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僧帽弁閉鎖不全へのMitraClip、日本できわめて良好な初期成績~日本循環器学会

 重度の僧帽弁不全症(MR)への新たな治療法として期待されている新規デバイスMitraClip(アボットバスキュラージャパン社)の有効性と安全性に関する30日結果が、3月17~19日に金沢市で開催された第81回日本循環器学会学術集会にて発表された。本試験には全国6施設における、中等度~重度(3+)もしくは重度(4+)の閉鎖不全症(DMR)、または、機能性僧房弁閉鎖不全症(FMR)で、LVEF≧30%、STSスコア≧8%の外科的手術が難しい患者が参加した。クリップでの処置が不適な病変を有する患者や予後が1年未満である患者などは除外された。被験者の平均年齢は80歳超であり、平均STSスコアが約10%の高リスクな層であった。 有効性に関する主要評価項目である手技成功率(Acute Procedure Success, APS)は、30日時点で86.7%(26/30例)、退院時では90%(27例)を達成しており、経験の蓄積がある欧州と同等といえる成績を達成した。これらの患者は退院時にはMR≦2+まで症状改善がみられ、退院時までに死亡した例や僧帽弁の外科的手術を受けた例もなかった。 退院時までにAPSを達成しなかった3例についても、ベースラインより症状が悪化した例は認められなかった。 また、安全性に関しては、全死亡、脳卒中、心筋梗塞、腎不全などからなる主要評価項目である主要有害事象(Major Adverse Events, MAE)は、30日時点で0例であった。 有効性、安全性ともにきわめて良好な結果を達成した要因について、治験責任医師である林田健太郎氏(慶應義塾大学 循環器内科)は、適切な患者を選択した結果である、と説明し、患者選定時のエコースクリーニングの重要性を強調した。 また、本試験に参加した術者のうち、海外で同手技の経験あるのは1名のみであったが、アボットバスキュラー社により、優良な教育プログラムが提供されたことも今回の結果に寄与していると考えらえるとのことだ。 本試験は、5年間の追跡が予定されており、引き続き中・長期の結果が待ち望まれる。

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凝固因子の補充は止血効果がないのか?(解説:今中 和人氏)-653

 かねてより、出血多量例ではFFPによる凝固因子を含む血清タンパクのまんべんない補充ではなく、特定の凝固因子の補充によって止血を図るべきだ、との考えが提唱され、凝固カスケードの最終ステップに位置するフィブリノゲン濃縮製剤が、とくに期待されてきた。心臓血管外科領域では、5年ほど前からこれに関する論文が散見されるようになったが、実は有効性・安全性の結論は見事にばらばらである。本論文は、人工心肺を使用するシンプルではない開心術で、人工心肺離脱後にそこそこ(5分間で60~250mL)の出血がみられた症例に対するフィブリノゲン製剤の無作為化二重盲検試験で、対象設定は妥当でありプロトコルは現実の臨床シナリオとかけ離れておらず、出血量評価や薬剤投与量などは類似の先行研究に倣い、有意差に必要な症例数を事前に試算した堅実な試験のはずだったが、なんとプラセボ対照にもかかわらず、有意な出血量削減効果がなく、出血再開胸も減らず、他の有害事象がやや増える、という理論的にも意外な結果となった。仔細に検討すると、生死に直結しかねない「大量出血」という事象を扱う臨床試験の難しさと限界が見え隠れする。 まず、二重盲検であることもあり、止血状態に対する外科医側の判断で、術中にプロトロンビン複合体製剤(本邦未承認)も投与されたケースがフィブリノゲン群に8%(対照群3%)あり、術後ICUに至っては対照群で17%、さらに悪いことにstudy drugであるフィブリノゲン製剤も10%もの患者に投与(量は不詳)されてしまったため、とくに術後のドレーン出血量や翌日の血清フィブリノゲン値は、有意差以前にもはや何をみているのか不明になってしまっている。 また、出血がある程度収まるまでは臨床試験どころではなく、ヘパリン中和から出血量評価までのタイミングは外科医次第とならざるを得ない。本論文ではかなり止血してから出血量を評価したのか、フィブリノゲン投与から閉胸まで平均4分、プラセボ群でも8分台で閉胸に移っている。これでは出血量が50mL vs.70mLと差が出ないのも当然であろう。もしこの短時間が、血清フィブリノゲン値測定(当院では15分内外だが)や、それに基づく薬剤準備に時間を要したせいであるなら、その間に外科医は局所止血剤や電気メスなどで止血に尽力するので、やはり薬物治療以前の議論になってしまう。 なお、人工心肺中の血清フィブリノゲン値は、血液希釈のために30%は低く出るので、出血がかさんでの低値とは一線を画すべきだし、残血を戻すことである程度上昇する。さらに、著者らの実績から2,200mLの術中出血を想定し、実験や先行研究からフィブリノゲン製剤による40%の出血量削減を見込んで症例数を設定したのに、かなり止血ができて、以降の出血量の計測(評価を行うまでの出血量は不問)になったためであろう、わずか20mLと有意差など遠く及ばない結果になった。入念な試験デザインが無になってしまったのは、過失どころか担当医が誠実に患者の止血に取り組んだためと思われ、筆者にも克服の妙案はないが、優れた薬剤が正しい評価を得る臨床研究に期待したい。 なお、フィブリノゲン濃縮製剤の本邦の保険適応は、先天性フィブリノゲン欠乏症に限定されている。

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あの有名な汚染物質の発生源は…

あの有名な汚染物質の発生源は…ベンゼン鉛シアン化合物カドミウムヒ素ポロニウム……見つかれば大騒ぎになるこれらの物質。意外と近なところにありますが、どこにあるでしょう?豊洲(築地市場移転先)の地下水タバコに含まれる成分この事実を知っても、まだあなたはタバコを吸いたいですか?社会医療法人敬愛会 ちばなクリニック 清水 隆裕氏Copyright © 2017 CareNet, Inc. All rights reserved.

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VR(仮想現実)はパーキンソン病のリハビリに有効か【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第87回

VR(仮想現実)はパーキンソン病のリハビリに有効か 足成より使用 バーチャルリアリティ(VR)システムPlayStation VRが登場し、ハマっている医師も多いかもしれません。バイオハザード7が発売されたので、私もぜひとも欲しいところですが、子供が家にいるので、お父さんはなかなかゲームなんてできません。さて、医療にVRを利用しようという試みは、すでに複数の研究グループによって検証されていますが、とくに脳卒中や神経疾患のリハビリテーションの分野で盛んです。 Dockx K, et al.Virtual reality for rehabilitation in Parkinson's disease.Cochrane Database Syst Rev. 2016;12:CD010760.昨年末にコクランからパーキンソン病のリハビリテーションにVRが応用できるかどうかを検討したシステマティックレビューが発表されました。VRが歩行や平衡に有意な影響を与えるかどうかを調べたものです。そのほか、運動機能、ADL、QOL、認知機能など複数の項目を調べました。とはいっても、PlayStation VRのようなタイプのVRとは限りません。論文で「virtual reality」と記載されたランダム化比較試験すべてを対象にしています。8研究・263例のパーキンソン病の症例が対象となりました。いずれもサンプルサイズは小さい研究で、エビデンスの質も低いと言わざるを得ないものばかりでした。VRは主に理学療法と比較され、歩幅・重複歩長(step and stride length)に関して中等度の改善をもたらしました(標準化平均差[SMD]:0.69、95%信頼区間[CI]:0.30~1.08[3試験106例])。また、歩行(gait)については理学療法と同様の効果をもたらしました(SMD:0.20、95%CI:-0.14~0.55[4試験129例])。平衡(SMD:0.34、95%CI:-0.04~0.71[5試験155例])、QOL(平均差:3.73単位、95%CI:-2.16~9.61[4試験106例])についても、VRは理学療法と同等の効果でした。VRを利用したことによる有害事象は報告されませんでした。エビデンスの質は低いものの、歩幅・重複歩長の改善が見込める可能性を残してはいます。ただ現時点で、通常の理学療法ではなくVRを用いなければならないほどの説得力はなさそうです。インデックスページへ戻る

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「コタツの守(もり)をしているんです」という患者さん【Dr. 坂根の糖尿病外来NGワード】第4回

■外来NGワード「外に出て、歩くようにしなさい!」「暖かくなったら、運動しなさい!」「家の中で、何か運動しなさい!」■解説 運動不足気味の患者さんの中には「コタツの守をしているんです」という人がいます。外に出て運動するのは気持ちもよく、減量に効果的です。しかし、寒い日に外に出て運動するとなると、寒さによる血圧上昇が気になります。「家の中で、何か運動しなさい!」と運動指導をしてみても、ほとんどの人は反応してくれません。そこで、「コタツの守をしているんです」という患者さんの行動パターンを振り返ってみましょう。たいていの患者さんはコタツに入って、テレビを見ながら過ごしています。テレビの視聴時間が長い人は、肥満や糖尿病になりやすいことがよく知られています。その理由として、「テレビを見ながらゴロゴロしている」、「ながら食いをしている」ことなどが考えられています。なかには料理番組やグルメ番組などを見て食欲に火がつき、何かをつまんでいる人もいます。「普段、どんなテレビ番組をよく見ますか?」と尋ねて、頭を使うクイズ番組やスポーツ番組などの視聴を勧めてみましょう。最もお勧めなのは「テレビ体操」です。テレビ体操の時間帯(早朝、午前中、午後)をテレビの脇に貼っておき、身体を動かしたくなる生活環境をつくっておくことが大切ですね。 ■患者さんとの会話でロールプレイ医師普段、家の中ではどんな生活をされていますか?患者コタツの守をしています(照れながら)。医師コタツの守ですか…外に出られることはありますか?患者外は寒くて…血圧が上がりそうで、なかなか…(抵抗)。医師なるほど。確かに、急に外に出ると血圧が上がりそうですね。暖かい格好をして、家の中で準備体操などをして、身体を温めてから外に出たいものですね。患者そうですね(弱い返事)。医師その返事からすると、暖かくなるまで外での運動は無理そうですね。患者ホホホッ…(苦笑い)。医師外が寒い場合、家の中で、何か運動されることはありますか?患者たまに、掃除をしたりはするんですが…なかなか(抵抗)。医師そうすると、テレビを見ながらゴロゴロしていたり。患者そうなんです。ゴロゴロしていると、何か食べたくなって…。医師そんな悪循環から脱出する、いい方法がありますよ!患者それは何ですか?(興味津々)医師普段は、どんなテレビ番組をよく見ますか?患者ニュースやバラエティが多いです。医師お勧めは「テレビ体操」です。テレビ体操の時間になったら、番組にチャンネルを合わせることです。そうすると、音楽に合わせて身体を動かせるでしょ。患者確かに、昔はラジオ体操をよくやっていました。医師ラジオ体操も第2までやると6分以上になりますが、そのくらい運動すると食後血糖も下がってくるそうです。患者そうなんですか。ちょっと、テレビ体操、やってみようかな。医師1日に3回、テレビ体操の放送があるそうなので、これをテレビの脇に貼っておいてくださいね(メモを渡す)。患者はい、わかりました。頑張ってやってみます!(うれしそうな顔)■医師へのお勧めの言葉「普段、どんなテレビ番組をよく見ますか?」

