ChatGPTが有用な術後指導を提供する可能性

提供元:HealthDay News

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公開日:2023/08/24

 

 ChatGPTにより、ヘルスリテラシーが低い小児耳鼻咽喉科患者家族に対し、有用な術後指導を提供することができるとの研究報告が、「JAMA Otolaryngology-Head & Neck Surgery」に4月27日掲載された。

 米スタンフォード大学医学部のNoel F. Ayoub氏らは、患者の知識を深め、教育/ヘルスリテラシーレベルが低い集団で使用する術後指示書を作成する上でのChatGPTの価値を、Google検索および大学施設と比較して評価した。解析は、小児耳鼻咽喉科で一般的に行われる8つの手術に関する患者への術後指示を対象に実施した。

 その結果、分かりやすさのスコアは全体で73~91%、実施可能性スコアは20~100%、手技特有の項目は0~100%であった。小学5年生の読解力レベルと指定した上で、ChatGPTに作成させた指示書のスコアは、分かりやすさで73~82%、実施可能性で20~80%、手技特有の項目で75~100%であった。一方、大学施設で人が作成した指示書は、分かりやすさのスコア(施設作成91%、ChatGPT 81%、Google検索81%)と実施可能性スコア(同92%、73%、83%)が最も高かった。手技特有の項目のスコアは、大学施設作成の指示書およびChatGPT作成の指示書が最も高かった(同97%、97%、72%)。

 著者らは「今回の結果は踏まえつつ、ChatGPTは、特に代替資源が限られている場合に、患者や臨床医にとって有益となる可能性がある」と述べている。

[2023年5月1日/HealthDayNews]Copyright (c) 2023 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら