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高齢者糖尿病診療ガイドライン2017発刊

 「高齢者糖尿病の治療向上のための日本糖尿病学会と日本老年医学会の合同委員会」による「高齢者糖尿病の血糖コントロール目標について」(2016年5月)を受け、2017年5月開催の第60回 日本糖尿病学会年次学術集会において、『高齢者糖尿病診療ガイドライン 2017』(編・著 日本老年医学会・日本糖尿病学会)が書籍として発刊された。高齢者糖尿病診療ガイドライン2017はCQ方式で15項目に分けて記載 『高齢者糖尿病診療ガイドライン 2017』はクリニカルクエスチョン(以下「CQ」)方式でまとめられ、CQ一覧を冒頭に示し、これに対する要約、本文、引用文献(必要により参考資料)のフォーマットで記されている。そして、可能な場合はエビデンスレベル(レベル1+および1~4)、推奨グレード(AおよびB)を付している。 『高齢者糖尿病診療ガイドライン 2017』の具体的な内容としては、I.高齢者糖尿病の背景・特徴、II.高齢者糖尿病の診断・病態、III.高齢者糖尿病の総合機能評価、IV.高齢者糖尿病の合併症評価、V.血糖コントロールと認知症、VI.血糖コントロールと身体機能低下、VII.高齢者糖尿病の血糖コントロール目標、VIII.高齢者糖尿病の食事療法、IX.高齢者糖尿病の運動療法、X.高齢者糖尿病の経口血糖降下薬治療とGLP-1受容体作動薬治療、XI.高齢者糖尿病のインスリン療法、XII.高齢者糖尿病の低血糖対策とシックデイ対策、XIII.高齢者糖尿病の高血圧、脂質異常症、XIV.介護施設入所者の糖尿病、XV.高齢者糖尿病の終末期ケア、と大きく15項目に分けて記載されている。時間がないときは高齢者糖尿病診療ガイドラインの要約だけでも通読 高齢者糖尿病患者に特有の身体的特徴などを踏まえて、『高齢者糖尿病診療ガイドライン 2017』では次のように示されている。たとえば「低血糖」について、「高齢者糖尿病の低血糖にはどのような特徴があるか?」のCQに対し、要約では「高齢者の低血糖は、自律神経症状である発汗、動悸、手のふるえなどの症状が減弱し、無自覚低血糖や重症低血糖を起こしやすい。低血糖の悪影響が出やすい」と端的に示されている。また、食事療法の「高齢者における食事のナトリウム制限(減塩)は有効か?」では、「高齢者においても減塩は血圧を改善する(推奨グレードA)」と記されており、運動療法の「高齢者糖尿病において運動療法は血糖コントロール、認知機能、ADL、うつやQOLの改善に有効か?」では、「高齢者糖尿病でも定期的な身体活動、歩行などの運動療法は、代謝異常の是正だけでなく、生命予後、ADLの維持、認知機能低下の抑制にも有効である(推奨グレードA)」と記載されている。 今後、さらに増えると予測される高齢者糖尿病患者の診療に、『高齢者糖尿病診療ガイドライン 2017』をお役立ていただきたい。

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日本人の脳卒中予防に最適な身体活動量~JPHC研究

 欧米人より出血性脳卒中が多いアジア人での身体活動量と脳卒中の関連についての研究は少ない。わが国の多目的コホート研究であるJPHC研究(Japan Public Health Center-based Prospective Study、主任研究者:津金昌一郎氏)で、脳卒中予防のための身体活動の最適レベルを検討したところ、日本人では過度の激しい活動は出血性脳卒中の予防に有益ではなく、不利益にさえなる可能性があることが示唆された。今回の結果から、脳卒中予防には中等度の活動による中等度の身体活動量が最適であろうとしている。Stroke誌オンライン版2017年6月5日号に掲載。 本研究では、心血管疾患やがんの既往がない50~79歳の日本人7万4,913人を2000~12年に追跡調査した。各身体活動の運動強度指数MET(metabolic equivalent of task)に活動時間をかけたMET・時を合計して1日当たりの身体活動量を求めた。 主な結果は以下のとおり。・69万8,946人年の追跡期間中、出血性脳卒中1,007例(脳実質内出血747例、くも膜下出血260例)、虚血性脳卒中1,721例(非塞栓性梗塞1,206例、塞栓性梗塞515例)を含めた合計2,738例の脳卒中が報告された。・MET・時/日の第2または第3四分位で、脳卒中全体(ハザード比[HR]:0.83、95%信頼区間[CI]:0.75~0.93)、脳実質内出血(HR:0.79、95%CI:0.64~0.97)、くも膜下出血(HR:0.78、95%CI:0.55~1.11)、非塞栓性梗塞(HR:0.78、95%CI:0.67~0.92)のリスクが最も低かった。一方、塞栓性梗塞は第4四分位でリスクが最も低かった(HR:0.76、95%CI:0.59~0.97)。・3次スプラインのグラフでは、最低レベルから5~10 MET・時/日(50パーセンタイル)のプラトーまで、脳卒中リスクの急激な減少(30%減少)を示した。・全身体活動量と出血性脳卒中との関連は、激しい活動での上昇のためにU型またはJ型を示したが、虚血性脳卒中ではL型を示した。

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ミノサイクリンは多発性硬化症進展リスクを抑制するか/NEJM

 初回の局所性脱髄イベント(clinically isolated syndrome:CIS)の発症後は、多発性硬化症への進展リスクが増大する。カナダ・カルガリー大学/フットヒルズ医療センターのLuanne M. Metz氏らは、CIS発症時にミノサイクリン投与を開始すると、6ヵ月時にはこの進展リスクが抑制されたが、24ヵ月時には効果は消失したとの研究結果を、NEJM誌2017年6月1日号で報告した。テトラサイクリン系抗菌薬ミノサイクリンは免疫調節特性を持ち、予備的なデータでは多発性硬化症への活性が示され、2つの小規模な臨床試験で有望な成果が提示されている。副作用として発疹、頭痛、めまい、光線過敏症がみられるものの、安全性プロファイルは良好とされ、まれだが重篤な合併症として偽脳腫瘍や過敏症症候群があり、長期の使用により色素沈着が生じる可能性があるという。カナダの142例が対象のプラセボ対照無作為化試験 研究グループは、脱髄イベントから多発性硬化症への進展リスクに及ぼすミノサイクリンの効果を評価する二重盲検プラセボ対照無作為化試験を実施した(カナダ多発性硬化症協会の助成による)。 初回CISの発現から180日以内の患者が、ミノサイクリン(100mg、1日2回)を経口投与する群またはプラセボ群に無作為に割り付けられた。治療は、多発性硬化症の診断が確定するか、無作為割り付けから24ヵ月のいずれかまで継続した。 主要評価項目は、無作為割り付けから6ヵ月以内の多発性硬化症(2005年版McDonald診断基準で診断)への進展とした。副次評価項目は、無作為割り付けから24ヵ月以内の多発性硬化症への進展、そして6ヵ月および24ヵ月時のMRI上の変化(T2強調MRI上の病巣の体積、T1強調MRI上の新たに増強された病巣[増強病巣]の累積数、個々の病巣の累積合計数[T1強調MRI上の新規増強病巣、およびT2強調MRI上の新規病巣と新たに増大した病巣])などであった。 2009年1月~2013年7月に、カナダの12の多発性硬化症クリニックで142例が登録され、ミノサイクリン群に72例、プラセボ群には70例が割り付けられた。さらなる試験で検証を ベースライン(CIS発症時)の全体の平均年齢は35.8(SD 9.2)歳、68.3%が女性であった。脊髄病巣(ミノサイクリン群:34.7%、プラセボ群:51.4%、p=0.04)およびMRI上の増強病巣数≧2(9.7 vs.25.7%、p=0.04)がミノサイクリン群で少なかったが、これ以外の因子は両群に差はなかった。 6ヵ月以内にミノサイクリン群の23例、プラセボ群の41例が多発性硬化症を発症した。6ヵ月以内の多発性硬化症への進展の未補正リスクは、ミノサイクリン群が33.4%と、プラセボ群の61.0%に比べ有意に低かった(群間差:27.6%、95%信頼区間[CI]:11.4~43.9、p=0.001)。ベースラインの増強病巣数で補正すると、進展リスクの差は18.5%(95%CI:3.7~33.3)と小さくなったが、有意な差は保持されていた(p=0.01)。 副次評価項目である24ヵ月時の進展の未補正リスクには、有意差は認めなかった(ミノサイクリン群:55.3% vs.プラセボ群:72.0%、群間差:16.7%、95%CI:-0.6~34.0、p=0.06)。 6ヵ月時のMRI関連の副次評価項目は3項目とも、未補正ではミノサイクリン群がプラセボ群よりも有意に良好であり、補正後も有意差は保持された。これに対し、24ヵ月時は、未補正ではミノサイクリン群がいずれも有意に良好であったが、補正後は有意な差はなくなった。 有害事象の頻度は、ミノサイクリン群がプラセボ群に比べて高かった(86.1 vs.61.4%、p=0.001)。とくに発疹(15.3 vs.2.9%、p=0.01)、歯の変色(8.3 vs.0%、p=0.01)、めまい(13.9 vs.1.4%、p=0.005)には有意な差がみられた。4例(両群2例ずつ)に臨床検査で検出された一過性のGrade 3/4の有害事象が、4例(ミノサイクリン群:1例、プラセボ群:3例)に5件の重篤な有害事象が認められた。 著者は、「これらの結果は、事前に規定された6ヵ月時の未補正リスクの25%の絶対差を満たし、補正すると差は縮小したものの有意差は保持されており、MRI関連の転帰も良好であったが、この差は24ヵ月時までは持続しなかった」とまとめ、「さらなる試験による検証が求められる」と指摘している。

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妊娠中の抗うつ薬服用と児のADHDの関連/BMJ

 母親の抗うつ薬服用と子供の注意欠如・多動症(ADHD)との関連について、住民ベースのコホート研究による知見が示された。中国・香港大学のKenneth K C Man氏らによる報告で、子供のADHDリスクは、母親が抗うつ薬を妊娠中服用していた群と妊娠前まで服用していた群で同程度であった。一方で、抗うつ薬服用の有無にかかわらず、精神障害を有する母親の子供はADHDリスクが高かったという。著者は、既報では家族のリスク因子を補正しておらず過大評価されている可能性を指摘し、「抗うつ薬服用とADHDの因果関係を決して否定はしないが、あるとしても関連の強さは既報よりも小さいものと思われる」とまとめている。BMJ誌2017年5月31日号掲載の報告。香港の住民ベースコホート研究で関連を評価 検討は、香港住民をベースとした電子医療カルテClinical Data Analysis and Reporting Systemのデータを用いて行われた。2001年1月~2009年12月に香港の公立病院で生まれた子供19万618例を2015年12月まで追跡し、母親の妊娠中の抗うつ薬服用と6~14歳児のADHDの関連についてハザード比(HR)を求めて評価した。 平均追跡期間は9.3年(範囲:7.4~11.0年)であった。母親の出産時平均年齢は31.2歳(SD 5.1)。母親が精神障害など交絡因子で補正後は関連性が低下 対象19万618例のうち、妊娠中に母親が抗うつ薬を服用していたのは1,252例であり、ADHDの診断または治療を受けた子供は5,659例(3.0%)であった。 妊娠中の抗うつ薬服用群の粗HRは、非服用群との比較で2.26(p<0.01)であった。しかし、潜在的交絡因子(母親が精神障害、または他の抗精神病薬を服用など)で補正後は、1.39(95%信頼区間[CI]:1.07~1.82、p=0.01)に低下した。 同様の関連結果は、母親が抗うつ薬を妊娠前まで服用していた群と服用歴がない群で比較した場合にもみられた(1.76、1.36~2.30、p<0.01)。 一方、母親の抗うつ薬服用歴がない場合でも、ADHDリスクは、母親が精神障害を有する子供のほうが、精神障害を有さない母親の子供との比較において有意に高かった(1.84、1.54~2.18、p<0.01)。 感度解析の結果もすべて同様の結果が示された。 また、兄弟姉妹を適合した分析において、抗うつ薬の妊娠中の曝露群と非曝露群にADHDリスクの有意な差はみられなかった(0.54、0.17~1.74、p=0.30)。 結果について著者は、「抗うつ薬の出生前使用と出生後ADHDリスクとの関連について、少なくとも一部は、交絡因子として含まれる抗うつ薬の適応によって説明可能であることを示唆するものであった」と述べている。

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ニボルマブ、進行肝細胞がんへの挑戦/ASCO2017

 進行肝細胞がん(HCC)における1次治療薬の選択肢はソラフェニブ(商品名:ネクサバール)だけである。本年(2017年)レゴラフェニブ(商品名:スチバーガ)が2次治療薬として米国食品医薬品局(FDA)に承認されたが、免疫チェックポイント阻害薬ニボルマブはこれらの患者集団における新たな選択肢となるのだろうか。 Checkmate040試験は進行HCC患者に対するニボルマブ(製品名:オプジーボ)の第I/II相試験。シカゴにて開催された米国臨床腫瘍学会年次大会(ASCO2017)で、米国Providence Cancer CenterのTodd S. Crocenzi氏らが発表した。 Checkmate040試験ではニボルマブ投与患者を、ソラフェニブ非治療群とソラフェニブ治療群に分け、さらに各群を用量漸増アーム(ニボルマブ投与量0.1~10mg/kg)と拡大アーム(ニボルマブ投与量3mg/kg)に分けて効果と安全性を評価している。今学会ではソラフェニブ非治療群と治療群の生存と効果の持続性の成績が発表された。主要評価項目は用量漸増アームでは安全性と忍容性、拡大アームでは奏効率(ORR)。副次的評価項目はORR(用量漸増アームのみ)、病勢コントロール率(DCR)、初回奏効までの期間、奏効期間(DOR)、全生存期間(OS)であった。 合計264例の患者が登録された。Child-Pughスコアは全例が5以上。多くの患者が重度の治療を受け、肝外転移を有していた。 盲検下独立中央判定(BICR)によるORRは、ソラフェニブ非治療群で20%、ソラフェニブ治療群の漸増アームで19%、同群の拡大アームでは14%であった。DCRは、ソラフェニブ非治療群で54%、ソラフェニブ治療群で55%であった。効果の発現は早く、客観的奏効を達成した患者のうち、ソラフェニブ非治療群の56%、ソラフェニブ治療群の64%が3ヵ月以内に奏効した。DORはソラフェニブ非治療群で17ヵ月、ソラフェニブ治療群では19ヵ月。OSはソラフェニブ非治療群で28.6ヵ月、ソラフェニブ治療群漸増アームでは15.0ヵ月、拡大アームでは15.6ヵ月であった。ニボルマブの効果は、ソラフェニブ治療経験の有無、HCCの病因またはPD-L1発現の有無とは無関係であった。また、ニボルマブの安全性プロファイルは、いずれの群でも既知のものであった。 現在、1次治療でのニボルマブとソラフェニブの第III相比較試験CheckMate459試験が進行中である。■参考 ASCO2017 Abstract Checkmate040試験(Clinical Trials.gov)■関連記事肝細胞がんに対するニボルマブの優先審査を受理:FDA

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体部白癬

【皮膚疾患】体部白癬◆症状胴体や手足に生じる境界鮮明な丸い紅斑で、水ぶくれを伴うことがあります。かゆみが強く、足白癬や爪白癬も併発していることが多いです。◆原因白癬菌による感染で起きます。ステロイド外用薬の誤用で悪化していることもあり、注意が必要です。◆治療と予防・抗真菌薬の外用薬で治療します。・ぺットから感染することもありますので、ペットの皮膚の状態にも目を配り予防しましょう。●一言アドバイス足爪白癬もある場合、再発する傾向が強いので、全部が治るまで治療を中断しないようにしましょう。監修:ふくろ皮膚科クリニック 院長Copyright © 2017 CareNet,Inc. All rights reserved.袋 秀平氏

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60歳未満の降圧薬服用者、血圧高いと認知症リスク高い

 血圧と認知症の関係については相反する疫学研究結果が報告されている。今回、ノルウェー科学技術大学HUNT研究センターのJessica Mira Gabin氏らが、認知症診断の最大27年前まで(平均17.6年)の血圧と認知症について調査したところ、60歳以上では収縮期血圧と認知症が逆相関を示したが、60歳未満の降圧薬使用者では収縮期血圧や脈圧の上昇とアルツハイマー病発症が関連していた。Alzheimer's research & therapy誌2017年5月31日号に掲載。 本研究では、ノルウェーのNord-Trondelag郡における1995~2011年の認知症発症データを収集し、専門家パネルが診断を検証した。さらに、このデータを被験者の個人識別番号を用いて、1984~86年(HUNT1)および1995~97年(HUNT2)に実施された大規模な住民健康調査であるNord-Trondelag Health Study(HUNT研究)データと結び付けた。HUNT研究の参加者2万4,638人のうち579人がアルツハイマー病、またはアルツハイマー病と血管性の混合型認知症、または血管性認知症と診断された。 主な結果は以下のとおり。・60歳以上においては、年齢、性別、教育およびその他の関連する共変量を調整後、認知症全体、アルツハイマー病/血管性の混合型認知症、アルツハイマー病では収縮期血圧との逆相関が一貫して認められたが、血管性認知症では認められなかった。・この結果は、降圧薬の使用にかかわらず、HUNT1とHUNT2の両方で観察された。・60歳未満の降圧薬服用者では、収縮期血圧および脈圧とアルツハイマー病との間に有害な関連がみられた。

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統合失調症へのメマンチン追加療法のメタ解析:藤田保健衛生大

 藤田保健衛生大学の岸 太郎氏らは、統合失調症治療において抗精神病薬へのメマンチン追加療法が有用であるかを、システマティックレビューおよびメタ解析により検討を行った。Psychopharmacology誌オンライン版2017年5月15日号の報告。 抗精神病薬を投与されている統合失調症患者に対するメマンチン追加療法の二重盲検無作為化プラセボ対照試験を分析した。主要アウトカムは、陰性症状の改善、全原因による中止とした。2値アウトカムをリスク比(RR)として示し、連続アウトカムを平均差(MD)、標準化平均差(SMD)として示した。 主な結果は以下のとおり。・8件(448例)の研究が抽出された。・メマンチン追加療法は、プラセボ群と比較し、PANSS陰性症状(SMD:-0.96、p=0.006、I2:88%、7研究、367例)、総合精神病理尺度(MD:-1.62、p=0.002、I2:0%、4研究、151例)およびMMSE(MD:-3.07、p<0.0001、I2:21%、3研究、83例)において改善が認められたが、全般的(SMD:-0.75、p=0.06、I2:86%、5研究、271例)、陽性症状(SMD:-0.46、p=0.07、I2:80%、7研究、367例)、抑うつ症状(SMD:-0.127、p=0.326、I2:0%、4研究、201例)、全原因による中止(RR:1.34、p=0.31、I2:0%、8研究、448例)、グループ間における個々の有害事象(疲労、めまい、頭痛、吐き気、便秘)において統計学的に有意な差は認められなかった。・陰性症状については、リスペリドン試験で検討した場合、有意な異質性は消失した(I2:0%)。・しかし、メマンチン追加療法は、プラセボよりも優れていた(SMD:-1.29、p=0.00001)。・メタ回帰分析では、患者の年齢がメマンチンによる陰性症状改善と関連していることが示唆された(slope:0.171、p=0.0206)。 著者らは「メマンチン追加療法は、統合失調症患者の精神病理学的症状(とくに陰性症状)を治療するうえで有用である。陰性症状のエフェクトサイズは、若年成人の統合失調症患者と関連する可能性がある」としている。■関連記事 統合失調症とグルテンとの関係 せん妄治療への抗精神病薬投与のメタ解析:藤田保健衛生大 抗うつ薬治療患者に対するベンゾジアゼピン投与の安全性は:藤田保健衛生大

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先天異常の原因、5人中4人は「未知」/BMJ

 米国・ユタ大学のMarcia L. Feldkamp氏らが実施したコホート研究の結果、主要な先天異常の5人に4人はその原因が不明であることが明らかとなった。著者は、「一次予防や治療の根拠となる基礎研究ならびにトランスレーショナル研究を早急に行う必要がある」と述べている。これまでは、病院ベースで既知の原因の有無別に先天異常の割合を評価した研究が2件あるだけだった。BMJ誌2017年5月30日号掲載の報告。先天異常児約5,500例について解析 研究グループは、主要な先天異常の原因と臨床像を評価する目的で、集団ベースの症例コホート研究を行った。 地域住民のサーベイランスシステムで確認されたユタ州在住女性が2005~09年に出産した児のすべての記録を臨床的に再調査し、生児出生および死産を合わせた計27万878例のうち、軽度の単独所見(筋性部心室中隔欠損症、遠位尿道下裂など)を除く主要な先天異常児5,504例(有病率2.03%)について分析した。 主要評価項目は、形態学(単独、多発、小奇形のみ)および病理発生(シーケンス、発生域欠損、パターン)別の、原因が既知(染色体、遺伝子、ヒト催奇形因子、双胎形成)または未知の先天異常の割合である。5人に4人は未知の原因 確実な原因は20.2%(1,114例)で確認された。このうち染色体または遺伝子異常が94.4%(1,052例)を占め、催奇形因子が4.1%(46例、ほとんどが糖尿病合併妊娠のコントロール不良)、双胎形成が1.4%(16例、結合双胎児または無心症)であった。 残りの79.8%(4,390例)は、原因が未知の先天異常として分類された。このうち88.2%(3,874例)は単独の先天異常であった。家族歴(同様に罹患した一等親血縁者)は4.8%で確認された。5,504例中5,067例(92.1%)は生児出生(単独および非単独先天異常)、4,147例(75.3%)は単独先天異常(原因が既知または未知)と分類された。 著者は、「喫煙や糖尿病のように既知の原因に関しては、個々の症例で原因を決定することが課題として残っている。一方、未知の原因に関しては、それを突き止めるために包括的な研究戦略が必要である」と述べている。

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CVDリスクを予測する最新QRISK3モデルを検証/BMJ