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抗うつ薬の適応外処方、普及率はどの程度

 プライマリ・ケアにおける抗うつ薬の適応外処方を調査し、適応外処方の科学的サポートレベルについて、カナダ・マギル大学のJenna Wong氏らが、検討を行った。BMJ誌2017年2月21日号の報告。 効能・効果ベースの電子処方箋システムを用いた、プライマリ・ケア医による抗うつ薬の処方に関する記述的研究。対象施設は、カナダ・ケベック州の2つの主要都市センター周辺のプライマリ・ケア施設。対象は、2003年1月~2015年9月に対象医師を受診し、電子処方箋システムにより抗うつ薬を処方された18歳以上の患者。主要アウトカムは、クラスおよび個々の抗うつ薬の適応外処方の普及率とした。抗うつ薬の適応外処方は、以下の各カテゴリにおける処方割合として測定した。(1)各適応症に対する処方薬使用をサポートする強力なエビデンス、(2)処方薬の強力なエビデンスはないが、同クラスの他剤使用をサポートする強いエビデンス、(3)処方薬および同クラスの他剤使用をサポートする強力なエビデンスがない。不眠症に対するトラゾドンの使用が抗うつ薬の適応外処方で最も多い 抗うつ薬の適応外処方を研究した主な結果は以下のとおり。・抗うつ薬の処方箋は、医師174人より2万920例の患者に対する10万6,850件であった。・クラス別では、三環系抗うつ薬の適応外処方が最も高かった(81.4%、95%CI:77.3~85.5%)。とくにアミトリプチリンが高かった(93%、95%CI:89.6~95.7%)。・不眠症に対するトラゾドンの使用は、抗うつ薬の最も一般的な適応外処方であり、すべての適応外処方の26.2%(21.9~30.4%)を占めていた。・すべての適応外処方のうち、わずか15.9%(13.0~19.3%)が、それぞれの適応症に対する強い科学的エビデンスを有していた。・処方薬の強力なエビデンスはないが、同クラスの他剤使用をサポートする強いエビデンスを有する適応外処方は、39.6%(35.7~43.2%)であった。・処方薬および同クラスの他剤使用をサポートする強力なエビデンスがない適応外処方は、44.6%(40.2~49.0%)であった。 著者らは「プライマリ・ケア医による抗うつ薬の適応外処方は、同薬剤の科学的エビデンスは少ないまでも、同クラスの強いエビデンスを有することが多かった。処方の決定を最適化するために、抗うつ薬の適応外使用に関するエビデンスを生成し、プライマリ・ケア医に提供することが重要である」としている。関連医療ニュース うつ病の薬物治療、死亡リスクの高い薬剤は FDAの承認が抗精神病薬の適応外処方に与える影響 自殺予防に求められる、プライマリ・ケア医の役割

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フレッシュな赤血球輸血だと手術合併症も少ない?

 大手術を受ける患者は濃厚赤血球輸血(packed red blood cell、以下PRBC)の投与を受ける機会も多い。しかし、PRBCの経年程度(輸血前の保存期間)が、周術期の手術成績に与える影響はいまだ明らかになっていない。 当試験には2009~14年にジョンズホプキンス大学病院で、肝・膵臓および結腸直腸の外科的切除術を受け、1単位以上の赤血球輸血を受けた1,365例の患者が登録された。そこからPRBCの保存期間、臨床病理的特徴、そして周術期の結果を入手し多変量解析を行った。 主な結果は以下のとおり。・合計5,901単位のPRBCが輸血され、1患者当たりの中央値は2単位であった。・保存期間35日未満のPRBCを受けた患者(新鮮なPRBC群)は936例(58.6%)、保存期間35日以上の投与を受けた患者(古いPRBC群)は429例(32.4%)であった。・全体の周術期合併症は32.8%であった。・古いPRBC群の手術合併症発生率は42.7%、新鮮なPRBC群では28.3%と、古いPRBC群で有意に高かった(p<0.01)。・交絡因子調整後も古いPRBCは周術期合併症のリスク増加に関連していた(RR:1.02、p=0.03)。 古いPRBCの使用は、肝・膵臓および結腸直腸手術術後合併症の独立した予測因子であり、術後合併症のリスク上昇に寄与する可能性が示唆された。

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冠動脈疾患に、ヘテロ接合体LPL遺伝子変異が関与/JAMA

