは痙攣のリスクになるかもしれないので1)、ほどほどに。1)An D, et al. Clinical characteristics and prognosis of mah-jong-induced epilepsy: A cohort review of 56 patients. Epilepsy Behav. 2015 Dec;53:117-9.

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臨床疑問「アジュバントを行うべきStage I 非小細胞肺がん」を考える:会員からの質問に回答【肺がんインタビュー】 第78回

第78回 臨床疑問「アジュバントを行うべきStage I 非小細胞肺がん」を考える:会員からの質問に回答出演:近畿大学医学部 外科学教室 呼吸器外科部門 主任教授 津谷 康大氏病理学的病期分類が第8版に更新され、StageI非小細胞肺がんの概念が一部変わった。新基準のStage Iの中でアジュバントに適した症例はどのようなものか。新たな臨床疑問に応える2つの臨床研究が発表された。このテーマに関するケアネット会員医師の質問について、上記研究の筆頭著者である近畿大学の津谷康大氏に回答いただいた。

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国内初の遺伝子組み換えコロナワクチン「ヌバキソビッド筋注」【下平博士のDIノート】第97回

国内初の遺伝子組み換えコロナワクチン「ヌバキソビッド筋注」今回は、「組み換えコロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン(商品名:ヌバキソビッド筋注、製造販売元:武田薬品工業)」を紹介します。本剤は、わが国で4番目の新型コロナウイルスワクチンとして承認された国内製造ワクチンです。これまでさまざまな理由により先行3剤の新型コロナワクチン接種が受けられなかった人や3回目接種の新たな選択肢として期待されています。<効能・効果>本剤は、SARS-CoV-2による感染症の予防の適応で、2022年4月19日に承認されました。接種対象は18歳以上です。なお、本剤の発症予防効果の持続期間は確立していません。<用法・用量>初回免疫1回0.5mLを2回、通常3週間の間隔をおいて筋肉内に接種します。本剤は2回接種により効果が確認されていることから、原則ほかのSARS-CoV-2に対するワクチンと混同することなく2回接種します。追加免疫1回0.5mLを筋肉内に接種します。通常、本剤2回目の接種から少なくとも6ヵ月経過した後に3回目の接種を行うことができます。<安全性>臨床試験で報告された主な副反応は、圧痛75.3%、疼痛62.2%、疲労52.9%、筋肉痛51.0%、頭痛49.9%、倦怠感41.0%、関節痛23.9%、悪心・嘔吐14.5%などでした。また、重大な副反応として、ショック、アナフィラキシー(頻度不明)が設定されています。<患者さんへの指導例>1.このワクチンを接種することで新型コロナウイルスに対する免疫ができ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発症を予防します。2.医師による問診や検温、診察の結果から接種できるかどうかが判断されます。発熱している人などは本剤の接種を受けることができません。1回目に副反応が現れた場合は、2回目の接種前に医師などに伝えてください。3.本剤の接種当日は激しい運動を避け、接種部位を清潔に保ってください。接種後は健康状態に留意し、接種部位の異常や体調の変化、高熱、痙攣など普段と違う症状がある場合には、速やかに医師の診察を受けてください。4.合計2回を3週間の間隔で筋肉内に接種します。1回目の接種から3週間を超えた場合は、できる限り速やかに本剤の2回目の接種を受けてください。5.初回免疫の2回目接種から少なくとも6ヵ月を経過した人は3回目の接種を受けることができます。6.本剤の接種直後または接種後に、心因性反応を含む血管迷走神経反射として失神が現れることがあります。接種後一定時間は接種施設で待機し、帰宅後もすぐに医師と連絡を取れるようにしておいてください。<Shimo's eyes>わが国で4番目の新型コロナワクチンが登場しました。これまで承認されているワクチンはmRNAワクチンであるコミナティ筋注/同5~11歳用、スパイクバックス筋注と、アデノウイルスベクターワクチンであるバキスゼブリア筋注でしたが、本剤は、初の組み換えスパイクタンパクを抗原とした新型コロナワクチンです。遺伝子組み換えワクチンはすでにB型肝炎ワクチンなどで実用化されており、一般的に安全性が高く副作用が少ないといわれています。今回、国内臨床試験のデータなどをもとに有効性と安全性が確認され、特例承認ではなく通常承認の枠組みが適用されました。本剤は米国・ノババックスが開発し、わが国では武田薬品工業が技術移管を受けて製造販売と流通を担っています。本剤には、免疫の活性化を促進するサポニン由来のアジュバントMatrix-Mが添加されており、組み換えスパイクタンパクと組み合わせることで、SARS-CoV-2に対して中和抗体を作るなどB細胞の賦活化およびキラーT細胞などの細胞性免疫の賦活化が誘導されると考えられています。初回免疫について、米国とメキシコで実施された3万人規模の第III相試験では90.4%、英国で1万5,000人規模の第III相試験では89.7%の発症予防効果が確認されました。国内の日本人に対する臨床試験でも、海外におけるデータと大きく異ならない結果が得られました。副反応としては疼痛、倦怠感などが確認されましたが、ほとんどが軽度~中等度で、既存の新型コロナウイルスワクチンと比べても特別な懸念はないとされています。流通に関しては、凍結を避けた2~8℃での保存であり、通常のワクチンと同様に輸送・保管することが可能です。なお、有効期間は9ヵ月とされ、本剤の1バイアルには10回接種分の用量が充填されています。2022年4月27日、厚生労働省の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会において、本剤を予防接種法に基づく特例臨時接種で使用するワクチンとして、1~3回目接種での使用を想定し、1~2回目接種に用いたワクチンの種類にかかわらず3回目接種への使用が可能となりました。接種開始時期については5月末目途とされています。参考1)PMDA 添付文書 ヌバキソビッド筋注

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「ロナプリーブ」の名称の由来は?【薬剤の意外な名称由来】第81回

第81回 「ロナプリーブ」の名称の由来は?販売名ロナプリーブ®注射液セット 300ロナプリーブ®注射液セット 1332一般名(和名[命名法])カシリビマブ(遺伝子組換え)(JAN)イムデビマブ(遺伝子組換え)(JAN)効能又は効果SARS-CoV-2による感染症及びその発症抑制用法及び用量通常、成人及び12歳以上かつ体重40kg以上の小児には、カシリビマブ(遺伝子組換え)及びイムデビマブ(遺伝子組換え)としてそれぞれ600mgを併用により単回点滴静注又は単回皮下注射する。警告内容とその理由<SARS-CoV-2による感染症の発症抑制>SARS-CoV-2による感染症の予防の基本はワクチンによる予防であり、本剤はワクチンに置き換わるものではない。禁忌内容とその理由禁忌(次の患者には投与しないこと)1 本剤の成分に対し重篤な過敏症の既往歴のある患者※本内容は2022年5月2日時点で公開されているインタビューフォームを基に作成しています。※副作用などの最新の情報については、インタビューフォームまたは添付文書をご確認ください。1)2022年1月改訂(第3版)医薬品インタビューフォーム「ロナプリーブ®注射液セット 300/ロナプリーブ®注射液セット 1332」2)PLUS CHUGAI:製品・安全性

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オピオイドの投与量、どのくらいまで増やしてよい?【非専門医のための緩和ケアTips】第27回

