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99)太りやすい体質の方への指導法【糖尿病患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 患者家族も太っていて、太りやすい体質で……。 医師なるほど。それは倹約遺伝子を持っている可能性がありますね。 患者倹約遺伝子!? 医師そうです。人類は400万年前に誕生しましたが、近年に至るまで飢餓の時代が長く続きました。そのような時代の中で、エネルギーを倹約できる遺伝子を持った人が生き延びたそうです。その遺伝子のことを倹約遺伝子といいます。ところが、飽食の時代になると太りやすくなってしまうのだそうです。 患者なるほど太りやすい体質はあるんですね。 医師そうです。ただし、そのような体質の人でも痩せるいい方法がありますよ。 患者それはどんな方法ですか?(興味津々)●ポイント倹約遺伝子を持っていても、上手に痩せる方法があることを説明します●資料 1) 小西すず. いきいき栄養学―おいしく楽しくダイエット. 2010; 診断と治療社.

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双極性障害と心血管疾患の関係性

 米国・メイヨークリニックうつ病センター(Mayo Clinic Depression Center)のMiguel L Prieto氏らは、精神病の既往や心血管疾患(CVD)リスク因子といった双極性障害の臨床的特徴が、双極性障害患者におけるCVDリスクに関与するかどうかを調査する目的で横断研究を実施した。その結果、精神病性双極性障害の表現型が心疾患の合併ならびにその重症度と関連している可能性があることが明らかにされた。Bipolar Disorder誌オンライン版2015年6月9日号の掲載報告。 対象は、DSM-IV-TR構造化面接(SCID)によって確認された双極I型/II型障害、または統合失調感情障害双極型の患者988例であった。心疾患の重症度判定も含む13項目からなるCumulative Illness Severity Rating Scale(CIRS)を使用し、合併症についてカルテに基づき評価した。スコア1(現在は軽度または過去に重大の問題があった)または心臓に関する項目で点数の高い患者と、スコア0(障害なし)の患者とを比較するロジスティック回帰分析を行った。 結果は以下のとおり。・多変量モデルにおいて、年齢(オッズ比[OR]:3.03、95%信頼区間[CI]:1.66~5.54、p<0.0001)、高血圧(同:2.43、1.69~3.55、p<0.001)、精神病の既往(同:1.48、1.03~2.13、p=0.03)はCVDと有意な関連がみられた。・文献から得られたCVD危険因子を分析に加えた場合、CVDとの関連は年齢(OR:3.19、95%CI:1.67~6.10、p=0.0005)および高血圧(同:2.46、1.61~3.76、p<0.01)は有意なままであったが、精神病(同:1.43、0.96~2.13、p=0.08)は有意傾向であった。 結果を踏まえ、著者らは「精神病性双極性障害の表現型が、心疾患の合併ならびにその重症度と関連している可能性がある。今後は、この関連にうつ病の疾病負荷やライフスタイル、非定型抗精神病薬による治療がどう影響しているかを検討する必要がある」とまとめている。関連医療ニュース 抗精神病薬の高用量投与で心血管イベントリスク上昇:横浜市立大 認知症への抗精神病薬使用は心臓突然死リスクに影響するか 双極性障害への非定型抗精神病薬、選択基準は  担当者へのご意見箱はこちら

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アトピー乳児、喘息発症リスクが高いのは?

  アトピー性皮膚炎(AD)は喘息や他のアトピー性疾患に先行して発症することが知られる。“アレルギーマーチ”と呼ばれるこれらの発症順序は必ずしも決まっておらず、乳幼児が喘息を発症するリスクについて取り組んだ研究は少ない。フランス・パリ公立アルマン・トゥルソー小児病院のFlore Amat氏らは、生後12ヵ月未満のAD患者を6歳まで追跡したObservatory of Respiratory risks linked with Cutaneous Atopy(ORCA)研究データを解析し、早期発症AD乳児において複数感作あるいは喘息家族歴を認める場合は、幼児期に喘息の発症リスクが高いことを明らかにした。PLoS One誌オンライン版2015年6月24日号の掲載報告。 研究グループは、喘息に発展する恐れのある早期発症ADの表現型を特定することを目的に、ORCA研究に登録された乳児214例についてクラスター分析を行った。  ORCA研究は、皮膚科医によりADと確定診断され、喘鳴の既往がない生後12ヵ月未満の乳児を6歳まで追跡し、AD、アレルギーおよび喘息について毎年調査した研究である。 主な結果は以下のとおり。・次の3つのクラスターが同定された。・クラスター1は「低感作AD群」(94例)。食物または空気アレルゲンへの感作なし~低度(それぞれ27.7%および10.6%)、AD重症度は中等度(SCORAD 25.29±14.6)。・クラスター2は「複数感作AD群」(84例)。AD重症度が高く(SCORAD 32.66±16.6)、食物または空気アレルゲンへの感作も高く(それぞれ98.6%および26.2%)、複数の食物アレルゲンに感作されている(96.4%)。・クラスター3は「喘息家族歴があるAD群」(36例)。親が喘息の既往歴を有し、AD重症度は中等度(SCORAD 24.46±15.7)、食物アレルゲン(1つ)への感作は中等度(38.9%)、空気アレルゲンへの感作はない。・6歳時点で喘息に罹患していた小児の割合は、クラスター1(14.9%)に比べてクラスター2および3で高かった(それぞれ36.1%および33.3%、p<0.01)。

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臭いがないから大丈夫?