 リポ蛋白リパーゼ(LPL)遺伝子の稀有な機能障害性変異(ヘテロ接合体)は、トリグリセライド高値および冠動脈疾患(CAD)と有意に関連していることが、米国・マサチューセッツ総合病院のAmit V Khera氏らによる横断的研究の結果、明らかとなった。LPLの活性は、トリグリセライドが豊富なリポ蛋白が血中で代謝される際の律速段階に寄与する。そのためLPL遺伝子の機能障害性変異は、終生にわたり酵素活性不足をもたらし、ヒトの疾患に関与する可能性が推察されるが、両者の関連はこれまで確認されていなかった。著者は、「今後、ヘテロ接合体によるLPL欠損症がCADの原因となる機序があるかどうかをさらに検証する必要がある」とまとめている。JAMA誌オンライン版2017年3月7日号掲載の報告。CAD患者約1万4,000例、対照約3万3,000例でLPL遺伝子を解析 研究グループは、ヘテロ接合体のLPL欠損症をもたらすまれな機能障害性変異、ならびにLPLの高頻度変異が、血中脂質値や早発性CADの発症と関連しているかを検証した。2010~15年の間に、Myocardial Infarction Genetics Consortiumにおける10のCAD症例対照コホート(CAD患者1万138例、対照1万2,395例)、およびGeisinger Health SystemのDiscovEHRコホートにおけるコホート内CAD症例対照コホート(CAD患者4,107例、対照2万251例)について、LPLの遺伝子配列を解析した。 LPL遺伝子の機能障害性変異(マイナー対立遺伝子頻度<1%)には、機能喪失型変異やヒト遺伝子データベース(ClinVar)で病原性があるとアノテーション(注釈付け)されたもの、コンピュータ予測アルゴリズムによって障害性があると予測されたものなどが含まれた。LPL遺伝子の高頻度変異(マイナー対立遺伝子頻度>1%)は、2012~14年にGlobal Lipids Genetics Consortiumの最大30万5,699例、およびCARDIoGRAM Exome Consortiumの最大12万600例で解析され、独立して血中トリグリセライド値と関連していると同定された遺伝子型とした。 主要評価項目は、血中脂質値とCADで、メタ解析により併合した。変異遺伝子保有者でトリグリセライド値が高く、CADリスクは1.8倍 LPL遺伝子配列を解析した合計4万6,891例の患者背景は、平均(±SD)年齢50±12.6歳、女性が51%であった。 LPL機能障害性変異(ヘテロ接合体)保有者は、対照3万2,646例中105例(0.32%)、早発性CAD発症者1万4,245例中83例(0.58%)、合計188例(0.40%、95%信頼区間[CI]:0.35~0.46%)であった。 非保有者4万6,703例と比較し保有者188例は、血漿トリグリセライド値が高値(19.6mg/dL、95%CI:4.6~34.6mg/dL)、CADのオッズ比(OR)が有意に高かった(OR:1.84、95%CI:1.35~2.51、p<0.001)。LPL高頻度変異6種(マイナー対立遺伝子変異頻度1~29%)については、CADのオッズ比はトリグリセライド1 SD増加当たり1.51(95%CI:1.39~1.64、p=1.1×10-22)であった。

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看護師主導のケアモデルがインスリン導入を促進/BMJ

 看護師主導の新たなケアモデル「Stepping Upモデル」により、プライマリケアにおけるインスリン導入率が増加し、精神的安定が維持されHbA1cが改善することが示された。オーストラリア・メルボルン大学のJohn Furler氏らが、2型糖尿病患者のインスリン導入標準化と血糖コントロール改善のため、Stepping Upモデルの有効性を通常ケアと比較した無作為化試験の結果、報告した。2型糖尿病において早期に血糖コントロール目標を達成し維持することは、長期予後を改善するが、プライマリケアにおいては段階的な治療の強化、とくにインスリン導入に対する障壁があり、介入には限界があった。BMJ誌2017年3月8日号掲載の報告。一般診療所74施設の2型糖尿病患者266例で検証 研究グループは、適格基準(1人以上の医師および診療所看護師が研究に同意しており、同意を得た適格患者が1人以上いること)を満たしたオーストラリア・ビクトリア州の一般診療所計74施設において、12ヵ月間のクラスター無作為化比較試験を実施した。 対象は、最大用量の経口血糖降下薬(2剤以上)で治療を行うも血糖コントロール不良(HbA1c≧7.5%)の2型糖尿病患者266例(平均クラスターサイズ4例[範囲:1~8例])を、ブロックランダム化法によりStepping Upモデルによる介入群(36施設、151例)と通常ケアを行う対照群(38施設、115例)に無作為に割り付けた。Stepping Upモデルには、理論に基づいた診療システムの施行や、プライマリケア糖尿病チームにおける医療従事者の役割再教育などが含まれた。中核を成したのは、インスリン導入における診療所看護師の役割強化と、糖尿病教育資格を持つ専門看護師による教育であった。 主要評価項目は、HbA1cの変化、副次評価項目は治療をインスリンに変更した患者割合、HbA1c目標値を達成した患者割合、抑うつ症状(患者健康質問票:PHQ-9)や糖尿病特異的心理負担(糖尿病問題領域質問票:PAID)および一般的健康状態(QOL評価法:AQoL-8D)の変化などであった。12ヵ月後のインスリン導入率は対照群22%、介入群70%、HbA1cも有意に改善 HbA1cは両群とも改善したが、臨床的に有意な群間差が認められ、介入群のほうが良好であった(平均差:-0.6%、95%信頼区間[CI]:-0.9~-0.3%、p<0.001)。12ヵ月時にインスリンを開始していた患者は、介入群が151例中105例(70%)、対照群が115例中25例(22%)であり(オッズ比[OR]:8.3、95%CI:4.5~15.4、p<0.001)、HbA1c7%以下目標を達成した患者は介入群54例(36%)に対し対照群22例(19%)であった(OR:2.2、1.2~4.3、p=0.02)。 両群とも12ヵ月時に抑うつ症状の悪化は認められなかった(PHQ-9変化量[平均±SD]:-1.1±3.5 vs.-0.1±2.9、p=0.05)。しかし、メンタルヘルスに関しては有意差が認められ、介入群のほうが良好であった(精神的側面のAQoLサマリースコア変化量:0.04±0.16 vs.-0.002±0.13、平均差:0.04[95%CI:0.002~0.08]、p=0.04)。 身体的健康(身体的側面のAQoLサマリースコア変化量:0.03±0.15 vs.0.02±0.13)、糖尿病特異的心理負担(5.6±15.5 vs.-2.4±15.4)に関しては、差は認められなかった。また、重度の低血糖イベントの報告はなかった。

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甘い飲料とアルツハイマー病の関連~フラミンガム研究

 動物モデルでは、糖分の過剰摂取とアルツハイマー病(AD)との関連が報告されている。今回、米国・ボストン大学のMatthew P. Pase氏らは、フラミンガム心臓研究において、糖分の多い飲料の摂取量とADの発症前段階(preclinical AD)のマーカーが関連することを報告した。Alzheimer's & dementia誌オンライン版2017年3月5日号に掲載。 フラミンガム心臓研究において、糖分の多い飲料の摂取量と、ADの発症前段階および血管脳損傷(vascular brain injury:VBI)の神経心理学的マーカー(n=4,276)および磁気共鳴画像マーカー(n=3,846)との横断的関連を調べた。糖分の多い飲料の摂取量は食事摂取頻度調査票を用いて推定した。 主な結果は以下のとおり。・糖分の多い飲料の摂取量が1日1杯未満と比較し、摂取量が多いほど総脳容積が少なかった(1日1~2杯:β±標準誤差[SE]=-0.55±0.14 mean percent difference、p=0.0002、1日2杯:β±SE=-0.68±0.18、p<0.0001)。また、エピソード記憶の検査結果はより劣っていた(すべてp<0.01)。・毎日のフルーツジュースの摂取は、総脳容積および海馬容積の減少、エピソード記憶の低下と関連していた(すべてp<0.05)。・糖分の多い飲料の摂取量は、どのアウトカムにおいてもVBIに関連していなかった。

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嘔吐あれこれ【Dr. 中島の 新・徒然草】(161)

百六十一の段 嘔吐あれこれ遠い昔の医学生時代、内視鏡をのみながらタバコを吸うというアルバイトをしたことがあります。内科の先生の研究で、内視鏡で観察するとタバコを吸った途端に、胃の粘膜の血管が収縮するとかしないとか、そんなデータを集めておられたようです。当時のやりとりはこんな感じでした。先生「20分ほど内視鏡をのむだけで5000円。ええアルバイトやろ。誰かやりたい奴はおらんか?」学生「……」先生「ついでに胃の検査にもなるで」中島「僕、やってみたいんですけど」先生「おっ、胃の調子でも悪いんか?」中島「ええ、ちょっと痛みがあって」先生「どの辺や」中島「胸骨の裏ぐらいです」先生「常時痛いんか?」中島「食べてしばらくしてからですね」先生「それは逆流性食道炎かもしれんな」中島「大丈夫でしょうか?」先生「そんな人こそ、このアルバイトや!」というわけで、生まれて初めて内視鏡を飲み込みました。中島「オエーッ、オエーッ」先生「胃液の多い人やなあ」中島「フ、フウヒー(く、苦しー)」先生「ちょっと中島くんにタバコ吸わせてやってくれるか?」秘書「はーい。じゃあタバコをお渡しします」てっきり、美人秘書さんが自らタバコに火を点け、それを咥えさせてくれるものと思っていました。実際には、内視鏡が入ったままタバコを咥え、ライターで火を点けてもらったのです。あまりにも苦しいアルバイトでした。とはいえ、無事に逆流性食道炎という診断がついたのはラッキーです。以来、少しくらい痛くなっても気にならなくなりました。それから数十年。夜寝ているときに、突然、吐きそうになって目が覚めることが時々起こるようになりました。平均して2~3ヵ月に1回程度でしょうか。結構な頻度です。どうかすると、昼間にも吐きそうになることがあります。幸いにも本当に吐いたことはありません。「若い頃から逆流性食道炎があるし、胃液も多いらしいからなあ」と勝手に納得していました。そんなある日のこと。ふと自分が毎日のんでいる薬に目が留まりました。ひょっとして、このカルシウム拮抗薬のせいで嘔吐しそうになるのかも?というのは、カルシウム拮抗薬には下部食道括約筋を緩める作用があると、どこかで読んだ気がするからです。そう思ってしばらくカルシウム拮抗薬をやめてみました。以来、まったく嘔吐の気配がなくなり、調子は上々です。添付文書にはあまり書かれていませんが、逆流性食道炎的な訴えの患者さんの中には、カルシウム拮抗薬がその原因になっている人もいるのではないでしょうか。そんな方には、胃薬を出す前にカルシウム拮抗薬の中止を検討してもいいのではないか、と思います。最後に1句内視鏡 バイトでのんだ 青春よ

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自殺企図後も生き続けるためのプロセス

 うつ病は、自殺や自殺企図の強力な危険因子である。これまでの研究では、自殺企図へのパスウェイについて検討されてきたが、自殺克服のために重要な点について検討した研究はほとんどない。スウェーデン・ルンド大学のLisa Crona氏らは、自殺企図後、生き続けるための個人の戦略について検討を行った。BMC psychiatry誌2017年2月13日号の報告。 理論に基づく定性的なアプローチを用いた。1956~69年に重度のうつ病と診断された元入院患者13例を対象に、最後の自殺企図(21~45歳時に経験)から42~56年フォローアップを行った。2013年6月~2014年1月までに1度、半構造化インタビューを用いて調査した。 主な結果は以下のとおり。・自殺企図へのパスウェイは「抵抗できないほどの状況に追い込まれた」と定義した。・回復プロセスは「プロフェッショナルケア」「個人の状況での緩和」「生き続ける決断」の3つのカテゴリで構成されていた。・これらのカテゴリから「コントロールを取り戻すことによって自分自身をケアする」とラベルされたコアカテゴリが浮かび上がってきた。・うつ病からの回復とは無関係に自殺の克服が起こっていた。 著者らは「自殺企図後のケアは、非常に長期的であり、回復プロセスは多面的かつ変動的である。適切な治療、他者とのつながり、意思決定問題の克服が必要となる」としている。関連医療ニュース 日本成人の自殺予防に有効なスクリーニング介入:青森県立保健大 双極性障害の自殺企図、“だれ”よりも“いつ”がポイント 自殺予防に求められる、プライマリケア医の役割

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増殖性硝子体網膜症へのデキサメタゾンの有用性

 徐放性デキサメタゾン硝子体内インプラントは、増殖性硝子体網膜症(PVR)の硝子体手術後のアウトカムを改善するのか。英国・Moorfields Eye HospitalのPhilip J Banerjee氏らによる140例を対象とした前向き無作為化試験の結果、主要評価項目とした解剖学的改善を示した患者割合は、標準ケア群と同程度で有意差は示されなかった。試験結果を踏まえて著者は、「さらなる臨床試験によって解剖学的および視覚的アウトカムの改善が示唆されている。一方で、今回の試験では徐放性デキサメタゾン投与を受けた手術眼では、6ヵ月時点で嚢胞様黄斑浮腫(CMO)がより少なかったことが示された」としている。Ophthalmology誌オンライン版2017年2月22日号掲載の報告。 試験は単施設で2年間にわたって、被験者および手術担当医とも盲検下で行われた。被験者は、PVRの確定診断(Grade C)で網膜剥離のためシリコンオイルを注入しての硝子体手術が必要とされた140例。無作為に標準治療(対照)群と試験治療併用(補助的治療)群に1対1の割合で割り付け、補助的治療群には、(1)硝子体手術時と(2)シリコンオイル抜去時に徐放性デキサメタゾン(商品名:Ozurdex、米アラガン社)0.7mgを注入した。 主要評価項目は、6ヵ月時点で評価した、硝子体手術再施行がなくシリコンオイルも除去し網膜の再付着が安定していた患者の割合とした。副次評価項目は(1)最終的な視力(中央値とEarly Treatment Diabetic Retinopathy Study[ETDRS]で55 letters超)、(2)CMO、中心窩網膜厚、黄斑網膜厚、(3)明らかなPVR再発、(4)完全かつ後極部網膜の再付着、(5)牽引性網膜剥離、(6)低/高眼圧症、(7)黄斑パッカー/網膜上膜、(8)白内障、(9)QOLなどであった。 主な結果は以下のとおり。・140例は、試験開始から25ヵ月以内の参加であった。このうち138例について主要評価項目のデータが得られた。・主要評価項目の解剖学的改善を満たした患者の割合は、補助的治療群49.3%、対照群46.3%で、両群間で同程度であった(オッズ比:0.89、95%信頼区間[CI]:0.46~1.74、p=0.733)。・6ヵ月時点の視力の平均値は、補助的治療群38.3 ETDRS letters、対照群40.2 lettersであった。・副次評価の解剖学的アウトカム(完全かつ後極部網膜の再付着、PVR再発)は、両群で類似していた。・6ヵ月時点で、対照群と比較して補助的治療を受けた患者は、CMOが有意に少なく(42.7% vs.67.2%、p=0.004)、中心窩網膜厚>300μmの患者も有意に少なかった(47.6% vs.67.7%、p=0.023)。■「デキサメタゾン」関連記事術前デキサメタゾン追加で術後24時間の嘔吐が低減/BMJ

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米国の心臓病・脳卒中・糖尿病死の5割が食事に問題/JAMA

 ナトリウムや多価不飽和脂肪酸、ナッツ類、砂糖入り飲料、赤身肉などの不適切量摂取が、心臓病や2型糖尿病といった心血管代謝疾患による死因の約45%を占めることが、米国成人を対象に行った大規模試験の国民健康・栄養調査(NHANES)の結果、明らかにされた。米国・タフツ大学のRenata Micha氏らによる検討で、JAMA誌2017年3月7日号で発表した。米国の個人レベルでの食事因子と特異的心臓病などとの関連については、これまで十分な検討は行われていなかった。 果物、野菜、ナッツ類、全粒穀物などの摂取と心血管代謝疾患死亡の関連を分析 研究グループは、NHANES試験の参加者合計1万6,000例超(1999~2002年が8,104例、2009~12年が8,516例)を対象に、食事因子と心血管代謝疾患による死亡との関連を検証した。調査対象とした食事因子は、果物、野菜、ナッツや種、全粒穀物、未加工の赤身肉(牛肉・羊肉など)、加工肉、砂糖入り飲料、多価不飽和脂肪酸、シーフード・オメガ3脂肪酸、ナトリウムだった。 主要評価項目は、2012年の心臓病、脳卒中、2型糖尿病による予測死亡率とした。疾患別や年齢・性別による死亡率や、2002~12年にかけての傾向などについても分析した。ナトリウムの多量摂取が心血管代謝疾患死因の9.5% 2012年の米国成人の心血管代謝疾患死亡者数は70万2,308例で、そのうち心臓病によるものは50万6,100例(冠動脈性心疾患37万1,266例、高血圧性心疾患3万5,019例、その他9万9,815例)、脳卒中は12万8,294例(虚血性1万6,125例、出血性3万2,591例、その他7万9,578例)、2型糖尿病は6万7,914例だった。 このうち45.4%にあたる31万8,656例については、食事因子摂取が最適ではなかったことと関連していると推定された。より詳しくみてみると、男性の心血管代謝疾患による死亡の48.6%、女性の41.8%、若年層(25~34歳)の64.2%、75歳以上の35.7%が食事因子との関連が推察された。また、人種別では、アフリカ系が53.1%、ヒスパニック系が50.0%、白人系が42.8%。さらに教育レベル別にみると、低:46.8%、中:45.7%、高:39.1%との結果が示された。 食事因子が原因と考えられる死亡数が最も多かったのは、ナトリウムの多量摂取で、2012年の死亡数は6万6,508例であり、心血管代謝疾患死の9.5%を占めていた。次いでナッツ・種の少量摂取が5万9,374例(8.5%)、加工肉の多量摂取が5万7,766例(8.2%)、シーフード・オメガ3脂肪酸の少量摂取は5万4,626例(7.8%)、野菜の少量摂取は5万3,410例(7.6%)、フルーツの少量摂取は5万2,547例(7.5%)、砂糖入り飲料の多量摂取は5万1,694(7.4%)だった。 また2002~12年にかけて、人口補正後の年間心血管代謝疾患死亡数は26.5%減少した。この減少の最大の要因は、多価不飽和脂肪酸少量摂取の減少(相対変化率:-20.8%)、ナッツ・種少量摂取の減少(同:-18.0%)、砂糖入り飲料の多量摂取の減少(同:-14.5%)だった。一方で、最大の増加要因は、未加工赤身肉の摂取だった(同:14.4%)。 研究グループは、「今回の結果は、プライオリティの確認、公衆衛生プランのガイドや、食習慣の変化や健康増進の戦略策定に役立つであろう」とまとめている。

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水疱性類天疱瘡へのドキシサイクリン vs.標準治療/Lancet

 水疱性類天疱瘡へのドキシサイクリン投与は、標準治療のプレドニゾロン投与と比べ、短期間での水疱コントロール効果について非劣性であることが示された。さらに安全性については、プレドニゾロン投与に比べ重篤な有害事象リスクが有意に低かった。英国・ノッティンガム大学のHywel C Williams氏らが、253例を対象に行った非劣性無作為化比較試験の結果、明らかにし、Lancet誌オンライン版2017年3月6日号で発表した。6週間後の水疱3つ以下の患者の割合を比較 研究グループは2009~13年にかけて、英国54ヵ所とドイツ7ヵ所の医療機関を通じて、水疱性類天疱瘡で2ヵ所以上の部位に水疱が3~4個あり、線状IgG基底膜腎炎、または線状C3基底膜腎炎を有する患者を無作為に2群に分け、一方にはドキシサイクリンを(200mg/日、132例)、もう一方にはプレドニゾロン(0.5mg/kg/日、121例)をそれぞれ投与し、ドキシサイクリンのプレドニゾロンに対する非劣性を検証した。無作為化では、ベースラインの症状の程度に応じて階層化を行った。治療開始1~3週間は局所補助療法として、局所ステロイド30g/週未満の使用を可能とした。 有効性の主要評価項目は、6週間後に水疱が3つ以下になった患者の割合とした。非劣性の評価は、ドキシサイクリンの効果がプレドニゾロンに対して25%低いと仮定し許容マージンを37%とした。 安全性の主要評価項目は、52週までの重篤な生命の危険を伴うまたは致死的な有害事象(Grade 3~5)の発生だった。重篤有害事象発生率、ドキシサイクリン群で有意に低率 被験者の平均年齢は77.7歳で、68%が水疱性類天疱瘡中等症~重症の患者だった。 試験の結果、治療6週間後に水疱が3つ以下になった患者の割合は、ドキシサイクリン群が74%(112例中83例)に対し、プレドニゾロン群は91%(101例中92例)だった。両群の補正後差は18.6%、90%上側信頼限界値は26.1%で、事前に規定した許容マージンを下回り、ドキシサイクリンのプレドニゾロンに対する非劣性が示された。 さらに安全性については、52週における評価項目の発生率は、プレドニゾロン群で36%(113例中41例)に対し、ドキシサイクリン群では18%(121例中22例)で、補正後差19.0%と有意に低かった(p=0.001)。

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MRI対応の新型S-ICD、AFモニタリング機能も:ボストン・サイエンティフィック

 現在日本では、1年間に約7万6,000人が心臓突然死により命を落としているといわれている。その心臓突然死に対する治療方法の1つとして植込み型除細動器(ICD)治療が存在する。ICD患者の半数以上が10年以内にMRI検査と推察されているが、心血管系の埋め込みデバイス患者へのMRI施行は長年にわたり禁忌である。このMRI検査とICD装着患者の安全性については議論が繰り広げられ、本サイトでもいくつかの記事が取り上げられている。 そのような中、完全皮下埋め込み型除細動器(S-ICD)を発売していたボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社が2017年1月より、新たにMRI撮像に対応したEMBLEM MRI S-ICDシステムを導入し、2016年2月に販売開始した。ボストン・サイエンティフィック マーケティング部の古閑智寿氏によれば、MRI対応になったことによる臨床現場の反響は大きいという。 このシステムでは、MRI撮像による適性診断のほか、心房細動モニタリングが機能搭載されている(A219 型)。S-ICDシステムがMRI撮像対応になるとともに心房細動をみる視覚を得たことで、無症候性の心房細動検出が期待でき、発症原因不明の潜因性脳卒中(ESUS:Embolic stroke of undermined source)の機序の解明にも一役買うと予想される。さらに、血栓塞栓症が発生した症例においてもMRIを用いた十分な全身検査ができるようになり、原因特定を可能とする。EMBLEM MRI S-ICD システム 販売名:S-ICDパルスジェネレータ(承認番号:22700BZX00132000) 販売名:S-ICDリード(承認番号: 22700BZX00133000)  販売名:S-ICDプログラマ(承認番号: 22700BZX00134000) (ケアネット 細田 雅之)関連医療ニュースペースメーカー・ICD装着患者も安全にMRI検査が可能/NEJM:ジャーナル四天王

