お知らせがあります。

  • 2020/05/27 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による感染拡大防止への協力、およびビジネスの継続・維持のため、 弊社カスタマーセンターの電話サポート窓口の休止期間を延長させていただきます。
    お問い合わせにつきましては、各サービスお問い合わせ先に記載されているメールアドレス、またはお問い合わせフォームにてご連絡くださいますようお願いいたします。

    電話窓口休止期間:2020年4月8日(水)~2020年6月14日(日)
    ※状況により、期間を変更する場合もございます。

    また、お問い合わせ状況によりメールによるご返信までにお日にちをいただく可能性がございますので、あらかじめご了承くださいませ。
    ご利用中の皆さまにはご迷惑をお掛けすることもあるかと存じますが、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
Close

起立性低血圧を危惧し降圧目標を加減する必要なし?―SPRINT研究

提供元:HealthDay News

印刷ボタン

公開日:2020/02/24

 

 立ち上がった時に血圧が急激に低下する「起立性低血圧」は転倒につながりかねないことが長年危惧されてきたが、そのリスクは高くはなく、降圧目標をむやみに手加減すべきでないとする研究が報告された。厳格な降圧目標の有用性を証明した「SPRINT研究」からの新たな知見で、詳細は「Hypertension」1月27日オンライン版に掲載された。

 SPRINT研究は、米国の50歳以上の成人数千人を対象とした大規模臨床研究で、収縮期血圧を120mmHg未満に管理する群(厳格降圧群)と140mmHg未満に管理する群(標準降圧群)に分け、アウトカムを検討した。その結果、厳格降圧群で有意なイベントリスク低下が認められ、米国心臓病学会(ACC)/米国心臓病協会(AHA)のガイドラインの改訂にも影響を与えた。

 今回、米ハーバード大学ベス・イスラエル・ディーコネス医療センターのStephen Juraschek氏らは、このSPRINT研究中に発生した起立性低血圧の影響を検討した。座位から起立1分後に収縮期血圧が20mmHg以上、または拡張期血圧が10mmHg以上低下した場合を起立性低血圧と定義すると、追跡期間中(中央値3年)に標準降圧群の5.7%、厳格降圧群の5.0%に起立性低血圧が観察された。

 起立性低血圧と心血管イベントや失神、電解質異常、転倒・負傷、急性腎障害とは有意な関連が認められなかった。一方、低血圧関連での入院や救急部門の受診(ハザード比1.77)、および徐脈(同1.94)とは有意な関連が見られた。ただし、降圧目標の割付けとは関連がなかった。この結果から、たとえ患者が起立性低血圧を来しても、ガイドラインが推奨する積極的な降圧目標に沿った管理をためらうべきではないと考えられた。

 ただし、この考え方に慎重な立場をとる専門家もいる。本研究には参加していない米ノースウェル・ヘルス・サンドラ・アトラス・バス心臓病院のBenjamin Hirsh氏は、「過降圧に伴う危険性の多くは夜間睡眠中に目覚めた時に発生する。今回の研究における起立性低血圧の定義には当てはまらないシーンでリスクが発生している患者も多い」と指摘する。また「SPRINT研究には、そもそも糖尿病や認知症、脳卒中の既往歴のある患者が含まれておらず、今回の解析にも含まれていない」とし、さらなる研究の必要性を指摘している。

 米ロング・アイランド・ジューイッシュ・フォレスト・ヒルズ病院のMichael Goyfman氏は、Hirsh氏の指摘に同意した上でさらに「今回の研究では『外傷を伴わない転倒』が解析に含まれていなかった。すべての転倒事例を解析に含めるべきだった」とし、「起立性低血圧に悪影響がないことを示すランダム化比較試験が行われるまで、現在の降圧治療が大きく変わることはないだろう」と見解を語っている。

[2020年1月28日/HealthDayNews]Copyright (c) 2020 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら