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被災者へインスリンをドローンで配達

提供元:HealthDay News

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公開日:2020/05/07

 

 生きるために必須のインスリン製剤が自然災害で手に入らなくなったらどうなるだろう。そのような状況への対処として、ドローン技術を用いた遠隔地への緊急配達により、救いの手を差し伸べることができる日が来るかもしれない。到達困難な地域の糖尿病患者への、世界初のドローンによる薬剤配達実験が行われた。その結果は米国内分泌学会(ENDO2020、3月28~31日、米サンフランシスコ)で発表予定であったが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で開催中止となり、「Journal of the Endocrine Society」3月21日号(special supplemental section)に抄録が掲載された。

 昨年9月、アイルランドのゴールウェイから、アイルランド西海岸の沖合約20キロにあるアラン諸島へのドローンによる16分間のテスト飛行が実施された。近年アイルランドでは、激しいハリケーンや雪嵐の影響で、患者が医療機関へアクセス困難になる事態が生じている。この研究を企画した国際プロジェクトチームは、僻地に住むために被災後、医療機関へのアクセスが長期間不能になりかねない糖尿病患者を助ける方法を模索していた。

 「実際に災害が発生したときに、糖尿病治療薬や必要な器具を届けるドローン技術とプロトコルをわれわれは手に入れた」と、筆頭著者であるアイルランド国立大学ゴールウェイ校のDerek O'Keeffe氏は述べている。

 プロジェクトチームはテスト飛行計画をまとめ上げるのに1年を要し、航空・製薬・医療当局の許可も必要だった。そして行われたテスト飛行には大型の自動飛行ドローンを用い、民間航空機が運航している時間帯に規制空域でBVLOS(目視外飛行)を行った。

 研究に参加した米中央アーカンソー退役軍人ヘルスケアシステムのSpyridoula Maraka氏によると、「インスリンは冷蔵庫外に数時間置いても問題ないが、酷暑に曝すことはできない。そのため、温度監視装置付きの断熱小箱に入れて配送した。さらに、ドローンが目的地に届かなかった場合を想定し、小箱にはセキュリティーロックを取り付けた」という。また、処方薬規制に適合するよう、低血糖治療薬であるグルカゴンもドローンに搭載した。

 このドローンによるインスリン配達は、論文化された報告としては世界初の試みだが、もう一つ別の初めての試みも行われた。インスリンを届けた後、ドローンは、患者の血糖管理のために血液検体を持ち帰ったのである。

 「遠隔地にいても血糖管理ができる方法を模索していた。今回実証された方法は、今まで行われたことがないドローンによる完全なケアシステムと言える」とMaraka氏は述べている。そして、「1型糖尿病患者はインスリンなしで1日以上経過すると、生命に関わるケトアシドーシスを発症するリスクが高まる。しかし血液検体があれば病状を適切に診断することが可能」と付け加え、ドローンを使って遠隔地から患者をモニターし、命を救うことができるとしている。

[2020年3月30日/HealthDayNews]Copyright (c) 2020 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら