GLP-1薬エキセナチド、パーキンソン病進行を抑制せず/Lancet
パーキンソン病患者に対して、GLP-1受容体作動薬エキセナチドの安全性および忍容性は確認されたが、疾患修飾薬として支持するエビデンスは示されなかった。英国・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンのNirosen Vijiaratnam氏らが、第III相の多施設共同プラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験の結果を報告した。GLP-1受容体作動薬は、in vitroおよびin vivoのパーキンソン病モデルにおいて神経栄養特性を有することが示され、疫学研究や小規模無作為化試験でパーキンソン病のリスクおよび進行を抑制する可能性が示唆されていた。今回の結果を踏まえて著者は、「パーキンソン病ヘのGLP-1受容体作動薬使用を支持するエビデンスの確立には、より優れた標的結合を示す薬剤を用いた試験や、特定のサブグループを対象とした研究が必要である」とまとめている。Lancet誌オンライン版2025年2月4日号掲載の報告。