サイト内検索|page:1221

検索結果 合計:35184件 表示位置:24401 - 24420

24401.

抗精神病薬服用中の授乳、安全性は

 トルコ・ネジメッティン・エルバカン大学のFaruk Uguz氏は、母乳哺育児における第2世代抗精神病薬(SGA)の安全性を検討した。Journal of clinical psychopharmacology誌2016年6月号の報告。 母乳やSGAなどのキーワードと組み合わせて、1990年1月~2015年6月30日までの英語文献をPubMedで検索した。相対的乳児投与率(RID)、乳汁/血漿薬物濃度比(M/P比)、乳児の血漿薬物レベル、有害事象などの関連データを含む症例報告、ケースシリーズ、前向きまたは横断的研究を抽出した。 主な結果は以下のとおり。・合計37件の関連文献を調査した。・関連文献に206例の乳児が含まれた(オランザピン:170例、クエチアピン:14例、リスペリドン/パリペリドン:8例、クロザピン:6例、アリピプラゾール4例、ziprasidone:2例、amisulpride:2例)。・M/P比、RID、乳児の血漿薬物レベルについて利用可能なデータの約半数に、オランザピンが含まれていた。・比較的適切な文献では、オランザピンのRIDは低いことが示唆されていた。・限られた文献において、クエチアピンとziprasidoneの低いRID、リスペリドン/パリペリドンとアリピプラゾールの中程度のRID、amisulprideの高いRIDが示された。・ほとんどの乳児において、血漿中から抗精神病薬は検出されなかった。・クロザピン以外では、有害事象の報告はわずかであった。 著者らは、「現在のデータでは、SGAは短期間の使用において母乳哺育児に対し比較的安全であると考えられる。しかし、とくにオランザピン以外のSGAに関しては、短期および長期の母乳哺育児に対する影響を検討する必要がある」としている。関連医療ニュース 統合失調症女性の妊娠・出産、気をつけるべきポイントは オランザピンの代謝異常、原因が明らかに:京都大学 妊娠初期のSSRI曝露、胎児への影響は

24402.

左室駆出率低下の心不全、年齢・性別問わずβ遮断薬が有効/BMJ

 左室駆出分画(LVEF)が0.45未満の心不全患者に対するβ遮断薬は、年齢や性別を問わず、死亡リスクや心不全による入院リスクをいずれも低下する効果があることが、11の無作為化比較試験を対象に行ったメタ解析の結果、明らかになった。英国・バーミンガム大学のDipak Kotecha氏らが行った試験で明らかにしたもので、BMJ誌オンライン版2016年4月20日号で発表した。同服薬について、現状では高齢や女性の患者において、効果が実証された用量よりも少ない量を服用している場合が少なくないという。結果を踏まえて著者は、「年齢、性別を問わず、低LVEFの心不全患者はβ遮断薬を投与されるべきである」とまとめている。全死因死亡率や心不全による入院率を比較 研究グループは、ベースラインで正常洞調律を保ち、LVEFが0.45未満の心不全患者を対象にしたプラセボ対照無作為化試験についてメタ解析を行い、β遮断薬の有効性および忍容性と、被験者の年齢および性別との関連を検証した。 分析対象としたのは、11試験、被験者総数1万3,833例で、被験者の年齢は40~85歳(中央値64歳)、女性の割合は24%だった。 主要評価項目は、全死因死亡率、主な副次的評価項目は心不全による入院とした。解析はintention-to-treatにて、補正後一段法Cox比例ハザードモデルを用いて行った。β遮断薬による入院リスク低下効果は、年齢が上がるにつれ減少 結果、中央値1.3年の追跡期間中、β遮断薬による死亡率の絶対低下幅は4.3%、治療必要数(NNT)は23だった。 β遮断薬服用群はプラセボ群に比べ、年齢を問わず死亡率低下の効果が認められた。年齢で区切った第1四分位群(年齢中央値:50歳)では、β遮断薬群のプラセボ群に対する死亡ハザード比は0.66(95%信頼区間[CI]:0.53~0.83)だったのに対し、第2四分位群(同:60歳)は0.71(同:0.58~0.87)、第3四分位群(同:68歳)は0.65(同:0.53~0.78)、第4四分位群(同:75歳)は0.77(同:0.64~0.92)であり、年齢を連続変数とみた場合、β遮断薬による死亡リスク減少効果との関連はみられなかった(p=0.10)。 心不全による入院リスクも、β遮断薬によって有意な低下がみられた。ただしその効果は年齢が上がるにつれて減弱がみられた(交互作用に関するp=0.05)。 一方、β遮断薬の性別による効果の差は、どの年齢群においても認められなかった。服用中止率は、実薬かプラセボか(14% vs. 15.6%)、また年齢や性別にかかわらず同程度だった。

24403.

冠動脈バイパス術が長期生命予後改善効果を有することが22年ぶりに報告された(解説:大野 貴之 氏)-524

 虚血性心筋症(EF35%以下の低心機能を伴った安定冠動脈疾患)に対する治療として、薬物治療群(602例)とCABG群(610例)を比較したランダム化試験がSTICH試験である。2011年に追跡期間5年の結果が報告されたが、心臓血管死に関してはぎりぎり有意差を検出したが、全死亡に関して有意差は検出されなかった。今回、追跡10年間の結果が報告された。その結果、全死亡は薬物群66.1%に対してCABG群58.9%(p=0.02)、心臓血管死は49.3%対して40.5%(p=0.006)であった。 CABGの真の治療効果とその大きさを評価することは、薬物治療と比較したランダム化試験により可能であると考えている。現時点では、STICH試験以外で該当するのはYusuf氏らのメタ解析(1994年報告)、MASS II試験(2010年報告)、BARI II試験試験(2010年報告)の3つしかない。全死亡は、最もハードなエンドポイントであり、CABGの治療効果をかなり正確かつ客観的に評価することが可能である。Yusuf氏らは、安定冠動脈疾患患者2,649例を対象として、追跡5年から10年間において薬物治療よりもCABGが優れていることを報告した。このレベルAのエビデンスが、その後長い期間にわたり心臓外科医が自信を持ってCABGを執刀する支えとなってきた。しかし、最近は薬物治療が古い、とくにスタチンがない時代の試験結果であるとの批判が出てきた。また、心臓外科医の立場からみれば90%は内胸動脈を使用しておらず、10年以上にわたる長期の治療効果は期待できない。また、MASS II試験はおそらく対象患者は少ないこと、BARI II試験も対象患者は少なく追跡期間も5年と短期間であることから、全死亡に関しては有意差を認めていない。 今回のSTICH試験の結果は、Yusuf氏ら以来、22年ぶりに「冠動脈バイパス術が長期生命予後改善効果を有する」ことを報告したものである。EF35%以下の低心機能を伴った安定冠動脈疾患を対象としているが、対象患者数は1,212例と比較的多く、追跡期間も内胸動脈を使用したCABGの生命予後改善効果が十分に発揮される10年に達している。また、その治療効果の大きさを治療効果発現必要症例数number needed to treat(NNT)で表すと10年間でNNT=14となる。「この10年間で、NNT=14という数字をどのように解釈するのか?」に関するコメントは難しい。参考になるエビデンスを2つ挙げる。SYNTAX試験結果、3枝病変に対するPCIと比較したCABGの生命予後改善効果の大きさは、5年間でNNT=19、FREEDOM試験では糖尿病・多枝病変に対するPCIと比較したCABGの生命予後改善効果の大きさも5年間でNNT=19となる。この2つの試験結果により、米国・ヨーロッパの新しいガイドラインは、共に3枝病変あるいは多枝病変・糖尿病患者ではCABGが第1選択であるという考え方に基づいて作成されている。

24404.

