サイト内検索|page:138

検索結果 合計:5168件 表示位置:2741 - 2760

2741.

ASCO- GI 2020レポート 消化器がん

インデックスページへ戻るレポーター紹介今回、2020年1月23日~25日に米国・サンフランシスコにおいて開催されたASCO GI 2020に参加し、すでに現地速報という形で注目演題を報告させていただいているが、音声などが乱れたこともあり、補足とともにそこで取り上げることができなかった演題を報告させていただきます。DAY1 Cancers of the Esophagus and StomachOral SessionRESONANCE試験:The Randomized, Multicenter, Controlled Evaluation of S-1 and Oxaliplatin (SOX) as Neoadjuvant Chemotherapy for Chinese Advanced Gastric Cancer Patients.(abstract #280)Chen L, et al.中国から発表された局所進行胃がんに対する術前S-1/オキサリプラチン併用療法(SOX)の有効性に関する無作為化第III相試験である。本試験はStageII/IIIの切除可能胃がんおよび接合部がんを対象とし、手術+術後SOX療法(AC群:adjuvant group)に対する術前SOX療法+手術+術後補助化学療法(NC群:Neoadjuvant group)の優越性を検証した。AC群は術後補助化学療法としてSOX療法を8サイクル施行し、一方NC群は術前SOX療法を2~4サイクル施行後に手術を行い、術後SOX療法は術前投与を含め計8サイクル施行する。SOX療法は共にS-1(80~120mg/day、day1~14、3週ごと)およびオキサリプラチン(130mg/m2、day1、3週ごと)である。主要評価項目は3年間の無病生存割合(3y-DFS)であった。772例が登録され、各群に386例が割り付けられた。両群間の患者背景に偏りはなく、cT3はNC群:AC群=64%:66%、cT4はNC群:AC群=12%:13%であり、cStageIIはNC群:AC群=39%:42%、cStageIIIはNC群:AC群=61%:58%であった。NC群において術前SOX療法は91.9%において投与完遂し、術後補助化学療法を含め8サイクル投与が53.2%において完遂可能であったのに比し、AC群における8サイクル投与完遂率は47.7%であった。R0切除率はNC群においてAC群よりも有意に良好であり(94.8% vs.83.8%)、NC群では46.4%にダウンステージングを認め、術後病理学的完全奏効(pCR)を23.6%に認めた。コメント中国で実施された局所進行胃がんに対する術前SOX療法の有効性を検証した第III相試験の第1報である。主要評価項目である3y-DFSの結果はいまだ不明であるが、術前SOX療法を施行することによりR0切除率の向上とダウンステージングが示唆された。ただし、抄録とR0切除率や治療奏効割合(pRR)の結果が異なるなどいくつか気になる点があり、評価には最終的な報告を待つ必要があると考える。POSTER SessionAPOLLO-11試験:Feasibility and pathological response of TAS-118 + oxaliplatin as perioperative chemotherapy for patients with locally advanced gastric cancer(abstract #351)Takahari D, et al.進行胃がんに対するTAS-118(S-1+ロイコボリン)とオキサリプラチンの併用療法(TAS-118/L-OHP)は、2019世界消化器がん会議(WCGC)においてS-1/CDDP併用療法との比較第III相試験(SOLAR試験)として公表されているが、今回、局所進行胃がん症例に対する周術期化学療法での忍容性を検討する単群第II相試験であるAPOLLO-11試験(UMIN000024688)の第1報が報告された。本試験はリンパ節転移を伴うcT3-4局所進行胃がんを対象とし、術前治療としてTAS-118(80~120mg/日、day1~7、2週ごと)およびL-OHP(85mg/m2、day1、2週ごと)併用療法を4コース施行後、胃切除+D2郭清が実施され、術後補助化学療法としてTAS-118単剤x12コース(Step1)もしくはTAS-118/L-OHP併用療法x8コース(Step2)が行われた。主要評価項目は(1)術前TAS-118/L-OHP併用療法およびその後の胃切除+D2郭清術の忍容性と(2)術後補助化学療法の忍容性であり、今回の報告では(1)術前TAS-118/L-OHP併用療法およびその後の胃切除+D2郭清術の忍容性結果が報告された。45例が登録され、術前TAS-118/L-OHP併用療法4コースが完遂されたのが40例(89%)であり、最終的に43例(96%)において外科的切除が完遂可能であった。患者背景は年齢中央値=64歳、男性=82%、胃原発/接合部がん=89%/11%、腸型/びまん型=69%/31%、cT3/4a=29%/71%、cN1/2/3=56%/38%/7%、臨床病期IIB/IIIA/IIIB/IIIC=24%/36%/33%/7%であった。術前化学療法における各薬剤の相対薬物濃度(RDI)中央値はTAS-118=91.7%、L-OHP=100.0%であった。術前TAS-118/L-OHP併用療法におけるGrade3以上の有害事象として、下痢(17.8%)、好中球減少症(8.9%)、食欲不振(4.4%)、口腔粘膜炎(4.4%)、白血球減少症(2.2%)、悪心(2.2%)、倦怠感(2.2%)を認めた。R0切除率は95.6%(90%CI:86.7~99.2%)であった。術後標本による病理学的治療効果(Grade1b-3)を62.2%(90%CI:48.9~74.3%)に認め、うち病理学的完全奏効割合(pCR)は13.3%であり、ダウンステージが68.9%(90%CI:55.7~80.1%)の症例において得られた。コメント局所進行胃がんに対する術前TAS-118/L-OHP併用療法に関する初めての報告であり、術前化学療法およびその後の胃切除+D2郭清術の忍容性が確認された。今後、術後補助化学療法パートの忍容性結果が報告予定であり、長期予後と合わせてその結果が期待される。EPOC1706試験:An open label phase 2 study of lenvatinib plus pembrolizumab in patients with advanced gastric cancer(abstract #374)Kawazoe A, et al.KN-061試験(胃がん2次治療)やKN-062試験(胃がん1次治療)の結果よりPD-L1陽性胃がんに対するペムブロリズマブ単剤療法の奏効割合は約15%と報告されている。一方、マルチキナーゼ阻害薬であるレンバチニブは腫瘍関連マクロファージを減少させ、CD8陽性T細胞の浸潤を増強することによる抗PD-1抗体の抗腫瘍効果増強が報告されており、進行胃がんに対するレンバチニブ/ペムブロリズマブ併用療法の単群第II相試験であるEPOC1706試験(NCT03609359)の結果が報告された。本試験は進行胃がんを対象とし、レンバチニブ(20mg/日内服)とペムブロリズマブ(200mg、3週ごと)の併用療法を病勢進行や毒性などの理由による治療中止まで継続するスケジュールで実施された。主要評価項目は担当医判定による全奏効割合(ORR)である。29例が登録され、患者背景は年齢中央値=70歳、男性=90%、腸型/びまん型=52/48%、初回治療/2次治療=48/52%、HER2陽性=17%、dMMR/pMMR=7/93%、EBV陽性=3%、PD-L1 CPS≧1/<1=66/34%であった。腫瘍縮小効果は非常に良好であり、主要評価項目である担当医判定によるORRはCR1例を含む69%(95%CI:48~85%)、病勢制御割合(DCR)は100%(95%CI:88~100%)であった。無増悪生存期間中央値は7.1ヵ月(95%CI:4.2~10.0)、生存期間中央値には至っていなかった。レンバチニブによる有害事象としてGrade3以上の高血圧(38%)、蛋白尿(17%)を認め、ほとんどの症例においてレンバチニブの1段階以上の減量が必要であったが、減量により毒性はマネジメント可能であった。コメント進行胃がんに対する、非常に切れ味良好な腫瘍縮小効果を認める新規併用療法である一方、immatureではあるがその効果の継続が治療継続期間中央値6.9ヵ月(範囲:2.8~12.0)、PFS 7.1ヵ月と限られており、今後の追加報告が期待される。ATTRACTION-2試験 3年フォローアップ:A phase 3 Study of Nivolumab in Previously Treated Advanced Gastric or Gastric Esophageal Junction Cancer(abstract #383)Chen LT, et al.2レジメン以上の化学療法に対して不応の切除不能進行再発胃がん・接合部がんを対象にニボルマブの有効性をプラセボ比較で検証した第III相試験であるATTRACTION-2試験の3年追跡結果報告である。2017年のLancet誌報告時のニボルマブ投与群の生存期間中央値(mOS)は5.26ヵ月、1年生存割合(1y-OS)は26%であり、2018年のESMOで発表された2年追跡結果における2y-OSは10.6%、2年無増悪生存割合(2y-PFS)は3.8%であった。今回新たに1年間の追加観察期間を設けた報告において、ニボルマブ群の3y-OSは5.6%、3y-PFSは2.4%であった。ニボルマブ群の15例とプラセボ群の3例が3年以上の長期生存を認めており、プラセボ群の3例のうち2例は病勢進行後にニボルマブによる加療を受けていた。ニボルマブ群のうち、最良効果(BOR:best overall response)がCRもしくはPRであった32例(9.7%)の生存期間中央値は26.88ヵ月であり、1y-OSは87.1%、2y-OSは61.3%、3y-OSは35.5%であった。BORがSDであった76例(23%)の生存期間中央値は8.87ヵ月であり、1y-OSは36.1%、2y-OSは7.4%、3y-OSは3.0%であった。ニボルマブ群のうち55.5%の症例において免疫関連の有害事象を認め、これら免疫関連有害事象を認めた症例のmOSは7.95ヵ月であり、認めなかった症例のmOSは3.81ヵ月であった(HR=0.49)。コメント今回、3年の観察期間を設けた報告によりニボルマブ投与によって3年以上の長期生存を得られる症例が5%程度いることが示唆され、またBORがCRもしくはPRとなりえる約10%程度の症例においては、約3分の1において3年以上の生存が得られる可能性が示唆された。毒性に関して、ほとんどの場合、既報のごとくニボルマブによる治療開始後3ヵ月以内に発生していたが、なかには治療開始後2年以上の経過の後に免疫関連有害事象として肺障害や腎障害が出現したケースも認め、ニボルマブ投与に当たってはその投与終了後にも免疫関連有害事象の出現に関して引き続き注意が必要であることが示唆された。MSI status in > 18,000 Japanese pts:Nationwide large-scale investigation of microsatellite instability status in more than 18,000 patients with various advanced solid cancers.(abstract #803)Akagi K, et al.本邦におけるMSI-Hの頻度に関して、2018年12月~2019年11月の1年間にMSI検査キット(FALCO)による解析が実施された2万5,789例を対象に検討。2万5,563例(99.1%)で解析可能であり、うち959例(3.75%)がMSI-Hであった。MSI-Hは10~20代の若年者(7.43%)および80代以上の超高齢者(5.77%)において認める傾向が強く、また既報のごとく早期病期(StageI~III)に比べ進行期(StageIV)においてその頻度は少なかった(StageI~III:StageIV=6.02%:3.05%)。がん種別のMSI-Hの頻度は子宮体がん(17.00%)、小腸がん(9.23%)、胃がん(6.73%)、十二指腸がん(5.79%)、大腸がん(3.83%)、NET/NEC(3.60%)、前立腺がん(3.04%)、胆管がん(2.26%)、胆嚢がん(1.55%)、肝がん(1.15%)、食道がん(1.00%)、膵がん(0.74%)であった。コメントMSI-H腫瘍に関して、既報と照らし合わせても最も多くの対象で検討した非常に貴重な報告であり、日本人MSI-H腫瘍の状況を反映していると考える。DAY2 Cancers of the Pancreas, Small Bowel, and Hepatobiliary TractOral SessionPROs from IMbrave150試験:Patient-reported Outcomes From the Phase 3 IMbrave150 Trial of Atezolizumab + Bevacizumab Versus Sorafenib as First-line Treatment for Patients With Unresectable Hepatocellular Carcinoma.(abstract #476)Galle PR, et al.切除不能肝細胞がんの1次治療例を対象に、標準治療であるソラフェニブに対するアテゾリズマブ(抗PD-L1抗体)/ベバシズマブ(抗VEGF抗体)併用療法の優越性がESMO-Asia 2019において報告されており、主要評価項目である生存期間(OS)および無増悪生存期間(PFS)の両エンドポイントにおいてアテゾリズマブ/ベバシズマブ併用療法が有意に良好であった(OS-HR:0.58、p=0.0006、PFS-HR:0.59、p<0.0001)。今回、副次評価項目である患者報告(PRO:patient-reported outcomes)によるQOL評価、身体機能評価、症状評価(疲労感、疼痛、食欲低下、下痢、黄疸)の結果が発表された。評価はEORTC QLQ-C30およびQLQ-HCC18により行われ、治療中は3週ごとに、治療中止後は3ヵ月ごとに1年間実施された。92%以上の症例においてアンケートが回収可能であり、QOL、身体機能、症状の悪化までの期間(TTD:time to deterioration)はいずれもアテゾリズマブ/ベバシズマブ併用療法においてソラフェニブより良好であった。コメント切除不能肝細胞がんに対する1次化学療法において、新たな標準療法であるアテゾリズマブ/ベバシズマブ併用療法のソラフェニブに対する有効性および安全性が報告された。本邦においても早期の臨床導入に期待したい。Poster SessionStudy117:A Phase 1b Study of Lenvatinib Plus Nivolumab in Patients With Unresectable Hepatocellular Carcinoma(abstract #513)Kudo M, et al.切除不能肝臓がんに対する標準治療の一つであるレンバチニブと、ソラフェニブ治療後の治療選択肢であるニボルマブの併用療法の至適投与量を検討した第Ib相試験である。本試験はBCLC(Barcelona Clinic Liver Cancer) Stage B(肝動脈化学塞栓療法が不応)またはStage C、Child-Pugh分類Aの切除不能肝臓がん症例を対象に、レンバチニブ(12mgもしくは8mg/day)+ニボルマブ(240mg、2週ごと)併用療法を投与した。本試験はPart1とPart2で構成され、Part1では用量制限毒性(DLT:dose-limiting toxicities)を評価目的に6例登録し、Part2はexpansion cohortとして全身化学療法歴のない切除不能肝臓がん患者が24例登録された。主要評価項目は忍容性および併用療法の安全性である。患者背景は年齢中央値=70歳、男性=80%、BCLC Stage B/C=57%/43%、Child-Pugh 5/6=77%/23%、B型肝炎/C型肝炎/アルコール性/不明/その他=20%/20%/30%/23%/6.7%、肝外病変あり/なし=43%/57%である。レンバチニブによる毒性中止を2例(6.7%)に認め、ニボルマブによる毒性中止を4例(13.3%)に認めた。頻度の高い有害事象として手足症候群(60%)、発声障害(53%)、食欲低下(47%)、下痢(47%)、蛋白尿(40%)を認めたが、Grade3以上の有害事象は手足症候群(3.3%)、発声障害(3.3%)、食欲低下(3.3%)、下痢(3.3%)、蛋白尿(6.7%)であった。担当医評価による腫瘍縮小割合(ORR)は76.7%であり、Part2登録例における腫瘍縮小が得られるまでの期間は1.87ヵ月であり、無増悪生存期間(PFS)中央値は7.39ヵ月であった。コメント切除不能肝臓がんの治療に関して、マルチキナーゼ阻害薬(レゴラフェニブ、レンバチニブ)と免疫check point阻害薬(ニボルマブ、ペムブロリズマブ)の併用療法が検討されており、本学会においてもほかにレゴラフェニブ/ペムブロリズマブ併用療法に関する発表があった(#564)。その中でもレンバチニブ/ペムブロリズマブ併用療法に関しては、AACR2019で発表された第Ib相試験であるKEYNOTE-524/Study 116試験(#CT061/18)の中間解析結果に基づき、切除不能肝臓がんの1次治療としてFDAよりBreakthrough Therapy指定を受けており、今後の追加報告が期待される。PACS-1 study:A Multicenter Clinical Randomized Phase II Study of Investigating Duration of Adjuvant Chemotherapy with S-1 (6 versus 12 months) for Patients with Resected Pancreatic Cancer. (abstract #669)Yamashita Y, et al.本邦における膵がん術後補助化学療法としてのS-1至適投与期間を検討した無作為化第II相試験。本試験は膵がん切除後例(T1-4、N0-1、M0)を対象とし、術後補助化学療法としてS-1内服を半年間投与する群と1年間投与する群に1:1の割合で割り付けされた。主要評価項目は2年間の生存割合(2y-OS)である。両群間の患者背景に偏りはなかった。術後S-1半年投与群は64.7%において治療完遂が可能であったが、1年間投与群においては44.0%が完遂可能であった。生存期間(OS)および無病生存期間(DFS)において、統計学的有意差はないものの術後S-1投与期間は半年間群のほうが1年間群より良好な傾向であった。(2年OS:半年間群 vs.1年間=71% vs.65% [HR=1.239、 p=0.3776 ])、( 2年DFS:半年間群 vs.1年間=57% vs.51%[HR=1.182、p=0.3952]) コメント膵がん術後補助化学療法としてのS-1至適投与期間は6ヵ月と考える。DAY3 Cancers of the Colon, Rectum, and AnusOral SessionJCOG1007(iPACS):A randomized phase III trial comparing primary tumor resection plus chemotherapy with chemotherapy alone in incurable stage IV colorectal cancer:JCOG1007 study(abstract #7)Kanemitsu Y, et al.切除不能StageIV大腸がんのうち無症状症例に対して、原発切除を化学療法に先行して行うことの優越性を検証した無作為化第III相試験である。本試験は腫瘍による狭窄などの症状を有さず、待機手術としての原発切除を予定できる治癒切除不能のStageIV大腸がん初回治療例を対象とし、標準治療であるA群:オキサリプラチンベース(FOLFOX/CapeOX)+ベバシズマブ併用療法群とB群:原発切除後にオキサリプラチンベース(FOLFOX/CapeOX)+ベバシズマブ併用療法を受ける群に無作為割り付けされた。主要評価項目は全生存期間である。当初770例を目標に試験が開始されたが、症例登録が伸びなかったために統計設定が見直され280例を登録目標とされたが、160例登録時の初回中間解析の結果、試験群であるB群の生存曲線が対照群であるA群を下回っていたため途中中止となり今回結果が発表された。両群間の患者背景に偏りはなかった。主要評価項目である全生存期間においてA群:B群=26.7ヵ月:25.9ヵ月(HR=1.10、one-sided p=0.69)であり、B群の優越性は認めなかった。副次評価項目であるPFSはA群:B群=12.1ヵ月:10.4ヵ月(HR=1.08)であり、原発切除先行群(B群)において術後死亡例を3例(4%)に認めた。コメント今回の結果より、腫瘍随伴症状を有さないStageIV大腸がんに対して、一律に原発切除を化学療法に先行して行うことは推奨されず、同症例に対しては化学療法の先行を検討すべきと考える。同様の対象に対して、欧州において無作為化比較試験(SYNCHRONOUS試験-ISRCTN30964555、CAIRO4試験)が進行中であり、今後これらの報告にも注意が必要と考える。BEACON CRC QoL:Encorafenib plus cetuximab with or without binimetinib for BRAF V600E-mutant metastatic colorectal cancer:Quality-of-life results from a randomized, three-arm, phase III study versus the choice of either irinotecan or FOLFIRI plus cetuximab(abstract #8)Kopetz S, et al.治療歴を有するBRAF V600E遺伝子変異陽性進行再発大腸がん例に対する治療としてMEK阻害薬であるビニメチニブ、BRAF阻害薬であるエンコラフェニブおよび抗EGFR抗体であるセツキシマブの3剤併用療法と、エンコラフェニブとセツキシマブの2剤併用療法、セツキシマブと化学療法の併用(対照群)を比較する第III相試験であるBEACON CRC試験における患者報告によるQOL評価と最新の生存データが発表された。本試験の結果はすでに2019年9月にNEJM誌において報告されており、全生存期間の中央値は対照群で5.4ヵ月、3剤併用群で9.0ヵ月(HR=0.52、pレポーター紹介インデックスページへ戻る

2742.

バレンタインに学ぶ「コスパのよいサプライズ」【医師のためのお金の話】第29回

こんにちは。自由気ままな整形外科医です。いよいよバレンタインデーが近づいてきました。義理チョコをもらうだけの私にとっては、お返しを考えなければならないメンドーなイベントです。しかし、よく考えてみると義理チョコとはいえ、家族以外からプレゼントをもらう機会はバレンタインデーくらいかもしれません。何を隠そう、私は人に食事をおごったり、プレゼントを贈ったりすることが大好きな人間です。普段はおごったり贈ったりする側になることが圧倒的に多いので、逆の立場になると、とても勉強になります。なるほど、こういうものをもらうとうれしくなるんだ…。「人をもてなす」ことが資産形成に通じる?私が食事をおごることが大好きな理由の1つに、「回り回って資産形成に役立つことがある」というものがあります。そうはいっても、直接的な恩恵を期待しているわけではなく、食事を共にすることで人間関係が良くなり、ひいてはビジネス上のやりとりがスムーズになる、という社会人であれば誰もが経験することを期待してのことです。お互いの警戒心がなくなると、その後に良質な情報が入ってくることも。人は何かをしてもらうと本能的に「お返し」をしたくなる生き物です。周囲の人をもてなし続けていると、良いことがたくさん起こるのです。投資においても、人との関わり合いが重要です。株式投資などはそこまでではありませんが、不動産投資となればリアルビジネスとあまり変わりません。ビジネス要素が大きくなるにつれ、円滑な人間関係を築くための「おもてなし」が重要になってくるのです。「非日常」でサプライズしよう!しかし、やみくもにおごっているだけでは高いコスパは期待できません(笑)。相手の琴線に触れる「サプライズ」があって初めて、効果が期待できるのです。たとえば、40代の医師を料亭に連れて行くとしましょう。「医師は料亭に行き慣れている」とまでは言いませんが、40代になれば「一度くらいは行ったことがある」という方が多くなります。実際、値が張る高級料亭にお招きしても、感動されることは少ないのです。しかし、もてなす相手が若い女性であればどうでしょう?以前、仕事で関わりのあるベンチャー企業の若い女性スタッフ数名を、料亭にお招きしたことがありますが、40代の医師とは比べものにならないくらい、喜んでいただけました。この時にお招きした料亭はやや郊外の立地で、中心地にある料亭と比べると予算は半分程度で済みます。料亭の「格」は立地も含めた総合力で決まるので、料亭に行き慣れた人にとってはやや物足りないお店かもしれません。しかし「料亭は初めて」という若い彼女たちにとっては、内装や献立など見るべきところがたくさんあったようです。若い女性が料亭に行く機会は少ないと考え、「彼女たちを驚かせるポイントは何なのか?」を事前にシミュレーションしたことで、コスパの高い「おもてなし」ができました。相手にとっての「非日常」は何か?では、料亭では十分に喜んでくれない相手をもてなすには、どうすればよいのでしょうか? ここでも原則に戻って、どうすれば相手にとっての「サプライズ」になるのかを考えます。サプライズにおけるキーワードは「非日常」です。高級なお店に行き慣れた方に対して高級路線で攻めても、なかなかインパクトを与えることができません。私は以前、こうした方へのおもてなしに、プレミアム焼酎を置いている店にお連れしたことがあります。私の家の近所に「百年の孤独」という、やや手に入りにくい麦焼酎を置いている店があります。ホテルのバーなどで飲むと1杯2,000円くらいするお酒ですが、この店では800円で提供しています。お酒好きな方だったので、「『百年の孤独』をこれでもか!とガンガン頼む」ことでぜいたくとサプライズを味わっていただけました。チョコをもらうことが勉強になる!?おごったりプレゼントしたりすることで、他人に喜ばれるのは気持ちの良いものです。しかし、「お金さえかければ確実に喜んでもらえる」わけではないのが難しいところ。私は、普段から「この人には何をすればサプライズになるんだろう?」と観察しながら人と接しています。とくに何らかのプロジェクトに取り組んでいたり、不動産投資やビジネスを実践したりしている方は、 関係するキーパーソンにサプライズを与える方法を常に考えておくといいでしょう。そして、効率的なサプライズのためには、バレンタイン/ホワイトデーや誕生日のように「自分がプレゼントをもらう時」がまたとない勉強の機会となります。「どんなものをもらうとうれしいのか」「渡す時にどんな言葉を添えるといいのか」などと考えながら、ありがたくいただきましょう。義理チョコが資産形成に役立てば、1粒で2度おいしい!?

2743.

第13回 介護用具にリフォームまで!若き薬局社長の挑戦【噂の狭研ラヂオ】

動画解説町の電気屋さんを薬剤師として受け継いだ藤井伸昌社長。株式会社パナドームではホンキの在宅医療を掲げる5店舗のパナプラス薬局のほか、介護する側される側が暮らしやすい住宅環境の整備、福祉用具の提供サービスなどを行っています。処方箋なしでも利用してくれる薬局ファンをつくっていきたい!若き社長のチャレンジをご紹介します。

2744.

3年B組金八先生(続編)【令和の金八先生になるには? わがままにさせない!(同調させるスキル)】Part 3

「手」―調整力ある男子生徒が、金八先生の娘に恋をするエピソードがあります。金八先生は、その男子生徒の母親から彼が高校に合格したら彼女と交際させてほしいと懇願され、苦々しい顔をします。その後、金八先生は、亡き妻の遺影に「坂本金八、講師になって22年。初めてあいつだけは高校落ちろと心から願ってしまう」と漏らします。金八先生の人柄のダークな部分が分かりやすく描かれています。3つ目の部位は、「手」です。これは、調整力です。一般的に、調整力とは、リーダーが集団の内と外との利害関係の調整やメンバー同士の人間関係の調整であると思われています。今回注目するのは、さらにリーダーとメンバーとの人間関係の距離を調整することです。この真逆は、リーダーが、誰に対しても平等に同じ距離で接する状況です。そうなると、現場は良く言えば居心地良くなりますが、悪く言えば、ナメてきます。なぜなら、そのようなリーダーは、良く言えば聖人君子ですが、悪く言えばロボットです。やがてメンバーの自己主張が強まっていき、だんだんとリーダーの存在感が薄まり、リーダーシップは危うくなります。かと言って、リーダーがただ厳しく感情的にしていれば良いかというと、それだけでもうまく行かないです。大事なのは、メンバーや状況によってリーダーの機嫌が変わるということをメンバーに感じ取らせることです。それは、「歯向かうと私が何かするわよ」という力強いメッセージです。それでは、普段から調整力を高めるための具体的なスキルを3つ紹介しましょう。(1)手のひらを返す―温度差1つ目は、手のひらを返すことです。これは、メンバーや状況によってリーダーが態度を変えることです。この時のポイントは、個人的に接している時は、誰に対してもあくまで興味津々になり、細かく褒めるのは変わらないことです。これは、すでに観察力の説明で触れました。一方、集団の場では、手のひらを返して、優等生タイプには温かく接して、不適応なメンバーには冷たく接して、対応にあえて温度差をつくります。好き嫌いを見せて、感情的で人間臭い演出をします。ここで誤解がないようにしたいのは、温度差をつくると言っても、単にこちらが本当に感情的になってそうしないことです。逆に、メンバーに優劣の差がないと思っても、あえて温度差をつくる必要もあるでしょう。なぜなら、ここでは、温度差は目的ではなく手段だからです。温度差という戦略(手段)によって得られる成果(目的)が3つあります。まず、リーダーが一筋縄ではいかな手強い「ボスザル」であると印象付けられます。次に、その「サル山」のメンバーの優劣の序列ができあがります。最後に、劣位の不適応なメンバーを際立たせます。人は本質的には社会的な「動物」であり、序列がある状況で安心するという心理をうまく利用しています。さらに、今回特別に、この手のひら返しの大技を紹介しましょう。名付けて、「あえて気分屋」です。これは、コンピュータのように一貫して正確にメンバーを評価しないことで、メンバーにもっとがんばろうという動機付けを高めさせるスキルです。たとえば、優等生タイプにいつも温かく接するのではなく、10回に1回くらい不機嫌を装い、あえて冷たくすることです。すると、そのメンバーは、「いつも褒められるはずなのに、なぜ今は褒められないの?」「自分の何がまずかったのかな?」と不安になり、次にもっと褒められるように努力するようになります。逆に、不適応なメンバーにいつも冷たく接するのではなく、10回に1回くらい上機嫌を装い、あえて暖かく接することです。たとえ褒めることがまったくなくても、「良い線行ってるね」「惜しいなあ」「もったいないなあ」「あともう少しなんだけどなあ」などの言い方が使えます。すると、そのメンバーは、「いつもは褒められないのに、なぜ今は褒められるの?」「自分の何が良かったのかな?」とうれしくなり、次にもっと褒められるように努力するようになります。ポイントは、いくら優等生タイプでも、100点にしないことです。なぜなら、人はゴールに達すると努力を怠るからです。また、いくら不適応なメンバーでも、100点になるかもしれないと思わせることです。なぜなら、人はゴールが見えると努力を始めるからです。つまり、人はもともと狩りをする動物であり、あとちょっとで獲物を仕留められるという状況でやる気が高まるという心理(ギャンブル脳)をうまく利用しています。ただし、やりすぎると、理不尽に思われるので、ほどほどが肝心でしょう。(2)手を増やす―温度差の同調2つ目は、手(フォロワーの手のひら返し)を増やすことです。全員(集団)に向けて、発信力を持って批判を繰り返しつつ、不適応なメンバーへの冷たい態度を繰り返し見せることで、その態度が集団のお手本(集団規範)になります。こうして、フォロワーたちが不適応なメンバーに冷たい態度をするように仕向けることができます。さらに、フォロワーたちには、自分も身勝手なことをして従わなければ周りから冷遇されると思い込ませることもできます。人は本質的には社会的な「動物」であり、自分に味方がいない状況を一番恐れているという心理をうまく利用しています。ただし、集団的な冷遇は、やりすぎると、不適応なメンバーが集団心理のスケープゴート(いけにえ)になってしまい、いじめのリスクが高まります。よって、リーダーとしては、不適応なメンバーがわがままにならずに従うようになれば、また手のひらを返して集団場面でも温かく接するように仕向けることも重要です。逆に、不適応なメンバーが心を入れ替えて従っているのに、スケープゴートとして集団の結束に好都合だからと野放しにするのは、不適切と言えます。また、歓送迎会、納涼会、忘年会などの仕事以外の集まりを有効活用できます。このような集まりは、もちろんメンバーにとっては楽しむ場です。しかし、リーダーにとっては楽しむ場とは限りません。ましてやリーダーが酔っ払って、ふんぞり返って、一方的にメンバーに説教話を聞かせるというのは、リーダーシップとしてはNG行為です。もちろん結果的に楽しい場になれば良いですが、楽しさよりも優先することが3つあります。まず、メンバーの話を親身になってよく聞くことです。そうすることで、ガス抜きと同時に情報収集が果たせます。次に、リーダーが自分から動き、盛り上げ役を担うことです。そうすることで、集団の同調の心理を高めることができます。最後に、リーダーは一貫して良い人を演じて、人間味が溢れることを印象付けることです。そうすることで、特に不適応なメンバーに「職場でみんなの前では冷たいけど、私のことを理解してくれていて悪い人じゃない」と理解してもらえます。(3)手を出す―威嚇3つ目は、手を出すことです。これは、本当に手を出して暴力を振るうわけではもちろんないです。あくまで、リーダーがカンカンに怒っている様を実際にメンバーたちに定期的に見せることです。こうして、リーダーは怒らせると怖いというイメージをメンバーに植え付けられます。さらには、「いざと言う時は刺し違えるよ」というくらいの気迫もあればなお良いでしょう。大事なのは、リーダーはロボットではなく、生臭い人間であると思わせることです。この時のポイントは、3つあります。まず、ブチ切れる状況は、個人的に接している時ではなく、数人以上いる時であることです。次に、ブチ切れる内容は、隣の職場(集団)からひどい目に遭った話とか、ひいきのスポーツチームが負けたなど、集団内とは直接関係のないことであることです。最後に、ブチ切れた後にすぐに、「我を失っちゃったわ」と状況を振り返り、自覚していることをメンバーに分からせることです。これらは、パワーハラスメントのリスクを低めることにもなります。ここで誤解がないようにしたいのは、ブチ切れると言っても、単にこちらが本当に感情的になってそうしないことです。逆に、ブチ切れることがないと思っても、あえてブチ切れるネタを探す必要もあるでしょう。なぜなら、ここでは、ブチ切れるのは目的ではなく、威嚇という手段だからです。人は本質的には社会的な動物であり、威嚇されると大人しくなるという心理をうまく利用しています。その他、「昔はやんちゃだった」「昔はもっと怖かった」などの武勇伝を時々に織り交ぜて、ナメられないように伝説をねつ造するのも良いでしょう。金八先生が「27年間の教師生活で、殴った生徒は3人です。・・・でもね、本当に殴って良かったかどうか、ときどき手のひらじっと見つめながら、いまだに考え込むことがあります」と生徒全員の前で打ち明けるシーンがあります。令和の金八先生になるには?金八先生をモデルに、同調させるスキルを、3つの体の部位になぞらえて、それぞれ3つのスキルをまとめました。今回学んだことを踏まえると、リーダーはメンバーからどう思われたら良いかという冒頭の問いへの答えは、「恐い人だ」と常に恐れられるのではなく、「優しい人だ」と常に慕われるのでもないです。それは、「熱い人だ」と付いていきたいと思われることです。ただ、リーダーの皆さんの中には「褒めるところがないのに褒めるのは、うそ臭くなるから言いたくない」「わざと不機嫌なふりをするのは心苦しい」と思う人もいるでしょう。もちろんこのようなスキルを使わないで済むならそれに越したことはありません。むしろ、このような演出が行き過ぎると、友人関係(フレンドシップ)や恋人関係(パートナーシップ)などの二者関係においては不誠実に思われるでしょう。しかし、リーダーシップにおいては別です。なぜならそもそもリーダーシップにおいては、相手が多すぎて、そのすべての相手が納得する「正解」がないからです。それでも、リーダーは、不適応なメンバーをまとめて最大限の結果を出すことで前に進まなければならないからです。よって、皆さんのリーダーシップが危うくなっているのであれば、そして皆さんがまだリーダーをやり続けたいと思うのであれば、何を優先すべきかがおのずと分かるでしょう。つまり、リーダーシップにおいて大事なことは、「個人として何が正しいか」ではなく、「リーダーとして何が使えるか」ということです。このことに気付いた時、今回紹介したその使える何かによって、皆さんのリーダーシップをもっと高めていくことができるのではないでしょうか? そして、金八先生の「熱血」さの普遍的な意味を理解することができるのではないでしょうか?<< 前のページへ

2745.

ファンコニ貧血〔FA:Fanconi Anemia〕

1 疾患概要■ 概念・定義ファンコニ貧血(Fanconi Anemia:FA)は、染色体の不安定性を背景に、(1)進行性汎血球減少、(2)骨髄異形性症候群や白血病への移行、(3)身体奇形、(4)固型がんの合併を特徴とする遺伝病である。わが国の年間発生数は5〜10例で、出生100万人あたり5人前後である。臨床像としては、1)汎血球減少、2)皮膚の色素沈着、3)身体奇形、4)低身長、5)性腺機能不全を伴うが、その表現型は多様で、汎血球減少のみで、その他の臨床症状がみられないことや、汎血球減少が先行することなく、骨髄異形性症候群や白血病あるいは固型がんを初発症状とすることもある。それゆえ、臨床像のみで本疾患を確定診断するのは困難である。小児や青年期に発症した再生不良性貧血患者に対しては、全例に染色体脆弱試験を行い、FAを除外する必要がある。また、若年者において、頭頸部や食道、婦人科領域での扁平上皮がんや肝がんの発生がみられた場合や、骨髄異形性症候群や白血病の治療経過中に過度の薬剤や放射線に対する毒性がみられた場合にも、本疾患を疑い染色体脆弱試験を行う必要がある。 ■ 病因、病態FAは遺伝的に多様な疾患であり、現在までに、22の責任遺伝子が同定されている。わが国ではFANCA変異が全体の60%を占め、FANCG変異の25%がそれに続き、その他の変異は数%以下にすぎない。FANCD1、FANCJ、FANCNはそれぞれ家族性乳がん遺伝子のBRCA2、BRIP1、PALB2と同一であり、ヘテロ接合体はFAを発症しないが、家族性乳がん発症のリスクを持つ。遺伝形式は、FANCB、FANCRを除いて、常染色体劣勢遺伝形式を示す。FA蛋白質は、他のDNA損傷応答蛋白質と相互作用し、DNA二重鎖架橋を修復し、ゲノムの安定化を図っている。しかし、DNA修復障害と骨髄不全発症との関係は解明されていない。■ 臨床症状、合併症、予後FAの臨床像は、多様で種々の合併奇形を伴うが、まったく身体奇形がみられない場合も25%ほど存在する。色黒の肌、カフェオーレ斑のような皮膚の色素沈着、低身長、上肢の母指低形成、多指症などが最もよくみられる合併奇形である。国際ファンコニ貧血登録の調査によると10歳までに80%、40歳までに90%の患者は、再生不良性貧血を発症する。悪性腫瘍の合併も年齢とともに増加し、30歳までに20%、40歳までに30%の患者が骨髄異形性症候群や白血病に罹患する。同様に、40歳までに30%の患者は、頭頸部や食道、婦人科領域の扁平上皮がんなどの固型がんを発症する。発症10年、15年後の生存率は、それぞれ、85%、63%であった。わが国の小児血液・がん学会の統計では、移植を受けなかった30例の診断後10年生存率は63%であった。造血幹細胞移植を受けた患者は、非移植群と比較して、発がんのリスクが有意に高く、移植前治療としての放射線の照射歴や慢性GVHDの発症がリスク因子であった。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)FAを疑った場合には、図のように末梢血リンパ球を用いてマイトマイシンC(MMC)やジエポキシブタン(DEB)などのDNA架橋剤を添加した染色体断裂試験を行う。わが国においては検査会社でも実施可能である。また、FANCD2産物に対する抗体を用い、ウェスタンブロット法でモノユビキチン化を確認する方法もスクリーニング法として優れており、国内では名古屋大学小児科で実施している。上記のスクリーニング法では、リンパ球でリバージョンを起こした細胞が増殖している(体細胞モザイク)ために偽陰性例や判定困難例が生ずる。このときには100個あたりの染色体断裂総数だけでなく、染色体断裂数ごとの細胞数のヒストグラムが有用である。この場合の診断には、皮膚線維芽細胞を用いた染色体脆弱試験が必要となる。図 ファンコニ貧血を疑った場合の診断スキーム画像を拡大する3 治療 (治験中・研究中のものも含む)FAには、免疫抑制療法の効果は期待できないが、蛋白同化ホルモンは、約半数の患者において有効である。しかし、男性化や肝障害などの副作用があり、造血幹細胞移植の成績の悪化を招くという報告もある。わが国で使用可能な蛋白同化ホルモン製剤としては、酢酸メテノロン(商品名:プリモボラン)のみである。現時点では、FAの患者にとって、造血幹細胞移植のみが唯一治癒の期待できる治療法である。通常の移植前処置で使用される放射線照射や大量シクロホスファミドの投与では移植関連毒性が強いので、従来は少量のシクロホスファミドと局所放射線照射の併用が標準的な前治療法として用いられてきた。しかし、非血縁者間骨髄移植や臍帯血移植は、拒絶や急性移植片対宿主病(GVHD)の頻度が高く、十分な治療成績は得られていなかった。しかし、最近になって、フルダラビンを含む前治療法が開発され、その予後は著明に改善がみられている。 最近、わが国から報告されたFAに対するHLA一致同胞あるいは代替ドナーからの移植成績は、2年全生存率がそれぞれ100%、96%に達している。4 今後の展望フルダラビンを含む前治療による造血幹細胞移植の開発により、造血能の回復は得られるようになったが、扁平上皮がんを中心とした2次がんのリスクが増大している。すでに、海外では遺伝子治療が実施されており、今後の発展が期待されている。5 主たる診療科小児科、血液内科※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報難病情報センター ファンコニ貧血(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)厚生労働科学研究費補助金 特発性造血障害に関する調査研究班(医療従事者向けのまとまった情報)公開履歴初回2020年02月10日

2746.

