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大事件発生【Dr. 中島の 新・徒然草】(434)

四百三十四の段 大事件発生2022年7月8日の午後、脳外科のカンファレンス室に行った時のことです。「奈良医大かな」「心肺停止みたいですね」皆がスマホを見ながら、それぞれに話をしていました。中島「何かあったわけ?」そう尋ねてみると、予想外の答えが返ってきました。同僚「安倍さんが撃たれたんですよ」中島「ええっ!」冗談かと思いました。同僚「散弾銃らしいです」中島「ホンマかいな!」後は皆さんご存じのとおり。その日の午後5時3分に、安倍 晋三元首相は亡くなりました。もうau通信障害の事件なんか、遠い昔のような気がします。さて今回の事件、最初は陰謀かと思わされました。でも、某宗教団体に対する恨みで安倍氏を銃撃したとのこと。しかも手製の銃で、です。理由と行動の間に飛躍がありすぎる!とはいえ、これまでにも妄想としか思えない理由で起こされた大事件は、いくつかあります。すぐに思いつくのは、元厚生事務次官宅連続襲撃事件や京都アニメーション放火殺人事件など。前者は34年前に飼犬を殺された、後者は応募した小説のアイデアをパクられた、という思い込みが犯行の理由になっています。それにしても、妄想で恨みを買うなどというのは恐ろしすぎます。知らないうちに、誰かから呪われているわけですから。とくに我々のように大勢の人を相手にする仕事だと、そういうことも、なきにしもあらず。さらに、AがBを恨んで放火したときに、たまたま自分が近くにいた、ということもあるでしょう。私なんかボーッとしていることが多いので、巻き添えになる可能性は十分あります。何か起こったときにはすぐに逃げる。その一択です。ということで、ずいぶん暗い話になってしまいました。何か起こったらすぐに逃げ出す心の準備。その一方で、いつ死んでも悔いのない生き方。そういったことが大切なのかもしれません。最後になりましたが、安倍 晋三氏のご冥福を心からお祈りいたします。混乱の中で1句炎天下 天に召された 元首相

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この仕事量はミッション・インポッシブル!? 1年目フェローだけの24時間オンコール【臨床留学通信 from NY】第35回

第35回:この仕事量はミッション・インポッシブル!? 1年目フェローだけの24時間オンコールさて、前回までは講義やローテーションの仕組みの概要を説明いたしました。今回からもっと実務的な内容をご紹介したいと思います。その中でも、24時間当直について説明したいと思います。米国では、医学教育プログラムのトレーニング内容は施設によって差はありますが、ACGME(Accreditation Council for Graduate Medical Education、米国卒後医学教育認定評議会)という団体が、内科レジデントや、循環器フェローなど、各教育プログラムをおおむね管理しており、施設の大きさや教育の仕組みなどによって、病院が雇えるレジデント、フェローに制限を設けています。全米でのフェローの枠が一定数に決まっているため、内科の中でも人気のある循環器フェローには、希望者の6割程度の人しか進むことができません。さらにACGMEは、当直したその次の日に働くことを原則禁止しており、24時間を最大の連続勤務時間とし、週80時間を最大勤務時間としています。抜け道として、自宅待機で電話でのオンコール対応をメインとしている病院のフェローは、次の日も働かなければならないようです。それはさておき、そのような時間制限が可能なのは、豊富な数のレジデントないしフェローがいるからなのです。日本より楽!?と思うかもしれませんが、やはりここはアメリカ。日本の忙しい病院で寝る暇もなく夜通し働いて、次の日も通常の8時間、いや12時間勤務、ということまでは確かにありません。しかし、瞬間的に裁く仕事量は日本より多く、物理的にほぼ不可能な量(医療ミスが起きてもおかしくないレベル)の処理をしなければならないこともあります。私は卒後10年以上経っていて、医学的判断に問題はないといっても、瞬間的な量が一気に降りかかってしまう時のストレスは、日本の時以上です。しかも英語ということで、疲れも倍増している気がします。24時間オンコールについて、具体的に説明します。土曜から日曜の勤務の場合、朝7時半に病院に来て、その前の晩に泊まっていたオンコールフェローから引き継ぎを受けます。そして、CCUの12人の患者のラウンドが8時半から2~3時間ほどあり、必要な中心静脈カテーテルやスワンガンツカテーテルを入れるのはフェローの仕事です。さらには、病院の中のすべてのコンサルテーションを一手に引き受けます。胸痛があってトロポニンが陽性なら循環器内科の介入が必要で、コンサルテーションは妥当だとわかりますが、敗血症に伴ったトロポニン陽性で、大した介入が必要でない人もいます。介入が不要な患者でもコンサルテーションしてくるのは、訴訟対策のためかもしれません。一方で、不整脈や心不全のサブスペシャリティもカバーしなければならず、ICD(植込み型除細動器)の誤作動、頸静脈ペーシングが必要な人への対応や、LVAD(左室補助ポンプ)のトラブルや、移植後の拒絶反応への対応などさまざまです。そのような対応が1日平均で15~20件あり、STEMI(ST上昇型心筋梗塞)が来たらその判断をして、STEMIチームを始動することなどもフェローの仕事です。正直、アメリカのレジデントを終わりたてのフェロー1年目には手に負えるわけもなく(多くは中心静脈カテーテルを数回入れたかどうかの経験です)、2~3年目フェローのバックアップや、それぞれの分野の指導医に電話で指示を仰ぎながら、なんとかこなしていくことで経験を積んでいきます。経験の浅い1年目フェローに経験を積ませることが目的だとしても、1年目フェローしかいない最も大変な土日の24時間オンコールは、ちょっと野蛮な仕組みではないかな、と思う次第です。Column画像を拡大する祝日を利用して、2泊3日で同じニューヨーク州のナイアガラの滝に行ってきました。手前がアメリカ滝、奥がカナダ滝、対岸がカナダです。きれいに2本の虹がかかっていました。同じ州といってもマンハッタンから650kmほど離れているので、車で7時間ほどかかりました。カメラはLeica M9を使用しています。

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介護施設での看取りにどう対応するか【非専門医のための緩和ケアTips】第31回

第31回 介護施設での看取りにどう対応するか在宅医療に関わる方であれば、介護施設における訪問診療を担当される方も多いと思います。そうすると、たびたび直面するのが「施設での看取り」です。長く過ごした施設で最期まで過ごさせてあげたい…。そんな家族やスタッフの気持ちの反面、在宅での看取りとは別の難しさもあります。今日の質問訪問診療で担当している施設の患者さんが、そろそろお看取りが近そうです。施設のスタッフはお看取りの経験がありませんが、長く過ごされていた患者さんであり、「最期まで施設で過ごさせてあげたい」という気持ちが強いようです。こうしたケースで注意するべき点は何でしょうか?私も施設への訪問診療をしています。長く過ごした施設で、スタッフの方の暖かなケアを受けながら最期まで過ごされ、良いお看取りになったと感じる患者さんもいらっしゃいました。その一方で、さまざまな理由で、看取りに対応するのが難しい施設もあります。「最後は入院してもらわないと…。こちらでは対応できません」といったやりとりもしばしば経験します。施設と一言で言っても、その種類や抱える事情はさまざまです。その中でわれわれ医療者ができることは何でしょうか?それは、「施設スタッフもケアの対象」と捉え、対話することです。看護師が在籍する施設でも、休日夜間は介護スタッフを中心に対応している施設が大半です。介護スタッフは介護のスペシャリストです。寝たきりの患者さんが褥瘡もなく、肌も綺麗にしているのは彼らの提供する介護やケアの賜物です。しかし、看取りが近い方について介護スタッフの方と話すと、多かれ少なかれ不安を感じています。「今後どうなるかわからない」「心配する家族から何か聞かれたらどうしよう」など、医療のプロでない彼ら彼女らが不安になるのは当然でしょう。緩和ケアにおいては、「ケアを提供する方もケアの対象」です。皆さんが施設での看取りに関わることがあったら、ぜひ施設スタッフの方への声掛けをお願いします。そして、取り組んでいるケアについて言語化し、ねぎらいましょう。私がよくする声掛けとしては、「お肌がすごく綺麗でびっくりしました。いつもケアしてくださってるんですよね?」といった、具体的なケアで気付いたことや、「ご本人はすごく穏やかな表情ですね。皆さんを信頼されてるんでしょうね。今、ご心配なことはないですか?」といったものがあります。施設での看取りについては、ぜひ施設スタッフもケアの対象として、関わってみてください。今回のTips今回のTips施設での看取りは、施設スタッフもケアの対象として声掛けや対話をする。

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第2回 第7波到来―アフターコロナの女神は微笑まない?

6月12日に当院の新型コロナ病床はゼロ床になりました(写真)。軽症中等症病床を担当していますが、これまで1,000人以上のCOVID-19を診療してきました。ほとんどが回復して元気に退院してくれましたが、この病棟の中で亡くなった人も少なくありません。ゼロ床になったとき、「このままアフターコロナを迎えるのかもしれない」という、そんな淡い期待がありました。しかし、そうは問屋が卸さなかった。写真. いったん閉鎖した新型コロナ病棟(国立病院機構近畿中央呼吸器センター、6月12日)期待は必ず裏切られる厚生労働省の新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボードは6月30日、全国の直近1週間の10万人当たりの新規感染者数が約92人へ増加し、今週先週比は1.17になったことを報告しました1)。また、若者だけでなく、すべての年代で微増となっていることもわかっています。また、6月第5週に、保健所の知り合いからこんな連絡が来ました。「陽性者もじわじわ増えているけど、入院依頼も多そう。近々、そちらにも依頼が行くと思います」と。とはいえ、「増えても1人か2人程度だろう」と予想していましたが、6月第5週の1週間でなんと7人の入院依頼がありました。7月に入り、景色が少しずつ変わってきました。東京都のオミクロン株BA.5の割合は7月7日時点で33.4%に到達しました2)。入院要請数も増えてきて、高齢者だけでなく中高年層の入院も増えてきました。増加比は高く、東京都は4週間後の8月3日には新規感染者数が5万人以上と、第6波を超える可能性があるとしています。アフターコロナの女神は微笑んでくれず、かくも期待は裏切られました。コロナ禍では「こうだといいな」ということとは、たいてい逆のほうに物事が運ぶことが多いです。“Anything that can go wrong will go wrong.”というのはマーフィーの法則の基本理念。人類を、よくもまぁここまで翻弄してくれるな、と思わざるを得ません。オミクロン株の肺炎例は少ない関西では第4波のアルファ株、関東では第5波のアルファ株の下気道親和性が高く、肺炎の罹患率も相当高かったものの、オミクロン株以降では肺炎の頻度は極端に少なくなりました。酸素投与が必要な中等症IIは今のところいません。オミクロン株になってウイルスそのものが弱毒化していることと、ワクチン接種が進んだことの、両方の恩恵を受けていると考えられます。4回目のワクチン接種は重症化予防が主たる目的ですが、毎日COVID-19患者さんと接触機会がある医療従事者は全国にたくさんいます。重症化リスク因子がなくても重症化してしまう事例もありますので、廃棄されているワクチンがあるのなら、医療従事者を接種対象に含めてもよいのではと思います。このまま7月下旬にはBA.5に置き換わる予定です。BA.2との違いは、BA.5はスパイクタンパク質に69/70欠失、L452R、F486V変異を有していることです。しかし、現時点で既存のオミクロン株と比べて、重症度が増すというエビデンスはありません。ただし先日、東京大学医科学研究所から、BA.5は肺で増殖しやすく、BA.2と比較して肺炎が多いというデータが提示されています3)。これが本当ならば、「ただの風邪だから大丈夫だろう」となめてかかるとまずいことになります。「感染者数は多いが、肺炎はそこまで多くない」という状況がダラダラ続くのであれば、医療逼迫はそこまで起こらないかもしれません。しかし、過去最大の死者数を出したのは、直近の第6波です。決して油断できないと考えております。参考文献・参考サイト1)第89回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(2022年6月30日)2)(第92回)東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議(2022年7月7日)3)Kimura I, et al. Virological characteristics of the novel SARS-CoV-2 Omicron variants including BA.2.12.1, BA.4 and BA.5. bioRxiv. 2022 May 26.

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認知症有病率の日本のコミュニティにおける20年間の推移

 認知症患者数は世界的に増加しており、とくに世界で最も高齢化が進む日本において、その傾向は顕著である。認知症高齢者の増加は、予防が必要な医学的および社会経済的な問題であるが、実情について十分に把握できているとはいえない。愛媛県・平成病院の清水 秀明氏らは、1997~2016年に4回実施した愛媛県中山町における認知症サブタイプ横断研究の結果を解析し、認知症有病率の経年的傾向について報告した。その結果、認知症の有病率は、人口の高齢化以上に増加しており、高齢化だけでない因子が関与している可能性が示唆された。著者らは、認知症高齢者の増加を食い止めるためには、認知症発症率、死亡率、予後の経年的傾向や認知症の増進・予防に関連する因子の解明および予防戦略の策定が必要であるとしている。Psychogeriatrics誌オンライン版2022年6月26日号の報告。認知症有病率は年齢標準化すると有意に増加 愛媛県中山町に在住する65歳以上のすべての住民を対象とし、1997年、2004年、2012年、2016年の4回にわたり、認知症に関する横断的研究を実施した。すべての原因による認知症、アルツハイマー病、血管性認知症、その他/分類不能の認知症の有病率について、経年的傾向を調査した。 アルツハイマー病など認知症の有病率について経年的傾向を調査した主な結果は以下のとおり。・すべての原因による認知症の年齢標準化有病率は、有意に増加していた。・アルツハイマー病、その他/分類不能の認知症においても同様の傾向が認められたが、血管性認知症では有意な変化が認められなかった。【すべての原因による認知症の有病率】1997年:4.5%、2004年:5.7%、2012年:5.3%、2016年:9.5%(P for trend<0.05)【アルツハイマー病の有病率】1997年:1.7%、2004年:3.0%、2012年:2.5%、2016年:4.9%(P for trend<0.05)【血管性認知症の有病率】1997年:2.1%、2004年:1.8%、2012年:1.8%、2016年:2.4%(P for trend=0.77)【その他/分類不能の認知症の有病率】1997年:0.8%、2004年:1.0%、2012年:1.0%、2016年:2.2%(P for trend<0.05)・すべての原因による認知症とアルツハイマー病の粗有病率は、75~79歳および85歳以上の高齢者において、1997年から2016年に増加が認められた(すべてのP for trend<0.05)。・同様の傾向は、80歳以上の高齢者において、その他/分類不能の認知症で認められたが(すべてのP for trend<0.05)、血管性認知症では認められなかった。

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コロナワクチン、感染・入院・死亡者数をどれくらい抑制したのか/CDC

 米国疾病管理予防センター(CDC)のMolly K. Steele氏らが、米国の18歳以上の成人において、新型コロナワクチン接種によって予防された感染者数、入院者数、死亡者数を推定したところ、成人の67%がワクチンの初回シリーズ接種完了していた2021年9月において、ワクチン接種により、予想感染者数の52%、予想入院者数の56%、予想死亡者数の58%を防いだと推定された。JAMA Network Open誌2022年7月6日号に掲載。 本研究では、2020年12月1日~2021年9月30日における州、月、年齢層(18~49歳、50~64歳、65歳以上)ごとに、新型コロナによる入院者数のデータから、乗数モデルを用いて感染者数(無症候性含む)と死亡者数を推定した。これらの推定値をワクチンの接種率および有効性データと組み合わせて、感染、入院、死亡のリスクを推定し、18歳以上の米国人集団においてワクチン接種しなかった場合に予測される負荷を推定した。さらに、同集団でワクチン接種した場合の負荷の推定値を、ワクチン接種しなかった場合の負荷の推定値から差し引いて、ワクチン接種者における効果を推計した。なお、米国では、ワクチン接種プログラムを開始した2020年12月12日から2021年9月30日までに、18歳以上の67%がワクチン接種の初回シリーズを完了(ファイザー製ワクチンまたはモデルナ製ワクチンを2回接種もしくはヤンセン製ワクチンを1回接種)している。 主な結果は以下のとおり。・2020年12月1日~2021年9月30日において、18歳以上へのワクチン接種により、感染者数では約2,700万人(95%不確実性区間[UI]:2,200万~3,400万)、入院者数では約160万人(同:140万~180万)、死亡者数では約23万5,000人(同:1万7,500~30万5,000)を抑制したと推定された。・2021年9月1日~30日において、ワクチン接種により、予想感染者数の52%(95%UI:45~62)、予想入院者数の56%(同:52~62)、予想死亡者数の58%(同:53~63)を抑制したと推定された。 これらの結果から、米国におけるワクチン接種が、接種者における感染、入院、死亡を実質的に防御したことを示すと結論している。

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5~11歳へのコロナワクチン、43~84日後の感染予防効果は21.2%/Lancet

 イタリアの5~11歳児への新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチン「BNT162b2」(ファイザー製)の有効性は、12歳以上と比べて新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)への感染およびCOVID-19重症化について、いずれも低いことが示された。また、感染への有効性は2回接種後最大となるが、その後は低下する。イタリア・Istituto Superiore di SanitaのChiara Sacco氏らが行った、5~11歳児対象の試験では最大規模かつ米国外では初めてとなる検討で、2022年1月~4月に2回接種を受けた106万超のデータを後ろ向きに解析した。イタリアでは、ファイザー製ワクチンの承認から4ヵ月超(2022年4月13日時点)で5~11歳児の接種率は40%弱であったという。研究グループは、今後のワクチン接種方針と戦略を定義し公衆衛生担当部局に通知するために、オミクロン変異株(B.1.1.529)流行中における5~11歳児へのワクチン接種の有効性を推定する検討を行った。Lancet誌2022年6月30日号掲載の報告。対SARS-CoV-2感染と対COVID-19入院・死亡への有効性を評価 研究グループは、イタリアの全国COVID-19サーベイランス・システムと全国ワクチン登録名簿をリンクして、SARS-CoV-2感染と重症COVID-19(入院または死亡)に対するBNT162b2ワクチンの有効性を評価する、後ろ向き集団解析を行った。 適格としたのは、SARS-CoV-2感染歴のない同国5~11歳児で、2022年1月17日~4月13日に追跡した。ワクチン接種データに一貫性がなく、試験開始前にSARS-CoV-2感染が診断された児、居住地に関する情報がない児は、解析から除外した。 ワクチン未接種の児を参照群とし、ワクチンの部分接種(1回接種)および完全接種(2回接種)の有効性を推算した。感染予防効果、2回接種後0~14日で38.7%と最大も、43~84日後には21.2%に低下 2022年4月13日の時点で、2回接種を受けていたのは、試験に組み込まれた5~11歳児296万5,918人中106万3,035人(35.8%)であった。1回接種は13万4,386人(4.5%)、未接種は176万8,497人(59.6%)だった。 試験期間中に報告されたSARS-CoV-2感染は76万6,756例、重症COVID-19は644例(うち入院627例、IUC入室15例、死亡2例)だった。 全体的に、ワクチン2回接種の有効率は、対SARS-CoV-2感染が29.4%(95%信頼区間[CI]:28.5~30.2)、対重症COVID-19は41.1%(22.2~55.4)だった。ワクチン1回接種の有効率は、それぞれ27.4%(26.4~28.4)、38.1%(20.9~51.5)だった。 対SARS-CoV-2感染のワクチン有効性は、2回接種後0~14日で38.7%(95%CI:37.7~39.7)と最大化し、43~84日後には21.2%(同:19.7~22.7)へと低下した。著者は、「現行のプライマリワクチンサイクル(2回接種)の完遂後に、感染への有効性は低下すると思われる」と述べている。

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急性期疾患の静脈血栓塞栓症予防、中用量の低分子ヘパリンが最適か/BMJ

 急性期疾患で入院した成人患者への抗凝固薬は、症候性静脈血栓塞栓症のリスク低下と大出血リスクを考慮すると、中用量低分子量ヘパリンが最適と思われる見解を、オランダ・フローニンゲン大学のRuben J. Eck氏らが、被験者総数9万人超を対象としたシステマティック・レビューとネットワークメタ解析の結果、示した。未分画ヘパリン(とくに中用量)と直接経口抗凝固薬(DOAC)のプロファイルは最も不良であったという。BMJ誌2022年7月4日号掲載の報告。 エビデンスの質はCINeMAで評価 研究グループは、急性期疾患で入院した患者において、静脈血栓塞栓症の予防を目的とした抗凝固薬投与のベネフィットと有害性を抗凝固薬の種別および投与量別に評価するシステマティック・レビューとネットワークメタ解析を行った。 Cochrane CENTRAL、PubMed/Medline、Embase、Web of Science、臨床試験レジストリ、全国保健局データベースをデータソースとして2021年11月16日時点で検索した。適格試験は、急性期疾患で入院中の成人患者に対する静脈血栓塞栓症予防を目的に、低~中用量低分子量ヘパリン、低~中用量未分画ヘパリン、DOAC、五炭糖、プラセボ、または非介入を評価した公表/未公表の無作為化対照試験。 ランダム効果・ベイジアンネットワークメタ解析に用いた主要アウトカムは4項目で、90日時点(またはそれに最も近い時点)の全死因死亡、症候性静脈血栓塞栓症、大出血、重篤な有害イベントだった。 また、バイアスリスクは、コクランバイアスリスク2.0ツールで評価し、エビデンスの質はCINeMA(Confidence in Network Meta-Analysis)フレームワークでグレード付けした。大出血リスク、中用量未分画ヘパリンが2.6倍、DOACが2.3倍 44の無作為化試験、被験者総数9万95例が主要解析に含まれた。 いずれの介入もプラセボとの比較において、全死因死亡を低下しなかった(エビデンスの質:低度~中等度)。 症候性静脈血栓塞栓症の発症の軽減は、低いほうから五炭糖(オッズ比[OR]:0.32、95%信用区間[CrI]:0.08~1.07)、中用量低分子量ヘパリン(0.66、0.46~0.93)、DOAC(0.68、0.33~1.34)の順で、中用量未分画ヘパリン(0.71、0.43~1.19)が最も軽減する可能性が高かった(エビデンスの質:非常に低度~低度)。 大出血については、中用量未分画ヘパリン(OR:2.63、95%CrI:1.00~6.21)、DOAC(2.31、0.82~6.47)は、最も発症を増大する可能性が高かった(エビデンスの質:低度~中等度)。 重篤な有害イベントに関して、介入の違いによる差は認められなかった(エビデンスの質:非常に低度~低度)。 プラセボではなく非介入との比較では、いずれの実薬も静脈血栓塞栓症および死亡のリスクに関して好ましい結果が示されたが、大出血については好ましい結果は示されなかった。これらの結果は、事前に規定した感度・サブグループ解析でも一貫していた。 なお研究グループは、エビデンスの質が低度~中等度であること、事後処理の統計学的不一致などを主な理由として、今回の検討は限定的なものと述べている。

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医療略語が言葉の壁!?正しい病名はどれ?【知って得する!?医療略語】第15回

第15回 医療略語が言葉の壁!?正しい病名はどれ?ガイドラインや論文を調べていたら、似通った名前の疾患がこんなにありました!それぞれに異なる略語がついています。どれが正しいのでしょうか? 違いや定義が分かりません…。高浸透圧性高血糖症候群(HHS:hyperosmolar hyperglycemic syndrome)高浸透圧高血糖状態(HHS:hyperosmolar hyperglycemic state)高血糖高浸透圧昏睡(HHNK:hyperosmolar hyperglycemic non-ketotic coma)高浸透圧性非ケトン性糖尿病性昏睡(HONC:hyperosmolar non-ketotic diabetic coma/HNDC:hyperosmolar non-ketotic diabetic coma)非ケトン性高浸透圧性昏睡(NKHC:non-ketotic hyperosmolar coma)非ケトン性高浸透圧性症候群(NKHS:non-ketotic hyperosmolar state[syndrome])高浸透圧高血糖非ケトン性昏睡(HHNC:hyperosmolar hyperglycemic non-ketotic coma)意図している病態は同じ気がしますが、似通った表記が多いですね。今回は日本の医療言語について考えてみましょう。皆さんは「けいぶ」を漢字表現するとき、「頸」と「頚」のどちらで記載していますか? どちらで表記するのが正しいか教育を受けたことはありますか? 筆者は「くび」の表現をさほど気にしたことがなく、各電子カルテ端末の漢字変換任せだったので、どちらかを意識して使用してきたことはありませんでした。ちなみに日本工業規格のJISでは「頸」が採用されているようです。しかし、このように1つを表現するのにも複数の表記方法があることは、情報処理の観点では不都合が起こります。たとえば、ある論文データベースで検索すると、「頸部」と「頚部」で検索結果が異なるのです。筆者は論文を貴重な医療情報と捉えていますが、このような表記の揺れ、あいまいさはデジタル処理をする際にも支障を来します。上述のように漢字の字体レベルの問題であれば、臨床実務の上でさほど大きな支障はないでしょう。しかし、これが病名になると話は違います。1つの病態や疾患に複数の病名が付いていることは、皆さんもご存じだと思いますが、筆者は非常に混乱の元だと思っています。ガイドラインを頼りにしたくても、ガイドライン同士で表現や用語が異なることが少なくありません。医学的知見の蓄積で病名が変化すること自体は、やむを得ないでしょう。しかし、病名の新しい呼称と旧病名の使用管理をしないと、冒頭に挙げたように新旧入り乱れてさまざまな類似表記が多数存在し、どれが一体正しい表記なのか混乱を招きます。筆者はこのような用語の不統一を解消するため、各医学領域の垣根を越えた、医療言語を整備、管理、統一する組織が日本に必要だと考えています。海外を見れば、医療用語の整備組織として、SNOMED internationalが存在します。しかし、国ごとに参加費用が異なり、日本が参加するにはそれなりの額の費用負担が必要となります。この費用を誰が負担するのかも課題ですが、英語ベースの医療用語をそのまま日本に輸入できるかと言えば、そうではないと考えます。近年の各学会のガイドラインを見ていると、国際学会の直訳と思われる用言や表記が少なく、日本語に和訳する際にきちんと日本人が理解できるように和訳および表記される必要があります。一方で、適切な日本語訳がなく、アルファベットのまま独り歩きしている医療用語も存在します。現場の医療情報を利活用しようとする機運が高まる中で、大切なのは共通の医療言語を使用していくことではないでしょうか。欧米にはアルファベットしかありませんが、日本にはひらがな、カタカナ、漢字、そして英字と言語学的にも文字の種類が豊富です。このような言語背景を持つ日本だからこそ、医療言語の整備と統一は、日本の医療界が本気で取り組むべき大きな課題だと考えます。

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J-CLEAR特別座談会(6)「新型コロナ治療薬の論文を読み解く」

J-CLEAR特別座談会(6)「新型コロナ治療薬の論文を読み解く」J-CLEARメンバーが、「新型コロナ治療薬の論文を読み解く」をテーマに徹底討論。疫学や薬理学の知見を基に、相次いで開発される治療薬が承認に至るまでのプロセスを検証しました。ウェブ座談会の模様を前・後編でお届けします。なお、この番組は2022年7月1日に収録したもので、当時の情報に基づく内容であることをご留意ください。出演    桑島 巖 氏臨床研究適正評価教育機構(J-CLEAR)理事長/東京都健康長寿医療センター顧問坪野 吉孝 氏東北大学大学院客員教授/早稲田大学大学院客員教授/国立がん研究センター客員研究員植田 真一郎 氏琉球大学大学院医学研究科薬物作用制御分野教授山本 晴子 氏医薬品医療機器総合機構 医務管理監・理事長特任補佐オブザーバー後藤 信哉 氏東海大学医学部内科学系循環器内科学 教授小金丸 博 氏東京都健康長寿医療センター 感染症内科医長

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第117回 医師法違反は手術だけではない!工学技士に手術をさせた病院が研修すべき「もう一つのこと」

安倍元首相の医療政策を振り返るこんにちは。医療ジャーナリストの萬田 桃です。医師や医療機関に起こった、あるいは医師や医療機関が起こした事件や、医療現場のフシギな出来事などについて、あれやこれや書いていきたいと思います。この週末は安倍 晋三元首相が銃撃されて亡くなったり、参議院選挙で自民党が大勝したりと、さまざまなことが起こりました。安倍元首相の政権は合計8年8ヵ月と長期に渡りましたが、医療政策の面でもいくつかのエポックメーキングな改革を行っています。大きなところでは、「医師の働き方改革」があります。2017年3月に安倍晋三元首相の肝煎りで策定された「働き方改革実行計画」が、医師の働き方改革の先鞭をつけたことは記憶に新しいところです。個人的にもう一つ挙げるとすれば「オンライン診療の定着」でしょうか。きっかけは、2016年11月の第2回未来投資会議における安倍元首相の「ビッグデータや人工知能を最大限活用して『遠隔診療』や『予防・健康管理』を推進する」という発言でした。翌2017年には「経済財政運営と改革の基本方針2017」(骨太の方針)、「未来投資戦略2017」、「規制改革実施計画」に遠隔診療推進の内容が盛り込まれ、2018年の診療報酬改定でのオンライン診療項目の新設につながりました。とはいうものも、安倍元首相自身は自民党内でもイデオロギー的に保守的色彩がとくに強く、医療提供体制の抜本的な改革にまでは踏み込んでいなかった印象です。経済産業省の官僚を重用し、未来投資会議などで医療の産業化政策がいくつか提案されましたが、最終的に実を結んだ政策は多くはありません。あえて言えば、地域医療連携推進法人の制度ですが、これも当初の構想(非営利ホールディングカンパニー型制度)とは全く異なる制度に落ち着いています。今回の参院選で与党が改選過半数を獲得したことで、岸田 文雄首相は当面の安定的な政権運営の基盤を確保した、と言われています。本連載でも度々書いてきたように、これから財務省主導の医療政策が、医療提供体制改革の“本丸”(病院の再編や、かかりつけ医の制度化など)に、どこまで切り込んでいくかが注目されます。臨床工学技士が手術時に患者の皮膚縫合さて今回は、6月末に発覚した千葉市美浜区の市立海浜病院(吉岡 茂院長、293床)において臨床工学技士が手術時に患者の皮膚縫合を行っていた事件について書いてみたいと思います。事件は千葉市が6月29日、市立海浜病院で2021年7月に行った手術で医師資格を持たない臨床工学技士が執刀医の指示で患者の皮膚の縫合を行っていた、と明らかにしたことで発覚しました。患者に健康被害は出ていませんが、同病院は今年3月に患者に謝罪し、執刀医と臨床工学技士を訓告処分としています。千葉日報や朝日新聞などの報道によれば、同病院で昨年7月に行われたペースメーカーの交換手術において、左側胸部を縫合する際、執刀医が臨床工学技士に「少し縫合してみるか」と声を掛け、執刀医と技士が立ち位置を交代。皮膚の縫合の最後の1針分ほどを任せました。臨床工学技士はうまく縫合できず、最終的に執刀医が縫合したとのことです。臨床工学技士はペースメーカーの作動確認のために立ち会っていました。術後、看護師から報告を受けた看護師長や執刀医、心臓血管外科統括部長が話し合った結果、重大事案ではないと判断し、医療事故対策を担当する同病院の医療安全室への報告は見送っていました。しかし、今年1月、市への情報提供制度である「市長への手紙」に匿名の情報提供があり、無資格での縫合が発覚しました。同病院では外部有識者を交えた医療事故検討委員会を2月に設置し、事実関係を調査していました。その後、3月に患者に説明と謝罪を行い、4月28日付で執刀医と臨床工学技士を訓告の処分にしたとのことです。医師以外も医療行為を行うことができると勝手に誤認同病院の聞き取り調査に執刀医は、「ペースメーカーを埋め込む深さがどのくらいか学んでほしかった」と説明。医療法改正などによるタスクシフト推進策などにより、医師以外も医療行為を行うことができると勝手に思い込んでいたとのことです。29日に開かれた記者会見で吉岡茂院長は「臨床工学技士が医療行為を行ったことを重く受け止めており、市民や患者におわびする」と謝罪。その一方で「顧問弁護士らから刑事罰に当たらないとの見解をもらっている」として、今回の事案は医師法違反に該当しない旨を強調したとのことです。2021年の医療法等改正で医療関係職種の業務範囲は拡大したが執刀医は医療法改正などによるタスクシフト推進策などにより、医師以外も医療行為を行うことができると勝手に誤認していたとのことですが、もしそれが事実ならば、現場の医師は法律知識もないままに漠然と医療行為を行っていたことになります。確かに、2021年5月に成立した医療法等改正によって、タスクシフト・シェアを推進するため医療関係職種の業務範囲が拡大されてはいますが、そこにはもちろん臨床工学技士による皮膚縫合は含まれていません。本連載でも「第66回 医療法等改正、10月からの業務範囲拡大で救急救命士の争奪戦勃発か」で詳しく書きましたが、臨床工学技士について新たに認められた業務は以下です。手術室等で生命維持管理装置を使用して行う治療における▼静脈路確保と装置や輸液ポンプ・シリンジポンプとの接続▼輸液ポンプ・シリンジポンプを用いた薬剤(手術室等で使用する薬剤に限る)投与▼当該装置や輸液ポンプ・シリンジポンプに接続された静脈路の抜針・止血心・血管カテーテル治療における生命維持管理装置を使用して行う治療に関連する業務として、身体に電気的負荷を与えるための当該負荷装置操作手術室での鏡視下手術における体内に挿入されている内視鏡用ビデオカメラの保持、術野視野を確保するための内視鏡用ビデオカメラ操作クラークなどに「予診」業務を行わせるのも医師法違反の可能性同病院は再発防止のため、5月から職員全員を対象に、医師法など法律を周知徹底するための研修を毎月実施しているそうです。この事件、「うちは手術なんて任せないので無関係」と思っている医療機関は少なくないと思いますが、実際には医師法違反スレスレの医療行為を行っているところは意外に多いようです。その背景にあるのが、診療報酬の医師事務作業補助体制加算です。この加算を取るため、全国の医療機関(病院、有床診療所)において医師事務作業補助者・クラーク体制が導入されています。医師事務作業補助体制加算における、医師事務作業補助者の業務範囲は細かく決められていますが、多くの病院できわめて「危うい」業務をさせているケースもあると聞きます。医師が行っている業務には、法律上、医師免許を持つ医師しか行えない「医行為」と、そうでないものがあります。そして、医師の業務を別の分け方で二分すると、メスや注射、薬剤、放射線などで患者の体に侵襲を加える「侵襲的業務」(今回の事件の皮膚縫合)と、診察や診断書発行など侵害を加えない「非侵襲的業務」に分かれます。体に侵襲を加えない「非侵襲的業務」、つまり、医師が行う事務的に見える行為の中にも「医行為」があります。代表的な行為が問診です。問診は「医行為」なので医師しか行えません。医師以外のものが 患者の症状について情報収集をするのは「予診」と位置付けられ、あくまでも医師の問診の前に行うものです。看護師が「予診」を行うのは法律上「診療の補助」として認められていますが、それ以外の職種については現在明確に許可されてはいません。というわけで、看護師でなくクラークなどに「予診」業務を行わせることも、医師法違反の可能性があるということになります。この他にも「あらかじめ業務規程に明記されていない代行業務は行えない」など、医師事務作業補助には細かなルールがあります。千葉海浜病院は、医師法など法律を周知徹底するための研修を行うようになった、とのことですが、どうせ研修を行うなら、医師事務作業補助体制加算における医師事務作業補助者の業務範囲についても、しっかりと研修を行っておくことをお勧めします。

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同時懸濁による配合変化が生じたため最適処方を提案【うまくいく!処方提案プラクティス】第48回

 今回は、経管投与のトラブルを解決した処方提案を紹介します。薬剤を経管投薬する際は簡易懸濁法がとても便利ですが、崩壊・懸濁の可否に加えて、同時懸濁による配合変化も事前に確認しましょう。患者情報80歳、男性(施設入居)基礎疾患アテローム血栓性脳梗塞、右内頚動脈狭窄症、認知症、膀胱がん術後服薬管理施設職員処方内容1.クロピドグレル錠75mg 1錠 朝食後2.アスピリン腸溶錠100mg 1錠 朝食後3.イルソグラジン口腔内崩壊錠4mg 1錠 朝食後4.ロスバスタチン口腔内崩壊錠2.5mg 1錠 朝食後5.酸化マグネシウム錠330mg 4錠 朝夕食後6.センナ・センナ実顆粒 1g 朝夕食後本症例のポイントこの患者さんは、直近で脳梗塞を急性発症して入院し、内服調整ののち退院しました。退院処方では抗血小板薬が2剤追加されていました。大脳が広範囲にわたって梗塞していたことから意識障害があり、むせこみも強いことから、経鼻胃管を挿入して経管投薬を継続する指示となっていました。退院してまもなく、施設看護師より経鼻チューブが詰まりやすいのでどうにかならないかという相談がありました。施設を訪問し、退院処方の内容を確認していると、簡易懸濁法による薬剤投与にいくつか問題があることに気付きました。<簡易懸濁法での薬剤投与の問題1)>(1)簡易懸濁法に適していない薬剤があるセンナ・センナ実顆粒(商品名:アローゼン顆粒)は簡易懸濁法で崩壊・懸濁しづらく、通過困難から経鼻チューブを詰まらせていた可能性がある。(2)複数薬の同時懸濁で配合変化の問題がある酸化マグネシウムは崩壊・懸濁後の液性が強アルカリ(pHが約10)となり、配合変化において問題となる薬剤の代表格である。本事例においては、クロピドグレルが酸化マグネシウムとの同時懸濁によりクロピドグレル(イオン形)から水に難溶性で粘性のあるクロピドグレル(分子形)に変化したことで、チューブを閉塞させた可能性がある。また、経管投与量自体が減少している可能性もある。2)そこで、簡易懸濁法による投与を最適化するための提案をトレーシングレポートと電話で実施することにしました。処方提案と経過医師に、上記の問題(1)(2)より、現行の処方薬では簡易懸濁法による投与が困難であること説明しました。改善策として、(1)簡易懸濁が困難なセンナ・センナ実顆粒を、簡易懸濁可能なピコスルファートナトリウム錠2.5mgに変更することを提案しました。また、(2)クロピドグレル錠と酸化マグネシウム錠に関しては、同時懸濁による配合変化を避けるため、酸化マグネシウム錠の処方コメントとして、別包にして同時に懸濁しない旨を処方箋に追記するよう依頼しました。医師より、その場で承認が得られたため、当日中に変更内容を反映した対応を開始しました。その後は、経鼻チューブの閉塞もなく、排便コントロールも安定していることを確認し、現在もモニタリングしています。1)藤島一郎監修, 倉田なおみ編集. 内服薬 経管投与ハンドブック 〜簡易懸濁法可能医薬品一覧〜 第3版. じほう;2015.2)Aoki M, et al. J Pharm Health Care Sci. 7;18: 2021.

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日本人の職場環境とストレス・うつ病との関連

 日本において、さまざまな労働環境因子がストレスやうつ病に及ぼす影響を調査した研究は、十分ではない。慶應義塾大学の志賀 希子氏らは、日本の労働者における労働環境因子とストレスやうつ病との関連について、調査を行った。その結果、日本人労働者のストレスやうつ病には、仕事の要求、仕事のコントロール、職場でのハラスメント、心理的安全性などが関連していることが示唆された。Work誌オンライン版2022年6月18日号の報告。 日本で主にデスクワークに従事する労働者を対象に、アンケート調査を実施した。ストレス、うつ病、職場環境の評価には、知覚されたストレス尺度(PSS)、こころとからだの質問票(PHQ-9)、身体的および心理的な職場環境アンケートをそれぞれ用いた。対象者をPSSスコア(中央値で、低ストレス群または高ストレス群に分割)およびPHQ-9スコア(5未満:非うつ病群、5以上:うつ病群)に基づいて分類し、労働環境の群間比較を行った。加えて、重回帰分析を実施した。 主な結果は以下のとおり。・210人より回答が得られた。・重回帰分析では、ストレスには「自分のペースで仕事をこなす能力」「個人的な視点を仕事に活かす能力」などが影響を及ぼすことが明らかとなった。・うつ病には「職場でのハラスメント」「同僚のサポート」などが影響を及ぼすことが示唆された。

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オピオイド使用者へのブプレノルフィン、導入促進に有効なのは?/BMJ

 ブプレノルフィンはオピオイド使用障害(opioid use disorder)の最も効果的な治療法の1つであり、救急診療部で安全に治療を開始できることが知られているが、その臨床導入は遅れているという。米国・イェール大学医学大学院のEdward R. Melnick氏らは、EMBED(EMergency department initiated BuprenorphinE for opioid use Disorder)と呼ばれるオピオイド使用者が主体となる臨床意思決定支援のための介入法の、救急診療部でのブプレノルフィン導入における有効性について検討し、このツールは通常治療と比較して、救急診療部におけるブプレノルフィン治療の導入の患者レベルでの割合を増加させないことを確認した。研究の詳細は、BMJ誌2022年6月27日号に掲載された。米国の救急診療部のクラスター無作為化対照比較試験 本研究は、救急診療部でのブプレノルフィン治療の導入におけるEMBEDの有効性の評価を目的に、米国の北東部、南東部、西部地域の5州の5つの保健システムに参加している18のクラスター(21の救急診療部)で行われた実践的なクラスター無作為化対照比較試験であり、2019年11月~2021年5月の期間に実施された(米国国立衛生研究所[NIH]の助成を受けた)。 クラスターは、EMBEDによる介入を行う群または通常治療を行う群に、1対1の割合で無作為に割り付けられた。 オピオイド使用者主体の医師向けの臨床意思決定支援システムであるEMBEDは、電子健康記録(EHR)の診療過程と円滑に統合されており、医師によるオピオイド使用障害の診断、離脱症状の重症度の評価、患者の治療への動機付けを支援することで、救急診療部でのブプレノルフィン治療の開始を促す。また、このシステムでは、受診後の文書作成や受注、処方、紹介が自動化されており、これによりEHRを完成することができる。 主要アウトカムは、オピオイド使用障害者における救急診療部でのブプレノルフィン治療の導入(投与または処方)の割合とされた。医師レベルでの治療開始は増加 141万3,693件(介入群77万5,873件、通常治療群63万7,820件)の救急診療部受診について解析が行われた。 オピオイド使用障害は5,047例(年齢中央値36.0歳[29.0~47.0]、女性1,730例[34.3%])で認められ、救急診療部の医師599人(年齢層中央値35~44歳[206人、39.3%]、女性173人[33.0%])が治療を行った。このうち、介入群が2,787例(医師340人)、通常治療群は2,260例(医師259人)であった。 ブプレノルフィン治療は、患者レベルでは、介入群が347例(12.5%)、通常治療群は271例(12.0%)で導入されたが、両群間に有意な差は認められなかった(一般化推定方程式での補正後オッズ比[OR]:1.22、95%信頼区間[CI]:0.61~2.43、p=0.58)。 一方、少なくとも1回のブプレノルフィン治療を導入した医師は、介入群が151人(44.4%)と、通常治療群の88人(34.0%)に比べ有意に多かった(補正後OR:1.83、95%CI:1.16~2.89、p=0.01)。 著者は、「依存症の治療における他の課題に対処するとともに、オピオイド使用障害者の救急診療部におけるブプレノルフィン治療の導入の割合を高めるためには、EMBEDに加え、他の介入を使用する必要がある」としている。

