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ゴキブリはピロリ菌を媒介するかもしれない【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第15回

ゴキブリはピロリ菌を媒介するかもしれないピロリ菌はおそらく経口感染であることは示唆されていますが、現時点で感染経路についてのコンセンサスはありません。消化器内科医や感染症科医にとっては有名な話かもしれませんが、ピロリ菌(Helicobacter pylori)を媒介する生物としてゴキブリ説があります。―――私はゴキブリが嫌いです。なぜかと問われても論理立てて説明できないのですが、とにかくキライなものはキライなんです。というわけで、ここではその写真を決して掲載しませんのでどうぞご安心ください。なんだかゴキブリと書くだけで寒気がしそうなので、申し訳ありませんが、この記事ではゴキブリのことを便宜的に「コックさん」と書かせてください。コックローチのコックさんです。Imamura S, et al.Vector potential of cockroaches for Helicobacter pylori infection.Am J Gastroenterol. 2003;98:1500-1503.この論文は、ピロリ菌の媒介生物としてコックさんを検証したものです。コックさんは3日間の絶食の後、ピロリ菌が含まれる環境と含まれない環境で餌と水を与えられました。その後、汚染されていない容器に移し、コックさんの足や体といった外殻部分と排泄物に対して、迅速ウレアーゼ試験やPCRを用いてピロリ菌の存在を調べました。コックさんを容器に移してから24時間後の排泄物からは、ピロリ菌が培養されました。迅速ウレアーゼ試験は3日後まで、PCRは7日後まで陽性が続きました。それに対して、コックさんの外殻からはピロリ菌はほとんど検出されませんでした(PCRは1日後まで陽性)。この結果、コックさんの排泄物が媒介となる可能性が示唆されました。ただ、ヒトにピロリ菌を媒介したということを証明した試験ではないため、あくまで一つの説として位置付けておくべきかもしれません。コックさんは小児のアレルギーや気管支喘息を起こす生物として知られており(Curr Opin Allergy Clin Immunol. 2013;4:417-425.、J Allergy Clin Immunol. 2003;112:87-92.)、家からコックさんを追い出すことに個人的には異論はありません。

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朝食をとる頻度が握力に相関~日本人での横断的研究

 定期的な朝食の摂取が健康上のベネフィットに関連しているという研究がいくつか報告されているが、朝食摂取頻度と筋肉機能との関連を検討した研究は数報しかない。東北大学大学院医工学研究科 永富 良一氏らのチームでは、健常な日本人(成人)の朝食摂取頻度と筋力との関連性を横断的研究により調査したところ、これらの間に正の相関が認められたとした。Nutrition, metabolism, and cardiovascular diseases誌オンライン版2014年1月21日号に掲載。 本研究は、2008~2011年に仙台市内の19~83歳の日本人従業員(男性1,069人、女性346人)が参加し、実施された。ハンドヘルドデジタル握力計によって測定された握力を、筋力の指標として用いた。前の月の朝食摂取頻度を簡単な自記式食事歴法質問票を用いて評価し、その結果を3つのカテゴリ(低頻度:週に2日以下、中頻度:週に3〜5日、高頻度:週に6日以上)に分類し分析した。主に社会人口統計、生活習慣および健康関連因子を含む共変量での共分散分析を用いて、多変量解析を行った。 主な結果は以下のとおり。・潜在的交絡因子の調整後、握力が朝食摂取頻度と正相関することが示された[幾何平均(95%信頼区間):低頻度群36.2kg(35.7~36.8)、中頻度群36.7kg(36.0~37.5)、高頻度群37.0kg(36.6~37.5)、傾向のp=0.03]。・体重当たりの握力(kg/kg)も朝食摂取頻度と正相関することが示された(傾向のp=0.01)。

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海水温泉浴+ナローバンドUVBが乾癬治療に有用

 乾癬治療として、アイスランド大学のJenna Huld Eysteinsdottir氏らは、海水温泉浴+ナローバンドUVB(NB-UVB)療法とNB-UVB単独療法を比較する無作為化試験を行った。同治療として、海水浴+NB-UVB療法はすでに知られている。今回の検討では、海水温泉浴併用について標準療法と強化療法を設定し、NB-UVB単独を含め3つのUVB療法について比較することが目的であった。Photodermatology Photoimmunology & Photomedicine誌2014年2月号(オンライン版2013年12月10日号)の掲載報告。 研究グループは、乾癬外来患者を、海水温泉浴+NB-UVB標準療法、海水温泉浴+NB-UVB強化療法、NB-UVB単独療法の3群に無作為化し、6週間にわたり治療を行い、その効果について比較する検討を行った。標準療法群は週3回、強化療法群は毎日、NB-UVB単独群は週3回治療を行った。 疾患重症度(PASI、Lattice System Physician's Global Assessmentスコア)、QOL(皮膚状態に関連する生活の質:DLQI)、治療前・中・後に評価した組織学的変化を評価した。主要エンドポイントは、6週時点のPASI 75達成患者の割合であった。 主な結果は以下のとおり。・被験者は68例であった。・6週時点のPASI 75およびPASI 90の達成患者の割合は、海水温泉浴併用療法の標準療法(週3回)群で68.1%と18.2%、強化療法(毎日)群で73.1%と42.3%と、いずれもNB-UVB単独群の16.7%と0%と比べて有意に多かった(すべての比較についてp<0.05)。・臨床的改善は、QOLの改善、組織学的スコア、NB-UVB用量の減少と連動していた。・これらの結果を踏まえて著者は、「乾癬患者について、NB-UVBと海水温泉浴の組み合わせは、速やかな臨床的および組織学的改善をもたらし、寛解期を長期に維持し、NB-UVB単独療法よりも低用量のNB-UVB治療を可能とする」とまとめている。

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扁桃体腫大を伴う側頭葉てんかんの特徴は:国立精神・神経医療研究センター

 国立精神・神経医療研究センターの木村 有喜男氏らは、片側性の扁桃体腫大を伴う側頭葉てんかんについて、臨床的、形態学的および病理学的特徴を明らかにする検討を行った。23例のMR画像を分析した結果、皮質形成異常が扁桃体腫大の病理診断の1つとなりうること、また一部の患者では皮質形成異常が側頭極にまで及んでいる可能性があることなどを報告した。Journal of Neuroimaging誌オンライン版2014年3月5日号の掲載報告。 本検討は、23例の側頭葉てんかんで同側性の扁桃体腫大を伴う患者の、臨床データおよび画像データをレトロスペクティブに検討した。23例のうち14例についてはFreeSurferおよびvoxel based morphometry(VBM)により、3.0テスラMRI画像データが入手できた対照20例との比較で形態学的な分析を行った。また手術例2例については病理学的検討も行った。 主な結果は以下のとおり。・被験者は2例を除き、薬物療法にて無発作または劇的改善をみた。・手術例の病理学的検討から、いずれも扁桃体から同側の側頭極まで皮質形成異常が認められたことが示された。・FreeSurferにより、患側と健側とに有意な扁桃体容積差が認められた。・VBMにより、患者14例のうち7例で(50%)、扁桃体腫大側における側頭極の灰白質量に有意な増大が認められた。関連医療ニュース ベンゾジアゼピン部分アゴニスト、新たなてんかん治療薬として期待 新規の抗てんかん薬16種の相互作用を検証 日本の高齢者てんかん新規発症、半数以上が原因不明:産業医大

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高度貧困地域からの転出、男児は精神障害リスクが増大/JAMA

 米国の高度貧困地域に住む子供が、家族と共に低所得者居住地域に引っ越すことで、男児では思春期におけるうつ病や心的外傷後ストレス障害(PTSD)といった精神障害の発症リスクが2~3倍増大することが報告された。一方で女児については、同引っ越しにより、思春期のうつ病や行為障害の発症リスクが4~9割減少した。米国・ハーバードメディカルスクールのRonald C. Kessler氏らが、小児約3,700例について行った前向き無作為化比較試験の結果、報告した。高度貧困地域の子供は思春期に心の問題を抱える青少年が多い。本検討は、地域への介入について、地域が与える影響を理解することを目的に、小児期への住環境介入とその後の思春期の精神障害との関連を調べた。JAMA誌2014年3月5日号掲載の報告より。小児と家族を低所得者地域、または地域制限なしで転出補助 研究グループは1994~1998年にかけて、米国の高度貧困地域に住む4,604家族とその子供たち3,689例を対象に試験を行った。対象家族を無作為に3群に分け、第1群には低所得者居住地域への引っ越しについて家賃補助を行うとともに、引っ越しに関するカウンセリングを強化した(対象小児は1,430例)。第2群には、引っ越し地域は設けず家賃補助を行った(同1,081例)。第3群はコントロール群として、何の介入も行わなかった(同1,178例)。 10~15年後(2008年6月~2010年4月)に、13~19歳の被験者(試験開始時には0~8歳)について追跡調査(面談調査)を行った。主要アウトカムは、「精神障害の診断と統計の手引き」(第4版)に基づく、過去12ヵ月間の精神障害症状の有無だった。男児はうつ病リスクが2.2倍、PTSD、行為障害は3倍以上 追跡時の面談調査を行ったのは、3,689例中2,872例で、そのうち男児は1,407例、女児は1,465例だった。 男児において、コントロール群では大うつ病罹患率は3.5%だったのに対し、低所得者居住地域転出群では7.1%と、2倍以上だった(オッズ比:2.2)。PTSDはそれぞれ1.9%と6.2%(オッズ比:3.4)、行為障害は2.1%と6.4%(オッズ比:3.1)と、いずれもリスクは3倍以上だった。 一方で女児では、地域制限なし転出群でコントロール群に比べ、大うつ病や行為障害の罹患率がそれぞれ4割と9割の減少がみられた。コントロール群では、大うつ病の罹患率は10.9%、行為障害は2.9%だったのに対し、地域制限なし転出群ではそれぞれ6.5%(オッズ比:0.6、p=0.04)と0.3%(同:0.1、p=0.02)だった。なお、低所得者居住地域転出群についてはそれぞれ6.5%(同:0.6、p=0.06)、1.5%(同:0.5、p=0.20)だった。

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深部静脈血栓症の除外診断で注意すべきこと/BMJ

 WellsルールとDダイマー検査による深部静脈血栓症(DVT)除外診断は、性別やDダイマー検査の種別、プライマリ・ケアか入院時かなどを問わず、がん患者を除き有効であることが示された。ただしDVT再発が疑われる場合には、Wellsスコアに1ポイント加えるといった注意が必要となる。オランダ・ユトレヒト大学医療センターのG J Geersing氏らが、13試験についてメタ解析を行った結果、報告した。これまでの試験結果から、患者全般についてWellsルールとDダイマー検査がDVT除外診断に有効であることは知られていたが、がん患者などのサブグループについての有効性については議論が分かれていた。BMJ誌オンライン版2014年3月10日号掲載の報告より。Wellsスコア1以下+Dダイマー検査結果の陰性でDVTリスク1.2% 同研究グループは、連続するDVT疑いの患者を対象に、Wellsルールを適切に用いた13試験、被験者総数1万2例についてメタ解析を行った。WellsルールとDダイマー検査の除外診断における有効性について、性別やプライマリ・ケアか入院時ケアかなど別に、サブグループ分析を行った。 被験者のうち、DVTの確定診断を受けたのは1,864例だった。Wellsスコアの増大は、DVT有病率の増大に関与していた。推定有病率は、がん患者やDVT再発の疑われる患者、また男性でおよそ2倍に増大した。 Wellsスコア1以下とDダイマー検査結果の陰性は、被験者の29%(95%信頼区間:20~40)に認められ、DVTリスク1.2%との関連があった(同:0.7~1.8)。この結果は、Dダイマー検査の種別(定性検査または定量検査)や、被験者の性別、プライマリ・ケアか入院時か、といったサブグループにおいても一貫していた。がん患者ではWellsスコア1以下+Dダイマー検査の陰性は9%のみ 一方でがん患者については、Wellsスコアが1以下とDダイマー検査の陰性が認められた人は9%に留まり、DVT有病率の2.2%と関連があった。 そのため同グループは、がん患者については、Wellsスコア1以下とDダイマー検査の陰性によるDVT除外診断で有病率が2%を超えており安全ではなく、また効果的でもないと結論づけた。 なお、DVTの再発が疑われる人については、Wellsスコアに1ポイントを加えることで、安全性が高まり、有用であるとした。■「深部静脈血栓症」関連記事下肢静脈瘤で深部静脈血栓症のリスク約5倍/JAMA

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非小細胞肺がんの予後は術前化学療法により改善するか(コメンテーター:小林 英夫 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(187)より-

全世界で毎年150万人の新規肺がんが診断され、その8割は非小細胞肺がん(NSCLCs)で、切除だけで完治が期待できる症例は20~25%程度である。術前化学療法は腫瘍径や転移巣の縮小効果を期待できる一方で、手術を遅らせ、がんの進行により切除不能になってしまうことも時にありうる。 これまで、術前化学療法が予後改善に結びつくことを期待し、多くの臨床試験が実施されてきたが、いまだ最終的な結論には至っていない。その理由の一つは、非小細胞肺がんの多様性・不均一性にある。 今回紹介したLancetの論文はシステマティックレビューとメタ解析を用い、術前化学療法が予後を改善するという結果だが、結語ではNSCLCsにおいて術前化学療法を導入することが望ましい、ないし導入すべき、という記載でなく、valid optionとの表現がなされている。 2014年に日本肺学会肺診療ガイドライン改訂版が発刊予定なので、日本の現況と比較し、概説する。 本論文で取り上げた対象報告は1965年以降の発刊が対象だが、当然ながら1990年代以降の成績が主体となっている。一言で術前化学療法と一括しているが、術後化学療法導入例や放射線療法実施例も混在しており、純粋に術前化学療法単独の比較解析ではない。 また背景因子が、臨床病期はIBが最多、次いでIIB、IIIAであること、扁平上皮がんが最多で腺がんの2倍弱、男性が8割、60歳以下が4割、などは日本の現状と大きく異なることに留意する必要がある。本邦での切除対象非小細胞肺がんは臨床病期IA、IBが主で、腺がんが多く、男性が6割、切除症例の8割弱は60歳以上、と背景因子が異なる。 日本肺学会のガイドラインでは、非小細胞肺がんの術前治療として、I-IIIAに術前プラチナ併用化学療法を考慮してもよい、一部のIIIA(N2)に対して術前化学放射線療法を考慮してもよい、との見解が発表予定である。裏付けとなる検索対象論文は2編しか同一ではないものの、結語は大筋類似している。 結論として術前化学療法の意義は存在すると考えられるものの、実地医療では症例ごとの治療選択において、各臨床病期別での成績が求められる。臨床病期を評価するうえでcT3における不均一性の認識も重要である。現在のT3には胸壁、横隔膜、心嚢などへの浸潤と、腫瘍先進部、無気肺などいくつかのカテゴリーが混在し、予後の不均一性が問題であるので、新たなT3基準が検討されており、UICCのTNM分類も近々に新分類が発表予定である。 メタ解析により総括的な術前化学療法の価値が認められても、次の段階として非小細胞肺がんの病期別・層別化成績、そして最終段階としての個別化医療の選択基準が解明されて初めて臨床に還元できる研究となる。本邦の実地臨床ではI期症例の術前化学療法はごく少数でのみ導入されている。II期でも臨床試験以外で積極的に導入する施設は決して多いものではない。臨床病期をさらに層別化したうえで、術前化学療法の意義を明らかにできる報告の登場が待たれる。

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欧米で普及するハロセラピー COPDに有効か

 ハロセラピーとは、岩塩の洞穴に似せた空洞の中で、塩のエアロゾル(空気中に浮遊する微粒子)を吸入する療法である。最近、この療法がCOPDの症状を改善させる可能性があるという医療報告がある。今回、オーストラリア・ウェスタンシドニー大学のRachael Rashleigh氏らはCOPD治療におけるハロセラピーのエビデンスを評価、要約することを目的に、レビューを行った。International journal of chronic obstructive pulmonary disease誌オンライン版2014年2月21日号の掲載報告。 慢性閉塞性肺疾患(COPD)は慢性かつ進行性の疾患であり、現在、症状(とくに呼吸機能)の改善には吸入による薬物治療が行われている。著者らは、COPD治療におけるハロセラピーのエビデンスを評価、要約することを目的に、系統的なアプローチと叙述的総説によりレビューを行った。対象としたのは、コクラン比較臨床試験登録、PuBMed、MEDLINE、EMBASE、CINAHL、Google Scholarのデータであった。2人のレビュアーが独立して、あらかじめ規定した選択基準を満たしたアブストラクトと研究のレビューを行った。 主な結果は以下のとおり。・データベースやリファレンスから151報が選定され、1つの無作為化比較試験が組み入れ基準を満たしていた。・公表されている研究の数が少ないため、メタアナリシス解析はできなかった。・その後、組み入れ基準を拡大し、3つの症例対象研究が組み入れられたことにより、叙述的総説ができあがった。・4つの研究の蓄積データから、1,041例(661例:治療介入群、380例:対照群)が研究の対象となった。・方法論的な質の評価では、ランダム化と患者選定が問題点としてあげられた。・叙述的総説の結果により、呼吸機能、QOL、薬剤使用の3つのテーマが同定された。 叙述的総説により明らかになった3つのテーマは、COPD患者に対する薬剤介入研究において、定常的に用いられる評価基準でもあった。著者らは「現時点では、COPD治療にハロセラピーを含めるかどうかについては判断することができない。本療法の有効性を検証するために、より質の高い研究が必要である」としている。

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大腸がんスクリーニング、年齢で推奨するのは不適切/BMJ

 大腸がんスクリーニングの実施を年齢ベースで推進することは適切ではないことを、米国・退役軍人(VA)アナーバーヘルスケアシステムのSameer D Saini氏らが、後ろ向きコホート研究の結果、報告した。米国で最大の統合ヘルスケアシステムのVAヘルスケアシステム加入者を対象に行った検討において、75歳以降では実施が顕著に低下しており、75歳で健康に問題がある人では過剰に、76歳で健康な人では過小に行われているなどの状況が示されたという。現在、同システムでは50~75歳でのスクリーニング実施が推奨されており、全米、英国でも同様に広く行われている。しかし、今回の結果を踏まえてSaini氏は、単に年齢ではなく、もっと個々人の臨床的なリスク・ベネフィットに着目した質的指標を開発すべきであると述べている。BMJ誌オンライン版2014年2月26日号掲載の報告より。one size fits allの指標=年齢による推奨が、治療に影響を与えるかを検討 研究グループは本検討において、個別リスクやベネフィットを考慮しない万能型(one size fits all)指標を用いた質的評価が、適切治療または不適切治療の両者に影響を与えるかを調べることを目的とした。具体的に、VAヘルスケアシステムの加入者を対象に、大腸がんスクリーニングに関する質的評価の上限年齢が、過剰または過小なスクリーニング実施と関連しているかを対象者の健康状態を踏まえて評価した。 分析は、2010年度に1回以上プライマリ・ケアを受診した、大腸がんスクリーニングの推奨対象年齢である50歳以上の退役軍人で、前年に便潜血検査を受けていない人、過去5年間でS状結腸鏡検査を受けていない人、過去10年間で内視鏡検査を受けていない人を適格とした。また、定期受診者にフォーカスを当てることを目的に、2010年以前の12~24ヵ月に便潜血検査を受けたが陰性だった人も適格とした。 対象について、受診から24ヵ月以内に内視鏡検査、S状結腸鏡検査、便潜血検査が行われているかを調べた。推奨年齢上限を超えると受検率が約3分の1に 結果、包含/除外基準を満たした39万9,067例(平均年齢67歳、男性97%)のうち、プライマリ・ケア受診から24ヵ月以内に検査が行われていた人は38%いた。 多変量ログ二項回帰分析(Charlson併存疾患指数、性別、プライマリ・ケア受診回数で補正)の結果、スクリーニングは質的評価の上限年齢である75歳以降は、顕著に減少していた(補正後相対リスク:0.35、95%信頼区間[CI]:0.30~0.40)。 一方、75歳で健康に問題があった(余命が限られている可能性、およびスクリーニングがより負荷や有害性をもたらすと思われた)人のほうが、76歳で健康であった人よりもスクリーニングを有意に多く受けていた(補正前相対リスク:1.64、95%CI:1.36~1.97)。 著者は、「本検討により、質的評価の基準は、臨床治療に重要な影響をもたらすことが示された」と述べ、「患者が、それを受けることで年齢に関係なくベネフィットが得られるように、また害を受けそうな患者が不要で高コストの治療を免れることができるように、質的指標は、もっと個人のリスク・ベネフィットに焦点を当てたものでなければならない」とまとめている。

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出生前検査、非侵襲的DNA検査は低リスク妊婦でも優れる/NEJM

 低リスクを含む一般妊婦集団を対象に、出産前DNA検査について、大量並列塩基配列決定法による母体血漿無細胞DNA検査(cfDNA検査)と標準的スクリーニングの検出力を比較検討した結果、同集団でもcfDNA検査群のほうが、21トリソミー(ダウン症)、18トリソミー(エドワーズ症候群)の偽陽性率は有意に低く、陽性適中率は有意に高いことが明らかにされた。米国・タフツ大学病院のDiana W. Bianchi氏らが、全米14州21施設から登録された妊婦1,914例を対象とした検討の結果、報告した。非侵襲的な出生前検査であるcfDNA検査は、高リスク妊婦においては胎児の常染色体異数性を正確に検出することが知られる。しかし、低リスク妊婦における同検出力については不明であった。NEJM誌2014年2月27日号掲載の報告より。標準スクリーニングと、21、18トリソミーの偽陽性率を比較 検討は2012年7月2日~2013年1月4日にわたり、18歳以上で、標準的な染色体異数性スクリーニング(血清マーカー検査のみ、または併せて項部浮腫測定を実施)が予定されていた単胎妊娠女性を適格として行われた。各血液検体を入手し、盲検下でcfDNA検査を行い、染色体数を確認した。 主要エンドポイントは、標準スクリーニングの結果とcfDNA検査の結果を比較した、胎児の21トリソミーと18トリソミーの偽陽性率だった。出生アウトカムもしくは核型を参照基準とした。cfDNA検査では、異数性の全ケースを検出 主要解析には、適格な血液検体があり、染色体異数性のない単胎児を妊娠しており、cfDNA検査の結果が得られた1,914例の妊婦(平均年齢29.6歳)が含まれた。標準スクリーニングの結果に基づきリスク層別化をして評価した。 結果、cfDNA検査vs.標準スクリーニングの偽陽性率は、21トリソミーは0.3%vs. 3.6%(p<0.001)、18トリソミーについては0.2%vs. 0.6%(p=0.03)で、いずれもcfDNA検査が有意に低かった。 またcfDNA検査を用いた場合、異数性の全ケースが検出できた(21トリソミー5例、18トリソミー2例、13トリソミー1例、陰性適中率100%、95%信頼区間[CI]:99.8~100)。 cfDNA検査vs.標準スクリーニングの陽性適中率は、21トリソミーは45.5%vs. 4.2%、18トリソミーについては40.0%vs. 8.3%だった。

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日本の小学6年生、2人に1人がスギ花粉に感作

 日本の小学1年生220例を6年間追跡し、スギ花粉感作の既往および新規発症について調べた結果、1年生時点で31.4%がスギ花粉への感作を有しており、卒業までに14.5%が発症、未感作であった児童は54.1%であったことが、大阪医科大学耳鼻咽喉科学教室の金沢 敦子氏らにより報告された。スギ花粉症有病率は15.8%で、スギ花粉感作はハウスダスト感作と強く関連していることなども明らかになったという。Allergology International誌2014年3月号の掲載報告。 日本では1980年代からスギ花粉症が増加している。これまで、小学生においてスギ花粉症IgEの陽性率が増えていること、1992~1994年において中学生の有病率が17.1%であったとの報告はあるが、小学生の有病率および発現率については明らかにされていなかった。 研究グループは、スギ花粉感作およびスギ花粉症発症の予防可能な因子を明らかにすることを目的に、小学生を対象とした6年間の追跡観察研究を行った。1994年~2007年にかけて、毎年5~6月に、血清スギ花粉IgEとハウスダストIgEを測定し、また鼻炎症状の有無について調べた。 主な結果は以下のとおり。・小学生220例(男児49.1%)が、1年生時から6年生時まで毎年、調査を受けた(途中脱落なし)。・1年生時に、69例(31.4%)がスギ花粉IgE陽性(0.70 IU/mL以上)であった。・6年間で、32例(14.5%)にスギ花粉感作が新たに認められ、未感作であったのは119例(54.1%)であった。・スギ花粉IgE値は、高学年になるほど増加したが、ハウスダストIgE値は学年と相関していなかった。・スギ花粉症状の有病率は、6年間で増加するとの傾向は認められなかった(1年生時30%、6年生時40%)。なお、本研究におけるスギ花粉症(症状と感作を有する)児は15.8%であった。・1年生時に、ハウスダストIgE陽性でスギ花粉IgE陰性であった児童(16例)は、6年生までに56%(9例)がスギ花粉感作を発症した。対照的に、1年生時にハウスダストIgE陰性であった児童(135例)では、発症は15%(23例)のみであった。ハウスダストIgE陽性は、2年生以降でのスギ花粉感作の発症に有意な影響を有していた(p=0.001)。・以上を踏まえて著者は、「ハウスダスト特異的感作は、スギ花粉IgE上昇に寄与する、スギ花粉症の主要なリスク因子である。ただし、ハウスダスト感作の発症時期は就学前で、この発症時期により、ハウスダスト感作とスギ花粉感作は見分けられた」とまとめている。

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肩こりは頚椎X線で“みえる”のか

 頚部症状とX線所見との関連についてはいまだ議論が続いているが、弘前大学整形外科の熊谷 玄太郎氏らは地域住民762例を対象とした調査において、その関連を評価した。その結果、男女とも頚椎の矢状面アライメントは頚部症状と関連していないことが示されたが、女性においては頚椎の変性変化と頚部痛強度との関連が有意であったことを報告した。Journal of Orthopaedic Science誌オンライン版2014年2月26日の掲載報告。 研究グループは、弘前市岩木地区の住民を対象とした「岩木健康増進プロジェクト」の「プロジェクト健診」の一部として調査を行った。 頚椎のX線撮影を行うとともに、頚部痛や肩こりの強度について視覚的アナログスケール(VAS)を用いて測定した。解析対象には、頚椎外傷や関節リウマチなどの既往歴を有する者は除いた。 主な結果は以下のとおり。・解析対象は、762例であった。・健診当日の肩こりの有病率は、男性より女性が有意に高かった。・健診当日のVAS評価による頚部痛および肩こり、ならびに12ヵ月前の肩こりの強度は、男女間で有意差は認められなかった。・12ヵ月前の頚部痛は、男性より女性で有意に強かった。・男性、女性いずれにおいても頸椎(C2~C7)矢状面アライメントと頚部症状との間に関連はみられなかった。しかし、女性では、年齢補正後に、健診当日ならびに12ヵ月前の変性指数と頚部痛強度(VAS)との間に有意な関連が認められた。・頚椎矢状面アライメントより直線型、前弯型、後弯型に分類すると、頚部痛および肩こりの有病率と強度について各グループ間で有意差はなかった。

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統合失調症治療、家族への介入に効果はあるか

 支援的でポジティブな家族がいることは、統合失調症患者のアウトカムを改善する。一方で、家族が批判的で敵対的あるいは関与が過剰な場合は、アウトカムが不良で再発頻度が高いことが示唆されている。そこで現在、ポジティブ環境を広め、家族間の感情レベルを低減するようデザインされた心理社会的介入が、広く導入されるようになっている。英国・ノッティンガム大学のUzuazomaro Okpokoro氏らは、統合失調症もしくは統合失調症様障害患者の短期的家族介入の効果を評価することを目的にレビューを行った。Cochrane Database Systematic Reviews誌オンライン版2014年3月5日号の掲載報告。 CINAHL、EMBASE、MEDLINE、PsycINFOをベースとするCochrane Schizophrenia Group Trials Registerを2012年7月時点で検索し、さらに選出した試験の参考文献も調べて試験を検索し、著者と連絡して追加情報も得た。適格とした試験は、統合失調症もしくは統合失調症様障害患者の家族に焦点が当てられ、短期的心理社会的介入と標準ケアとの比較に関連していたすべての無作為化試験であった。試験の選択、質的評価およびデータ抽出は厳格に行われた。バイナリアウトカムについて、標準推定リスク比(RR)とその95%信頼区間(CI)を算出。また連続アウトカムについて、グループ間の平均差(MD)とその95%CIを算出し、主要アウトカムやサマリーに記された所見のエビデンスの質をGRADEにて評価した。なお、包含試験のバイアスリスクについても評価した。 主な結果は以下のとおり。・レビューに組み込むことができたのは、4本の無作為化試験、被験者計163例のデータであった。・結果、短期的家族介入が、患者の医療サービスの利用を抑制するかどうかは不明であった。・結果の大半は長期的で不確かなものであり、主要アウトカムとして入院に関するデータを報告していたのは、1試験(30例)のみであった(RR:0.50、95%CI:0.22~1.11、質的エビデンス:非常に低い)。・また再発に関するデータも、中期的で不確かなものであった(1試験・40例、RR:0.50、95%CI:0.10~2.43、質的エビデンス:低い)。・一方で、家族アウトカムに関するデータのうち、家族メンバーの理解が短期的家族介入を有意に支持することを示した(1試験・70例、MD:14.90、95%CI:7.20~22.60、質的エビデンス:非常に低い)。・入院日数、有害事象、服薬コンプライアンス、QOLまたはケアへの満足感、あらゆる経済的アウトカムなどに関するその他のアウトカムデータを報告した試験はみられなかった。・著者は、「今回、データを抽出した試験の規模および質により、顕著なレビュー結果は得られなかった。分析したアウトカムも極小でメタ解析はできなかった。また、サマリー所見におけるすべてのアウトカムの質的エビデンスは、低い(もしくは非常に低い)ものであった」とした。そのうえで、「しかしながら、需要があり、役立つリソースであるとの現状から、短期的家族介入の重要性は完全に退けられるべきではない」と述べ、「短期介入のデザインは大規模試験でより効果的となるよう修正することが可能であり、同時に臨床現場に十分な影響力をもたらす可能性があるだろう」とまとめている。関連医療ニュース この25年間で統合失調症患者の治療や生活環境はどう変わったのか? 複雑な薬物療法レジメン、認知症介護者の負担増加 抑うつ症状改善に“手紙による介入”は効果的か?:京都大学で試験開始

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