わかる統計教室 第3回 理解しておきたい検定 セクション9

インデックスページへ戻る第3回 理解しておきたい検定セクション9 t値による仮説検定セクション1 セクション2 セクション3 セクション4セクション5 セクション6 セクション7 セクション8セクション8では、信頼区間における検定について、その具体的な判定手順などを学習しました。このセクション9では、t値による仮説検定について学びます。■t値とは何かセクション4の「仮説検定の手順 (4)比較する」で、下記の3つの方法を学びました。方法1信頼区間の下限値と上限値の符号(+/-)を比較信頼区間の範囲が0を「またがる・挟む」の判断方法2t値と棄却限界値を比較方法3p値と有意点を比較(よく用いられる有意点は0.05 )このセクションでは、「方法2 t値と棄却限界値を比較」をご説明します。SE(標準誤差)がまた登場してきます。t値とは、低下体温平均値をSEで割った値です。低下体温平均値は、2つの平均値(投与前体温平均値、投与後体温平均値)の差なので、一般的なt値の公式は次のとおりです。表27でt値を求めてみましょう。表27 t値の算出次に表28で信頼区間のグラフを書き、t値と信頼関係との関係を調べてみましょう。表28 信頼区間の比較信頼区間が右に寄るほどt値が大きくなっていることが、おわかりになると思います。信頼区間からA、B、Cの有意差判定は、Aは下限値(+)、上限値(+)より有意差あり。Cは下限値(-)、上限値(+)より有意差があるとはいえない。Bについては下限値が0となっています。この場合の有意差はどうなるでしょうか。有意差の有無がわからない。つまりどちらともいえないということです。では、Bのt値はいくつになっているでしょうか。1.96になっています。これが棄却限界値なのです。■t値による仮説検定t値が1.96より大きいAの有意差判定は、どのように判定しますか。これは有意差ありとなります。それでは、t値が1.96より小さいCの有意差判定はどうなるでしょうか。これは有意差があるとはいえません。表28のA、Cの値を用いて、仮説検定をしてみましょう。帰無仮説低下体温は投与前体温から投与後体温を引いた値なので、投与前体温平均値と投与後体温平均値は等しい。対立仮説投与前体温平均値と投与後体温平均値は異なる。投与前体温平均値が投与後体温平均値より高く、母集団においてAは解熱効果がある。Aの判定t値>1.96「等しい」という仮説を棄却し、「異なる」という対立仮説を採択する。母集団において、Aは信頼度95%で解熱効果があるといえる。Cの判定t値<1.96「等しい」という仮説を棄却できず、「異なる」という対立仮説を採択しない。母集団において、Bは信頼度95%で解熱効果があるといえない。Bの判定t値=1.96Cの判定と同じにするのが一般的です。■棄却限界値以前に学習したセクション7の表25で示した定数が棄却限界値となります。表25で示したように、定数は1.96でなくn数によって変化しました。(再掲)表25 n数と定数との関係(棄却限界値)nが100以上の場合の棄却限界値は、1.96として構いませんが、解析ソフトを使うと表25の値で有意差判定ができます。■今回のポイント1)t値の公式2) t値>1.96「等しい」という仮説を棄却し、「異なる」という対立仮説を採択する。母集団において、Aは信頼度95%で解熱効果があるといえる。3) t値<1.96「等しい」という仮説を棄却できず、「異なる」という対立仮説を採択しない。母集団において、Bは信頼度95%で解熱効果があるとはいえない。4) t値=1.96t値<1.96の場合の判定と同じにするのが一般的。インデックスページへ戻る

24405.

EuroPCR 2016 注目の演題

2016年5月17~20日、フランス・パリでEuroPCR 2016が開催されます。EuroPCRでは今年も魅力的な最新研究が多数発表されます。ケアネットでは、聴講スケジュールを立てる際の参考としていただけるよう、Late Breaking Trialをはじめとした注目演題に関するアンケートを実施し、その結果を学会開催前にご紹介します。また、観光名所やレストランなど開催地パリのおすすめスポットについて、会員の方々から情報をお寄せいただきました。ぜひご活用ください。EuroPCR 2016 開催地パリのおすすめスポットはこちら欧州留学中の循環器内科医が選んだEuroPCR 2016注目の演題はこちら※演題名および発表順は4月20日時点でEuroPCR 2016のウェブサイトに掲載されていたものです。当日までに発表順などが変更となる可能性がございますのでご注意ください。Update on BRSChairperson: A. Al Nooryani M. JonerPanellist: S. Cook M. Sabaté M. Valgimigli R. Vijayvergiya P. Vranckx A. Yildirim<5/17(火) 12:00-13:30、Theatre Bordeaux>1.Two-year clinical, angiographic and serial OCT follow-up after implantation of everolimus-eluting BRS and everolimus-eluting metallic stent: insights from the randomised ABSORB Japan trial2.Six-year follow-up of the first-in-man use of a polylactide everolimus-eluting BRS for the treatment of coronary stenosis: an assessment of FFR by multislice CT3.Effect of DAPT termination at 12 months on very late scaffold thrombosis in regular clinical practice: data of a regional collaboration including 868 patients 4.Thirty-day results of the Italian diffuse / multivessel disease ABSORB prospective registry (IT-DISAPPEARS)5.Clinical outcomes following coronary revascularisation with the everolimus-eluting BRS in patients with diabetes: the ABSORB trial diabetic study6.Thirty-day outcome of the Italian ABSORB registry (RAI), a prospective registry of consecutive patients treated with biovascular scaffold7.France ABSORB registry: in-hospital and one-month results in 2,000 patientsQ.上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=100)画像を拡大するLate-breaking trials and trial updates in coronary interventionsChairpersons: T. Cuisset J.F. TanguayPanellist: S. Cook M. Sabaté M. Valgimigli R. Vijayvergiya P. Vranckx A. Yildirim<5/17(火) 15:30-17:00、Theatre Bordeaux>1.The balance of thrombosis and bleeding in patients at high bleeding risk from Leaders Free trial2.Six-month versus 12-month DAPT following long-length everolimus-eluting stent implantation3.Randomised, double-blinded, placebo-controlled trial of intramyocardial autologous bone marrow CD133+ cells on left ventricle perfusion and function in patients with inducible ischaemia and refractory angina (REGENT-VSEL) 4.The final 5-year results from the COMPARE II trial: the first real long-term results between biodegradable polymer biolimus-eluting stent and durable polymer everolimus-eluting stent5.5-year non-enrolled TWENTE: clinical outcome of participants in the randomised TWENTE trial vs. non-enrolled eligible patients, treated with the same second-generation DES6.3-year clinical follow-up of the RIBS V randomised clinical trial7.A randomised control trial comparing two DES on the degree of early stent healing and late neointima progression using longitudinal sequential OCT follow-up: the OCT-ORION studyQ.上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=100)画像を拡大するTAVI-registriesChairpersons: A. Cribier A.S. PetronioPanellist: M. Chen U. Gerckens K. Hayashida<5/17(火) 15:30-17:00、Room Maillot>1.Late outcomes of TAVI in high-risk patients: FRANCE 2 registry2.SOURCE 3 post-approval registry - early outcomes in 1,946 TAVI patients with a third-generation balloon expandable transcatheter heart valve3.30-day registry results using a second generation transfemoral aortic valve implantation system for the treatment of patients with severe aortic stenosis 4.Implantation of novel balloon-expandable transcatheter heart valves into degenerated surgical aortic bioprostheses: matched comparison and insights from the Valve-In-Valve International Data (VIVID) registry 5.Acute and 30-day outcomes of women after TAVI: results from the first Women IN Transcatheter Aortic Valve Implantation (WIN-TAVI) real world registry 6.TAVI in hospitals with and without on-site cardiac surgery department: insights from the prospective German aortic valve replacement quality assurance registry (AQUA) in 17,919 patients7.The RESPOND study: safety and efficacy of a fully repositionable and retrievable aortic valve used in routine clinical practiceQ.上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=100)画像を拡大するAdvances in PCI procedural techniqueChairperson: I. Al Rashdan W. WijnsPanellist: D. Kettles R. Mohd Ali S. Nakamura S. Pala A.Pichard M. Singh Sandhu<5/18(水) 08:30-10:00、Theatre Bordeaux>1.Impact of radial vs. femoral access on acute kidney injury in patients with ACS invasively managed: the AKI-MATRIX (Acute Kidney Injury-Minimising adverse hemorrhagic events by TRansradial access site and systemic Implementation of angioX) substudy2.The first report of a prospective, controlled, randomised, open-labeled, multicentre, clinical study “rap and beat trial” to evaluate safety and efficacy of novel 6Fr small outer diameter sheath for transradial coronary angiography and intervention.3.What is the better stent and the better access for the treatment of the left main in the era of second-generation DES? Insights from the FAILS-2, a multicentre registry including 1,270 patients 4.Upper extremity function post-transradial (TR)-PCI: interim results 5.Sealing intermediate non-obstructive coronary SVG lesions with DES as a new approach to maintaining vein graft patency and reducing cardiac events: the VELETI II randomised clinical trial6.Prospective randomised comparison of clinical and angiographic outcomes between everolimus-eluting vs. zotarolimus-eluting stents for treatment of coronary restenosis in DES: IVUS volumetric analysis 7.Impact of coronary CT angiography on planning of bifurcation PCI8.Structural damage of jailed guidewire during the treatment of coronary bifurcations: a microscopic randomised trialQ.上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=100)画像を拡大するNew valvular interventions and enabling technologiesChairpersons: M. Buchbinder T. FeldmanPanellists: P.J. Fitzgerald R. Makkar G. Manoharan I. Reda<5/18(水) 14:45-16:15、Room Maillot>1.Does use of a direct thrombin inhibitor prevent the occurrence of cerebral emboli during TAVI? Insights from the BRAVO-3 study2.A pooled analysis of triguard cerebral protection compared to unprotected transcatheter aortic valve replacement. Results of a pooled patient level analysis3.12-month results of a novel large access closure device: insights from the FRONTIER II trial4.LAA occlusion vs. standard care in patients with atrial fibrillation and intracranial hemorrhage: A propensity matched score follow-up study5.One-year follow-up date of a novel self-expanding TAVI system in a prospective, bi-centric, single arm pilot trial 6.Mitral valve repair using a novel percutaneous septal sinus shortening device7.Millipede percutaneous mitral annuloplasty ringQ.上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=100)画像を拡大するFFR/iFRChairperson: C. Di MarioPanellists: C. Berry N. Curzen J. Davies N.R. Holm<5/19(木) 10:30-12:00、Room Maillot>1.Impact of routine FFR on management decision and one-year clinical outcome of ACS patients insights from the POST-IT and R3F integrated multicentre registries - implementation of FFR in routine practice (PRIME-FFR)2.iFR/FFR and IVUS-guided percutaneous coronary revascularisation with new-generation DES in patients with De Novo three vessel disease: 30-day outcomes of the SYNTAX II trial3.DEFINE REAL: a prospective, observational, non-randomised, European, multicentre registry, collecting real-life information for the utilisation of instantaneous wave-free ratio (iFR) in assessing coronary stenosis relevance in the multivessel disease patients population4.Image-based FFR during coronary catheterisation5.Diagnostic accuracy of a fast computational approach to derive FFR from coronary X-ray angiography: results from the international multicentre FAVOR (Functional Assessment by Various flOw Reconstructions) pilot studyQ.上記のうち、注目している演題は?(複数回答可、n=100)画像を拡大する欧州留学中の循環器内科医が選んだEuroPCR 2016注目の演題EuroPCR 2016開催に当たり、欧州で循環器内科臨床医として活躍する金子 英弘氏が注目の演題を厳選して紹介する。さすが世界最大のカテーテルインターベンション・ライブコース!というラインアップで、どれも注目演題ですが、個人的な興味も含めて紹介させていただきます。Two-year clinical, angiographic and serial optical coherence tomographic follow-up after implantation of everolimus-eluting bioresorbable scaffold and everolimus-eluting metallic stent: insights from the randomised Absorb Japan trial今回のEuroPCRでもBRS(bioresorbable scaffold:生体吸収性スキャフォールド)についての演題が目立ちます。その中で、Absorb Japan trialからのデータが、late-breaking trialとして発表されます。Absorb Japanについては、治療後12ヵ月のメインデータがすでに昨年のEuropean Heart Journal誌に掲載されていますが1)、今回は術後2年の臨床成績、そして血管造影・OCT解析の結果が報告されます。EuroPCRのlate-breaking trialということで世界的にも大きな注目を集める発表になりますが、日本でのBRS導入を間近に控えた今、日本からの参加者にとっては間違いなく見逃せない演題です。TAVI関連からは2つの演題を選びました。SOURCE 3 post-approval registry - early outcomes in 1946 TAVI patients with a third generation balloon expandable transcatheter heart valveSOURCE 3は、次世代TAVIデバイスであるSapien 3(Edwards Lifesciences社)の、CEマーク取得後のヨーロッパでの多施設レジストリです。Sapien 3は、ヨーロッパではすでにTAVIの標準デバイスとしての地位を確立し、先のACC 2016では外科大動脈弁置換術を上回る良好な結果が報告されたばかりです2)。近々、日本でも導入が予定されていることから、日本でTAVIを行っている施設の先生方も注目されるのではないかと思います。Implantation of novel balloon-expandable transcatheter heart valves into degenerated surgical aortic bioprostheses: matched comparison and insights from the Valve-In-Valve International Data (VIVID) registry変性した生体外科大動脈弁に対するTAVI(valve-in-valve)のレジストリからのデータです。欧米では標準的な治療として行われているvalve-in-valveの手技ですが、日本ではTAVIの適応から外れています。一方で、日本人の患者さんは長寿の方が多く、今後、生体弁による外科大動脈弁置換術手術を受けた方の再治療で、TAVIを考えざるを得ない患者さんに出会う機会も増えてくるのではないかと予想されます。今回のような大規模レジストリで良好な結果が報告されれば、日本でも将来的にvalve-in-valveにもTAVIの適応が広がる可能性があります。そういった意味でも、本試験の結果には注目が集まります。New valvular interventions and enabling technologiesのセッションにも注目演題が並びます。LAA occlusion vs. standard care in patients with atrial fibrillation and intracranial haemorrhage: a propensity matched score follow-up study脳出血の既往のある心房細動患者に対する抗凝固療法は、実臨床において非常に難しい判断を要します。そして、このような患者さんこそが左心耳閉鎖の最も良い適応と考えられます。現在、勤務している施設では左心耳閉鎖についてはconservativeな適応としていますが、それでも脳出血の既往のある方には、積極的に左心耳閉鎖を行っています。日本でも、このような患者さんを念頭に置いた左心耳閉鎖デバイスへの期待は高まっており、きわめて実臨床のニーズに即した研究です。Mitral valve repair using a novel percutaneous septal sinus shortening deviceMillipede percutaneous mitral annuloplasty ring僧帽弁閉鎖不全(MR)に対するニューデバイスに関する発表です。MRに対するカテーテル治療のデバイスとしては、MitraClip(Abbott Vascular社)が最も普及しており、ヨーロッパでのMRに対するカテーテル治療の98%以上がMitraClipを用いて行われていると言われています。しかしながら、MitraClipですべてのMRが治療できるわけではなく、現在、約40種類ものデバイスが開発中です。本セッションで紹介されるデバイスがMitraClipに続くデバイスとなるのでしょうか?これ以外にもHot Lineセッションを含め、EuroPCR 2016は見どころ満載です。初夏のパリを舞台に発表される、カテーテルインターベンションの最新知見の数々、非常に楽しみです。参考文献1)Kimura T, et al. Eur Heart J. 2015;36:3332-3342.2)Thourani VH, et al. Lancet 2016 Apr 1 [Epub ahead of print] .

