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左冠動脈主幹部病変、エベロリムス溶出ステント vs.CABG/NEJM

 左冠動脈主幹部病変の治療について、SYNTAXスコアが低~中スコアの患者ではエベロリムス溶出ステント留置を伴う冠動脈インターベンション(PCI)が、冠動脈バイパス術(CABG)に対し非劣性であることが、米国・コロンビア大学のGregg W Stone氏らが行った大規模無作為化試験「EXCEL」の3年追跡評価の結果、示された。閉塞性の左冠動脈主幹部病変に対しては通常、CABGが行われるが、先行の無作為化試験で、選択的な患者でPCI/薬剤溶出ステント留置が、CABGに代わりうる可能性が示唆されていた。NEJM誌オンライン版2016年10月31日号掲載の報告より。SYNTAX低中スコア1,905例を対象に検討 EXCEL試験は国際非盲検多施設共同無作為化試験で、2010年9月29日~2014年3月6日に17ヵ国126施設で、左冠動脈主幹部病変を有し、解剖学的に病変の複雑性は低~中程度(各試験施設の評価でSYNTAXスコア[最低スコアが0で高値になるほど〈上限値なし〉複雑病変であることを示す]が32未満である者)の試験適格患者1,905例を集めて行われた。 被験者は、PCI/フルオロポリマーベースのエベロリムス溶出性コバルトクロムステント留置群(PCI群、948例)またはCABG群(957例)に無作為に割り付けられた。 主要エンドポイントは、3年時点の全死因死亡・脳卒中または心筋梗塞の発生率の複合であった。試験は、主要エンドポイントの非劣性マージン4.2ポイントを検証できるように進められた。 主な副次エンドポイントは、30日時点の全死因死亡・脳卒中または心筋梗塞の複合発生率、3年時点の死亡・脳卒中・心筋梗塞または虚血による血行再建術の複合発生率などであった。イベント発生率は、時間-初回イベント解析におけるKaplan-Meier推定法に基づくものであった。PCI群の非劣性が認められる 結果、3年時点で主要エンドポイントのイベント発生率は、PCI群15.4%、CABG群14.7%。両群差は0.7ポイント(97.5%信頼区間[CI]上限値:4.0ポイント、非劣性のp=0.02)で、PCI群の非劣性が示された。ハザード比は1.00(95%CI:0.79~1.26、優越性のp=0.98)であった。 副次エンドポイントのうち、30日時点の全死因死亡・脳卒中・心筋梗塞の複合発生率については、PCI群4.9%、CABG群7.9%であった(非劣性のp<0.001、優越性のp=0.008)。3年時点の死亡・脳卒中・心筋梗塞・血行再建術の複合発生率は、PCI群23.1%、CABG群19.1%であった(非劣性のp=0.01、優越性のp=0.10)。

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無作為化試験で示される「非常に大きな効果」の信頼性/BMJ

 無作為化試験で効果が非常に大きい(VLE:相対リスクが0.2以下または5以上)結果が示された場合は、その後の試験は行わなくてもよいのではないか。この疑問について、英国インペリアル・カレッジ・ロンドンのMyura Nagendran氏らが、公表されている無作為化試験データをメタ疫学的評価で調べる検討を行った。その結果、大規模試験でVLEが示される頻度は、ほぼゼロに近く、そのことからVLEは信頼性のあるマーカーとはなりえず、実質的なものでも有用なものでもないと報告している。さらに著者は、「小規模試験のVLEを解釈する場合は注意をしなければならない」と指摘している。BMJ誌2016年10月27日号掲載の報告。その後の大規模無作為化試験での結果を評価 研究グループは、Cochrane Database of Systematic Reviews(2010年issue 7)と以降の2015年issue 12までの大規模試験のデータを用いて検討を行った。包含されたのは、すべての2項(バイナリ)アウトカムのフォレストプロットが選択されており、指標として無作為化試験のVLEが名目上の統計的有意差(p<0.05)を示しているもの、その効果の検証としてその後に大規模無作為化試験(イベント・非イベント数がいずれも200例以上)が行われているもの、主要アウトカム評価がされているレビューで、サブグループ解析または感度解析ではないものとした。その後の大規模無作為化試験における効果はほぼゼロ値に近いものに 8万5,002のフォレストプロットデータを含む3,082件のレビューのうち、包含基準を満たしたのは44件(0.005%)であった。指標試験は概して小規模で、サンプル数の中央値は99例(イベント中央値14例)であった。また、バイアスリスクについて評価した試験はほとんどなかった(9/44件、20%)。 43/44例で、以降の大規模試験での相対リスクはほぼゼロに近いものであった。その後の大規模試験データで、同様の効果を統計的有意差(p<0.05)をもって見い出すことができたのは、19/44例(43%、95%信頼区間[CI]:29~58%)であった。 その後の大規模試験で同様の効果が見い出された場合でも、その追加の主要アウトカムをもってしても、その介入を使用することを決定する前に考慮が必要になると思われた。なお、指標試験の評価でp<0.001も用いられている場合は19/21例の試験で、その後の大規模試験で同様の効果が認められるとのデータが示された。

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CABG手術時のトラネキサム酸投与は、術後出血リスクを半減する(解説:許 俊鋭 氏)-608

【要約】バックグラウンド トラネキサム酸(商品名:トランサミン)は心臓手術症例の出血リスクを減少させるが、治療成績の改善につながるかどうかは不明である。一方、トラネキサム酸は血栓形成促進による心筋梗塞・脳梗塞の発症や、痙攣発作を惹起するリスクを有する可能性が懸念される。方法 2×2要因デザインによる臨床試験は、冠動脈バイパス手術(CABG)を受ける予定症例で周術期合併症のリスクがある患者をプラセボ群、およびトラネキサム酸群に無作為に割り付けて実施した。主要転帰(primary outcome)は、手術後30日以内死亡と血栓性合併症(非致死的心筋梗塞、脳卒中、肺塞栓症、腎不全、または腸梗塞)の複合結果とした。結果 同意し登録した4,662例の患者のうち、4,631例がCABG手術を受けアウトカムデータが使用可能であった。2,311例はトラネキサム酸群に、2,320例はプラセボ群に割り付けられた。 主要転帰イベントはトラネキサム酸群で386例(16.7%)、プラセボ群で420例(18.1%)に発生した(相対リスク、0.92、95%信頼区間:0.81~1.05、p=0.22)。入院中に輸血された血液製剤の総量は、トラネキサム酸群で4,331単位、プラセボ群で7,994単位であった(p<0.001)。再手術を必要とした大出血または心タンポナーデは、トラネキサム酸群で1.4%、プラセボ群で2.8%の患者に発生(p=0.001)し、痙攣発作はそれぞれ0.7%と0.1%で発生した(p=0.002、Fisher’s exact testによる)。結論 CABG症例でトラネキサム酸投与は術後出血の合併症リスクを低下させ、手術後30日以内の死亡または血栓性合併症のリスクを高めることはなかった。一方、トラネキサム酸は術後痙攣発作のリスクを高めた。 コメント トラネキサム酸投与は開心術に伴う術後の出血傾向を抑制し、再手術を必要とした大出血または心タンポナーデの合併症を半減(1.4% vs.2.8%)させるという結論がこのRCTで証明され、逆にトラネキサム酸により血栓形成促進による非致死的心筋梗塞、脳卒中、肺塞栓症、腎不全、または腸梗塞を増加させないことが証明された。今後、手術成績を向上させるうえでトラネキサム酸投与は有効である可能性が示唆された。

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日常生活で行いたいこと

【骨粗鬆症】【日常の注意事項 やりましょう】普段の生活でやった方がいいことは、何ですか●1日15分程度、腕に直射日光を当てるだけで体内でビタミンDが作られます。●女性も日焼けなどあまり気にせず、普段の生活の中で、毎日、陽に当りましょう!監修:習志野台整形外科内科 院長 宮川一郎 氏Copyright © 2016 CareNet,Inc. All rights reserved.

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うつ病患者のベンゾジアゼピン使用、ミルタザピン使用で減少:千葉大

 千葉大学の橋本 佐氏らは、うつ病エピソードの第1選択薬としてSSRIの代わりにミルタザピンを選択することで、うつ病患者のベンゾジアゼピン使用を低下させることが可能かを評価した。また、臨床的反応と血清成熟型脳由来神経栄養因子(BDNF)、前駆体proBDNFの関係を同時に調査した。Annals of general psychiatry誌2016年10月19日号の報告。 日常的な精神科診療の設定でオープンラベル無作為化比較試験を行った。うつ病外来患者77例を対象に、ランダムにミルタザピン群またはSSRI(セルトラリンまたはパロキセチン)群に割り付けた。主要アウトカムは、6、12、24週目におけるベンゾジアゼピン使用率の群間比較とした。治療反応は、ベースラインからのハミルトンうつ病評価尺度(HDRS)50%以上減少と定義した。ベースライン、6、12、24週目に血液サンプルを収集した。 主な結果は以下のとおり。・処方開始日よりベンゾジアゼピンが処方された65例の主要アウトカムを分析した。・ベンゾジアゼピン使用者は、6、12、24週目において、ミルタザピン群においてSSRI群よりも有意に低かった(6週目:21.4vs.81.8%、p<0.001、12週目:11.1vs.85.7%、p<0.001、24週目:12.5vs.81.8%、p=0.0011)。・HDRSスコアの変化においては、群間差は認められなかった。・血清proBDNFレベルは有意に減少した(χ2=8.5、df=3、p=0.036)。血清成熟型BDNFレベルは、両群の治療反応者において24週目に、一時的に有意に減少した(F=3.5、df=2.4、p=0.027)。・本研究では、うつ病エピソードに対する第1選択薬としてのミルタザピンの使用は、うつ病患者のベンゾジアゼピン使用を減少させることが実証された。関連医療ニュース 抗うつ薬治療患者に対するベンゾジアゼピン投与の安全性は:藤田保健衛生大 不適切なベンゾジアゼピン処方、どうやって検出する メラトニン使用でベンゾジアゼピンを簡単に中止できるのか

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パルボシクリブ、乳がんに国内承認申請:ファイザー

 ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:梅田一郎)は2016年10月31日、「手術不能又は再発乳」の効能・効果で、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)4/6阻害薬パルボシクリブの国内における製造販売承認を申請した。 パルボシクリブは、世界初の経口CDK4/6阻害薬であり、米国食品医薬品局(FDA)により、2013年4月にブレークスルー・セラピー(画期的治療薬)の指定を受け、2015年2月に迅速承認されている。現在の米国における適応症は、「HR+/HER2-閉経後進行または転移乳がんに対する初回内分泌療法(レトロゾールとの併用)」、「内分泌療法により疾患が進行したHR+/HER2-進行または転移乳がん(閉経の有無を問わない)に対する治療(フルベストラントとの併用)」。 日本も参加した2つの国際共同第III相試験(PALOMA-2、 PALOMA-3)、および海外/国内第II相試験の結果を取りまとめ、今回の申請に至った。 PALOMA-2試験は、ER+HER-の閉経後進行乳がん666例を対象に、初回内分泌療法としてパルボシクリブとレトロゾール併用を検討したもの。プラセボ・レトロゾール併用投与群と比較して、パルボシクリブ・レトロゾール併用投与群で有意な無増悪生存期間(PFS)の延長が認められた。PFS中央値はパルボシクリブ・レトロゾール併用投与群24.8ヵ月、プラセボ・レトロゾール併用投与群14.5ヵ月であった。 PALOMA-3試験は、内分泌療法を受け疾患進行を認めたHR+/HER2-進行乳がん(閉経の有無を問わない)521例を対象に、パルボシクリブとフルベストラント併用を検討したもの。プラセボ・フルベストラント併用投与群と比較して、パルボシクリブ・フルベストラント併用投与群において有意な無増悪生存期間(PFS)の延長が認められ、中間解析の結果、試験は有効中止となった。PFS中央値はパルボシクリブ・フルベストラント併用投与群9.2ヵ月、プラセボ・フルベストラント併用投与群で3.8ヵ月であった。ファイザー株式会社のプレスリリースはこちら

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毛孔性紅色粃糠疹の発症にCARD14遺伝子変異が関与

 毛孔性紅色粃糠疹(PRP)は炎症性角化症の1つであるが、発症機序はわかっていない。名古屋大学医学部皮膚科助教の武市 拓也氏らは、CARD14遺伝子に着目して研究を行い、PRP V型(家族性および散発性)はCARD14遺伝子変異に起因している可能性があることを突き止めた。JAMA Dermatology誌オンライン版2016年10月19日号掲載の報告。 研究グループは、PRP患者のCARD14遺伝子変異保有率を調べ、どのようなPRPサブタイプ(病型)がCARD14遺伝子変異と関連があるのかを明らかにする目的で、全国からさまざまな病型のPRP患者22例(男性12例、女性10例、平均年齢26歳)を集積した。 全例で、ゲノムDNAにおけるCARD14の全コード領域の配列を解析し、各変異の病原性をいくつかの計算による予測によって評価するとともに、臨床的特徴を詳細に分析した。 主な結果は以下のとおり。・PRP V型の3例全例で、CARD14遺伝子変異を同定した。・そのうち1つは以前報告されていた変異(p.Gly117Ser)であったが、2つは新規変異(p.Cys127Ser、p.Gln136Leu)で、他の病型には認められなかった。・同定されたすべての変異が、これまでに報告されていたCARD14の病原性ドメイン近傍にあった。・コンピュータによる解析の結果、3つの変異はすべて病原性と機能的に関連していることが示唆された。・PRP V型の3例全例が、典型的特徴に加え、特徴的な斑状の褐色色素沈着が認められた。・PRP I型1例およびIV型1例は、CARD14のまれな遺伝子変異を有していた。

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侮ってはいけない糖尿病網膜症とそのリスク

 糖尿病を発症した患者は、血糖コントロールや食事制限には意識的に取り組むが、網膜症のリスクがあることにはどれだけ自覚的だろうか。今月2日、都内で「糖尿病網膜症をとりまく日本の患者・医療の実態」と題したプレスセミナーが開かれた(主催:バイエル薬品株式会社)。14日は世界糖尿病デーであり、制定から10周年となる今年のテーマは“Eyes on Diabetes(糖尿病を見る眼)”。網膜症をはじめとする眼合併症のスクリーニング検査の重要性について、世界的に啓発が行われている中、セミナーに登壇した川崎 良氏(山形大学大学院医学系研究科 公衆衛生学講座准教授)は、「糖尿病治療に当たる医師と眼科医の速やかかつ継続的な連携が、糖尿病網膜症の早期発見と治療には重要だ」と強調した。DRへの分かれ道、HbA1c7.0%以上で高リスク 糖尿病網膜症(Diabetic Retinopathy:DR)は、腎症や神経障害とともに糖尿病が誘引する細小血管の三大合併症の1つで、国内における視覚障害者認定の原因疾患の第2位であり、中高年層に限定するとDRが最も多い原因疾患である。川崎氏によると、DRは自覚症状なく進行しやすいのが特徴であり、糖尿病発症から数年経過して、視覚に歪みやみえない部分が現れたり、急激な視力低下が確認されたりするころには、かなり進行した段階である場合が多いという。 糖尿病患者が必ずしも網膜症を併発するわけではないが、糖尿病患者のうち3割強が何らかの網膜症を発症していると考えられ、その発症率とリスクは侮れない。では、DRを発症しやすいのはどんな患者だろうか。川崎氏によると、糖尿病歴が長く、血糖値や血圧のコントロールが不良なケースでDRを発症しやすく、なかでもHbA1cが7.0%以上になると発症リスクが高まるだけでなく、のちに重症化(増殖糖尿病網膜症などに進行)しやすくなるのだという。糖尿病治療イコールDR治療ではない 糖尿病患者にとって、HbA1cや血糖値のコントロールは当たり前だろう。しかし、その管理が網膜症予防と密接に関係するという認識は、どれほど浸透しているのだろうか。 セミナーでは、先般IDF(国際糖尿病連合)など、3つの国際機関が協力して世界41ヵ国で行った糖尿病に伴う眼疾患に関する調査(DRバロメータープロジェクト)の、日本における調査結果も紹介された。それによると、日本国内の糖尿病患者(n=77)を対象に糖尿病合併症として認知している項目を尋ねたところ、「失明・視力障害」を挙げた人は82%に上り、「下肢潰瘍」や「腎疾患」などを抑えて最も多かった。一方で、「過去1年以内に眼科検診を受診」したかどうかを尋ねたところ、受診していた人は51%にとどまっていたことが明らかになった。眼疾患のリスクを大多数が認識しつつも、なぜ半数が受診に結び付いていないのか。同調査で、その主な理由として挙がったのは、「受診時の待ち時間の長さ」(34.3%)や「高額な検査費用」(31.3%)である。 初診料や受診時間を理由に、複数科の受診を敬遠する患者は少なくない。しかし、当然ながら糖尿病治療をいくら行っても、DRを治療したことにはならない。川崎氏は、「DRが進行すればその症状は不可逆的であり、糖尿病治療とは切り離して眼科治療を受けなければならないという認識を持ってもらうために、患者に必要な情報提供は、糖尿病治療に当たる医療者が責任を持って担わなければならない」と述べた。

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クランベリーカプセルは尿路感染症予防に有効か/JAMA

 介護施設に入所している高齢女性において、1年間にわたりクランベリーカプセルを投与したが、プラセボと比較して細菌尿+膿尿の件数に有意差は認められなかった。米国・エール大学医学大学院のManisha Juthani-Mehta氏らが、クランベリーカプセル内服の細菌尿+膿尿に対する有効性を評価する目的で行った無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験の結果、報告した。細菌尿+膿尿は介護施設の高齢女性に多く、クランベリーカプセルはこうした尿路感染症(UTI)に対する非抗菌的な予防法として知られているが、その根拠には議論の余地があった。JAMA誌2016年11月8日号掲載の報告。185例に1年間投与、細菌尿+膿尿の頻度をプラセボと比較 研究グループは、2012年8月24日~2015年10月26日に、コネチカット州ニューヘイブンの50マイル(80km)圏内にある介護施設21施設において、長期入所中の65歳以上の女性185例(ベースライン時での細菌尿+膿尿の有無は問わない)を、治療群とプラセボ群に無作為割り付けし比較した。 治療群(92例)は、1カプセル当たり活性成分プロアントシアニジン36mgを含むクランベリーカプセル2個(合計72mg、クランベリージュース20オンスに相当)を、プラセボ群(93例)はプラセボ2個を1日1回内服した。 主要評価項目は、細菌尿(1~2種類の微生物が尿培養で105コロニー形成単位[CFU]/mL以上)+膿尿(尿中白血球陽性)とし、2ヵ月ごとに1年間評価した。副次評価項目は、症候性UTI、全死因死亡数、総入院数、多剤耐性菌(MRSA、VRE、多剤耐性グラム陰性桿菌)の分離数、UTI疑いに対する抗菌薬使用、すべての抗菌薬使用とした。 無作為化された185例(平均年齢86.4歳[SD 8.2]、白人90.3%、ベースラインで細菌尿+膿尿あり31.4%)のうち、147例が試験を完遂し、服薬アドヒアランスは80.1%であった。細菌尿+膿尿の頻度は両群で有意差を認めず 未調整前の解析において、計6回の尿検査で得られた全検体における細菌尿+膿尿の割合は、治療群25.5%(95%信頼区間[CI]:18.6~33.9)、プラセボ群29.5%(同:22.2~37.9)であった。一般化推定方式モデルによる補正後の解析では、両群間に有意差は認められなかった(それぞれ29.1% vs.29.0%、オッズ比[OR]:1.01、95%CI:0.61~1.66、p=0.98)。 症候性UTI発症数(治療群10件 vs.プラセボ群12件)、死亡率(それぞれ17例 vs.16例、100人年当たり20.4例 vs.19.1例、死亡率比[RR]:1.07、95%CI:0.54~2.12)、入院数(33件 vs.50件、100人年当たり39.7件 vs.59.6件、RR:0.67、95%CI:0.32~1.40)、多剤耐性グラム陰性桿菌関連細菌尿(9件 vs.24件、100人年当たり10.8件 vs.28.6件、RR:0.38、95%CI:0.10~1.46)、UTI疑いに対する抗菌薬使用(抗菌薬使用日数692 vs.909日、8.3 vs.10.8日/人年、RR:0.77、95%CI:0.44~1.33)、およびすべての抗菌薬使用(抗菌薬使用日数1,415 vs.1,883日、17.0 vs.22.4日/人年、RR:0.76、95%CI:0.46~1.25)で、有意差は確認されなかった。 著者は研究の限界として、試験登録時の細菌尿+膿尿の有無を制限していなかったことなどを挙げている。

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脳梗塞の血栓除去術、全身麻酔 vs.意識下鎮静法/JAMA

 前方循環系の急性虚血性脳卒中患者に対する血栓除去術において、意識下鎮静法は全身麻酔と比較し24時間後の神経学的状態を改善しない。ドイツ・ハイデルベルク大学病院のSilvia Schonenberger氏らが単施設で行った、無作為化非盲検比較試験SIESTA(Sedation vs Intubation for Endovascular Stroke Treatment)試験で示された。急性虚血性脳卒中に対する血栓除去術中の適切な鎮静と気道の管理については、無作為化試験のエビデンスが少なく、議論の的となっていた。著者は、「今回の結果は、意識下鎮静法の使用を支持しないものであった」と結論している。JAMA誌オンライン版2016年10月26日号掲載の報告。150例対象に、血栓除去術24時間後のNIHSSスコアの変化を比較 SIESTA試験は、2014年4月~2016年2月の間にドイツのハイデルベルク大学病院で実施された、評価者盲検の無作為化並行群間非盲検比較試験(PROBE試験)である。 研究グループは、脳卒中重症度評価スケール(NIHSS)スコアが高値(>10)で、内頸動脈または中大脳動脈の閉塞を来した前方循環系の急性虚血性脳卒中患者150例(女性40%、平均年齢71.5歳、平均NIHSSスコア17点)を、血栓除去術中に挿管下全身麻酔を施行する麻酔群(73例)と、非挿管意識下鎮静法を鎮静群(77例)に無作為に割り付けた。 主要評価項目は、24時間後のNIHSSの早期神経学的改善(0~42点[点数が高いほど神経学的欠損の重症度が高い。4点差は臨床的関連ありと判断される])で、副次評価項目は、3ヵ月後の修正Rankinスケール(mRS)による機能的アウトカム(0~6点[症状なし~死亡])、死亡率、実現可能性(実際の患者動作や再開通困難によって評価)の周術期パラメーターおよび安全性(重度の高血圧または低血圧、換気または酸素化障害、術後合併症)とした。主要評価項目について有意差なし、術後合併症は多いが機能回復の点で麻酔群が優位 主要評価項目は、麻酔群(平均NIHSSスコア:入院時16.8 vs.24時間後13.6、差:-3.2[95%CI:-5.6~-0.8])と鎮静群(同:17.2 vs.13.6、-3.6[95%CI:-5.5~-1.7])で、有意差は認められなかった(平均群間差:-0.4、95%CI:-3.4~2.7、p=0.82)。 事前定義した副次評価項目の解析では、47項目中41項目で両群間に差はなかった。麻酔群では、鎮静群と比較して、実際の患者動作の頻度が少なかったが(0% vs.9.1%、差:9.1%、p=0.008)、術後合併症に関しては、麻酔群のほうが、低体温症(32.9 vs.9.1%、p<0.001)、抜管遅延(49.3 vs.6.5%、p<0.001)、肺炎(13.7 vs.3.9%、p=0.03)の頻度が高かった。一方で、麻酔群は鎮静群より機能的自立(3ヵ月後の非補正mRSスコアが0~2点)が得られた患者が多かった(37.0% vs.18.2%、p=0.01)。3ヵ月後の死亡率は、両群で有意差は認められなかった(両群ともに24.7%)。 今回の研究について著者は、単施設の試験で一般化はできず、主要評価項目の評価時期が短いことや、通常は全身麻酔が広く行われていることなどを指摘し、限定的であるとしている。

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小規模試験で効果超大のときには要注意(解説:折笠 秀樹 氏)-607

 相対リスク0.2以下(リスク低下80%以上)という超大効果をもたらした統計学的有意のランダム化比較試験のうち、その後追試として大規模試験が実施されたケース44件について、統計学的有意結論の相違が調査された。 相対リスク0.2以下で統計学的有意(p<0.05)であっても、追試として実施された大規模試験で結論が覆った(非有意となった)ケースは43%(=19/44)もあった。ほぼ半数で、結論が後に覆ったことになる。なお、元の超大効果を示したのは小規模試験、すなわち例数中央値99例、イベント数中央値14件にすぎなかった。 追試の大規模試験でも結論が変わらなかったのは57%(=25/44)あり、関節リウマチに対する生物学的製剤、急性心筋梗塞に対する硝酸薬、高血圧に対するサイアザイド系利尿薬などが含まれていた。また、追試の大規模試験でも相対リスクが同じく0.2以下と超大だったのは、16%(=4/25)しかなかった。 100例程度の小規模試験で、しかも超大効果(リスク低下80%以上)を示す臨床試験は要注意ということだ。統計学的有意でないと出版されないこともあり、出版された小規模試験は超大効果を示していることが多い。超大効果は偶然だったかもしれないし、バイアスを含み試験の質が低かった可能性も否めないだろう。だから、小規模試験は注意しないといけない。

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ママさん活用法【Dr. 中島の 新・徒然草】(144)

百四十四の段 ママさん活用法ネットを見ていると、時に面白いブログに出くわします。今回紹介するのは、40代女性の「自分の心を殺してはいけない」というブログの中の「部下が全員働くママになったら、私の残業時間が減ったという話」という記事です。ブログを書いているのは、かつて従業員100人程度の会社で経理課長をしていた女性。彼女自身は子どもがいないのですが、2人の部下は共に時短勤務のママさん。最初はどうなることかと思ったのですが、実は超効率的な職場に変身し、自分の残業まで少なくなってしまったのだそうです。医師のわれわれにも参考になる点が多いと思うので、要点を紹介させていただきます。1:子供は常に体調を崩す。そこでスマホを活用して対応しました。つまり、子供の具合が悪くなると、朝5時でも6時でもその時点で「長男、発熱中」とLINEに書き込んでもらい、仕事の調整にかかって乗り越えました。2:ママさんたちは時間の制限が厳しい。そのため常に全力で仕事をしてくれ、非常にスピードが速かったそうです。3:業務改善案が大量に来る。ママさんたちは無駄な作業をしている暇はないので、毎日のように具体的な提案がありました。4:段取りをつけるのがうまい。ママさんは、家では家事や育児など同時にやらなくてはならない。そのためか、職場でも段取りをつけるのがうまかったそうです。また課のシステムも変え、週1回の30分間の定例会議は廃止して毎朝5分の打合せ。帰り際には進捗状況の報告をもらうだけで、日報はなくなりました。そして、仕事の優先順位をつけ、それは必ず守るようにしました。経理課で重要なのは、期限までに支払処理を間に合わせることであり、それ以外は全部後回ししてもOK。保育園の面談など、変更のきくものは支払期限と重ならないように調整してもらうが、支払処理に影響がなければ遅刻・早退・お休みはすべて可。他部署からの依頼は課長がフィルターとなり、厳選する。「こういうデータが欲しい」と簡単に頼まれても、「それは何に使うのか」と担当者に尋ね、「念のため」などといういい加減な答えが返ってこようものなら、「必要になった時に依頼してくれ」と容赦なく切り捨てたそうです。といったことを半年間続けると、素晴らしい業務改善ができ、その結果、月70時間以上だった課長の残業が月10時間以下になりました。われわれの仕事も、無意識のうちに無駄な時間を使ってしまっている可能性があります。今回紹介されたママさんたちの働き方に、多くのヒントが隠されていそうですね。ということで最後に1句ママさんを 活用すれば 皆ハッピー

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アリピプラゾール補助療法、有効性と安全性は

 統合失調症治療において、他の抗精神病薬にアリピプラゾールを追加した際の有効性、安全性を評価するため、中国・広州医科大学のWei Zheng氏らは、無作為化比較試験(RCT)のメタ解析を行った。Journal of clinical psychopharmacology誌2016年12月号の報告。 システマティックサーチより、55件、4,457例が抽出された(アリピプラゾール(14.7±7.0mg/日)vs.プラセボ18件、vs.抗精神病薬37件)。 主な結果は以下のとおり。・アリピプラゾールは、精神スケールに基づいた比較介入を有意に上回った。 (1)43件(3,351例)のRCTにおける総スコアのSMD;-0.48(95%CI:-0.68~-0.28、p<0.00001、I=88%) (2)30件(2,294例)のRCTにおける陰性症状スコアのSMD:-0.61(95%CI:-0.91~-0.31、p<0.00001、I=91%) (3)13件(1,138例)のRCTにおける総合精神病理スコアの加重平均差(WMD):-4.02(95%CI:-7.23~-0.81、p=0.01、I=99%)。ただし、29件(2,223例)のRCTにおける陽性症状スコアのSMDは、-0.01(95%CI:0.26~0.25、p=0.95、I=88%)であった。・精神スケールに基づく総スコアの差は、非盲検デザインRCT31件におけるプラセボ使用よりも、抗精神病薬の使用によるものと説明できる。・アリピプラゾールは、9件のRCTにおける体重のWMDが-5.08(95%CI:-7.14~-3.02、p<0.00001、I=35%)、14件のRCTにおけるBMIのWMDが-1.78(95%CI:-2.25~-1.31、p<0.00001、I=54%)であり、比較介入を上回っていた。・BMIのメタ回帰分析では、アリピプラゾールと低BMIとの関連は、女性でより強かった。・補助的アリピプラゾールの安全性は示されたが、より良いランダム化比較試験により、有効性を実証する必要がある。関連医療ニュース 抗精神病薬誘発性高プロラクチン血症にアリピプラゾール補助療法 難治性うつ病、抗うつ薬変更とアリピプラゾール追加、どちらが有用か 本当にアリピプラゾールは代謝関連有害事象が少ないのか

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未治療の緑内障への眼圧降下治療は視野を改善するか

 未治療の緑内障患者において、眼圧降下治療の開始によって視野はどのような影響を受けるのだろうか。スウェーデン・ルンド大学のBoel Bengtsson氏らは、前向き無作為化研究を行い、眼圧降下治療を開始した緑内障患者における視野の変化に、無治療の患者との間で有意な差は観察されなかったことを報告した。著者は、「少なくとも眼圧が正常もしくは中等度上昇の緑内障患者では、眼圧降下治療の開始により視野が改善するという考えは支持されない」とまとめている。Investigative Ophthalmology & Visual Science誌2016年10月1日号掲載の報告。 研究グループは、眼圧が正常~中等度上昇の新たに緑内障と診断された患者255例を、眼圧降下治療群(129例)または無治療群(126例)に無作為割り付けした。 無作為化前および無作為化3ヵ月後に、ハンフリー自動視野測定およびゴールドマン眼圧測定を行い、視野サマリーインデックス、平均偏差(mean deviation:MD)、および光感度閾値が有意に低下した検査点でのトータル偏差(total deviation:TD[各検査点における実測された光感度閾値と年齢補正された正常値との差])の、無作為化3ヵ月後におけるベースラインからの変化を比較検討した。 主な結果は以下のとおり。・眼圧は、治療群で平均24%、無治療群で平均0.6%降下した。・MDは、両群ともわずかに悪化した。平均変化は治療群-0.15dB、無治療群-0.44dBで、両群に統計学的有意差はなかった(p=0.16)。・眼圧降下とMDの変化との間に、関連はみられなかった。・光感度閾値が有意に低下した検査点におけるTDは、わずかに低下し、平均変化は治療群-0.38dB、無治療群-0.45dBであった(p=0.88)。

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光干渉断層撮影ガイド下のPCIは有用か/Lancet

 光干渉断層撮影(Optical Coherence Tomography:OCT)ガイド下の経皮的冠動脈インターベンション(PCI)は、血管内超音波(Intravascular ultrasound:IVUS)ガイド下に対し、臨床的アウトカムは非劣性であることが示された。一方でOCTガイド下PCIは、IVUSガイド下や血管造影ガイド下に対し、いずれも優越性は認められなかった。米国・コロンビア大学のZiad A Ali氏らが、450例を対象に行った無作為化試験「ILUMIEN III: OPTIMIZE PCI」の結果、明らかにした。PCIは、血管造影単独ガイド下での実施が最も多い。IVUSは、PCI後の主要有害心血管イベント(MACE)を抑制することが示されている。OCTは、IVUSよりも画像解像度が高いが、ステント留置後の血管内径を狭めてしまう可能性が複数の試験で示されていた。Lancet誌オンライン版2016年10月30日号で発表した。8ヵ国29ヵ所で450例を対象に試験 研究グループは、2015年5月~2016年4月にかけて、8ヵ国29ヵ所の医療機関を通じ、PCI実施予定の18歳以上、450例を対象に試験を開始した。被験者適格基準は、自己冠動脈に1ヵ所以上の標的病変があり、肉眼評価による血管径は2.25~3.50mmで、長さは40mm未満だった。 被験者を無作為に3群に分け、OCT(158例)、IVUS(146例)、血管造影(146例)のそれぞれガイド下で、ステント留置術を行った。被験者は最終的には全員がOCTを受けたが、IVUS群、血管造影群の施術者にその情報は知らされなかった。 主要有効性エンドポイントは、PCI後の最小ステント面積で、安全性に関する主要評価項目は、処置に関連したMACEの発生だった。 OCTガイド下のIVUSに対する非劣性(非劣性マージン1.0mm2)、血管造影に対する優越性、IVUSに対する優越性、のそれぞれについて、階層的に検証した。最小ステント面積でアウトカムを比較 最終的にOCTデータが入手でき解析されたのは415例だった(OCT群140例[34%]、IVUS群135例[33%]、血管造影群140例[34%])。 解析の結果、最小ステント面積の最終中央値は、OCT群が5.79mm2(四分位範囲:4.54~7.34)、IVUS群が5.89mm2(同:4.67~7.80)、血管造影群が5.49 mm2(4.39~6.59)だった。 OCTガイド下PCIは、IVUSガイド下PCIに対し非劣性は示されたが(片側97.5%下限信頼区間[CI]:-0.70mm2、p=0.001)、優越性は認められなかった(p=0.42)。また、OCTガイド下PCIは、血管造影ガイド下に対しても優越性は示されなかった(p=0.12)。 処置関連MACEの発生は、OCT群が3%、IVUS群が1%、血管造影群が1%だった(OCT群 vs.IVUS群:p=0.37、OCT群vs.血管造影群:p=0.37)。

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生分解性ポリマーDES vs.耐久性ポリマーDES、1年後の結果/Lancet

 薬剤溶出ステント留置術を要す冠動脈疾患に対する、極薄型ストラット生分解性ポリマー・エベロリムス溶出ステントまたはシロリムス溶出ステントは、耐久性ポリマー・ゾタロリムス溶出ステントと比較し、術後1年後のアウトカムについて、非劣性であることが示された。オランダ・Thoraxcentrum TwenteのClemens von Birgelen氏らが行った、大規模無作為化比較試験「BIO-RESORT」の結果、明らかにした。Lancet誌オンライン版2016年10月30日号掲載の報告。1年後の心臓死・標的血管関連心筋梗塞の発生率などを比較 BIO-RESORT試験は、2012年12月21日~2015年8月24日にかけて、オランダ国内4つのクリニックにて、冠動脈疾患で薬剤溶出ステント留置術を要する18歳以上の患者3,514例を対象に行われた。除外基準は、主要エンドポイント達成前に、他の割付治療(薬物またはデバイス)を受けた場合、施術後6ヵ月以内に抗血小板薬2剤併用療法の中断が予定されている場合、割付治療薬剤や関連薬剤(抗凝固療法や抗血小板療法など)に対する既知の不耐性が認められる場合、フォローアップ治療へのアドヒアランスまたは1年未満の推定予後が不確定な場合、妊娠が明らかな場合だった。 被験者はコンピュータ無作為化にて3つの群に割り付けられ、1群には極薄型ストラット・エベロリムス溶出ステントを、2群には極薄型ストラット・シロリムス溶出ステントを3群には薄型ストラット・耐久性ポリマー・ゾタロリムス溶出ステントを、それぞれ留置した。 主要評価項目は、12ヵ月後の安全性(心臓死または標的血管関連の心筋梗塞の発症)および有効性(標的血管再建術の実施)の複合エンドポイントで、生分解性ポリマーを用いた2つの群と、耐久性ポリマー・ゾタロリムス群を比較した。非劣性マージンは3.5%だった。主要評価項目発生率、いずれの群も5% 被験者のうち、70%(2,449例)が急性冠症候群で、31%(1,073例)がST上昇型心筋梗塞の患者だった。 検討の結果、主要評価項目の発生率は、エベロリムス群が5%(55/1,172例)、シロリムス群が5%(55/1,169例)に対し、ゾタロリムス群は5%(63/1,173例)だった。ゾタロリムス溶出ステント群に対して、極薄型ストラット・生分解性ポリマーを用いたエベロリムスおよびシロリムスの両ステントの非劣性が示された(絶対リスク差:両群とも-0.7%、95%信頼区間:-2.4~1.1、非劣性のp<0.0001)。 学術研究コンソーシアム(Academic Research Consortium)の定義による確定的ステント血栓症は、エベロリムス群は4例(0.3%)、シロリムス群は4例(0.3%)、ゾタロリムス群は3例(0.3%)の発生だった(log-rank検定によるゾタロリムス群と他2つの群との比較のp=0.70)。

