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「ユニバーサル・インフルエンザ・ワクチン」開発で大きな前進

提供元:HealthDay News

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公開日:2020/04/07

 

 全ての種類のインフルエンザウイルスに対して予防効果がある「ユニバーサル・インフルエンザ・ワクチン」の開発が急速に進行している。英ロンドンに本社を置く製薬企業SEEKacureの最高科学責任者Olga Pleguezuelos氏らは、FLU-vと呼ばれるユニバーサル・インフルエンザ・ワクチンの1回接種で、複数のインフルエンザウイルス株に対して長期間の予防効果が示され、安全性も確認されたとする後期第II相臨床試験の結果を「Annals of Internal Medicine」3月10日オンライン版に発表した。

 今回の試験では、18~60歳の健康な成人175人を、FLU-vを接種する群とプラセボを接種する群にランダムに割り付け、接種後0日目、42日目、180日目に免疫系に関わるさまざまなバイオマーカーを測定した。その結果、FLU-v接種群で、プラセボ接種群よりも高い免疫応答が得られたという。

 米疾病対策センター(CDC)によると、米国ではインフルエンザに罹患した患者数が今シーズンだけで4,900万人に上り、このうち62万人が入院し、5万2,000人が死亡した。

 現在のインフルエンザワクチンは、インフルエンザウイルスの表面にあるタンパク質を標的とする抗体の産生を誘導する。しかし、残念ながら、誘導された抗体が標的とするウイルスの領域は頻繁に変異するため、それに合わせて新たなワクチンを開発する必要がある。一方、FLU-vは、インフルエンザウイルス株間でも構造に大きな違いがないタンパク質を標的とするため、ウイルスが別の形に変化して免疫系から逃れる可能性が低いという。

 Pleguezuelos氏らは、コンピューター・アルゴリズムを用いて、インフルエンザウイルスのタンパク質で強い免疫応答を誘導しやすい領域を特定し、その領域が変異する頻度を分析した。そして、FLU-vの接種により、免疫系が通常は変異する必要に迫られることがない複数のタンパク質を標的とするようにして、ワクチンの予防効果を高めた。同氏は、「FLU-vにはインフルエンザウイルスの4つの領域に対する4つの成分が含まれている。そのため、これらの領域のいずれかが変異しても、残る3つの成分の効果が期待できる」と説明している。

 このワクチンを市場に出すには、次の段階となる第III相試験で、より多くの被験者を対象にワクチンの有効性と安全性を検証する必要がある。こうした試験は複雑で多額の資金が必要となるため、Pleguezuelos氏らは、試験の必要条件について規制機関と協議を重ねる一方、資金調達に向けて動いているところだという。

 今回の報告を受けて、この臨床試験には関与していない米ジョンズ・ホプキンズ健康安全保障センターのAmesh Adalja氏は、「ユニバーサル・インフルエンザ・ワクチンの候補の一つの可能性を示した結果だ。十分な免疫原性も確認された」とコメント。その上で、免疫原性だけでなくインフルエンザの予防効果を検証する第III相試験の結果を見届けることが重要だとの見解を示している。

 なお、Pleguezuelos氏によると、FLU-vの開発で用いられた手法はHIVや蚊媒介感染症の原因病原体、B型肝炎やC型肝炎、ロタウイルスに対するワクチン開発でも用いられているという。また、同氏は「同様のワクチン開発のプラットフォームは、コロナウイルスに対するワクチンにも使用できる可能性がある」との見方を示している。

[2020年3月9日/HealthDayNews]Copyright (c) 2020 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら