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COPD患者への抗うつ薬、増悪や肺炎のリスクに

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者に多い併存疾患として、うつ病や不安症などの精神疾患が挙げられる。抑うつの併存率は、欧米では80%、日本人では38%という報告もある1,2)。しかし、COPD患者における抗うつ薬のリスク・ベネフィットに関するエビデンスは乏しい。そこで英国・ノッティンガム大学の研究グループは、英国のプライマリケアにおける診療記録のデータベースを用いて、COPD患者における抗うつ薬とCOPD増悪、肺炎のリスクの関係を検討した。その結果、抗うつ薬の使用はCOPD増悪や肺炎のリスクを上昇させ、抗うつ薬の使用を中止するとそのリスクは低下したことが示された。本研究結果は、Rayan A. Siraj氏らによって、Thorax誌2023年6月19日号で報告された。 英国のプライマリケアにおける診療記録のデータベース(The Health Improvement Network)を用いて、自己対照ケースシリーズ研究(Self-Controlled Case Series)を実施した。少なくとも1回以上の抗うつ薬処方を受けたCOPD患者3万1,253例が対象となった。対象患者におけるCOPD増悪と肺炎の発生率を調べた。 主な結果は以下のとおり。・COPD患者3万1,253例のうち、COPD増悪が認められたのは1万8,483例、肺炎が発生したのは1,969例であった。・抗うつ薬処方から90日間において、COPD増悪の発生率は16%増加した(年齢調整発生率比[aIRR]:1.16、95%信頼区間[CI]:1.13~1.20)。抗うつ薬処方91日後~抗うつ薬中止までの期間において、COPD増悪の発生率はやや増加したが(aIRR:1.38、95%CI:1.34~1.41)、抗うつ薬の中止後に減少した。・抗うつ薬処方から90日間において、肺炎の発生率は79%増加したが(aIRR:1.79、95%CI:1.54~2.07)、抗うつ薬の中止後にこの関連は消失した。 著者らは、「抗うつ薬はCOPD患者におけるCOPD増悪、肺炎のリスク上昇と関連があり、そのリスクは抗うつ薬の中止により低下した。本結果は、抗うつ薬の副作用を注意深くモニタリングすること、精神疾患に対する非薬物療法を考慮することを支持するものであった」とまとめた。

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bempedoic acid、高リスクのスタチン不耐患者の1次予防に有効/JAMA

 心血管イベントのリスクが高いスタチン不耐の患者の1次予防において、bempedoic acidはプラセボと比較して、4項目の主要有害心血管イベント(MACE:心血管死、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中、冠動脈血行再建)の発生率が有意に低く、有害事象の頻度は全般に同程度であることが、米国・クリーブランドクリニックのSteven E. Nissen氏らが実施した「CLEAR Outcomes試験」で示された。研究の成果は、JAMA誌オンライン版2023年6月24日号に掲載された。32ヵ国1,250施設の無作為化臨床試験 CLEAR Outcomes試験は、32ヵ国1,250施設が参加した無作為化臨床試験であり、2016年12月~2019年8月の期間に、患者の登録が行われた(Esperion Therapeuticsの助成を受けた)。 対象は、年齢18~85歳、LDLコレステロール(LDL-C)値が100mg/dL(2.59mmol/L)以上で、初発の心血管イベントのリスクが高い臨床的特徴を有し、スタチン不耐で臨床的イベントの既往歴のない1次予防の患者であった。 被験者は、bempedoic acid(180mg、1日1回)またはプラセボを経口投与する群に無作為に割り付けられた。 有効性の主要アウトカムは、無作為化から、4項目MACEのいずれかが最初に発生するまでの期間であった。 スタチン不耐の1万3,970例(最大の解析対象集団)のうち、4,206例(30%)が1次予防の基準を満たした。2,100例がbempedoic acid群に、2,106例はプラセボ群に割り付けられた。1次予防患者全体の平均年齢は67.9(SD 6.8)歳、59.0%が女性で、66.1%は糖尿病であり、19.3%はスタチン、8.0%はエゼチミブの投与を受けていた。平均LDL-C値は142.5mg/dL、平均HDL-C値は51.0mg/dL、トリグリセライドの中央値は161.8mg/dLだった。6ヵ月でLDL-C値が21.3%、hsCPRが21.5%減少 治療開始から6ヵ月後に、LDL-C値は、bempedoic acid群ではベースラインの142.2mg/dLから108.2mg/dLへと34.0mg/dL(最小二乗平均[LSM])低下し、プラセボ群では142.7mg/dLから138.6mg/dLへと3.8mg/dL(LSM)低下しており、プラセボ群と比較してbempedoic acid群は30.2mg/dL(LSM)(21.3%)低かった。 また、高感度C反応性蛋白(hsCRP)は、bempedoic acid群ではベースラインの2.39mg/Lから6ヵ月後には1.75mg/Lへと0.34mg/L(LSM)低下し、プラセボ群では2.44mg/Lから2.52mg/Lへと0.01mg/L(LSM)増加しており、プラセボ群と比較してbempedoic acid群は0.56mg/L(LSM)(21.5%)低かった。 フォローアップ期間中央値39.9ヵ月の時点で、主要エンドポイント(4項目MACE)の発生率は、プラセボ群が7.6%(161イベント)であったのに対し、bempedoic acid群は5.3%(111イベント)と有意に低かった(補正後ハザード比[HR]:0.70、95%信頼区間[CI]:0.55~0.89、p=0.002)。 副次エンドポイントである3項目MACE(心血管死、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中)の発生率は、bempedoic acid群が良好であった(bempedoic acid群4.0% vs.プラセボ群6.4%、HR:0.64[95%CI:0.48~0.84]、p<0.001)。また、致死的または非致死的心筋梗塞(1.4% vs.2.2%、HR:0.61[95%CI:0.39~0.98])、心血管死(1.8% vs.3.1%、0.61[0.41~0.92])、全死因死亡(3.6% vs.5.2%、0.73[0.54~0.98])の発生率も、bempedoic acid群で優れた。 一方、致死的または非致死的脳卒中(bempedoic acid群1.3% vs.プラセボ群1.8%、HR:0.76[95%CI:0.46~1.26])と、冠動脈血行再建(2.4% vs.3.2%、0.71[0.49~1.03])の頻度には両群間に差を認めなかった。 重篤な有害事象(bempedoic acid群19.9% vs.プラセボ群20.8%)や投与中止をもたらした有害事象(9.9% vs.9.9%)の頻度は両群間で同程度であった。肝酵素上昇(4.5% vs.2.6%)や腎臓の有害事象(10.3% vs.8.1%)はbempedoic acid群で多かった。また、高尿酸血症(12.1% vs.6.3%)、痛風(2.6% vs.2.0%)、胆石症(2.5% vs.1.1%)もbempedoic acid群で高頻度だった。 著者は、「この研究は大規模臨床試験のサブグループのアウトカムを報告したものであり、今回の結果は有益性の決定的なエビデンスというより、仮説を生成するものとして解釈すべきである」としている。

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HER2陰性転移乳がん1/2次治療の健康関連QOL、エリブリンvs.S-1(RESQ試験)/日本乳学会

 HER2-の転移を有する乳がん(MBC)患者の1次/2次化学療法として、エリブリンと経口フッ化ピリミジン系薬剤S-1(テガフール・ギメラシル・オテラシル カリウム)の健康関連QOL(HRQOL)を検討した結果、エリブリン群のS-1群に対するHRQOLの非劣性は示されなかったものの、無増悪生存期間(PFS)は両群で差はなく、全生存期間(OS)はエリブリン群で延長する傾向にあったことを、虎の門病院の田辺 裕子氏が第31回日本乳学会学術総会で発表した。 エリブリンは、HER2-のMBC患者の3次以降の化学療法としてOSを有意に延長することが報告されているが、1次/2次治療として投与された際のHRQOLや有効性については十分な知見がない。一方で、S-1は1次化学療法としてアントラサイクリン系抗がん剤やタキサン系抗がん剤と同等のOSと、アントラサイクリン系と同等でタキサン系を上回る良好なHRQOLが示されている。そこで、研究グループ(CSPOR-BC)は、HER2-MBC患者を対象に、1次/2次治療としてのエリブリンのS-1に対するHRQOLの非劣性、OSやPFSを検討するために、国内50施設における非盲検無作為化比較第III相試験(RESQ試験、PI:北海道大学病院 高橋 將人氏)を実施した。今回の発表は、サンアントニオ乳がんシンポジウムで2022年に発表したデータをアップデートした最終解析結果であった(データカットオフ日:2022年3月18日)。・対象:HER2-のMBCで、MBCに対する化学療法が0または1回の患者 302例・試験群(エリブリン群):1.4mg/m2を3週ごとに1・8日目に静脈内投与(増悪がなければ6サイクル以上継続) 152例・対照群(S-1群):40~60mgを1日2回 14日経口投与後7日間休薬(増悪がなければ6サイクル以上継続) 148例・評価項目[主要評価項目]HRQOL(EORTC QLQ-C30の全般的健康[GHS]スコア)[副次評価項目]OS、PFS、安全性 2016年6月~2019年10月に302例を登録し、エリブリン群とS-1群に1対1に無作為に割り付けた。観察期間中央値は2.45年、質問票への回答率は85.6%であった。ベースライン時の患者特性はバランスがとれていて、エリブリン群/S-1群の年齢中央値は61.5歳/60.5歳、MBCに対する化学療法歴なしが68.7%/72.1%、周術期化学療法を含めたアントラサイクリン系+タキサン系の化学療法歴ありが33.6%/41.2%、2年以上の無再発期間が52.2%/50.7%であった。 主な結果は以下のとおり。・臨床的に意味のあるGHSスコアを10ポイントとし、10ポイント以上低下した場合を悪化と定義した。1年時のGHSスコアが悪化しなかった割合は、エリブリン群で33.8%(95%信頼区間[CI]:25.1~42.6)、S-1群で33.0%(95%CI:24.6~41.6)、1年時のリスク差は+0.66(95%CI:-12.47~11.16、p=0.077)で、事前に設定した非劣性マージンを超えたため、統計学的な非劣性は示されなかった。一方、GHSスコアの初回悪化までの期間や混合効果モデル解析によるGHSのベースラインから42週の平均変化差はほぼ同等であった。・OS中央値はエリブリン群2.89年(95%CI:2.27~3.42)、S-1群2.32年(95%CI:2.06~2.56)で、エリブリン群でOSを延長した(ハザード比[HR]:0.72、95%CI:0.54~0.96、p=0.026)。・PFS中央値はエリブリン群7.57ヵ月(95%CI:5.61~8.30)、S-1群6.75ヵ月(95%CI:5.51~7.80)で、有意差は認めなかった(HR:0.90、95%CI:0.68~1.18、p=0.350)。・HRQOLにおけるサブグループ解析では、S-1群で身体機能と社会的機能は良い傾向で、エリブリン群で悪心と嘔吐の症状スコアは良い傾向であった。・安全性は既報と同様であった。 これらの結果より、田辺氏は「エリブリン群のS-1群に対するHRQOLの非劣性は示せなかったが、QOL悪化までの期間や、時点ごとのQOLスコア解析などを総合的にみると、両群のHRQOLに大きな差はないと考えられる。非劣性が示されなかった原因として、サンプル数不足による検出力低下が考えられる」としたうえで、「エリブリン群では既報の大規模ランダム化比較試験と同様にPFSは延長しなかったが、OSは延長する傾向にあった。これらの結果から、HER2-MBCに対してエリブリンは1次/2次治療の選択肢の1つとして検討しうる」とまとめた。

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オミクロン株(XBB.1.5)に対応した追加免疫に関する承認事項一部変更申請/モデルナ

 メッセンジャーRNA(mRNA)治療薬とワクチンのパイオニアであるバイオテクノロジー企業 Moderna(米国)の日本法人モデルナ・ジャパンは2023年7月7日、「スパイクバックス筋注」において、12歳以上を対象にオミクロン株(XBB.1.5)に対応した追加免疫用1価ワクチンとして厚生労働省に承認事項一部変更申請を行ったことを発表した。 Modernaは、6月に開催された米国食品医薬品局(FDA)の諮問会議VRBPACにおいて、オミクロン株の派生型であるXBB.1.5、XBB.1.16およびXBB.2.3.2などのXBB亜系統に対して免疫応答を示すXBB.1.5対応の1価ワクチンに関する予備的な臨床データを発表している。 モデルナ・ジャパン代表取締役社長の鈴木 蘭美氏は、「今回承認事項一部変更を申請したModernaのワクチンは、現在流行しているオミクロン株の派生型であるXBB.1.5に対応している。新型コロナウイルス感染症は、日本の公衆衛生にとって引き続き警戒が必要であり、とくに高齢者や基礎疾患がある重症化リスクが高い人への接種が推奨される。この重要なワクチンを一刻も早く皆さまへ届けられるよう、引き続き厚生労働省と協力していく」としている。

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統合失調症の発症時期と抗精神病薬に対する治療反応との関係

 統合失調症は、発症年齢が遺伝的要因の影響を受けており、予後を予測することが可能であると考えられる。中国・北京大学のYi Yin氏らは、遅発性、早期発症型、定型発症型の統合失調症患者における症状の特徴および抗精神病薬に対する治療反応を比較するため、本検討を行った。その結果、40歳以上で発症した統合失調症に対する抗精神病薬治療は、発症年齢が40歳未満の場合と比較し、陽性症状の早期改善が期待できることが示唆されたことから、統合失調症治療では、発症年齢を考慮した個別治療が求められることを報告した。Schizophrenia Research誌2023年7月号の報告。 中国5都市の精神保健病院の入院部門5ヵ所を対象に、8週間のコホート研究を実施した。対象患者は、発症から3年以内かつ最低限の治療を実施した遅発性統合失調症(LOS、発症年齢:40~59歳)106例、早期発症型統合失調症(EOS、発症年齢:18歳未満)80例、定型発症型統合失調症(TOS、発症年齢:18~39歳)214例。ベースライン時および抗精神病薬治療8週間後の臨床症状の評価には、陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)を使用した。抗精神病薬治療の8週間における症状改善効果を比較するため、混合効果モデルを用いた。 主な結果は以下のとおり。・抗精神病薬治療開始後、3群ともにすべてのPANSSスコアの減少が認められた。・性別、罹病期間、ベースライン時の抗精神病薬投与量で調整した後、LOSは、EOSと比較し、8週間後のPANSS陽性スコアの有意な改善が認められた。・LOSは、EOSまたはTOSと比較し、オランザピン等価換算量で体重1kg当たり1mg投与されていた場合において8週間の陽性症状改善との関連が認められた。

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僕らはみんな発展途上(解説:今中和人氏)

 たとえば、あなたがテニスをするのに面のサイズが半分のラケットを渡されたら、直径半分のバットで野球の打席に立ったら、普通は無惨な結果が待っており、猛練習の末であれ、通常のラケットやバットと同等のパフォーマンスを挙げられたら実に見上げたものである。とあるテレビ番組でプロの演奏家が弦を1~2本抜いた楽器で室内楽曲を演奏し、出演者がそれを言い当てる企画があり、私は聞いてもまったくわからなかったが、少ない弦でフレットもない楽器を華麗に演奏なさるシーンを見て、プロの技に舌を巻いた。だが、プロとはいえ事前にかなり練習したそうで、しかも放映が1回だから視聴者は一発録りだと勝手に思っているが、あるいはそうとは限らない。それがテクニカル・チャレンジというものである。 本論文は僧帽弁形成術のアプローチに関する英国10施設での前向き無作為化試験で、右小開胸MICS切開で162例、胸骨正中切開で147例が手術を受けた(MICS群の9例5.4%は術中、正中切開にコンバート)。平均年齢67歳、女性30%で、手術は各アプローチに50例以上習熟した外科医30人(キャリア6.5~32年、44~65歳)が執刀し、この臨床試験ではどちらか一方のアプローチのみで手術する、という縛りが設けられた。 結果は、形成術完遂がMICS群95.6%、正中群97.3%で同等、術後12週時点での死亡はMICS群1例0.6%、正中群4例2.5%で有意差なく、1年後で両群4例。1年後の逆流mild以下は両群92%。平均人工心肺時間はMICS群134.8分、正中群102.0分、大動脈遮断時間MICS群85.6分、正中群74.5分、手術時間MICS群228.7分、正中群184.3分と、さすがエキスパートで鮮やかだが、すべてMICS群で長かった。術後合併症発生に有意差はないがMICS群でやや多く、創部痛スコアは3日後MICS群2.6、正中群3.0、12週後MICS群0.8、正中群1.0とほぼ同等。12週後のSF-36スコアはMICS群7.62、正中群7.20で有意差なく、1年後まで追跡して、EQ-5D-5LというQOLスコアも含め同等であった。活発に運動する時間は6週時点こそMICS群が10分長い(できないのかやらないのか不明)が、この差も12週以降は消失した。 「ほれ、エキスパートがやればMICSは正中切開と同等だ! ワンダフル!」という理解は浅薄に過ぎる。わざわざ手技にハンディを課し、大差ではないが長めの時間をかけて手術するメリットが、医療者要因を排除して患者要因のみで見て、要はドクター・ショッピングをしても、短期的にも長期的にもなかったという結論だ。心臓手術、わけてもMICSの成否は執刀医だけでなく助手、体外循環、麻酔などの総合力だが、彼らも最初からエキスパートだったわけがなく、ラーニングカーブを登り切った方々であり、まして多くのチームは発展途上にあるのだから、MICSはメリットに乏しいどころではない可能性がある。実際、道具をそろえて始めてみたが頓挫した話や、表沙汰にはならずに済んだインシデントを見聞きしたことがある方は少なくないだろう。テクニカル・チャレンジとはそういうものである。 だが、医療におけるテクニカル・チャレンジは、ハンディを補って余りあるメリットがあってこそ是認されるべきなのは、立場が変われば当然すぎる原則であろう。 だから医療者は上述のような浅薄な理解は慎むべきだし、「創部が小さいと苦痛が少なくて回復も早いはず」という、一般人の願いと先入観を逆手に取るような患者集め的な行為があるとすれば大変によろしくないと考える。本論文が、患者のための医療が推進される一助となることを期待したい。

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熱中症予防の「適切な水分量」とは?

熱中症を予防しよう熱中症とは?高温多湿な環境に長時間いることで、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもったことで生じる健康障害の総称です。屋外だけでなく、室内でも発症することがあります。命に関わることもあるため、正しい熱中症対策を行いましょう。環境省は熱中症の予防として、下記を推奨しています。 涼しい服装 日陰の利用 日傘、帽子の使用 水分、塩分摂取➡ では、適切な水分摂取量とは?監修:沼田 賢治氏(聖マリアンナ医科大学病院 救急医学 助教)熱中症を予防しよう「適切な水分摂取」とはどの程度?屋外でも、室内でも、のどが渇いていなくても、こまめに水分を摂取しましょう。米国疾病予防管理センター(CDC)によると、暑い環境で作業するときは15~20分ごとに240mLくらい、1時間で1Lくらいが目安となっています。気温や活動の負荷によって異なりますが、意識してこまめに摂取しましょう。監修:沼田 賢治氏(聖マリアンナ医科大学病院 救急医学 助教)

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後発品の目標が数量シェアから金額ベースに変更?【早耳うさこの薬局がざわつくニュース】第113回

後発医薬品の入手は、薬剤師さんをここ数年困らせている大きな問題の1つです。とある後発医薬品メーカーで抗真菌薬に睡眠導入剤の成分が混入した事件が発覚したのが2020年12月。コロナ禍と同じような時期に始まった後発医薬品の供給不安がこんなに長く大きい問題になるとは思っていませんでした。20年ほどかけて徐々に一般の方の理解が進み、やっと後発医薬品を使用することが当たり前になってきたのに、こんな問題が起きるとは…。行政と薬局などが一緒になって頑張ってきただけに悲しい気持ちになります。その供給不安が続く後発医薬品に関して、少し動きがありそうです。後発医薬品の使用を促すための政府目標が、金額ベースなどの観点を踏まえて2023年度中に見直される。この新目標に基づき、都道府県が第4期医療費適正化計画での目標を24年度中に設定する。厚生労働省が6月29日の社会保障審議会・医療保険部会で明らかにした。政府目標の見直しは、医薬品の迅速・安定供給の実現に向けた厚労省の有識者検討会の議論などを踏まえて行われるが、まずは医薬品の安定的な供給を基本とする。(2023年6月29日付 CBnews)現在、後発医薬品の使用促進の目標として、「数量シェアを2023年度末までにすべての都道府県で80%以上に」が掲げられています。厚生労働省の発表によると、全都道府県のうち29道県が22年3月時点でその目標値をクリアしていますので、目標到達までもう一息といったところでしょうか。後発医薬品の使用促進の最も大きな目的は、言わずもがな「医療費の削減」で、これは今も昔も変わりません。その後発医薬品の使用割合や目標到達具合を確認するために、数量シェアが用いられています。医療機関や薬局が取り組みやすく、かつモチベーションが上がりやすい方法、ということで数量シェアになった経緯があります。今回、政府目標を金額ベースに変更することが検討されているとのことなので、本来の目的に沿った方法が採用されることになります。ただし、おそらく数量シェアから金額ベースになることで、もう一息頑張らなくてはいけない目標が掲げられることが予想されます。また、推測の域を超えませんが、「2023年度中に見直し」とあるので、2023年度中は何も手が打たれず、その結論や実行は2024年度からになるのでは…と思います。「まずは医薬品の安定的な供給を基本とする」としながら、その具体的な方策は明らかになっていません。薬局としてできることは、とにかく目の前の患者さんの医薬品を入手し、安全かつ安定的に提供することです。しかし、新たな患者さんに後発医薬品を勧めても、供給不足が生じて製剤を変更することになったら…と思うと、今の状況で後発医薬品の使用を増やすことは難しいのではないでしょうか。今後行政が掲げる目標が舌先三寸と感じることのないよう、現場の声や温度を感じてほしいと思います。

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英語で「めまいがします」は?【1分★医療英語】第88回

第88回 英語で「めまいがします」は?Could you describe what you mean by feeling dizzy?(めまいがするというのはどのような感じか説明してもらえますか?)It’s like the room is spinning. (部屋が回っているような感じがします)《例文1》I feel dizzy when I move my head. (頭を動かすとめまいがします)《例文2》I have had a spinning sensation since this morning.(今朝からぐるぐる回るような感覚があります)《解説》「めまい」に関する訴えは英語でもさまざまな表現があります。代表的なものは「めまいがする」という意味の“to feel dizzy”ですが、「部屋が回っているような感じがする」という意味になる“I have a spinning sensation”、“ I feel like the room is spinning”などという訴えもよく聞かれます。また、単に「ぐるぐるする感覚がある」という意味で、“to feel giddy”などの表現も使われます。たとえば、“I felt a bit giddy when I got out of bed this morning.”(今朝ベッドから出た時に、少しぐるぐるする感覚がありました)となります。そのほか、同じような状況で使われる表現として、「気が遠くなる感じがする」や「気を失いそうになる感じがする」というのは、“I feel faint”、“ I have a lightheadedness”などと表現します。また、バランスを失いそうになる感覚がある時には“I feel woozy”という言い方があり、めまい感を表現する時にもよく使われます。講師紹介

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第171回 米国でフル承認のアルツハイマー病薬lecanemabの患者負担のほどは?

病状進行を抑制し、認知機能や日常生活機能の低下を遅らせることが第III相試験(Clarity AD)で裏付けられたことを受けて、エーザイとバイオジェンのアルツハイマー病薬lecanemab(商品名:LEQEMBI)が米国で晴れて承認されました1,2,3)。これまでは取り急ぎの承認でしたが、今回フル承認(traditional approval)に至ったことで同国政府の公的保険メディケアの支払対象になる道が開けます4)。メディケアの受給者は65歳以上の高齢者です。ゆえに、高齢者に多いアルツハイマー病の治療のほとんどはメディケアの支払い対象となります。lecanemabの取り急ぎの承認が不動になったら、医師が治療の経過を記録して提出することを条件に同剤の費用を負担するとメディケアは先月発表しています。ただし全額負担ではありません。同剤の薬価は1年当たり2万6,500ドル(約378万円)です。メディケアは同剤の費用の約80%を支払います。残りの20%ほどを患者は自腹か何らかの手段で捻出する必要があります。米国のもう1つの公的保険メディケイドの受給対象でもある一部の低所得の患者は自己負担が一切なく同剤を使えますが、保険がメディケアだけという患者の同剤使用の1年あたりの自腹出費は6,600ドル(約94万円)にも達します5,6,7)。その額はメディケア受給者の所得中央値の5分の1ほどに相当します。日本でlecanemabは今年1月16日に承認申請されて承認審査段階にあります。今回の米国フル承認までのFDAの扱いと同様に国内でも優先審査されており、間もなく9月までには承認される見込みです。いわゆる“太り過ぎ”レベルのBMIのほうがむしろ死亡率が低い話は変わって肥満未満の太り過ぎの人の死亡率は高くなく、どちらかというとむしろ低いことを示した試験結果を紹介します。試験では米国の成人約50万人を体重指標BMIで9つに区切って中央値9年(0~20年)の経過を比較しました。その結果、BMIが30以上で肥満の域の人では適正とされるBMI範囲(22.5~24.9)の人に比べてさすがに死亡率が高かったものの、肥満域未満の太り過ぎの範囲のBMIの人の死亡率は高くありませんでした8)。BMIが肥満の域に達していない範囲で高い人の死亡率はむしろ低く、BMIが25~27.4の人の死亡率はBMIが22.5~24.9の人より5%低いことが示されました9)。BMIが肥満域により近い27.5~29.9の人はなんともっと死亡率が低く、22.5~24.9の人の死亡率を7%下回りました。病気が原因の体重減少の影響を排除することを目的として追跡開始2年以内の死亡例を除外して解析しても同様の結果となりました。目下の分類で太り過ぎの域にあるBMIの人がそれ以下のBMIの人に比べてより健やかと今回の結果をもって結論するのは時期尚早であり、さらなる検討が必要です。今回の結果から言えることは、BMIは死亡率のうってつけの指標というわけではなさそうということであり、脂肪の体内分布などの他の指標の考慮も必要なようです9,10,11)。カロリー制限時の代謝低下を防ぐホルモンを同定太っていることを一概に不健康と決めつけることはできませんが、体重を減らすことは病気治療の有効な手段の1つでもあります。たとえば、食事のカロリーを抑えて体重を減らすことは非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)治療の有効な手立ての1つですし、2型糖尿病患者のインスリンの効きを良くする効果もあります。しかし多くの人の体重減少はたいてい長続きしません。エネルギー消費を抑えるように体が順応してしまうことがその一因ですが、その順応の仕組みはこれまでよくわかっていませんでした。GDF15というホルモンを高脂肪食のネズミに与えると肥満が減り、GDF15の受容体であるGFRALを介した摂食(あるいは食欲)抑制のおかげで血糖値推移が改善することが先立つ研究で知られています。エネルギー消費を抑えてしまう順応をそのGDF15が食い止め、カロリー制限中でもエネルギー消費が維持されるようにする働きを担うことがカナダ・マクマスター大学のチームによる研究で示されました12)。GDF15を与えたマウスの体重は摂取カロリーが同じのGDF15非投与マウスに比べて減り続け、その作用は脂肪ではなく筋肉でのエネルギー消費亢進によることが判明しました。人ではどうかを今後の研究で検証する必要があります。人でのGDF15の働きを調べることで食事に気を付けても体重がなかなか減らない人に有益な手立てをやがて生み出せるかもしれません13)。また、肥満治療として注目を集めるGLP-1標的薬との相乗効果も期待できそうです。今回の研究には肥満治療のGLP-1標的薬を他に先駆けて世に送り出したNovo Nordiskが協力しています。参考1)「LEQEMBI®」(レカネマブ)、アルツハイマー病治療薬として、米国FDAよりフル承認を取得 / エーザイ2)FDA Converts Novel Alzheimer's Disease Treatment to Traditional Approval / PRNewswire3)FDA Grants Traditional Approval for LEQEMBI? (lecanemab-irmb) for the Treatment of Alzheimer's Disease / PRNewswire4)US FDA grants standard approval of Eisai/Biogen Alzheimer's drug / Reuters5)Annual Medicare spending could increase by $2 to $5 billion if Medicare expands coverage for dementia drug lecanemab / UCLA Health6)Explainer: Who is eligible for the new FDA-approved Alzheimer's drug? / Reuters7)Arbanas JC, et al. JAMA Intern Med. 2023 2023 May 11. [Epub ahead of print]8)Visaria A, et al. PLoS One. 2023;18:e0287218. 9)Having an 'overweight' BMI may not lead to an earlier death / New Scientist10)‘Overweight’ BMI might be set too low / Nature11)No increase in mortality for most overweight people, study finds / Eurekalert12)Dongdong Wang D, et al. Nature. 2023;619:143-150.13)Having an 'overweight' BMI may not lead to an earlier death / New Scientist

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減量効果が大きいのは?時間制限食vs.カロリー制限食

 摂取カロリーを制限しない時間制限食は、人気のある減量法となっているが、その有効性のエビデンスは限られている。とくに、長期の影響については明らかになっていない。そこで、米国・イリノイ大学シカゴ校のShuhao Lin氏らは無作為化比較試験を実施し、時間制限食の効果について、カロリー制限食や食事制限なしと比較した。その結果、時間制限食とカロリー制限食はいずれも体重を減少させたが、両者に有意差は認められなかった。本研究結果は、Annals of Internal Medicine誌オンライン版2023年6月27日号で報告された。 本研究の対象は肥満(BMI 30~50)の成人90例であった。対象を時間制限食群(摂取カロリー制限なし、食事は12~20時に制限[16時間絶食])、カロリー制限食群(1日の摂取カロリーを25%削減)、制限なし群(絶食時間は14時間未満)の3群に割り付けた。試験は非盲検で実施され、6ヵ月の減量期間と6ヵ月の維持期間で構成された。評価項目は、試験開始から12ヵ月後までの体重変化、摂取カロリーの変化などであった。 主な結果は以下のとおり。・77例が試験を完遂した。・平均年齢は40歳、黒人が33%、ヒスパニック系が46%であった。・カロリー摂取量の平均変化量は、時間制限食群-425kcal/日、カロリー制限食群-405kcal/日であった。・12ヵ月後の制限なし群と比較した体重変化量は、時間制限食群-4.61kg(95%信頼区間[CI]:-7.37~-1.85、p≦0.01)カロリー制限食群-5.42kg(同:-9.13~-1.71、p≦0.01)であり、両群ともに制限なし群と比較して有意に体重が減少したが、両群間には有意差は認められなかった。

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ワクチン別、デルタ/オミクロン期の重症化抑制効果/BMJ

 米国退役軍人の集団において、デルタ株およびオミクロン株の優勢期で、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染して30日以内の人を対象に、ワクチン接種の回数や種類と、入院や死亡などの重症アウトカムとの関連性を調べた後ろ向きコホート研究が、米国・Lieutenant Colonel Charles S. Kettles VA Medical CenterのAmy S. B. Bohnert氏らにより実施された。本研究の結果、ワクチンの種類にかかわらず、未接種者よりも接種者のほうが重症化率や死亡率の低下が認められた。また、mRNAワクチンに関しては、ファイザー製よりもモデルナ製のほうが高い効果が得られることが示唆された。BMJ誌2023年5月23日号に掲載の報告。 本研究の対象となったのは、デルタ株流行期(2021年7月1日~11月30日)およびオミクロン株流行期(2022年1月1日~6月30日)において、SARS-CoV-2感染が初めて記録された退役軍人会に所属する18歳以上の27万9,989例で、平均年齢59.4歳(SD 16.3)、男性87%であった。なお、対象者は試験登録以前の18ヵ月以内にプライマリケアを受診していない人に限られた。対象者が接種した新型コロナワクチンは、ファイザー/ビオンテック製(BNT162b2)、モデルナ製(mRNA-1273)、ヤンセンファーマ/ジョンソン・エンド・ジョンソン製(Ad26.COV2.S)のいずれかで、異なる種類のワクチンの組み合わせは除外した。主要評価項目は、SARS-CoV-2陽性判定から30日以内での入院、ICU入室、人工呼吸器の使用、死亡とした。 主な結果は以下のとおり。・デルタ株流行期では、9万5,336例が感染し、47.6%がワクチン接種を1回以上受けていた。2回接種は3万5,994例(37.8%)、3回接種は1,691例(1.8%)。・オミクロン株流行期では18万4,653例が感染し、72.6%がワクチン接種を1回以上受けていた。2回接種は5万6,911例(30.8%)、3回接種は5万6,115例(30.4%)。・デルタ株流行期では、mRNAワクチン2回接種は、ワクチン未接種と比較して、重症アウトカムの発生率低下と関連していた。入院 調整オッズ比(OR):0.41(95%信頼区間[CI]:0.39~0.43)、ICU入室 OR:0.33(95%CI:0.31~0.36)、人工呼吸器 OR:0.27(95%CI:0.24~0.30)、死亡 OR:0.21(95%CI:0.19~0.23)。・オミクロン株流行期では、mRNAワクチン2回接種は、ワクチン未接種と比較して、重症アウトカムの発生率低下と関連していた。入院 OR:0.60(95%CI:0.57~0.63)、ICU入室 OR:0.57(95%CI:0.53~0.62)、人工呼吸器 OR:0.59(95%CI:0.51~0.67)、死亡 OR:0.43(95%CI:0.39~0.48)。・さらに、オミクロン株流行期でmRNAワクチン3回接種は、2回接種と比較して、入院OR:0.65(95%CI:0.63~0.69)、ICU入室 OR:0.65(95%CI:0.59~0.70)、人工呼吸器 OR:0.70(95%CI:0.61~0.80)、死亡 OR:0.51(95%CI:0.46~0.57)となり、すべてのアウトカムの発生率低下と関連していた。・ヤンセン製ワクチンは、ワクチン未接種と比較して転帰が良好であったが(オミクロン期における入院 OR:0.70[95%CI:0.64~0.76]、ICU入室 OR:0.71[95%CI:0.61~0.83])、mRNAワクチン2回投与と比較して、入院およびICU入室の発生率が高かった(オミクロン期における入院 OR:1.16[95%CI:1.06~1.27]、ICU入室 OR:1.25[95%CI:1.07~1.46])。・ファイザー製ワクチンは、モデルナ製ワクチンと比較して、より悪いアウトカムと関連している傾向が示された。オミクロン期で3回接種の場合、入院 OR:1.33(95%CI:1.25~1.42)、ICU入室 OR:1.21(95%CI:1.07~1.36)、人工呼吸器 OR:1.22(95%CI:0.99~1.49)、死亡 OR:0.97(95%CI:0.83~1.14)。・オミクロン株流行期でmRNAワクチン接種を3回受けた人では、最後のワクチン接種からの期間が7~90日よりも91~150日のほうが、より悪いアウトカムと関連していた。入院 OR:1.16(95%CI:1.07~1.25)、死亡 OR:1.31(95%CI:1.09~1.58)。 著者らは、「重症アウトカムを起こした患者の割合は、デルタ期よりもオミクロン期のほうが低かったが、ワクチン接種のステータスと結果については、2つの期間で同様のパターンが観察された。この結果は、治療薬がより普及していても、新型コロナの感染予防だけでなく重症化や死亡リスクを低減するための重要なツールとして、ワクチン接種が引き続き重要であることを裏付けている」とまとめている。

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思春期うつ病と脂質異常症との関連

 小児期および思春期のうつ病患者は、若年性心血管疾患(CVD)リスクが上昇するといわれている。思春期うつ病患者において、CVDの重要なリスクファクターである脂質異常症の兆候が認められているかは、よくわかっていない。カナダ・Sick Kids Research InstituteのAnisa F. Khalfan氏らは、思春期うつ病患者における脂質異常症の有病率を調査した。その結果、思春期うつ病患者の脂質異常症レベルは、健康対照群と同レベルであった。うつ病の経過とともに出現する脂質異常症のタイミングや思春期うつ病患者のCVDリスク増加に関連するメカニズムを明らかにするためには、今後の研究において、うつ症状と脂質関連検査値の軌跡を調査することが求められる。Journal of Affective Disorders誌2023年10月号の報告。うつ病重症度とHDLコレステロールの高さに関連が認められた 精神科クリニック外来および地域社会より募集した若者を、診断後にうつ病群または健康対照群に分類した。HDLコレステロール(HDL-C)、LDLコレステロール(LDL-C)、トリグリセライド(TG)濃度などのCVDリスクファクターに関する情報を収集した。うつ病の重症度評価には、小児のうつ病スケールを用いた。うつ病群およびうつ病重症度と脂質濃度との関連を評価するため、重回帰分析を用いた。年齢、性別、標準化されたBMIでモデルの調整を行った。 思春期うつ病患者における脂質異常症の有病率を調査した主な結果は以下のとおり。・対象は243例(女性の割合:68%、平均年齢:15.04±1.81歳)。・うつ病群および健康対照群における脂質異常症(48% vs.46%、p>0.7)、高TG血症(34% vs.30%、p>0.7)のレベルは同程度であった。・未調整モデルでは、思春期うつ病患者におけるうつ病重症度と総コレステロール濃度の高さとの関連が認められた。・共変量で調整した後、うつ病重症度と高HDL-C、低TG/HDL-C比との関連が認められた。

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低再発リスクN1乳がん、局所リンパ節照射なしでも局所再発率低い

 リンパ節転移1~3個(N1)で再発スコアの低い乳がんでは、手術後に局所リンパ節照射(RNI)を受けなかった患者においても局所再発(LRR)の発生率が低かったことが、第III相SWOG S1007試験の2次解析で示された。米国・エモリー大学のReshma Jagsi氏らが、JAMA Oncology誌オンライン版2023年7月6日号に報告。 SWOG S1007試験は、1~3個のリンパ節転移を有するオンコタイプDX乳がん再発スコア25以下のホルモン受容体陽性HER2陰性乳がんを対象に、内分泌療法単独群と化学療法後に内分泌療法を行う群に無作為に割り付けた第III相無作為化試験である。この2次解析として、4,871例の放射線治療情報を前向きに収集し、RNI実施割合、LRR発生率および予測因子、局所療法と無浸潤疾患生存(iDFS)との関連(閉経状態、治療、再発リスクスコア、腫瘍の大きさ、転移巣、腋窩手術で調整)を調査した。 主な結果は以下のとおり。・放射線治療情報のある4,871例(年齢中央値:57歳、範囲:18~87歳)中、3,947例(81.0%)が放射線治療を受けていた。放射線治療を受け、標的の完全な情報が得られた3,852例中2,274例(59.0%)がRNIを受けた。・追跡期間中央値6.1年で、LRRの5年累積発生率は、乳房温存手術とRNIを伴う放射線治療を受けた患者では0.85%、乳房温存手術とRNIを伴わない放射線治療を受けた患者では0.55%、乳房切除術後に放射線治療を受けた患者では0.11%、乳房切除術後に放射線治療を受けなかった患者では1.7%であった。化学療法なしの内分泌療法群でも同様にLRR率は低かった。・RNIによるiDFS率の差はみられなかった(閉経前でのハザード比[HR]:1.03、95%信頼区間[CI]:0.74~1.43、p=0.87、閉経後でのHR:0.85、95%CI:0.68~1.07、p=0.16)。

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ホルモン補充療法は認知症の発症と関連するか/BMJ

 更年期のホルモン補充療法の使用経験は、それが55歳以下の時点であっても、あらゆる原因による認知症およびアルツハイマー病の発症と有意な関連があり、投与期間が長くなるほど関連性が増強することが、デンマーク・コペンハーゲン大学病院のNelsan Pourhadi氏らの調査で示された。研究の成果は、BMJ誌2023年6月28日号で報告された。デンマークのコホート内症例対照研究 研究グループは、デンマークにおける更年期ホルモン療法と認知症との関連を、ホルモン療法の種類、投与期間、年齢別に評価する目的で、全国規模のコホート内症例対照研究を行った(特定の研究助成は受けていない)。 2000年の時点で50~60歳のデンマーク人女性で、認知症の既往歴がなく、更年期ホルモン療法の禁忌もない集団から、2000~18年の期間に認知症を発症した5,589例(年齢中央値70歳[四分位範囲[IQR]:66~73])と、年齢をマッチさせた対照5万5,890例(70歳[66~73])を同定した。 主要アウトカムは、あらゆる原因による認知症の発症(初回診断または認知症治療薬の初回使用で定義)であり、補正後ハザード比(HR)とその95%信頼区間(CI)を算出した。連続投与、周期的投与でも正の相関 ホルモン療法を受けたことがない女性と比較して、エストロゲン-プロゲスチン療法(エストロゲン全身投与、エストロゲン膣内投与、プロゲスチン単独、エストロゲン-プロゲスチン併用療法)を受けた女性は、あらゆる原因による認知症の発症率が高かった(HR:1.24、95%CI:1.17~1.33)。 また、ホルモン療法の期間が長くなるに従ってHRは大きくなり、投与期間が1年以内の場合は1.21(95%CI:1.09~1.35)、12年以上になると1.74(95%CI:1.45~2.10)であった。 連続投与レジメン(HR:1.31、95%CI:1.18~1.46)および周期的投与レジメン(1.24、1.13~1.35)の双方で、エストロゲン-プロゲスチン療法は認知症の発症と正の相関が認められた。 さらに、55歳以下でホルモン療法を受けた女性(HR:1.24、95%CI:1.11~1.40)でも、エストロゲン-プロゲスチン療法と認知症の発症には関連がみられ、65歳以降に発症した遅発型認知症(1.21、1.12~1.30)やアルツハイマー病(1.22、1.07~1.39)に限定しても、同様の知見が得られた。 著者は、「更年期のホルモン療法への曝露は、閉経年齢前後の短期的な使用であっても、すべての原因による認知症およびアルツハイマー病の発症と関連した」とし、「これらの知見が更年期ホルモン療法の認知症リスクへの実際の影響によるものなのか、あるいはホルモン療法を必要とする女性の根本的な素因を反映しているのかを明らかにするには、さらなる研究を要する」と指摘している。

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第155回 史上初の7月に継続するインフルエンザ流行、コロナ禍で免疫低下か/厚労省

<先週の動き>1.史上初の7月に継続するインフルエンザ流行、コロナ禍で免疫低下か/厚労省2.急性期充実体制加算について議論、地域格差や医療体制の影響を懸念/中医協3.2022年度の労災補償状況:精神障害に関する労災、医療・福祉が最多/厚労省4.製薬業界と診療側が対立-薬価と安定供給問題で/中医協5.人件費の高騰やコロナの影響で2022年度の決算は減少、先進医療にも影響/国立大学病院6.返上相次ぐマイナンバー、個人情報保護委員会が立ち入り検査へ/デジタル庁1.史上初の7月に継続するインフルエンザ流行、コロナ禍で免疫低下か/厚労省厚生労働省の発表によると、インフルエンザの流行が史上初めて7月にも続いていることや、コロナ禍による免疫低下が影響している可能性があることが判明した。7月7日に発表された都道府県別のインフルエンザ患者数では、1医療機関当たりの患者数では、鹿児島県が20.07人と最も多く、宮崎県が7.34人、長崎県5.26人、熊本県3.99人と九州で感染が広がっていた。一方、新型コロナウイルスの感染状況では、沖縄県に次いで鹿児島県が全国で2番目に感染者数が多く、数の増加が報告されている。専門家らは、手洗いやうがいなど基本的な対策の徹底を呼びかけている。参考1)2023年7月7日 インフルエンザの発生状況について(厚労省)2)2023年7月7日 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発生状況等について(同)3)新型コロナ 定点把握で全国2番目 インフルエンザは全国最多(NHK)4)インフルエンザ、史上初めて7月もなお流行…コロナ禍で免疫低下が影響か(読売新聞)2.急性期充実体制加算について議論、地域格差や医療体制の影響を懸念/中医協厚生労働省は、7月6日に中央社会保険医療協議会の入院・外来医療等の調査・評価分科会を開催した。この中で2022年度の診療報酬改定で新設された「急性期充実体制加算」の届け出が42都道府県の病院からあったことを明らかにした。急性期充実体制加算は、急性期一般入院料1の病院が整備する高度で専門的な急性期医療の評価として導入されたもので、急性期一般入院料1の病院の占める割合では、島根県が最も高い割合で取得していた。しかし、5つの県では届け出がなく、地域ごとにばらつきがあると指摘されている。また、総合入院体制加算から急性期充実体制加算への移行に伴って、小児・周産期・精神科入院医療の体制が縮小する可能性が懸念されており、地域医療の影響について、引き続き注視する必要があるとしている。参考1)令和5年度第3回 入院・外来医療等の調査・評価分科会(中医協)2)急性期充実体制加算、42都道府県で届け出 22年9月時点、厚労省集計(CB news)3)総合入院体制加算から急性期充実体制へのシフトで地域医療への影響は?加算取得病院の地域差をどう考えるか-入院・外来医療分科会(Gem Med)3.2022年度の労災補償状況:精神障害に関する労災、医療・福祉が最多/厚労省厚生労働省が公表した2022年度の労災補償状況によると、精神障害に関する労災の請求件数と支給決定件数では「医療、福祉」が最も多かったことが明らかになった。精神障害に関する労災の請求件数は2,683件で、そのうち「医療、福祉」が624件と最も多く、支給決定件数も「医療、福祉」の164件が最多だった。一方で、過労死ライン未満の事案での労災認定が増加していることも報告された。労働時間以外の要因も考慮する改正基準の影響で、過労死ラインを下回る事案でも認定されるケースが増えたと考えられる。脳・心臓疾患や精神障害に関する労災の認定件数は増えており、労働時間以外の要素も総合的に評価されるようになったことも要因。精神障害の労災認定件数は最も多く、2022年度に2,683件の申請があり、そのうち710件が認定されている。参考1)令和4年度「過労死等の労災補償状況」を公表します(厚労省)2)精神障害の労災請求・支給「医療、福祉」が最多 厚労省が22年度の補償状況を公表(CB news)3)過労死ライン未満、労災認定が増加 基準見直し影響か 精神障害での認定は最多(朝日新聞)4.製薬業界と診療側が対立-薬価と安定供給問題で/中医協厚生労働省は、7月5日に薬価について協議する中央社会保険医療協議会(中医協)の薬価専門部会を開催し、来年度の薬価改定に向けて、本格的な議論に着手した。この中で、製薬業界からは医薬品の安定供給に向けた薬価下支えの充実を求めた。一方、診療側の長島委員からは、後発医薬品の安定供給は企業の品質管理やガバナンスの問題であり、薬価維持だけでは解決しないと指摘。また、森委員も安定供給は当たり前のことで評価すべきではないと述べた。支払側の松本委員も、薬価下落の原因は卸の納品価格の低さであり、薬価差は国民に還元すべきであると主張した。業界側は不採算品再算定や基礎的医薬品の対象範囲拡充などを求め、安定供給を重視した制度改革を訴えた。ただし、診療側と支払側はエビデンスに基づく議論を求め、具体的なデータや長期トレンドの分析を要望した。業界や診療側の意見の食い違いや課題の解決に向けた具体的な方策については、さらなる議論が見込まれる。参考1)中央社会保険医療協議会 薬価専門部会 議事次第(中医協)2)薬価下支えする仕組み「充実を」日薬連 中医協・部会(CB news)3)中医協 薬価下支え求める業界に診療側「安売りが原因」「安定供給は評価するものでない」厳しい声飛ぶ(ミクスオンライン)5.人件費の高騰やコロナの影響で2022年度の決算は減少、先進医療にも影響/国立大学病院国立大学病院が昨年度、全国の医療機関に医師を派遣し、兼業や副業の形態で医療活動を行っていたことを国立大学病院長会議が明らかにした。しかし、医師の時間外労働に関する規制を受けて、国立大学病院は兼業先を含めた時間外労働が上限を超える医師がいると予想し、規制に対応するための申請を行う予定。一方、国立大学病院全体の2022年度の決算は、経常利益は前期比で336億円減の386億円と減少し、経常利益率も低下していることが明らかになった。収益は215億円増加したものの、人件費や診療経費の増加により費用は552億円増え、経常利益率は2.5%に減少していた。コロナ補助金の影響で赤字にはならなかったものの、光熱費の増加や物価上昇の影響で利益の確保が困難となったためと考えられている。2023年度の見通しでは、コロナ補助金や診療報酬の特例の廃止や働き方改革による費用負担の増加が予想され、事業の継続が困難となってきており、医療機器の更新にも影響が出ており、耐用年数を超えて使用されている資産が多く、先進医療の提供にも影を落とす可能性が指摘された。参考1)国立大、計9,628医療機関に医師派遣 22年度、国立大学病院長会議(CB news)2)国立大学病院、2022年度の経常利益は2.2ポイント減(日経ヘルスケア)6.返上相次ぐマイナンバー、個人情報保護委員会が立ち入り検査へ/デジタル庁デジタル庁によれば、マイナンバーカードの本人希望による返納件数は先月1ヵ月間で約2万件だった。これは平成28年1月以降の7年間での累計返納件数のうちの一部とされ、返納の理由には引っ越しに伴う再発行や在留期間の短縮などが含まれている。河野デジタル大臣は、カードの自主返納がリスク軽減につながるわけではないとし、マイナンバー制度の理解を求めている。また、河野氏は、マイナンバーの誤登録問題に関して、デジタル庁が個人情報保護委員会の立ち入り検査を受ける方針であることを認めた。問題は、公的給付金の受取口座に他人のマイナンバーが登録されたことであり、河野氏は「適切に対応する」と述べた。デジタル庁は問題について報告書を提出し、個人情報保護委員会は詳細な把握を目指して検査を行う予定。また、マイナンバーに関するトラブルに対しても行政指導を検討しているという。参考1)マイナカード 先月の本人希望の返納件数 約2万件 デジタル庁(NHK)2)河野デジタル相「適切に対応」 マイナ巡り立ち入り検査(日経新聞)3)河野太郎デジタル相、マイナカード「自主返納せず確認を」(神奈川新聞)

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第63回 t分布の面積(確率)の求め方は?【統計のそこが知りたい!】

第63回 t分布の面積(確率)の求め方は?今回は、引き続き統計的推定や検定で利用される「t分布」をテーマに説明します。はじめにt分布(t distribution)の面積(確率)の求め方を解説します。t分布の区間における面積(確率)は図1のようにExcelの関数を使って求めることができます。図1■t分布の計算 その1試しに自由度f=8のt分布における区間-0.5~0.5の確率を求めてみましょう。TDIST(x、f、1)によって、xの上側確率(図2A)を算出します。図2x=0~0.5の確率(図2イ)x=0~0.5の確率は、x=0の上側確率とx=0.5の上側確率の差分ですので、それぞれの数値を求めます。x=0の上側確率は、0.5000です(Excel関数「=TDIST(0,8,1)」)。x=0.5の上側確率は、0.3153です(Excel関数「=TDIST(0.5,8,1)」)。よって、x=0~0.5の確率は以下の通りになります。0.5000-0.3153=0.1847…(イ)x=-0.5~0の確率(図2ロ)x=−0.5以下の下側確率(図2B)は、t分布がx=0を基準に左右対称であることを利用して、x=0.5以上の上側確率から求めます。x=-0.5の下側確率は、0.3153です(Excel関数「=TDIST(−0.5,8,1)」)。よって、x=−0.5~0の下側確率は、0.5000-0.3153=0.1847…(ロ)ゆえに、自由度f=8のt分布における区間-0.5~0.5の確率は、(イ)+(ロ)=0.1847+0.1847=0.369■t分布の計算 その2次に図3の自由度f=50のt分布において、横軸の値が-2.01~2.01になる確率を求めてみましょう。先述のその1と同じ考え方で求めます。まず、x=2.01の上側確率を求めると、0.025です(Excel関数「=TDIST(2.01,50,1)」)。x=-2.01の下側確率も同様の手順で(t分布がx=0を基準に左右対称であることを利用して、x=2.01の上側確率から求める)、0.025と求められます(Excel関数「=TDIST(2.01,50,1)」)。以上から自由度f=50のt分布における区間-2.01~2.01の確率は、1-0.025-0.025=0.95ということで95%になります。図3■t分布の上側確率における横軸の値t分布の上側確率における確率変数(横軸)の値は図4のExcel関数で求めることができます。図4では、試に図5のグラフの自由度f=8のt分布の上側確率2.5%における横軸の値を求めてみましょう。図5なお、t分布の自由度f=8の上側確率が0.5%、1%、2.5%、5%、f=1,000の上側確率2.5%のそれぞれの場合のxの値は表の通りとなります。表■さらに学習を進めたい人にお薦めのコンテンツ統計のそこが知りたい!第31回 検定の落とし穴とは?「わかる統計教室」第3回 理解しておきたい検定セクション8 信頼区間による仮説検定セクション9 t値による仮説検定

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事例027 アムロジピン錠の査定【斬らレセプト シーズン3】

解説事例ではレザルタス配合錠HD(一般名:オルメサルタンメドキソミル/アゼルニジピン、以下「配合錠HD」)とアムロジピン錠(一般名同じ)を組み合わせて処方をしたところ、アムロジピン錠がB事由(医学的に過剰・重複と認められるものをさす)にて査定となりました。査定の理由を調べるために、まずはアムロジピンの添付文書を参照しました。持続性Ca拮抗薬に分類され、通常5mgを1日1回経口投与する。また、「効果不十分な場合は10mgまで増量できる」と記載されています。とくに、問題は見当たりません。次に、配合錠HDの添付文書を参照しました。高親和性ARB(アンジオテンシンII受容体阻害剤)オルメサルタンメドキソミル20mgと持続性Ca拮抗薬アゼルニジピン16mgの配合薬と記載があります。また、1日最大量はそれぞれ40mgと16mgまで増量可能と記載があります。ARBに対しては、1日最大量以内ですが、アゼルニジピンをみると、配合錠HD1錠に最大量が含まれていることがわかります。したがって、配合剤HDでは効果が不十分であったことを理由にアムロジピン5mgを追加したところ、持続性Ca拮抗薬の1日量上限を超えてしまったことが、査定の理由だと推測できます。薬剤処方システムに対して、同一分類の薬剤処方にはアラートを表示させるように改修し、レセプトチェックシステムにも事例のパターンを登録して査定対策としました。

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レンバチニブ+ペムブロリズマブの腎がん1次治療、4年超でも生存改善を維持(CLEAR)/ASCO2023

 進行期腎細胞がんの1次治療における、レンバチニブ・ペムブロリズマブ併用療法の生存期間延長効果は、長期追跡期間を経ても維持されていたというデータが、米国臨床腫瘍学会年次総会(2023 ASCO Annual Meeting)において、米国・Texas OncologyのThomas E. Hutson氏より発表された。 国際共同非盲検第III相CLEAR試験(KEYNOTE-581)試験の追跡期間中央値4年超の最終結果報告である。・対象:全身薬物治療未実施の進行期淡明細胞型腎細胞がん・試験群:レンバチニブ+ペムブロリズマブ(LenPem群:355例)、レンバチニブ+エベロリムス(357例)・対照群:スニチニブ4週投与2週休薬(Suni群:357例)・評価項目:[主要評価項目]独立画像判定(IIR)による無増悪生存期間(PFS)[副次評価項目]全生存期間(OS)、全奏効率(ORR)、安全性など 2021年、LenPem群の良好なPFS、OSの結果が論文発表されている。今回はLenPem群とSuni群のOS最終解析結果の報告である(追跡期間中央値:LenPem群49.8ヵ月、Suni群49.4ヵ月)。 主な結果は以下のとおり。・OS中央値はLenPem群53.7ヵ月、Suni群が54.3ヵ月、ハザード比(HR)は0.79(95%信頼区間[CI]:0.63~0.99、p=0.0424)と両群間の有意な差を保っていた。24ヵ月OS率はLenPem群が80.4%、Suni群が69.6%、36ヵ月OS率はLenPem群66.4%、Suni群60.2%であった。・試験後の治療として、抗VEGF抗体がLenPem群の45.9%に、Suni群の45.4%に投与されていた。また抗PD-1/PD-L1抗体が使用されていたのはLenPem群15.8%、Suni群54.6%であった。・この後治療の影響を調整したOS中央値は、LenPem群は未到達、Suni群が32.0ヵ月で、HRは0.55(95%CI:0.44~0.69)であった。・IMDCリスク分類別にみたOSのHRは、Favorable risk群で0.94(95%CI:0.58~1.52)、Intermediate+Poor risk群で0.74(95%CI:0.57~0.96)であった。・PFS中央値はLenPem群が23.9ヵ月でSuni群9.2ヵ月、HRは0.47(95%CI:0.38~0.57、p<0.0001)であった。24ヵ月PFS率は、それぞれ49.0%と23.4%、36ヵ月PFS率は37.3%と17.6%であった。・IMDCリスク分類別にみたPFSのHRは、Favorable risk群で0.50(95%CI:0.35~0.71)、Intermediate+Poor risk群で0.43(95%CI:0.34~0.55)であった。・奏効期間(DOR)中央値は、LenPem群が26.7ヵ月、Suni群が14.7ヵ月、HRは0.57であった。・LenPem群において完全奏効(CR)を達成した症例のDOR中央値は43.7ヵ月であった。・LenPem群における新たな安全性シグナルは報告されなかった。

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