24406.

FDAの承認が抗精神病薬の適応外処方に与える影響

 FDAによる承認後、多くの薬剤が適応外で処方されている。適応外の使用における有効性や安全性をサポートする明確なエビデンスが存在する場合には、医薬品承認事項変更申請(sNDAs)を通じて、正式にFDAの承認を申請することができる。米国・ハーバード大学医学部ブリガム&ウィメンズ病院のBo Wang氏らは、小児に対し抗精神病薬を処方するうえで、小児使用に関するsNDAsのFDA決定への影響を評価した。PloS one誌オンライン版2016年3月31日号の報告。 2003~12年の3つの抗精神病薬(オランザピン、クエチアピン、ziprasidone)の新規処方に関して、レトロスペクティブにセグメント時系列解析を行った。FDAは、2009年12月にオランザピンとクエチアピンの小児使用に関するsNDAsを承認したが、ziprasidoneは承認しなかった。 主な結果は以下のとおり。・小児使用に関するsNDAsのFDA承認前の数ヵ月間、オランザピンの新規処方は、小児、成人の両方で減少した。・FDA承認後、オランザピンの処方率の増加は、小児、成人ともに同様であった(統合失調症および双極性障害:p=0.47、他の適応症:p=0.37)。・小児使用に関するsNDAsのFDA承認後、クエチアピンの使用は、小児、成人ともに減少した(p=0.88、p=0.63)。・同様に、ziprasidoneの処方は、小児使用に関するsNDAsのFDA非承認後、小児、成人ともに減少した(p=0.61、p=0.79)。 著者らは、「抗精神病薬の小児使用に関するsNDAのFDA決定は、抗精神病薬使用に変化を及ぼさず、非承認の場合には不利に働く」とし、「臨床医と政府機関の専門家のコミュニケーションの改善が求められる」としている。関連医療ニュース 小児に対する抗精神病薬、心臓への影響は 第2世代抗精神病薬、小児患者の至適治療域を模索 非定型抗精神病薬、小児への適応外使用の現状

24407.

TIA後の心血管系イベントリスク、従来より低下/NEJM

 一過性脳虚血発作(TIA)発症後の心血管系イベントリスクは先行研究報告よりも低いことを、フランス・Bichat HospitalのPierre Amarenco氏らTIAregistry.org研究グループが、21ヵ国4,789例の患者を対象とした国際多施設共同前向き観察試験の結果、明らかにした。1997~2003年に行われた研究では、TIAまたは軽症脳卒中の発症後3ヵ月間の脳卒中または急性冠症候群発症のリスクは12~20%と推定されていた。その後、TIA治療は大きく変化したが、最近の患者の予後やリスクスコアシステムの有用性については明らかになっていない。研究グループによるTIAregistry.orgプロジェクトは、脳卒中専門医が緊急性を評価するようになった現行医療体制下で治療を受けた、TIAまたは軽症脳卒中患者の最新のプロファイル、再発等のリスク因子、そしてアウトカムを明らかにするようデザインされた研究であった。NEJM誌2016年4月21日号掲載の報告。21ヵ国61施設で4,789例を登録し前向き観察研究 試験は、2009~11年に21ヵ国61施設で4,789例を登録して行われた。 試験参加施設はいずれも、TIAの緊急性評価を行う体制が整備されており、被験者は発症から7日以内のTIAまたは軽症脳卒中患者であった。 研究グループは、1年後の脳卒中リスク、および脳卒中・急性冠症候群・心血管系が原因の死亡の複合アウトカムのリスクを推定。また、脳卒中リスクを評価するABCD2スコア(範囲:0[最低リスク]~7[最高リスク])、脳画像所見、およびTIAまたは軽症脳卒中発症と、1年間の脳卒中再発リスクとの関連を調べた。発症後1年時点の複合心血管転帰の発生率6.2%、脳卒中は5.1% 解析には被験者4,583例が組み込まれた。平均年齢は66歳、男性が60.2%を占め、病歴は高血圧が70.0%、脂質異常症69.9%など、元喫煙者は24.6%、現在喫煙者は21.9%などであった。入院期間中央値は4日、発症後24時間以内に脳卒中専門医の評価を受けたのは3,593例(78.4%)であった。臨床的症状で最もよくみられたのは、筋力低下(55.0%)、言語の異常(48.3%)。また、ABCD2スコアについて、発症後24時間以内に脳卒中専門医による評価を受けた患者のほうが(4.7±1.5)、24時間後に評価を受けた患者(3.8±1.6)よりも有意に高かった(p<0.001)。 また全体で、患者の33.4%(1,476/4,422例)で急性期脳梗塞が、23.2%に頭蓋外・頭蓋内血管の50%以上の狭窄が1ヵ所以上、および10.4%(410/3,960例)に心房細動が認められた。 被験者の91.0%(4,200例)が中央値27.2ヵ月の追跡を受けた。Kaplan-Meier法で推定した1年時点の複合心血管アウトカムの発生率は6.2%(95%信頼区間[CI]:5.5~7.0)であった。同法推定による脳卒中発生率は2日時点1.5%、7日時点2.1%、30日時点2.8%、90日時点3.7%、365日時点5.1%であった。 多変量解析において、「脳画像検査で認められた複数の梗塞」「大動脈のアテローム硬化」「ABCD2スコア6~7」のそれぞれについて、脳卒中リスク2倍超との関連が認められた。 著者は、「今回得られた所見は、現在のTIAまたは軽症脳卒中を発症した患者の、心血管イベント再発リスクが反映されたものである。ABCD2スコアは良好なリスク予測因子であることが明らかになった。脳画像検査で認めた複数梗塞、および大動脈アテローム硬化性疾患も血管系イベント再発の強力な独立予測因子であることが判明した」と述べ、今回の結果は将来的な無作為化試験の試験デザインと解釈に役立つだろうとまとめている。

24408.

pembrolizumab、進行性悪性黒色腫に有望/JAMA

 進行性悪性黒色腫の治療において、免疫チェックポイント阻害薬pembrolizumabは、高い有効性と良好な安全性を発揮することが、米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校のAntoni Ribas氏らが行ったKEYNOTE-001試験の長期データの解析で示された。研究の成果は、JAMA誌2016年4月19日号に掲載された。pembrolizumabは、プログラム細胞死1(PD-1)に対するヒト型モノクローナルIgG4-κ抗体であり、同試験の悪性黒色腫の拡大コホート奏効例のフォローアップ期間中央値11ヵ月時の解析では、投与スケジュールの違いやイピリムマブ投与歴の有無により25~52%の客観的奏効率が報告されている。4ヵ国、655例の第Ib相試験の長期的な統合データを解析 KEYNOTE-001試験は、さまざまながん種に対するpembrolizumabの安全性と抗腫瘍効果を評価する非盲検第Ib相試験であり、研究グループは今回、進行性悪性黒色腫の長期的な統合データの解析を行った(Merck社の助成による)。 対象は、年齢18歳以上、全身状態(ECOG PS)が0~1の切除不能な進行性悪性黒色腫の患者であった。イピリムマブの投与を受けていない患者は前治療レジメン数を1~2とし、同薬の投与を受けた患者はレジメン数に制限を設けなかった。 被験者は、pembrolizumab10mg/kgを2週ごとに投与する群、同10mg/kgを3週ごとに投与する群、同2mg/kgを3週ごとに投与する群に割り付けられ、病勢進行、耐用不能な毒性の発現、担当医が中止すべきと判断するまで継続された。 主要評価項目は、ベースライン時に測定可能性病変を有していた患者における確定された客観的奏効率(完全奏効[CR]+部分奏効[PR])とし、中央判定を行った。 2011年12月~13年9月までに、オーストラリア、カナダ、フランス、米国の研究施設に655例が登録された。このうち135例が非無作為化コホート(イピリムマブ未治療:87例、同既治療:48例)で、520例は無作為化コホート(イピリムマブ未治療:226例、同既治療:294例)であった。奏効率33%、1年PFS 35%、OS 23ヵ月、Grade 3/4の有害事象14% ベースラインの全体の年齢中央値は61歳(範囲:18~94歳)、男性が62%(405例)であり、測定可能病変は655例中581例に認められた。フォローアップ期間中央値は15ヵ月(範囲:8~29ヵ月)であった。 客観的奏効率は33%(194/581例、95%信頼区間[CI]:30~37)であり、前治療を受けていない例では45%(60/133例、同:36~54)に達した。イピリムマブ既治療例は29%(87/304例)、未治療例は39%(107/277例)だった。 最終的なデータ・カットオフ日(2014年10月18日)の時点で、測定可能病変以外の患者を含めた全体の奏効例のうち、74%(152/205例)で奏効が持続しており(前治療のない患者では82%[53/65例])、奏効期間が1年以上の患者は44%(90/205例)、6ヵ月以上は79%(162/205例)であった。 1年無増悪生存(PFS)率は、全体では35%(95%CI:31~39)であり、前治療なしの患者では52%(同:43~60)であった。 全体の全生存(OS)期間中央値は23ヵ月(95%CI:20~29)であり、1年OS率は66%(同:62~69)、2年OS率は49%(同:44~53)であった。前治療なしの患者では、それぞれ31ヵ月(同:24~未到達)、73%(同:65~79)、60%(同:51~68)だった。 PFSおよびOSは、イピリムマブによる治療歴のある患者とない患者でほぼ同じであった。 Grade3/4の治療関連有害事象を1件以上経験した患者の割合は14%(92/655例)であり、治療関連有害事象による治療中止は4%(27/655例)であった。また、治療関連の重篤な有害事象は9%(59/655例)にみられた。治療関連死は認めなかった。 著者は、「これらの結果は、もう1つの抗PD-1抗体製剤であるニボルマブの同様の試験(奏効率31%、1年OS率62%、2年OS率43%)と類似していた」としている。

24409.

HAE、知らないと命を落とす危険性も

 体のさまざまな部位に発作性の浮腫が繰り返し生じる疾患、遺伝性血管性浮腫(hereditary angioedema:HAE)。このHAEをテーマにしたプレスセミナーが、4月26日、CSLベーリング株式会社の主催により都内で開催された。原因不明の浮腫、医師も原因に気付かない 本セミナーではまず、医師でありHAE情報センター顧問の大井 洋之氏が「日本におけるHAE啓発活動の経緯と現状」と題して講演を行った。 HAEは補体成分C1インヒビター(C1-INH)の遺伝子異常が原因で、7~8割に家族歴がみられるという。顔面や口唇、四肢などの体表面、消化器、喉頭部などに痛みを伴わない浮腫の急性発作が生じ、浮腫の生じた部位により消化器症状(腹痛、吐き気、下痢など)や呼吸困難を来す。血液検査で鑑別でき、C1-INH製剤による補充療法など有効な治療法もあるにもかかわらず、臨床現場での疾患認知度が低いため、診断に至らず長年こうした症状に苦しむ人が多いのだという。診察時に診断名が思い浮かぶかどうか 大井氏は2008年にHAEの啓発活動に取り組み始めた。全国の救命救急センターを対象にした当時のアンケート調査の結果によると、HAEを知っていると答えた医師は回答者計4,490人のうち全体で44.8%であった。さらに、今考えるとHAEであったと思われる症例を経験したと回答した医師が全体の11.5%で、その症例数はのべ638例であった。喉頭浮腫による気道閉塞から命を落とす可能性もあるため、救命救急科で41.3%と認知度が低いことはとくに問題である、と大井氏は指摘する。知ってさえいれば鑑別、治療ができることから、まずはHAEという疾患を広く知らせることが急務であろう。 認知度の低い理由に、発作が起きても数日で症状が消失するため診断されないまま放置される例が多いことなどがある。また、単独の症状のみを診断の材料にすることもHAEの診断に不利であるという。 大井氏は過去の活動経験から、インターネットを介した情報提供がHAE診断率の向上にとくに有効であることを強調し、今後も多方面から情報を発信しHAE認知度向上のための活動を行っていく決意を表した。HAE患者の自立を目指して 続いて、HAEの患者や家族などが参加するNPO法人HAEジャパンの理事長、山本ベバリーアン氏が講演を行い、患者としての疾患との向き合い方などを語った。山本氏自身、HAEを発症してから診断されるまでの約40年の間、頻繁な発作、誤診に伴う治療による体調悪化などに苦しんだという。現在は患者としての立場からHAEの啓発活動を行っており、最終的にはC1-INH静注製剤の自己所有、自己投与が認められる治療環境を整え、患者の自立を実現することが目標である、と同氏は述べた。 5月16日は世界国際患者会HAEiが定めた“HAE DAY”であるが、今年、日本記念日協会の記念日にも登録された。患者が笑顔でメッセージを発し、世界の患者と笑顔の輪を広げていく活動を象徴する日にしたい、と山本氏は講演を締めくくった。

24410.

GAUSS-3試験:PCSK9抗体による新たなコレステロール低下療法の可能性―心血管イベント抑制につながるのか?(解説:平山 篤志 氏)-523

 冠危険因子としてのLDL-コレステロール(LDL-C)をスタチンにより低下させることによって、冠動脈疾患の1次予防、2次予防が有効になされることは、多くの大規模臨床試験で示されてきた。しかし、スタチンの服用により、筋肉痛あるいは無痛性の筋肉障害があることが知られている。その頻度は、1~5%、時には20%くらいあるといわれている。このようにスタチンで筋肉症状を訴える患者のコレステロール治療としては、吸収阻害薬であるエゼチミブが用いられていた。一方、LDL-Cと結合したLDL-C受容体は、血中のPCSK9が結合すると細胞内で壊され再利用ができなくなる。PCSK9を阻害する抗体であるエボロクマブにより、スタチン服用患者でもLDL-Cが60%以上減少することが示されている。 このGAUSS-3試験では、まずアトルバスタチンで筋肉痛により服薬できない患者を選択して、エゼチミブを投与する群とエボロクマブを月に1回投与する群で無作為化盲検試験を行った。その結果、22~24週後のLCL-Cの平均変化率がエゼチミブ群で-16.7%であったのに比べて、エボロクマブ群で-54.5%と有意な低下を認め、エボロクマブ単独でのLDL-C低下作用の有効性が確認された。 ただ、イベントの減少を検討した大規模臨床試験がスタチンを用いたものであったことから、2013年のACC/AHAガイドラインでは、スタチン投与の重要性が強調され、それ以外の薬剤や目標のLDL-C値が記載されていない。スタチン以外でLDL-C低下を可能としたIMPROVE-IT試験でも、エゼチミブの効果はLDL-C低下ではなく、吸収抑制による可能性が指摘されている。 エボロクマブは、LDL-レセプターパスウェーでスタチン以外にLDL-C低下作用が示された初めての薬剤である。この薬剤の効果を検証するFOURIER試験で心血管イベントの抑制がなされれば、LDL-Cの“The Lower the betterが示されることになる。 エボロクマブが、スタチンを服用できなかった患者に大きな福音となるかどうか、大規模臨床試験の結果を見守りたい。

24412.

Google Glassでバイタルサインの異常を察知!【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第66回

Google Glassでバイタルサインの異常を察知! >Google Glass(Wikipediaより使用) 皆さんは、Google Glassについてご存じでしょうか。ウエアラブル端末と呼ばれる、メガネ型のコンピュータです。手を触れることなく、映像やデータが流れてくるという、名探偵コナンもビックリのシロモノなのです。 これを医療に応用しようという動きがあり、PubMedでもGoogle Glassに関する論文が増えてきました。紹介する研究は、外科的処置中にGoogle Glassを通して患者さんのリアルタイムのバイタルサインを送ることの効果を調べたものです。 Liebert CA, et al. Novel Use of Google Glass for Procedural Wireless Vital Sign Monitoring. Surg Innov. 2016 Feb 3. [Epub ahead of print] このランダム化比較試験では、外科レジデント14人がベッドサイドの外科的処置の最中に、患者さんのバイタルサインをGoogle Glassからストリーミングで受け取る群と、通常のベッドサイドモニターを見る群に割り付けられました。調べられたのは、バイタルサインの悪化を把握する時間などです。そりゃGoogle Glassはメガネに情報が流れてくるんだから、把握する時間は短いに決まってるじゃないか、というツッコミが出てきそうですが…。結果、Google Glass群では、通常のベッドサイドモニターと比べてバイタルサインの把握に90%の時間短縮が可能だったそうです(p=0.003)。また、通常のベッドサイドモニターと比較して、バイタルサインの異常の把握が早かったそうです。装着した外科レジデントの評判もなかなか良かったそうです。内科医としては、内科領域でGoogle Glassの報告が増えてほしいなと思います。インデックスページへ戻る

24413.

125)身近な話題から塩分摂取の指導へつなぐ【高血圧患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話 患者先生、給料日前なので質素な食事をしています。 医師ハハハ…それは、身体にいいかもしれませんね。 患者給料が入ったら、いいものを食べます。 医師それはいいですね。健康にいいものをお願いします。ところで、給料の語源をご存知ですか? 患者給料の語源ですか…。 医師そうです。 患者私は、サラリーマンなんですが…。 医師そのサラリー(Salary)の語源は、ソルト(Salt)。つまり、塩なんです。その起源は古代ローマにまで遡るそうですが、昔は塩が貴重だったので、貨幣と同じように給料として使われていたんですね。 患者なるほど。塩はいろいろな意味で大切にしないといけませんね。●ポイント給料の語源を紐解きながら、塩分の話題へと展開します

24414.

閾値下うつ病に対する効果的なプログラム:広島大

 青年期にみられる閾値下うつ病の主な行動特性は、環境中の報酬知覚の頻度が低い。そのため、単純な介入が短いセッションで行われており、積極的な補強活動を増加させることに焦点を当てることは、報酬の可能性を高めるうえで有効であると考えられる。広島大学の高垣 耕企氏らは、毎週60分間のセッションを5週間実施した行動活性化プログラムの有効性を調べるため、ランダム化比較試験を実施した。European child & adolescent psychiatry誌オンライン版2016年3月22日号の報告。 18~19歳の閾値下うつ病の大学生は、治療群(n=62)、対照群(n=56)に無作為に割り付けられた。主要評価項目は、BDI-II ベック抑うつ質問票スコアとした。 主な結果は以下のとおり。・治療群は、対照群と比較して、抑うつ症状の有意な改善が認められた(エフェクトサイズ:-0.90、95%CI:-1.28~-0.51)。・治療群は、QOL質問票の評価と行動特性において有意な改善を示した。 著者らは、「この行動活性化プログラムの検討は短期間でシンプルな介入であったにもかかわらず、きわめて有意な効果を示しており、多くの異なる施設で利用可能であると考えられる。また、長期的影響については、今後の研究対象にすべきである」とまとめている。関連医療ニュース 治療抵抗性うつ病は本当に治療抵抗性なのか 若者の新型うつ病へのアプローチとなりうるか 生徒のうつ病に対する教師サポートの影響は

24415.

ICUでのチェックリスト等の介入で院内死亡率は改善するか/JAMA

 集中治療室(ICU)の重症患者に対するケアの質を改善するため、毎日のチェックリスト・目標設定・臨床医の指示による多面的な介入を行っても、院内死亡率は減少しない。ブラジル・HCor病院のAlexandre B. Cavalcanti氏らが、観察研究とクラスター無作為化比較試験から成るCHECKLIST-ICU研究の結果、報告した。ICUでのチェックリスト等の導入による多面的質改善介入の有効性に関する研究は、これまですべて高所得国で実施されたものであり、無作為化試験によるエビデンスはなく、ブラジルのような低~中所得国での有効性は不明であった。JAMA誌2016年4月12日号掲載の報告。ICU 118施設でクラスター無作為化比較試験を実施 CHECKLIST-ICU研究は、ブラジル118施設のICUで実施された。第1期として、2013年8月~14年3月に、職場風土・ケアの手順・臨床転帰に関するベースラインデータを評価する観察研究が行われた後、第2期として2014年4月~11月にクラスター無作為化試験が行われた。各期には、ICU当たり48時間以上入院した連続60例が登録された。 参加したICUは多面的質改善介入群(介入群)と通常ケア群(対照群)に無作為に割り付けられた。介入群では、11のケア(人工呼吸器関連肺炎や尿路感染症予防など)に関してフォローアップについての医師による指示を伴う毎日のチェックリストや目標設定等を含む介入を行った。 主要評価項目は、院内60日死亡率、副次評価項目はケア順守、安全環境、臨床イベントなどであった。院内死亡率は、多面的質改善介入と通常ケアとで有意差なし 第1期で6,877例(平均59.7歳、女性46.8%)、第2期で6,761例(59.6歳、女性45.8%)が登録された。 第2期(介入群3,327例[59施設]、対照群3,434例[59施設])において、60日死亡率は介入群32.9%、対照群34.8%であり、両群に有意差はなかった(オッズ比:1.02、95%信頼区間[CI]:0.82~1.26、p=0.88)。 事前に定めた副次的評価項目20項目のうち、6項目(低1回換気量、過鎮静回避、中心静脈カテーテルの使用、尿道カテーテルの使用、チームワークの認識、患者安全性の認識)は介入群で有意に改善した(多重比較の補正なし)。一方、残りの14項目(ICU死亡率、中心静脈ライン関連血流感染、人工呼吸器関連肺炎、尿路感染、平均人工呼吸器離脱期間、平均ICU在室期間、平均在院期間、ベッド挙上30度以上、静脈血栓塞栓症予防など)は両群間に有意差はなかった。 今回の研究結果について著者は、介入期間が限られ、対象を48時間以上ICU滞在患者に限定するなど研究には限界があり、今回の結果は安全風土レベルが異なる状況では当てはまらない可能性があると指摘している。

24416.

リノール酸はヘルシーとは言えない?/BMJ

 リノール酸を多く含む食事により冠動脈疾患または全死亡のリスクが低下する、という伝統的な仮説に否定的な見解が示された。リノール酸を多く含む食事は飽和脂肪酸を多く含む食事と比較して、血清コレステロール値を低下させるが、その低下が大きすぎるとむしろ死亡リスクは高まり、これまで飽和脂肪酸を植物性脂肪に置き換える効果が過大評価されてきた可能性があるという。米国立衛生研究所(NIH)のChristopher E Ramsden氏らが、Minnesota Coronary Experiment(MCE)研究の未発表文書を発見し、生データを再解析するとともに、類似の無作為化比較試験も含めてシステマティックレビューならびにメタ解析を行った結果、報告した。BMJ誌オンライン版2016年4月12日号掲載の報告。MCE試験の未発表を再解析、類似の無作為化比較試験を含めてメタ解析 MCE研究(1968~73年)は、飽和脂肪酸を、リノール酸が豊富な植物油で置き換えることで、血清コレステロール値が下がり冠動脈疾患や全死亡は減少するとの仮説を検証する目的で、米国ミネソタ州の介護施設1施設および州立精神科病院6施設の患者を対象に行った、無作為化二重盲検比較試験である。介入群には、飽和脂肪酸をリノール酸(コーン油またはコーン油の多価不飽和脂肪酸を多く含むマーガリン)に置き換えた食事を、対照群には動物性脂肪など飽和脂肪酸の多い通常の食事が1年以上提供された。 研究グループは、無作為化された男女9,423例(20~97歳)について、解析が完了した未発表文書、ならびに1年以上の本研究の食事を取った2,355例の血清コレステロール値に関するデータ、剖検が実施された149例のファイルを精査した。さらに、システマティックレビューにより、飽和脂肪酸の代わりにリノール酸が豊富な植物油を提供し血清コレステロール値が低下した無作為化比較試験5件(計1万808例)を確認し、そのデータも包含したメタ解析を実施した。 主要評価項目は、全死因死亡、血清コレステロール値と死亡率との関連性、剖検で検出された冠動脈硬化症および心筋梗塞とした。介入群で血清コレステロール値は有意に減少するも、死亡リスクは上昇 介入群では、対照群と比較して血清コレステロール値が有意に減少した(ベースラインからの平均変化:-13.8% vs. -1.0%、p<0.001)。Kaplan Meier法により死亡率を評価した結果、全体またはサブグループいずれにおいても、介入による死亡への効果はみられなかった。 共変量(ベースラインの血清コレステロール値、年齢、性別、食事順守率、BMI、収縮期血圧)で調整したCox回帰モデル分析において、血清コレステロール値が30mg/dL低下するごとに、死亡リスクは22%上昇することが認められた(ハザード比[HR]:1.22、95%信頼区間[CI]:1.14~1.32、p<0.001)。介入群において、冠動脈硬化症や心筋梗塞に対する有効性は認められなかった。 メタ解析の結果、コレステロールを低下させる介入が冠動脈疾患による死亡(HR:1.13、95%CI:0.83~1.54)、または全死因死亡(1.07、95%CI:0.90~1.27)を低下させるというエビデンスは示されなかった。

24417.

収縮能が保持された心不全(HFpEF)に対する心房間シャントデバイスの効果は?(解説:佐田 政隆 氏)-522

 心不全症状が認められるものの、左室収縮能が保持された心不全(heart failure with preserved left ventricular ejection fraction:HFpEF)が、循環器診療において、現在、非常に問題になっている。HFpEFは心不全患者の約半数を占め、その予後は不良といわれている。左室収縮能が低下した心不全(heart failure with reduced left ventricular ejection fraction:HFrEF)に対しては、レニン・アンジオテンシン系阻害薬やβ遮断薬、利尿薬が有効であることが確立している。HFpEFに対しても、これらの薬物を用いて大規模臨床研究がいくつも行われてきたが、有効性を示すエビデンスは得られていない。 HFpEFの病態は、左室拡張末期圧ならびに左房圧の上昇、とくに労作時の上昇が息切れなどの自覚症状に直結するとされている。僧帽弁狭窄症も左房圧の上昇が病態生理的に重要である。僧帽弁狭窄症に心房中隔欠損症が合併するとLutembacher症候群として有名であるが、左房から右房へシャントが生じることで左房圧ならびに症状が軽減し、重篤な肺うっ血や肺水腫が起こりにくいことが報告されている。 そこで、米国のCorvia Medical社は、人工的に左房→右房シャント、すなわち、心房中隔に孔を作成するデバイスを開発した。本研究は、HFpEFを対象にして、このデバイスのパフォーマンスと安全性を確認するためのオープンラベルの第I相試験である。 左室駆出率が40%以上あり、肺動脈楔入圧が安静時に15mmHgより大、運動時に25mmHgより大になる患者が対象となった。66例中64例で植込みに成功し、周術期合併症はなかった。6ヵ月後、NYHA分類、6分間歩行距離、座位での運動時間が有意に改善した。また、右心カテーテルが施行できた59例中42例で、安静時もしくは運動時の肺動脈楔入圧の低下が確認できた。59例中23例では、安静時、運動時とも低下がみられたそうである。 本研究からは、このデバイスのHFpEF患者に対する有効性と安全性が期待されるが、少人数でしかも短期間の観察結果である。多くの症例を対象にした、長期観察試験が必要である。自覚症状の改善も、プラシーボ効果が大きかった可能性がある。侵襲的な治療であり、二重盲検は難しいとしても、患者、効果判定医は、カテーテルを用いて治療をしたのか、カテーテルは施行したが治療しなかった(シャム手術)のかを知らされるべきではないと思われる。 見た目のHDLコレステロールを上昇させるCETP阻害薬のように、短期的にバイオマーカーを改善するものの、長期的な予後を改善しない、もしくは悪化させる事例が過去にも多くみられた。個人的には、人為的に作成した左→右シャントが、将来、右心不全や肺高血圧をもたらし、長期予後は決して良くないのではないかという印象を持っている。今後の開発の経過を注意深く見守りたい。

24418.

外来効率化の工夫【Dr. 中島の 新・徒然草】(117)

百十七の段 外来効率化の工夫前回は私が実行しているスキマ時間の活用法を紹介しました。今回は、もう少しつけ加えて外来を早く終わらせる工夫を述べたいと思います。「次回の診察は〇月〇日でお願いします。ではお大事に」とこちらが言った後に、やおらスマホを出してきて入力しようとする高齢者の患者さんがおられます。外来が混んでいて大きく予定時間が遅れていてもお構いなしです。患者さん御本人ばかりか、付き添いの娘さんまで場を読んでくれないことも珍しくありません。患者「このスマホに入力したらエエんやな」娘「そうそう」患者「どないするんやったかな」娘「次の予約は7月でしょ」中島「あの、そろそろ時間が」患者「お前、ちょっとやってくれへんか?」娘「人に頼ったらダメよ!」中島「よかったら私がやりましょうか」娘「自分でやってごらん、お父さん!」といった調子です。ここで「多くの人がお待ちになっているのですから、できればそういうことは診察室の外でやっていただいたほうが」と正論で押す手もありますが、イライラさせられるわりには、あまり効果がないのも事実です。ここはひとつ、スキマ時間の有効活用を試みましょう。具体的には、次の患者さんのカルテや紹介状を先に読んでおくとか、別の患者さんの返書を作成するとか、いろいろ考えられますね。そうすると待ち時間を感じることなく爽やかな気分で過ごすことができます。また、脳外科では体の不自由な高齢の患者さんが多く、診察室の出入りにも時間がかかります。そんなとき私は素早く立ち上がってドアの開閉をすることにしています。そうすると多くの患者さんは「何て親切な先生なんだ!」と喜んでくれますが、単に時間の節約をしているに過ぎません。このドア開閉作戦は、話の終わらない患者さんにも使えます。処方箋や会計伝票を渡してもまだしゃべっている患者さんに対して、「それではお大事になさって下さい。そうそう、ドアを開けましょう」と言うと、大抵は「いやいや先生、自分でやりますから!」とドアノブの取り合いになるか、「おおきに、おおきに」と言いながら席を立ってくれるかどちらかです。どちらにしても、外来進行の助けになることは間違いありません。読者の皆さんもそれぞれに工夫をお持ちのことと思いますが、何かの折にはお互いに披露することにしましょう。とりあえず1句外来は あの手この手で 効率化

24419.

タンパク質を含む食材は何

【骨粗鬆症】【食事療法】タンパク質の入っている食材を、教えてくださいタンパク質は、骨を作るコラーゲンのもととなります。肉、魚、牛乳・乳製品、大豆・大豆製品など敬遠せず、毎日摂るように心がけましょう!監修:習志野台整形外科内科 院長 宮川一郎 氏Copyright © 2015 CareNet,Inc. All rights reserved.

24420.

認知症者はどの程度活動性が落ちているか

 認知症高齢者が活動的でないことは、自己報告データで示されている。オランダ・フローニンゲン大学医療センターのHelena J M van Alphen氏らは、地域在住および施設入居の認知症者の歩行可能な認知症者の身体活動(PA)レベルを客観的に評価し、認知機能が正常な高齢者のPAレベルと比較した。本研究は、施設の認知症者だけでなく、地域在住認知症者のPAレベルを客観的に調査し、認知症者の非活動性を明らかにした最初の研究である。PLOS ONE誌オンライン版2016年3月31日号の報告。 PAレベルを評価するためアクチグラフィーを使用した。対象は、施設の認知症者(n=83、83.0±7.6歳、MMSE:15.5±6.5)、地域在住認知症者(n=37、77.3±5.6歳、MMSE:20.8±4.8)、健康高齢者(n=26、79.5±5.6歳、MMSE:28.2±1.6)。ローデータに基づいてPAレベルを明らかにし、100カウント/分未満の場合を座位行動と分類した。 主な結果は以下のとおり。・施設の認知症者は、日々のPAレベルが最も低く(1.69±1.33カウント/日)、1日の72.1%は座って過ごしていた。また、午前8:00~9:00が最も活動的であった。・施設の認知症者は、地域在住認知症者と比べ、日々のPAレベルが23.5%低く(difference M:0.52、p=0.004)、座って過ごす時間が9.3%長かった(difference M:1.47、p=0.032)。・地域在住認知症者は、1日の66.0%を座って過ごし、最も活動的であったのは午前9:00~10:00、次いで14:00~15:00であった。・地域在住認知症者は、健康高齢者と比較し、日々のPAレベルが21.6%低く(difference M:0.61、p=0.007)、座って過ごす時間が8.9%長かった(difference M:1.29、p=0.078)。 著者らは、「施設および地域在住の認知症者は、1日のほとんどで座りがちであり、健康高齢者と比較しPAレベルが低い。認知症者は、朝ベッドから出る時が、PAのピークとなる。また、施設での生活が、認知症者の低PAレベルと関連していると考えられる」とまとめている。関連医療ニュース アルツハイマー病へ進行しやすい人の特徴は 認知症と介護、望まれる生活環境は 歩くスピードが遅くなると認知症のサイン

検索結果 合計:35184件 表示位置:24401 - 24420