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5製品の特徴を整理、コロナワクチンに関する提言(第5版)公開/日本感染症学会

 日本感染症学会(理事長:四柳 宏氏[東京大学医科学研究所附属病院長])は、7月8日に同学会のホームページで「COVID-19ワクチンに関する提言(第5版)」を公開した。 今回の提言では、第4版(2021年12月16日公開)と比較して構成を大幅に変更し、COVID-19ワクチンの種類ごとに記載。現在判明している各ワクチンの作用機序、有効性、安全性を記すとともに特定状況での接種として「妊婦」「免疫不全者」「COVID-19罹患者」の3区分を記載した。また、最後に「COVID-19ワクチンの開発状況と今後の展望」として、わが国を含む主要国での開発状況を記すとともに、引用文献も125本に増えている。 提言を作成したワクチン委員会・COVID-19ワクチン・タスクフォースでは「COVID-19の終息に向けて欠かすことのできないCOVID-19ワクチンが正しく理解され、広く普及してゆくことを願う」と期待をにじませている。第5版の主な改訂点【mRNAワクチン】・作用機序を加筆・4回接種の有効性を追加(主にイスラエルの知見を追加)・5~11歳への接種の有効性を追加(主にアメリカの知見を追加)・4回接種の安全性を追加(主にイスラエルの知見を追加)・5~11歳への接種の安全性を追加(主にアメリカおよびわが国[22年5月15日時点]の知見を追加)【ウイルスベクターワクチン】・アストラゼネカのバキスゼブリアの有効性(主にイギリスの知見)、安全性(主デンマークおよびノルウェーでの知見)を追加・ヤンセンファーマのジェコビデンの有効性(主にわが国での知見)、安全性(主にアメリカでの知見)を追加【組換えタンパク質ワクチン】・ノババックスのヌバキソビッドの作用機序、有効性、安全性を追加(主にアメリカおよびメキシコでの知見を追加)【特定状況での接種】・「妊婦」につき、わが国のレジストリ解析からワクチンの有効性を追加。また、胎児への影響についても追加・「免疫不全者」につき、効果と追加接種に関する記載を追加。また、リツキシマブの投与の注意も追加・「COVID-19罹患者」につき、long COVID(いわゆる後遺症)の記載を追加【ワクチンの開発状況と今後の展望】・主要先進国ならびにわが国での開発状況を追加

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高リスク早期TN乳がんへの術前・術後ペムブロリズマブ追加、日本人解析結果(KEYNOTE-522)/日本乳学会

 高リスクの早期トリプルネガティブ乳がん(TNBC)に対し、術前補助療法として化学療法+ペムブロリズマブ、術後補助療法としてペムブロリズマブの投与が、化学療法のみの術前補助療法と比較して病理学的完全奏効率(pCR)および無イベント生存期間(EFS)を有意に改善することがKEYNOTE-522試験で示され、米国・FDAではすでに承認されている。今回、同試験の日本人解析結果を、国立がん研究センター東病院の向井 博文氏が第30回日本乳学会学術総会で発表した。高リスク早期トリプルネガティブ乳がんの術前・術後補助療法におけるペムブロリズマブ追加の有効性・対象:T1c、N1~2またはT2~4、N0~2で、治療歴のないECOG PS 0/1の高リスク早期トリプルネガティブ乳がん患者・試験群:ペムブロリズマブ(200mg、3週ごと)+パクリタキセル(80mg/m2、週1回)+カルボプラチン(AUC 1.5、週1回またはAUC 5、3週ごと)を4サイクル投与後、ペムブロリズマブ+シクロホスファミド(600mg/m2)+ドキソルビシン(60mg/m2)またはエピルビシン(90mg/m2)を3週ごとに4サイクル投与し、術後補助療法としてペムブロリズマブを3週ごとに最長9サイクル投与(ペムブロリズマブ群)・対照群: 術前に化学療法+プラセボ、術後にプラセボを投与(プラセボ群)・評価項目:[主要評価項目]pCR(ypT0/Tis ypN0)、EFS[副次評価項目]全生存期間(OS)、安全性など 高リスク早期トリプルネガティブ乳がんの術前・術後補助療法におけるペムブロリズマブ追加を検証した試験の日本人集団における主な解析結果は以下のとおり。・76例の日本人の高リスクの早期トリプルネガティブ乳がん患者が2:1の割合で無作為化され、ペムブロリズマブ群に45例、プラセボ群に31例が割り付けられた。・年齢中央値は49歳、75例がPS 0で、全体集団と比較してPSが良好な患者が若干多かった。・あらかじめ計画されていた第4回中間解析(データカットオフ日:2021年3月23日)における追跡期間中央値は40.3ヵ月(範囲:30.1~45.8)で、pCRはペムブロリズマブ群53.3% vs.プラセボ群48.4%となり、全体集団同様ペムブロリズマブ群で向上していた。・EFSのイベントはペムブロリズマブ群で6例(13.3%)、プラセボ群で8例(25.3%)に認められ(ハザード比[HR]:0.47、95%信頼区間[CI]:0.16~1.36)、36ヵ月時点のEFS率は89% vs.77%となり、全体集団同様ペムブロリズマブ群で良好だった。・36ヵ月時点のOSはペムブロリズマブ群93.3% vs.プラセボ群89.3%(HR:0.67、95%CI:0.14~3.33)だった。・Grade3以上の治療関連有害事象は、ペムブロリズマブ群82.2% vs.プラセボ群76.7%で、全体集団同様両群で大きな差は認められなかった。・Grade3以上の免疫関連有害事象はペムブロリズマブ群20.0% vs.プラセボ群3.3%とペムブロリズマブ群で多くみられたが、安全性プロファイルはこれまでの報告と同様であった。 向井氏は、全体集団同様日本人集団においても、同療法の有効性が示されたと結論づけている。

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サル痘疑い患者にはN95マスク、手袋、ガウン、眼の防護/国立感染症研究所・国立国際医療研究センター

 国立感染症研究所と国立国際医療研究センター国際感染症センターは、連名で「サル痘患者とサル痘疑い例への感染予防策」を2022年6月15日に発表し、今回その内容を改正し、7月8日に同研究所のホームぺージに公開した。全世界でサル痘の感染拡大が懸念される中、診療にあたる医療者が注意すべきポイントについて本対策ではコンパクトに記している。サル痘の感染経路 サル痘は接触感染や飛沫感染を起こすが、日常生活の中で空気感染を起こすことは確認されていない。ただし、空気感染を起こすと考えられている麻しんや水痘との臨床的な鑑別が困難であるため、発熱と発疹がありそれらの感染症が否定できない間は、サル痘疑いの患者には空気予防策の実施が求められる。サル痘の診療時の態勢と装備 医療従事者がサル痘確定患者に接する場合(検体採取時含む)は、患者を換気良好な部屋に収容し、N95マスク、手袋、ガウン、眼の防護具を着用する(患者のリネン類を扱う者や清掃担当者も同様)。 患者が使用したリネン類は、診断が確定するまでなるべく触れずに管理し、診断が確定してから適切な処理を行う。サル痘が確定したら、リネン類は、前述の個人防護具を着用して自身の粘膜に触れないように運搬し、通常の洗剤を用い常温で洗濯を行う(WHOなどは温水を推奨)。手指衛生を頻回に行い、とくにリネン類を扱った後は必ず手指衛生(流水と石鹸による手洗い、または擦式アルコール性手指消毒薬での消毒)を行う。 患者が滞在する、または滞在した環境は通常に清掃を行い、その後消毒(エンベロープウイルスに対して強い消毒効果を発揮する薬剤[消毒用エタノールなど])を行う。廃棄物は感染性廃棄物として扱う。 サル痘疑い例やサル痘患者は、可能な限りサージカルマスクを着用し、水疱を含む皮膚病変はガーゼなどで被覆する。家庭内などでのサル痘の感染対策はどうする サル痘疑い例やサル痘患者は、自宅などの滞在場所では、以下に留意する。・患者は同居人と肌や顔を接しないようにし、リネン類の共有を避ける。・患者が使用したリネン類は、病変や体液からの感染性粒子が飛散する可能性があるため、不用意に振り回したりせず、静かにビニール袋などに入れて運搬し、洗濯機に入れる。洗濯した後は再利用可能である。・ベッド、トイレ、患者が接触した場所(家具や床など)は、使い捨て手袋を着用して清掃し、その後消毒薬で清拭する。清掃や消毒後は手指衛生を行う。・患者が使用した食器や調理器具は、石鹸や洗剤などで洗った後に再利用可能である。・常に十分な換気を行うよう配慮する。 すべての皮疹が痂皮となり、すべての痂皮が剥がれ落ちて無くなるまで(おおむね21日間程度)は上記の感染対策を継続する。