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質の高い論文はここが違う~日本の無作為化比較試験

 読む価値のある論文を、アブストラクトで効率よくスクリーニングすることはできないだろうか。東京大学の米岡 大輔氏らが、どのような文章が質の高い無作為化比較試験(RCT)の指標となるのかを調べるために、日本のRCTの論文を評価したところ、質の高いRCTと質の低いRCTではアブストラクトの文章の特徴にいくつかの有意な差があることがわかった。著者らは、この結果がrisk-of-bias tool の代わりに、価値のある論文をすばやくスクリーニングする新たな判断基準として使用できるとしている。PLOS ONE誌2017年3月9日号に掲載。 本研究では、2010年に日本で実施されたすべてのRCTについて、2名の査読者が独立して、risk-of-bias toolを用いてデータを評価した。著者らは、論文の言語スタイルの3つの側面で定量化し、アブストラクトのみでRCTの質を評価するための文書評価モデルを構築した。 主な結果は以下のとおり。・質の評価のために選択された302件のRCTのうち、255件が「質が高い」、47件が「質が低い」と評価された。・質の高い論文は、質の低い論文よりも長い単語を使用する傾向があった(p=0.048)が、文は一般的に短かった(p=0.004)。・質の高い論文では、名詞の割合が大きく(p=0.026)、動詞の割合が小さかった(p=0.041)。・論文の質を評価するための最適なトピック数は4つであると同時に、2つのトピックが質との有意な関連があった。

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貨幣状湿疹

【皮膚疾患】貨幣状湿疹◆症状コインのように丸くもりあがった湿疹で、かゆみがあります。掻きこわしになるとジクジクして、離れた場所にも同様の湿疹ができることがあります(自家感作性皮膚炎)。◆原因肌の乾燥が原因のことが多いので、高齢者によくみられます。とくに冬季に多い湿疹です。アトピー性皮膚炎やかぶれが原因のこともあります。◆治療と予防・ステロイド外用薬で治療します。ジクジクしたら、包帯で保護します。・肌の乾燥を防ぐため、お風呂上りに保湿をしましょう。●一言アドバイス再発したらすぐにステロイド外用薬を塗るようにしましょう。監修:浅井皮膚科クリニック 院長Copyright © 2017 CareNet,Inc. All rights reserved.浅井 俊弥氏

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抗精神病薬のプロラクチンへの影響、ARPとQTPどちらが低い

 高プロラクチン血症は、抗精神病薬により問題となる副作用の1つである。これまで、高プロラクチン血症に関する第2世代抗精神病薬間での直接比較を行った臨床事例はほとんどない。スペイン・カンタブリア大学のBenedicto Crespo-Facorro氏らは、プロラクチンへの影響が少ないといわれている第2世代抗精神病薬の種類によりプロラクチンレベルに違いがあるか、それは性別により影響を受ける可能性があるかを検討した。Schizophrenia research誌オンライン版2017年2月17日号の報告。 初回エピソードの非感情性精神病(non-affective psychosis)患者のプロラクチン血漿レベルに対し、プロラクチンへの影響が少ないといわれている3種類の抗精神病薬(アリピプラゾール、クエチアピン、ziprasidone)の1年間の治療効果の違いを調査した。2005年10月~2011年1月まで、無作為化プロスペクティブオープンラベル研究を行った。対象患者141例は、アリピプラゾール群(56例)、クエチアピン群(36例)、ziprasidone群(49例)に無作為に割り付けられた。主要アウトカムは、3種類の抗精神病薬の1年間の追跡調査におけるプロラクチン血漿レベルの差とした。プロラクチンレベルは、分布に偏りがあったため、統計解析前にログ変換を行った。 主な結果は以下のとおり。・アリピプラゾール群の男性は、プロラクチン血漿レベルの増加リスクが低かった(n=71、F=12.645、p<0.001)。・男性では、プロラクチンの平均変化量が小さく、性差の影響が認められた。・アリピプラゾール群の高プロラクチン血症リスクは19.6%で、クエチアピン群(44.4%)、ziprasidone群(32.7%)と比較し、減少していた(p=0.038)。男性において非常に類似した所見が認められた(p=0.040)。・女性では、有意な差が認められなかった。・軽度のプロラクチン過剰率は、アリピプラゾール群14.3%、クエチアピン群36.1%、ziprasidone群18.4%であった(χ2=6.611、p=0.037)。関連医療ニュース 統合失調症に対する増強療法、評価が定まっている薬剤はこれだけ 高プロラクチン血症、アリピプラゾール切り替えと追加はどちらが有効か リスペリドン誘発性高プロラクチン血症、減量で軽減するのか

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肉を多く食べる男性の大腸がんリスク1.3倍以上:高山スタディ

 肉を多く食べる男性は、そうでない人と比べて、大腸がんの発症リスクが有意に高いことが、岐阜大学の和田 恵子氏らによる研究で明らかになった。肉を多く食べ過ぎないことが、大腸がんの発症抑制につながるかもしれない。Cancer science誌オンライン版2017年3月3日号の報告。 日本人における肉の消費と大腸がんに関するエビデンスは、欧米人のそれと比較して限られている。そのため著者らは、日本において集団ベースの前向きコホート研究を実施し、食肉の消費と大腸がんリスクの関連について評価した。 対象は、1992年9月時点で35歳以上の男性1万3,957人、女性1万6,374人。食肉の消費は、食物摂取頻度調査票を用いて評価した。大腸がんの発症率は、地域集団ベースのがんレジストリおよび2つの主要病院で実施された大腸内視鏡検査における組織学的同定により調査した。 主な結果は以下のとおり。・1992年9月~2008年3月までに、男性429人、女性343人が大腸がんを発症した。・複数の交絡因子の調整後、男性の総食肉摂取量および赤肉摂取量の最高四分位群は、最低四分位群と比較して大腸がんの相対リスクが有意に上昇した。  総食肉(ハザード比:1.36、95%CI:1.03~1.79、p for trend=0.022)  赤肉(ハザード比:1.44、95%CI:1.10~1.89、p for trend=0.009)・男性の加工肉の摂取と結腸がんリスクとの間に正の関連性が認められた。・女性の大腸がんと食肉消費との間には有意な関連は認められなかった。

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