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抗うつ薬治療により誘発される躁病、リスクプロファイルは男女間で異なる

 抗うつ薬治療により誘発される躁病(antidepressant treatment-emergent mania:ATEM)を発症する男女の有病率および臨床プロファイルを、英国・ニューカッスル大学のJ Scott氏らが調査を行った。Acta psychiatrica Scandinavica誌2017年5月号の報告。 双極性障害患者754例の元サンプルから、厳密な基準を満たしたATEM症例75例とATEM対照群135例を抽出した。ATEM症例の男女を最もよく分類した臨床学的因子の組み合わせを特異的に検討した。主な結果は以下のとおり。・ATEM症例として分類された75例において、ATEMイベントの85%は、抗うつ薬単独療法中に発現した。・回帰分析では、男性の73%において、アルコールと物質使用障害の両方または一方(オッズ比[OR]:6.37)、1回以上の自殺企図歴(OR:4.19)、1年当たりのうつ病エピソード数の多さ(OR:1.71)が分類された。・対照的に、女性の84%は、甲状腺疾患の有病歴(OR:3.23)、双極I型障害の家族歴(OR:2.68)、極性発症抑うつ症状(OR:2.01)に基づいて分類された。 著者らは「ATEM状態の厳密な定義を使用し、偽陽性症例と偽陰性対照の包含の可能性を減少させることにより、ATEM症例のリスクプロファイルが性別により異なることを初めて確認した」としている。関連医療ニュース 双極性うつ病に対するドパミン作動薬の効果は 双極性障害に対する抗うつ薬使用の現状は うつ病、男女間で異なる特徴とは

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低LDL-Cが認知症リスクを低減する可能性/BMJ

 PCSK9遺伝子およびHMGCR(HMG-CoA reductase)遺伝子のバリアントに起因するLDLコレステロール(LDL-C)の低下は、認知症やパーキンソン病の発症リスクを増加させず、LDL-C値の低下によりアルツハイマー型認知症のリスクが低減する可能性があることが、デンマーク・コペンハーゲン大学病院のMarianne Benn氏らの検討で示された。研究の成果は、BMJ誌2017年4月24日号に掲載された。コレステロールは脳のニューロンを取り囲むミエリンの主成分であるため、低LDL-C値はアルツハイマー型認知症やパーキンソン病などの神経疾患のリスクを増大させる可能性が指摘されている。11万例以上のメンデル無作為化試験 本研究は、LDL-Cの代謝および生合成に関与する遺伝子(それぞれ、PCSK9遺伝子、HMGCR遺伝子)の遺伝的変異に起因するLDL-C値の低下が、一般人口におけるアルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、全認知症およびパーキンソン病のリスクを高めるとの仮説を検証するメンデル無作為化試験である(Danish Council for Independent Researchなどの助成による)。 デンマークの一般人口を対象とした類似する2つの前向き試験(Copenhagen General Population Study:9万9,993例、Copenhagen City Heart Study:1万1,201例)の参加者11万1,194例について解析を行った。 全体の年齢中央値は56歳(IQR:46~66)、55%(6万1,310例)が女性であった。LDL-C値別の内訳は、<1.8mmol/L(≒69.66mg/dL)が3.7%(4,087例)、1.8~2.59mmol/L(≒69.66~100.233mg/dL)が18%(2万0,335例)、2.6~3.99mmol/L(≒100.62~154.413mg/dL)が52%(5万7,847例)、≧4.0mmol/L(≒154.8mg/dL)は26%(2万8,925例)であった。1mmol/L低下による発症リスクへの影響はない 観察的な解析では、フォローアップ期間中央値8.2年における<1.8mmol/Lの集団の≧4.0mmol/Lの集団に対するパーキンソン病の多因子で補正したハザード比(HR)は1.70(95%信頼区間[CI]:1.03~2.79、傾向検定:p=0.01)と有意であったのに対し、アルツハイマー型認知症(0.93、0.62~1.40、p=0.35)、脳血管性認知症(0.46、0.15~1.48、p=0.56)、全認知症(1.04、0.79~1.38、p=0.18)には有意な差を認めなかった。 PCSK9遺伝子とHMGCR遺伝子のバリアントを統合すると、LDL-C値が9.3%低下した(傾向検定:p<0.001)。 また、年齢、性別、出生年で補正した遺伝的な因果分析では、LDL-C値が1mmol/L(≒38.7mg/dL)低下した場合のリスク比は、アルツハイマー型認知症が0.57(95%CI:0.27~1.17、p=0.13)、脳血管性認知症が0.81(0.34~1.89、p=0.62)、全認知症が0.66(0.34~1.26、p=0.20)、パーキンソン病は1.02(0.26~4.00、p=0.97)であり、いずれもLDL-C値低下による発症リスクへの影響はみられなかった。 Egger Mendelian randomisation(MR Egger)解析を用いたInternational Genomics of Alzheimer’s Project(IGAP)の要約データでは、LDL-C値の1mmol/Lの低下による、PCSK9遺伝子とHMGCR遺伝子の26のバリアントを統合した場合のアルツハイマー型認知症のリスク比は0.24(95%CI:0.02~2.79、p=0.26)と有意な差はなかったが、低LDL-C値に関連する380の遺伝的バリアントのMR Egger解析によるリスク比は0.64(0.52~0.79、p<0.001)であり、低LDL-C値はアルツハイマー型認知症のリスクの抑制において因果効果を持つ可能性が示唆された。 著者は、「進行中のPCSK9阻害薬の無作為化臨床介入試験に加えて、今回のわれわれの研究よりも統計学的検出力を高めたメンデル無作為化試験を行う必要がある」と指摘している。

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歯科治療で突然のむくみ!? 「遺伝性血管性浮腫」の危険性と予防

 2017年5月10日、都内にて「遺伝性血管性浮腫」をテーマにプレスセミナーが開催された(主催:CSLベーリング株式会社)。本セミナーは、今年3月に同社のベリナートP静注用500(一般名:乾燥濃縮人C1-インアクチベーター、以下ベリナート)が、「侵襲を伴う処置による遺伝性血管性浮腫の急性発作の発症抑制」に対する、適応追加承認を取得したことを受けて行われたものである。むくみが引き起こす、致死的な症状…HAEの危険性とは 遺伝性血管性浮腫(Hereditary angioedema、以下HAE)は、指定難病「原発性免疫不全症候群」の1つに認定されている疾患である。HAEは遺伝子の変異が原因で血液中のC1インヒビターの減少により、皮膚や消化管など、全身のあらゆる箇所に繰り返し腫れが起こる。 とくに、咽頭浮腫は、気道を塞いで呼吸困難を招き、致死的な状況に陥る場合もある、HAEの最も危険な症状である。セミナーの演者の1人、堀内 孝彦氏(九州大学病院 別府病院)は、咽頭浮腫が発症してから気道閉塞に至るまでの平均時間は8.3時間であったというデータを紹介し1)、症状を経過観察とすることで、窒息死に陥るケースがあることを紹介した。さらに、咽頭浮腫を呈していながら適切に治療しなかった場合の致死率は30%程度2)であることから、見逃してはいけない深刻な難病であることを強調した。意外と簡単? HAE早期鑑別のコツは、「あの問診と、この検査」 むくみが起こる原因として、とくに、抜歯などの歯科治療や、挿管が必要な全身麻酔は急性発作の強力な誘因として知られている。このように、血管性浮腫の原因は多彩であるが、堀内氏は「“家族歴の聴取”に加え、消化管浮腫による“激しい腹痛”の有無を聴取することで、HAEを疑うことができる」とコメントした。確定診断には補体C4値とC1-INHタンパク定量の2つの保険適応になる検査があるため、HAEを疑うことができれば、早期鑑別は比較的容易であるという。ベリナートの予防的短期投与がもたらすメリットとは もう1人の演者、田中 彰氏(日本歯科大学 新潟生命歯学部 口腔外科学講座)は自身の患者の歯科治療でHAE発作を初めて起こした症例を経験した。この経験をきっかけに、問診に加えて、高侵襲な歯科治療や抜歯において、術前の短期的予防投与が浮腫発作の抑制に有用であると強く感じたという。 ベリナートは、国内唯一のC1インアクチベーター製剤だが、身体への侵襲を伴う処置前の予防的な投与に対しても適応追加されたことで、患者さんが外科的治療や歯科治療を受ける際の急性発作のリスクを大きく低減することが期待される。

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確定診断までの平均期間は13.8年

 2017年5月9日、シャイアー・ジャパン株式会社は都内において、5月16日の「遺伝性血管性浮腫 啓発の日」を前に、「腫れやむくみ、腹痛を繰り返す難病の実態」と題したプレスセミナーを開催した。 セミナーでは、本症の概要解説のほか、同社が開設した情報サイト(医療従事者向け、患者・家族・一般向け)の紹介などが行われた。なお、遺伝性血管性浮腫は指定難病(原発性免疫不全症候群に含まれる)に指定されており、患者は公的補助を受けることができる。遺伝性血管性浮腫の概要 セミナーでは秀 道広氏(広島大学 医歯薬保健学研究科 皮膚科学 教授)が、「遺伝性血管性浮腫(HAE)の具体的症例と治療の現状」と題して概要を解説した。 HAEは、第11染色体長腕のヘテロ欠損または変異によりC1エステラーゼ阻害因子(C1-INH)が低下し、ブラジキニンが亢進することで起きる血管浮腫とされている。患者は、欧米の統計では約5万人に1人とされ(人種差はない)、わが国では約450例が確認されている希少疾病である。 症状として、浮腫が発作的に皮膚、気道、腸管などに生じる(歯科診療や手術が原因のことも多い)。これらに痒みはなく、数日で自然に消退する。顔面、とくに口唇、眼瞼に好発し、咽頭や声帯に生じた場合、呼吸困難を呈することがあり、挿管などの処置が必要となる。また、腸管などに生じた場合は、重度の腹痛や下痢を伴い、急性腹症との鑑別が必要となる。 診断では、「遺伝性血管性浮腫(HAE)ガイドライン 2010(改訂2014年版)」(日本補体学会作成)があり、HAEを疑う症候やC4補体のスクリーニング検査、家族歴の問診などで診断する。実際、アレルギー発作の治療で使用するアドレナリンやステロイドなどが無効のため、鑑別は重要だという。 治療では、急性の発作時や予防治療に乾燥濃縮人C1インアクチベーター製剤(商品名:ベリナートP静注)が使用される。また、このほかにも現在icatibant(国内申請中)やC1エステラーゼ阻害薬などの臨床治験が進められている。発作から気道閉塞まで平均8.3時間 診断もでき、治療法もある本症の問題は、医療従事者の間でもなかなか覚知されていない点にあるという。 疾患についての医師の認知度アンケートによれば、皮膚科(約9割)、血液内科(約6割)、小児科(約5割)、歯科口腔外科、呼吸器内科、救命救急科(いずれも約4割)と、皮膚科を除いてあまり知られていない。そのため、初発症状出現から確定診断までの平均期間は13.8年という報告もある1)。また、患者が咽頭浮腫を起こした場合、浮腫が最大に達するまでの平均時間は8.3時間(最短では20分)という報告もある2)ことから、万が一の気道閉塞も考えて、臨床現場では見逃してはいけない疾患であると秀氏は訴える。 最後に秀氏は、「本症は希少疾病ではあるが、医学的に確立しつつある疾患であり、今後、新しい治療薬の開発・臨床試験が行われようとしている。問題は、いかに広く本症が認知され、使うことができる治療法が患者へとつながるかにある」と述べ、レクチャーを終えた。(ケアネット 稲川 進)関連サイト「腫れ・腹痛ナビPRO」(医療従事者向け)「腫れ・腹痛ナビ」(患者、家族、一般向け)参考サイトNPO法人 血管性浮腫情報センター(CREATE)一般社団法人 日本補体学会HAEサイト

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世界および日本において喫煙対策は急務である(解説:有馬 久富 氏)-678

 Global Burden of Disease Study 2015から喫煙に関する成績がLancet誌に報告された。その結果は、世界において男性の25%、女性の5%が喫煙しており、年間640万人が喫煙のために死亡しているというショッキングなものであった。死因別にみると、心血管病死亡の41%、悪性新生物による死亡の28%、呼吸器疾患による死亡の21%が、喫煙によるものであった。つまり、喫煙者がいなくなることにより、心血管病死亡が約4割、悪性新生物による死亡が約3割、呼吸器疾患による死亡が約2割減少し、年間640万人の死亡が回避できると期待される。 生まれた年代ごとの検討では、喫煙を始める人が徐々に減り、早い段階から禁煙する人が増えてきていることがうかがえる。しかし、いまだに男性の約30%、女性の約5%が20歳までに喫煙を開始している。喫煙による健康被害を減らしていくためには、禁煙を推進するだけでなく、学校などにおける防煙教育を充実させて、たばこを吸い始めさせないようにする必要がある。 論文中には国別の成績もあり、日本人男性1,530万人・女性490万人が喫煙者であると報告されている。この数は、世界で7番目に多く、高所得国の中では米国に次いで2番目である。さらに、日本では年間16万人以上が喫煙のために死亡していると報告されている。防煙教育および禁煙を推進することにより、喫煙による健康被害および死亡を減らすことは急務である。また、非喫煙者の健康を守るために、国際水準を満たし、実効性のある受動喫煙対策法案の成立が望まれる。

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164)「プラーク」って何ですか?【脂質異常症患者指導画集】

患者さん用説明のポイント(医療スタッフ向け)■診察室での会話患者先生、この間の超音波検査でプラークがあるっていわれたんですけど…プラークって何ですか?医師歯垢のことをプラークっていいますよね。患者プラークっていいますね。医師あれは、食べかすじゃなくて、虫歯菌や歯周病菌も含まれているんですよ。患者それじゃ、この間の検査のプラークは?医師あれは、血管壁にできたコレステロールの塊で、動脈硬化のことなんです。プラークの元々の意味は「壁飾り」という意味だそうです。患者へぇー、そうなんですか。医師それで、プラークがある血管では、血管に傷がついたりして、血栓ができて、心筋梗塞や脳梗塞になるんです。患者そうなるのをどうやって予防したらいいですか?(予防の話に展開)●ポイントプラークの説明をしながら、動脈硬化予防の話につなげます

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統合失調症の短期治療、2つのLAIでみられる違い

 統合失調症に対するアリピプラゾール月1回投与(AOM)とパリペリドンパルミチン酸エステル(PP)の相対的な有効性および忍容性を比較するため、韓国・カトリック大学校のChi-Un Pae氏らが検討を行った。International clinical psychopharmacology誌オンライン版2017年4月20日号の報告。 AOMおよびPPを使用した短期プラセボ対照ランダム化研究を、広範なデータベースより検索した。2つの長時間作用型抗精神病薬注射剤(LAIA)の間接的な治療比較を行った。有効性の主要エンドポイントは、LAIAとプラセボのPANSS総スコアの平均変化量とした。エフェクトサイズは、2つのLAIA間の有効性の主要エンドポイントと安全性、忍容性についての平均差、オッズ比(OR)、95%CIとした。 主な結果は以下のとおり。・有効性の主要エンドポイントにおける平均差は有意に異なっており、PPよりもAOMで良好であった(OR:-6.4、95%CI:-11.402~-1.358)。感度分析と非劣性テスト(AOM vs.PP)が主要な結果であることを確認した。・全体の早期脱落率は、両群間で有意な差は認められなかった(OR:1.223、95%CI:0.737~2.03)。・しかし、有効性の欠如による早期脱落率について、PPよりもAOMで有意に良好であった(OR:0.394、95%CI:0.185~0.841)。 著者らは「本分析には限界があるものの、統合失調症の短期治療において、PPよりもAOMに相対的な利点があることが示唆された」としている。関連医療ニュース 急性期統合失調症に対するアリピプラゾール持効性注射剤の効果を解析 統合失調症に対する短期治療、アリピプラゾール vs.リスペリドン 2つの抗精神病薬持効性注射剤、その違いを分析

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糖尿病の世界の経済的負担は1兆3千億ドル

 既存の研究は方法・データに違いがあるため、糖尿病の疾病コストの国別の比較は難しい。今回、ドイツ・ゲッティンゲン大学のChristian Bommer氏らは、すべての国で統一された枠組みで、2015年における成人(20~79歳)の糖尿病による世界全体の経済的負担を推定した。その結果、経済的負担は1兆3,100億ドルと大きく、またこの負担が高所得国だけの問題ではないことが示唆された。The lancet. Diabetes & endocrinology誌オンライン版2017年4月26日号に掲載。 著者らは、184ヵ国の疫学的および経済的データを用いて、糖尿病による世界全体の経済的負担を推定した。直接費用は、WHO一般医療費支出の数字と国際糖尿病連合(IDF)糖尿病アトラス2015年版の罹患率データを基に、トップダウン式アプローチを用いて算出した。また間接費は、糖尿病関連の罹患率と早期の死亡率を含む人的資本アプローチを用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・2015年の糖尿病での世界全体のコストは、1兆3,100億ドル(95%CI:1兆2,800億~1兆3,600億)で、世界全体のGDPの1.8%(同:1.8~1.9)であった。・間接費は、国によって割合と構成に大きな違いがあったが、総負担の 34.7% (95%CI:34.7~35.0)を占めていた。・北米はGDPに関して最も影響を受けており、また世界全体の絶対的コストにも最も大きく寄与していた。・経済的負担の対GDP比率は、平均すると、高所得国より中所得国で大きかった。

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染色体不安定性、NSCLC再発・死亡リスクを増大/NEJM

 染色体不安定性(chromosome instability)を介して誘導される腫瘍内不均一性(intratumor heterogeneity)は、非小細胞肺がん(NSCLC)の再発や死亡のリスクを高めることが、英国・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのMariam Jamal-Hanjani氏らTRACERxコンソーシアムの検討で示された。この知見は、肺がんの予後予測因子としての染色体不安定性の可能性を支持するものだという。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2017年4月26日号に掲載された。NSCLCの腫瘍内不均一性やゲノム進化(genome evolution)の詳細な探索については、小規模な後ろ向きコホート研究しか行われておらず、治療戦略の指針となる腫瘍内不均一性の臨床的重要性や、ドライバー・イベントのクローン性は不明とされている。100例の327の腫瘍領域をシーケンシング 本研究は、早期NSCLCにおける腫瘍内不均一性と臨床転帰の関連を調査し、ドライバー・イベントのクローン性およびゲノム進化の過程の解明を目的とする前向きコホート試験である(Cancer Research UKなどの助成による)。患者登録は2014年4月に開始され、最終的に842例の登録を目標としており、今回は100例の解析結果が報告された。 全身療法を受けていない早期NSCLC患者100例(Stage IA~IIIA)から切除された検体を用いて、多領域全エクソームシーケンシングを行った。腫瘍の進化の過程を明らかにし、クローン(すべてのがん細胞に発現)およびサブクローン(一部のがん細胞に発現)のイベントを調査し、腫瘍内不均一性と無再発生存の関連を評価するために、327の腫瘍領域のシーケンシングを行い解析した。 腫瘍内不均一性については、変異(mutation、一塩基置換/ジヌクレオチド塩基置換、小挿入・欠失)または体細胞性コピー数変化(somatic copy-number alteration、染色体セグメントの獲得または喪失を反映)の評価を行った。コピー数不均一性の増加で再発・死亡リスクが上昇 対象の内訳は、男性が62例、女性が38例で、喫煙者が40例、元喫煙者が48例、非喫煙者が12例であり、組織型は腺がんが61例、扁平上皮がんが32例、その他が7例であった。 変異、体細胞性コピー数変化の双方で、広範な腫瘍内不均一性が観察され、サブクローンとして同定された体細胞変異の中央値は30%(範囲:0.5~93)、サブクローンとして同定された体細胞性コピー数変化の中央値は48%(範囲:0.3~88)であった。これは、腫瘍の発育過程で、変異および染色体レベルでのゲノム不安定性が進行していることを示唆する。 EGFR、MET、BRAF、TP53遺伝子のドライバー変異は、ゲノム重複(genome duplication)の発現前も、ほぼ常にクローン性であり、発がんへの関与が示唆された。一方、進化の後期に発現する不均一性ドライバー変化が腫瘍の75%以上に認められ、この変化はPIK3CA遺伝子やNF1遺伝子のほか、クロマチン修飾やDNA損傷応答・修復に関与する遺伝子に一般的にみられた。 ゲノム倍化(genome doubling)および進行する動的染色体不安定性は、腫瘍内不均一性と関連し、結果としてCDK4、FOXA1、BCL11A遺伝子の増幅を含む体細胞性コピー数のドライバー変化の平行進化(parallel evolution)が認められた。 また、変異の割合の増加は再発および死亡のリスク上昇と関連しなかったが、コピー数不均一性が増加すると再発および死亡のリスクが有意に上昇し(ハザード比[HR]:4.9、p=4.4×10-4)、多変量解析を行っても有意な差が保持されていた(HR:3.70、p=0.01)。 著者は、「現在進められている単一の遺伝子変異を標的とする取り組みに加え、同時に多数の遺伝子のコピー数を変化させる可能性のある染色体不安定性をよりよく理解する必要があり、このプロセスを抑制する治療は、無再発生存の低下を促進する不均一性や、腫瘍の進化を防止する可能性がある」としている。

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高感度心筋トロポニンT、非心臓手術後の死亡と関連/JAMA

