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大腸内視鏡検査では、腺腫病変発見率が大切

大腸がんスクリーニングで内視鏡検査が広く行われているが、がんや腺腫様ポリープ(良性前悪性腫瘍または腺腫)の見落とし(低率だがわずかではない)に対する懸念は払拭されていない。ポーランド・Maria Sklodowska-Curie記念がんセンター・研究所のMichal F. Kaminski氏らは、有効なスクリーニングの鍵になると示唆されるが、妥当性について検証されていない腺腫病変の発見率と盲腸到達率について、評価を行った。結果、腺腫発見率が、大腸がんリスクの独立した予測因子であることが確認されたという。NEJM誌2010年5月13日号掲載より。内視鏡検査専門医186人が関わった45,026例のデータを評価Kaminski氏らは、内視鏡検査専門医は186人から、2000~2004年に大腸がんスクリーニングプログラムを受けた45,026例のデータを集め、多変量Cox比例ハザード回帰モデルを用いて評価を行った。スクリーニング実施時からその後の定期サーベイランス実施時の間に発見された大腸腺がんを「中間期がん」と定義し、スクリーニング時の腺腫発見率および盲腸到達率と、中間期がんリスクとの関連を評価した。腺腫発見率と中間期がんリスクに有意な関連確認被験者は平均年齢55.1歳、中央値52.1ヵ月追跡、総計18万8,788人・年のデータが解析された。同期間に確認された中間期がんは、42個だった。分析の結果、腺腫発見率と中間期がんリスクとの関連は、有意な関連が認められた(P=0.008)。一方、盲腸到達率と中間期がんリスクとの関連は、有意ではなかった(P=0.50)。腺腫発見率20%以上と比べて、各発見率のハザード比はそれぞれ、発見率15.0~19.9%は10.94(95%信頼区間:1.37~87.01)、11~14.9%は10.75(同:1.36~85.06)、11%未満は12.50(同:1.51~103.43)だった(すべてP=0.02)。(医療ライター:武藤まき)

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カプセル内視鏡、病変検出の力量は?

大腸ポリープと大腸がんの検出について、カプセル内視鏡と光学大腸内視鏡との比較検討が、ベルギーのブリュッセル自由大学Erasme大学病院胃腸病部門のAndre Van Gossum氏らによって行われた。カプセル内視鏡は、ほとんどの患者の大腸粘膜の検出を可能とするが、大腸内視鏡と比べて、病変検出の感度は劣ると報告している。NEJM誌2009年7月16日号より。光学大腸内視鏡とで、ポリープ・進行腺腫・がんの検出力を比較本研究は、大腸疾患が確認されている患者および疑われる患者を対象とした前向き多施設共同研究。患者は、検査前処置の後、大腸清浄度(不良、普通、良、優良)が4段階で評価された。また、ポリープ、進行腺腫、がんの病変検出に関して、カプセル内視鏡の感度と特異度を算出し検討された。感度は、6mm以上ポリープ64%、進行腺腫73%、大腸がん74%検討されたのは、328例(平均年齢58.6歳)だった。カプセル内視鏡は、飲み込んでから10時間以内に排出された。バッテリー切れになる前に92.8%が排出された。大腸内視鏡と比べ、カプセル内視鏡の6mm以上ポリープ検出の感度は、64%(95%信頼区間:59~72)、特異度は84%(同:81~87)であった。進行腺腫検出に関しては、感度73%(同:61~83)、特異度79%(同:77~81)だった。大腸がんに関しては、大腸内視鏡で検出した19例のうち、カプセル内視鏡で検出できたのは14例だった(感度74%、95%信頼区間:52~88)。カプセル内視鏡の病変検出感度は、清浄度が不良・普通の人に比べて、良・優良の人で高かった。軽症・中等症の有害事象が26例(7.9%)で報告され、大部分は検査試料に関係することだった。(武藤まき:医療ライター)

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CTコロノグラフィーによるハイリスク群への大腸がん検診、陰性適中率96.3%

コンピュータ断層(CT)コロノグラフィーによるハイリスク群に対する大腸がん検診について、その陰性適中率は96.3%と高いことがわかった。一方、陽性適中率は、61.9%だった。平均的大腸がんリスクの集団に対する、CTコロノグラフィーによるスクリーニングは認められてきているが、ハイリスク集団については、その精度について情報が不足していたという。イタリアInstitute for Cancer Research and TreatmentのDaniele Regge氏らの調べで明らかになったもので、JAMA誌2009年6月17日号で発表した。6mm以上の腫瘍に関する感度85.3%、特異度87.8%Regge氏らは、2004~2007年にかけて、イタリア11ヵ所の医療機関で検査を受けた、計937人について分析を行った。被験者は、一親等に進行がんの家族歴、本人に大腸腺腫の病歴、または便潜血検査で陽性のいずれかの、ハイリスク集団だった。研究グル-プは被験者に対し、CTコロノグラフィーと大腸内視鏡検査の両方を、同じ日に行った。その結果、CTコロノグラフィーによる検診で、6mm以上の腫瘍を検出できたのは、177人中151人だった(感度85.3%、95%信頼区間:79.0~90.0)。逆に腫瘍のない人を陰性と正しく判断したのは、760人中667人だった(特異度87.8%、85.2~90.0)。便潜血検査陽性グループでは陰性適中率は84.9%と低率また、陽性適中率は61.9%(95%信頼区間:55.4~68.0)で、陰性適中率は96.3%(94.6~97.5)だった。ただし、ハイリスク群のうち便潜血検査で陽性だったグループについては、陰性適中率は84.9%(76.2~91.3)と有意に低率だった。(當麻あづさ:医療ジャーナリスト)

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世界10ヶ国の調査から40歳以上の健康上リスクの自覚が低い

バイエル薬品は、世界10ヶ国の40歳以上を対象にした調査により、多くの人が自分は健康上のリスクを冒した生活をしていないと考えているのに対し、実際の生活習慣ではリスクが高い行動が含まれており、認識との間に大きな差があることが明らかになったと発表した。調査はアルゼンチン、カナダ、中国、ドイツ、イタリア、日本、メキシコ、韓国、スペイン、および米国で実施。全体的に見ると、回答者の約半分以上が、自分は世界一の死因である心血管系疾患(CVD)などのリスクは冒していないと回答。しかし、回答者の約半分から4分の1の人はCVDリスクが高い状態にあった。また、ほとんどの国でCVDのリスクが高いと考えられる人のうち4分の1以上が、低用量アスピリンの予防効果について医師と相談したことがないと回答。さらに、各国の回答者の多くが、血圧値やコレステロール値のチェックには気を遣うにもかかわらず、50歳以降の定期的な乳房X線写真(マンモグラフィ)、前立腺癌検診、大腸内視鏡検査やその他の検査を怠ったり、高血圧症や脂質異常症で処方された薬の服用をしていなかった。詳細はプレスリリースへhttp://byl.bayer.co.jp/scripts/pages/jp/press_release/press_detail/?file_path=2008%2Fnews2008-09-29_1.html

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CTコロノグラフィの精度は大きな病変でも検出率90%

マルチスライスCTを使ったCTコロノグラフィ(CTC)は「仮想内視鏡」などと呼ばれ、内視鏡やバリウムの挿入が不要なため、結腸直腸癌のスクリーニングにおける新たな非侵襲性の選択肢として注目されている。しかしながら、平坦な早期癌や無症候性の小さな病変検出には精度に難があるのではと言われていたが、エビデンスデータを求めてメイヨー・クリニックのC. Daniel Johnson氏らが精度について調査を行っている。NEJM誌2008年9月18日号より。無症状の患者2,600例をスクリーニング15施設から50歳以上の無症状の参加者2,600例を集め試験が行われた。CTC撮像は、標準の腸管前処置(液体を使った腸内洗浄と炭酸ガス注入)を施し、16列以上のマルチスライスCTを用いて行った。CTCに習熟した放射線科医が、直径5mm以上の病変は全て報告。各センターで、確立した臨床プロトコルに従って光学式大腸内視鏡検査と病理組織検査を行い、それらを標準試料として用いた。主要エンドポイントは、内視鏡検査で検出され組織学的にも確かめられた大きな腺腫と腺癌(直径10mm以上)がCTCで検出されること。より小さな結腸直腸の病変(直径6~9mm)の検出についても評価を行った。10mm以上の病変の検出感度は90%完全なデータが得られたのは2,531例(97%)。大きな腺腫と癌に関する患者ごとの平均推定値(±SE)は、CTC感度0.90±0.03、特異度0.86±0.02、陽性的中率0.23±0.02、陰性的中率0.99±

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大腸内視鏡検査陰性なら再スクリーニングは5年後以降でよい

大腸内視鏡検査で陰性だった場合、再スクリーニングは5年後以降でよいことを支持する研究結果が、インディアナ医科大学の胃腸-肝臓学部門のThomas F. Imperiale氏らによって報告された。NEJM誌2008年9月18日号掲載より。腺腫なしだった1,256例の、5年後の所見を検討調査は、内視鏡検査の結果、腺腫が認められなかった被験者の、5年後の再スクリーニング時の所見を進展病巣によって分類し検討した。分類項は、ポリープ、過形成性ポリープ、直径1cm未満の管状腺腫、進行性腺腫(直径1cm以上の管状腺腫、もしくは絨毛状の組織学的特徴または高度形成異常を有するポリープ)、癌。基線で特定した内視鏡検査で腺腫なし被験者は2,436例。そのうち再スクリーニングまでの平均期間5.34±1.34年だった1,256例(51.6%)が検討された。この追跡群の基線における平均年齢は56.7歳、56.7%が男性。女性より男性のリスク高いが、癌0例、進行性線種もわずか追跡群で、再スクリーニングの結果、癌が見つかった人はいなかった(検出率の95%信頼区間:0~0.24%)。1個以上の腺腫が見つかったのは201例(16.0%)だった。進行性腺腫は16例(1.3%)で、計19個が見つかり、10例(52.6%)の病変部は左結腸曲の遠位部だった。進行性腺腫のリスクは、基線でポリープがなかった人と、基線で過形成性ポリープを有していた人との間に有意差はなかった[1.1%(12/1,057例)] vs. 2.0%(4/199例)、それぞれP = 0.30]。男性は女性よりも、腺腫(尿細管直径1cm未満、あるいは進行性)の有する率が高い傾向があり(相対リスク:1.88、95%信頼区間:1.42~2.51)、特に進行性腺腫の有する率は高い傾向が見られた(3.31、1.02~10.8)。Imperiale氏は、「最初の内視鏡検査時に結腸直腸で腫瘍形成のない人は、大腸癌の5年リスクは非常に低い。進行性腺腫のリスクは女性よりも男性のほうが高いが、全体として見れば低率である」と述べ、「我々の所見は、大腸内視鏡検査で異常が認められなかった被験者の再スクリーニングは、5年後以降でよいことを支持するものだ」と結論した。(武藤まき:医療ライター)

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非ポリープ型も大腸癌の罹患率は高い

結腸直腸癌(大腸癌)は米国における癌死亡原因の第2位を占める。米国ではこれまで、大腸癌はポリープ型腫瘍が時間とともに移行したものと考えられ、予防ではその発見と除去に集中してきた。そのため日本では指摘されていた非ポリープ型(平坦型と陥没型)腫瘍(NP-CRNs)の重要性を指摘するデータも限られていたが、米国カリフォルニア州のパロアルト病院のRoy M. Soetikno氏らが、米国でも非ポリープ型からの癌罹患率は高いとの調査結果を報告した。JAMA誌2008年3月5日号より。既往群で有病率が有意に高い米国でも非ポリープ型腫瘍が大腸癌に密接な関連があるとの仮説を立てたRoy M. Soetikno氏らは、日本の国立がんセンター東病院(千葉県柏市)で非ポリープ型腫瘍を鑑別する訓練を積み、帰国後、退役軍人を母集団としてその有病率を調べるとともに、大腸癌との関連を調べる横断研究を実施した。対象患者は2003年7月から2004年6月にかけて任意で大腸内視鏡検査を受けた1,819例(男性95%、白人79%、平均年齢64歳)。主要評価項目は腫瘍の内視鏡下の形状、出現部位、大きさ、組織構造、そして浸潤の深さとした。調査の結果、非ポリープ型腫瘍全体の有病率は9.35%(95%信頼区間:8.05%~10.78%、n=170)だった。スクリーニング群、本人または家族に大腸癌あるいは腫瘍の既往歴があるサーベイランス群、症状のある群それぞれの有病率は、5.84%(同4.13%~8.00%、n=36)、15.44%(同12.76%~18.44%、n=101)、6.01%(同4.17%~8.34%、n=33)で、既往歴のある群で有意に高かった。陥没型が最もハイリスク当該部位または粘膜下浸潤癌を伴う非ポリープ型腫瘍の全体有病率は0.82%(95%信頼区間:0.46%~1.36%、n=15)、スクリーニング群の有病率は0.32%(同0.04%~1.17%、n=2)だった。全体として、非ポリープ型腫瘍は大きさにかかわらず、ポリープ型より癌腫をより多く含んでいたとの結果も示されている(オッズ比9.78、95%信頼区間:3.93~24.4)。当該部位または粘膜下の浸潤癌を伴う非ポリープ型腫瘍陽性とサイズ(調整後)の関連は、スクリーニング群(同2.01、0.27~15.3)、調査群(同63.7、9.41~431)においても観察された。また、陥没型のタイプに最も高い危険性(33%)が確認された。癌腫を含む非ポリープ型腫瘍のサイズ(直径)は、ポリープ型と比べて小さかった。それぞれ平均直径15.9(10.2)mm対19.2(9.6)mm[( )はSD]。処置に要した時間は、これまでの対照群と比べて変化はなかった。報告は、退役軍人の患者群を対象とした今回の大腸内視鏡検査で、非ポリープ型腫瘍は比較的多い疾患であると同時に、大きさにかかわらず、ポリープ型腫瘍よりも癌腫との関連が強いと結論づけている。(朝田哲明:医療ライター)

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大腸癌検診でCT大腸検査と内視鏡検査ではどちらが有益か?

大腸癌検診および大腸癌予防の主要なターゲットである進行腫瘍の検出率を、CT大腸(CTC)検査と大腸内視鏡(OC)検査との並行スクリーニングプログラムで比較するという研究が、米国ウィスコンシン大学放射線科のDavid H. Kimらによって行われた。NEJM誌10月4日号掲載報告より。進行腫瘍の検出率と切除したポリープ総数を比較比較対象となったのは、初回CTC検査が行われた連続した成人3,163例(平均年齢58.1±7.8歳)と初回OC検査が行われた連続した成人3,120例(同57.0±7.2歳)。主要評価項目は、進行腫瘍(腺腫および癌腫)の検出率と切除したポリープ総数とされた。CTCで6mm以上のポリープが発見された患者に対してはOCポリープ切除術が勧められたが、1~2個と少数のポリープ(6~9mm)の場合には、オプションとしてCTCサーベイランスも提示された。一方、初回OC検査で見つかったポリープはすべて、診療指針やサイズに関係なく切除された。検出率に有意差なし、切除・合併症リスクを鑑みてまずはCTCを?CTC検査では123個の進行腫瘍が見つかり、そのうち14個が浸潤癌だった。OC検査では121個が見つかり、そのうち4個が浸潤癌だった。初回CTC検査によるOC紹介率は7.9%(246/3,120例)。進行腫瘍が確認されたのは、CTC群3.2%(100/3,120例)、OC群3.4%(107/3,163例)だった。これらには、CTC検査で6~9mmのポリープが発見され、切除をせずにサーベイランス中だった患者158例・193個は含まれていない。切除されたポリープ総数は、CTC群で561個、OC群で2,434個だった。またCTC群ではみられなかったが、OC群では7つの結腸穿孔が生じていた。Kim氏らは、「CTC検査およびOC検査の進行腫瘍の初回時検出率は同程度だったが、ポリープ切除術と合併症数はCTCスクリーニング群のほうが圧倒的に少なかった」点を強調しながら、「これらの所見は治療的なOCの前に、初回スクリーニングとしてCTCを行うことを支持するものだ」と結論づけている。(武藤まき:医療ライター)

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