法に反し、薬剤師以外の者に調剤させた薬局【赤羽根弁護士の「薬剤師的に気になった法律問題」】第17回

先日、大阪府が府内の薬局開設者に対して、業務改善を命じたと発表されました。事案の概要は以下のとおりです。当該薬局において、薬局の開設者及び管理者である徳野吉輝が薬剤師以外の者に対し、散剤の医薬品の直接計量、混合の調剤を行わせていた。当該行為に対しては、薬剤師が途中で確認を行っていたものの、健康被害の発生が否定できないことから、業務改善を命じた。※引用:薬局開設者に対する改善命令について(大阪府 報道発表資料)ご存じのとおり、昨年示された「調剤業務のあり方について」(薬生総発0402第1号平成31年4月2日厚生労働省医薬・生活衛生局総務課長)を機に、調剤に関する業務に薬剤師以外の者の関わりが増え、今後の業務について検討している薬局も多いと思います。そのようなタイミングでの今回の処分に対し、驚きましたし、残念にも思います。違反として、0402通知に明記されている行為今回の事案がどのような経緯だったのかはわかりませんが、前記通知においては、「薬剤師以外の者が軟膏剤、水剤、散剤等の医薬品を直接計量、混合する行為は、たとえ薬剤師による途中の確認行為があったとしても、引き続き、薬剤師法第19条に違反すること。」と明記されており、このような処分はやむを得ないと考えられます。本通知については、これまでも述べてきたとおり、これによって薬剤師以外の者の活用が可能となったわけではありません(実際にこれまでも行っていた薬局もありました)。これまではっきりしていなかった行政の法解釈が示され、薬剤師以外の者に実施させることが可能な業務の基本的な考え方について整理したものです。ここに記載のない業務は行えないという趣旨ではありませんが、行政の見解が示された以上、少なくともこの通知の内容に従って業務を実施する必要があります。今回のように、散剤の直接計量や混合を薬剤師以外の者が行うことは、明確に否定されていますので、これに反することは言うまでもありません。薬剤師以外による取り揃えも要件を充足する必要があるもちろん、錠剤などの取り揃えであっても、通知の示す要件などを充足した運用をする必要があります。これらの要件などを無視して、単に薬剤師以外の者による取り揃えが可能となったと解釈して、やみくもに運用することは問題があります。なお、業務改善命令の内容は以下のとおりです。調剤を行うために必要な体制の確保(薬剤師の確保)保健衛生上支障が生ずるおそれがないよう、法令遵守体制を整備する観点から、調剤及び薬剤師以外の者の業務の実施に係る手順書の整備薬局に従事する薬剤師等に対する法令遵守及び上記手順書内容を含む研修の実施薬剤師以外の者が調剤した医薬品による健康被害がないことの確認通知に記載のある薬剤師以外の者への研修だけでなく、薬剤師などに対しても、研修の実施を命じています。今回の事例は、薬局の運用を検討する際には、当然ながら通知の内容を必ず確認し、通知に沿った運用をしなければいけないことを、あらためて実感する出来事でした。この通知による業界への影響が大きいからこそ、よりそう感じたようにも思います。参考資料1)薬局開設者に対する改善命令について(大阪府 報道発表資料)2)調剤業務のあり方について(薬生総発0402第1号平成31年4月2日厚生労働省医薬・生活衛生局総務課長)

2747.

低用量アスピリン、早産と周産期死亡を抑制/Lancet

 低~中間所得国の未経産妊婦では、妊娠早期(6週0日~13週6日)に低用量アスピリンを投与することで、妊娠37週未満と34週未満の早産および胎児の周産期死亡の発生が改善されることが、米国・Christiana CareのMatthew K. Hoffman氏らが行った二重盲検プラセボ対照無作為化試験「ASPIRIN試験」で示された。研究の成果は、Lancet誌2020年1月25日号に掲載された。低~中間所得国では、早産は新生児死亡の原因として頻度が高い状態が続き、その負担は過度に大きいという。低用量アスピリンの妊娠高血圧腎症の予防に関するメタ解析により、とくに妊娠16週未満の時期に投与を開始すると早産の発生が低下する可能性が示唆されている。6つの低~中間所得国の無作為化試験 本研究は、6ヵ国(インド、コンゴ、グアテマラ、ケニア、パキスタン、ザンビア)の7施設が参加し、2016年3月23日~2018年6月30日の期間に患者登録が行われた(米国Eunice Kennedy Shriver国立小児保健発達研究所[NICHD]の助成による)。 対象は、18~40歳(コンゴ、ケニア、ザンビアは倫理審査委員会の許可があれば≧14歳の未成年者を含めた)の未経産の単胎妊娠女性であった。 被験者は、妊娠6週0日~13週6日の期間に、低用量アスピリン(81mg/日)またはプラセボの錠剤を投与される群に無作為に割り付けられた。妊娠36週7日または分娩まで、研究者、医療従事者、患者には治療割り付け情報がマスクされた。 主要アウトカムは、早産(妊娠≧20週0日~<37週0日の分娩数)の発生とした。早産11%、34週未満の早産25%、周産期死亡14%のリスク低減 1万1,976例(低用量アスピリン群5,990例、プラセボ群5,986例)の妊婦が登録され、1万1,544例(5,780例、5,764例)が主要アウトカムの解析に含まれた。>29歳は全体の2.2%であり、ベースラインの患者背景や国別の患者の割合は両群でほぼ同様であった。アドヒアランス(服薬順守率90%以上の患者の割合)は、低用量アスピリン群85.3%、プラセボ群84.4%であり、両群とも高かった。 妊娠37週未満の早産の割合は、低用量アスピリン群が11.6%(668/5,780例)と、プラセボ群の13.1%(754/5,764例)に比べ有意に低かった(リスク比[RR]:0.89、95%信頼区間[CI]:0.81~0.98、p=0.012)。 胎児の副次アウトカムのうち、周産期死亡(周産期[妊娠20週~産後7日以内]の死亡、1,000出産当たりの死亡数:45.7件vs.53.6件、RR:0.86、95%CI:0.73~1.00、p=0.048)、胎児消失(fetal loss、妊娠16~20週の死産と妊娠20週~産後7日以内の周産期死亡、1,000妊娠当たりの死亡数:52.1件vs.60.8件、0.86、0.74~1.00、p=0.039)、妊娠34週未満の早産(3.3% vs.4.0%、0.75、0.61~0.93、p=0.039)の割合は、いずれも低用量アスピリン群で有意に良好であった。 また、母親の副次アウトカムでは、高血圧性疾患(妊娠高血圧腎症、子癇、妊娠高血圧)を有する妊娠34週未満の早産(0.1% vs.0.4%、0.38、0.17~0.85、p=0.015)が、低用量アスピリン群で有意に良好だった。その他の副次アウトカムの発生は両群間で類似していた。 1つ以上の重篤な有害事象を発症した患者の割合(低用量アスピリン群14.0% vs.プラセボ群14.4%、p=0.568)には、両群間で差は認められなかった。母親の出血性合併症(分娩前の出血[0.6% vs.0.6%、p=0.815]、分娩後の出血[0.8% vs.0.7%、p=0.481]、上部消化管出血[0.1% vs.<0.1%、p=0.216])や、貧血(0.4% vs.0.4%、p=0.893)の発生にも差はみられなかった。また、母親の死亡(0.2% vs.0.2%、p=0.514)および新生児の生後28日以内の死亡(2.7% vs.3.2%、p=0.138)の頻度にも差はなかった。 著者は、「これらの知見は、既報のメタ解析の結果と一致する。今回の試験はサンプルサイズが大きいため、さまざまな低~中間所得国の多様な女性集団で、利益を明確に示すことができた」とし、「アスピリンは低コストで忍容性も高く、われわれのレジメンは世界のさまざまな臨床現場で容易かつ安全に導入が可能と示唆される」と指摘している。

2748.

Dr.岡の感染症プラチナレクチャー 医療関連感染症編

第1回 医療関連感染症診療の原則と基本第2回 カテーテル関連血流感染症第3回 カテーテル関連尿路感染症第4回 院内肺炎第5回 手術部位感染第6回 クロストリジウム・ディフィシル感染症第7回 免疫不全と感染症第8回 発熱性好中球減少症第9回 細胞性免疫不全と呼吸器感染 あの医療者必携のベストセラー書籍「感染症プラチナマニュアル」のレクチャー版!岡秀昭氏による大人気番組「感染症プラチナレクチャー」の第2弾は医療関連感染症編です。医療関連感染症は、どの施設でも避けることのできない感染症であり、その対策にはすべての医療者が取り組まなくてはなりません。この番組では、医療関連感染症診療の原則と、その診断・治療・予防について臨床の現場で必要なポイントに絞って岡秀昭氏が解説していきます。2019年4月の診療報酬改定で、抗菌薬適正使用を推進するため、入院患者を対象とした「抗菌薬適正使用支援加算」が新設されています。その中心を担うAST(抗菌薬適正使用推進チーム)やICTはもちろん、その他の医療者の教育ツールとしてもご活用ください。さあ、ぜひ「感染症プラチナマニュアル2019」を片手に本番組をご覧ください。※書籍「感染症プラチナマニュアル」はメディカル・サイエンス・インターナショナルより刊行されています。該当書籍は以下でご確認ください。amazon購入リンクはこちら ↓【感染症プラチナマニュアル2019】第1回 医療関連感染症診療の原則と基本初回は、医療関連感染症診療の原則と基本について解説します。基本的に原則は市中感染症編と“いっしょ”です。この番組を見る前にDr.岡の感染症プラチナレクチャー市中感染症編 第1回「感染症診療の8大原則」をご覧いただくとより理解が深まります。ぜひご覧ください。入院患者の感染症は鑑別診断が限られるため、一つひとつ確認しながら進めていけば、診断は比較的容易です。まずは、その鑑別診断について、考えていきましょう。第2回 カテーテル関連血流感染症今回のテーマはカテーテル関連血流感染症(CRBSI:catheter related blood stream infection)です。重要なことは、医療関連感染のCRBSIは「カテーテル感染」ではなく、「血流感染」であるということです。そのことをしっかりと頭に入れておきましょう。番組では、CRBSIの定義、診断、治療そして予防について詳しく解説します。第3回 カテーテル関連尿路感染症今回のテーマはカテーテル関連尿路感染症(CAUTI:Catheter-associated Urinary Tract Infection)です。院内感染が疑われた患者さんに膿尿・細菌尿がみられたら尿路感染症と診断していませんか?とくに医療関連感染で起こる尿路感染症は、特異的な症状を呈さないことも多く、Dr.岡でさえ、悩みながら、自問しながら、診断する大変難しい感染症です。その感染症にどう立ち向かうか!明快なレクチャーでしっかりと確認してください。第4回 院内肺炎今回のテーマは院内肺炎(HAP:hospital-acquired pneumonia)です。医療関連感染である院内肺炎は診断が非常に難しく、また、死亡率が高く、予後の悪い疾患です。その中で、どのように診断をつけ、治療を行っていくのか、診断の指針と治療戦略を明快かつ、詳細に解説します。また、医療ケア関連肺炎(HCAP:Healthcare-associated pneumonia)に関するDr.岡の考えについてもご説明します。第5回 手術部位感染今回のテーマは手術部位感染(SSI:Surgical Site Infection)です。手術部位感染の診断は簡単でしょうか?確かに、手術創の感染であれば、見た目ですぐに感染を判断することができますが、実は「深い」感染はかなり診断が難しく、手術部位や手術の種類によって対応も異なります。もちろん、手術を行った科の医師が対応すべきことですが、基本的なことについて理解しておきましょう。第6回 クロストリジウム・ディフィシル感染症今回はクロストリジウム・ディフィシル感染症(CDI:Clostridium Difficile Infection)です。院内発症の感染性腸炎はほとんどがCDIであり、それ以外だと非感染性(薬剤、経管栄養など)になります。CDIの診断と抗菌薬治療、そして感染予防について、明快にレクチャーします。とくに抗菌薬選択に関しては、アメリカのガイドラインだけに頼らない、岡秀昭先生の経験を基にした臨床での対応方法をお教えします。第7回 免疫不全と感染症免疫不全だからといって、ひとくくりにして、一律に広域抗菌薬を開始したり、やみくもにβ-Dグルカンやアスペルギルス抗原をリスクのない患者で測定するようなプラクティスをしていませんか?本当に重要なのは、まずは、どのような免疫不全かを判断すること。そのうえで、起こりうる病態、病原微生物を考えていきましょう。第8回 発熱性好中球減少症今回は発熱性好中球減少症(FN: Febrile Neutropenia)についてです。発熱性好中球減少症は診断名ではなく、好中球が減少しているときにおこる発熱の状態のことです。白血病やがんの化学療法中に起こることがほとんどです。FNは感染症エマージェンシーの疾患ですので、原因微生物や、臓器を特定できなくても、経験的治療を開始します。どの抗菌薬で治療を開始すべきか、またどのように診断をつけていくのか、治療効果の判断は?そして、また、その治療過程についてなど、岡秀昭先生の経験を交え、詳しく解説します。第9回 細胞性免疫不全と呼吸器感染最終回!今回は細胞性免疫不全者の呼吸器感染(肺炎)について、解説します。細胞性免疫不全者の呼吸器感染は、多様な微生物が原因となりうるため、安易に経験的治療を行わず、まずは微生物のターゲットを絞ることが重要となります。番組では、原因となる微生物の分類、そして、臨床像やCT画像で微生物を鑑別するポイントや、必要となる検査など、臨床で必要となる知識をぎゅっとまとめて、しっかりとお教えします。

2749.

2020調剤報酬改定 「対物」点数はどこまで下がるのか?【早耳うさこの薬局がざわつくニュース】第41回

2020年度の診療報酬・調剤報酬改定の議論が着々と進んでいます。1月31日に中央社会保険医療協議会(中医協)より、「個別改定項目について」(いわゆる短冊)が公表されました。これで何を変えるかという大枠が決まったことになります。今後は具体的な個別項目の議論に移り、要件や点数などの詳細が決まっていきます。薬局に関しては、やはり「患者のための薬局ビジョン」に掲げられた対物業務から対人業務へのシフトが改定の核になっているという印象があります。今回は、うさこ的に気になったいくつかのポイントを紹介します。1.薬局からの情報提供2018年度の改定において、重複投薬の解消を目的として服用薬剤調整支援料が新設されました。算定要件のハードルの高さが話題になりましたが、今回はもう少しマイルドな「服用薬剤調整支援料2」が新設されます。要件としては、複数の医療機関において6種類以上の内服薬が処方されている場合に、重複投薬などの状況を含めた一元的把握を行い、医師に重複投薬解消に係る提案を行った場合に算定することができます。残薬への対応としては、薬剤服用歴管理指導料の要件にお薬手帳による医療機関への情報提供を推進する規定が追加されます。重複投薬でも残薬対応でも、薬局が一元的に情報を集めて、医師へ効率的に情報提供する流れを整えたいという意図が読み取れます。2.地域への貢献、連携地域への貢献や連携は今までも求められていましたが、医療機関と薬局との連携、地域と薬局との連携、他職種と薬剤師との連携など、さまざまな連携が複数の加算の要件として具体的な数字で求められます。たとえば、地域支援体制加算の要件として「研修認定薬剤師が地域の多職種と連携する会議に●回以上出席」「在宅患者に対する薬学的管理および指導の回数●回以上」「患者の服薬情報等を文書で医療機関に提供した実績●回以上」など、より具体的な貢献や連携が必要とされます。年度末に慌てることのないようにスケジュールを立てて日々取り組みたいものです。※●はいずれも数字未定3.専門領域における服薬後のフォローがん領域、呼吸器領域、糖尿病領域、経管投与で薬学的な支援を行った場合に、それぞれ「薬剤服用歴管理指導料 特定薬剤管理指導加算2」「同 吸入薬指導加算」「同 調剤後薬剤管理指導加算」「経管投薬支援料」が算定できるようになります。薬剤師は薬剤師にしかできない対人業務に専念してね、といった感じでしょうか。これらはいわゆる「服薬後のフォロー」に対して算定できるものですが、その結果を医師に報告することが要件となりそうですので、医師への報告方法について事前に確認する必要がありそうです。4.対物業務の減点ここまでは新設される要件を紹介してきましたが、明確に点数を減らされるなという予感がするものもあります。それは、おそらく対物業務に分類されている調剤基本料と調剤料です。調剤料は、現状では14日分以下の場合は「7日目以下の部分(1日分につき5点)」「8日目以上の部分(1日分につき4点)」に小さく分かれていて、15日分以上の場合は段階的に点数が上がっていくという構造です。まだ具体的な点数は決まっていませんが、今回の改定では14日分以下であっても「7日分以下の場合」と「8日分以上14日分以下の場合」の2段階に分かれます。調剤料の改定箇所に「対物業務から対人業務への構造的な転換の観点から見直しを行う」と記されていることから、これは対人業務の点数は上げますが対物業務の点数は減らしますよという予告で、確実に点数が減らされると思っています。2019年4月2日付で発出された「調剤業務のあり方について」(いわゆる0402通知)によって、薬剤師以外の薬局従事者による調剤ができることになったことも後押ししているのでしょう。先日の薬機法改正において、「地域連携薬局」と「専門医療機関連携薬局」という新たな認定薬局制度を設ける旨が定められました。2020年度の報酬改定にこの認定制度は間に合いませんが、次回の改定では何らかの点数に絡んでくるものと思われます。点数ゲットだけを目標とするのはいかがなものかと思いますが、対人業務による加算を確実に押さえていかないといけないのだとひしひし感じます。対物業務から対人業務への足音は、実は既存の調剤業務の点数を減らす足音でもあったようです。

2750.

肺がんuncommon EGFR変異に対するアファチニブの有効性/JTO

 uncommon EGFR遺伝子変異を有する非小細胞肺がん(NSCLC)に対するアファチニブの有効性を検討した知見が示された。uncommon EGFR遺伝子変異陽性のNSCLC患者におけるEGFR-TKIの有効性に関する臨床データは限られている。国立台湾大学病院のJames Chih-Hsin Yang氏らは、さまざまな臨床試験のプール解析から、アファチニブは、主要なuncommon EGFR遺伝子変異および複合変異を有するNSCLCに対して有効性を示すことを明らかにした。Journal of Thoracic Oncology誌オンライン版2020年1月10日号掲載の報告。 研究グループは、無作為化臨床試験、拡大治験(人道的使用および拡張アクセスプログラム)、第IIIb相試験、非介入試験および症例集積研究においてアファチニブによる治療を受けたuncommon EGFR遺伝子変異陽性NSCLC患者計693例のプール解析を行った。 対象患者は、EGFR遺伝子変異により次のように分類された。(1)T790M、(2)exon 20挿入、(3)主要uncommon遺伝子変異(T790Mおよびexon 20挿入を除くG719X、L861Q、S768I、その他)、(4)複合変異、(5)その他のuncommon遺伝子変異である。 主要評価項目は、全奏効率(ORR)、奏効期間(DoR)、治療成功期間(TTF)であった。 主な結果は以下のとおり。・解析対象のEGFR-TKI未治療患者は315例であった。・主要uncommon遺伝子変異群では、TTF中央値は10.8ヵ月、ORRは60.0%、DoR中央値は17.1ヵ月であった。・複合変異群では、TTF 14.7ヵ月、ORR 77.1%、DoR 16.6ヵ月であった。・その他のuncommon遺伝子変異群では、TTF 4.5ヵ月、ORR 65.2%、DoR 9.0ヵ月であった。・exon 20挿入群では、TTF 4.2ヵ月、ORR 24.3%、DoR 11.9ヵ月であった。

2751.

新型コロナウイルス感染症、“疑い例”の定義について/日本医師会

 刻々と状況が変化する中、新型コロナウイルス感染症の「臨床的特徴」や「感染が疑われる患者の要件」について、適時アップデートが行われている。2月5日の日本医師会の定例会見では、厚生労働省発出の文書に基づく現時点での定義や、今後の医療機関での対応の見通しについて、釜萢 敏常任理事が説明した。初めて“濃厚接触”を具体的に定義 厚生労働省では、2月4日付の感染症法に基づく届出基準の一部改正についての都道府県宛通知1)において、同感染症の「臨床的特徴」および「感染が疑われる患者の要件」を下記のように定義している。<臨床的特徴(2020年2月2日時点)> 臨床的な特徴としては、潜伏期間は2~10日であり、その後、発熱、咳、全身倦怠感等の感冒様症状が出現する。一部のものは、主に5~14日間で呼吸困難等の症状を呈し、胸部 X 線写真、胸部 CT などで肺炎像が明らかとなる。高齢者及び基礎疾患を持つものにおいては重症化するリスクが一定程度あると考えられている。<感染が疑われる患者の要件> 患者が次のア、イ、ウ又はエに該当し、かつ、他の感染症又は他の病因によることが明らかでなく、新型コロナウイルス感染症を疑う場合、これを鑑別診断に入れる。ただし、必ずしも次の要件に限定されるものではない。ア)発熱または呼吸器症状(軽症の場合を含む。)を呈する者であって、新型コロナウイルス感染症であることが確定したものと濃厚接触歴があるものイ)37.5℃以上の発熱かつ呼吸器症状を有し、発症前14日以内にWHOの公表内容から新型コロナウイルス感染症の流行が確認されている地域に渡航又は居住していたものウ)37.5℃以上の発熱かつ呼吸器症状を有し、発症前14日以内にWHOの公表内容から新型コロナウイルス感染症の流行が確認されている地域に渡航又は居住していたものと濃厚接触歴があるものエ)発熱、呼吸器症状その他感染症を疑わせるような症状のうち、医師が一般に認められている医学的知見に基づき、集中治療その他これに準ずるものが必要であり、かつ、直ちに特定の感染症と診断することができないと判断し(法第14条第1項に規定する厚生労働省令で定める疑似症に相当)、新型コロナウイルス感染症の鑑別を要したもの※濃厚接触とは、次の範囲に該当するものである。・ 新型コロナウイルス感染症が疑われるものと同居あるいは長時間の接触(車内、航空機内等を含む)があったもの・ 適切な感染防護無しに新型コロナウイルス感染症が疑われる患者を診察、看護若しくは介護していたもの・ 新型コロナウイルス感染症が疑われるものの気道分泌液若しくは体液等の汚染物質に直接触れた可能性が高いもの 釜萢氏は上記イ、ウで示される「WHOの公表内容から新型コロナウイルス感染症の流行が確認されている地域」について、中国湖北省が該当と説明。中国の湖北省以外の地域は該当しないのかとの問合せもあるが、検査対象となる疑い例イ、ウの定義としては、現時点では原則として同地域に限定されるとした。「帰国者・接触者相談センター」で受け付け、「帰国者・接触者外来」で受診・検査 また、厚生労働省は2月1日付の事務連絡2)で、都道府県宛に「帰国者・接触者相談センター」ならびに「帰国者・接触者外来」の設置を指示。相談センターは当面主に保健所が担い、帰国者・接触者外来は主に感染症指定医療機関が担う。ただし、今後検体が増加する可能性に備えて、標準予防策を講じられる医療機関については、感染症指定医療機関に限らず医療機関の同意のうえ指定の可能性があるとした。 一般医療機関においては、本来帰国者・接触者外来を受診すべき疑い例であることが判明した場合は、まず相談センターへ連絡のうえ、センターで検体採取が必要と判断された場合に、帰国者・接触者外来の受診という流れとなる。中国からの報告と、国内で診察した医師の印象は乖離か 中国からの報告では、2割強が重症例で、死亡率は2%台とされているが、まず前提としてこれらの報告が感染者のうちの肺炎患者に限られている点を同氏は指摘。一方、まだ数例ではあると前置きしたうえで、国内で症例を診察した医師の印象は中国からの報告から得られる印象とは乖離しているようだと話した。PCR法に代わる簡易検査法や治療薬(タイからの報告はまだエビデンスといえるレベルではない)の開発等にはまだ時間を要すると考えられ、収束の見通しについても正確な見極めはこれからの段階であると強調した。

2753.

抗菌薬が十分量処方されていなかったため上乗せを提案【うまくいく!処方提案プラクティス】第14回

 今回は、動物咬傷による皮膚軟部組織感染に対する抗菌薬の処方提案です。病状の改善や耐性菌を生み出さないためには抗菌薬を十分量投与する必要があります。医師の選択した抗菌薬の種類だけでなく、投与量も適切かどうか確認するクセをつけましょう。患者情報50歳、男性(外来)体  重:60kg基礎疾患:高血圧症、糖尿病、足白癬既 往 歴:とくになし主  訴:ペットの犬に噛まれた右手の疼痛、発熱直近の検査値:血清クレアチニン(Scr)0.9mg/dL推算CCr:83.3mL/min処方内容1.アムロジピン錠5mg 1錠 分1 朝食後2.シタグリプチン錠50mg 1錠 分1 朝食後3.テルビナフィンクリーム 10g 1日1回 足全体4.エフィナコナゾール液10% 3.56g 1日1回 爪全体5.アモキシシリン・クラブラン酸配合錠250RS 3錠 分3 毎食後本症例のポイント糖尿病患者さんは、感染症に罹患しやすく、重篤化しやすいため、十分量の抗菌薬が処方されているか慎重に確認する必要があります。今回の患者さんは、糖尿病の基礎疾患があり、動物咬傷による皮膚軟部組織感染と推察できますので、アモキシシリン・クラブラン酸配合錠250RS 3錠/日(アモキシシリンとして750mg/日)では治療効果が十分ではなく、1,500mg/日程度が必要と考ました。しかし、アモキシシリンが治療に有効な力価になるまで配合錠を増量すると、クラブラン酸が高用量になり過ぎてしまいます。高用量のクラブラン酸は下痢や嘔気などの消化器症状が増加する懸念がある一方で、抗菌効果の増強にはならないと指摘されていますので良いところなしです。そのため、アモキシシリンの用量を上げたい場合は、アモキシシリン・クラブラン酸配合錠を増量するのではなく、アモキシシリン単剤を追加してアモキシシリンの力価だけを増やすことがあります。アモキシシリン・クラブラン酸配合錠とアモキシシリン錠の先発品名から「オグサワ」と呼ばれる有名な治療方法です。海外製品のアモキシシリン・クラブラン酸配合錠の標準比は、アモキシシリン:クラブラン酸=4:1だが、日本製品(成人用)は2:1でアモキシシリンの配合比が低い。アモキシシリン・クラブラン酸配合錠250RS 3錠/日にアモキシシリン単剤250mg 3錠/日を追加することでアモキシシリン:クラブラン酸=4:1となり、クラブラン酸を増量せずに十分量のアモキシシリンを投与することができる。処方提案と経過処方医に想定される起炎菌と重症度を確認したところ、傷の深さや発熱などの症状から重症度は高めで、ブドウ球菌や嫌気性菌を考えているとのことでした。核心の用量については、逆に抗菌薬の十分量について質問を受けたので、上記のアモキシシリン250mg/回を追加することで十分な治療効果が見込め、腎機能も推算CCrから問題ない旨をお伝えしました。その結果、処方はアモキシシリン錠250mg 3錠 分3 毎食後をアモキシシリン・クラブラン酸配合錠に同日数分上乗せするよう指示を受けました。数日後、医師より患者さんの体調が回復したというご報告と、オグサワの使用経験がなく不安があったが今後の診療でも活用していきたいというコメントを頂きました。1)Gilbert DNほか編. 菊池賢ほか日本語版監修. <日本語版>サンフォード 感染症治療ガイド2019(第49版). ライフサイエンス出版;2019.2)オーグメンチン配合錠インタビューフォーム

2754.

米国うつ病患者の薬物療法と治療パターン

 ケアの潜在的なギャップを特定するためには、リアルワールドで患者がどのように治療されているか理解することが不可欠である。米国・Janssen Research & DevelopmentのDavid M. Kern氏らは、現在の米国におけるうつ病に対する薬理学的治療パターンについて解析を行った。BMC Psychiatry誌2020年1月3日号の報告。 2014年1月~2019年1月に、4つの大規模な米国レセプトデータベースよりうつ病患者を特定した。対象は2回以上のうつ病診断歴またはうつ病入院患者で、最初のうつ病診断の1年以上前および診断後3年間にデータベースへの登録がある患者を適格とした。対象患者に対する治療パターンは、薬剤クラスレベル(SSRI、SNRI、三環系抗うつ薬、その他の抗うつ薬、抗不安薬、催眠鎮静薬、抗精神病薬)で、利用可能なすべてのフォローアップ期間中に収集した。 主な結果は以下のとおり。・対象のうつ病患者は、26万9,668例であった。・フォローアップ期間中に、薬理学的治療を行っていなかった患者の割合は29~52%であった。・治療を行っていた患者の約半数は、2つ以上の異なるクラスの薬剤で治療が行われていた。また、3クラス以上の薬剤で治療が行われていた患者は4分の1、4クラス以上の薬剤で治療が行われていた患者は10%以上であった。・最も一般的な第1選択薬はSSRIであったが、多くの患者において抗うつ薬治療前に、抗不安薬、催眠鎮静薬または抗精神病薬による治療が行われていた。・クラス間の併用による治療は、第1選択薬での治療の約20%から第4選択薬での治療の40%の範囲内で認められた。 著者らは「うつ病と診断された多くの患者は治療を受けていない。また、治療を受けていた患者の多くは、最初の治療が抗うつ薬以外の薬剤によって行われていた。半数以上の患者は、フォローアップ期間中に複数のタイプの治療を受けており、多くの患者において初回治療が最適ではなかった可能性が示唆された」としている。

2755.

複数のセロトニン受容体への作用を併せ持つ新作用機序抗うつ薬「トリンテリックス錠10mg/20mg」【下平博士のDIノート】第42回

複数のセロトニン受容体への作用を併せ持つ新作用機序抗うつ薬「トリンテリックス錠10mg/20mg」今回は、セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節薬「ボルチオキセチン臭化水素酸塩錠」(商品名:トリンテリックス錠10mg/20mg、製造販売元:武田薬品工業)を紹介します。本剤は、複数の神経伝達物質を調節することで、うつ病に起因する多様な症状を改善することが期待されています。<効能・効果>本剤は、うつ病・うつ状態の適応で、2019年9月20日に承認され、2019年11月27日より発売されています。<用法・用量>通常、成人にはボルチオキセチンとして10mgを1日1回経口投与します。なお、患者の状態により1日20mgを超えない範囲で適宜増減できますが、増量は1週間以上の間隔を空けて行います。なお、CYP2D6の阻害作用を有する薬剤を投与中の患者または遺伝的にCYP2D6の活性が欠損している患者では、本剤の血中濃度が上昇するため10mgが上限となります。<副作用>大うつ病性障害患者を対象とした国内臨床試験および国際共同試験において、1,050例(うち日本人708例)中、499例(47.5%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められました。主な副作用は、悪心200例(19.0%)、傾眠63例(6.0%)、頭痛60例(5.7%)でした(承認時)。なお、重大な副作用として、セロトニン症候群、痙攣、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(いずれも頻度不明)が報告されています。<患者さんへの指導例>1.この薬は、脳内の気分に関わる神経伝達をスムーズにして、抑うつ気分や不安などの症状を和らげます。2.自己判断で服薬を中止したり、量を減らしたりすると、症状が悪化することがあるので、医師の指示どおりに飲み続けることが大切です。3.飲み始めや増量時に、吐き気、眠気、頭痛などを感じることがあります。多くの場合、飲み続けると軽減しますが、症状がつらいときには、すぐに医師または薬剤師に連絡してください。4.興奮・混乱、不眠、体の震え、発熱・発汗、嘔吐物や便に血が混じる、めまい、突然の意識低下や片側の手足が動かしにくくなるなどの症状が現れた場合は、すぐに受診してください。5.飲み合わせに注意が必要な薬があるため、他の薬を使用している場合や新たに使用する場合は、必ず医師または薬剤師に相談してください。<Shimo's eyes>わが国で承認されている既存の抗うつ薬には、三環系・四環系抗うつ薬、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)およびノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)があります。 本剤は、複数のセロトニン受容体へのアゴニスト作用とトランスポーター阻害作用を有し、セロトニンだけでなく、ノルアドレナリン、ドパミン、アセチルコリン、ヒスタミンの遊離も調節します。このことから、「セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調節薬」に分類され、複数のアプローチでうつ病・うつ症状を改善することが期待されています。薬物相互作用として、モノアミン酸化酵素(MAO)阻害薬のセレギリン塩酸塩(商品名:エフピーほか)と、ラサギリンメシル酸塩(同:アジレクト)を服用中または中止後14日以内の患者では禁忌です。同様に、本剤を服用していて、これらの薬剤を投与する必要が生じた場合には、本剤の服用を中止した後14日以上の間隔を空ける必要があります。また、本剤の作用により血小板凝集能が阻害される恐れがあるため、出血性素因のある患者や出血傾向を増強させる薬剤を服用中の患者は併用注意です。なお、腎機能低下患者、肝機能低下患者に対して、投与量の制限は設定されていません。抗うつ薬の服用中に、急に気分が落ち着かなくなり、振戦・発熱・発汗などが認められた場合は、セロトニン症候群の可能性があります。不安や焦燥が強い場合はうつ病の悪化と判断が難しいこともありますが、振戦や発汗などの身体症状を伴う場合はセロトニン症候群を疑い、速やかに受診勧奨を行いましょう。そのほか、飲み始めや増量時に発現しやすい副作用の症状については、具体的に伝えるようにしてください。なお、24歳以下の患者では自殺念慮・企図のリスクが増加するため、2007年よりすべての抗うつ薬の添付文書においてリスクとベネフィットを考慮して投与するよう注意喚起が記載されています。自傷や気分変動など情緒不安定の発現や増悪が認められる恐れがありますので、患者さんの様子に異変を感じた場合は医師に連絡し、必要に応じて減量もしくは中止について相談しましょう。海外では、2020年1月現在、米国、欧州、カナダを含む計80ヵ国以上で承認されていますが、国内での副作用情報には注目しておくとよいでしょう。参考1)PMDA トリンテリックス錠10mg/20mg

2756.

脂肪萎縮症〔lipodystrophy〕

1 疾患概要■ 概念・定義脂肪萎縮症は、脂肪細胞機能の異常により、脂肪組織が全身性あるいは部分性に減少・消失し、それに起因する糖脂質代謝異常(糖尿病、高中性脂肪血症)および脂肪肝などを合併する疾患の総称で、エネルギー摂取不良による痩せとは区別される。■ 疫学脂肪萎縮症の有病率についての報告は少ない。わが国においては、1985年の厚生省特定疾患、難病の疫学調査研究による脂肪萎縮性糖尿病の全国調査の結果、2007年の日本内分泌学会内分泌専門医を対象としたアンケート調査の結果から、有病率は約130万人に1人と推定される。米国では、100~500万人に1人と推定されている。■ 病因脂肪萎縮症は、全身の脂肪組織が減少・消失する全身性脂肪萎縮症と、下肢などの特定の身体領域に限局して脂肪組織が減少・消失する部分性脂肪萎縮症に大別される。原因として、遺伝子異常、自己免疫、ウイルス感染、薬剤などが知られている。主に、脂肪細胞の発生・分化や、脂肪組織における脂質蓄積に関わる遺伝子変異が原因であることが知られているが、その詳細は明らかではない。原因遺伝子としては、先天性全身性脂肪萎縮症ではAGPAT2、BSCL2、CAV1、PTRF遺伝子が、家族性部分性脂肪萎縮症ではLMNA、PPARG、AKT2、PLIN1、CIDEC、LIPE遺伝子が報告されている。遺伝性が疑われるが、原因遺伝子が特定されていない症例もある。また、脂肪萎縮を発症しやすい特定の自己免疫疾患やウイルス感染は解明されていない。薬剤性としては、ヌクレオチド系逆転写酵素阻害薬やプロテアーゼ阻害薬などのHIV治療薬による後天性部分性脂肪萎縮症がある。■ 症状先天性全身性脂肪萎縮症では、生下時より全身性の脂肪組織の減少・消失が認められるが、家族性部分性脂肪萎縮症では、乳幼児期の脂肪組織分布は正常で、小児期あるいは思春期に四肢の脂肪組織が減少・消失してくることが多い。また、後天的に脂肪萎縮症を発症する症例の中には、ウイルス感染を契機として、短期間に全身の脂肪萎縮に至る症例もある。脂肪萎縮症では、原因のいかんにかかわらず、糖尿病、高中性脂肪血症などの糖脂質代謝異常および脂肪肝を高頻度に合併する。脂肪萎縮の程度と、代謝異常の重症度は相関するとされている。脂肪萎縮に伴う糖尿病は、とくに「脂肪萎縮性糖尿病」とも呼ばれ、重度のインスリン抵抗性のために従来の経口血糖降下薬は無効であり、インスリンを大量に使用しても十分な血糖コントロールが得られないことがしばしばである。また、黒色表皮腫、女性症例では多嚢胞性卵巣を伴う月経異常が高頻度に認められる。脂肪萎縮症では、脂肪細胞由来ホルモンであるレプチンは著しく低下し、食欲は亢進する。まれに精神発達遅滞、下顎顔面異形成、早老症を合併することもある。■ 分類脂肪萎縮症は、脂肪萎縮の程度や部位により、全身性脂肪萎縮症あるいは部分性脂肪萎縮症に大別される。さらに脂肪萎縮の原因により、それぞれ先天性あるいは後天性に区別されることから、典型的には先天性全身性脂肪萎縮症、後天性全身性脂肪萎縮症、家族性部分性脂肪萎縮症、後天性部分性脂肪萎縮症の4つに分類される。薬剤の皮下注射や皮下脂肪織炎、圧迫などにより、狭い範囲に限局した脂肪萎縮が起こることがあるが、脂肪萎縮に起因する代謝異常の合併はない。■ 予後脂肪萎縮症は、糖尿病合併症、非アルコール性脂肪肝炎、肝硬変、肥大型心筋症などにより、平均寿命は30~40歳ともいわれる予後不良な疾患である。レプチン補充治療は、合併する代謝異常の改善に有効で、予後の改善が期待される。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)〔診断基準〕■ 脂肪萎縮症の診断脂肪組織の萎縮の確認低栄養や消耗性疾患などによる痩せの除外病歴聴取による先天性、後天性の判断先天性→遺伝子解析により原因遺伝子に異常を認めた場合には確定後天性→発症原因が明らかである場合には確定インスリン抵抗性高中性脂肪血症脂肪肝※中尾一和・編. 最新内分泌代謝学. 診断と治療社; 2013. より引用■ 脂肪萎縮症を強く示唆する臨床的特徴脂肪萎縮症の主要臨床症候全身あるいは部分的な皮下脂肪の減少または欠損家族性部分性脂肪萎縮症の主要臨床症候思春期以降に発症する四肢や臀部の皮下脂肪の減少(頭頸部や腹部の脂肪は残存もしくは過剰に蓄積)脂肪萎縮症を示唆する臨床的症候1)重度のインスリン抵抗性を伴う糖尿病の存在(1)高用量のインスリン治療を必要とする糖尿病(200単位/日以上、2単位/体重kg/日以上、U-500インスリン製剤の使用など)(2)ケトーシスに陥りにくい糖尿病2)重度のインスリン抵抗性を示唆するその他の所見(1)黒色表皮腫(2)PCOSあるいはPCOS様の症候(高アンドロゲン血症、過少月経、多嚢胞性卵巣など)3)高中性脂肪血症の存在(1)重度の高中性脂肪血症(500mg/dL以上)(2)食事療法などの治療への反応が乏しい(250mg/dL以上)(3)高中性脂肪血症に起因する膵炎の既往4)脂肪肝や脂肪性肝炎の存在(1)明らかな原因(例: ウイルス感染)のない、肝腫大や血中トランスアミナーゼ値の上昇などの非アルコール性脂肪肝に合致する所見(2)脂肪肝の画像所見(超音波検査やCT)5)身体的症候や脂肪組織の減少に関する家族歴6)四肢の著明な筋肥大や静脈の怒張7)体格に見合わない過食(食事を止められない、空腹で目が覚める、食欲と葛藤しているなど)8)2次性の性腺機能低下(男性)、原発性あるいは2次性の無月経(女性)※米国臨床内分泌学会[AACE]のコンセンサスステートメントより引用3 治療 (治験中・研究中のものも含む)脂肪萎縮症の治療は、脂肪萎縮に対する治療と脂肪萎縮に起因する合併症に対する治療に大別される。最近承認されたレプチン補充治療は、脂肪萎縮に起因する合併症を改善させる。■ 脂肪萎縮に対する治療現時点では、脂肪萎縮に対する根本的な治療法はない。後天性の脂肪萎縮については、原因疾患の治療、すなわち皮下脂肪織炎の治療、自己免疫異常の治療、HIV関連脂肪萎縮症ではHIV感染によるものと治療薬によるものを区別して治療する必要がある。脂肪細胞分化のマスターレギュレーターであるPPARγを活性化させるチアゾリジン誘導体は、全身性脂肪萎縮症では無効、部分性脂肪萎縮症では残存脂肪組織を肥大させたのみで脂肪分布異常を改善しなかったと報告されている。また、後述するレプチン補充治療によっても、脂肪萎縮は改善しない。■ 脂肪萎縮に起因する合併症に対する治療従来は、低脂肪食を中心とした食事療法や運動療法のみであった。わが国ではIGF-I製剤による治療が試みられたが、その治療効果は限定的である。脂肪萎縮症では、脂肪細胞由来ホルモンであるレプチンが欠乏しており、生理量のレプチン(商品名: メトレレプチン)を補充するレプチン補充治療は、脂肪萎縮に起因する糖脂質代謝異常(糖尿病、高中性脂肪血症)、脂肪肝などの合併症を改善させる。さらに、亢進した食欲を抑制し、食事療法を行いやすくする。レプチン補充治療は、2013年に世界で初めてわが国で承認され、2014年には米国でも承認された。4 今後の展望今後、脂肪萎縮に対する根本的な治療法の開発が期待される。とくに原因遺伝子が同定されている脂肪萎縮症については、脂肪萎縮の発症機序を明らかにすることで、脂肪の再生治療を含めた、新規治療法が開発される可能性がある。また、最近、少数例ではあるが、全身性あるいは部分性の脂肪萎縮とともに付随する特徴的な身体徴候(早老症様顔貌、皮膚病変、骨病変など)を呈する疾患群が報告されてきており、典型例とは区別する必要がある。5 主たる診療科内分泌代謝内科、糖尿病内科※ 医療機関によって診療科目の区分は異なることがあります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報難病情報センター 脂肪萎縮症(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)認定NPO法人日本ホルモンステーション 脂肪萎縮症委員会(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)1)Garg A. J Clin Endocrinol Metab. 2011;96:3313-3325.2)海老原健ほか.肥満研究. 日本肥満学会. 2011;17:15-20.3)中尾一和 編. 最新内分泌代謝学. 診断と治療社;2013.4)Handelsman Y, et al. Endocr Pract. 2013;19:107-116.5)Ebihara K, et al. J Clin Endocrinol Metab. 2007;92:532-541.6)Brown RJ, et al. J Clin Endocrinol Metab. 2016;101:4500-4511.7)日本内分泌学会. 脂肪萎縮症診療ガイドライン. 2018;94:1-31.公開履歴初回2015年02月12日更新2020年02月03日

2757.

ウエスト症候群〔WS:West syndrome〕

1 疾患概要■ 概念・定義ウエスト症候群(West syndrome:WS)は、頭部前屈する特徴的な発作のてんかん性スパズム(以下、スパズム)と発作間欠時脳波においてヒプスアリスミア(hypsarrhythmia)を呈する乳児期のてんかん症候群である。難治性の発達性てんかん性脳症の1つで、1841年にWilliam James WestがLancet誌に自身の子どもの難治な発作と退行の経過について報告し、新たな治療の示唆を求めたことが疾患名の由来となっている。“Infantile spasms”、「点頭てんかん」などの呼称もあるが、それらの用語は発作型名と症候群名の両者で使用されることから混乱を招きやすいため、国際抗てんかん連盟(International League Against Epilepsy:ILAE)では診断名として「ウエスト症候群」、発作型名として「てんかん性スパズム」を用いている。なお、WSは2歳未満で群発するスパズムを発症し、ヒプスアリスミアを呈するものとされ、発作型としてのスパズムは、2歳以上でもWS以外でも認められ、それらの症例ではヒプスアリスミアを伴わないことも多い1)。■ 疫学発生頻度は出生10,000に対し3~5例、男児が60~70%を占める。■ 病因ILAEの2017年版分類において、病因は構造的、感染性、代謝性、素因性(遺伝子異常症)などに分類されており、WSの病因としてはどれもあり得る。具体的な基礎疾患としては、周産期低酸素性脳症などの周産期脳障害、先天性サイトメガロウイルス感染などの胎内感染症、結節性硬化症などの神経皮膚症候群、滑脳症、片側巨脳症、限局性皮質形成異常、厚脳回などの皮質形成異常、 ダウン症候群などの染色体異常症などと極めて多彩である。さらに近年の遺伝子研究の進歩により、ARX、STXBP1、SLC19A3、SPTAN1、CDKL5、KCNB1、GRIN2B、PLCB1、GABRA1などの遺伝子変異がWSの原因として明らかになっている。多様な原因遺伝子が判明する中、現時点ではその病態生理は解明されていない。■ 症状スパズムは四肢・体幹の短い筋収縮(0.5〜2秒)で、筋収縮の持続時間はミオクロニー発作より長く、強直発作よりも短い。頸部・体幹は前屈することが多く、四肢は伸展肢位、屈曲肢位ともみられる。数秒〜30秒程度の間隔で群発し、わが国ではシリーズ形成と表現される。重篤で難治のてんかん症候群であるにもかかわらず、乳児にみられる一瞬の運動症状で、軽微な動作のため看過されることがまれではない。発作の動画は、医学書など成書の添付資料の他、ウエスト症候群患者家族会のホームページでも一般向けに公開されている。■ 分類従来はILAEの1989年分類に基づき症候性、潜因性に2分されていた。明確な病因、脳の器質的疾患がある症例、または発症前から発達が遅滞し、既存の病因が推定される症例を症候性、それ以外は潜因性と分類され、症候性が70〜80%を占めるとされていた。 2017年に発表された新たな分類では、てんかん発作型、てんかん病型、てんかん症候群の3つのレベルの分類と、それとは異なる軸として、病因と合併症の軸で分類されている。WSはてんかん症候群の中の1つの症候群として位置付けられ、下位の分類項目は定められていない。なお、発作型は焦点性、全般性、起始不明と分類され、スパズムは3型いずれにも位置付けられている。てんかん病型としても焦点、全般、全般焦点合併、病型不明の4型に分類されており、合併発作型に応じてWSではいずれの病型分類にも属し得る。病因は先述のように、構造的、素因性、感染性、代謝性、免疫性、病因不明の6病因に分類され、WSでは構造的、素因性、感染性、代謝性病因が多い。■ 予後発作予後に関して、6~10歳時点において50~90%で何らかの発作が残存する。レノックス・ガストー症候群への移行は10~50%とされるが、近年は移行例が減少傾向にある。一般に極めて難治性であるが、まれに感染症などを契機に寛解する症例も存在する。発達予後も不良で、正常知能は10~20%に過ぎず、70~90%は中等度以上の知的障害・学習障害を呈する。また約30%に自閉症、約40%に運動障害を合併する。なお、発症後早期の治療介入が重要で、特に発症時まで正常発達の症例では早期の治療介入が長期的な発達予後を改善すると報告されている2-5)。2 診断 (検査・鑑別診断も含む)検査では脳波が最も重要である。発作間欠時の特徴的所見であるヒプスアリスミア(hypsarrhythmia)は通常、200μVを越える高振幅(hyps-)で、多形性・多焦点性の徐波と棘波が無秩序・不規則(-arrhythmia)に混在し、同期性が欠如した混沌とした外観である。WSの診断は、ヒプスアリスミアとスパズムから比較的容易である。鑑別すべきてんかん発作では、ミオクロニー発作、強直発作があげられ、非てんかん性運動現象・症状としては、モロー反射・驚愕反応、ジタリネス、生理的ミオクローヌス、身震い発作、自慰、脳性麻痺児の不随意運動などである。これらは群発の有無、発達退行、不機嫌などの合併、脳波上のヒプスアリスミアの有無からも鑑別可能であるが、確実な鑑別には発作時脳波が必要である。病因診断、および合併症診断として、身体所見、頭部画像検査、血液・尿・髄液の一般検査・生化学検査、感染・免疫検査、染色体検査、発達検査などを実施する。3 治療 (治験中・研究中のものも含む)WSに対して最も有効性が確立している治療法はACTH療法2,3)であるが、具体的な治療法(投与量、投与期間)は確立していない1,5)。ついで有効性が示されているのは、ビガバトリン(VGB)〔商品名:サブリル〕で、特に結節性硬化症に伴う症例では際立った有効性が報告されている2,3)。海外では、ACTH製剤が高額なため経口プレドニゾロン(PSL)大量療法が行われる事も多く、ACTH療法に次ぐ有効性が報告されている2,3)。その他、ビタミンB6大量療法、ゾニサミド、バルプロ酸、トピラマート、クロナゼパム、ニトラゼパム、ケトン食療法、免疫グロブリン療法、TRH療法などの有効例も報告されているが、いずれもACTH療法に比し有効率は低い。そのため、通常はACTH療法、VGB導入までの検査・準備期間、もしくはACTH療法、VGB導入後の治療選択肢となる。旧分類による潜因性病因の症例では、早期のACTH療法が発達予後を改善する可能性が高いことが示され 2-5)、発症後早期に有効性が高い治療法を順次導入する事が望まれている。長期的な知的予後では、ACTH療法がVGBに比し優位とされている。そのため、副作用の観点からACTH療法を控えるべき合併症の状況がなければ、原則的にはACTH療法の早期導入が望ましいだろう1)。ACTH療法を控えるべき合併症の状況としては、心臓腫瘍合併例の結節性硬化症、先天性感染症、直前にBCG、水痘、麻疹、風疹、ロタウイルスなどの生ワクチン接種症例、重度の重複障害児などがあげられ、これらの症例ではVGB先行導入を考慮すべきであろう1)。ACTH療法、VGBによる初期治療が無効の場合、ゾニサミド、バルプロ酸、トピラマート、クロナゼパム、そしてケトン食療法などを合併症と副作用を勘案し、順次試みていく。焦点性スパズムを呈する症例、限局性皮質形成異常、片側巨脳症などの片側・限局性脳病変の構造的病因症例では、焦点局在の確認を進め、早期に焦点切除、機能的半球離断術、脳梁離断術等を含めてんかん外科治療の適応を検討する。4 今後の展望WSに特化した治療ではないが、難治てんかんに関しては、世界的にはいくつかの治験が進んでいる。1つはもともと食欲抑制剤として使用され、その後に心臓弁膜症、肺高血圧症などの重大な副作用により使用が制限されたfenfluramineで、もう1つはcannabinoidの1つであるcannabidiolである。海外の使用経験からは、難治てんかんの代表であるドラベ症候群、そしてWSからの移行例が多いレノックス・ガストー症候群に対して高い有効性が報告されている。今後、治療選択肢増加の観点からもわが国における治験の進展と承認に期待したい。5 主たる診療科小児科(小児神経専門医、日本てんかん学会専門医在籍が望ましい)、小児神経科、小児専門病院の神経(内)科※ 医療機関によって診療科目の呼称は異なります。6 参考になるサイト(公的助成情報、患者会情報など)診療、研究に関する情報小児慢性特定疾病情報センター 点頭てんかん(ウエスト(West)症候群)(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)難病情報センター ウエスト症候群(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)稀少てんかん症候群登録システム RES-R(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)日本小児神経学会(専門医検索)(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)日本てんかん学会ホームページ(専門医名簿)(一般利用者向けと医療従事者向けのまとまった情報)患者会情報ウエスト症候群 患者家族会(患者とその家族および支援者の会)1)浜野晋一郎. 小児神経学の進歩. 2018;47:2-16.2)Wilmshurst JM, et al. Epilepsia. 2015;56:1185-1197.3)Go CY, et al. Neurology. 2012;78:1974-1980.4)Hamano S, et al. J Pediatr. 2007;150:295-299.5)伊藤正利ほか. てんかん研究. 2006;24:68-73.公開履歴初回2020年02月10日

2758.

本特集に寄せられたコメント

遭遇の可能性があるので、学習したい。(東京都/内科/50代)変えれる症状に気づける目の数を増やしてください。(広島県/外科/60代)自分の知識を発展させるために応援します。(鹿児島県/内科/50代)医師の常識範囲として知っておきたい(神奈川県/小児科/70代以上)希少疾患の、新たな診断、治療方法の開発に期待します。(山梨県/内科/50代)より多くの症例を診たご経験がある先生方の知見やお話を伺えることを楽しみにしています。(茨城県/呼吸器外科/50代)最新の治療指針について学習していきたいと思います。(大阪府/神経内科/60代)患者発見の糸口を学習して備えたい(東京都/小児科/60代)希少疾患は、経験値も高まりにくいですので、頑張っていただきたいです。(大阪府/内科/50代)良く知らない症状の患者に役立つことを期待している。(東京都/腎臓内科/60代)なかなか忙しくて見れないが、時間が有ったら、是非じっくり見たい。(東京都/内科/60代)難病疾患に悩む患者さんの支えに少しでもなれる医師を増やすために(大阪府/外科/50代)微力ながら、お手伝いできればと思っています。(山口県/放射線科/30代)今後遭遇する可能性があり勉強したい。(兵庫県/麻酔科/60代)知らないより知っている方が良いと思います。(東京都/精神科/60代)地方では希少疾病であっても大都市の病院に通えず,頑張っている患者さんや診療しているスタッフがいます.そのためwebは力強いアイテムです.応援します.(長野県/外科/50代)貴重な内容なので、ぜひ勉強したいです(東京都/呼吸器内科/40代)日本全体として応援したほうが良いと思う(山形県/内科/30代)学生への講義に反映させます。(愛知県/病理診断科/50代)なかなか勉強する機会が少ないので楽しみにしています(埼玉県/循環器内科/40代)知識として持っていたいと思います(奈良県/耳鼻咽喉科/50代)ぜひ最新の診断,治療を知りたい(長崎県/循環器内科/50代)診察する機会は少ないが重要な臨床課題(静岡県/消化器内科/40代)日常診療で難病を思い浮かべ難いので学習したい。(神奈川県/乳腺外科/40代)まず知ることが大事と思う。(沖縄県/臨床研修医/30代)知らない病気は診断できない(大阪府/小児科/50代)知らなければ、疑わなければ助けられない。非常に医者にとって責任の重い疾患。(山形県/小児科/50代)希少疾患に対する認知の普及に期待します(石川県/消化器内科/40代)非専門医が実臨床で役立つ情報を期待します(奈良県/内科/40代)有識者の声、患者の声を参考にしたいと思う(京都府/血液内科/30代)顧みられにくい疾患への理解が深まることを願います(福岡県/病理診断科/20代)患者数が少ないほど情報も少ない。医療に関しては需要供給バランスでなく、少数であっても情報に対して需要があるので情報発信をしていただきたい。(長野県/整形外科/30代)難解になりがちな難病の講義ですが、わかりやすい解説を期待しています。(新潟県/皮膚科/30代)今後の治療展望を明らかにしてくれることを期待します(愛知県/腎臓内科/30代)知識の獲得で応援します。(茨城県/脳神経外科/50代)知識の再構築に使用したい。(京都府/呼吸器内科/30代)これを機にぜひ知識をブラッシュアップしたいと思います(千葉県/臨床研修医/30代)最新の知見解説で学習します 動画楽しみです(群馬県/内科/30代)そもそも疾患を知らないと診療できないので、しっかり学習していきたい(北海道/内科/20代)できるだけ勉強して困っている方を助けたいです。(長崎県/内科/60代)希少疾患の知見を得て治療に役立てたい(福岡県/その他/50代)最新の知見解説等で学習したいと思います。(神奈川県/内科/50代)エビデンスに基づいた臨床的知見を勉強したいです(佐賀県/臨床研修医/20代)一般啓発活動の参考にしたい(埼玉県/小児科/60代)医師の中でも認識されていないので、是非とも。(山口県/消化器内科/50代)忘れがち、見逃しがちの疾患を思い起こしたいと思います(神奈川県/糖尿病・代謝・内分泌内科/50代)少しでも症例が蓄積して集学的治療につながっていくことを願っています。(埼玉県/呼吸器外科/60代)自身の知見が少しでも増すことを期待しています。(新潟県/内科/60代)他に勉強できる機会があまりなく、今後の診療の参考にできればと思います。(岡山県/腎臓内科/40代)少なくとも、見逃しの無いようにしたい(大阪府/リハビリテーション科/60代)治療方法を患者に示すことが出来るので、助かります。(青森県/産婦人科/40代)深く理解でき、勉強になります。有難うございます。(岐阜県/腎臓内科/60代)応援します。参考になるサイトを開設してください。(徳島県/泌尿器科/40代)希少疾患の教科書として期待しています。(京都府/内科/50代)希少疾病・難病に対する最新の知見が周知できるとよいと思います(福井県/小児科/40代)日常診療に役立つ情報を共有する機会を作りましょう!(埼玉県/内科/50代)新たな展開が始まることを期待しています(東京都/神経内科/40代)情報共有することでより理解が進むことを期待します(静岡県/心臓血管外科/40代)難病、希少疾患の原因究明および有効な治療法開発に期待します。(佐賀県/麻酔科/40代)動画などの学習は繰り返しもしやすいので期待してます(三重県/眼科/40代)何とか勉強してしかるべき疾患の発見をしたいと思います。(青森県/内科/60代)知らないでは済まされない。(愛知県/精神科/30代)インパクトのある情報提供をお願いします。(青森県/小児科/60代)最新の知見を吸収するように努力したい。(北海道/耳鼻咽喉科/40代)未経験、未知の疾患について、知識を得たい。(静岡県/脳神経外科/60代)教科書では得られない希少疾患の患者さんの実生活(どんなことに困るのかなど)を、様々なメディアを通じて知るようにしたいと思います。(東京都/内科/40代)情報発信を期待しています(宮城県/内科/60代)どうしても専門分野に偏りますが最新の知見解説で学習したい。(大阪府/内科/60代)小さい病院なので診ることがすくないのですが、勉強させてください。(千葉県/整形外科/60代)是非日常診察の参考にさせて頂きたい(静岡県/内科/50代)ケアネットの希少疾患の特集は、極めて内容が良い(福島県/神経内科/70代以上)もしかしたら身近に存在するかもしれない希少疾患です。知識を持っておきたいのでぜひ教えてください。(滋賀県/乳腺外科/40代)希少疾患・難病の患者様がhappyになると良いと思います(神奈川県/神経内科/30代)希少疾患であっても苦しんでいる患者さんへの助けになればいいと思います(福岡県/内科/50代)意外に身近にいる希少疾患の見つけ方、ぜひ応援したい。(愛媛県/内科/50代)難病疾患について、正しい情報発信に期待しています。(神奈川県/皮膚科/60代)この機会に最新の知識をしっかり勉強したいと思います(東京都/眼科/30代)普段勉強する機会がすくないので、とてもありがたいです。(福岡県/麻酔科/40代)これを機にあまり知識のない稀な疾患を勉強します。(山口県/内科/50代)ライブラリーの数が増えるのが楽しみです。(東京都/循環器内科/40代)有意義な情報提供になると確信しています。(新潟県/内科/50代)徴候を見逃さないための勉強をしたいと思います。(大阪府/消化器外科/60代)自分の分野の難病の知識を深めていきたい。(広島県/精神科/30代)難しいですが頑張ってください(京都府/泌尿器科/30代)勉強して患者さんに役立てていきたいと思います。(大分県/精神科/40代)知識を身に着けるために参考にしたいです(神奈川県/消化器外科/50代)最新の動画配信にて学習します。(京都府/消化器外科/60代)発見することが、治療の第一歩と思います。動画で勉強したいと思います。(東京都/糖尿病・代謝・内分泌内科/20代)過去の難病の中には難病でなくなっている疾患もあるので、今後に期待しながら勉強させていただきます。(静岡県/その他/50代)少しでも手伝えるよう、情報の発信を(福岡県/小児科/40代)ぜひとも。この機会にに勉強させて欲しい。特集とか、機会作って下さい。(香川県/内科/40代)様々な症例報告の蓄積をきたいします。(静岡県/消化器外科/30代)希少疾患は疑うところから知るところからですので、知識の吸収に努めます。(愛知県/血液内科/30代)治療のある病気も増えてきているので,早期診断できるよう意識します.(東京都/神経内科/40代)難病について正しい疾患知識を発信して下さい。(東京都/皮膚科/30代)動画だと知識が入りやすいのでありがたいです(愛知県/呼吸器内科/30代)こういった企画はありがたいです。勉強させていただきたいと思います。(千葉県/脳神経外科/40代)興味深い内容を期待(神奈川県/腎臓内科/30代)診断に役立つコンテンツに期待します(東京都/小児科/30代)みなさんの関心が高まることを期待(東京都/循環器内科/30代)その他のコメントはこちら

2759.

希少疾病ライブラリ

これらは、希少疾病に関してケアネットドットコムの会員医師から寄せられたご意見の一部です。このような先生方に少しでもお役に立てることを目指して、疾病の基本情報・診断・治療などを解説した「希少疾病ライブラリ」を立ち上げました。今後も随時、追加・更新していきますので、ぜひご活用ください。呼吸器科▼詳細はこちら循環器内科/心臓血管外科▼詳細はこちら消化器科▼詳細はこちら腎臓内科▼詳細はこちら糖尿病・代謝・内分泌科▼詳細はこちら血液内科▼詳細はこちら感染症内科▼詳細はこちら腫瘍科▼詳細はこちらアレルギー科▼詳細はこちら膠原病・リウマチ科▼詳細はこちら神経内科▼詳細はこちら精神科/心療内科▼詳細はこちら脳神経外科▼詳細はこちら外科/乳腺外科▼詳細はこちら整形外科▼詳細はこちら泌尿器科▼詳細はこちら産婦人科▼詳細はこちら小児科▼詳細はこちら皮膚科▼詳細はこちら耳鼻咽喉科▼詳細はこちら眼科▼詳細はこちら放射線科▼詳細はこちら麻酔科▼詳細はこちら救急科▼詳細はこちらリハビリテーション科▼詳細はこちら■掲載疾患についてわが国では、国内における患者数が5万人未満で、難病など重篤な疾病や医療上の必要性が高い疾病であることが、希少疾病用医薬品/医療機器の指定条件に挙げられています。本ライブラリでは、「希少疾病」について厳密には定義せず、「患者数が少なく、重篤な疾病や医療上の必要性が高い疾病」と考え、順次追加していく予定です。厚生労働省では、希少疾病などにさまざまな医療費助成の施策を行っています。代表的なものを下記に示しますが、各地方自治体の施策も用意されていますので、患者・家族等からお問い合わせがありました際は、「自治体の窓口にてご相談ください」とお伝えください。高額療養費制度を利用される皆さまへ小児慢性特定疾患情報センター先進医療の概要について

検索結果 合計:5168件 表示位置:2741 - 2760