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小児のワクチン接種、非特異的な免疫学的効果はあるか/BMJ

 小児へのワクチン予防接種の一部の試験では、非特異的な免疫学的効果を示唆する免疫反応の傾向やパターンが認められるものの、試験デザインの異質性のため臨床的に意味があるとは結論できないとの検討結果が、英国・オックスフォード大学のRama Kandasamy氏らによりBMJ誌2016年10月13日号で報告された。観察研究では、ワクチン予防接種による、全死因死亡への非特異的な効果の発現が示唆されているが、その免疫学的な因果関係の機序は明らかにされていない。非特異的な免疫学的効果を系統的にレビュー 研究グループは、小児へのワクチン定期接種(BCG、MMR[ムンプス、麻疹、風疹]、ジフテリア、百日咳、破傷風)による非特異的な免疫学的効果を同定し、その特徴を検討するために、文献の系統的なレビューを行った(WHOの助成による)。 1947~2014年1月までに医学データベース(Embase、PubMed、Cochrane library、Trip)に登録された文献(無作為化対照比較試験、コホート試験、症例対照研究)を検索した。 小児への標準的なワクチン予防接種の非特異的な免疫学的効果を報告した試験を対象とし、遺伝子組み換えワクチンやワクチン特異的アウトカムのみを報告した試験は除外した。異質性のためメタ解析は不可能 77件の試験が適格基準を満たした。37試験(48%)がBCGを使用しており、47試験(61%)が小児のみを対象としていた。ワクチン接種後1~12ヵ月の間に、最終的なアウトカムの評価が行われたのは54試験(70%)だった。 バイアスのリスクが高い試験が含まれ、すべての評価基準が低リスクと判定された試験は1つもなかった。全部で143項目の免疫学的変数が報告されており、きわめて多くの組み合わせが生成されるため、メタ解析は不可能であった。 最も多く報告されていた免疫学的変数はIFN-γであった。BCG接種を非接種と比較した試験では、接種群でin vitroにおけるIFN-γの産生が増加する傾向が認められた。 また、BCG接種により、カンジダ・アルビカンス、破傷風トキソイド、黄色ブドウ球菌、リポ多糖類、B型肝炎由来の微生物抗原によるin vitro刺激に反応して、IFN-γ値が上昇することも確認された。 さらに、ジフテリア-破傷風(DT)およびジフテリア-破傷風-百日咳(DTP)のワクチン接種により、異種抗原に対する免疫原性の増大が認められた。すなわち、DTにより単純ヘルペスウイルスおよびポリオ抗体価が上昇し、DTPでは肺炎球菌血清型14およびポリオ中和反応の抗体が増加していた。 著者は、「非特異的な免疫学的効果の論文は、試験デザインに異質性がみられたため従来のメタ解析は行えず、質の低いエビデンスしか得られなかった」としている。

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腹部大動脈瘤、ステントグラフトの長期有用性は?/Lancet

 腹部大動脈瘤の治療において、ステントグラフト内挿術(EVAR)は外科的人工血管置換術(open repair)に比べ、早期の生存ベネフィットをもたらすものの長期生存は劣ることが、英国・インペリアル・カレッジ・ロンドンのRajesh Patel氏らが進めるEVAR trial 1で示された。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2016年10月12日号に掲載された。すでに、合併症のない腹部大動脈瘤へのEVARはopen repairに比べ、短期的な生存ベネフィットが優れることが無作為化試験で確認されているが、この早期の生存ベネフィットは数年で失われることが知られている。1,200例以上の長期フォローアップの解析結果 EVAR trial 1は、腹部大動脈瘤におけるEVARとopen repairの有用性を比較する無作為化対照比較試験(英国国立健康研究所などの助成による)。今回は、平均フォローアップ期間12年以上の解析結果が報告された。 対象は、年齢60歳以上、CT画像で直径が5.5cm以上の腹部大動脈瘤がみられ、EVARまたはopen repairの適応と判定された患者であった。1999年9月1日~2004年8月31日に、英国の37施設に1,252例が登録され、EVAR群に626例、open repair群にも626例が割り付けられた。 主要評価項目は、intention-to-treat集団における2015年半ばまでの全死亡および動脈瘤関連死とした。8年以降の死亡が有意に不良、がん死も増加 2015年6月30日までに、25例がフォローアップできなくなった。再インターベンションは25例(EVAR群:5例、open repair群:20例)で行われた。平均フォローアップ期間は12.7年(SD 1.5、最長15.8年)であった。 ベースラインの背景因子は、両群間に差はなかった。全体の平均年齢は74歳で、1,135例(91%)が男性であった。 全死亡の割合は、EVAR群が100人年当たり9.3件、open repair群は8.9件/100人年であり、両群に有意な差を認めなかった(補正ハザード比[HR]:1.11、95%信頼区間[CI]:0.97~1.27、p=0.14)。動脈瘤関連死にも差はなかった(1.1 vs.0.9件/100人年、補正HR:1.31、95%CI:0.86~1.99、p=0.21)。 割り付けから0~6ヵ月の死亡は、EVAR群が良好であった(全死亡=補正HR:0.61、95%CI:0.37~1.02、p=0.06、動脈瘤関連死亡=0.47、0.23~0.93、p=0.031)が、平均フォローアップ期間8年以降はopen repair群が有意に優れた(全死亡=補正HR:1.25、95% CI:1.00~1.56、p=0.048、動脈瘤関連死亡=5.82、1.64~20.65、p=0.0064)。 8年以降のEVAR群の動脈瘤関連死の上昇には、主に2次性の動脈瘤囊の破裂が寄与しており(7%[13例] vs.1%[2例])、がん死の増加(補正HR:1.87、95%CI:1.19~2.96、p=0.0072)も観察された。 著者は、「生涯にわたるEVARの調査に取り組み、必要に応じて再インターベンションを行う必要がある」と指摘している。

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禁煙時は周囲の理解者を味方に

禁煙がうまくいかないときのチェックポイント確認しよう 5つの E⑤ ENCOURAGE(応援)応援(Encourage)してくれる人を味方にしましょう! ご家族や友人にあなたの禁煙を応援してもらいましょう。 もちろん医師や看護師もあなたを応援しています!禁煙を知って、からかったり邪魔したりする人もいます。でも、そんな人にもきちんと説明すればあなたの心強い応援団になってくれるかもしれません!社会医療法人敬愛会 ちばなクリニック 清水 隆裕氏Copyright © 2016 CareNet, Inc. All rights reserved.

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10月29日は「世界乾癬デー」

 2016年10月24日(月)、日本イーライリリー株式会社/鳥居薬品株式会社は、10月29日の「世界乾癬デー」に先駆け、「意識調査から考える『乾癬の治療ゴールとコミュニケーション』」と題するプレスセミナーを開催した。セミナーでは、医師と乾癬患者の意識調査の結果を基に、現在の治療課題が論議された。 はじめに、日本イーライリリー株式会社の中條航氏が、「尋常性乾癬患者を取り巻く医療環境に関する中等症・重症患者と治療医の意識調査2016」を発表した。 続いて、調査監修者の大久保ゆかり氏(東京医科大学皮膚科教授)は、「乾癬治療の現場から考えるより良い医師と患者の関係」を、セミナー後半では、患者の立場から日本乾癬患者連合会の会長である柴崎弘之氏も今回の調査への印象を述べた。以下に内容を記す。意識調査からわかったこと 今回の調査結果から、患者・医師共に乾癬の疾患認知度が社会的に低いと考えていることや、患者の50%が皮膚病変の完全な消失を達成することを本当は治療目標にしたいと思っている一方、同様の目標を掲げる医師は10%未満であること、医師は、患者の約60%は治療に満足していると思っているが、実際に治療に満足していると回答した患者は33%であり、乾癬治療では治療ゴールやコミュニケーションについて、医師・患者間にギャップがあることなどが明らかとなった。 また、患者の90%がより効果のある治療を受けたいと思っているが、そのうち生物学的製剤について、知らない/どのようなものかわからないと答えた人は52%にとどまった。乾癬治療で重要なのは治療ゴールの共有 大久保氏は上記の調査結果を踏まえ、患者は乾癬が日常生活に及ぼす影響や自分の治療目標を医師に伝えることが大切だが、現実的には医師に伝えることは難しいと課題を呈した。そのため、皮疹が残存していれば、現在の皮膚状態に患者が満足しているかどうかを確認したり、医師のほうから患者に積極的に声をかけることが重要であると強調した。 また、中等症以上の患者に対しては全身療法を早期に開始することで、生涯にわたる身体的、精神的な併存疾患の合併や社会的なスティグマなどによる累積障害を回避し、通常のライフイベントを過ごせる可能性を示唆した。生物学的製剤の恩恵を受けている患者はいまだ少ない 生物学的製剤発売から6年たつ現在でも、患者の生物学的製剤の認知度が約半数にとどまるということに患者会も驚いており、患者会からも情報を発信していきたいと柴崎氏は語った。 大久保氏は、生物学的製剤の普及で患者QOLが速やかに改善できるようになり、乾癬は「治らない疾患」から「コントロールできる疾患」になりつつあるため、患者は治療を諦めないでほしいと言及した。満足度の高い乾癬治療のために 最後に大久保氏は、それぞれの患者に合った満足度の高い治療を実現するためには、医師と患者が信頼関係を構築して治療ゴールを共有し、患者と同じ目標に向かって治療に取り組んでいくことが大切であると強調した。「尋常性乾癬患者を取り巻く医療環境に関する中等症・重症患者と治療医の意識調査結果を発表」の詳細はこちら(PDF)

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ADHD女児に併存する精神疾患は

 ADHD児は、併存する精神疾患リスクが高い。ADHDは、女児で最も一般的な小児疾患の1つであるにもかかわらず、男児と比較し、臨床的相関が少ないと考えられている。米国・カリフォルニア大学のIrene Tung氏らは、女児における、ADHDの有無と内在的(不安、抑うつ)、外在的(反抗挑戦性障害[ODD]、行為障害[CD])精神障害の併存率をメタ分析により要約した。Pediatrics誌2016年10月号の報告。 女児における、ADHDの有無と精神疾患を調査した研究を、PubMed、Google Scholarより検索を行った。18件(1,997例)の研究が、選択基準を満たし、メタ分析のための十分なデータを有していた。利用可能なデータより、各併存疾患のオッズ比を算出した。患者背景(たとえば、年齢、人種/民族)と研究特性(たとえば、参照ソース、診断方法)はコード化された。 主な結果は以下のとおり。・ADHD女児は、そうでない女児と比較すると、各併存疾患を評価したDSM-IVの診断基準を満たす可能性が有意に高かった。・相対オッズは、内在的障害(不安:3.2×うつ病:4.2×)と相対し、外在的障害(ODD:5.6×、CD:9.4×)で高かった。・メタ回帰では、より若年、クリニック受診の女児において、複数の診断方法を用いた研究より不安に対するより大きなADHDのエフェクトサイズが明らかとなった。ODDは、診断提供情報に基づいて変化した。 著者らは「ADHD女児は、頻繁に外在的および内在的障害を併発している。今後の研究の優先順位を検討し、ADHD女児の併存精神疾患に対する介入の影響を考える必要がある」としている。関連医療ニュース 自閉症とADHD症状併発患者に対する非定型抗精神病薬の比較 日本でのADHDスクリーニング精度の評価:弘前大学 ADHDに対するメチルフェニデートは有益なのか

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複雑なPCI症例ではDAPTを延長すべきか?

 薬剤溶出ステント(DES)留置を行った複雑な経皮的冠動脈形成術(PCI)後、抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)の最適期間は定まっていない。Gennaro Giustino氏ら研究グループは、PCIの複雑性に応じ、短期間(3~6ヵ月)と長期間(12ヵ月以上)におけるDAPTの有効性および安全性を比較検討した。Journal of the American College of Cardiology誌2016年10月25日号に掲載。6つの無作為化コントロール試験から患者データを抽出 研究グループは、PCI後のDAPTの期間を調査した6つの無作為化コントロール試験に基づく患者データを用いた。複雑なPCIとは、以下に挙げた特徴を少なくとも1つ以上有するものと定義した。すなわち、(1)3つ以上の冠動脈を治療、(2)3つ以上のステント留置、(3)3つ以上の病変を治療、(4)分枝病変で2つのステントの留置、(5)ステントの全長が60mmより長い、(6)慢性完全閉塞、である。1次エンドポイントは心臓死、心筋梗塞、もしくはステント血栓症の複合イベントで定義された主要心血管イベント(MACE)とした。安全性に関する主要評価項目は、大出血イベントとした。主要な解析手法として、Intention-to-treatが用いられた。9,577例の患者データを解析、85%が新世代DES PCIの手技に関する変数が入手可能な患者データ9,577例を解析したところ、1,680例(17.5%)が複雑なPCIを受けていた。全体として、85%の患者が新世代のDESを留置されていた。平均追跡期間の中央値392日(四分位範囲:366~710日)で、複雑なPCIを受けた患者はMACEのリスクが高かった(調整ハザード比[HR]:1.98 、95%信頼区間[CI]:1.50~2.60、p<0.0001)。長期間DAPTで複雑なPCI群においては、MACEを有意に減少させた(調整HR:0.56、95%CI:0.35~0.89)。一方、長期間DAPTで複雑ではないPCI群においては、MACEを有意に減少させなかった(調整HR:1.01、95%CI:0.75~1.35、交互作用のp=0.01*)。*長期間DAPTの使用に関して、複雑なPCIにおいてはMACEの減少につながるということを示している。長期間DAPTのベネフィットは手技の複雑性と比例する 長期間DAPTのベネフィットは、手技の複雑性が増すほど大きくなっていた。また、長期間DAPTは大出血リスクが高かったが、PCIの複雑性にかかわらず同等であった(交互作用のp=0.96)。これまでにわかっている臨床上のリスクに加えて、手技の複雑性もDAPTの継続期間の決定因子として考慮されるべき重要なパラメーターといえる。(カリフォルニア大学アーバイン校 循環器内科 河田 宏)関連コンテンツ循環器内科 米国臨床留学記

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大不況中は下層階級の死亡率が改善/Lancet

 スペインでは、全死因死亡率は大不況以前と比較して大不況中に低下し、その傾向がとくに下位の社会経済的集団で確認されたという。スペインのマドリード・コンプルテンセ大学のEnrique Regidor氏らが、異なる社会経済的集団の死亡率に対するマクロ経済変動の影響を検討する目的で、“Great Recession(サブプライム・ローン問題に端を発した金融危機による大不況:2007年8月~2009年6月)”の前と最中とで死亡率の傾向を解析し、各社会経済的集団での変化を調査した結果を報告した。この死亡率低下について著者は、「おそらくリスク因子への曝露が減少したことによると考えられる」と述べている。Lancet誌オンライン版2016年10月13日号掲載の報告。3,600万人を追跡し、社会経済状態別に全死因死亡率に対する大不況の影響を解析 研究グループは、2001年の国勢調査データを用い、2001年11月1日時点のスペイン居住者を2011年12月31日まで追跡し、大不況前の4年間(2004~07年)と大不況以降の4年間(2008~11年)に分け、各年10~74歳であった2001年時点の生存居住者3,595万1,354人の全死因死亡率および選択死因別(がん、心血管疾患、呼吸器疾患、消化器疾患、自動車事故、他の不慮の事故、自殺)死亡率を解析した。対象者は、2つの家計資産指標(居住場所の延べ床面積[72m2未満、72~104m2、104m2超]、世帯構成員が所有する車の台数[0、1、2以上])により、社会経済的状態が下位、中位、上位の3群に分類された。 統計解析には、ポアソン回帰分析を用い、2つの家計資産指標それぞれについて、また、選択死因別に、社会経済的集団別に大不況前と大不況中の死亡率の年低下率等を算出して評価した。大不況中に、社会経済的下位集団で全死因死亡率の低下が増大 居住面積指標と保有車数指標それぞれについて、低・中・高位の群別を問わず、2004年から2011年にかけて全死因死亡率は低下していた。 全死因死亡率の年低下率は、居住面積指標分類では、大不況前が下位群1.7%(95%信頼区間[CI]:1.2~2.1)、中位群1.7%(1.3~2.1)、上位群2.0%(1.4~2.5)であったが、大不況中ではそれぞれ3.0%(2.5~3.5)、2.8%(2.5~3.2)、2.1%(1.6~2.7)と、下位群での増大が認められた。また、保有車数指標分類でも、大不況前は低位群0.3%(-0.1~0.8)、中位群1.6%(1.2~2.0)、上位群2.2%(1.6~2.8)であったが、大不況中はそれぞれ2.3%(1.8~2.8)、2.4%(2.0~2.7)および2.5%(1.9~3.0)となっていた。 選択死因別死亡率も全死因では同様に、2つの資産指標それぞれについて、2004年から2011年にかけて低下傾向を示した。しかし、死因別にみると、大不況前にがん・呼吸器疾患・不慮の事故による死亡率について上昇傾向がみられる群(例:がんについて居住面積指標低位群は上昇など)、また大不況中にがん死亡率の上昇傾向がみられた群(がんについて居住面積指標高位群は上昇)が確認された。 両資産指標ともに、下位群で、低下率増大に関する最大の効果量が認められた。選択死因別にみると、下位群で効果量が大きかったのは、自動車事故、他の不慮の事故、呼吸器疾患であった。

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小児のワクチン接種と死亡率、BCG vs.DTP vs.MCV/BMJ

 BCGおよび麻疹含有ワクチン(MCV)接種は、疾患予防効果を介して予想される以上に全死因死亡率を低下させ、ジフテリア・百日咳・破傷風の3種混合ワクチン(DTP)接種は逆に全死因死亡率を上昇させる可能性があることが、英国・ブリストル大学のJulian P Higgins氏らによるシステマティックレビューとメタ解析の結果、明らかとなった。これまでの研究で、麻疹やDTPなどのワクチン接種は、目的とする疾患の発症を顕著に減少させるにもかかわらず、目的の感染症以外に起因する死亡に影響を及ぼすことが示唆されていた。著者は、「今回の結果は、WHOで推奨されているワクチン接種の変更を支持するものではないが、ワクチン接種スケジュールにおけるDTPの順番の影響について無作為化試験で比較検討する必要がある」と述べるとともに、「すべての子供たちがBCG、DTP、MCVの予防接種を予定どおり確実に受けられるよう取り組むべきである」とまとめている。BMJ誌2016年10月6日号掲載の報告。5歳未満児コホート試験34件のシステマティックレビューとメタ解析を実施 研究グループは、5歳未満の小児におけるBCG、DTP、標準力価MCV接種の非特異的な影響や全死因死亡率への影響を評価するとともに、性別やワクチンの接種順序の修正効果について検討した。Medline、Embase、Global Index Medicus、WHO国際臨床試験登録プラットフォームを用い、各種臨床試験、コホート研究、症例研究を検索し、システマティックレビューとメタ解析を実施。組み込まれた研究の対象小児の重複を避けるため、地理的場所と時期で子供たちを出生コホートに分け、さらに同一出生コホートに関連する全論文を分類した。バイアスのリスク評価には、コクランツールを使用した。 出生コホート34件が本レビューに組み込まれた。一部は短期間の臨床試験で、ほとんどは観察研究であった。全死因死亡率に関しては大半の研究で報告されていた。全死因死亡率は、BCGと標準力価MCVで低下、DTPで上昇 BCGワクチン接種は、全死因死亡率の低下と関連していた。平均相対リスク(RR)は臨床試験5件で0.70(95%信頼区間[CI]:0.49~1.01)、バイアスリスクが高い観察研究9件(追跡期間がほとんど1年以内)では0.47(95%CI:0.32~0.69)であった。 DTP接種(ほとんどが経口ポリオワクチンと併用)は、バイアスリスクが高い研究10件で、全死因死亡率の増加の可能性と関連が認められた(RR:1.38、95%CI:0.92~2.08)。この影響は、男児よりも女児のほうがより強いことが示唆された。 標準力価MCV接種は、全死因死亡率の低下と関連していることが確認された(臨床試験4件でRR:0.74[95%CI:0.51~1.07]、観察研究18件でRR:0.51[95%CI:0.42~0.63])。この影響は男児よりも女児のほうがより強いようであった。 ワクチンの順番を比較した観察研究7件では、バイアスリスクが高いものの、DTP接種がMCVと併用あるいはMCV接種後で、MCV接種前より死亡率上昇と関連する可能性が示唆された。

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失神患者の6人に1人はPEか?NEJMのデータを深読みする(解説:香坂 俊 氏)-605

