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スマホ依存症になりやすい性格タイプ

 レバノン・Notre Dame University-LouaizeのJocelyne Matar Boumosleh氏らは、大学生サンプルにおけるスマートフォン依存症の有病率とうつ病や不安症との関連を評価した。PLOS ONE誌2017年8月4日号の報告。 対象は、レバノンの大学生688人(平均年齢:20.64±1.88歳、男性:53%)のランダムサンプル。社会人口統計学、大学、ライフスタイル、性格特性、スマートフォン使用に関連する項目について質問を行った。26項目のスマートフォン依存尺度(Smartphone Addiction Inventory:SPAI)、うつ病および全般不安症の2つの中心的なDSM-IV項目を構成する簡潔なスクリーニングPHQ-2およびGAD-2を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・スマートフォンに関連した強迫行動、機能障害、耐容性、禁断症状の有病率は非常に高かった。・深夜のスマートフォン使用によって日中の疲れを感じる人35.9%、睡眠の質が低下した人38.1%、スマートフォン使用により睡眠時間が4時間未満の人35.8%であった。・性別、居住地、週の労働時間、学部、学業成績、生活習慣(喫煙、アルコール摂取)、宗教は、スマートフォン依存症と関連が認められなかった。・一方、スマートフォン依存症と統計学的に有意な関連が示されたのは、性格タイプA、学年(2年 vs.3年)、スマートフォン使用開始年齢の低さ、平日の過度な使用、家族への電話に使用することなく娯楽のために使用、うつや不安症を有する、であった。・うつ病および不安症スコアは、交絡因子で調整した後、スマートフォン依存症の独立した正の予測因子であった。 著者らは「性格タイプAの若者が、高ストレスや低気分を経験すると、ストレスに対処するメカニズムや気分をコントロールするスキルが不足し、スマートフォン依存症に非常に陥りやすい可能性がある」としている。■関連記事スマホSNS、2時間日以上でうつ病リスク増加:名大女子学生の摂食障害への有効な対処法たった2つの質問で、うつ病スクリーニングが可能

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NT-proBNPガイド心不全治療の無益性が明らかに/JAMA

 駆出率が低下した心不全(HFrEF)患者において、NT-proBNPガイド治療戦略のアウトカム改善効果は、標準治療によるものと変わらないことが、米国・デューク臨床研究所(DCRI)のG. Michael Felker氏らによる大規模無作為化試験「GUIDE-IT試験」の結果、示された。ナトリウム利尿ペプチドは、HF重症度のバイオマーカーであり、有害アウトカムの予測因子である。これまで小規模試験で、ナトリウム利尿ペプチド値をベースに調整を行うHF治療(ガイド治療)の評価は行われているが、結果は一貫していなかった。JAMA誌2017年8月22日号掲載の報告。無作為化試験で標準治療と比較、HF初回入院までの時間または心血管死を評価 GUIDE-IT(Guiding Evidence Based Therapy Using Biomarker Intensified Treatment in Heart Failure)試験は、2013年1月16日~2016年9月20日、米国およびカナダの臨床施設45ヵ所で行われた。試験は計画では、HFrEF(駆出率40%以下)で、30日以内にナトリウム利尿ペプチド値の上昇がみられ、HFイベント(HF入院、HFでER受診、外来でHF利尿薬静注治療)の既往歴がある1,100例を、NT-proBNPガイド治療戦略群または標準治療群に無作為化する予定であった。 NT-proBNPガイド治療戦略では、NT-proBNP値1,000pg/mL未満達成を目指したHF滴定治療を、通常治療では、公表ガイドラインに従い実証済みのHF神経内分泌系治療の滴定を重視した治療が行われた。NT-proBNP値の連続測定検査は、通常治療では行われなかった。 主要エンドポイントは、初回HF入院までの期間または心血管死の複合であった。事前規定の副次エンドポイントは、全死因死亡、全HF入院数、心血管系による入院のない生存日数、主要エンドポイントの各要素、有害事象などであった。主要および副次アウトカムともに有意差なし 試験は、894例(年齢中央値63歳、女性32%)が登録された時点で無益性が明らかになり、データおよび安全性モニタリング委員会によって試験中断が勧告された。追跡期間は中央値15ヵ月であった。 主要エンドポイントの発生は、NT-proBNPガイド治療戦略群(446例)が164例(37%)、標準治療群(448例)も164例(37%)であった(補正後ハザード比[HR]:0.98、95%信頼区間[CI]:0.79~1.22、p=0.88)。 心血管死の発生率は、NT-proBNPガイド治療戦略群12%(53例)、標準治療群は13%(57例)であった(HR:0.94、95%CI:0.65~1.37、p=0.75)。 副次エンドポイントについても、いずれも群間の有意差は認められなかった。また、NT-proBNP値の低下についても、12ヵ月間でガイド治療戦略群が中央値2,568pg/mLから1,209pg/mLに低下(減少率53%)、標準治療群は2,678pg/mLから1,397pg/mLに低下し(減少率48%)、群間で有意差はなかった。

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CAR-T療法、難治性・再発B細胞性ALLに承認:FDA

 Novartisは、米国食品医薬品局(FDA)が、難治性または2回以上再発した25歳までのB細胞性急性リンパ芽球性白血病(ALL)患者の治療に対し、初のキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)療法となるtisagenlecleucel(CTL019)を承認したことを2017年8月30日発表した。 tisagenlecleucelのFDA承認は、米国、EU、カナダ、オーストラリア、日本の25施設で行われた、多施設オープンラベル第Ⅱ相ELIANA試験の結果に基づいている。この研究では、68例が登録され、63例の患者で有効性が評価された。結果、tisagenlecleucelによる治療を受けた患者の83%(63例/52例)が、3ヵ月以内に完全寛解(CR)を示した。 ELIANA試験における重篤な副作用は、発熱、呼吸困難、悪心、吐気、下痢などのサイトカイン放出症候群(CRS)と、頭痛、意識障害、せん妄などの神経毒性であった。 Novartisはまた、この特定の患者集団のアクセスを確保するために、メディケアとメディケイド・サービスセンター(CMS)との新たなコラボレーションを発表した。このアプローチは、医療機関の非効率性を排除し、達成された臨床成果に基づいて、薬剤の支払いをサポートする。さらに、CMSと協力して、対象患者が最初の月末までにtisagenlecleucelに反応する場合にのみ、費用を支払うアウトカムベースのアプローチを提供するというもの。tisagenlecleucelの単回投与の薬剤価格は47万5,000ドルである。■参考Novartis(グローバル)メディアリリースFDAプレスアナウンスメントELIANA試験(Clinical Trials.gov)■関連記事CAR-T療法、再発・難治性B細胞性ALL治療に。FDA承認を推奨

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急性期脳梗塞患者の血流再開、吸引型 vs.ステント型(ASTER Trial)(中川原譲二氏)-725

 急性期脳梗塞患者に対する吸引型デバイスによる血流再開(contact aspirationまたはa direct aspiration first pass technique[ADAPT])と、ステントリトリーバーによる血流再開の優劣は、両者の無作為化比較試験の欠如からいまだに不明である。そこで、主幹動脈閉塞を有する急性期脳梗塞患者において、良好な再開通のための第1選択となる血管内治療法として、吸引型デバイスまたはステントリトリーバーを用いた場合の有効性と有害事象を比較する目的で、ASTER試験(The Contact Aspiration vs Stent Retriever for Successful Revascularization study)が行われた。吸引型デバイスとステントリトリーバーの有効性と安全性を比較 ASTER試験は、2015年10月~2016年10月に、フランスの総合脳卒中センター8施設で実施された無作為化非盲検臨床試験(評価者盲検)である。前方循環系の主幹動脈閉塞を有する発症後6時間以内の急性期脳梗塞患者を対象として、機械的血栓除去を行う直前に第1選択としての吸引型デバイス使用群(192例)と第1選択としてのステントリトリーバー使用群(189例)に無作為に割り付けた。 主要評価項目は、すべての血管内治療が終了した時点で修正Thrombolysis in Cerebral Infarction(TICI)スコアが2bまたは3の良好な再開通が得られた患者の割合(再開通率)とし、副次評価項目は、90日後の修正Rankin Scale(mRS)スコアの全体的な分布で評価される自立障害の程度、24時間後のNational Institutes of Health Stroke Scale(NIHSS)スコアの変化、90日後の全死因死亡率、および治療手技に関連した重篤な有害事象などで、intention-to-treat解析が実施された。再開通率、臨床的有効性および有害事象は、両群で有意差なし 381例(平均年齢69.9歳、女性174例[45.7%])が割り付けられ、このうち363例(95.3%)が試験を完遂した。発症から動脈穿刺までの時間(中央値)は、227分(四分位範囲:180~280)であった。主要評価項目である再開通率は、吸引型デバイス群85.4%(164例)に対し、ステントリトリーバー群は83.1%(157例)であった(オッズ比:1.20、95%信頼区間[CI]:0.68~2.10、p=0.53、群間差:2.4%、95%CI:-5.4~9.7)。また、臨床的な有効性アウトカム(24時間後のNIHSSスコアの変化、90日後のmRSスコア)や有害事象は、両群間で有意差を認めなかった。 以上より、血栓回収療法が行われる前方循環の急性期脳梗塞において、第1選択された吸引型デバイスを用いた血栓回収療法は、ステントリトリーバーに比較して、手技の最終段階において良好な再開通率の増加を示さなかった。次世代のデバイス開発と血流再開を24時間提供できる総合脳卒中センターの整備が必要 急性期脳梗塞患者に対する血管内治療による血流再開の有効性のエビデンスは、2015年に、主としてステントリトリーバーを用いた血栓回収と血流再開によって確立された。その後、吸引型デバイスによる血栓回収が、迅速簡便な再開通率の高い手技として注目され、吸引型デバイスとステントリトリーバーによる血流再開の優劣が議論されてきた。本研究によって、両者の再開通率や臨床的有効性に差のないことが判明したが、本治療法では有効再開通率をさらに高める余地があることから、各々について次世代のデバイスの開発が必要である。 一方、わが国においては、2005年のtPA静注療法の一般臨床への導入以来、地域を単位とする急性期脳卒中診療の整備には誰もが賛成しながら、これを推進するための立法措置の遅れや地域医療構想での議論の遅れもあって、各地域での急性期脳卒中診療体制は未整備のまま推移している。急性期脳梗塞患者に対する血管内治療による血流再開を24時間提供できる本格的な総合脳卒中センターは、皆無に等しい。社会の超高齢化に伴う急性期脳梗塞患者の増加に対して、tPA静注療法および本治療法の実施率の向上はきわめて重要な課題であり、各地域において総合脳卒中センターの早急な整備が必要である。

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第12回 糖尿病合併症対策のキホン【糖尿病治療のキホンとギモン】

【第12回】糖尿病合併症対策のキホン―眼科、腎機能、神経障害などの非専門領域の検査は、どのくらいの頻度でどこまで行うべきでしょうか。また専門医を紹介すべきタイミングと連携のコツを教えてください。 糖尿病網膜症の発症・進展抑制、早期治療のために、眼科医との連携は重要です。初診時に、眼科に行ったことがあるかを確認し、行ったことがなければ、眼科医に紹介します。1度眼科を受診すると、眼科医のほうでその後の定期検診を指示してくれますが、こちらでも、定期的に眼科を受診するように指導します。とくに問題がなければ半年に1回、網膜症がある場合は、重症度に応じた受診間隔でよいでしょう。「糖尿病治療ガイド2016-2017」(日本糖尿病学会編・著)では、眼科医への定期的診察の目安として、病期ごとに「正常(網膜症なし):1回/6~12ヵ月」「単純網膜症:1回/3~6ヵ月」「増殖前網膜症:1回/1~2ヵ月」「増殖網膜症:1回/2週間~1ヵ月」としています1)。 糖尿病腎症は、慢性透析療法の原疾患の第1位で2)、透析療法を受けている糖尿病患者さんの生命予後は非糖尿病の透析患者さんよりも不良で、心血管疾患や感染症リスクも高く重症化しやすいため3)、腎症についても、早期発見、進展抑制が求められます。腎症は、糸球体濾過量(GFR、推算糸球体濾過量:eGFRで代用)と尿中アルブミン排泄量あるいは尿蛋白排泄量によって評価できます。eGFRは、血清クレアチニン(Cr)を用いて「eGFR(mL/分/1.73m2)=194×Cr-1.094×年齢(歳)-0.287(女性の場合は、この値に×0.739)」で換算できるので、受診時に一般的な腎機能検査として、尿蛋白排泄量およびCr、BUNの検査は必ず行います。また、尿中アルブミン量を3~6ヵ月に一度測定し、アルブミン/クレアチニン比(ACR:Albumin Creatinine Ratio)を算出することで、尿蛋白が出現する前に腎臓の変化を発見することができます。網膜症のない場合、正常アルブミン尿であっても、eGFR<60mL/分/1.73m2の場合は、他の腎臓病との鑑別のために、また遅くとも尿中アルブミン排泄量が300mg/gクレアチニンを超えたら、専門医に紹介し、以降、定期的に腎臓専門医を受診してもらうようにします。 一般的には、糖尿病の三大合併症は神経障害→網膜症→腎症の順に進行し、神経障害は最も早く現れます。神経障害は、血糖コントロールの悪化とともに起こることが多いですが、糖尿病と診断される前、境界型の段階から存在するため、しばしば糖尿病診断の糸口になることもあります。神経障害の症状は非常に多岐にわたるため、糖尿病以外の原因による神経障害との鑑別が重要になります。足の末梢神経障害について、症状が著しく左右非対称であったり、筋萎縮や運動神経障害が強い場合は、神経内科に紹介します。 外来で注意したい糖尿病の合併症の1つに、指や爪の白癬症(水虫)や変形、胼胝(べんち、たこ)、足潰瘍・足壊疽などの「足病変」があります。神経障害および血流障害、易感染性が足潰瘍・足壊疽の主な原因になりますが、それ以外に、網膜症による視力低下で、身の回りを清潔にすることがおろそかになる、足にできた傷に気付かない、足に合わない靴を履いているなどが間接的な原因になり、足病変を悪化させることがあります。足潰瘍はひどくなると足壊疽になり、切断に至ることもあるため、まず予防をきちんとすること、できてしまった場合は、できるだけ早期に診断し対処します。予防のためには、患者さんに、毎日足を観察して異常があれば連絡するように伝えます。また、医療従事者側でも、診察の際に足を診察し、早期診断に努めるようにします。―糖尿病性神経障害の基本的な診断法と治療法について教えてください。 神経障害には、広範囲に左右対称性にみられる「多発神経障害(広汎性左右対称性神経障害)」と「単神経障害」があり、多くみられるのは多発神経障害です。 両足の感覚障害(両足のしびれや疼痛、また、足の裏に薄紙が貼りついたような感覚や砂利の上を歩いているような感覚になる知覚異常など)や穿刺痛、電撃痛、灼熱痛といった自発痛(ジンジン、ビリビリ、チリチリなど)、触覚・温痛覚の低下・欠如といった自覚症状、両側アキレス腱反射、両足の振動覚および触覚のうち、複数の異常があれば、多発神経障害の可能性があります。自覚症状については、かなりひどくならないと患者さんから訴えてくることはないため、注意が必要です。 多発神経障害の予防・治療のために、まずは良好な血糖コントロールを維持することが重要です。ただし、長期間の血糖不良例では、急激な血糖低下により、神経障害が悪化する可能性があります(治療後神経障害)。神経障害の自覚症状を改善する薬剤として、アルドース還元酵素阻害薬「エパルレスタット(商品名:キネダック)」があり、神経機能の悪化の抑制が報告されています4)。また、自発痛に対しては、Ca2+チャネルのα2δリガンド「プレガバリン(商品名:リリカ)」やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)「デュロキセチン(商品名:サインバルタ)」、抗不整脈薬「メキシレチン(商品名:メキシチール)」、抗けいれん薬「カルバマゼピン(商品名:テグレトール)」、三環系抗うつ薬などが単独、もしくは併用で使用できます。―高齢者ではどこまで合併症対策をすべきでしょうか? 高齢であっても、高血糖は糖尿病合併症の危険因子になるため、非高齢者同様、合併症の発症・進展を見据えた血糖コントロールは重要です。 しかし、高齢者の合併症は、非高齢者とは異なる特徴があります。高齢者でとくに問題になるのは認知機能の低下で、高齢患者さんでは、高血糖による認知症の発症リスクが高くなることが報告されています5,6)。また、高齢者では、高血糖によるうつ症状の発症・再発が多くなることも報告されています7)。そのほか、歯周病が増悪しやすいこと、急性合併症のうち、糖尿病ケトアシドーシスは若年者が多いのに対し、高齢者では高血糖高浸透圧症候群が多いなど1)、高齢者と非高齢者では留意すべき合併症が異なることを念頭に置く必要があります。 また、高齢者の合併症対策を考えるうえで、最も大切なのは血糖コントロールの考え方です。高齢者では、身体機能や認知機能、生理機能の低下や多くの併発症の可能性があり、個人差が非常に大きいことから、非高齢者とは異なる観点で、個別化した血糖コントロール目標および治療を検討することが求められます。高齢糖尿病は、若・壮年に発症し高齢化した患者さんと、高齢になって発症した患者さんで分けて考えます。とくに、高齢発症の糖尿病患者さんでは、生活スタイルや家族構成、身体的・精神的機能を考慮した治療戦略、さらには合併症対策を立てたほうがよいでしょう。また、高齢者では、年齢によっては余命を考慮し、できるだけQOLを損なうことなく、望ましい治療を選択することも重要です。 高齢者については、「糖尿病治療ガイド2016-2017」で初めて「高齢者糖尿病の血糖コントロール目標(HbA1c値)」が掲げられました(詳細は、第1回 食事療法・運動療法のキホン-高齢者にも、厳密な食事管理・運動を行ってもらうべきでしょうか。をご参照ください)1)。1)日本糖尿病学会編・著. 糖尿病治療ガイド2016-2017. 文光堂;2016.2)一般社団法人 日本透析医学会 統計調査委員会. 図説 わが国の慢性透析療法の現況. 2015年12月31日現在.3)羽田 勝計、門脇 孝、荒木 栄一編. 糖尿病最新の治療2016-2018. 南江堂;2016.4)Hotta N, et al. Diabet Med. 2012;29:1529-1533.5)Yaffe K, et al. Arch Neurol. 2012;69:1170-1175.6)Crane PK, et al. N Engl J Med. 2013;369:540-548.7)Maraldi C, et al. Arch Intern Med. 2007;167:1137-1144.

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突然やってくる!? 外国人患者さん対応エピソード集 第6回

第6回 予約日に来院しない心不全患者が抱えていた深刻な事情<Case6>甲状腺機能亢進症に心房細動を合併し、かなりの心不全状態の30代外国人女性が診療所に来院。保険証もなければ在留資格も失っており、入院する経済的余裕はとてもないと言います。頻回に観察させて頂くことを条件に外来で治療を継続することにしましたが、患者さんは受診予定の日に来院せず…。対談相手港町診療所所長/シェア=国際保健協力市民の会副代表 沢田 貴志 氏澤田 真弓:今回は、20年以上にわたり在住外国人の診療に当たっている、沢田 貴志 先生にお話を伺います。先生、その後、この患者さんはどうなったのでしょうか。沢田 貴志 氏:予定日に来院がないたび、「支払いは後でもいいから、とにかく来て」と患者さんを呼び出す、といったことを何度も繰り返しました。よくよく事情を聞いてみると、私たちの所に来る前にも、地元の基幹病院を救急受診しては、その後の通院を中断していたことがわかりました。澤田 真弓:その患者さんは、なぜそのような行動をとってしまったのでしょうか。沢田 貴志 氏:在留資格を失って仕事を続けることができなくなり、本当に生活が困窮していたのです。面談をした結果、この患者さんは、日本人との間に子どもがありながらDVを受けて逃げていたために、在留資格が切れていたこともわかりました。こうしたやむを得ない事情で健康保険を喪失した事例を、少なからず経験してきました。澤田 真弓:そのようなときは、どう対応してきたのでしょうか。沢田 貴志 氏:在留資格がない場合でもこの方のようなケースでは、子どもの日本国籍取得など、それぞれの事情に合致した法的手続きを取ることで、在留資格が回復する場合があるのです。この患者さんもソーシャルワーカーの支援の下、法的な立場を回復させて仕事に戻り、健康と安定した生活を手にすることができました。神奈川県の基幹病院では、ソーシャルワーカーが医療通訳の手配も担当しているので、外国人患者さんの抱える社会的な問題が早期に見つかり、病状悪化を防ぐことにも貢献していると思います。医療通訳体制の整備により、患者利益の向上だけでなく、未収医療費も大幅削減澤田 真弓:この患者さんは、前の病院でソーシャルワーカーとの連携がうまくできていなかったのでしょうか。沢田 貴志 氏:時間外救急ばかりの受診だったことや日本語が不自由だったことが災いし、ソーシャルワーカーへの引き継ぎが実現しなかったのかもしれません。こういったケースに対応するためにも、医療機関における多言語体制が重要なのです。神奈川県で1993年から実施されている外国人患者さんの未収医療費を補てんする事業では、2002年に医療通訳体制を整備してからの10年間で、必要になった補てん額が数十分の1に減少したことが確認されています。澤田 真弓:患者さんの課題の早期解決がなされれば、患者さん自身のコストだけでなく、社会の総コストも下がるという、わかりやすい例ですね。沢田 貴志 氏:はい。もちろん日本の制度では解決できず、出身国側の医療につなぐ例もあります。地域医療の現場では、さまざまな立場の外国人の患者さんに遭遇します。これまで診察してきた在住外国人の患者さんには、今回のケースのように、在留資格や健康保険の加入がなく、医療費の支払いが困難であった方も少なくありません。医療機関側が言葉の体制だけ整備をすればすべて解決、とはいかない現状があるのです。また、医師法19条で「診療に従事する医師は、診察治療の求めがあった場合には、正当な事由がなければ、これを拒んではならない」と定められています。「医療費の支払いが困難である」とか、「身分証明書を持っていない」といったことは診療を拒む正当な事由とは言えない、というのが法解釈の通例でしょう。支払い能力を理由とした診療拒否を認めてしまえば多くの病院が追従し、結局患者さんは重症化、最終的には瀕死の状態の患者さんが運び込まれた病院が大きな損失を受けることになります。これでは地域医療は崩壊します。今回のように、人道的であることを最優先に考えることで、結果的に効率の良い医療につながるという事例をしばしば経験してきました。澤田 真弓:そのような人道的な支援を実現するためには、医療コーディネーターなどを配置して積極的に外国人患者さんの受け入れをしていこうとされている医療機関も、さらに一歩踏み込んだ体制の整備が必要な状況に思えます。沢田 貴志 氏:はい。医療コーディネーターの方だけで解決するのは負担が大きいと思います。今回の事例からもわかるように、ここでコーディネーターの方が連携すべきは、ソーシャルワーカーです。ソーシャルワーカーは、患者さんの医療分野に限らない経済的・心理的・社会的な不安や問題を解決するために各所との調整を図り、さまざまな面からサポートするのが仕事です。すでに、ほとんどの基幹病院には配属されているでしょう。自治体を中心にソーシャルワーカーの活用や医療通訳の育成をし、基幹病院や診療所を含めて地域連携が進めば、在住外国人患者さんの円滑な受入れが実現できると思います。澤田 真弓:非常に現実的な仕組みだと思います。大変勉強になりました。<本事例からの学び>人道的であり続けることは、患者を救うだけでなく、医療の効率化にもつながる

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認知症に対する抗精神病薬処方、治療反応の予測因子は:慈恵医大

 東京慈恵会医科大学の永田 智行氏らは、精神病性攻撃的症状を有するアルツハイマー型認知症に対する、非定型抗精神病薬の8週間の治療継続および治療反応を、CATIE-AD(Clinical Antipsychotic Trials of Intervention Effectiveness-Alzheimer's Disease)データを用いて調査した。Journal of Alzheimer's disease誌オンライン版2017年8月9日号の報告。 治療介入が必要な精神病性攻撃的症状を有するアルツハイマー型認知症外来患者421例の臨床データを利用した。ベースラインの社会人口統計学的および臨床的特徴が、治療継続および治療反応に及ぼす影響を、ロジスティック回帰分析を用いて調査した。臨床的特徴は、CGI-C(臨床全般印象度の変化)、NPI(Neuropsychiatric Inventory)、BPRS(簡易精神症状評価尺度)を用いて評価した。 主な結果は以下のとおり。・治療継続率は、48.7%であった。・欠測を直前の値で補完する LOCF法(last observation carried forward method)による治療反応率は、CGI-C 42.7%、NPI 48.6%、BPRS 37.5%であった。・白人患者331例における治療継続については、有意な予測因子が認められなかった。・より良好な治療反応の予測因子は、低MMSE(ミニメンタルステート検査)スコア、リスペリドン治療(オランザピン、クエチアピンと比較して)、糖尿病歴、より健康的な身体状態、より重度な初期精神病症状であった。■関連記事認知症者への向精神薬投与は死亡率を高めているか非定型抗精神病薬は認知症に有効なのか警告後、認知症への抗精神病薬処方は減少したのか

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メタボの予防法は性別によって異なる?~亘理町研究

 日本において、メタボリックシンドローム(MetS)とプレメタボリックシンドローム(preMetS)は男性でより多くみられる。しかし、これらの代謝障害と生活習慣因子との関係に性別による違いがあるかどうかは不明である。東北労災病院の服部 朝美氏らは、30歳以上の一般集団の日本人における、MetSとpreMetSに対する男女別の生活習慣因子との関連を調べた。その結果、MetSとpreMetSに関連する生活習慣因子は男女で異なり、著者は「MetSの効果的な予防には、性別によって特有の生活習慣の変更が必要であることが示唆された」とまとめている。Internal medicine誌2017年8月10日号掲載の報告。 研究グループは、30~79歳の宮城県亘理町在住の3,166人(男性1,280人、女性1,886人)を対象に、腹囲、血圧、空腹時血糖、各種生活習慣因子等を調査した。 MetSは、腹囲により評価された中心性肥満と、2つ以上の心血管代謝リスクの有無(高血圧、高血糖、および脂質異常)という、日本の診断基準に基づいて診断された。また、中心性肥満と心血管代謝リスク1つを有する状態をpreMetSと定義した。 主な結果は以下のとおり。・男性は、女性と比較してMetS(23.3%対8.7%、p<0.001)およびpreMetS(21.2%対10.2%、p<0.001)で有意に高い罹患率を有していた。・年齢を調整したロジスティック回帰分析の結果、男性では大量の飲酒習慣(1日当たりの飲酒量が2合以上)がMetS(オッズ比:1.91、95%信頼区間[CI]:1.29~2.83)およびpreMetS(同:1.69、95%CI:1.11~2.58)と関連していた。・男性では、食べる速さ(質問票で「人と比較して食べる速度が速い」と回答)がMetS(同:1.55、95%CI:1.12~2.15)およびpreMetS(同:1.83、95%CI:1.33~2.55)と関連していた。・男性では、定期的な運動習慣の不足(質問票で「1 年以上、30 分以上の運動を週 2 日以上」“していない”と回答)がPreMetS(同:1.38、95%CI:1.03~1.85)と有意に関連していたが、MetSでは関連していなかった。・女性では、食べる速さと定期的な運動習慣の不足がpreMetSと有意に関連しており(同:1.44、95%CI:1.01~2.07および同:1.41、95%CI:1.02~1.96)、MetSについてもオッズ比の段階的な増加(同:2.02、95%CI:1.40~2.91および同:1.47、95%CI:1.03~2.09)が観察された。

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陰茎移植で自然な生理機能は回復するか/Lancet

 南アフリカ共和国の若い男性では、儀式として行われる包皮切除からの壊疽が、陰茎損失の主な原因になっているという。この文化的行為は社会に深く根ざしており、やめさせることは容易ではない。同国ステレンボッシュ大学のAndre van der Merwe氏らは、従来の遊離皮弁を用いた陰茎整形術は、社会経済的に課題がある集団には好ましくないが、陰茎を損失した若い男性の精神社会学的影響は甚大であり、同一臓器に置き換えることが最大の便益をもたらす可能性があるとして、同種陰茎移植を実施。24ヵ月間のフォローアップの結果を報告した。Lancet誌オンライン版2017年8月17日号掲載の報告。移植後24ヵ月追跡し、生活の質や勃起・排尿機能を評価 研究グループは、試行手技として初めに死体-死体の陰茎移植を行った。Human Research Ethics Committeeの承認を得た後、レシピエントを募り、陰茎断端長、移植に対する情動的な適合性など、身体的および精神的特性をスクリーニング。一方で、適切なドナー(36歳脳死男性)を獲得し、陰茎を採取した。 適切に選択したレシピエント(21歳男性)の陰茎断端を外科的に調整し、陰茎移植片を取り付けた。免疫抑制療法として、antithymyocyteグロブリン、メチルプレドニゾロン、タクロリムス、ミコフェノール酸モフェチル、prednisoneを用いた。また、1週間後にタダラフィル5mgの1日1回服用を陰茎リハビリテーションとして開始し、3ヵ月間継続した。 評価データとして、移植前とフォローアップ中に、生活の質スコア(Short Form 36第2版[SF-36v2]質問票)を収集。また移植後24ヵ月時点の勃起機能(International Index for Erectile Function[IIEF]スコア)と尿流率を測定した。移植後1ヵ月で退院、その1週間後に満足な性交を行ったと報告 切除後移植片の温阻血時間は4分、冷阻血時間は16時間であった。手術は9時間を要した。手術8時間後に、動脈血栓により緊急処置を必要とした。また、術後6日の時点で、感染性血腫と近位皮膚壊死に対して外科的処置が行われた。 その後、レシピエントは1ヵ月後に退院。その1週間後に、性交を行い(反対のアドバイスにもかかわらず)満足感を得たとの第一報を寄せた。さらに術後3ヵ月からは定期的な性交を行っていることを報告した。 7ヵ月時点で急性腎障害を発症したが、タクロリムス14mgの1日2回投与を減らすことで回復した。 さらに術後8ヵ月時点で、Alternaria alternataによるフェオフィホ真菌症に罹患したが、抗真菌薬の塗布で治療した。 生活の質スコアは、術後大きく改善した。SF-36v2メンタルヘルススコアは、術前25から、移植後6ヵ月時点57、24ヵ月時点で46であった。また身体的ヘルススコアは、ベースライン時37から、移植後6ヵ月時点60、24ヵ月時点59であった。 24ヵ月時点の最大尿流率は標準値を(16.3mL/秒、排尿量109mL)、IIEFスコアも標準値(全体的満足度スコアは最大10のうち8)を示し、排尿機能、勃起機能ともに正常であった。 これらを踏まえて著者は、「陰茎移植は、移植後24ヵ月に重大な合併症を有することなく、レシピエントに自然な生理機能回復をもたらした」と結論している。

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新たな僧帽弁治療デバイス、初期成績は良好/Lancet

 重症僧帽弁閉鎖不全症(MR)に対し、新たに開発された経カテーテル僧帽弁修復(TMVr)デバイス「エドワーズPASCAL TMVrシステム」は、手術終了時点の成功率が96%、30日時点のデバイス成功率は78%と高いことが示された。スイス・ベルン大学病院のFabien Praz氏らによる、ヒトでは初となる多施設共同前向き観察試験の結果で、「今回の試験で実用可能性は立証された。さらなる試験を行い、デバイスの手技上および長期の臨床的アウトカムへの影響を明らかにする必要がある」と報告している。新デバイスは、従来デバイスの限界を見据えて左心房でのナビゲーションを容易なものとし、セントラルスペーサーの実用化でMRの改善を向上するなどしたものだという。Lancet誌2017年8月19日号掲載の報告。5ヵ国7施設で特例的使用試験で安全性と有効性を評価 試験は、5ヵ国(カナダ、ドイツ、ギリシャ、スイス、米国)7つの3次医療病院で行われ、経カテーテル僧帽弁修復を受ける患者に、特例的にエドワーズPASCAL TMVrシステムを使用するプログラムを用いてデータの収集が行われた。症候性で機能的に重度、器質的または混合型MRで、高リスクもしくは手術不能とみなされた患者を適格とした。 手技の安全性と有効性を、デバイス留置時、退院時、留置後30日時点で前向きに評価。主とした試験エンドポイントは、手術終了時に評価した技術的成功率と、留置後30日時点で評価したデバイス成功率であった。評価にはMitral Valve Academic Research Consortium定義を用いた。手術終了時の技術成功率は96%、30日時点デバイス成功率は78% 2016年9月1日~2017年3月31日の間に、23例(年齢中央値75歳[IQR:61~82])がエドワーズPASCAL TMVrシステムを用いて、中等症~重症(grade 3+)または重症(grade 4+)MRに対する治療を受けた。ベースライン時において、EuroScore IIスコア中央値は7.1%(IQR:3.6~12.8)、MR修復のSTS PROM(Society of Thoracic Surgeons predicted risk of mortality)スコア中央値は4.8%(同:2.1~9.0)、MR置換のSTS PROMスコア中央値は6.8%(同:2.9~10.1)であり、22例(96%)が、NYHA分類IIIまたはIVであった。 全患者において1個以上のデバイス留置が成功し、22例(96%)がgrade2+以下のMRになった。なお、6例(26%)が2個のデバイス留置を受けた。 周術期合併症の発生は、2例(9%)が報告された。1例は小出血イベントで、1例は一過性脳虚血発作であった。 MRの解剖学的複雑さにもかかわらず、22例(96%)で技術的成功が達成された。また、30日時点のデバイス成功例は18例(78%)で認められた。30日フォローアップ中の死亡は3例(13%)で、留置後30日生存した患者20例のうち19例(95%)はNYHA分類がIまたはIIであった。

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血糖測定器「FreeStyle リブレ」、日本で保険適用に