 非心臓手術施行例では、術後3日間の高感度心筋トロポニンT(hsTnT)のピーク値が30日死亡リスクと関連することが、カナダ・マックマスター大学のP.J.Devereaux氏らが行ったVISION試験で示された。心筋虚血の臨床所見がみられない場合でも、hsTnT値上昇は30日死亡と関連したという。研究の成果は、JAMA誌2017年4月25日号に掲載された。非心臓手術後心筋障害(myocardial injury after noncardiac surgery:MINS)は、術後30日以内に発症した心筋虚血に起因する心筋障害と定義され、死亡との独立の関連が確認されている。非高感度心筋トロポニンTアッセイに基づくMINSの診断基準が確立されているが、米国食品医薬品局(FDA)は最近、hsTnTの使用を承認し、世界的に多くの病院でhsTnTアッセイが用いられている。13ヵ国の2万例以上を対象とする前向きコホート試験 本研究は、非心臓手術時の周術期hsTnT値と、術後30日死亡および心筋障害との関連を検討する前向きコホート試験であり、13ヵ国23施設の参加の下、2008年10月に開始され2013年12月にフォローアップを終了した(Roche Diagnostics社など60件以上の助成を受けた)。 年齢45歳以上、全身または局所麻酔下に非心臓手術を受け、術後1晩以上入院した患者2万1,842例が対象となった。術後6~12時間にhsTnT値を測定し、1日1回、3日間の測定が行われた。 修正Mazumdarアプローチ(hsTnT値の閾値を探索する反復的プロセス)を用いて、独立して30日死亡と関連し、補正ハザード比(HR)≧3.0、30日死亡率≧3%を満たす、予後予測に重要な術後hsTnTの閾値の最低値を確定した。 また、MINSの診断基準を明らかにするために、診断には術後hsTnT値上昇とともに、30日死亡に関連する心筋虚血の臨床所見(虚血性症状または心電図所見)が必要かを確定する回帰分析を行った。hsTnT値≧20ng/L、絶対値≧5ng/L上昇で死亡リスク増大 対象の平均年齢は63.1(SD 10.7)歳、49.1%が女性であった。術後30日以内に266例(1.2%、95%信頼区間[CI]:1.1~1.4)が死亡した。 多変量解析では、参照群(ピークhsTnT値<5ng/L)と比較して、術後ピークhsTnT値20~<65ng/L、同65~<1,000ng/L、同≧1,000ng/Lの群の30日死亡率は、それぞれ3.0%(123/4,049例、95%CI:2.6~3.6%)、9.1%(102/1,118例、95%CI:7.6~11.0)、29.6%(16/54例、95%CI:19.1~42.8)であり、補正後HRは23.63(95%CI:10.32~54.09)、70.34(95%CI:30.60~161.71)、227.01(95%CI:87.35~589.92)と、ピーク値が上昇するほど死亡リスクが高くなった。 hsTnT値の変化の絶対値≧5ng/Lの上昇は、30日死亡リスクの増大と関連が認められた(補正HR:4.69、95%CI:3.52~6.25)。また、虚血の臨床所見のない場合でも、術後hsTnT値上昇(術後ピークhsTnT値20~<65ng/Lの群のうち絶対値で≧5ng/L上昇した例および≧65ng/L群)は30日死亡と関連した(補正後HR:3.20、95%CI:2.37~4.32)。MINSを発症した3,904例のうち、3,633例(93.1%、95%CI:92.2~93.8)には虚血性症状がみられなかった。 著者は、「術後ピークhsTnT値≧20ng/LおよびhsTnT値の絶対値で≧5ng/Lの上昇が、30日死亡リスクの上昇と関連した」とまとめ、「これらの知見に基づき、MINSの診断基準は、虚血の臨床所見を要さない心筋虚血(非虚血性の病因のエビデンスはない)の結果と判定される術後hsTnT値の上昇であり、MINSは重大な心血管合併症リスクの増加と関連した」としている。

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アプレミラスト、156週以上投与の安全性を確認

 中等症~重症の尋常性乾癬および関節症性乾癬に対する経口PDE4阻害薬アプレミラスト(商品名:オテズラ)は、156週以上の長期投与においても安全性プロファイルは良好であり、忍容性も概して良好であることが示された。米国・Bakersfield DermatologyのJeffrey Crowley氏らが、アプレミラストの有効性および安全性を検証する海外第III相無作為化比較試験のESTEEM-1および2のプール解析を行い明らかにした。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2017年4月14日号掲載の報告。 研究グループは、アプレミラストのESTEEM-1および2の長期継続試験から、0~156週以上の投与における安全性について解析した。 解析対象は、アプレミラスト30mg1日2回を0~156週以上投与の1,184例であった(曝露量1,902.2患者年)。 主な結果は以下のとおり。・0~52週における発現率5%以上の主な有害事象は、下痢、悪心、上気道感染症、鼻咽腔炎、緊張性頭痛および頭痛であった。・0~156週以上において、新しい有害事象(発現率5%以上)は報告されなかった。・有害事象、重篤な有害事象、および有害事象による投与中止の頻度は、長期投与で増加しなかった。・0~156週以上において、0~52週と比較し、主要心イベント(曝露期間で調整した発現率[EAIR]:0.5/100患者年)、悪性腫瘍(EAIR:1.2/100患者年)、うつ病(EAIR:1.8/100患者年)、および自殺企図(EAIR:0.1/100患者年)の増加は認められなかった。・重篤な日和見感染、結核の再活性化または臨床的に意味がある臨床検査異常は報告されなかった。・本試験は脱落率が高かったが(156週以上投与された患者1,184例中249例[21%])、ほとんどは安全性の問題とは関連がなかった。

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1型糖尿病における強化インスリン療法:頻回注射法と持続皮下インスリン注入法の比較(解説:小川 大輔 氏)-677

強化インスリン療法 インスリン分泌には、1日を通して分泌される「基礎分泌」と、食べ物を食べた時に分泌される「追加分泌」がある。1型糖尿病のインスリン治療は、基礎分泌と追加分泌をインスリン製剤で補う「強化インスリン療法」が基本となる。 強化インスリン療法には主に2つの方法、ペン型の注入器でインスリン製剤を皮下に注射する「頻回注射法」と、インスリンポンプという機械でインスリンを注入する「持続皮下インスリン注入法」がある。頻回注射法と持続皮下インスリン注入法 頻回注射法は2種類のインスリン製剤を用いて、通常は基礎分泌を補うために持効型インスリンを1日1~2回注射し、追加分泌を補うために超速効型インスリンを1日3回各食事の直前に注射する。 持続皮下インスリン注入法は超速効型インスリン製剤をインスリンポンプにセットし、あらかじめ設定した速度でインスリンを皮下へ持続的に注入することによって基礎分泌を補う。また、ポンプのボタン操作で食事の前にインスリンを追加で注入し追加分泌を補う。 頻回注射法は手技が簡便であるが、1日4~5回皮下注射を行う必要がある。一方、持続皮下インスリン注入法は機械の操作がやや難しいが、皮膚に留置するカニューレの交換は2~3日に1回のため穿刺の回数は少なくて済む。1型糖尿病の治療:頻回注射法と持続皮下インスリン注入法の比較 1型糖尿病の治療では、低血糖をできるだけ回避しながら血糖コントロールを良好に保つことが求められる。強化インスリン療法には上述の2種類の方法があり、それぞれ長所と短所がある。これまでに持続皮下インスリン注入法は頻回注射法と比較し、血糖コントロールをより改善する、あるいは重症低血糖の頻度が低下するという報告が散見されるが、いずれも症例数が少なく、期間も短いため明確な結論は得られていない。 今回のREPOSE試験では、成人の1型糖尿病267症例を対象に、持続皮下インスリン注入法群と頻回注射法群の2群に割り付けてHbA1cの低下や重症低血糖の頻度を2年間にわたり観察した。また両群とも割り付ける前にインスリン治療に関する教育が行われた。結果であるが、HbA1cレベルは持続皮下インスリン注入法群でより低下する傾向がみられたが両群間で有意差はなかった。重症低血糖の頻度は両群とも低下したが、両群間で有意差は認めなかった。また心理社会的指標は治療に対する満足感やQOLに関する一部の項目で持続皮下インスリン注入法のほうが有意に改善したが、両群間で有意差はなかった。 持続皮下インスリン注入法群が頻回注射法群よりも、血糖コントロールが有意に改善しなかった理由は不明である。1つの可能性として、持続皮下インスリン注入法および頻回注射法への好みがない患者を2群に振り分けており、持続皮下インスリン注入法群でインスリンポンプを使用するモチベーションがあまりなかったのかもしれない。今回の研究では、両群とも血糖コントロールは改善したもののガイドラインで推奨されているレベルには到達しておらず、コントロール不良の成人1型糖尿病に対して持続皮下インスリン注入法を積極的に推奨することを支持する結果は得られなかった。

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新型タバコの先に卒煙はない!? 

禁煙への第一歩にはならない!?新型タバコの泥沼 流行の新型タバコ。使用するには4,000円~10,000円の初期投資(本体購入)が必要です。 中身のカートリッジの値段は、普通のタバコと同程度~やや高めです(420~460円程度)。つまり…タバコを吸い続ける限り、本体価格を回収することはできません!新型タバコは「やめるきっかけ」の第一歩にはならないのです!社会医療法人敬愛会 ちばなクリニックCopyright © 2017 CareNet, Inc. All rights reserved.清水 隆裕氏

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突然やってくる!? 外国人患者さん対応エピソード集 第4回

第4回 外国人受け入れ機関認証取得で思わぬメリットも国際化が進む中で、医療機関に求められている外国人患者受け入れ体制の整備。その体制を評価する「外国人患者受入れ医療機関認証制度(JMIP・ジェイミップ)」とはどのような制度なのでしょうか。また、認証を受けた医療機関ではどのようなメリットを得られたのか、JMIP認証を行う一般財団法人日本医療教育財団の石井氏に伺いました。対談相手一般財団法人 日本医療教育財団 認証事業課 課長 石井 雅典 氏澤田:まずはJMIPとはどのような制度か、教えてください。石井:JMIPは、国内の医療機関の外国人患者受け入れ体制を調査し、一定の基準を満たす医療機関に認証を与える制度です。弊団体には、一定の研修を通じて調査に必要な知識・技能を習得した認定調査員(サーベイヤー)が70名ほどおり、医療機関の審査を行っています。サーベイヤーの応募資格としては、医師や看護師など、医療機関での勤務経験があることが条件の1つとなっています。澤田:現在JMIP認証を取得している医療機関は全国にどれくらいあるのですか?石井:2017年4月時点で、23医療機関が認証されています。2012年から受審を開始し、初年度は3件と初動はゆっくりでしたが、2016年度より厚労省の外国人患者受け入れ体制整備のための補助金制度が始まったことなどにより、昨今、受審を申し込む医療機関が増加してきています。澤田:国の補助金制度は後押しになりますね。JMIP審査における評価項目はどのようなものでしょうか?石井:評価項目の内容には大きく分けて3つのポイントがあります。まず1つ目は、院内の各部署に外国人患者受け入れ対応マニュアルが整備されていることです。受付・会計、各診療科などにおける外国人患者への対応方法が、どのスタッフが見ても理解できるようにわかりやすく説明してあることを確認します。2つ目は、問診票や検査説明、同意書などの院内文書が外国語に対応していることです。澤田:対応言語に関する基準はあるのでしょうか?石井:言語については英語を必須としています。プラスアルファで、地域の特性や病院の特性に応じて必要と考えられる言語に対応していることが望ましいです。3つ目は、院内表示の外国語対応です。すべては対応が難しくても、とくに院内の主要な場所や、放射線管理区域、避難経路図といった安全面に関わる表示については外国語対応を求めます。認証取得で、医療現場で実際にみられたメリットとは?澤田:実際にJMIPを取得した医療機関に、院内でどのような変化が表れていますか。石井:まずは正式なマニュアルが完成することで、受け入れが実際に円滑になったことです。JMIP認証医療機関には、国際部のような外国人患者受け入れを担当する部署がもともとある病院も少なくありませんが、担当部署があるとそこばかりに頼ってしまい、知識やスキルが部署依存、もしくは属人的になりがちです。澤田:マニュアル化により院内全体で、どのスタッフでも対応できるようになるのですね。石井:そうです。またそれがすべての患者さんへの対応を向上させることにつながるという点もみえてきました。インフォームド・コンセントに関わる文書確認のプロセス改善や、宗教や慣習へ多様な対応ができるようになること、また院内表示が整備されることは、日本人患者さんにとっても助かる利点だったのです。澤田:なるほど。最後に、今後JMIPの認証取得を検討している医療機関の皆さんにメッセージがあればお願いします。石井:JMIP認証は、今後増加する外国人患者さんを受け入れる体制の整備のみならず、外国人患者さんに関する何らかのトラブルが発生した時に、準備があっても起こったやむを得ない事態だったことを証明できる自己防衛の手段にもなりうると思います。ぜひ病院全体の体制整備に活用いただければと思います。澤田:うまく活用すれば、外国人患者さんだけでなく、すべての患者さんにとってメリットがあるのですね。ありがとうございました。<本事例からの学び>受け入れ体制整備は、外国人患者さんだけでなく、すべての患者さんの利益につながる

