2484.
NTTドコモのiPhone®参入で戦いが激しくなってきたスマートフォン(以下、スマホ)市場。タブレット型端末(以下、タブレット)も各社が新製品を投入して活況を呈しているかにみえます。しかし、実際にどのくらいの医師が、スマートデバイスを所有しているのでしょうか?2010年、2011年、2012年に続き、今年も医師のスマートデバイスの利用状況について調査しました。お隣の先生がどのようにスマートデバイスを使っているのか?その活用方法が見え隠れするフリーコメントもぜひチェックしてみてください。コメントはこちら結果概要医師の4人に1人がスマホとタブレットを両方所有全体ではスマホ・タブレットのいずれかを所有している医師が37.9%、いずれも所有していない医師が35.4%、両方所有していると答えた医師は26.7%となり、医師の4人に1人がスマホとタブレットを両方所有しているという結果になった。40代50代を中心にスマホへの移行が進むスマホの所有率は、医師全体では、2012年の調査から9ポイント増えて47.6%となり、年代別では、30代以下が前年の調査から6ポイント増えて60.2%、40代が12.3ポイント増えて54.8%、50代が9.6ポイント増えて38%、60代以上が4.8ポイント増えて30.6%となった。若い世代だけでなく40代50代の世代でもスマホが普及している様子が見受けられた。年代を問わずタブレットの所有率が急増今回の調査では、タブレット所有率の急増が顕著に見られた。医師全体では、2012年の調査から14.5ポイント増えて43.7%となり、年代別では、30代以下が前年の調査から16.7ポイント増えて48%、40代が14.1ポイント増えて46.3%、50代が14.7ポイント増えて39.1%、60代以上が12.6ポイント増えて41.8%となり、年代を問わずにタブレットの所有率が急増していることがわかった。医師の中ではiOSが根強い人気、スマホ、タブレットともに過半数を占める医師が所有しているスマホのOSを尋ねたところ、iOSが55.3%、Androidが45.4%と、iOSが過半数を超える結果となった。MM総研が発表した一般市場のスマホOSのシェア※は、Androidが63%、iOSが35.6%と、Androidが過半数を超えているだけに、医師の中では未だiOSが根強い人気を誇っていることがわかった。また、医師の所有するタブレットのOSは、iOSが76.7%、Androidが25.9%となっており、iOSが圧倒的に強い結果となった。※「スマートフォン市場規模の推移・予測(2013年10月):株式会社MM総研」 医師ならではの活用方法所有者に対し医療での用途を聞いたところ、スマホで最も多かったのは「医学・医療関連のニュース閲覧」で37.2%。タブレットで最も多かったのは、「医学・医療に関する書籍・論文閲覧」で46.9%であった。コメントでは、「新薬や検査の種類が多く、ガイドラインも増えたため、iPad®やiPhone®に頼らざるを得ない」「学会の重い抄録集がアプリになったので便利」「パソコンを開けない外来の合間に情報を収集できる」「動画を見せながら患者に説明でき、理解を得やすくなった」「分娩監視装置がリアルタイムで見ることができる」など、医師ならではの活用方法が寄せられた。設問詳細スマートフォン・タブレット型端末についてお尋ねします。Q1.先生は現在iPhone®のようなスマートフォンを所有していますか。所有している(長期貸与も含む)所有していないが、いずれ購入したい購入するつもりはない(Q1で「スマートフォンを所有している」を選択した方にお聞きします)Q1-2.スマートフォンのOSは何ですか。(複数回答)iOSAndroidその他(Q1で「スマートフォンを所有している」を選択した方にお聞きします)Q1-3.先生はスマートフォンを、医療の用途においてどのようなことに利用していますか。(複数回答)医学・医療に関する書籍・論文閲覧医薬品・治療法に関する情報収集(書籍・論文以外)医学・医療関連のニュース閲覧臨床に役立つアプリの利用患者とのコミュニケーション医師・医療従事者とのコミュニケーション医療をテーマにしたゲーム特に利用しているものはないその他Q2.先生は、iPad®のようなタブレット型端末を使用していますか。所有している(長期貸与も含む)所有していないが、いずれ購入したい購入するつもりはない(Q2で「タブレット型端末を所有している」を選択した方にお聞きします)Q2-2.タブレット型端末のOSは何ですか。(複数回答)iOSAndroidその他(Q2で「タブレット型端末を所有している」を選択した方にお聞きします)Q2-3.先生はタブレット型端末を、医療の用途においてどのようなことに利用していますか。(複数回答)医学・医療に関する書籍・論文閲覧医薬品・治療法に関する情報収集(書籍・論文以外)医学・医療関連のニュース閲覧臨床に役立つアプリの利用患者とのコミュニケーション医師・医療従事者とのコミュニケーション医療をテーマにしたゲーム特に利用しているものはないその他Q3.コメントをお願いいたします(ライフスタイルで変化した点、院内・移動中・プライベートでどのように利用されているか、所有していない方はその理由など、どのようなことでも結構です)。2013年10月18日(金)実施有効回答数1,000件調査対象CareNet.com会員の医師 コメント抜粋(一部割愛、簡略化しておりますことをご了承下さい)その場で医学書を持っていなくても必要な情報を瞬時に捕まえることができるようになったので良かった。(40代,男性,心療内科)外来のちょっとした合間に、パソコンを開けない状況でも、スマートフォンなら直ぐに情報を収集できる。(50代,男性,代謝・内分泌科)通勤中、移動中など空いた時間でも情報収集に役立っている。(50代,男性,内科)以前はノートパソコンの持ち運びが面倒で病院以外では仕事をしていませんでしたが、今はどこでも好きな時間にある程度の事は出来ます。(40代,男性,精神・神経科)メーカーに踊らされている。(40代,男性,外科)治療方法を調べるときなどに使用する。(60代,男性,神経内科)学会場にもっていき、抄録などはそちらを用いて検索している。パソコンを持参するより荷物がコンパクトになった。(40代,女性,内科)職場のコンピューターと連動しているのでメールの確認など大変役に立っています。(50代,男性,外科)PC タブレットなしでは仕事が出来ないがスマートフォンは携帯電話で足ります。(60代,男性,外科)職場にはネットがすぐ使えるパソコンがあるので、また移動は車でありモバイル端末は使用頻度と経費を考慮すると所有するつもりはありません。(40代,男性,精神・神経科)スマホを利用する機会が増えたが、PCの利用もそれほど減っていない。このため、全体として、インターネットの利用時間が、増えた印象。代わりに、TV、新聞は減った。(30代,男性,精神・神経科)学会の抄録がアプリになっている、重い抄録集がなくなって便利。気軽にネットを閲覧できるので、医療ニュースも見る機会が増えた。(40代,男性,外科)院内はすべてオンラインコンピュータで事足りる。外で使うことはほとんどない。訪問診療も紙記録で事足りる程度。(50代,男性,内科)ときどき『イヤーノート』はiphone®でみる。(40代,男性,脳神経外科)パソコンを扱っている時間の方が多いので、それほど活用していない。(40代,男性,神経内科)本棚の教科書がとても少なくなりました。外来でも患者説明用に使っています。(40代,男性,循環器科)分娩監視装置がリアルタイムで見られるので、他の業務中にもチェック可能で有用である。同僚との連絡にも便利となった。(50代,男性,麻酔科)所有すると、それにふりまわされるような気がする。(50代,男性,精神・神経科)いまだノートパソコンのほうが重宝する。(30代,男性,内科)電車で論文を読みやすくなった。(30代,男性,代謝・内分泌科)出張先でもネットを使えるので便利になった。(50代,男性,産業医)老眼で使いづらい。(50代,男性,内科)移動中も手軽に利用できる。診察中もパソコンの横において薬剤情報の検索などで便利。(50代,男性,精神・神経科)ちょっとした情報収集がスピーディになった。余暇に無料の電子書籍やYouTubeを楽しむようになった。(60代,男性,外科)便利。もはやITリテラシー無しでは、臨床は遂行できない。(40代,男性,内科)公共交通機関での移動中に使用する。(40代,男性,循環器科)携帯端末に縛られる生活を希望していないため。(50代,男性,整形外科)患者を対象とした活用はまだしていない。主に自宅で活用。医学関連情報やさまざまな検索、ニュースを閲覧している。(50代,男性,脳神経外科)現時点では外出時のインターネットの使用が少ないためスマートフォンは所有していないが、あれば便利なのでいずれ購入したい。(40代,女性,循環器科)本を持ち歩くことが減った。しかし、ちょっと依存しすぎかな。(30代,男性,外科)タブレットは学会参加時の抄録、プログラムの閲覧、出張時にはメールを転送してメールチェック等に主に使用している。(50代,男性,麻酔科)動画を見せながら患者に説明することで、理解が非常に得られやすくなった。診察の合間にいろいろなチェックができ、時間の有効利用ができ便利である。(50代,男性,循環器科)通勤中に本などを持たずに、スマホで済ましている。学会などで出張時もノートパソコンを持ち歩く頻度が減って、荷物が軽くなった。(40代,男性,内科)iPad®に必要最小限の医学関係書籍を入れてあるので、書籍を持ち歩かなくてもよくなった。(50代,男性,基礎医学系)スマートフォンやタブレット端末は今後ますます医療においても有用となる可能性があると思う。(40代,男性,精神・神経科)論文・雑誌・本等をスキャナーで電子化しPC,iPadで閲覧している院内メールをiPhoneでやり取りし自身のスケジュール管理も行っている。(50代,男性,外科)診療環境のICTが急速に進んでいます。(60代,男性,循環器科)タブレットにて遠隔画像診断を行っている。教科書を100冊ほどPDF化していて、それを参照している。その他、医療の情報収集等はPCで行うので、モバイルはプライベートのみに使用している。(40代,男性,放射線科)患者様の住所などを検索して、紹介先を探すのに非常に有用。(30代,男性,整形外科)薬剤や疾患などすぐに調べられるので、分厚い教科書を持ち歩く頻度が少なくなった。(30代,男性,神経内科)自由で拘束されない時間が欲しい。(60代,男性,内科)外来で簡単に検索できる(疾患、紹介先の病院と担当Drの名前、地図など)のが便利で良い。また、もともと手帳派だったが、スケジュール管理をスマホでするようになった。(30代,男性,小児科)重たい書籍を持たなくても、資料や本(すでに所有している書籍を自炊した)の閲覧ができるのが利点。(40代,男性,その他)パソコン、タブレット、スマートフォンを、移動、場所、時間帯などによって使い分けています。(60代,男性,消化器科)学会出張時も抄録をDLして便利です。(50代,男性,外科)講演会や勉強会でわからない言葉の検索に使用。(60代,男性,脳神経外科)医学英語アプリがもっと増えればよいです。(40代,男性,形成外科)辞典、事典、医薬品集などの持ち運びが不要。いつでも閲覧可能。麻酔中の薬物血中濃度予測のような従来PCが必須であったアプリ使用の自由度が高くなった。(50代,男性,麻酔科)薬の添付文書などの閲覧が便利。(30代,男性,その他)基本的に、院内では使っていません。一番使っているのは、電子書籍として。本を保管するスペースを心配することはなくなったので、携帯電話としてはスマートフォンでなくてもガラケーで十分。(40代,男性,外科)ずっと携帯電話だったがこの10月に変更したばかり。しかし思ったより自然に生活に溶け込んでいる。既に社会がスマートフォンに合わせて変わってきているという事だと実感した。(30代,男性,循環器科)新薬が多くなり、検査の種類が多く、ガイドラインも増えた。年齢からか物忘れが多くiPad®やiPhone®に頼らざるを得ない。(60代,男性,腎臓内科)書籍購入が明らかに減った一方で、知識の吸収において深みがなくなった気もします。(50代,男性,神経内科)学会の抄録などがデジタル化している。(50代,男性,整形外科)なるべく使用しないようにしている。ストレスの元だから。(60代,男性,内科)肝性脳症の診断のナンバーコネクションテストを行っている。(50代,男性,消化器科)往診先でも使用可能。必要なアイテム。(50代,男性,内科)出かけたときの隙間時間を埋めるのに、紙媒体で持ち歩かなくて良いので楽です。動画でも勉強できますし。(20代,男性,救急医療科)在宅医療に従事しているため、専門外の訴えに対応しなくてはいけないことが多い。つねに大量の参考書を電子書籍として持ち歩いており、私にとってタブレットは診療になくてはならないものである。(50代,女性,内科)持ってみて初めてわかりますが、不要なものです。頼れば自身の学力は低下するでしょう。医師個人の能力低下につながる機器です。(40代,男性,内科)セキュリティに不安があるので、医療情報関連はノートパソコンで、プライベートはタブレットやスマホでとしています。(30代,男性,脳神経外科)ソファに座りながら、ネットサーフィンが出来る。電子書籍は保管場所を気にする必要がなくなり、購入が増えた。sky drvive、one note for ipadを使用することで、出張している病院でパソコンを用いることなく、論文のまとめが出来る。(40代,男性,外科)軽く目を通したい論文を印刷しなくなった。保管していつでも見られる、記録にもなるので非常に便利。(30代,男性,眼科)院内移動用のカルテにしようしている。(50代,男性,整形外科)田舎で従来の携帯電話では電波が入らなくなったので、スマホに替えざるを得なかった。(30代,男性,泌尿器科)講演会の纏めをその場で作成できるようになりました。(40代,男性,内科)