第27回 オピオイドの投与量、どのくらいまで増やしてよい?基本原則を押さえれば、そんなに難しくないオピオイドの調整。といっても、やはり難しく感じる時はあります。どの分野も「その難しさを知って、やっと一人前」という側面はありますからね。今回はオピオイドの投与量についての質問をいただきました。今日の質問大学病院から紹介された頭頸部がんの患者さん、訪問診療で在宅緩和ケアを担当しています。難治性がん疼痛のようで、経口モルヒネ換算で1日に300mgもオピオイドを使っています。こんなに高用量のオピオイドが必要な患者さんを担当したことがないのですが、オピオイドはどのくらいの量まで使うものなのでしょうか。緩和ケアが診療の中心となった10年以上前、私も同じように感じたことがありました。経口モルヒネ換算で300mg/日というと、確かに多く感じますよね。それでも患者さんが痛みを訴える場合、どのくらいの量まで増やしてよいのでしょうか?緩和ケアを学び始めた頃に、驚いたことの1つが、「オピオイドには最大投与量がない」ということでした。通常の鎮痛剤であれば「NSAIDsなら1日3錠まで」といった具合に、1日の最大投与量があり、それ以上増やしても鎮痛効果は期待できません。このことを天井効果と呼びます。一方、オピオイドは「副作用で増量が難しい」といった状況でない限り、鎮痛効果が確認できる間は投与量を増量します。増量幅は患者さんごとに異なり、最大量はありません。これがオピオイドと非オピオイドの大きな違いです。びっくりしませんか? 当時、痛み止めといえばNSAIDsしか知らなかった私にとっては衝撃でした。では、患者さんが「痛い」と言う限り、とりあえずオピオイドを増量すればよいのでしょうか? 当然、そんな訳はありません。通常、多くの患者に鎮痛効果が期待できる量のオピオイドを使っても、痛みが残存する場合、それなりの理由があるはずです。本当にオピオイドが不十分という場合もあるでしょうが、気を付けなければならないのは「そのほかの原因」が潜んでいる場合です。例を挙げると、腸管閉塞などでオピオイドが吸収できていない急な痛み(突出痛)に対するレスキューがうまく調整できていない神経の痛みなど、オピオイドの効果が乏しいタイプの痛みであるこういった状況でオピオイドをどんどん増やすのは、ちょっとまずいのはわかりますよね。投与量の限界はないと言いながら、ある程度の量で効果がない時にはその原因をきちんと考える必要があります。では、どの程度の投与量から、この「見直し」作業が必要になるでしょうか? 目安となるのは緩和ケアの研修会で示されていたもので、ここでは「経口モルヒネ換算で120mg/日を超えたら、評価を見直すことや、専門家と相談すること」を勧めています。対応に困ったらがん拠点病院の緩和ケア担当部門に問い合わせしてみましょう。今回のTips今回のTipsオピオイドに最大投与量はないため、適切に増量しよう。増量しても鎮痛効果が不十分な時には原因を考え、評価を見直そう。

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ドイツでの引っ越し【空手家心臓外科医のドイツ見聞録】第13回

日本での新年度が始まりました。あちこちで引っ越しのトラックをみかけ、フレッシュな空気に溢れているのを感じます。日本では「引っ越し」は業者にお願いすることが多いですが、倹約家(ケチ)の多いドイツでは、友人などに手伝ってもらい、自分の力で引っ越しをすることが珍しくありません。2018年の夏、大きな心臓センターがある小さな街に住んでいた私は、次のチャンスを求めてドイツの北の果てへ移ることになりました。金がないくせに、ドイツのその辺の事情すらもよくわかっていなかった私は、複数の引っ越し業者に見積もりを出すも「もっと安く済ませる方法はないものか」と思案しておりました。当時の私は、旧東ドイツ出身で日本文化に興味を持っているオジさんと週1のペースで会っていてドイツ語を習っていました(いわゆる“タンデムパートナー”というやつです)。このオジさんに「もっと安上がりな引っ越し方法はないものか」と相談したところ、「ケンタさん。私はトラックの運転免許を持っています」とカタコトの日本語でアピールされました。初めは言ってることがわからず、「いや、それは知らんけど!」ともう1度引っ越しを安く済ませる方法を探しているんだよ…と話したところ、ニコニコしながら財布から免許証を取り出しみせつけてくるオジさん。どうやら彼は「引っ越しの手伝いをやってやる」と言ってくれているのでした。「いや~いくら何でも2人で引っ越しは無理でしょ…」と話したのですが、本人はヤル気に溢れていて、断る事もできそうにありませんでした。ドイツの人助けのハードルの高さはどのくらいその足でレンタカー屋さんにいき、画像のトラックを貸りることになりました。正直、ドン引きしました…こんなでかいトラックを人生で借りる日が来るなんて夢にも思っていなかったです。「冷蔵庫やら洗濯機やら…大きい荷物は2人でどうしたらいいんだろう…」と考えていたら、このオジさん、搬入のときには親戚を連れてきてくれました。搬出に関しては、500km(大阪-東京くらいの距離)離れた街のネット掲示板で大学生の日雇いのバイトを募集して、「現地集合、その場で報酬を支払う」という手配をしてくれていたのでした。「誰も集まらなかったらどうするつもりだったの?」と聞くと、「そんなの、その場で近所の人に頼んだら、誰か助けてくれるよ」と笑っていました。意外と人助けの敷居の低いドイツでは、こんなアクロバットな引っ越しは珍しくないそうです。おかげで何とか無事に引っ越すことができましたが、かなりハードな行程であったため、2日ほど腰痛で動けなくなってしまいました。「次はちゃんとお金を払って業者にお願いしよう…」と思いました。

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