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冠動脈カルシウムが認知症に関連

 米国の疫学研究であるMESA(Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis)で、ベースライン時の冠動脈カルシウム(CAC)スコアが高いと、血管性危険因子、アポリポ蛋白E(APOE)-ε4、脳卒中発症に関係なく認知症リスクが有意に高かったことを、滋賀医科大学の藤吉 朗氏らが報告した。この結果は、血管損傷が認知症発症に関与するという仮説と一致する。Circulation: Cardiovascular Imaging誌2017年5月号に掲載。 著者らは、ベースライン時(2000~02年)に45~84歳で心血管疾患および著しい認知障害のなかった6,293人を調査した。認知症の同定には、入院および死亡証明書の「疾病および関連保健問題の国際統計分類」コードを用いた。また、Coxモデルを用いて、CAC分類またはlog2(CAC+1)の1SD当たりのハザード比を、一時的な脳卒中/心血管疾患を除外する/しないの両方において、血管性危険因子、APOE-ε4を調整して算出した。 主な結果は以下のとおり。・追跡期間中央値12.2年の間に271例が認知症を発症した。・ベースライン時のCACと認知症リスクの間に段階的関連性が認められた。・認知症リスクは、CACがない場合と比べ、CACスコア1~400で23%、401~1,000で35%、1,001以上で71%増加した(傾向のp=0.026)。・log2(CAC+1)が1SD高いと、認知症リスクが24%(95%信頼区間:8~41%、p=0.002)増加した。・この関連は、一時的な脳卒中/心血管疾患で部分的に説明されたが、イベント除外後も、ベースライン時の年齢に関係なく有意に関連していた。

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職業性ストレス対策、自身の気質認識がポイント:大阪市立大

 就労者の不眠症は、QOLを低下させ、健康管理費の経済的負担やワークパフォーマンスの損失を引き起こす。これまでの研究では、職業性ストレスと不眠症との関連は報告されていたが、労働安全衛生研究における気質には、あまり注目されていなかった。大阪市立大学の出口 裕彦氏らは、気質、職業性ストレス、不眠症との関連について検討を行った。PLOS ONE誌2017年4月13日号の報告。 対象は、日中勤務の日本の地方公務員133例。気質の評価には、Temperament Evaluation of Memphis, Pisa, Paris, and San Diego-Auto questionnaire(TEMPS-A)を用いた。職業性ストレスの評価には、Generic Job Stress Questionnaire(GJSQ)を用いた。不眠症の評価には、アテネ不眠尺度(AIS)を用いた。ステップワイズ多変量ロジスティック回帰分析を行った。主な結果は以下のとおり。・ステップワイズ多変量ロジスティック回帰分析において、「役割葛藤」(OR:5.29、95%CI:1.61~17.32)と不安気質スコア(OR:1.33、95%CI:1.19~1.49)により細分化された高ストレスグループは、不眠症の有症と関連していた(他の要因を除外し調整されたモデルを使用)。・調査の限界は、本研究はサンプルサイズが小さく、日本の地方公務員のみが対象であった点である。 著者らは「本検討により、就労者の不安気質、役割葛藤と不眠症との関連を明らかにした。自分自身の不安気質を認識することは、自己洞察につながる。不安気質の認識と、上司や同僚による役割葛藤の軽減が、職場における就労者の不眠症有症率を低下させるであろう」としている。関連医療ニュース 不眠症になりやすい食事の傾向 仕事のストレスが大きいほど、うつ病発症リスクは高い:獨協医科大学 認知症になりやすい職業は

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便潜血陽性、大腸内視鏡検査はいつまでにすべきか/JAMA