 心血管疾患(CVD)の10年リスクを予測するQRISK2に新規リスク因子を加えた新しいQRISK3リスク予測モデルが開発され、英国・ノッティンガム大学のJulia Hippisley-Cox氏らが検証結果を発表した。追加された臨床変数は、慢性腎臓病(CKD)、収縮期血圧(SBP)の変動性、片頭痛、ステロイド薬、全身性エリテマトーデス(SLE)、非定型抗精神病薬、重度の精神疾患および勃起障害で、これらを組み入れたQRISK3は、医師が心疾患や脳卒中のリスクを特定するのに役立つ可能性が示されたという。現在、英国のプライマリケアではQRISK2が広く活用されているが、QRISK2では完全には捉えられないリスク因子もあり、CVDリスクの過小評価につながる可能性が指摘されていた。BMJ誌2017年5月23日号掲載の報告。抽出コホート789万例、検証コホート267万例のデータから新モデルを作成・検証 研究グループは、英国のQResearchデータベースに参加している一般診療所1,309施設を、抽出コホート(981施設)と検証コホート(328施設)に無作為に割り付け、抽出コホートにおける25~84歳の患者789万例と、検証コホートの同267万例のデータを解析した。ベースラインでCVDがあり、スタチンが処方されている患者は除外された。 抽出コホートでは、Cox比例ハザードモデルを用い、男女別にリスク因子を検討し、10年リスク予測モデルを作成した。検討したリスク因子は、QRISK2ですでに含まれている因子(年齢、人種、貧困、SBP、BMI、総コレステロール/HDLコレステロール比、喫煙、冠動脈疾患の家族歴[60歳未満の1親等の親族]、1型糖尿病、2型糖尿病、治療中の高血圧、関節リウマチ、心房細動およびCKD[ステージ4、5])と、新規のリスク因子(CKD[ステージ3、4、5]、SBPの変動性[反復測定の標準偏差]、片頭痛、ステロイド薬、SLE、非定型抗精神病薬、重度の精神疾患およびHIV/AIDS、男性の勃起障害の診断または治療)であった。 検証コホートでは、男女別に、年齢、人種およびベースライン時の疾患の状態によるサブグループで適合度と予測能を評価した。評価項目は、一般診療、死亡および入院の3つのデータベースに記録されたCVD発症とした。最新QRISK3モデル、心血管疾患のリスク評価に有用 抽出コホートの5,080万観察人年において、36万3,565件のCVD発症例が特定された。 検討された新規リスク因子は、統計学的に有意なリスクの増大が示されなかったHIV/AIDSを除き、すべてモデルへの組み入れ基準を満たした。 新規リスク因子を追加したQRISK3モデルの測定能は良好で、また高い予測能を示した。QRISK3モデルのアルゴリズムにおいて、女性では、CVD診断までの時間のばらつきを示すR2値(高値ほどばらつきが大きいことを指す)は59.6%で、D統計量は2.48、C統計量は0.88であった(どちらも数値が高いほど予測能がよいことを表す)。また、男性ではそれぞれ、54.8%、2.26および0.86であった。全体としてQRISK3モデルのアルゴリズムの性能は、QRISK2と同等であった。

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EGFR変異陽性肺がんの再発リスクを40%減、ゲフィチニブ補助療法/ASCO2017

 非小細胞肺がん(NSCLC)と診断された患者の20~25%は手術適応である。プラチナベースの術後補助化学療法は、Stage II~IIIA非小細胞肺がん(NSCLC)の患者のスタンダードとなっている。一方、EGFR-TKIは進行EGFR変異陽性NSCLC1次治療の標準である。しかし、EGFR-TKIによる術後補助化学療法については、過去のBR19やRADIANT試験からも利点は証明されていない。 EGFR変異陽性のNSCLC患者の術後補助療法として、化学療法をEGFR-TKIで代替できないか。そこでEGFR変異陽性NSCLCの術後補助療法において、ゲフィチニブと化学療法(ビノレルビン+シスプラチン)を比較する初めての無作為化第III相試験となるADJUVANT試験が行われた。中国Guangdong General HospitalのYi-Long Wu氏が、その結果を米国臨床腫瘍学会年次大会(ASCO2017)にて発表した。 同試験の対象は、完全切除後のStage II~IIIA(TNM分類第7版N1-N2)のEGFR変異陽性NSCLC患者。登録された患者は、無作為にゲフィチニブ(250mg×1/日)24ヵ月間投与群と化学療法群(ビノレルビン25mg/m2を1日目と8日目に投与+シスプラチン75mg/m2を1日目に投与)3週ごと4サイクル投与群に、1:1に割り付けられた。主要評価項目は無病生存期間(DFS)。DFSの改善は40%以上とした。 結果、2011年9月19日~2014年4月24日に222例の患者が登録された(ゲフィチニブ群、化学療法群ともに111例)。治療期間の中央値は36.5ヵ月で、ゲフィチニブ群の投与期間は18ヵ月以上が最も多く67.9%、化学療法群は4サイクルが最も多く83.0%を占めた。 主要評価項目であるDFSは、ゲフィチニブ群で28.7ヵ月(24.9~32.5ヵ月)、化学療法群で18.0ヵ月(13.6~22.3ヵ月)と、ゲフィチニブ群で有意に長く(HR:0.60、95%CI:0.42~0.87、p=0.005)、その差は10.7ヵ月であった。3年DFS(3yDFS)はゲフィチニブ群の34.0%に対し、化学療法群は27.0%で、ゲフィチニブ群で有意に高かった(p=0.013)。全生存期間(OS)は未達成。 Grade3以上の有害事象の発現率は、ゲフィチニブ群で12.3%、化学療法群は48.3%と、ゲフィチニブ群で有意に少なかった(p<0.001)。健康関連QOLについては、Total FACT-L、LCSS、TOIの3種の評価ともゲフィチニブ群で有意に優れていた。 EGFR変異陽性のStage II~IIIA(N1-N2)NSCLC切除可能患者に対する、ゲフィチニブの術後補助療法は、これらの患者集団における重要な選択肢であると考えられるべきである。 DiscussantであるVU University Medical CenterのSuresh Senan氏は、「DFSの10.7ヵ月の延長は注目すべきである。今後は、どのような患者にベネフィットがもたらされるのかなど、より詳細に研究していくべきである。また、3yDFSの34%という結果は満足できるものではなく、対象症例などに注目してさらなる改善を図るべきであろう」と述べた。■参考 ADJUVANT試験(NCT01405079) BR19試験 RADIANT試験

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大規模個別患者データに基づくBayes流メタ解析が“非ステロイド性消炎鎮痛薬(COX-2を含む)が総じて急性心筋梗塞発症リスクを増加させる”と報告(解説:島田 俊夫 氏)-685

 本論文では、急性心筋梗塞(AMI)発症の既往歴を有する6万1,460例を含む44万6,763例(38万5,303例はコントロール)の信頼できる大規模個別データ(カナダおよび欧州)を対象にAMIを主な評価項目とし、COX-2選択的阻害薬と従来型NSAIDsの使用と非使用者でAMI発症リスク差を検証するためにBayes流メタ解析1,2)が行われた。 最初1週目(1~7日)、1ヵ月未満、1ヵ月以上の期間でのNSAIDs投与が、いずれの期間においてもAMI発症リスクを有意に増加させた。最初1週目のNSAIDs使用によるAMI発症リスクの事後確率(オッズ比>1.0の事後確率)は、セレコキシブで92%、イブプロフェンで97%、 ジクロフェナク、ナプロキセンおよびrofecoxib(心血管系の副作用のために2004年に米国で販売中止、日本では未承認)でそれぞれ99%であった。対応する調整オッズ比(95%信頼区間)は、セレコキシブで1.24(0.91~1.82)、イブプロフェンで1.48(1.00~2.26)、ジクロフェナクで1.50(1.06~2.04)、ナプロキセンで1.53(1.07~2.33)、 rofecoxibで1.58(1.07~2.17)と高い発症リスクを示し、NSAIDsの高用量投与でさらにリスクが増加することも明らかになった。 1ヵ月を超える長期に渡る投与でのAMI発症リスクは、1ヵ月未満の投与と比較して、そのリスクを上回ることはなかった。服用中止による30日未満では、AMI発症リスクはわずかに低下するにとどまったが、その後1年間でAMI発症リスクはほぼ前の状態に復した。コメント: NSAIDs服用はAMI発症リスクを増加させると言われていたが、大規模症例の確保が難しい状況もあり信頼に足る大規模研究の実施は困難で、議論の余地が残っていた。従来のNSAIDsとCOX-2を含めた経口非ステロイド性消炎鎮痛薬のAMI発症リスク評価のために、ビッグデータを用いた個別データBayes流メタ解析手法3)を使用することで、症例数の不足やその他の問題点の解決に道が開かれた。 本研究によりナプロキセンを含むすべてのNSAIDsが、AMI発症リスクの増加と密接に関係していることが明らかになった。セレコキシブ(COX-2)のAMI発症リスクは従来のNSAIDsとほぼ同等かやや少ない程度であり、 rofecoxib(COX-2)よりは有意に低かった。AMI発症リスクはNSAIDsの最初の1ヵ月の使用期間中で、しかも高用量投与においてAMI発症リスクが最も高くなった。 要するに、NSAIDsの種類によりAMI発症リスクに多少の差があるけれども、COX-2および従来型NSAIDsともAMI発症リスクは五十歩百歩で、総じて気安く使用することへの警鐘として本論文の結果を真摯に受け止めることは重要である。今後、本論文で使用されたビッグデータとしての個別患者データに基づくBayes流メタ解析は、大規模集団形成が難しい研究に使用される有望な解析モデルになるかもしれない。■参考Kalil AC, et al. Intensive Care Med. 2011;37:420-429.Shimada T, et al. Rinsyo Byori. 2016;64:133-141.Riley RD, et al. BMJ. 2010;340:c221.

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「ザ・ゴール」の内容【Dr. 中島の 新・徒然草】(173)

百七十三の段 「ザ・ゴール」の内容前回は「ザ・ゴール-企業の究極の目的とは何か」(ダイヤモンド社)のシリーズを最近になって読み直し、その先見の明にあらためて感心し、医療にも応用できるのではないかと述べました。今回はまず「ザ・ゴール」でのアレックス・ロゴ所長の工場における生産性向上のための具体的方法を2つ紹介したいと思います(多少のネタバレあり)1つ目はボトルネックの活用です。この工場では色々な機械の組み合わせで製品を作っているのですが、その多くはNCX-10という最新式の機械で処理をする必要があります。そしてNCX-10の前には仕掛在庫が山のようにたまっている一方で、この機械から部品が出てくるのが遅いとよく後工程の人がせっつきに来るのです。すなわち、このNCX-10がボトルネックなのです。にもかかわらず、NCX-10は作業員の休憩時間に合わせて停まっていたりして、その能力はフル活用されていませんでした。そこで、アレックスは工員の休憩時間をもう少し柔軟に運用してNCX-10をできるだけ休ませないようにしました。さらにNCX-10以前に使っていた旧式の機械を倉庫から引っ張り出して来て手助けをさせます。これらの工夫でボトルネックであるNCX-10の担当工程を目一杯使ったところ、一気に生産力があがりました。このことから分かるのは、全体の生産性はボトルネックに依存しており、全体最適化を図るにはボトルネックという要所を改善しなくてはならないということです。2つ目は、いかなる難題に対しても適切な解決法を考えろ、ということです。アレックスの工場は色々な工夫で大きく生産性をアップすることができたのですが、そこに難題が降ってきました。バーンサイドという大口顧客から12型モデルを2週間以内に1,000台納入できないか、というものです。これに応えることができれば、今後バーンサイドを囲い込むことができそうですが、いかにアレックスの工場といえども、そこまでの生産力はもっていません。そこで考えたのが、小分けにすることでした。2週間後に250台、その後は1週間ごとに250台ずつの納入ではどうか、とバーンサイドに打診したところ、「その方がむしろ都合がいい」という返事をもらえました。その結果、アレックスはバーンサイドの注文にうまく対応することができ、先方からも本社からも素晴らしい評価を得ることができたのです。このエピソードは、顧客の要求と自分の見込み案を足して2で割って妥協するのではなく、双方がウィン・ウィンとなる解決策を追求することの大切さを示しています。次回はいよいよ「ザ・ゴール」を医療へ応用する方法について、私のアイデアを述べたいと思います。とりあえず1句何事も ウイン・ウインの解決だ

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第10回 インスリン療法のキホン【糖尿病治療のキホンとギモン】

【第10回】インスリン療法のキホン―インスリン治療の開始はどのように判断したらよいでしょうか。内服から切り替える場合の基準、製剤選択についても教えてください。 インスリン治療の適応には、インスリン依存状態(1型糖尿病)や高血糖性の昏睡を来した状態(糖尿病ケトアシドーシスなど)、重度の肝・腎障害の合併、糖尿病合併妊婦などの「絶対的適応」と、インスリン非依存状態(2型糖尿病)が対象の「相対的適応」があります。2型糖尿病の場合、「著明な高血糖(空腹時血糖値250mg/dL以上、随時血糖値350mg/dL)を認める」「経口薬のみでは良好な血糖コントロールが得られない」「やせ型で栄養状態が低下」「糖毒性を積極的に解除する必要がある」などが相対的な適応とされています1)(絶対的適応の場合は、専門医に相談)。 インスリン以外で治療中の2型糖尿病患者さんで、たとえば高用量のSU薬に加え、作用機序の異なる薬剤を併用しているにも関わらず、空腹時血糖値が250mg/dLを超える状態が数ヵ月続く場合は、インスリン治療を検討します。その際、内因性インスリンを評価するために、空腹時血中Cペプチドもみるとよいでしょう。朝食前血中Cペプチドの正常値は1.0~3.5ng/mL(0.5ng/mL以下でインスリン依存状態)で、低値であればあるほど、内因性インスリン分泌が低下しており、インスリン療法が必要です。空腹時血中Cペプチドが0.8ng/mL以下であれば、インスリン治療適応と考えてよいと思います。 インスリン導入にあたって、入院と外来の2つの方法があり、インスリンの絶対的適応では入院が望ましく、また、2型糖尿病でも可能であれば入院がよいですが、外来での導入も可能です。導入方法には、内服薬からの切り替えと、現在服用している経口薬を続けながらインスリンを併用するBOT(Basal Supported Oral Therapy)があります。 健康な成人のインスリン分泌は、1日中少しずつ分泌される「基礎分泌(Basal)」と食後の血糖上昇に合わせて瞬時に分泌される「追加分泌(Bolus)」からなります。インスリン治療では、健康な成人にできるだけ近いインスリン分泌パターンを作り、1日の血糖値の動きを正常域内に収めることが求められるため、基礎分泌と追加分泌を補う必要があります。そのため、切り替えの場合は、基礎分泌を補う目的で「中間型」もしくは「持効型」のインスリンを1日1~2回、追加分泌を補う目的で食事毎に「速効型」もしくは「超速効型」のインスリンを注射する「Basal-Bolus療法」が基本です。 経口薬にインスリンを上乗せするBOTでは、作用発現が遅く、ほぼ1日にわたり持続的な作用を示し、基礎分泌を補う「持効型溶解インスリン製剤」を追加します。持効型溶解インスリン製剤は主に空腹時血糖値を低下させるので、併用する(継続する)経口薬は食後の血糖低下効果を持つ薬剤がよいです。インスリン製剤で外因性インスリンを補うことで、疲弊している膵β細胞を休ませ、糖毒性を解除することが期待できます。糖毒性が解除されると、既存の経口薬の効果が増強されることがあるので、血糖低下状況をみながら、インスリンを中止し、経口薬のみに戻すことも可能です。―外来でインスリンを導入する方法と注意点について教えてください。 外来でインスリンを導入する場合、血糖自己測定(SMBG)と頻回の通院(週1回)が必要になります。SMBGは、インスリン治療を行う2型糖尿病でも保険が適用されますが、1日2回までとなっていますので※、その範囲で測定する場合は、1回は朝食前空腹時血糖値に、残り1回は昼食前血糖値あるいは夕食前血糖値と交互にするとよいでしょう。朝食前血糖値が高いと、下駄を履いたまま1日が始まり、全体的に血糖値が底上げされた状態になります。まずは朝食前血糖値をしっかり下げること、そして、そこが落ち着いたら食後高血糖をコントロールしましょう。※血糖自己測定に基づく指導を行った場合、インスリン自己注射指導管理料に加算して、血糖自己測定を1日に1回、2回または3回以上行っているものに対して、それぞれ400点、580点または860点を加算することとされている。 その際、注意することは、朝食前空腹時血糖値を“下げすぎない”ことです。インスリン治療の問題に「体重増加」がありますが、下げすぎると強い空腹感から食べてしまい、体重増加を来します。また、もう1つインスリン治療で問題になるのが「低血糖」です。朝食前空腹時血糖値を下げすぎてしまうと、その前の夜間に低血糖を起こしてしまう可能性があります。強化療法による2型糖尿病患者さんの心血管障害の発症抑制を検討したものの、死亡率が予想を上回ったために早期終了となった「ACCORD:Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes」では、強化療法による厳格な血糖コントロールによって生じた重症低血糖が、死亡リスク増大と関連したことが示されました2)。また、夜間低血糖については、不整脈との関連も示唆されています3)。朝食前血糖値は120~130mg/dLを目指すようにし、100mg/dLを下回らないようにしましょう。さらに、血糖コントロール長期不良例では、急激に血糖を低下させると網膜症や神経障害が悪化する可能性があるので1)、徐々に目標値に近づけましょう。―インスリンの初回投与量の設定について教えてください。 インスリン導入の際には、入院か外来で適切な投与量(単位)を決めますが、開始時の投与量は体重1kg当たり1日0.2~0.3単位(8~12単位)、体重1kg当たり1日0.4~0.5単位(20~30単位)まで増量することが多いとされています1)。単位の変更は、「責任インスリン(その血糖値に最も影響を及ぼしているインスリン)」で決めます。SMBGを同時に開始しますが、Basal-Bolus療法を行っている場合、たとえば昼食前の血糖値が高ければ、その血糖値に影響を及ぼしている朝のBolusを見直す、夕食前の血糖値が高ければ、その血糖値に影響を及ぼしている昼のBolusを見直す、また、朝食前の血糖値が高ければ、朝食前血糖値に影響を及ぼすBasalを見直します。その患者さんに適したインスリン量を決めるにあたり、SMBGの記録は大変重要です。―独居の高齢患者さんや認知機能低下のある患者さんに対するインスリン導入に悩みます。どのように判断したらよいでしょうか? 独居の高齢者でも、認知機能に問題がなく自分で管理できればインスリン治療は可能ですし、認知機能が低下していても、同居家族や補助者がきちんと管理できれば問題ありません。 インスリン治療で最も怖いのは低血糖です。昏睡に至ることもあり、前述のように、心血管疾患との関連も示されています。インスリン導入にあたり、決められた量を決められた時間に打つことができるかどうかを確認することも大切ですが、低血糖管理、とくに低血糖を予防することができるかどうかを見極めることが重要です。インスリン治療を行っている場合、まず、食事を1日3回、必要十分量とる必要があります。とくに高齢者の場合、インスリンを投与し、いざ食事しようとしたら、いつもの量が食べられなかった、ということがしばしばあります。―シックデイのインスリン投与はどのようにしたらよいでしょうか。インスリンの種類による対応の違いと患者さんへの説明の仕方を教えてください。 シックデイで食事がとれない場合は、まず、食事を工夫してできるだけ普段と同じカロリーの食事がとれるようにし、インスリン注射はやめないようにします。どうしても食事がとれないときは、医師や看護師、薬剤師などに相談してもらいますが、その際も、基礎分泌を補うBasalは食事とは関係がないので、中止しないようにします。SMBGもやめないようにしてもらいます。また、できるだけ水分摂取を心がけてもらい、吐き気や嘔吐のために水分もとることができないときは連絡してもらいます。―心理的抵抗がある患者さんにインスリンを導入する場合は、どのように指導したらよいでしょうか? 近年のインスリン製剤の開発や注射器具の改良、簡便なSMBG機器の出現により、患者さんの負担を最小限にしたインスリン治療ができるようになっています。2型糖尿病患者さんにも、幅広く受け入れてもらえるようになりました。しかしそれでもまだ、「インスリン(注射)」と聞くと「最後の治療」と感じてしまう患者さんもいます。そのような患者さんには、「決して最後の治療ではないこと」「インスリンにより糖毒性が解除されれば、また経口薬でのコントロールに戻ることができるようになる」などを説明し、心理的障壁を取り除くようにします。「自分で打つのはいやだけど、医療従事者が打つなら」という患者さんもいます。そのような方で、たとえばリタイアされていて時間があるような場合は、1日1回、持効型溶解インスリン製剤を打ちに来院してもらうという方法をとるのもよいでしょう。また、注射に慣れていただくために、週1回のGLP1-受容体作動薬を来院して打つ、あるいはご自分で打つことから始め、慣れてからインスリンを導入するという手もあります。1)日本糖尿病学会編・著. 糖尿病治療ガイド2016-2017. 文光堂;2016.2)Bonds DE, et al. BMJ. 2010;340:b4909.3)Chow E, et al. Diabetes. 2014;63:1738-1747.

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加齢黄斑変性へのbrolucizumab vs.アフリベルセプト

 滲出型加齢黄斑変性(AMD)に対する抗VEGF薬の有効性と安全性について、brolucizumabとアフリベルセプトを比較した第II相無作為化試験が、米国・Retinal Consultants of ArizonaのPravin U. Dugel氏らにより行われた。治療サイクル8週ごと(q8)の検討において、両者の有効性および安全性は同等であることが示されたが、brolucizumab群のほうが、中心領域網膜厚(CSFT)減少が安定的で、予定外治療の頻度が少なく、網膜下液などの溶解率が高かった。また、brolucizumab投与の治療サイクル12週ごと(q12)の検討で、最高矯正視力(BCVA)を治療を受けた眼の約50%で得ることが示された。Ophthalmology誌オンライン版2017年5月24日号掲載の報告。 試験は多施設共同で前向き二重盲検法にて行われた。被験者は活動性の、AMD続発性の新生血管を有する50歳以上の患者89例。1対1の割合で、硝子体内にbrolucizumab(6mg/50μL)またはアフリベルセプト(2mg/50μL)を注射投与する群に無作為に割り付けられた。 両群とも月1回3ヵ月間の投与を受けた後、8週に1回投与を受け40週時点で評価を受けた。またbrolucizumab群は、最終q8サイクルで12週に1回投与の2サイクルに更新され、56週時点で評価を行った。アフリベルセプト群はq8投与が継続され、56週時点で評価を受けた。なお、両群とも予定外の治療は研究者の裁量で容認された。 主要および副次的仮説は、brolucizumab群がアフリベルセプト群に対し、ベースラインから12週および16週それぞれの時点でBCVAスコアの変化が非劣性である(マージン:片側αレベル0.1で5 letters)、とした。試験全体を通して、BCVA、CSFT、形態的特色について評価が行われた。主な結果は以下のとおり。・BCVAのベースラインからの平均変化値について、12週時点の評価で、brolucizumab群のアフリベルセプト群に対する非劣性が示された。5.75 vs.6.89(80%信頼区間[CI]:-4.19~1.93)。・16週時点においても、brolucizumab群のアフリベルセプト群に対する非劣性が示され(6.04 vs.6.62、80%CI:-3.72~2.56)、40週時点でも顕著な差は認められなかった。・q8治療サイクル中の疾患活動性の評価アウトカムにおいて、brolucizumabを受けた患者のほうが、予定外治療を受けた頻度が少なく(6 vs.15)、CSFTの減少がより安定していたことが示された。・さらに事後解析において、brolucizumab治療を受けた眼のほうがアフリベルセプト治療を受けた眼と比べて、網膜内および網膜下液の溶解率がより高かった。・また、q12サイクルにおいて、brolucizumab治療を受けた眼の約50%が、安定したBCVAを有した。・brolucizumabとアフリベルセプト関連の有害事象は類似していた。

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III期NSCLCの化学放射線同時併用療法に適用するレジメンは?本邦のランダム化試験の結果発表/ASCO2017

 化学放射線同時併用療法(CCRT)は、手術不能なIII期非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対する標準治療であるが、最良の化学療法レジメンは特定されていない。S-1とシスプラチン(CDDP)の併用(SP)は進行NSCLCに対する標準化学療法レジメンの1つであり、CCRTにおける良好な成績も報告されている。day1、8に分割したドセタキセルとCDDPの併用(DP)を用いたCCRTは、旧世代のCDDPレジメンとの比較試験で、良好な結果(2年生存割合)を示しているが、全生存については有意な差は認めていない。そこで、日本医科大学の久保田 馨氏らは、NSCLC患者に対するCCRTにおいて、SPとday1のみにドセタキセル+CDDPを投与するDPの2つの併用化学療法レジメンの成績を評価するランダム化第II相試験TORG1018を行い、その結果を米国臨床腫瘍学会年次大会(ASCO2017)で発表した。 対象は手術不能なIII期NSCLC患者で、化学療法、放射線療法、外科療法歴なし。登録された患者をSP群またはDP群にランダムに割り付けた。SP群ではS-1 80~120mg/m2/日(day1~14)とCDDP 60mg/m2(day1)を4週ごとに、DP群ではドセタキセル50mg/m2とCDDP 80mg/m2(両薬ともday1)を4週ごとに投与した。同時併用する放射線療法(60Gy/30分割)は、両群ともにday1から開始した。CCRT後、両群の患者は、3週ごとの地固め化学療法をさらに2回受けた。主要評価項目は2年生存割合(2yOS)、副次評価項目は全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)、毒性プロファイル、用量強度、奏効割合(ORR)。期待2yOSは65%、閾値2yOSは50%とした。 結果、2011年5月~2014年8月に、19施設から110例の患者が登録され、106例(各群53例)が評価対象となった。男性83例、女性23例、年齢中央値は65歳(42~74)であった。観察期間39.3ヵ月での2yOSはSP群で79%(95%CI:66~88%)、DP群では69%(95%CI:55~80%)であり、両群共に主要評価項目を達成した。OS中央値はSP群で55.23ヵ月、DP群で50.83ヵ月、ORRとPFSはSP群でそれぞれ71.7%、11.63ヵ月、DP群では67.9%、19.91ヵ月であった。 DP群におけるGrade3/4の白血球減少および好中球減少はSP群より有意に高かった。また、発熱性好中球減少症、肺臓炎はDP群でより高い傾向があった。毒性の少なさと共に2yOSはSP群で良好であり、将来はSPを放射線同時併用の適用レジメンとして選択する、と著者は結んでいる。■参考 ASCO2017 Abstract

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認知症予防に柑橘類は効果的か:東北大

 いくつかの実験的な生物学的研究では、柑橘類が認知症予防効果を有していることが報告されている。東北大学のShu Zhang氏らは、柑橘類摂取と認知症との関連をコホート研究で調査した。The British journal of nutrition誌オンライン版2017年5月19日号の報告。 ベースライン調査では、日常の柑橘類摂取(2回以下/週、3~4回/週、ほぼ毎日)および他の食品の摂取に関するデータはFFQを用いて収集し、他の共変量データは自己報告アンケートより収集した。認知症発症に関するデータは、日本の介護保険データベースより収集した。柑橘類の摂取に応じた認知症のハザード比(HR)および95%信頼区間(CI)は、多変量調整Coxモデルを用いて評価した。主な結果は以下のとおり。・1万3,373例における5.7年間の認知症発症率は、8.6%であった。・認知症発症の多変量調整HRは、柑橘類を2回以下/週摂取した群と比較して、3~4回/週群で0.92(95%CI:0.80~1.07、p trend=0.065)、ほぼ毎日群で0.86(95%CI:0.73~1.01、p trend=0.065)であった。・フォローアップの最初の2年間で認知症を発症した患者を除いた後でも、この逆相関関係は維持された。・多変量HRは、柑橘類の摂取が2回以下/週を1.00(参照値)とした場合、3~4回/週で0.82(95%CI:0.69~0.98、p trend=0.006)、ほぼ毎日で0.77(95%CI:0.64~0.93、p trend=0.006)であった。 著者らは「交絡因子で調整後においても、柑橘類の摂取が頻繁であれば、認知症発症リスクが低いことが示唆された」としている。■関連記事 魚を食べると認知症は予防できるのか 認知症予防、毎日の野菜・果物摂取が大切 「歯は大切に」認知症発症にも影響:久山町研究

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DAAレジメン無効のHCVに3剤合剤が効果/NEJM

 C型肝炎ウイルス(HCV)慢性感染患者で、直接作用型抗ウイルス薬(DAA)を含むレジメンで治療を行っても持続的ウイルス学的著効(SVR)が得られない患者に対し、ヌクレオチドポリメラーゼ阻害薬ソホスブビル+NS5A阻害薬velpatasvir+プロテアーゼ阻害薬voxilaprevirの配合剤を12週間投与することで、9割超のSVRが達成できることが示された。フランス・セントジョセフ病院のMarc Bourliere氏らが、2件の第III相無作為化比較試験を行って明らかにしたもので、NEJM誌2017年6月1日号で発表した。現状では、DAAを含む治療でSVRが達成できない場合には、次の治療選択肢は限られているという。「POLARIS-1」と「POLARIS-4」の2試験で評価 研究グループは2015年11月~2016年5月にかけて、DAAを含むレジメン治療歴のある患者を対象に、2件の第III相試験「POLARIS-1」と「POLARIS-4」を行った。 「POLARIS-1」試験では、HCV遺伝型1型に感染しNS5A阻害薬を含むレジメンの治療歴がある患者を無作為に2群に分け、一方にはソホスブビル+velpatasvir+voxilaprevirの配合錠を(150例)、もう一方にはプラセボを(150例)、それぞれ1日1回12週間投与した。また、その他のHCV遺伝型の患者については、ソホスブビル+velpatasvir+voxilaprevirの配合錠を投与した(114例)。 「POLARIS-4」試験では、HCV遺伝型1型、2型、3型に感染しNS5A阻害薬を含まないDAAレジメンで治療歴のある患者を無作為に2群に分け、ソホスブビル+velpatasvir+voxilaprevirの配合錠(163例)、またはソホスブビル+velpatasvirの配合錠を(151例)、それぞれ12週間投与した。また、HCV遺伝型4型の患者については、ソホスブビル+velpatasvir+voxilaprevirの配合錠を投与した(19例)。 主要エンドポイントは、治療終了12週時点のSVR率とした。ソホスブビル+velpatasvir+voxilaprevirでSVR率は96~98% 被験者のうち、実薬を投与した3群では、その46%が代償性肝硬変だった。 POLARIS-1試験では、SVR率はプラセボ群で0%だったのに対し、ソホスブビル+velpatasvir+voxilaprevirの3剤合剤群では96%(95%信頼区間[CI]:93~98)と、事前に規定した効果目標の85%に比べ、有意に高かった(p<0.001)。 POLARIS-4試験ではまた、ソホスブビル+velpatasvirの2剤合剤群のSVR率は90%だったのに対し、ソホスブビル+velpatasvir+voxilaprevirの3剤合剤群では98%(95%CI:95~99)と、同じく効果目標の85%に比べ有意に高率だった(p<0.001)。 発生頻度の高かった有害事象は、頭痛、疲労、下痢、悪心などだった。実薬を投与した群で、有害事象により治療を中断した人の割合は1%以下だった。

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10代の自傷・薬物・飲酒による緊急入院、自殺リスクが大幅増/Lancet

 自傷行為や薬物乱用、アルコール摂取関連といった理由で緊急入院した10~19歳の青少年は、事故で緊急入院した青少年に比べ、退院後10年間の自殺リスクが3.2~4.5倍高いことが示された。英国・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのAnnie Herbert氏らが、緊急入院をした青少年約100万人について後ろ向きコホート研究を行い明らかにした。Lancet誌オンライン版2017年5月25日号掲載の報告。15年間の病院データを基にした後ろ向きコホート研究 研究グループは、1997年4月~2012年3月の英国内の病院データHospital Episode Statistics(HES)を基に、緊急入院した10~19歳の青少年を対象に、後ろ向きコホート研究を行った。 被験者について、救急外来受診の原因が自傷行為、薬物乱用やアルコール関連、暴力による外傷といった逆境関連の場合と、それ以外の事故関連の場合に分け、退院後10年間の死亡リスクを比較した。死亡の原因は、自殺、薬物またはアルコール関連死、他殺、事故死、その他の5つに分類した。自傷者の自殺リスク、事故受傷者に比べ5~6倍 対象期間中に確認された、緊急入院をした青少年は108万368例で、そのうち女子は38万8,937例(36.0%)、男子は69万546例(63.9%)、性別の記載不明が885例(0.1%)だった。このうち、性別の記載不明885例と、慢性疾患などによる入院(男子5万6,107例[8.1%]、女子4万549例[10.4%])を除外して分析した。 逆境関連の外傷で入院したのは33万3,009例(30.8%)で、うち女子は54.6%、男子は45.4%だった。また、事故関連の受傷で入院したのは64万9,818例(60.2%)で、うち女子は25.6%、男子は74.4%だった。 対象となった青少年のうち、退院後10年間の死亡は4,782例(0.5%)だった(女子1,312例[27.4%]、男子3,470例[72.6%])。 逆境関連入院群は事故関連入院群に比べ、退院後10年間の自殺リスクが約3.2~4.5倍だった(補正後サブハザード比:女子4.54、男子3.15)。薬物またはアルコール関連死のリスクも、約3.5~4.7倍に上った(同:女子4.71、男子3.53)。なお、逆境関連入院群の10年死亡リスク推計には殺人リスクも含んだが、発生件数が少なく統計的に明らかなリスクは提示できなかった。 退院後10年間の補正後事故死リスクは、男子では逆境関連入院群が事故関連入院群と比べて有意な増加を示したが(補正後サブハザード比:1.26、95%信頼区間[CI]:1.09~1.47)、女子では有意な増加は認められなかった(1.21、0.90~1.63)。また、その他の要因についても、死亡リスクの低下が女子では認められたが(0.64、同0.53~0.77)、男子では認められなかった(0.99、0.84~1.17)。 自傷行為での入院群は事故関連入院群と比べ、退院後の自殺リスクが大幅に増大し、女子では補正後サブハザード比は5.11(95%CI:3.61~7.23)、男子では6.20(同:5.27~7.30)だった。そのほか、薬物乱用やアルコール摂取関連の入院群では、同リスクが女子で4.55倍、男子で4.51倍だった。暴力による入院群は、同リスクが男子でのみ有意に増大し1.43倍だった。しかしながら暴力による入院をした女子では、事故関連入院群と比較して、自殺リスクが増大したが、統計的な有意差は認められなかった(補正後サブハザード比:1.48、95%CI:0.73~2.98)。 なお、各外傷タイプについて、自殺リスクと薬物またはアルコール関連死のリスクは、同程度に増大が認められた。 これらの結果を踏まえて著者は、自傷に限らず、薬物乱用とアルコール関連で入院した青少年に対しても、退院後の自殺予防のための介入が必要だと述べている。

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MTXによる表皮壊死、初期徴候と予後因子は

 メトトレキサート(MTX)誘発性表皮壊死症(Methotrexate-induced epidermal necrosis:MEN)は、スティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)や中毒性表皮壊死症(TEN)に類似した、まれな、しかし致命的な皮膚反応である。台湾・国立陽明大学のTing-Jui Chen氏らは、MENの臨床病理、リスク因子および予後因子について調査し、MENはSJS/TENとは異なる臨床病理的特徴を示すことを明らかにした。著者は、「ロイコボリンが有効な場合があるので、初期徴候と予後因子を認識しておくことが重要である」と述べたうえで、「MENのリスクを低下させるためには、高リスク患者へのMTX投与を避け、MTXの投与量は葉酸を併用しながら漸増していかなければならない」とまとめている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2017年5月10日号掲載の報告。 研究グループは、MENを呈した24例ならびに対照150例を登録し、患者背景、病理学および血漿中MTX濃度について解析した。 主な結果は以下のとおり。・MEN患者は、広範囲な皮膚壊死(総体表面積の平均33.2%)を呈し、標的病変はなく、病理組織学的にはケラチノサイトの変性を示した。・MENの初期徴候は、痛みを伴う皮膚びらん、口腔の潰瘍、白血球減少および血小板減少であった。・79.2%の患者がロイコボリン治療を受けたが、死亡率は16.7%に上った。・MENのリスク因子は、高齢(>60歳)、慢性腎疾患、および葉酸を併用せずにMTXの投与を高用量から開始することであった。・腎機能不全によりMTXのクリアランスが遅延した。・重篤な腎疾患および白血球減少は、MENの予後不良の予測因子であったが、TEN重症度スコアはいずれもMENの死亡率とは関係していなかった。

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