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ラテックスフルーツ症候群だったレストラン店主【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第24回

ラテックスフルーツ症候群だったレストラン店主私はトマトアレルギーです。……というのはウソで、トマトが嫌いです。トマトだけでなく、ピーマンも嫌いです。なに子供みたいなことを言ってるんだとお思いの方もいらっしゃると思いますが、ダメなものはダメなんです。息子が大きくなったときにどう説明しようか悩んでいます。アレルギーだとウソをつくのはよくないでしょうし。うーむ。Tavidia S, et al.Latex, potato and tomato allergy in restaurateur.Contact Dermatitis. 2002 ;47:109.主人公は39歳の女性レストラン店主。彼女はフィッシュ・アンド・チップスとピザのレストランを経営していました。もともと金属アレルギーを持っているらしく、またアレルギー体質ということもあって手指には慢性的な皮膚炎を患っていました。ニッケルやコバルトなどのパッチテストが陽性で、主治医からは金属には極力触れないよう指導を受けていたそうです。しかし、それでも慢性的な皮膚炎はよくなりませんでした。そのため、彼女はゴム手袋をつけてレストラン業務を行っていたようです。ある日トマトを口にしたところ、口腔内にえもいわれぬ掻痒感と顔面の発赤腫脹がみられました。論文には詳しい記載はなかったのですが、レストランを経営している身でありながらこれまでトマトを口にしたことがなかったのか疑問が残ります。とにもかくにも、相談を受けた主治医はトマトアレルギーを疑いました。そして、RASTでトマトアレルギーであることが判明しました。また、トマトだけでなくジャガイモ、ラテックスアレルギーがあることが明らかになりました。日々の業務でゴム手袋をつけるだけでなく、トマトやジャガイモなんて味見もすることもあるでしょう。主治医は、金属だけでなく、トマト、ジャガイモ、ラテックスを避けるよう指導しました。その後、彼女の皮膚炎は軽快したそうです。レストラン経営がどうなったのかは不明ですが……。アレルギー疾患に詳しい方はピンときたと思いますが、この症例はラテックスフルーツ症候群です。キウイ、バナナ、アボカドなどの特定の食物に含まれるタンパクと交差性を持つことがあり、ラテックスアレルゲンに感作されることで、これら食材によって蕁麻疹やアナフィラキシーショックを起こすことが報告されています。慢性的に皮膚症状を呈する例もあるそうです。というわけで、レストランで使用していた手袋だけでなく、トマト、ジャガイモまでがアレルゲンとわかった不幸なレストラン店主の症例報告でした。

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バレット腺がんについて

動画再生ページへ戻るバレット腺がんについて比較的多くの質問があったため、岩切先生にコメントしていただきました。欧米において、バレット食道LSBE(long segment Barrett’s esophagus)からの腺がん発生の報告はありますが、その頻度は0.5%と非常に少ないものです。日本では、バレット腺がんの報告はあるものの、その発生は非常に稀であり、また頻度が上昇しているという報告もありません。バレット腺がんは、LSBEに発生することが多いとされています。日本のバレット食道はほとんどがSSBE(short segment Barrett’s esophagus)ですが、近年SSBEからのバレット腺がん発生も報告されていますので、注意は必要です。このようにバレット腺がんについては、発生頻度や定期観察の規定など十分なエビデンスがないのが現状です。とはいえ、非常に稀ながんなので、年に1回の定期検診を行っていれば、たとえ発生しても早期の段階で発見可能だといえるでしょう。また、そのようながんであれば内視鏡で治療可能ですので、必要以上の心配は不要であるといえます。動画再生ページへ戻る

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スタチン時代にHDL上昇薬は必要か/BMJ

 スタチン治療中の患者に対し、HDL値の上昇効果があるナイアシン、フィブラート系薬、コレステリルエステル転送蛋白(CETP)阻害薬の併用はいずれも、全死因死亡、冠動脈疾患死、また心筋梗塞や脳卒中を減少しないことが示された。英国インペリアル・カレッジ・ロンドンのDaniel Keene氏らが患者11万7,411例のデータを含む無作為化試験をメタ解析し報告した。「観察研究では、HDL上昇と心血管アウトカム改善の相関性が示されているが、スタチンが広く使用されるようになった現在では、HDL値を上昇するこれら3つの薬剤の有益性を裏付ける試験はなかった」とまとめている。BMJ誌オンライン版2014年7月18日号掲載の報告より。スタチン治療有無を問わず、HDL値上昇薬の心血管アウトカムへの効果をメタ解析 研究グループは、HDL値上昇のために用いられるナイアシン、フィブラート系薬、CETP阻害薬の3つの薬剤の心血管イベントへの有益性をメタ解析にて評価した。 2013年5月時点で、Medlineなどのデータベースを検索し、試験発表の有無、また対照群のスタチン治療の有無を問わず(すなわちスタチン発売前の試験も含む)、これら3つの薬剤について比較検討した無作為化試験を特定した。 主要アウトカムは、intention to treat解析ベースでの全死因死亡とし、副次アウトカムは、冠動脈疾患死、非致死的心筋梗塞・脳卒中、および重大有害事象報告とした。スタチンがなかった時代の試験結果と有意な差 検索により、39試験、11万7,411例の無作為化試験データを特定した。全介入でHDL値の上昇がみられた。 解析の結果、ナイアシン(オッズ比[OR]:1.03、95%信頼区間[CI]:0.92~1.15、p=0.59)、フィブラート系薬(同:0.98、0.89~1.08、p=0.66)、CETP阻害薬(同:1.16、0.93~1.44、p=0.19)ともに、全死因死亡への効果は認められなかった。 また、冠動脈疾患死についてもナイアシン(同:0.93、0.76~1.12、p=0.44)、フィブラート系薬(同:0.92、0.81~1.04、p=0.19)、CETP阻害薬(同:1.00、0.80~1.24、p=0.99)ともに効果は認められず、脳卒中アウトカムについても同様であった[ナイアシン(同:0.96、0.75~1.22、p=0.72)、フィブラート系薬(同:1.01、0.90~1.13、p=0.84)、CETP阻害薬(同:1.14、0.90~1.45、p=0.29)]。 非致死的心筋梗塞について、スタチン治療を受けていなかった患者の試験において、ナイアシンと有意な減少の関連がみられたが(同:0.69、0.56~0.85、p=0.0004)、スタチン治療を受けていた患者の試験では効果は有意ではなかった(同:0.96、0.85~1.09、p=0.52)。また、これらサブグループ間には有意差がみられた(p=0.007)。 非致死的心筋梗塞に関する同様の傾向は、フィブラート系薬でもみられた。スタチン非服用群のORは0.78(95%CI:0.71~0.86、p<0.001)、全員または一部服用群のORは0.83(同:0.69~1.01、p=0.07)であった。サブグループ間の差は有意ではなかった(p=0.58)。

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HIV-HCV重複感染にSOF+RBVが有効/JAMA

 HIV感染患者でC型肝炎ウイルス(HCV)遺伝子型1、2または3型にも重複感染している患者に対し、インターフェロンを用いない経口薬治療のソホスブビル(SOF)+リバビリン(RBV)は、12週間投与または24週間投与とも高い持続性ウイルス学的著効(SVR)を達成したことが報告された。米国・ジョンズホプキンス大学のMark S. Sulkowski氏らによる非盲検非無作為化非対照の第III相臨床試験の結果、示された。今回の結果について著者は、「さまざまな重複感染患者集団で、この経口療法の試験を進めるべき根拠が示された」とまとめている。JAMA誌2014年7月23・30日号掲載の報告より。34施設でインターフェロン未治療・既治療223例を対象に検証 試験は2012年8月~2013年11月に、米国とプエルトリコの治療施設34ヵ所で行われた。被験者は、HIV RNA値50コピー/mL以下で、CD4 T細胞数200個/μL以上で抗レトロウイルス療法(ART)を受けているか、CD4 T細胞数500個/μL以上でART未治療のHIV感染患者であった。 試験に参加した患者は合計223例で、そのうち未治療でHCV遺伝子型1型(未治療1型)は114例、2または3型(未治療2、3型)が68例、既治療(ペグインターフェロン+リバビリン)で2または3型(既治療2、3型)が41例だった。 未治療2、3型患者は、ソホスブビル400mgと体重ベースのリバビリンの治療を12週受けた。未治療1型患者、既治療2、3型患者には同様の治療が24週行われた。 主要試験アウトカムは、SVR(血清HCV値25コピー/mL未満)達成患者の割合で、HCV治療停止後12週時点で評価した(SVR12)。インターフェロン治療の有無、遺伝子型を問わず高いSVR12を達成 SVR12達成患者は、未治療1型患者では87/114例(76%、95%信頼区間[CI]:67~84%)、未治療2型患者では23/26例(88%、同:70~98%)、未治療3型患者では28/42例(67%、同:51~80%)だった。また、既治療2型患者では22/24例(92%、同:73~99%)、既治療3型患者では16/17例(94%、同:71~100%)がSVR12を達成した。 最も頻度が高かった有害事象は、疲労感、不眠症、頭痛、悪心であった。有害事象によりHCV治療を中断した患者は7例(3%)だった。HIVの疾患自体またはその治療への有害な影響はみられなかった。

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低炭水化物食 vs 低脂肪食

低炭水化物ダイエットの善しあしについては、よく議論されているが、BMI 30以上の肥満例では、よい選択肢かもしれない。ただし、本試験は24週の結果であり、より詳細な試験結果が待たれる。低炭水化物食と低脂肪食の効果を、肥満2型糖尿病患者を対象に24週間比較した。その結果、とくに低炭水化物食群で血糖変動の減少など有意な効果が認められた。なお、どちらも血糖指標やCVDリスクマーカーへの好影響が認められた。方法:24週にわたる食事療法●対象:肥満の2型糖尿病成人115例●平均BMI:34.4±4.2●平均年齢:58±7歳●期間:24週間(運動プログラムも同時に実施)●試験:無作為化試験 ・低炭水化物食群 : 炭水化物14%[<50g/日]、タンパク質28%、脂肪58%[飽和脂肪<10%] ・低脂肪食群 : 炭水化物53%、タンパク質17%、脂肪30%[飽和脂肪<10%]▼評価項目▼HbA1c、血糖変動(48時間の持続血糖モニタリングによる評価)、糖尿病治療薬の減薬(medication effect score[MES]により評価)、血清脂質、血圧結果:低炭水化物食群で血糖変動の減少に有意な効果●低炭水化物食群で血糖変動が有意に減少・TG:-0.5±0.5 mmol/L vs. -0.1±0.5 mmol/L、p≦0.03・MES:-0.5±0.5 vs. -0.2±0.5、p≦0.03・血糖変動は低炭水化物食群で少なかった(p≦0.03)※低炭水化物食群 vs. 低脂肪食群 ●サブグループ解析でHbA1c値に有意差あり(ベースライン値HbA1c>7.8%およびHDL-C<1.29mmol/Lの被験者で比較)・HbA1c:-2.6±1.0% vs. -1.9±1.2%、p=0.002・HDL-C:0.2±0.3 mmol/L vs. 0.05±0.2 mmol/L、p=0.007※低炭水化物食群 vs. 低脂肪食群 ●試験終了率は両群間で有意差なし(p≧0.50)・24週時点での試験終了者:93例・試験終了率(低炭水化物食:79%、低脂肪食: 82%)・体重減少(低炭水化物食: -12.0±6.3kg、低脂肪食: -11.5±5.5kg)・両群ともに下記指標が減少(p≧0.10) 血圧(-9.8/-7.3±11.6/6.8mmHg)、空腹時血糖値(-1.4±2.3mmol/L)、 およびLDL-C(-0.3±0.6mmol/L)考察:「低炭水化物食」は低脂肪食よりメリットをもたらすかもしれない本試験は、BMI平均34.4の高度肥満例に対する24週の検討であった。結果、低炭水化物食による介入は低脂肪食以上に、血糖変動などへの好影響が期待できることが明らかになった。低炭水化物ダイエットの善しあしについては議論が続いている。ただし、肥満例の2型糖尿病患者に半年程度の食事療法を行う場合に関していえば 「低炭水化物食」 は低脂肪食よりも効果的なアプローチかもしれない。

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コーヒーを多く飲む人は顔のシミが少ない

 日本人中年女性131名を対象とした検討の結果、コーヒーおよびポリフェノール摂取量が多い人ほど顔のシミが少ないことが明らかにされた。ネスレ日本の福島 洋一氏らが報告したもので、「コーヒーは、日焼けによる皮膚の老化の予防に役立ち、クロロゲン酸を含むポリフェノールにはシミにみられる色素過剰を減じる可能性があると思われる」とまとめている。International Journal of Dermatology誌オンライン版2014年7月11日号の掲載報告。 日焼けによる皮膚の老化には活性酸素が関与しており、シミやしわの形成に結び付いていることは知られている。コーヒーは最大のポリフェノール摂取ソースであり、日常生活において最も多量の抗酸化物質を供給する。しかし、どれほど摂取すれば皮膚の健康に影響があるかについてはほとんど検討されていなかった。 研究グループは、健康な日本人中年女性のコーヒーおよびポリフェノール摂取の皮膚への影響を調べるため、食事、環境要因、皮膚の状態について断面調査を行った。 各被験者の頬で、皮膚の含水量、経表皮水分蒸散量および弾力性を非侵襲的方法(それぞれCorneometer、Tewameter、Cutometer)で測定し、デジタル写真を用いてしわとシミの評価を行った。 主な結果は以下のとおり。・試験には、健康な非喫煙で、日常生活における日光への曝露は中程度の30~60歳女性131名が参加した。アンケートにより食事、飲料摂取、生活状況を調べた。・コーヒーと総ポリフェノール(全ソースおよびコーヒーから)の摂取量は、シミの評価スコアの低下傾向と統計的に有意な相関を示した(p<0.05)。・コーヒーまたはクロロゲン酸からの総ポリフェノール摂取量が高値である被験者(三分位最高位群)は、紫外線によるシミの評価スコアが最も低かった(p<0.05)。・以上のように日本人中年女性において、コーヒーおよびポリフェノール摂取は顔のシミと関連していた。

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抗精神病薬が脳容積の減少に関与か

 抗精神病薬投与が、統合失調症患者でみられる発症後の脳容積減少に関与している可能性が示された。フィンランド・オウル大学のJuha Veijola氏らが、一般住民ベースの出生コホートの被験者を9年間追跡し脳容積の変化などを評価し報告した。先行研究において、統合失調症患者では経時的に脳容積が減少することが示されていた。PLoS One誌オンライン版2014年7月18日号の掲載報告。 研究グループは、追跡期間が約10年と比較的長期に行われていた一般住民ベースのコホートサンプルから、統合失調症を有する被験者と対照被験者を選定し、脳容積の変化、その重症度との関連、機能、認知および抗精神病薬治療について調べた。1999~2001年の間に、33~35歳で、あらゆる精神障害を有していたNorthern Finland Birth Cohort 1966の全参加者と、精神疾患を有していなかったランダムサンプルに対して、MRI脳スキャン、臨床および認知機能の評価を行い、9年後の2008~2010年にフォローアップを行った。両時点のデータを基に、回帰モデルを用いて、脳容積変化が臨床および認知機能の変化を予測するかどうか、また抗精神病薬治療が脳容積変化を予測するかを調べた。 主な結果は以下のとおり。・両時点でMRI脳スキャンを行ったのは、統合失調症被験者33例、対照被験者71例であった。・年平均の全脳容積減少は、統合失調症群で0.69%、対照群0.49%であった(性別、教育水準、アルコール摂取、体重増加で補正後p=0.003)。・統合失調症患者の脳容積減少は、とくに側頭葉、脳室周囲領域でみられた。・統合失調症における脳容積減少と、重症度および機能レベル、認知機能の低下との関連はみられなかった。・追跡期間中に受けた抗精神病薬の投与量(クロルプロマジン換算100mg/日の年間投与量に相当)は、脳容積減少を有意に予測した(症状、アルコール摂取、体重増加で補正後p=0.003)。関連医療ニュース 統合失調症と双極性障害、脳の違いはどこか 若年発症統合失調症、脳の発達障害が明らかに 治療抵抗性統合失調症患者の脳は、特徴的な所見を示す  担当者へのご意見箱はこちら

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敗血症のアルブミン、死亡抑制に差なし/BMJ

 成人敗血症に対する体液補充や蘇生輸液におけるアルブミン製剤の使用は、クリスタロイド溶液やコロイド溶液に比べて全死因死亡を改善しないことが、英国インペリアル・カレッジ・ヘルスケアNHSトラスト、ハマースミス病院のAmit Patel氏らの検討で示された。イギリス国立医療技術評価機構(NICE)やSurviving Sepsis Campaignのガイドラインは、主に2011年のメタ解析や2004年のSAFE試験の結果に基づき、成人敗血症の体液補充や蘇生輸液へのアルブミン製剤の使用を推奨している。一方、これらの試験の質は十分に高いとは言えず、その後に行われた試験の結果も相反するものだという。BMJ誌オンライン版2014年7月22日号掲載の報告。アルブミン製剤の有用性をメタ解析と逐次解析で評価 研究グループは、敗血症患者に対する体液補充や蘇生輸液におけるアルブミン製剤の有効性と安全性を評価するために、関連する無作為化臨床試験の論文を系統的にレビューし、メタ解析と逐次解析(trial sequential analysis)を行った。 データの収集には、医学関連データベースや学会プロシーディングスのほか、参考文献リストを検索し、必要に応じて著者に連絡を取った。対象は、成人敗血症患者に対する救急治療や集中治療において体液補充や蘇生輸液にアルブミン製剤が使用され、対照(クリスタロイド溶液、コロイド溶液)との比較を行った前向き無作為化試験であり、敗血症の重症度は問わず(ベースライン時の低アルブミン血症の有無を確認)、全死因死亡のデータが提示されているものとした。 2名の研究者が別個に論文を精査し、バイアスのリスク、試験方法、患者、介入法、比較の方法、アウトカムのデータを抽出した。ランダム効果モデルを用いて全死因死亡の相対リスクを算出した。主要評価項目はフォローアップ終了時の全死因死亡であった。「中等度」のエビデンスレベルで「相対リスクに差なし」 16の臨床試験(18論文)に登録された敗血症、重症敗血症、敗血症性ショックで救急治療または集中治療を受けた4,190例が解析の対象となった。年齢中央値60.8歳の患者に対し、70.0g/日(中央値)のアルブミン製剤が3日間(中央値)投与されていた。アルブミン製剤の総投与量中央値は175gであった。クリスタロイド溶液は0.9%生理食塩水や乳酸リンゲルが、コロイド溶液は主にヒドロキシエチルスターチ(HES)が使用された。 アルブミン製剤群と対照群の間には、死亡の相対リスクの差を認めず(相対リスク[RR]:0.94、95%信頼区間[CI]:0.87~1.01、p=0.11、I2=0%)、「アルブミン製剤に相対的なベネフィットはない」との見解が支持された(エビデンスの質は、GRADE[Grading of Recommendations, Assessment, Development and Evaluation]基準で「中等度(moderate)」の判定)。 アルブミン製剤の死亡の相対リスクは、クリスタロイド溶液(RR:0.93、95%CI:0.86~1.01、p=0.07、I2=0%)およびコロイド溶液(同:1.04、0.79~1.38、p=0.76、I2=0%)と比べても有意な差はなかった。エビデンスの質は、クリスタロイド溶液との比較は「高い(high)」、コロイド溶液との比較は「たいへん低い(very low)」と判定された。 バイアスのリスクが高い試験を除外したうえで、事前に規定されたサブグループ解析を行ったが、「死亡に関するベネフィットはない」との知見に変化はなかった。 著者は、「成人敗血症に対するアルブミン製剤による体液補充や蘇生輸液は全死因死亡の抑制に有効ではない」とまとめ、「アルブミン製剤は安全に使用でき、有害性の徴候は検出されなかったが、本試験で得られた知見は現行のガイドラインの推奨を支持しない」としている。

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腰痛へのアセトアミノフェンの効果に疑問/Lancet

 常用量および頓用量のアセトアミノフェン(オーストラリアでの一般名は「パラセタモール」、日本とは投与量が異なる)は腰痛の回復までの期間の短縮には効果がないことが、オーストラリア・シドニー大学のChristopher M Williams氏らが行ったPACE試験で示された。急性腰痛のガイドラインでは、第一選択の鎮痛薬としてアセトアミノフェンが広く推奨されているが、他の薬剤との比較では効果に差はないとされており、この推奨を直接的に支持する質の高いエビデンスはないという。Lancet誌オンライン版2014年7月24日号掲載の報告。疼痛改善効果をプラセボ対照無作為化試験で評価 PACE試験は、腰痛患者における常用量および頓用量のアセトアミノフェンの疼痛発現から回復までの期間の改善効果を検討する多施設共同二重盲検ダブルダミー・プラセボ対照無作為化試験。対象は、発症から6週間以内、疼痛が中等度~高度の初発の急性腰痛患者であった。 参加者は、アセトアミノフェン常用量群(3,990mg 分3/日)、頓用量群(疼痛緩和の必要に応じて最大4,000mg/日)またはプラセボ群に無作為に割り付けられ、最長で4週間の治療が行われた。患者は最良のエビデンスに基づく助言を受け、3ヵ月間のフォローアップが実施された。 主要評価項目は、腰痛発症から回復までの期間とした。回復は、疼痛スコア(0~10)が0~1の期間が7日継続した場合と定義した。回復までの期間は16~17日、適切な助言が重要 2009年11月11日~2013年3月5日までに、シドニー市の235人のプライマリ・ケア医療従事者(医師181人、薬剤師50人、理学療法士4人)から1,652例が登録された。平均年齢は45歳で男性が53%であった。このうち適格基準を満たさなかった9例を除く1,643例(常用量群:550例、頓用量群:546例、プラセボ群:547例)が解析の対象となった。 12週時の持続的な回復の達成率は、常用量群が85%、頓用量群は83%、プラセボ群は84%であり、全体の有意差検定では群間に差を認めなかった(補正後p=0.79)。 回復までの期間中央値は、常用量群が17日、頓用量群も17日、プラセボ群は16日であった。常用量群とプラセボ群間のハザード比(HR)は0.99(95%信頼区間[CI]:0.87~1.14)、頓用量群とプラセボ群間のHRは1.05(同:0.92~1.19)、常用量群と頓用量群間のHRは1.05(同:0.92~1.20)であり、いずれも有意な差を認めなかった。 アドヒアランスに関する質問票で、推奨用量の70%以上を服薬したと答えた患者は、常用量群が51%、頓用量群も51%、プラセボ群は47%であった。治療2週までにレスキュー治療として非ステロイド性抗炎症薬ナプロキセンを服用した患者は、それぞれ<1%、1%、1%で、フォローアップ期間を通じて他の薬剤を使用した患者は20%、23%、23%であった。 有害事象の発現率は常用量群が18.5%、頓服量群は18.7%、プラセボ群は18.5%であった。治療に満足と答えた患者は、それぞれ76%、72%、73%であった。 疼痛の重症度、身体機能障害、全般的な症状、睡眠の質の低下、QOL(SF-12)などの副次評価項目も3群間に大きな差はみられなかった。 著者は、「常用量および頓用量のアセトアミノフェンは腰痛の回復期間を改善しなかった」とまとめ、「ガイドラインの本薬の推奨は再考を要する。他のコホートに比べると、本試験のすべての評価項目が改善していることから、腰痛の急性発作では薬物療法よりも、むしろ患者への適切な助言や不安を取り除いて安心感を与えることが重要と考えられる」と指摘している。

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公害病認定患者が喫煙すると…

 長崎大学の上瀧 健二氏らは、公害病認定患者における喫煙と呼吸器症状や肺機能との長期的な関連性を後ろ向き横断研究により検討した。その結果、大気汚染の曝露を受けた患者において、喫煙はさらなる肺機能の低下と呼吸器症状の増悪を引き起こすことが示唆された。BMJ Open誌2014年7月31日号に掲載。 著者らは、過去に倉敷で公害関連呼吸器疾患と診断された65歳以上の730人について、30年間、毎年同じ季節にスパイロメトリーおよび呼吸器の健康に関するアンケートを実施した。喫煙状況と閉塞性肺疾患の有無により分類した4グループの間で、呼吸器症状の有病率や肺機能を長期にわたり比較した。 主な結果は以下のとおり。・被験者における喫煙率と呼吸器疾患罹患率は高かった。・非喫煙者では、呼吸機能が完全には回復しなかったが、肺機能の変化率は正常範囲内であった(p<0.01)。・喫煙者では、肺機能がより悪く、より重症の呼吸器症状が報告される可能性が高かった(p<0.01)。

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高齢統合失調症、遅発性ジスキネジアのリスク低

 高齢患者に対するオランザピンvs. 旧来の抗精神病薬治療による遅発性ジスキネジアの発生率は、それぞれ2.5%、5.5%と低率で有意差もみられなかったことが、米国のBruce J. Kinon氏らが行った検討の結果、報告された。これまで55歳以上を対象とした比較試験は行われていたが、今回の検討は、平均年齢78歳、約8割が認知症を有する高齢患者を対象に行われたものである。Journal of Geriatric Psychiatry and Neurology誌オンライン版2014年7月9日号の掲載報告。 遅発性ジスキネジア(TD)を有さない患者を、オランザピン投与群(2.5~20mg/日、150例)と旧来の抗精神病薬投与(CNV)群(各ラベル用量、143例)に無作為に割り付け、6週間の漸減/導入期間後、最長1年間治療を行った。 主要アウトカムのエンドポイントは、アプリオリに定義した持続性TDで、異常不随意運動評価尺度(Abnormal Involuntary Movement Scale:AIMS)でスコア2(1~7項目のうち2項目以上で)または3以上(同1項目以上で)が1ヵ月以上続く場合とした(基準A)。また事後解析では、中等度(1項目以上でスコア3以上が1ヵ月間持続;基準B)と定義した持続性TDの評価、およびAIMSスコアの上昇(基準A、B)が1ヵ月間持続しなかったprobable TDの評価を行った。治療群間の比較にはKaplan-Meier法が用いられ、log-rank検定も行われた。 主な結果は以下のとおり。・被験者の平均年齢は78歳であり、多くが認知症と診断されていた(オランザピン群76.7%、CNV群82.5%)。・CNV群の患者のうち40.6%が、ハロペリドールを投与されていた。・持続性TD発症については、治療群間で有意差はみられなかった。累積発生率はオランザピン群2.5%(95%信頼区間[CI]:0.5~7.0)、CNV群5.5%(同:2.1~11.6)であった(p=0.193)。・曝露量で補正後のイベント発生率も、治療群間で有意差は示されなかった。オランザピン群は100人年当たり2.7、CNV群は同6.3で、率比は0.420(95%CI:0.068~1.969)であった。・事後解析の結果、オランザピン治療群における、1ヵ月間持続している中等度の持続性TD(p=0.012)、および1ヵ月間持続しなかったprobable TD(基準Aのp=0.030、基準Bのp=0.048)のリスクは、有意に低いことが示された。・ベースライン時に顕著な錐体外路症状がない患者については、CNV治療群のほうが、オランザピン治療群よりも、治療によりパーキンソニズムが発現した患者が有意に多かった(CNV群70%[35/50例]、オランザピン群44%[25/57例]、p=0.011)。・治療により出現したアカシジアについては、治療群間の有意差はみられなかった(CNV群6%[7/117例]、オランザピン群10%[13/130例]、p=0.351)。関連医療ニュース 遅発性ジスキネジアが発現するD2受容体占有率は:慶應義塾大学 遅発性ジスキネジアへの対処に新たな知見 高齢発症の統合失調症様症状、死亡リスク高  担当者へのご意見箱はこちら

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線維筋痛症、教育的介入より認知行動療法

 米国・エモリー大学のSoumitri Sil氏らは、認知行動療法に反応する若年性線維筋痛症患者の特定と予測因子について検討し、教育的介入より認知行動療法で治療反応率が高いこと、認知行動療法は治療開始時の機能障害が大きく自己効力感が高い患者でより有効であること、疼痛強度やうつ症状は治療反応性と無関係であることなどを明らかにした。Pain誌2014年7月号(オンライン版2014年3月17日号)の掲載報告。 本研究の主要目的は、若年性線維筋痛症に対する認知行動療法の治療反応例を特定する、臨床的に有意かつ定量可能な機能障害の変化を推定することであった。 また、副次目的は、試験開始時の機能障害(Functional Disability Inventory:FDI)、疼痛強度、うつ病(Children's Depression Inventory:CPI)、疼痛コーピング(Pain Coping Questionnaire:PCI)、両親の疼痛の既往歴が6ヵ月後の機能障害に関する治療反応を予測できたかどうかを検討することであった。 試験対象は、最近発表された、線維筋痛症に対する教育的介入と認知行動療法の比較試験に登録された11~18歳の若年性線維筋痛症患者100例であった。FDIが7.8ポイント以上の減少および臨床基準ポイントに基づいた障害グレードの低下の両方を満たした場合を治療反応例と定義した。 主な結果は以下のとおり。・定義に基づく治療反応率は、教育的介入群28%(14/50例)に対して、認知行動療法群は40%(20/50例)であった。・認知行動療法群では、試験開始時の機能障害がより大きく、自己効力感がより高い患者で、臨床的に有意な機能障害の改善が得られた。・疼痛強度、うつ症状および両親の疼痛既往歴は、治療反応性を予測しなかった。

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49)肥満に関する健康情報を正しく説明【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 患者先生、少しくらい太っていた方が長生きするんじゃないですか? 医師確かにそうですね。やせすぎの人が最も短命で、次が太りすぎの人、その次が小太りの人ということになりますね。普通の体重の人と小太りの人では、平均余命はそれほど変わりません。 患者そうなんですか。 医師問題は医療費ですね。 患者それは気になりますね。(興味津々) 医師肥満男性では、40歳以降にかかる医療費は平均1,521万円、肥満女性は平均1,860万円で、どちらもやせた人の1.3倍くらいになります。 患者なるほど。 医師肥満の人がやせると、医療費は少なくてすみます。 患者やっぱり、体重管理は必要ですね。(動機づけの言葉)●ポイント寿命だけでなく、医療費について説明することで患者の納得度が向上します 1) Nagai M, et al. J Epidemiol. 2010; 20: 398-407. 2) Sasazuki S, et al. J Epidemiol. 2011; 21: 417-430. 3) Zheng W, et al. N Engl J Med. 2011; 364: 719-729. 4) Kuriyama S, et al. Int J Obes Relat Metab Disord. 2002; 26: 1069-1074.

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大人のアトピーにデュピルマブが有用

 中等症~重症の成人アトピー性皮膚炎(AD)に対する、新規開発中のデュピルマブ(dupilumab、国内未承認)の有効性と安全性が、米国・ロチェスター大学医療センターのLisa A. Beck氏らによる無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果、確認された。EASI(Eczema Area and Severity Index)スコアなどすべての疾患重症度の評価項目で速やかな改善が示され、用量を制限する副作用プロファイルは示されなかったという。デュピルマブは完全ヒトモノクローナル抗体で、IL-4、IL-13の阻害作用を有し、これまでに喘息や好酸球増加を伴う患者への有効性が示されていた。NEJM誌2014年7月10日号の掲載報告。 試験は、局所グルココルチコイド、カルシニューリン阻害薬による治療にもかかわらず、中等症~重症のADを有する成人患者を対象とした。 デュピルマブ投与の評価は、単独療法の評価を4週投与試験(2件)と12週投与試験(1件)で、その他局所グルココルチコイドとの併用療法の評価を4週投与試験で行った。 エンドポイントは、EASIスコア、研究者総合評価スコア、かゆみ、安全性評価、血中バイオマーカー値、疾患トランスクリプトムなどであった。 主な結果は以下のとおり。・4週の単独療法試験において、デュピルマブは、臨床評価指数、バイオマーカー値、トランスクリプトムの、速やかかつ用量依存的な改善を示した。・12週の単独療法試験の結果では、4週試験の所見が再現され、さらなる拡大もみられた。・12週の単独療法試験の結果で、EASIスコアの50%低下(EASI-50)がみられた被験者は、プラセボ群35%に対し、デュピルマブ群は85%であった(p<0.001)。・同じく、研究者総合評価スコア0~1(寛解または寛解に近い状態)となった被験者は、プラセボ群15.1%に対し、デュピルマブ群は55.7%であった(p<0.001)。・併用療法試験では、EASI-50を達成した被験者は、プラセボ注射+局所グルココルチコイド群50%に対し、デュピルマブ群は100%であった(p=0.002)。・一方で、デュピルマブ+局所グルココルチコイド群が用いた局所グルココルチコイドは、プラセボ+局所グルココルチコイド群よりも半量未満であった(p=0.16)。・皮膚感染症などの有害事象は、プラセボ群で頻度が高かった。デュピルマブ群で最も頻度が高かったのは、鼻咽頭炎、頭痛であった。

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抗うつ薬+アリピプラゾール、長期忍容性は

 抗うつ薬が奏効しないうつ病患者に対する抗精神病薬の併用は、長期的に安全なのか。米国・バージニア大学のAnita H Clayton氏らは、大うつ病性障害(MDD)患者に対し、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)/セロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)またはブプロピオン(国内未承認)にアリピプラゾールを併用した場合の長期忍容性を評価した。その結果、いずれの併用においても予期せぬ有害事象は認められず、同様の症状改善効果が認められたことを報告した。BMC Research Notes誌オンライン版2014年7月18日号の掲載報告。 研究グループは、MDD患者を対象とし、アリピプラゾールをSSRIs/SNRIsに併用した場合の長期治療の安全性、忍容性および有効性を評価するpost hoc解析を実施した。具体的には、1~4種類の抗うつ薬治療(ADT:SSRI、SNRIまたはブプロピオン)に対する反応性が不良で、その後にアリピプラゾールを投与した52週間の非盲検安全性試験の登録患者で、過去に実施された2つの研究に参加していない新規患者のデータを解析した。安全性、忍容性、性機能(マサチューセッツ総合病院性機能評価項目[MGH-SFI])、Clinical Global Impression-Severity(CGI-S)を評価した。 主な結果は以下のとおり。・ブプロピオン+アリピプラゾールが47例、SSRI/SNRI+アリピプラゾールが245例で、52週間の治療完了例はそれぞれ19例(40.4%)、78例(31.8%)であり、試験薬を1回以上投与(安全性評価対象)された例は46例、242例であった。・何らかの理由による中止までの期間中央値は、184.0日であった。・ブプロピオン群の97.8%、SSRI/SNRI群の93.8%に、1件以上の有害事象が発現した。・ブプロピオン群で最も多かった治療関連有害事象は疲労(26.1%)と傾眠(21.7%)であった。SSRI/SNRI群は疲労(23.6%)とアカシジア(23.6%)であった。・52週時の平均体重変化は、ブプロピオン群で+3.1kg、SSRI/SNRI群は+2.4kgであった。・治療に関連する、臨床的に意味のある空腹時血糖異常はブプロピオン群8.3%、SSRI/SNRI群で17.4%であった。空腹時総コレステロール値の異常は、それぞれ25.0%、34.7%であった。・空腹時血糖値のベースラインからの平均変化(標準誤差)は、ブプロピオン群1.4(1.9)mg/dL 、SSRI/SNRI群2.7(1.5)mg/dLであった。・ベースライン時のMGH-SFIスコアにおいて、ブプロピオン群はSSRI/SNRIと比べて性機能障害の程度が低いことが示唆された。そして両群ともMGH-SFIスコアの改善は、52週時に最大値を示した。・52週時点の平均CGI-S改善(最終的に改善に向かっている)は、ブプロピオン群-1.4、SSRI/SNRI群は-1.5であった(有効性の解析対象において)。・ブプロピオンまたはSSRI/SNRIのいずれにアリピプラゾールを追加しても、長期投与に伴う予期せぬ有害事象はみられなかった。また、症状改善は抗うつ薬群間で同様であった。MDD患者の性機能もまた、アリピプラゾール追加後に穏やかに改善した。関連医療ニュース 日本人うつ病患者に対するアリピプラゾール補助療法:名古屋大学 難治性うつ病にアリピプラゾールはどの程度有用か 本当にアリピプラゾールは代謝関連有害事象が少ないのか  担当者へのご意見箱はこちら

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減量は治療薬だけでは無理

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話患者 先生、このあいだテレビでやっていた糖尿病の新薬、トカゲの薬をください。医師 トカゲの薬、あああれね。アメリカの砂漠にすんでいる毒トカゲから発見された薬だね。患者 そうです。それを出してください。テレビでみると、血糖値も良くなるし、痩せるそうですね。医師 テレビの影響は大きいね。アメリカの大トカゲは砂漠にすんでいるので年に3~4回しかエサにありつけないみたい。普段は膵臓の働きを止めていて、いざという時にドカ食いして、膵臓を生き返らせるホルモンが出るので、血糖値も異常に増えないそうだよ。それに・・・患者 それに何ですか?医師 体重にもいい影響があるみたいですしね。しかし・・・画 いわみせいじ患者 しかし、何ですか?医師 その薬は注射する薬なんですよ。(お腹を指しながら)患者 えっ、注射なんですか? テレビではそんなことは一言もいってなかったです。医師 確かに。テレビでは、良いことばかりしか伝えないのかもしれませんね。患者 残念だなぁ。使いたいけど注射は怖いなぁ。他に飲む薬はないですか?患者 いいのがありますよ。(DPP-4阻害薬の話へ進む)ポイントテレビの情報を頭から否定するのではなく、テレビの健康情報の見方を説明するCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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患者さんへ快適な睡眠の指導

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話患者 夜中に足がつることがあるんですけど、これは糖尿病の合併症ですか?医師 こむら返りですね。糖尿病や肝臓が悪い人、肝硬変の人ではよく起こることが知られています。患者 そうすると、糖尿病が悪くなっているということですか?医師 そうですね。・・・もちろん、運動不足もあるかもしれませんが、運動神経に障害が出ると起こりやすいことが知られています。患者 どうしたら、よくなりますか?画 いわみせいじ医師 まずは血糖コントロールをよくすること、次が運動ですね。患者 わかりました。明日から運動してみます。医師 とくに、寝る前にやるといいストレッチがありますから、ぜひ、試してみてください。患者 どんな方法ですか? 教えてください。(興味津々)ポイント自覚症状のある「こむら返り」から、運動療法に話が発展するといいですねCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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糖尿病治療の最終目的とは

患者さん用画 いわみせいじCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.説明のポイント(医療スタッフ向け)診察室での会話患者 糖尿病の人は長生きできないんでしょ。頑張って食事療法をしてもあまり意味がないんじゃないんですか?医師 そんなことはありませんよ。糖尿病治療の目的はただ単に長生き、つまり延命じゃないんですよ。患者 延命じゃない!?医師 Aさんは今、元気ですよね。でも、その元気がなくなる時、つまり誰かのお世話になる(介護)時、それまでの寿命のことを「健康寿命」といいます。これを覚えておいてくださいね。画 いわみせいじ患者 健康寿命ですか。医師 そう。Aさんは元気で最後はポックリと逝きたいと思われますか?それとも誰かのお世話になっても長生き、つまりジックリでも長生きしたいと思いますか?患者 そりゃもちろん、ポックリ逝けるのがいいです。医師 それでは、ポックリ逝けるようにするためにはどうしたらいいか、お話しましょう。患者 よろしくお願いします。ポイント患者さんの言葉に変えて、説明することで、理解が深まりますCopyright© 2014 CareNet,Inc. All rights reserved.

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