臭いがないから大丈夫?受動喫煙の本質的な問題は健康被害です。単なる臭いによる迷惑ではないのです。タバコ煙に含まれる有害物質の中には、無味・無臭・無色のものも含まれています。臭いがなくても、害がないとは言えません。また、煙の色が見えなくても、害がないとは言えません。消臭スプレーや空気清浄機は、臭いや色を消しているだけです。社会医療法人敬愛会 ちばなクリニックCopyright © 2015 CareNet,Inc. All rights reserved.清水 隆裕氏

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多発性硬化症再発へのステロイド、経口が静注に非劣性/Lancet

 多発性硬化症の再発に対し、高用量メチルプレドニゾロンの経口投与は静注投与に対して非劣性であることが判明した。フランス・レンヌ大学病院のEmmanuelle Le Page氏らが、199例を対象に行った二重盲無作為化比較試験の結果、報告した。高用量メチルプレドニゾロンの静注投与は、多発性硬化症の再発治療として推奨されているが、経口投与に比べて利便性に乏しく高価なことが指摘されていた。検討の結果、安全性についても同等であった。Lancet誌オンライン版2015年6月26日号掲載の報告より。治療開始28日後の改善率を比較 研究グループは、2008年1月29日~2013年6月14日にかけて、フランス13ヵ所の医療機関を通じて、多発性硬化症の再発から15日以内の18~55歳の患者199例を対象に試験を行い、高用量メチルプレドニゾロン経口投与の静注投与に対する非劣性を検証した。被験者は、Kurtzke機能評価尺度スコアの1項目以上で、1ポイント以上の増加が認められた。 検討では被験者を無作為に2群に分け、メチルプレドニゾロン1,000mg/日の3日間投与を、一方の群には経口投与(100例)、もう一方の群には静注投与(99例)にて行った。 主要エンドポイントは、28日時点の評価でコルチコステロイドによる再治療の必要性がなく改善が認められた人(Kurtzke機能評価尺度スコアの最も影響のあった部位で、1ポイント以上減少)の割合とした。 非劣性のマージンは15%と規定されていた。主要エンドポイント達成率は同等、経口群で不眠発生が高率 被験者の再発から治療開始までの平均期間は、経口群が7.0日、静注群が7.4日だった。 主要エンドポイントを達成した人の割合は、経口群が81%(82例中66例)、静注群が80%(90例中72例)で、経口投与の非劣性が示された(絶対差:0.5%、90%信頼区間:-9.5~10.4)。 有害事象発生率は、不眠症発生率が静注群で64%に対し経口群で77%と高率だったほかは、両群で同程度だった。 これらの結果を踏まえて著者は、「経口投与は静注投与に対して非劣性であり、安全性も類似していた」とまとめつつ、「治療へのアクセス、患者の快適性そしてコストは重要である。しかし、常に臨床医は再発の徴候について適切に判断する必要がある」と慎重を期すよう指摘している。

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感度100%のエボラ迅速診断検査キット/Lancet

 エボラウイルス感染のための迅速診断検査キット「ReEBOV Antigen Rapid Test」は、ポイント・オブ・ケア検査(POCT)でもその診断感度が100%であることが報告された。米国・Partners In Health(ボストン)のMara Jana Broadhurst氏らが、106例を対象とした実地試験の結果、報告した。なお同氏らは284例を対象に検査センターでも試験を行い、同様な結果が確認されたことを報告している。Lancet誌オンライン版2015年6月25日号掲載の報告より。シエラレオネの2ヵ所の医療機関で、ポイント・オブ・ケア検査試験 研究グループは、シエラレオネの2ヵ所の医療機関で、エボラウイルス感染が疑われる患者106例について、指先穿刺による血液検体を用いた迅速診断検査キット「ReEBOV Antigen Rapid Test」の診断能について検証した。 同グループは被験者の検体を、臨床現場でのReEBOV Antigen Rapid Testと、検査センターでのリアルタイムRT-PCR(RealStar Filovirus Screen RT-PCR)の両方で検査し比較した。ReEBOV Antigen Rapid Testの結果については、2人の研究者が個別に結果を判断し、相違があった際には3人目を交えて判断した。 さらに別の試験として、シエラレオネの複数の医療機関から検査センターに集められた284の検体について、迅速診断検査とRT-PCRを行い、同じく結果を比較した。臨床現場・検査センターでも、迅速診断検査の感度100%、特異度92% その結果、RT-PCR検査でエボラウイルス感染が確認された人は28例で、そのすべてが迅速診断検査でも陽性だった(感度:100%、95%信頼区間[CI]:87.7~100)。また、RT-PCR検査で陰性だった77例中71例が、迅速診断検査でも陰性だった(特異度:92.2%、同:83.8~97.1)。 検査センターで実施した試験でも、RT-PCR検査でエボラウイルス感染が確認された45例全員が、迅速診断検査でも陽性だった(感度:100%、95%CI:92.1~100)。RT-PCR検査で陰性だった232例中214例が、迅速診断検査でも陰性だった(特異度:92.2%、同:88.0~95.3)。 なお、迅速診断検査の結果について2人の研究者の判断が一致したのは、ポイント・オブ・ケア検査では95.2%、検査センターでは98.6%だった。この結果について著者は、「ベンチマーク自体の感度は不十分ではあった」との点に触れつつ、「迅速診断検査はエボラウイルス感染陽性患者すべてを検出することが可能であった」と評価している。