 NEJM誌に発表された、イタリアの失神患者に関する横断研究(PESIT研究)の結果が議論を呼んでいる。この研究は示唆に富むものであるが、適切に解釈するために(わが国での診療の現状を踏まえると)いくつか注意すべきことがあるように思われる。よりこの研究内容を深く理解するため、とくに下記3点は、抑えておいてもよいのではないか?1. プロトコール通りに失神精査を行っているか?今回の研究では、まず2014年欧州ガイドラインの内容に準じて詳細に問診と身体所見を撮ることとなっている。リストにするとこんな感じだ(英文部はすべて論文のMethodsから抜粋)。●神経調節性失神などコモンな病態をきちんと除外しているか?A medical history was obtained that included the presence of prodromal symptoms of autonomic activation (sweating, pallor, or nausea), the presence of known cardiac disease, recent bleeding, causes of volume depletion or venous pooling, and recent exposure to new or stronger hypotensive drugs or drugs that could potentially cause bradycardia or tachycardia. ●静脈血栓症に関する危険因子を余さず聴取しているか?In addition, study physicians asked patients about symptoms (pain and swelling) in their legs and recorded the presence of risk factors for venous thromboembolism, including recent surgery, trauma, or infectious disease within the previous 3 months; ongoing hormonal treatment; prolonged immobilization of 1 week or longer; active cancer; and history of venous thromboembolism.●心臓性失神のワークアップを適切に行っているか?Patients were evaluated for the presence of arrhythmias, tachycardia (i.e., heart rate >100 beats per minute), valvular heart disease, hypotension (i.e., systolic blood pressure 20 breaths per minute), and swelling or redness of the legs. All patients underwent chest radiography, electrocardiography, arterial blood gas testing, and routine blood testing that included a D-dimer assay. Further diagnostic workup included carotid sinus massage, tilt testing, echocardiography, and 24-hour electrocardiography recording, if applicable.ざっと見ていただいてわかるように、かなり失神について網羅的な問診や身体所見、そして検査が行われている。しかし、その内容は日本式の検査結果を前面に出したものではなく、欧米式の詳細な問診と身体所見の取得を前提としたものである。このことをはたして忙しい日本の病院の救急外来や通常外来で行い得るだろうか?そして、しばしば560例の失神患者のうち97例にPEが見つかった、と紹介されるこの研究であるが、上記を踏まえるとこれは事実ではない。実際は論文中の Figure 1(下記)にある通り、実に2,584例の失神患者が登録されており、これらの患者が上記のプロセスを経て、560例が明確な診断がなく入院し、そのうち97例にPEが見つかったのである。こうした背景を踏まえた解釈を行わないと、造影CTばかりをオーダーしその挙句に「まったくPEが見つからないではないか!」という誤解を生みかねない。あらためて全体を俯瞰してみると、すべての失神患者を母集団とするPEの率というのは97/560(17.3%)ではなく、97/2584となり、実は3.7%にすぎないのである。2. PE/DVTのModified Wells Criteriaを把握しているか?PESIT研究のプロトコールでは、上記のようなプロセスを経て「明確な診断なく入院となった失神患者」を対象としている。そして、さらに細かいことではあるが、その後もModified Wells Criteria(とD-dimer値)に基づいて、PEの可能性が高いか低いかを判断している。そして、この段階で低いと判断された330例(58.9%)については、PEのワークアップは行っていないのである。つまり、●まず1で述べたような標準的な失神のワークアップを行い、入院させる必要があるかどうかを判定●さらにそこからModified Wellsを用いてPEに焦点を当てた術前診断確率を計算する●そして、ある程度PEの可能性がある患者のみに検査(造影CTやV/Qスキャン)を行うということで、ようやく6例に1例(17.3%)という数値にたどりつける。「入院した失神患者」という枠内でもきちんと頭を使うことは必要で、ここでも無分別に造影CTをオーダーしてしまうと「PEが見つからない!」という誤謬に陥ることとなる。3. この研究には実はコントロールがないが、そのことをどう解釈するか?この点が最も識者の意見を分けるところではないだろうか?上記のプロトコールに沿ってPEを見つけたとして、それが失神の原因であると言い切ることができるか。うがった言い方をすれば、この研究は「失神で入院し、従来からの評価法でPEのリスクが高い患者に検査を行ったところ、やはりPEがたくさん見つかった」というようにも解釈できる。もしかすると失神ではなく、「動悸」の患者で同じ研究を行っても同じことになるかもしれない。あるいはまったく関係のない「検査入院」の患者さんではどうだろうか?また、今回のPEの診断で条件となったのが「The criterion for the presence of pulmonary embolism was an intraluminal filling defect on computed tomography」という存外単純な所見にすぎない。こうしたところも1つ批判の材料となりそうである。以上3点、この横断研究を解釈する際の注意点を挙げた。ただ、今回のこのPESIT研究が横断研究の1つの到達点であることは間違いない。現行のガイドラインに沿ってEvidence-Basedに診断のプロセスを進め、それでも判断がつかないところに確定的な検査を行い、これまで「ふわっ」としていたところにきちんとした数値を出すという姿勢は見習いたいと思っている。なにしろ、下手な教科書を読むよりもこの論文を読んだほうが現代的な失神の診断の進め方には詳しくなれそうではあるし、ヨーロッパでの現実的な失神の原因の割合というものも把握することができる。横断研究ならではの本質的な限界はあるにせよ、失神のことで日ごろ悩まれている方には議論のたたき台として一読する価値があるのではないか。

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幽霊に出くわした!【Dr. 中島の 新・徒然草】(142)

百四十二の段 幽霊に出くわした!先日、帰りの電車に乗ると、なぜか乗客が皆、私のほうを見ていました。いや、見ていたのは、私の背後のようでした。振り返ると、電車の中で床に中年男性が倒れています。誰も助けようとしていなかったので、駆け寄って声を掛けました。幸い応答があります。中島「大丈夫ですか?」男性「ら、らいじょうぶ」中島「どこか具合悪いんですか?」男性「いや、ろこも、悪くない」中島「飲んではるんですか」確かに息には酒のにおいがしました。ただの酔っ払いのようです。そうこうしているうちに、私の降りる駅に到着しました。かの男性も床から起き上がろうとしているが、力が入りません。中島「ここで降りるんですか?」男性「そう」仕方がないので、手を持って引っ張りあげて電車から降ろし、プラットホームのベンチに座らせました。中島「駅員さんに知らせておきましょうか?」男性「うん」改札口で駅員さんに声を掛けました。駅員「プラットホームのどの辺ですか?」中島「真ん中くらいです」駅員「わかりました」後は駅員さんにお願いして、乗り換え電車に向かいました。ふと、「酔っ払いを起こしたり駅員さんに声を掛けたり、何で僕はこんなに親切なのかな?」という考えが頭をよぎました。そういえば。あの呂律の回っていないしゃべり方、あの顔、亡くなった鈴木太郎さん(仮名)にそっくりです。実は、たまたまその日、電子カルテを見て、鈴木さんが亡くなっていたことを知ったのでした。鈴木さんは外来の患者さんです。手広く商売をしておられるだけあって、道楽のほうも多彩でした。くも膜下出血やらがんやら、大病を経験したにもかかわらず、酒、タバコ、女をやめることはありません。診察室でも呂律の回っていないしゃべり方で、時々、同伴の女性に肩を貸してもらっていました。たまに怖そうな奥さんが付き添って来られるのですが、その時はさすがの鈴木さんも神妙にしていました。奥さんがいなくなると元の鈴木さんに戻り、私に悪の道の楽しさを説いておられました。電車での1件のあった日は、古い名刺を整理していたのです。たまたま鈴木さんに頂いた名刺が出てきたので、「そういえば長いこと顔を見ていないなあ」と思って電子カルテを見ると、ちょっと前に亡くなっておられました。全然知りませんでした。奥さんは病室で号泣していたそうです。ひょっとするとあの酔っ払いは鈴木さんの幽霊だったのかも。最後に1句幽霊は 昔の患者 ひさしぶり!

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初回エピソード統合失調症、治療中止の理由は

 初回エピソード統合失調症では、1年間の抗精神病薬治療による寛解が推奨される。英国・Brighton and Sussex Medical SchoolのRichard Whale氏らは、初回エピソード統合失調症で一般的に使用される抗精神病薬の有効性を調査した。BJPsych open誌2016年9月号(オンライン版2016年10月10日号)の報告。 英国の7施設より得られた、通常治療を行った初回エピソード統合失調症患者460例を対象としたレトロスペクティブコホート研究を行った。ケースファイルより、初回治療後の全原因による中止を評価した。 主な結果は以下のとおり。・治療中止リスクは、治療開始後3ヵ月以内が最大であった。・リスペリドンは、生存中央期間の最大値を有していた。・多変量Cox回帰分析では、治療中止は、抗精神病薬間で有意な差は認められなかった。・治療中止の最も一般的な理由は、アドヒアランス不良と有効性の欠如であった。 著者らは「初回エピソード統合失調症患者における治療中止理由は、抗精神病薬の選択による有効性には依存しない。アドヒアランス戦略や有害事象の可能性に焦点を当てるべきである」としている。関連医療ニュース 初回エピソード統合失調症患者に対する薬物治療効果の予測因子は 第一世代 vs 第二世代抗精神病薬、初回エピソード統合失調症患者に対するメタ解析 初回エピソード統合失調症、LAIは経口薬より優る

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緑内障の視野障害の重症度、網膜血管密度の減少と関連

 近年、光干渉断層計血管造影(OCT-A)により網膜の微小血管の評価が可能となっている。米国・カリフォルニア大学サンディエゴ校のAdeleh Yarmohammadi氏らは、OCT-Aを用いて測定した血管密度の減少が、原発開放隅角緑内障における視野障害の重症度と、構造異常にかかわらず有意に関連していることを明らかにした。著者は、「OCT-Aは緑内障の管理において有用な技術であり、疾患の病態生理における血管系の役割について理解を深めることができる」とまとめている。Ophthalmology誌オンライン版2016年10月7日号掲載の報告。 研究グループは、OCT-Aによる血管密度測定と視野欠損の重症度との関連を評価する目的で、Diagnostic Innovations in Glaucoma Studyに登録された健常者31例、緑内障疑い48例および緑内障患者74例の計153眼を対象に、OCT-A、spectral-domain OCTおよび自動視野計(SAP)による検査を実施した。 網膜の血管密度は、網膜神経線維層(RNFL)の乳頭周囲血管密度(cpVD)(視神経乳頭周囲の幅750μmの楕円環)および総血管密度(wiVD)(スキャン範囲4.5×4.5mm)の2つを測定し、主要評価項目は視野欠損の重症度(SAPのMD値による)とOCT-Aによる血管密度との関連とした。 主な結果は以下のとおり。・緑内障眼と比較して正常眼で、より密なRNFL内の微小血管ネットワークが認められた。・血管密度は、正常眼が最も高く、続いて緑内障疑い、軽度緑内障および中等度/重度緑内障の順であった。wiVDはそれぞれ、55.5%、51.3%、48.3%および41.7%、cpVDは62.8%、61.0%、57.5%および49.6%であった(いずれもp<0.001)。・MD値とcpVDおよびwiVDとの関連(それぞれR2=0.54、R2=0.51)は、MD値とRNFLおよびrim areaとの関連(それぞれR2=0.36、R2=0.19)より強かった。・多変量回帰分析の結果、wiVDが1%減少するごとにMD値で0.66dB、cpVDの1%減少で0.64dBの視野欠損と関連していた。・さらに、血管密度と視野障害の重症度との関連は、構造異常の影響を調整した後でも有意であることが示された。

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米国人のサプリ摂取、オメガ3が7倍に/JAMA

 米国成人の栄養補助食品「サプリメント」の摂取率の動向を調べた結果、1999~2012年にかけて摂取している人の割合は50%前後と安定的に推移していたが、種別にみると、複合ビタミン剤・複合ミネラル剤(MVMM)の摂取率は有意な減少を示した一方、さまざまなサプリメントを服用している傾向が増えており、なかでもオメガ3の摂取率が約7倍に増大していることが明らかになった。また年齢、性別、人種/民族、教育歴などの違いによる使用率の差が広がっていることも示されたという。米国・メモリアルスローンケタリングがんセンターのElizabeth D. Kantor氏らが、全国健康・栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey:NHANES)を基に行った横断研究の結果で、JAMA誌2016年10月11日号で発表した。直近の30日間に摂取したサプリメントを聞き取り調査 研究グループは、1999~2012年のNHANESを基に、米国成人のサプリメント摂取の傾向について、連続横断研究を行った。被験者は、施設入居者ではない米国居住成人。2年サイクルで7回にわたって行われた調査には、各サイクル4,863~6,213例の被験者が参加した。 研究グループは、家庭での聞き取り調査を行い、直前30日間に摂取したサプリメントについて質問し、各サイクルにおける摂取率を求め、そのうえでサイクル間での比較を行い、動向を調べた。 質問項目は、種類を問わないサプリメント摂取、10種以上のビタミンやミネラルを含むMVMM、単剤のビタミンやミネラル、非ビタミン、非ミネラルのサプリメントなどの摂取だった。 MVMMの摂取率は減少、オメガ3の摂取率は約7倍に 被験者総数は3万7,958例で、年齢の加重平均値は46.4歳、女性は52.0%で、回答率は74%だった。サプリメントの摂取率は、1999~2012年にかけて安定的に推移し、1999~2000年(第1回)、2011~12年(第7回)の調査時ともに52%だった(傾向のp=0.19)。 一方で、MVMMの摂取率は、1999~2000年が37%に対し、2011~12年は31%と、有意な減少傾向がみられた(差:-5.7%[95%信頼区間[CI]:-8.6~-2.7]、傾向のp<0.001、率比:0.85[95%CI:0.78~0.92])。 一方で増加傾向がみられたのは、MVMM以外からのビタミンD摂取率で、同期間に5.1%から19%へと増大した(差:14%[12~17]、傾向のp<0.001、率比:3.8[3.0~4.6])。 非ビタミン・非ミネラルのサプリメントでは、フィッシュオイルの摂取率の増大が最も大きく、1.3%から12%(差:11%[9.1~12]、傾向のp<0.001、率比:9.1[6.2~13.5])に増えていた。このフィッシュオイルとα-リノレン酸などを含むオメガ3脂肪酸としてみた摂取率も1.9~13%(差:11%[9.4~13]、傾向のp<0.001、率比:6.8[4.9~9.3])に増えていた。

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H.pylori除菌、第1選択は3剤療法よりビスマス4剤療法/Lancet

 Helicobacter pylori(ピロリ菌)の除菌療法は、ビスマス4剤療法(クエン酸ビスマス三カリウム+ランソプラゾール+テトラサイクリン+メトロニダゾール)のほうが、従来の3剤療法に比べ、除菌率が約7%有意に高く、第1選択として好ましいことが示された。背景には、クラリスロマイシン耐性のピロリ菌の増加があるという。台湾国立大学病院のJyh-Ming Liou氏らが、成人感染者1,620例を対象に行った非盲検無作為化比較試験の結果、明らかにした。Lancet誌オンライン版2016年10月18日号で発表した。被験者を3群に分け、レジメンを比較 研究グループは、2013年7月~2016年4月にかけて、台湾の9医療機関を通じ、20歳超のピロリ菌感染者1,620例を対象に試験を行った。登録被験者は、迅速ウレアーゼ試験、組織学的、血液培養または血清検査のうち2つ以上の試験で陽性を示したか、胃がんスクリーニングの尿素呼気テストで13C尿素値が陽性の患者だった。 被験者を無作為に3群に分け、第1群には併用療法(ランソプラゾール30mg+アモキシシリン1g、クラリスロマイシン500mg、メトロニダゾール500mgのいずれかを併用、1日2回)を10日間、第2群にはビスマス4剤療法(クエン酸ビスマス三カリウム300mg 1日4回+ランソプラゾール30mg 1日2回+テトラサイクリン500mg 1日4回+メトロニダゾール500mg 1日3回)を10日間、第3群には3剤療法(ランソプラゾール30mg+アモキシシリン1g+クラリスロマイシン500mg、いずれも1日2回)を14日間投与した。 主要評価項目は、intention-to-treat集団で評価した第1選択としてのピロリ菌除菌率だった。除菌率、ビスマス4剤療法群は90%、3剤療法群は84% その結果、ビスマス4剤療法群の除菌率は90.4%(540例中488例、95%信頼区間[CI]:87.6~92.6)、併用療法群は85.9%(540例中464例、同:82.7~88.6)、3剤療法群は83.7%(540例中452例、同:80.4~86.6)だった。 ビスマス4剤療法群の除菌率は、3剤療法群に比べ有意に高率だった(群間差:6.7%、95%CI:2.7~10.7、p=0.001)。一方、併用療法群に対する有意差はなかった。また、併用療法群と3剤療法群の間にも、除菌率に有意差はなかった。 有害事象発生率は、ビスマス4剤療法群が67%、併用療法群が58%、3剤療法群が47%だった。 これらの結果を踏まえて著者は、「クラリスロマイシン耐性ピロリ菌の罹患率が増加している現状では、ビスマス4剤療法群が除菌の第1選択として望ましい。10日間の併用療法は至適とはいえず、より長期の投与期間を考慮すべきであろう」と結論している。

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循環器内科 米国臨床留学記 第14回

第14回 保険会社によって決まりかねない患者の命保険に加入しているか? 保険会社はどこか?アメリカで臨床をするにあたり、患者が入院したらまず確認しなければならないのは、保険に入っているのか、保険会社はどこか、ということです。オバマケアが始まり、保険への加入率が上昇したとはいえ、未加入の患者もまだまだ大勢います。また、保険に加入していても、保険の種類によっては患者の命に影響を及ぼすこともあります。先日受け持った患者は、緊急の開心術が必要になりましたが、当院に心臓血管外科医が不在で手術ができず、転送が必要となりました。少し難しい手術でしたので、ロサンゼルスにあるその分野で有名な病院に相談したところ、快く引き受けてくれることになりました。ところが、土壇場で保険会社がその病院をカバーしていないことがわかり、転送が不可能になりました。保険会社がカバーしている病院は3つあり、そのうち2つの病院には、自分たちには難し過ぎるという理由で断られました。結局、サンディエゴにあるUC サンディエゴ(UCSD) が唯一の選択肢となりました。しかしUCSDもすぐには受け入れられず、家族もオレンジカウンティーにあるUC アーバイン(UCI)から150kmほど離れたサンディエゴへの転送に難色を示し、家族会議後に決定すると伝えてきました。そうこうしているうちに2日が経ち、ついにその患者は脳梗塞を起こして脳死状態に陥りました。結局、手術適応ではなくなり亡くなってしまいました。最初からロサンゼルスの病院に転送できていれば、助かった可能性が高いと思われたケースです。HMOグループの躍進近年、HMO(Health Maintenance Organization)という会員制医療保険組織ともいえるヘルスケアシステムがカリフォルニア州で躍進しています。なかでも代表的なものはKaiser Permanenteと呼ばれるグループです。HMOに加入すると、それぞれのグループが契約する医療機関でしか医療を受けられません(Kaiser Permanenteの加入者ならば、同グループの契約医療機関)。また、患者は専門医に直接かかることはできず、プライマリケア医から紹介してもらう必要があります。こうした制限がある一方で、治療を受けた際の自己負担額には一定の上限などが設けられ、大きな手術などを受ける場合は患者の自己負担が安く抑えられます。あるHMOに加入している患者が自分の病院に緊急受診した場合、われわれ医療者側も注意が必要です。なぜなら、緊急性のない治療を行うと病院の“持ち出し”になることがあるからです。たとえば、HMOの保険を持つ患者が私の勤務するUCI付近で胸痛を訴えた場合、緊急性があるためUCIに運ばれます。急性心筋梗塞と診断された場合、責任病変に対する冠動脈インターベンションの費用は、加入しているHMOの保険でカバーされます。しかし、ほかにも治療すべき病態がある場合や、バイパス術が必要な場合、また、心不全など入院治療の継続が必要な場合は治療を行うかどうかの判断が必要となります。たとえば、責任病変以外にも狭窄がある場合(比較的安定している)、通常ならばそのまま入院し、2回目の冠動脈形成術を後日行うでしょう。ところが、転送可能であるにもかかわらず、転送せずに緊急性のない手技を行ったとしたら、HMOの保険会社が支払いを拒否します。結局、残りの冠動脈病変は転送してから加入しているHMOの病院で行われます。実際、HMOグループがわれわれの病院に電話をかけてきて「いつになったら転送できるのか」とプレッシャーをかけてきます。薬に関しても、比較的新しい抗血小板薬であるticagrelor(チカグレロル)や直接作用型経口抗凝固薬も保険会社によっては認められていないため、使用を断念することがあります。保険会社にコントロールされることなく、また保険の種類や有無に関係なく、平等な医療が受けられる日本のシステムは素晴らしいと思います。ただし、いつまでも破綻しないならば…という条件付きですが。

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統合失調症に対する中国伝統医学、エビデンスの評価は

 統合失調症に対する中国伝統医学のランダム化比較試験の報告を調査し、この分野における研究のレビューを、中国・上海大学のHongyong Deng氏らが行った。Asia-Pacific psychiatry誌オンライン版2016年10月13日号の報告。 Cochrane Schizophrenia Group's comprehensive Trials Register(2016年1月)を検索し、すべての関連するランダム化比較試験を選択し、各研究データを抽出した。最後に、Cochrane Libraryの関連レビューを検索した。 主な結果は以下のとおり。・まず、423件をスクリーニングし、そのうち378件、3万5,341例のランダム化比較試験を同定した(平均研究サイズ:94、SD:60)。・統合失調症治療に対する報告は、単一薬草7件、組成物または抽出物4件、混合薬草144件以上、中国伝統医学7件であった。・中国伝統医学による非薬理学的介入には、鍼治療や運動療法が含まれていた。・最も一般的に評価された治療は、イチョウ、鍼、Wendan煎じ薬、Shugan Jieyuカプセルであった。・直接関連するコクランレビューは3件であった。 著者らは「ほとんどの治療アプローチやいくつかの共通使用は、1,2つの関連する小規模試験を有していた。これまでの報告を基に調整することで、ランダム化比較試験のより適切なサイズ設計に役立つと考えられる。この分野におけるシステマティックレビューは行われるべきであるが、中国伝統医学の複雑なタイトルを織り込む必要がある」としている。関連医療ニュース 産後女性の精神症状軽減へ、ハーブティーの可能性 認知症にイチョウ葉エキス、本当に有効なのか 不眠症に対する鍼治療のエビデンスは

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