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生物学的製剤未使用の中等症から重症の活動性を有するクローン病患者における寛解導入および維持療法としてのウステキヌマブとアダリムマブの第III相比較試験(解説:上村直実氏)

 近年、クローン病の治療において5-アミノサリチル酸塩(5-ASA)、免疫調整薬、ステロイドなどを用いた従来の治療法が無効な場合に、抗TNFα阻害薬(インフリキシマブ、アダリムマブ、ゴリムマブなど)、インターロイキン(IL)阻害薬(ウステキヌマブ)、抗インテグリン抗体薬(ベドリズマブ)といった生物学的薬剤が使用されることが多くなっている。新たに開発された生物学的製剤の有用性と安全性を検証するための臨床試験は薬事承認を目的としたものが多く、既存の治療において有効性に乏しい患者を対象としたプラセボ対照の無作為化比較試験(RCT)が常套手段となっており、実際のクローン病診療現場で治療方針に迷うことのある生物学的製剤同士を直接比較した検討は見当たらなかった。 今回、18ヵ国121施設が参加した国際共同研究として、過去に生物学的製剤が使用されていない中等症〜重症活動期のクローン病患者を対象として、世界市場の売上高が第1位のアダリムマブ(ヒュミラ)と第4位のウステキヌマブ(ステラーラ)の単剤療法の有効性を直接比較した二重盲検RCT(SEAVUE試験)の結果が、2022年6月のLancet誌に報告された。結果として、本試験の主要評価項目である試験開始から52週時の臨床的寛解率(クローン病活動指数:CDAIの低下)および、種々の副次的評価項目(内視鏡的有効性、入院率の低下率、ステロイドフリー率、腸管切除の減少率などクローン病の長期的な予後の改善に強く関連する項目)について、アダリムマブ群とウステキヌマブ群の両群間に有意な差は認められなかった。安全性に関しても既知のプロファイルと変化なく、両群間での差はなかった。 プラセボ抜きの実薬2剤を用いた直接的な比較試験には厳密にいえば積極的な治療を受けているという心理的効果を患者に与えるバイアスが生ずると思われるが、一般診療で頻用されている作用機序の異なる2つの薬剤、それも単剤療法同士の直接対決の結果は、従来治療法が奏効しない場合の第一選択生物学的製剤として使用する薬剤を検証する参考になるものとして有用である。診療の現場では個々の患者に対してどの薬剤が最適なのかに迷う機会が少なくなく、本試験のような高い有用性を有する薬剤同士の比較試験結果は診療現場にとって重要である。今後、日本でも同様の精度の高いガチンコ勝負と共に、患者背景の違いにより薬剤の選択方法を示唆するような臨床研究が期待される。

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063)「あと5分」の駆け込み受診あるある【Dr.デルぽんの診察室観察日記】

第63回 「あと5分」の駆け込み受診あるあるゆるい皮膚科勤務医デルぽんです☆連日暑い日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。梅雨も明け、皮膚科の繁忙期(夏)がいよいよ本番といった今日この頃ですが、これを書いているいま現在は、暑過ぎるせいか意外と外来の患者数は控えめな印象です。家から出られないほどの暑さ…!? 熱中症、要注意ですね。それはさておき、先日の外来のお話。スタッフと「ここのところ外来が落ちついていますねー」などと言いながら、半ば休憩の支度をしつつ受付終了時間を待っていた時のこと。もうあと数分、「午前診はこれでおしまい!」と確信したその瞬間、まさかの飛び込み受診が入り、しかも顔面挫創。聞くと、先行する友達の自転車とぶつかり、転倒してしまったのだとか。未来ある若者の顔面、傷を残すわけにいきません。結局そのまま処置に入り、30分ほど超過して午前の外来を終えました。受付終了間際の飛び込み処置、外来あるあるですね。お久しぶりな患者さんの重症例や、重めの新患も飛び込みで来がち~~!(時間外で来ることもある…)「最後の最後まで気が抜けないな!」と、あらためて思ったのでした。それでは、また〜!

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英語で「1日の排尿回数」は?【1分★医療英語】第36回

第36回 英語で「1日の排尿回数」は?I think my child does not have an appetite recently.(最近、うちの子の食欲があまりないような気がします)I see. Do you remember how many times a day she had a wet diaper yesterday?(なるほど、昨日は1日に何回くらいおしっこをしたか覚えていますか?)《例文》患者She had only four wet diapers today. Is it normal?(私の娘は今日4回しかおしっこをしていません。これって普通ですか?)医師Yes, it is totally normal for her age!(娘さんの年齢でしたら、まったく問題ないですよ!)《解説》今回は小児特有の英語表現をお伝えします。日本語に直訳しづらいのですが、“a wet diaper”で「オムツをしているお子さんのおしっこ」を示します。“two wet diapers”は「2回おしっこをした」(直訳では「オムツが2回濡れた」)というように、排尿回数を表すことができます。生後から3歳前後まではオムツをしている子が多いかと思いますが、赤ちゃんや幼児が陥りやすい脱水症状の指標として“wet diaper”の回数を聞くことは医療者にとって必須です。上記の表現のように“How many times a day does your baby have a wet diaper?”と聞く以外にも、“How many wet diapers does your baby have every day?”という表現も使われ、同様の意味となります。いずれも聞きたいのは「オムツをしている赤ちゃんの排尿回数」です。オムツを卒業した子どもの場合は、“pee”を用いて“How many times did you pee yesterday?”(昨日何回おしっこをしましたか?)と聞きます。さらに大きくなった青少年期や大人に対してはいろいろな表現がありますが、“go to the bathroom”を用いて、“How many times a day do you go to the bathroom?” で「1日に何回排尿しますか?」と聞くことが多い印象です。「排尿する」には“urinate”という単語がありますが、子どもの患者さんや家族に対して使うとかなり仰々しい印象になるので、医療者同士の会話以外ではあまり使われません。小児領域では医療者同士の会話でも“wet diaper”や“pee”を使う人が多いです。上記の表現をマスターし、子どもの患者さんが来た際にはぜひ使ってみてください。講師紹介

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