 免疫学的便潜血検査(FIT)陽性患者に対するフォローアップ大腸内視鏡検査の実施時期を明らかにする検討が、米国・カイザーパーマネンテ北カリフォルニアの研究部門のDouglas A. Corley氏らにより行われた。その結果、8~30日に実施群と比べて10ヵ月以降実施群は、大腸がんリスクが有意に高く、診断時に進行大腸がん(Stage III、IV)であるケースが有意に多いことが示された。FITは大腸がんスクリーニングで用いられる一般的な検査法で、陽性の場合は大腸内視鏡検査のフォローアップを受けることが必要とされている。しかしフォローアップ実施までの期間にはばらつきがあり、そのことが腫瘍の進行と結び付いている可能性が示唆されていた。JAMA誌2017年4月25日号掲載の報告。50~75歳の7万124例の実施時期と大腸がんリスクとの関連を評価 研究グループは、FIT陽性後の大腸内視鏡検査までの期間(日数)を評価し、同期間と大腸がんリスクとの関連、および診断時のステージ進行との関連を評価した。 カイザーパーマネンテ北カリフォルニアおよび南カリフォルニアの加入者を対象に後ろ向きコホート試験を実施(2010年1月1日~2014年12月31日)。被験者は、大腸がんスクリーニング適格、FIT陽性でフォローアップ大腸内視鏡検査を受けた患者50~75歳の7万124例であった。 主要評価項目は、全大腸がんリスク、および進行大腸がん(Stage IIIおよびIVと定義)リスクで、オッズ比(OR)および95%信頼区間(CI)を、患者の人口動態学的特性とベースライン時のリスク因子で補正を行い算出して評価した。大腸がんリスク、10~12ヵ月後実施群1.48倍、12ヵ月後以降実施群2.25倍 対象被験者7万124例は、年齢中央値61歳(IQR:55~67)、男性が52.7%であった。このうち、全大腸がんを有したケースは2,191例、進行大腸がんは601例で認められた。 全大腸がんリスクについて、フォローアップ大腸内視鏡検査を8~30日の間に実施した群(2万7,176例)と比較して、2ヵ月後実施群(2万4,644例)、3ヵ月後実施群(8,666例)、4~6ヵ月後実施群(5,251例)、7~9ヵ月後実施群(1,335例)はいずれも有意な差は認められなかった。1,000患者当たりの症例数は、8~30日群30例に対し、2ヵ月後群28例、3ヵ月後群31例、4~6ヵ月後群31例、7~9ヵ月後群43例であった。 また、進行大腸がんリスクについても有意差はみられなかった。1,000患者当たりの症例数は、8~30日群8例に対し、2ヵ月後群7例、3ヵ月後群7例、4~6ヵ月後群9例、7~9ヵ月後群13例であった。 しかし、10~12ヵ月後実施群(748例)は、全大腸がんリスク(1,000患者当たりの症例数49例)、進行大腸がんリスク(同19例)ともに有意に高かった。全大腸がんリスクのORは1.48(95%CI:1.05~2.08)、進行大腸がんリスクのORは1.97(95%CI:1.14~3.42)であった。また、12ヵ月超実施群(747例)では、さらなるリスクの上昇が認められた。全大腸がんリスクは1,000患者当たり症例数が76例、ORは2.25(95%CI:1.89~2.68)であり、進行大腸がんは同31例、ORは3.22(95%CI:2.44~4.25)であった。 なお、結果について著者は、「さらなる研究を重ね、今回示された関連は因果関係があるのかを調べることが必要である」と述べている。

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オピオイド依存、代替維持療法で全死亡リスク減/BMJ

 オピオイド依存症患者に対する、メサドン(商品名:メサペイン)やブプレノルフィン(商品名:レペタン)を用いた代替維持療法は、全死因死亡および過剰摂取死亡のリスクを大きく低下させる。スペイン・国立疫学センターのLuis Sordo氏らが、コホート研究を対象にしたシステマティックレビューとメタ解析により明らかにした。検討では、メサドンの治療導入期と治療中止直後は、死亡リスクが高いことも明らかにされた。著者は、「こうしたリスクを減らすためには、公衆衛生と臨床戦略の両輪で対処する必要がある」と述べたうえで、「今回の所見は重要であると思われるが、さらなる検討で、死亡リスクとオピオイド代替療法の比較ならびにそれぞれの治療期との比較における潜在的交絡や選択的バイアスを明瞭にすることが求められる」とまとめている。BMJ誌2017年4月26日号で発表された。19コホートを包含したメタ解析で検討 検討は、2016年9月時点でMedline、Embase、PsycINFO、LILACSを検索して行われた。適格とした試験は、オピオイド依存症患者が参加する前向きまたは後ろ向きコホート試験で、メサドンもしくはブプレノルフィンを用いたオピオイド代替療法の開始・中止後の追跡調査期間中の全死因死亡または過剰摂取死亡について報告していた試験とした。 2人のレビュワーがそれぞれデータを抽出し、試験の質を評価。治療中・治療中止後の死亡率は、メサドン群とブプレノルフィン群を統合して算出し、多変量ランダム効果メタ解析にて評価した。 結果、解析には適格基準を満たした19コホートが包含された。メサドン治療群は12万2,885例(治療期間1.3~13.9年)、ブプレノルフィン治療群は1万5,831例(1.1~4.5年)であった。死亡リスクは代替療法で低下するが、メサドン開始4週間は高い プール全死因死亡率は、メサドン治療中・中止後(解析包含コホート16件)よりも、ブプレノルフィン治療中・中止後(同3件)のほうが低かった。 同死亡率は1,000人年当たり、メサドン治療中11.3、同中止後36.1(補正前中止後/治療中の発生率比:3.20、95%信頼区間[CI]:2.65~3.86)、ブプレノルフィン治療中4.3、同中止後9.5(2.20、1.34~3.61)であった。 一方プール傾向分析で、メサドン治療中の全死因死亡率は、開始当初4週間で激減すること、治療中止後2週間以降は漸減することが示された。ブプレノルフィン治療に関しては、治療中・中止後ともに増減は示されなかった。 過剰摂取死亡率についても同様の傾向がみられた(解析包含コホート:メサドン11件、ブプレノルフィン1件)。1,000人年当たりの死亡発生は、メサドン治療中2.6、中止後12.7(補正前中止後/治療中の発生率比:4.80、95%CI:2.90~7.96)、ブプレノルフィン治療中1.4、中止後4.6であった。

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