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深部静脈血栓症(DVT)の遺伝的素因を突き止めようと、ライデン大学医療センター(オランダ)臨床疫学部門Irene D. Bezemer氏らは、DVTと関連する一塩基多型(SNP)の同定を試みた。SNPは、DNAの4種類の塩基の並び方が人により部分的に異なっているもので、遺伝子の個人差を示すものとして疾病発症との関わり等の研究に応用されている。JAMA誌2008年3月19日号にて掲載。19,682人分の遺伝子からDVTに強く関連する3つのSNPを同定 Bezemer氏らはSNP同定のため3つの患者対照試験、すなわちLETS(1988~1992年:Leiden Thrombophilia Study)とMEGA-1、MEGA-2(MEGAスタディを分割:1999~2004年:Multiple Environmental and Genetic Assessment of Risk Factors for Venous Thrombosis)を用いた。 まず計19,682人が参加したLETSを検討し、DVTと関連する1,206のSNPを同定。それら1,206のSNPをMEGA-1で検討(患者群1,398例と対照群1,757例)し、LETSとMEGA-1に共通する危険対立遺伝子として18のSNPを同定した。さらにそれらをMEGA-2で検討(患者群1,314例と対照群2,877例)し、9つのSNPを同定。そのうち3つのSNPにDVTとの強い関連が見いだされた[P