糖尿病、脳卒中、心臓発作後に“賢い戦い”を始めた女性 AHAニュース

提供元:HealthDay News

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公開日:2020/07/04

 

 Hyvelle Ferguson-Davisさん(当時41歳)の頭痛が始まったのは、オフィスで書類を整理している最中だった。痛みは刻々と強くなり、目がぼやけて文字を読みづらくなった。「何か嫌なことが起こらなければ良いのだが」と思いながら仕事を終え、まだズキズキする頭痛を抱えたまま自宅へと車を走らせた。「忙しくて病気になってなどいられない」と自分に言い聞かせた。差し当たっては帰宅して夕食の用意をしなければならない。

 彼女のティーンエージャーの娘が台所に来て何かを問いかけた時、彼女が発した言葉は意味をなしていなかった。娘は伯母に電話をかけて相談し、そのアドバイスに従い救急隊を要請した。やがて救急隊が到着。血圧測定により異常な高血圧が判明し、救急隊員は彼女を病院に搬送しようとした。しかし彼女は拒んだ。「やらなければならないことがたくさん残っていた」からだ。

 その夜遅く、彼女の夫は、彼女が左足を引きずっていることに気付き、「今から病院に連れて行く」と告げた。「問題が現実のものとなった瞬間でした」と彼女は言う。

 医師の診断は「ゆっくりと進行した脳出血」だった。彼女が35歳で息子を妊娠した時に診断されていた2型糖尿病に関連し、脳卒中が発症したものと考えられた。2型糖尿病と言われた彼女は、医師の指示に従い食生活を見直し、毎日インスリンを自己注射した。しかし息子の出産後、次第に以前の生活習慣に後戻りしてしまった。

 「何でも食べていました。体重は増えましたが、薬が調整してくれると思っていました」と彼女は言う。そんな彼女に対して医師は「脳卒中を起こしかねない」と忠告したが、彼女は「脳卒中は高齢者が起こすものであり、自分はまだ若い」と考えていた。

 脳卒中のリハビリテーションに3週間を費やした。話すこと、シャツのボタンをはめることなどの課題をこなし、歩行器を使って歩く練習をした。しかし糖尿病は、脳卒中だけでなく、心臓病のリスクも高める。脳卒中のリハビリから帰宅してわずか数週間後、彼女は真夜中に「稲妻のような」激しい背部痛に見舞われた。

 夫に連れられて病院に行くと、心臓の動脈の閉塞が見つかった。直ちに手術が行われ、4本の動脈にバイパスが設けられた。術後の回復には時間を要した。数カ月にわたる療養生活の後、彼女は健康情報を身につけ始めた。「自分自身について、糖尿病について、心臓の健康について、より良い食生活と運動についてなどを知り、私は病気と“スマートに戦う”方法を学びました」。

 現在48歳のFerguson-Davisさんは、他の人々、特にアフリカ系アメリカ人に対する健康啓発活動を行っている。昨年には、米国心臓協会(AHA)と米国糖尿病学会(ADA)が共同で行っている健康教育活動「Know Diabetes by Heart(心臓から糖尿病を知ろう)」のアンバサダーに就任した。

 また彼女は最近、アフリカ系アメリカ人女性のための新たな組織を立ち上げた。姉妹であるJudy Ferguson-Missickさんもそのメンバーだ。そのFerguson-Missickさんも昨年2型糖尿病と診断された。彼女は、2型糖尿病とともに生き、脳卒中と心臓発作後の困難から立ち直ったFerguson-Davisさんの行動を、素晴らしいことだと感じているという。

[2020年5月21日/American Heart Association] Copyright is owned or held by the American Heart Association, Inc., and all rights are reserved. If you have questions or comments about this story, please email editor@heart.org.
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