 アボット ジャパン株式会社(本社: 東京都港区、代表取締役会長兼社長:坂本春喜)は9月1日、糖尿病患者向けのグルコースモニタリングシステム「FreeStyleリブレ」(製品名:FreeStyleリブレ フラッシュグルコースモニタリングシステム)が、2017年9月1日より本邦で保険適用となった旨を発表。FreeStyleリブレは、2014年に欧州で発売されて以来、39ヵ国以上、35万人以上の糖尿病患者に使用されている。本邦では、2016年5月25日に承認され、すでに販売が開始されている。 FreeStyleリブレは、組織間質液中のグルコース値を記録するセンサーと、その測定値を読み取り、表示するリーダーから構成され、血糖測定用電極との組み合わせで血糖測定を行う。500円玉大の小型の丸いセンサーを上腕後部に装着することで、センサー中心部に取り付けられた極細のフィラメントが皮下に挿入され、グルコース値が毎分測定される。センサーは最長14日間まで装着可能となっている。 センサーは指先穿刺を伴うキャリブレーションが不要で、リーダーをセンサーにかざしてスキャンするだけで、痛みを伴わずにわずか1秒でグルコース値を測定できる。時間や場所を問わず、1日に何回でも測定することができるほか、衣服の上からでもスキャンできるため、人目を気にせず測定することが可能となっている。 測定されたデータは専用ソフトウェアで読み込むことで、グルコース値や変動データをAGP(Ambulatory Glucose Profile)と呼ばれるレポートとしてパソコン上で表示することができる。患者は自身のグルコースレベルをこれまで以上に把握することができるようになるほか、医療従事者は、患者の状態を深く理解し、治療方針の判断に役立てることができる。 5万人以上のユーザーから得られた実際の使用例から、FreeStyleリブレを使用している患者は、1日平均16回、グルコース値を測定していることが明らかとなっており、頻回に測定する患者ほど、低血糖の時間が短いことが示されている。 なお、日本糖尿病学会からは、2017年7月12日付で「FreeStyleリブレに関する見解」が示されており、本邦における適切な利用の推進が提言されている。■参考アボット ジャパン株式会社

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消化管が髪の毛で埋め尽くされていた女の子【Dr. 倉原の“おどろき”医学論文】第98回

消化管が髪の毛で埋め尽くされていた女の子 ぱくたそより使用 皆さんはラプンツェル症候群という疾患をご存じでしょうか。ディズニーの映画で有名になったあのラプンツェルは、グリム童話の中に登場する美しくて長い髪を持つプリンセスです。髪の毛が異常に長いキャラクターなので、記憶に残っている人も多いでしょう。このラプンツェル症候群は、自分の髪の毛だけではなく他人の髪の毛をも食べたい衝動に駆られてしまう珍しい疾患で、胃の中に大きな毛玉が形成されるという特徴があります。ひどい場合、それが消化管を閉塞させてしまい、いろいろな症状を引き起こします。 Islek A, et al.A rare outcome of iron deficiency and pica: Rapunzel syndrome in a 5-year-old child iron deficiency and pica.Turk J Gastroenterol. 2014;25:100-102.5歳の女児が腹痛を訴えて救急外来にやってきました。彼女はヘモグロビンが4.5g/dLという強度の貧血を起こしており、腹部には腫瘤を触れました。詳しく調べてみると、胃から小腸までびっしりと髪の毛の塊が詰まっていたのです。ラプンツェル症候群はお察しのとおり、異食症です。鉄欠乏性貧血のときに氷を食べる患者さんが典型的ですよね。おそらく、この女の子はもともと鉄欠乏性貧血があり、その異食症として髪の毛を食べてしまう症状が発現。そこに胃から小腸の吸収不良によってさらなる二次性貧血を起こし、異食症が悪化…という悪循環に陥っていたのかもしれません。女児は手術を受けて、髪の毛の大きな塊は除去されました。髪の毛って胃の中で溶けてくれるのかと思いきや、そうでもないんですね。皆さんも髪の毛を食べないように注意しましょう。え? おまえには抜くほどの髪の毛はないだろうって? な、な、なんてことを!インデックスページへ戻る

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2017年度 総合内科専門医試験、直前対策ダイジェスト(前編)

【第7回】~【第12回】は こちら【第1回 呼吸器】 全7問呼吸器領域は、ここ数年で新薬の上市が続いており、それに伴う治療方針のアップデートが頻繁になっている。新薬の一般名や承認状況、作用機序、適応はしっかり確認しておきたい。例題(解答は本ページの最後に掲載しています)肺結核について正しいものはどれか?1つ選べ(a)IGRA(QFT-3G・T-SPOT)は、冷蔵保存して提出する(b)医療者の接触者健康診断において、IGRAによるベースライン値を持たない者には、初発患者の感染性期間における接触期間が2週間以内であれば、初発患者の診断直後のIGRAをベースラインとすることが可能である(c)デラマニドはリファンピシン(RFP)もしくはイソニアジド(INH)のどちらかに耐性のある結核菌感染に使用可能である(d)レボフロキサシンは、INHまたはRFPが利用できない患者の治療において、カナマイシンの次に選択すべき抗結核薬である(e)結核患者の薬剤感受性検査判明時の薬剤選択としてINHおよびRFPのいずれも使用できない場合で、感受性のある薬剤を3剤以上併用することができる場合の治療期間は、菌陰性化後24ヵ月間とされている(f)潜在性結核感染症(LTBI)の標準治療は、INH+ RFPの6ヵ月間または9ヵ月間である例題の解説とその他の予想問題はこちらへ【第2回 感染症】 全5問感染症領域では、耐性菌対策とグローバルスタンダード化された部分が出題される傾向がある。また、認定内科医試験に比べて、渡航感染症に関する問題が多いのも特徴である。例題(解答は本ページの最後に掲載しています)感染症法に関する記述のうち正しいものはどれか?1つ選べ(a)鳥インフルエンザはすべての遺伝子型が2類感染症に指定されている(b)レジオネラ症は4類感染症に指定されており、届出基準にLAMP法による遺伝子検出検査は含まれていない(c)重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は4類感染症に指定されており、マダニを媒介とし、ヒト‐ヒト感染の報告はない(d)鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除くインフルエンザ感染症はすべて5類定点把握疾患である(e)カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症は5類全数把握疾患に指定されているが、保菌者については届出の必要はない例題の解説とその他の予想問題はこちらへ【第3回 膠原病/アレルギー】 全6問膠原病領域では、ほぼ毎年出題される疾患が決まっている。リウマチと全身性エリテマトーデス(SLE)のほか、IgG4関連疾患、多発性筋炎(PM)、皮膚筋炎(DM)についてもここ数年複数の出題が続いている。アレルギーでは、クインケ浮腫、舌下免疫療法、アスピリン喘息が要注意。例題(解答は本ページの最後に掲載しています)全身性エリテマトーデス(SLE)について正しいものはどれか?1つ選べ(a)疾患活動性評価には抗核抗体を用いる(b)神経精神SLE(NPSLE)は、血清抗リボゾームP抗体が診断に有用である(c)ヒドロキシクロロキンは、ヒドロキシクロロキン網膜症の報告があり、本邦ではSLEの治療として承認されていない(d)ベリムマブは本邦で承認されており、感染症リスクの少なさより、ステロイド併用時のステロイド減量効果が期待できる(e)ミコフェノール酸モフェチル(MMF)が、2016年5月にループス腎炎に対して承認になり、MMF単独投与によるループス腎炎治療が可能となった例題の解説とその他の予想問題はこちらへ【第4回 腎臓】 全5問腎臓領域では、ネフローゼ症候群はもちろん、急性腎障害、IgA腎症、多発性嚢胞腎についても、症状、診断基準、治療法をしっかり押さえておきたい。また、アルポート症候群と菲薄基底膜病も、出題される可能性が高い。例題(解答は本ページの最後に掲載しています)次の記述のうち正しいものはどれか?1つ選べ(a)血清または血漿シスタチンCを用いたGFR推算式は年齢・性差・筋肉量に影響を受けにくい(b)随時尿で蛋白定量500mg/dL、クレアチニン250mg/dL、最近数回での1日尿中クレアチニン排泄量1.5gの場合、この患者の実際の1日尿蛋白排泄量(g)は2g程度と考えられる(c)70歳、検尿で尿蛋白1+、血尿-、GFR 42mL/分/1.73m2(ただしGFRの急速な低下はなし)の慢性腎臓病(CKD)患者を認めた場合、腎臓専門医への紹介を積極的に考える(d)食塩摂取と尿路結石リスクの間に相関はないとされている(e)日本透析医学会による「慢性腎臓病患者における腎性貧血治療のガイドライン」2015年版によると、血液透析(HD)・腹膜透析(PD)・保存期CKD患者のいずれにおいても、複数回の検査でHb値10g/dL未満となった時点で腎性貧血治療を開始することが推奨されている例題の解説とその他の予想問題はこちらへ【第5回 内分泌】 全5問内分泌領域は、甲状腺疾患、クッシング症候群は必ず出題される。さらに認定内科医試験ではあまり出題されない先端巨大症、尿崩症もカバーしておく必要があり、診断のための検査と診断基準についてしっかりと押さえておきたい。例題(解答は本ページの最後に掲載しています)先端巨大症について正しいものはどれか?1つ選べ(a)重症度にかかわらず、「難病の患者に対する医療等に関する法律(難病法)」による医療費助成を受けることが可能である(b)診断基準に「血中GH値がブドウ糖75g経口投与で正常域まで抑制されない」という項目が含まれている(c)診断基準に「軟線撮影により9mm以上のアキレス腱肥厚を認める」という項目が含まれている(d)骨代謝合併症として、変形性関節症・手根管症候群・尿路結石・骨軟化症が挙げられる(e)パシレオチドパモ酸塩徐放性製剤は高血糖のリスクがあり、投与開始前と投与開始後3ヵ月までは1ヵ月に1回、血糖値を測定する必要がある  例題の解説とその他の予想問題はこちらへ【第6回 代謝】 全5問代謝領域では、糖尿病、肥満症、抗尿酸血症は必ず出題される。加えて骨粗鬆症とミトコンドリア病を含む、耐糖能障害を来す疾患が複数題出題される。とくに骨粗鬆症は、内科医にはなじみが薄いがよく出題される傾向があるので、しっかりとカバーしておこう。例題(解答は本ページの最後に掲載しています)肥満に関する記述のうち正しいものはどれか?1つ選べ(a)本邦における高度肥満は、BMI30以上の肥満者のことをいう(b)肥満関連腎臓病の腎組織病理像は膜性腎症像を示す(c)「肥満症診療ガイドライン2016」 において、減量目標として肥満症では現体重からの5~10%以上の減少、高度肥満症では10~20%以上の減少が掲げられている(d)PCSK9阻害薬であるエボロクマブの効能・効果に、「家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症。ただし、心血管イベントの発現リスクが高く、HMG-CoA還元酵素阻害薬で効果不十分な場合に限る」と記載があり、処方にあたってはHMG-CoA還元酵素阻害薬との併用が必要である(e)低分子ミクロソームトリグリセリド転送たん白(MTP)阻害薬であるロミタピドメシルは、ヘテロ接合体家族性高コレステロール血症に適応がある例題の解説とその他の予想問題はこちらへ【第1回~第6回の解答】第1回:(b)、第2回:(e)、第3回:(b)、第4回:(a)、第5回:(b)、第6回:(d)【第7回】~【第12回】は こちら

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ADHD発症しやすい家庭の傾向

 ADHDの有症率は貧困層で高いことが多くの研究で報告されているが、その関係性が親のADHD歴によって、どのように変化するかはほとんど考察されていない。米国・UNM Health Sciences CenterのAndrew S. Rowland氏らは、6~14歳の学生サンプルを用いて、社会経済的地位(socioeconomic status:SES)や親のADHD歴によって有症率が異なるかを評価した。Journal of child psychology and psychiatry誌オンライン版2017年8月12日号の報告。 米国・ノースカロライナ州の1つの群にある17校1~5学年のすべての子供を対象に、教師評価尺度と親1,160人の面接を用いて評価し、これにはADHD構造化インタビュー(DISC)を含んだ。親と教師の評価を組み合わせて、DSM-IVのADHD状態を判定した。データ分析の対象は、親のADHD歴に関する情報を有する967人の子供に絞り込んだ。SESは、家庭の所得と回答者の教育により測定した。 主な結果は以下のとおり。・家庭の所得と親のADHD診断歴との間に、相互の影響が認められた(p=0.016)。・SESの傾度は、親にADHD歴がない家庭で強く、親がADHD歴を持つ子供ではより弱かった。・親にADHD診断歴がない子供のうち、低所得家庭の子供のADHDの割合は、共変量で調整した後、高所得家庭の子供の6.2倍であった。・親がADHD歴を有する子供のADHDのオッズ比は、親にADHD歴がない高所得家庭の子供の10倍以上であったが、高所得と低所得家庭の子供間のSES傾度はそれほど顕著ではなかった(オッズ比:1.4、95%CI:0.6~3.5)。 著者らは「SESと親のADHD歴はそれぞれ、子供のADHDに対する強力なリスク因子であり、相互に影響を及ぼす。ADHDリスクに影響するSESの要因を分析するためには、より多くの調査が必要である。今後のADHDの調査では、他の環境リスク因子の強さが、親のADHD歴によって異なるかどうかを評価すべきである。低いSESの家庭の子供や親がADHD歴を有する子供については、早期の症状発見と早期介入が検討されるべきである」としている。■関連記事母親の体格がADHD、自閉症リスクと関連かADHD児への併用療法や抗精神病治療の傾向小児ADHDの合併症有病率と治療成績

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フルベストラント単独による乳がん1次治療を承認:FDA

 AstraZenecaは2017年8月28日、米国食品医薬品局(FDA)が、HR陽性HER2陰性で内分泌療法未治療の閉経後進行または転移を有する乳がん(MBC)患者に対する単剤療法としてフルベストラント(商品名:フェソロデックス)の拡大使用を承認したと発表した。当承認は、第III相FALCON試験の結果に基づいている。 FALCON(Fulvestrant and AnastrozoLe COmpared in hormonal therapy-Naïve advanced breast cancer)試験は、上記患者462例を対象に、フルベストラント500mg+プラセボとアロマターゼ阻害剤アナストロゾール1mg+プラセボを比較した無作為化二重盲検多施設試験。試験の結果、治験担当医評価の無増悪生存期間中央値は、フルベストラント群16.6ヵ月、アナストロゾール群13.8ヵ月と、フルベストラント群で有意に増加した(HR:0.797、95%CI:0.637~0.999、p=0.049)。 FDAによるフルベストラントの最初の承認は、2002年の抗エストロゲン療法で進行したHR陽性の閉経後MBCに対する単独療法。その後、2016年にpalbociclibとの組み合わせで、内分泌療法後に進行したHR陽性HER2陰性の進行またはMBCに承認された。欧州では2017年7月26日、内分泌療法未治療の閉経後ER陽性の局所進行乳がんに承認されている。■参考AstraZeneca(グローバル)メディアリリースFALCON試験(Clinical Trials.gov)■関連記事HR陽性乳がんへのフルベストラント、PFSを有意に延長/Lancet

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インスリン療法開始後のスタチンの影響

 スタチンは、糖尿病の新規発症リスクを増大させ、血糖コントロールに悪影響を及ぼす可能性があるが、2型糖尿病患者のインスリン療法開始後の血糖応答および転帰への影響は不明である。今回、英国・ノッティンガム大学のUchenna Anyanwagu氏らの研究で、通常治療中の2型糖尿病患者のインスリン療法開始後、スタチン併用者の短期血糖コントロールはあまり良好ではなかったものの、主要心血管イベントリスクは大幅に低かったことが報告された。Cardiovascular diabetology誌2017年8月22日号に掲載。 本研究は、英国のHealth Improvement Network(THIN)UKデータベースを使用し、インスリン療法を開始した2型糖尿病患者1万2,725例での後ろ向きコホート研究。6、12、24、36ヵ月でのHbA1cの変化、死亡および3-point MACE(心血管死、非致死的心筋梗塞、非致死的脳梗塞)の5年リスクを、新たにインスリン療法を開始した患者において、スタチン使用者(1万682例)と非使用者(2,043例)で比較した。Cox比例ハザードモデルを用いて、異なるアウトカムのハザード比を推定した。 主な結果は以下のとおり。・コホートの平均年齢は58.7±14.0歳(男性51%)であり、ベースラインHbA1cの平均値は8.7±1.8%であった。・インスリン療法開始後初期に、スタチン使用者に比べて非使用者でHbA1c値の大きな減少がみられ、その減少は短期で有意であった(6ヵ月で-0.34% vs.-0.26%、平均差:-0.09%、p=0.004)が、長期では有意ではなかった(3年で-0.31% vs.-0.35%、平均差:0.05%、p=0.344)。・スタチン使用者と非使用者の心血管イベント(3-point MACE)は、それぞれ878件と217件であった(1,000人年当たり20.7 vs.30.9、調整ハザード比:1.36、95%CI:1.15~1.62、p<0.0001)。・各スタチンでのサブグループ解析では、スタチン非使用者に比べて、すべてのスタチンで試験期間を通じてHbA1cが高かった(p<0.05)。・アトルバスタチン、シンバスタチン、ロスバスタチン、プラバスタチンにおける3-point MACEの調整ハザード比は、それぞれ0.82(95%CI:0.68~0.98)、0.67(同:0.55~0.82)、0.56(同:0.39~0.81)、0.78(同:0.60~1.01)であった。

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非喘息性急性下気道感染症に経口ステロイドは無効/JAMA

 非喘息性急性下気道感染症の成人患者において、経口ステロイド薬は症状の持続期間や重症度を改善せず、使用すべきではないと、英国・ブリストル大学のAlastair D. Hay氏らが、プラセボ対照無作為化比較試験Oral Steroids for Acute Cough(OSAC)試験の結果、報告した。急性下気道感染症は最も一般的な疾患の1つだが、プライマリケアではしばしば抗菌薬による不適切な治療が行われている。その中で、経口ステロイド薬の使用も増加しているが、非喘息性急性下気道感染症に対する有効性については十分なエビデンスがない。JAMA誌2017年8月22・29日号掲載の報告。約400例をプレドニゾロン群とプラセボ群に無作為化 OSAC試験は、2013年7月~2014年10月、英国のプライマリケア54施設において実施された、多施設共同プラセボ対照無作為化二重盲検比較試験である。対象は、下気道感染症の症状(喀痰、胸痛、喘鳴、息切れ)のうち1つ以上および急性咳嗽を有し、即時的な抗菌薬治療を必要とせず、慢性肺疾患の既往歴なし、または過去5年間に喘息治療薬の投与歴がない18歳以上の患者401例であった。プレドニゾロン(20mg×2錠)群(199例)またはプラセボ群(202例)に無作為に割り付け、それぞれ1日1回5日間投与した。 主要評価項目は、中等度以上の咳嗽の持続期間(観察期間28日間、臨床的に重要な差の最低値は3.79日と設定)、および2~4日目の症状(咳嗽、喀痰、息切れ、睡眠障害、全体的な体調不良、活動障害)の重症度(0点[影響なし]~6点[最も悪い]、臨床的に重要な差の最低値は1.66点と設定)。副次評価項目は、急性下気道感染症の症状の持続期間と重症度、ピークフロー異常値の持続期間、抗菌薬の使用および有害事象であった。咳嗽持続期間や症状重症度に両群で差はなし 401例中2例は無作為化後すぐに離脱、1例は重複していたため除外となり、解析対象は398例であった(平均年齢47[SD 16.0]歳、女性63%、喫煙者17%、痰77%、息切れ70%、喘鳴47%、胸痛46%、ピークフロー値異常42%)。このうち334例(84%)で咳嗽持続期間が、369例(93%)で症状の重症度に関するデータが得られた。 平均咳嗽持続期間は、プレドニゾロン群で5日(四分位範囲[IQR]:3~8)、プラセボ群で5日(IQR:3~10)であった(補正ハザード比:1.11、95%信頼区間[CI]:0.89~1.39、α=0.05でp=0.36)。また、平均症状重症度は、プレドニゾロン群1.99点、プラセボ群2.16点であった(補正群間差:-0.20、95%CI:-0.40~0.00、α=0.001でp=0.05)。 その他の下気道感染症の持続期間や重症度、ピークフロー異常値の持続期間、抗菌薬の使用、重篤ではない有害事象に関しても、両群で差はなかった。重篤な有害事象は認められなかった。

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