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統合失調症、脳容積とIQの関連

 統合失調症では知能低下と脳容積の減少がみられることが知られている。オランダ・ユトレヒト大学医療センターの久保田 学氏らは、統合失調症患者のIQと脳容積との関連について調査し、統合失調症における進行性の脳組織減少が、発症初期における相対的な認知機能低下と関連している可能性があることを報告した。JAMA Psychiatry誌オンライン版2015年6月17日号の掲載報告。統合失調症患者ではIQスコアが皮質容積および皮質厚の変化と正の相関 本研究は、ユトレヒト大学医療センター精神科において2004年9月22日~2008年4月17日に、縦断的症例対照研究として行われた。対象は、統合失調症患者84例(平均罹患期間4.35年)、および年齢で適合した健常者116例(対照群)で、3年間追跡した。脳のMRI撮像とIQ測定を試験開始時および終了時に行い、脳全体、大脳灰白質、大脳白質、側脳室、第3脳室、皮質および皮質下の容積、皮質厚ならびに皮質表面積とIQスコアの変化との関連を調べた。 統合失調症患者のIQと脳容積との関連について調査した主な結果は以下のとおり。・統合失調症患者群では対照群と比較して、大脳灰白質容積(p=0.006)、皮質容積(p=0.03)および皮質厚(p=0.02)が減少した。・統合失調症患者群は、右縁上、後部上側頭、左縁上、左中心後回および後頭部の皮質容積および皮質厚の減少も認められた(clusterwise補正後のp<0.03~0.001)。・統合失調症患者群では、IQスコアの変化が側脳室容積の変化と負の相関(p=0.05)を、皮質容積および皮質厚の変化と正の相関(それぞれp=0.007、p=0.004)を示した。・統合失調症患者のIQスコアと皮質容積ならびに皮質厚の変化との正の相関は、全体的かつ前頭部、側頭部、頭頂部にわたり広範囲に認められた(clusterwise補正後のp<0.03~0.001)。・これらの統合失調症患者のIQと脳容積との関連についての知見は、3年間の追跡期間中の各評価時の症状重症度、大麻の使用および非定型抗精神病薬の累積使用量とは独立していた。関連医療ニュース 抗精神病薬が脳容積の減少に関与か 遅発型統合失調症、脳の変化に違い:産業医大 若年発症統合失調症、脳の発達障害が明らかに  担当者へのご意見箱はこちら

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心血管疾患リスクが高いほど汗腺膿瘍の発症率が高い

 汗腺膿瘍の患者では対照群と比較して、心血管疾患リスクが高いことが、北ノルウェー大学病院のThrasivoulos Tzellos氏らによって報告された。British Journal of Dermatology誌2015年7月6日掲載の報告。 Tzellos氏らは、システマティックレビューを行い、汗腺膿瘍患者では対照群に比べて心血管疾患リスクが有意に高いのかどうかを調査した。 試験はMedline、Embase、Cochraneをソースとして検索された。試験適格として、症例対照研究、横断研究、汗腺膿瘍患者および対照群の心血管疾患リスク因子の比較を行ったコホート研究である試験が組み込まれた。I2値>50%を異質性ありとした。プール解析のオッズ比はDerSimonian and Laird変量効果モデルを用い、それ以外は固定効果モデルを使用した。 主な結果は以下のとおり。・9試験から、汗腺膿瘍患者6,174例と対照群2万4,993例が組み込まれた。・汗腺膿瘍と有意な関連がみられたのは、以下のものであった。  肥満(OD 3.45、95%CI:2.20~5.38、p<0.001)  中心性肥満(OD 2.97、95%CI:1.41~6.25、p=0.004)  現在の喫煙(OD 4.34、95%CI:2.48~7.60、p<0.001)  喫煙歴(OD 6.34、95%CI:2.41~16.68、p<0.001)  高トリグリセリド血症(OD 1.67、95%CI:1.14~2.47、p=0.009)  低HDL値(OD 2.48、95%CI:1.49~4.16、p<0.001)  糖尿病(OD 2.85、95%CI:1.34~6.08、 p=0.007)  メタボリックシンドローム(OD 2.22、95%CI:1.62~3.06、p<0.001)・一般集団と入院の比較では、入院の汗腺膿瘍患者のほうが一様に上記のオッズ比が高かったが、因果関係を解明するには至らなかった。・すべての試験で異質性ありとされた。

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ERFC試験:心血管代謝疾患の重積と生命予後~糖尿病のリスクは心血管疾患のリスクに匹敵?~(解説:浦 信行 氏)-385

 The Emerging Risk Factors Collaboration(ERFC)は、1960年~2007年に追跡が開始され、2013年4月までに12万8,843例が死亡した、欧州と北米の91コホート、68万9,300例の性と年齢で調整した死亡率とハザード比を算出した。そして、2006年~2010年に49万9,808例の追跡開始がなされ、2013年11月までに7,995例が死亡した、より新しいUK Biobankの成績と対比させた。 追跡例を糖尿病、心筋梗塞、脳卒中の有無と集積別に検討したところ、1,000人年当たりの死亡率は因子なしで6.8、1因子で15.6~16.8、2因子集積で32.0~32.8、3因子すべての集積で59.5と上昇した。また、ハザード比は1因子で1.9~2.1、2因子集積で3.5~3.8、3因子すべての集積で6.9と上昇し、ハザード比はより新しいUK Biobankのそれらと変わりがなかった。そして、これらのハザード比は脂質値、血圧値、喫煙の有無、食事内容などで調整してもほとんど変化しなかった。性別で検討すると、女性でハザード比がやや高い傾向があった。 また、2因子保有の60歳時の余命の短縮は12年、3因子保有者は15年と算出された。3因子保有者で40歳時の余命短縮は23年、50歳時では20年と、若年者であるほど余命は短縮することが確認された。また、男性のほうが余命短縮は大きい傾向にあった。 これらの成績は十分理解可能なものであるが、注目に値するのは糖尿病が心筋梗塞や脳卒中の既往に匹敵するリスクの高さということである。心筋梗塞や脳卒中は、すでに動脈硬化性病変を発症していることから、リスクが高いことは理解しやすいが、糖尿病がそれに匹敵するという事実は、糖尿病の心筋梗塞新規発症率と心筋梗塞既往者の再発率が同程度であるという、Finnish研究1)を思い起こさせる。いかに糖尿病のリスクが高いかを物語るものである。また、生活環境や疾患背景の時代による変遷があっても各々のハザード比が同等であったということは、糖尿病の有病率は増加しているが、有病率が小さい年代であっても、それを保有することのリスクは同等に高いということも注目される。 残された課題は、わが国ではどうかということである。欧米とわが国では、心血管系の発症頻度そのものの違いがあり、わが国は欧米と比較して、いまだに脳卒中の発症頻度は高く、心筋梗塞の発症頻度は低い。また、糖尿病の新規発症は欧米と比較してむしろ多い現実がある。欧米と同じ様相を呈するか否かが検証される必要がある。

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ゴビ砂漠マラソンに参加するとかなり疲れる【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第47回

ゴビ砂漠マラソンに参加するとかなり疲れる >Wikipediaより使用 サハラ砂漠のウルトラマラソンをご存じでしょうか。約230kmのマラソンで、7日間行われます。1日のマラソンならともかく、7日間という期間に加え砂漠という過酷な環境ということもあって、多くのランナーがリタイアすることで有名です。 ゴビ砂漠にもウルトラマラソンがあり、これも似たような環境において実施されることで、多くのランナーに人気を集めています。私は昔マラソンを少しかじったことがあるのですが、今では子供と追いかけっこをするだけでゼエゼエ息切れをするくらい、ひ弱なオジサンになってしまいました。 Graham SM, et al. Injury occurrence and mood states during a desert ultramarathon. Clin J Sport Med. 2012;22:462-466. この研究は、ゴビ砂漠のウルトラマラソンの間に起こった外傷や精神症状を調査したものです。11人の男性参加者(平均体重 83.7±7.1kg、BMI 24±1.79kg/m2、平均年齢 33±11歳)が協力しました。彼らの外傷エピソードや精神症状について調査を行いました。それにしても、痩せ型の人が多いのかと思いきや、微妙な体型の人が多いですね……。調査の結果、11人すべてが擦過傷、脱水、熱中症を経験していました。マラソンの最初の6日間は元気さが減退し、疲労も増えていきました。しかし、最終日にはそれらが劇的に改善していたそうです。残りあと1日だと元気が出てきたのでしょうか。平均睡眠時間は6時間17分で、最終日は4時間43分と減少していました。結果的に最終日には皆さん元気になったのですが、とくに6日目あたりになると怒りっぽくなり、抑うつ症状が強いランナーも出るという状態だったそうです。ちなみに砂漠でマラソンをすると体温はどのくらいまで上昇するかというと、走っている最中は37.8℃(ただし深部体温)くらいになるというサハラ砂漠の報告があります(DeGroot DW, et al. Aviat Space Environ Med. 2008;79:909-913.)。とりあえず、過酷なスポーツがよほど好きな人でない限り、砂漠をマラソンするのはちょっと控えたほうがいいかもしれませんね。インデックスページへ戻る

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イングレスその後【Dr. 中島の 新・徒然草】(076)

七十六の段 イングレスその後とある講習会の事前打ち合わせの席で。 講師 A 「さっき中島先生、外で会いましたよね。どこか行くところだったのですか?」 中島 「ちょっとその辺を散歩に」 講師 A 「どこに向かって歩いているのかと思いました」 中島 「イングレスをやっているもんですから」 講師 A 「なんですか、それ?」 講師 B 「すごく流行っているらしいですね!」 最近は、暇さえあれば外を歩いています。この日も会場に早く着きすぎたので、周辺のポータルを巡回していたのです。医療界ではあまり浸透していないのか、「自分もやっています」という人にはまだ会ったことがありません。以前にもこのエッセーで述べましたが、イングレスというのはスマホに内蔵されたGPSを使って遊ぶゲームです。ゲームの概要を一言で表すと、「各地に散らばるポータルと呼ばれる場所を回って点数を稼ぐ」ということになります。したがって、このゲームに参加しているとつい外に出てポータルを訪問したくなるわけです。その結果、日焼けした健康な人間ができてしまいます。私もイングレスを開始してから毎日平均4.4km歩いています。もっともポータルの見当たらない田舎に行くと、まったく歩く気になれません。さて、医師のさがとして自分の健康に良いと思ったものは、患者さんにもお勧めしてしまいます。あまり高齢の方はスマホを使いこなすのも難しそうなので、ほどほどの年齢の人までになります。特に運動不足になりがちな肥満の方や糖尿病の方などが格好のターゲットです。中島「散歩すると痩せられますよ」患者「犬を飼ってたときは朝晩散歩してたんだけど」中島「目的なく散歩するのもつらいですよね」患者「そうなのよ」 中島「そこでイングレスですよ」患者「イングレス?」 中島「スマホを使ったゲームで、ついつい外を歩きたくなるんですよ」患者「はあ」ここで「何それ、面白そう!」となればいいのですが、皆さん歩くのも面倒なのか、あまり積極的な返事はかえってきません。それでも日々イングレスをお勧めしています。最後に1句イングレス 健康維持に ゲームやり

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再生不良性貧血、遺伝子解析による予後予測は可能か/NEJM

 再生不良性貧血における体細胞変異と臨床転帰の関連やクローン性造血の発現状況の詳細が、京都大学大学院の吉里哲一氏らによる次世代シーケンサーを用いた検討で示された。後天性再生不良性貧血は、造血細胞や造血前駆細胞が免疫系によって破壊されることで発症し、汎血球減少を来す。造血幹細胞移植により治癒の可能性があり、免疫抑制療法が有効であるが、生存期間の改善に伴い患者の約15%が遅発性の骨髄異形成症候群(MDS)や急性骨髄性白血病(AML)を発症するという。NEJM誌2015年7月2日号掲載の報告。日米の439例を、deep sequencingとSNPアレイで解析 研究グループは、再生不良性貧血患者において、次世代シーケンサーを用いてMDS、AMLあるいはこれら双方の発症に関与する遺伝子を解析し、変異細胞のクローン集団と臨床転帰の関連について検討した(厚生労働省科学研究費などの助成による)。また、造血細胞のクローン構造の経時的な変化の解析も行った。 対象は、日米の3施設に登録された再生不良性貧血患者439例(米国国立衛生研究所[NIH]:256例、クリーブランド・クリニック:24例、金沢大学:159例)。このうち82例からは経時的に血液サンプルが得られた。解析には、合計668の検体を用いた。 すべての血液サンプルで、ターゲット・シークエンス法を用いて、骨髄腫瘍で高頻度に変異が認められる106の候補遺伝子に関する解析を行った。染色体異常の検出には、一塩基多型(SNP)アレイ核型分析を用いた。また、52例の135の血液サンプルで、全エクソーム・シークエンス法を用いて、経時的なクローン性造血の解析を行った。4つの変異で全変異の77%、クローン性造血は47%に 156例(36%)で249の体細胞変異が検出され、56例(36%)には複数の変異が認められた。最も多くの患者で変異が検出された遺伝子はBCOR/BCORL1(患者の9.3%で検出)で、次いでPIGA(同7.5%)、DNMT3A(同8.4%)、ASXL1(6.2%)の順であり、これら4つで全変異陽性例の77%を占めた。全体の変異陽性率に日米間の差はなかった。 BCOR/BCORL1とPIGAは年齢と関連しなかったが、この2つ以外の変異の頻度および数は、加齢とともに増加した(いずれもp<0.001)。NIHコホートにおける診断時の変異アレルの頻度は、免疫抑制療法開始6ヵ月時に比べて低かった(p<0.001)。また、クローン性造血は患者の47%で同定された。 良好な予後と関連する遺伝子変異としてBCOR/BCORL1、PIGAが、予後不良な変異としてDNMT3A、ASXL1、TP53、RUNX1、JAK2、JAK3、CSMD1が同定された。 BCOR/BCORL1およびPIGAの変異を有する患者は、非変異の患者に比べ免疫抑制療法に対する反応が良好で、生存率や無増悪生存率が高かった。これに対し、DNMT3AやASXL1を含む遺伝子群の変異を有する患者は変異のない患者よりも予後が不良であった。 クローン構造の解析では、DNMT3AおよびASXL1の変異を有するクローンは、経時的にサイズが増大する傾向がみられたのに対し、BCOR/BCORL1およびPIGA変異クローンのサイズは縮小または安定する傾向を認めた。 しかしながら、クローンの動態はきわめて多様であり、必ずしも個々の患者の治療への反応や長期生存を予測することはできなかった。 著者は、「再生不良性貧血患者の多くにクローン性造血がみられる。遺伝子変異の多くは特定の遺伝子に偏っており、変異の一部は臨床転帰と関連するが、個々の患者の体細胞クローンの経時的なパターンは多様で多くは予測不能であった」とまとめている。 また、「特定の遺伝子への変異の高度な偏りは、骨髄不全の環境におけるダーウィン淘汰のエビデンスである」とし、「deep sequencingとSNPアレイ核型分析の双方を用いた綿密なクローン性造血のモニタリングを臨床評価と統合することで、再生不良性貧血患者の予後予測や治療ガイドが可能となるだろう」と指摘している。

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セクキヌマブ、乾癬性関節炎の症状改善/Lancet

 乾癬性関節炎に対し、ヒト抗インターロイキン17Aモノクローナル抗体セクキヌマブの皮下投与が有効であることが明らかになった。英国・グラスゴー大学のIain B. McInnes氏らが397例を対象に行った第III相無作為化二重盲検プラセボ対照試験の結果、報告した。300mg、150mg投与ともに半数以上の人が目標とした改善率(米国リウマチ学会20%改善率:ACR20)を達成したという。Lancet誌オンライン版2015年6月26日号掲載の報告より。世界76ヵ所を通じ、397例を対象に試験 試験は、アジア、オーストラリア、カナダ、ヨーロッパ、米国の医療施設76ヵ所を通じて、2013年4月~2013年11月にかけて、18歳以上の乾癬性関節炎の患者397例を対象に行われた。 研究グループは被験者を無作為に4群に分け、セクキヌマブ 300mg、150mg、75mg、プラセボを、第3週までは週1回、第4週目からは4週に1回、それぞれ皮下投与した。 主要エンドポイントは、24週時点でACR20を達成していた患者の割合だった。ACR20達成率、300mg群、150mg群で5割以上 結果、ACR20達成率は、300mg群が54%(対プラセボ群オッズ比:6.81、95%信頼区間:3.42~13.56、p<0.0001)、150mg群が51%(同:6.52、3.25~13.08、p<0.0001)だった。75mg群は29%(同:2.32、1.14~4.73、p=0.0399)であり、プラセボ群は15%だった。 16週までで最も頻度の高かった有害事象は上気道感染症と鼻咽頭炎だった。上気道感染症の発現率は300mg群が4%、150mg群が8%、75mg群が10%、プラセボ群が7%であり、鼻咽頭炎はそれぞれ6%、4%、6%、8%だった。重篤な有害事象の発現率は、それぞれ5%、1%、4%、2%だった。なお死亡例の報告はなかった。 これらを踏まえて著者は、「セクキヌマブ 300mgと150mgの皮下投与は、乾癬性関節炎の症状を改善することが示された。このことは、本疾患患者にとってセクキヌマブは新たな治療オプションとなることを示唆するものである」とまとめている。

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胃がん切除予定例のピロリ除菌はいつすべき?

 マーストリヒト・アジア太平洋コンセンサスガイドラインでは、胃がんの既往のある患者へのHelicobacter pyloriの除菌を強く推奨している。がん研有明病院の本多 通孝氏らは、胃切除術を受ける患者への適切な除菌のタイミングを検討するため、オープンラベル単一施設無作為化比較試験を実施した。その結果、術前群と術後群で除菌成功率が同等であり、著者らは、「胃切除を予定している胃がん患者は、予定されている再建術式に関係なく、術前の除菌は必要ない」と結論している。Journal of the American College of Surgeons誌オンライン版2015年4月8日号に掲載。 著者らは、胃切除術を受ける予定の150例について、術前除菌群もしくは術後除菌群のいずれかに割り付けた。除菌治療のレジメンは、一般的な3剤併用療法(ランソプラゾール、アモキシシリン、クラリスロマイシン)で実施した。術前群では、除菌治療後に手術を実施、術後群ではDay8に実施した。 主要評価項目は、残胃で除菌成功を達成した患者の割合であった。除菌成功の定義は、術後6ヵ月時点でC13尿素呼気試験および便中抗原とも陰性の場合とした。 主な結果は以下のとおり。・8例を除き、術前群70例と術後群72例の計142例をITT解析に含めた。・胃切除術はそれぞれ、ビルロートI法が18例、ルーワイ法が70例、幽門保存胃切除術が57例であった。・除菌成功例の割合は、術前群と術後群でそれぞれ68.6%対69.4%(p=1.000)で、2群間でほぼ同等であった。・再建術式におけるサブグループ分析でも有意差は認められなかった。

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レビー小体型認知症、認知機能と脳萎縮の関連:大阪市立大学

 レビー小体型認知症(DLB)患者における側頭葉内側萎縮(MTA)と認知機能障害との関係はいまだ明らかにされていない。大阪市立大学の田川 亮氏らは、これらの関係について、MRIを用いて検討した。その結果、MTAは記憶や言語に関する認知機能障害と関連している可能性を報告した。Geriatr Psychiatry Neurology誌オンライン版2015年6月11日号の掲載報告。 対象は、DLBと診断された37例で、1.5 Tesla MRIスキャナーにより検査した。すべてのMRIデータは、MRIスキャンで得られる画像上でMTAの程度を定量化できるvoxel-based specific regional analysis system for Alzheimer disease(VSRAD)の新型ソフトウエアを用いて分析した。関心体積(VOI)の標的は嗅内皮質、海馬、扁桃体の全領域とした。MTAの程度は標的VOI上の平均positive Zスコア(数値が高いほどMTAが重度)により評価した。認知機能障害の有無について、Mini-Mental State Examination(MMSE)および改訂長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R:MMSEと比べ記憶と言語の評価に有効である)を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・ZスコアとMMSE総スコアあるいはHDS-R総スコアの間に負の相関が認められた。・ステップワイズ法による重回帰分析により性別、年齢、発症年齢、DLB罹患期間、就学年数およびドネペジル治療などの共変数を調整して検討した結果、HDS-R総スコアはZスコアと独立した関係にあること、その一方、MMSE総スコアはそうではないことが示された。 以上のことから、MTAがDLB患者の認知機能障害、とくに見当識、即時再生、遅延再生、言語流暢性と関連があることが示唆された。関連医療ニュース レビー小体病変を伴うアルツハイマー病、その特徴は 若年発症統合失調症、脳の発達障害が明らかに EPA、DHA、ビタミンDは脳にどのような影響を及ぼすか

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【解説】Dr.平島のフィジカル教育回診 第1回「入院直後の肺炎球菌性肺炎。これからの病態評価」

症例解説、その前にフィジカルの基本について最初に、基本編としてフィジカルのレクチャーを中心にした平島 修 氏の解説をご覧ください。症例の詳しい解説は、その下の動画になりますが、合わせてご覧になると効果的です。本症例の解説 この患者さんに当てはめてみよう典型的な肺炎球菌性肺炎の患者さんのフォローに関して、いかがだったでしょうか。 選択肢いずれの所見も参考にできれば、参考にした方が良いものですが、フィジカル教育回診の視点で参考にすべき所見は、次の通りとなります。出題者、平島 修 氏の熱い、わかりやすい解説をご覧ください。愛され指導医・Dr.志水が語る「フィジカルの面白さ」設問1入院翌日に、参考にすべき所見は何でしょうか?(参考にすべきものを選択ください)解答C. 呼吸音の変化D. 喀痰グラム染色の変化※解答選択肢は、平島 修 氏の個人的見解にて選ばれたものです。

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初回エピソード統合失調症、LAIは経口薬より優る

 第2世代抗精神病薬の持効性注射剤(LAI)は、統合失調症患者の臨床的安定に高い効果をもたらす。しかし、これまで統合失調症初回エピソード後に用いられることはあまり多くはなかった。米国・カルフォルニア大学ロサンゼルス校のSubotnik KL氏らは、統合失調症初回エピソードにおけるリスペリドンの有効性を、剤形の違い(LAIと経口剤)で比較検討した。その結果、LAIは経口剤に比べ、精神症状の増悪や再発率が低く、その背景にLAIの良好なアドヒアランスが関連していることを報告した。JAMA Psychiatry誌オンライン版2015年6月24日号の掲載報告。 研究グループは、2005~2012年に、大学ベースのリサーチクリニックにおいて無作為化臨床試験を実施した。最近統合失調症を発症した86例を、リスペリドンLAI群または経口リスペリドン群に無作為に割り付けた。同時に各グループの半数を、認知機能改善を目的とした認知機能改善療法群または生活習慣と健康状態改善を目的とした健康行動トレーニング群に無作為に割り付けた。すなわち本研究は、リスペリドンLAIと経口リスペリドンの比較、そして認知機能改善療法と健康行動トレーニングの比較を行った12ヵ月間の臨床試験であった。解析はintent-to-treatにて、2012年10月4日~2014年11月12日に実施された。主要アウトカムは、精神疾患再発およびブレークスルー精神症状のコントロールとした。 主な結果は以下のとおり。・86例が無作為化を受けた。そのうちLAI群の3例が治療を拒否した。・リスペリドンLAI群は経口剤群と比較して、精神症状の増悪や再発率(またはその両方)が低かった(5% vs.33%、χ21=11.1、p<0.001、相対リスク減少 84.7%)。・追跡期間にわたり、LAI群は幻覚および妄想の平均レベルを、より良好にコントロールした(β=-0.30、t 68=-2.6、p=0.01)。・認知機能改善療法群と健康行動トレーニング群の間で、精神疾患再発、精神症状のコントロール、入院率において有意差は認められなかった。・2種類の薬物療法と2種類の心理社会的治療の間にも、有意な相互作用は認められなかった。・臨床効果不十分による治療中止は、LAI群よりも経口剤群でより多かった(χ21=6.1、p=0.01)。・経口リスペリドンのアドヒアランスは、無作為化前と変わらないようであったが、リスペリドンLAIのアドヒアランスは、経口リスペリドンと比べて良好であった(t 80=5.3、p<0.001)。・薬剤アドヒアランスは、症状悪化または再発の予防(χ21=11.1、p=0.003)、そしてブレークスルー精神症状のコントロールと関連していた(β=0.2、t 79=2.1、p=0.04)。 今回の結果を踏まえて、著者らは「統合失調症初回エピソード後のリスペリドンLAI使用は、臨床的アウトカムに対して顕著なアドバンテージがあった。疾患のより早期から、本剤形の使用が勧められる」とまとめている。関連医療ニュース 月1回の持効性抗精神病薬、安全に使用できるのか 統合失調症へのアリピプラゾール持効性注射剤、経口剤との差は 非定型抗精神病薬のLAIを臨床使用するためには  担当者へのご意見箱はこちら

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2型糖尿病、男性では膝OAの有意な予測因子に

 最近の研究では、肥満、糖尿病、高血圧および脂質異常症といった代謝因子やそれらの集積であるメタボリックシンドロームが、変形性膝関節症(膝OA)の病態生理に関与している可能性が示唆されている。フランス・AP-HP Henri Mondor HospitalのFlorent Eymard氏らは、膝OA患者を対象としたstrontium ranelateの第III相無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験(SEKOIA試験)におけるプラセボ群について解析し、2型糖尿病が男性膝OA患者における関節裂隙狭小化の予測因子であることを報告した。Osteoarthritis and Cartilage誌2015年6月号(オンライン版2015年2月3日号)の掲載報告。 試験は、50歳以上の症候性膝OA患者559例(SEKOIA試験のプラセボ群:平均年齢62.8歳、女性392例)を対象に行われた。 試験開始時および1年ごとに3年間、単純X線検査を行い脛骨大腿関節の内側コンパートメントの最小関節裂隙幅を自動計測し、代謝因子などのX線学的進行に及ぼす影響を調査した。 糖尿病、高血圧および脂質異常症の有無は試験開始時の問診により確認し、BMI 30超を肥満、4つの代謝因子のうち3つ以上を有する場合をメタボリックシンドロームと定義した。主な結果は以下のとおり。・対象559例中、43.8%が肥満、6.6%が2型糖尿病、45.1%が高血圧、27.6%が脂質異常症、13.6%がメタボリックシンドロームを有していた。・関節裂隙狭小化(最小関節裂隙幅の年平均低下)は、2型糖尿病合併患者が非合併患者より有意に大きかった(0.26mm vs.0.14mm、p=0.001)。・この関連は、性別、年齢、BMI、高血圧および脂質異常症に関して調整した後も有意なままであった(p=0.018)。・サブグループ分析の結果、2型糖尿病は女性ではなく男性において関節裂隙狭小化の有意な予測因子であることが示された。・他の代謝因子およびメタボリックシンドロームは、関節裂隙狭小化と関連していなかった。

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肥満成人におけるリラグルチドの減量効果/NEJM

 先行研究において、GLP-1受容体作動薬のアナログ製剤リラグルチドの1日1回3.0mg皮下注が、体重管理に有用である可能性が報告されていた。これを踏まえて米国・コロンビア大学のXavier Pi-Sunyer氏らは、2型糖尿病を有していない肥満成人、脂質異常症か高血圧を有する(治療の有無を問わず)過体重成人の計3,731例を対象に、同薬投与の有効性、安全性に関する56週の二重盲検無作為化試験を行った。その結果、食事および運動療法の補助としての同薬投与は、体重の減少および代謝コントロールの改善と関連していたことを報告した。NEJM誌2015年7月2日号掲載の報告より。27ヵ国191施設で3,731例を対象にリラグルチドの体重減量効果を検討 対象とした被験者は18歳以上で、2型糖尿病を有していないBMI 30以上、または脂質異常あるいは高血圧を有する(治療、未治療を問わない)BMI 27以上。2011年6月1日~2013年3月18日に、欧州、北南米、アジア、アフリカ、オーストラリアの27ヵ国191施設で総計3,731例が試験に登録され、2対1の割合でリラグルチド3.0mg 1日1回皮下注群とプラセボ群に無作為に割り付けられた。両群にはいずれも生活習慣改善のカウンセリングが行われた。 主要エンドポイントは、体重変化と、ベースライン体重から5%以上減量および10%超減量した人の割合であった。56週時までに5%以上減量63.2% vs.27.1%、10%超減量33.1% vs.10.6% ベースラインにおける被験者の特性は、平均年齢45.1±12.0歳、平均体重106.2±21.4kg、平均BMI値は38.3±6.4であった。女性被験者が78.5%を占め、61.2%が前糖尿病であった。 リラグルチド群には2,487例が、プラセボ群には1,244例が割り付けられた。56週の治療を完了したのは、それぞれ1,789例(71.9%)、801例(64.4%)であった。試験中断理由として、リラグルチド群のほうが多かったのは有害事象によるもの(9.9% vs.3.8%)、逆に少数であったのは治療無効による(0.9% vs.2.9%)、同意取り下げ(10.6% vs.20.0%)であった。 結果、56週時点でリラグルチド群の患者の体重は平均8.4±7.3kg減少したのに対し、プラセボ群は2.8±6.5kgの減少であった(差:-5.6kg、95%信頼区間[CI]:-6.0~-5.1、p<0.001、最終観察繰越し外挿法による)。 全体で体重が5%以上減量した人の割合は、リラグルチド群が63.2%に対しプラセボ群は27.1%(p<0.001)、10%超減量は33.1%、10.6%であった(p<0.001)。 リラグルチド群で最も頻度が高かった有害事象は、軽度~中等度の悪心および下痢であった。重篤有害事象の発現率は、リラグルチド群6.2%、プラセボ群5.0%であった。

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