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「肺診療ガイドライン」の意義、上手な使い方とは

 新たな治療薬が続々と発売されている肺がん。この10年で「肺診療ガイドライン」(日本肺学会編)は記載形式や推奨方針が大きく変化してきている。2016年10月28日開催の第13回肺がん医療向上委員会において、その変遷や意義について、日本肺学会ガイドライン検討委員会 薬物療法および集学的治療小委員会 委員長である瀬戸 貴司氏(国立病院機構九州がんセンター 呼吸器腫瘍科)が講演した。肺がんの診療ガイドラインはどうあるべきか 日本では、海外と異なり、呼吸器内科医も呼吸器外科医も肺がんを診療している。そのため、診療ガイドラインは、誰がみても患者がどの位置にいるのか理解でき、がん専門医でなくても標準治療にたどり着けるものであるべきである。この方針に基づき、薬物療法については、薬物療法および集学的治療小委員会を中心に2005年からガイドラインの改定が進められ、現在、日本肺学会のホームページ上にウェブ版が掲載されている。なお、書籍版は2年ごとに出版され、2016年版は今年の日本肺学会学術集会(12月19~21日、福岡)で発売される予定である。 ガイドラインでの治療選択は樹形図で示されている。IV期非小細胞肺がんを例に挙げると、まず腫瘍側の因子である組織型(非扁平上皮がんもしくは扁平上皮がん)で分け、次に遺伝子異常で分ける。さらに、患者側の因子であるperformance status(ECOG PS)で分け、PSが1以下の場合は年齢(75歳以上もしくは75歳未満)で分ける。ウェブ版では、治療法をクリックすれば推奨グレードとエビデンスにリンクするようになっている。診察室で患者さんと一緒にガイドラインを見て、その場で推奨グレードやエビデンスを噛み砕いて説明すれば、患者さんも納得しやすいという。2014年に推奨方針を大きく変更 薬物療法の目的は、「治癒」「生存期間延長」「症状コントロール」「QOLの維持」とさまざまあるが、おしなべて薬物療法に求められるのは「健やかな長生き」と瀬戸氏はいう。ところが、以前は生存期間延長が最大のエビデンスであり、「副作用が強くても、高価な治療でも、生存期間延長効果が高い」薬剤が推奨され、また生存期間延長効果が劣っていなければ、「副作用が軽く、QOLが高く、コストが安い」薬剤が推奨されていた。しかしながら、このように生存期間延長効果を物差しにすることができたのは、殺細胞性抗がん剤しかなかった時代の話である、と瀬戸氏は強調した。現在は分子標的治療薬が使用可能となっており、2014年以降は、「がんの制御期間や縮小効果が高くQOLが良い」治療であれば、その機序について科学的に確かさが高ければ、生存期間延長効果が証明されていなくても強く推奨する方針に変更され、分子標的治療薬を先に投与することが推奨されるようになった。ガイドラインの限界と課題 ガイドラインの限界と課題として、瀬戸氏は「すべての患者に対して当てはまるものはない」「記載できない項目も多い」「エビデンスが弱いものも含まれる」「新規薬剤の検討に時間がかかるため最新情報から少し遅れてしまう」ことを挙げる。また、免疫チェックポイント阻害薬の全生存期間延長効果の大きさに触れ、昨今問題となっている薬物療法の医療費について、医療従事者や生物統計学者だけでは判断できない問題だと述べた。瀬戸氏は、ガイドラインの役割として、コストが同じであればどちらの治療が推奨できるのかを提示しなければならないと考察した。ガイドラインの意義とは 最後に瀬戸氏はガイドラインの意義について、医療者にとっては、樹形図を索引に使え、エビデンスに基づく治療方針を患者に提供できること、さらに、治療の説明内容を把握でき、新しい薬剤応用へのキャッチアップにつながることを挙げた。一方、患者さんにとっては、エビデンスに基づく治療を納得して受けられ、主治医とのコミュニケーションツールに使えることを挙げ、講演を締めくくった。

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抗PD-1抗体キイトルーダ、11月の薬価収載見送り

 MSD株式会社(本社:東京都千代田区、社長:ヤニー・ウェストハイゼン、以下MSD)は2016年11月9日、抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)(商品名:キイトルーダ点滴静注20mgおよび100mg、以下キイトルーダ)の11月の薬価収載を見送ると発表した。2016年9月28日に、根治切除不能な悪性黒色腫に対する効能・効果について製造販売承認を取得後、薬価収載に向けて準備を進めていた。 キイトルーダは、米国を含む50ヵ国以上で悪性黒色腫における承認を取得しており、米国では非小細胞肺がん、頭頸部がんの適応においても承認されている。また、世界では30を超えるがん種に対し350以上の臨床試験が進行中である。 国内においては、膀胱がん、肺がん、乳がん、大腸がん、食道がん、胃がん、頭頸部がん、多発性骨髄腫、ホジキンリンパ腫、肝がん、卵巣がん、前立腺がんなどを対象とした後期臨床試験が進行中で、2016年2月29日には、切除不能な進行または再発の非小細胞肺がんを効能・効果として承認申請を行った。また、2015年10月27日には、治癒切除不能な進行・再発の胃がんに対する効能・効果について、厚生労働省から先駆け審査指定制度施行後初めての対象品目の1つに指定されている。

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一般開業医でも不眠症治療を効果的に行うためには

 睡眠障害は、一般的な問題であるが、一般開業医(GP)を受診した患者における睡眠障害の有病率に関する研究は限られている。既存の心理的、身体的疾患に併発する睡眠障害の有病率は、一般集団と比較し、高い可能性がある。ノルウェー・Haukeland University HospitalのBjorn Bjorvatn氏らは、GP患者における不眠症(DSM-IV基準)の有病率、睡眠薬の使用を推定し、有病率が性別や年齢に依存するかどうかを評価した。Family practice誌オンライン版2016年10月27日号の報告。 医学生66人より、学生生活最終年の一般的な実習としてGPにてアンケートデータを収集した。GPを受診した連続した非選択的な患者1,346例(回答率74%)は、Bergen Insomnia Scale(BIS)、睡眠障害に関する自己申告単一質問、睡眠薬の使用について回答した。 主な結果は以下のとおり。・BISによる不眠症の有病率は、53.6%であった。・単一質問に基づく睡眠障害は、自己申告で55.8%であり、18.0%は多い/非常に多いと回答していた。・睡眠薬の使用は、16.2%で報告された(日常的に使用:5.5%)。・不眠症および睡眠薬の使用は、男性よりも女性においてより多くみられた。・睡眠薬の使用は年齢とともに増加したのに対し、不眠症の有病率は若年層で最も高かった。 著者らは「不眠症と睡眠薬の使用は、GP患者において頻繁に認められた。不眠症を効果的に治療できるよう、診断は高報酬が提示され、GPの診断評価や治療管理の重要さに対し、認識を高めるべきだ」としている。関連医療ニュース 不眠症になりやすい食事の傾向 不眠の薬物療法を減らすには 新規不眠症治療薬は安全に使用できるか

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