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心筋梗塞? それとも重度の腹部膨満?

提供元:HealthDay News

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公開日:2020/05/06

 

 重度の腹部膨満により心臓が圧迫されると、心臓モニターがST上昇を示し、心筋梗塞と誤認する可能性があるとする症例報告が、「JACC: Case Reports」4月15日オンライン版に掲載された。

 この症例は、それまで健康に問題のなかった41歳の男性のもの。この男性は、下肢のむくみ、倦怠感、息切れが3週間続いたため、米南カリフォルニア大学の医師の診察を受けた。男性は集中治療室(ICU)に入室し、その後転移性ホジキンリンパ腫と診断された。

 ICUで人工呼吸器を装着して鎮静状態にあるとき、男性の心臓モニターが突然ST上昇を示した。STは心電図(ECG)の主要な5つの波型のうちの一つであり、ST上昇は、ST上昇型心筋梗塞(STEMI)と呼ばれる心筋梗塞の兆候である可能性がある。この症例でも、コンピューターのアルゴリズムによりST上昇は心筋梗塞と解釈され、循環器医による診察が緊要とされた。

 患者の身体検査をしたところ、腹部が著しく膨満していることが分かった。ところが、超音波検査用のプローブを患者の上腹部に押し当てたところ、心臓モニター上でST上昇が突然、消失したという。この劇的な変化は心電図でも確認できたため、患者の腹部を軽く触診すると、ST上昇は即時緩解した。循環器医たちは、ST上昇の原因に腹部膨満が関係している可能性を疑い、腹部X線検査を実施したところ、著しい胃部膨満が明らかになった。胃部膨満を緩和するため経鼻胃管を挿入した後、ECGでST上昇は確認されなくなり、男性にそれ以上の心機能不全の兆候は認められなかった。

 研究論文の上席著者で循環器医のEnrique Ostrzega氏は、「滅多にないことではあるが、急性の消化管膨張によりECGでST部分が変化することもあると認識しておくことが重要だ。臨床医は、このような症例と真の心筋梗塞を見分け、不必要な治療や侵襲的な処置はできる限り行わないようにするべきだ」と述べている。ST上昇を引き起こす、心臓に無関係の原因としてはほかに、膵炎、市中肺炎、頭蓋内出血などがある。

 この研究論文が掲載された雑誌の編集長を務めるJulia Grapsa氏は、「あらゆる患者の治療の基礎となるのは、注意深い診察と正確な鑑別診断である。今回の症例では、重要な観察から始めることで、著者らは介入手順を要することなく患者を治療できた」と述べている。

[2020年4月15日/HealthDayNews]Copyright (c) 2020 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら