コーヒーに思わぬ健康効果、「胆石予防」に有用?

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HealthDay News

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 コーヒーを飲むと思わぬ健康効果が得られるようだ。約10万5,000人のデンマーク人を平均8年間追跡した結果、1日に6杯を超えるコーヒーを飲む人は、まったく飲まない人と比べて胆石症になるリスクが約20%低いことが明らかになった。研究を率いたコペンハーゲン大学病院(デンマーク)臨床生化学のA. Tybjaerg-Hansen氏は「コーヒーの摂取量が多い人は、胆石症リスクが低い可能性がある」と述べている。研究結果の詳細は「Journal of Internal Medicine」9月4日オンライン版に掲載された。

 Tybjaerg-Hansen氏らは今回、デンマークの一般住民10万4,493人を対象に、コーヒー摂取量が胆石症リスクにどのような影響を及ぼすのかを調べるため、追跡調査とメンデルランダム化の手法を用いた解析を行った。

 その結果、コーヒーをまったく飲まない人と比べて、1日に6杯を超えるコーヒーを飲む人は胆石症リスクが23%低かった。なお、デンマーク人のうちコーヒーを毎日6杯以上飲む人は6%に過ぎないが、今回の研究では1日に1~2杯程度のコーヒーでも胆石症リスクは低減することが示された。コーヒーをまったく飲まない人と比べて、1日に1杯飲む人では胆石症リスクは約3%低く、1日に3~6杯飲む人ではリスクは17%低いことが分かったという。

 コーヒーを摂取すると胆石症リスクの低減につながった理由について、Tybjaerg-Hansen氏は「現時点では推測にすぎない」としながらも、「コーヒーは胆汁とともに排泄されるため、胆汁中に含まれるコレステロールの量が減る可能性がある。胆汁中のコレステロールと胆汁酸のバランスが崩れると胆石ができることを考えると、コーヒーは胆石症の予防につながる可能性がある」と説明。また、コーヒーには、胃腸管の内容物を移動させるような筋肉の収縮を促す作用もあるという。

 このような胆石症の予防効果は、コーヒーに含まれるカフェインによるものなのだろうか。Tybjaerg-Hansen氏は「その可能性はある」として、カフェインを含む紅茶やチョコレートも胆石症のリスク低減に有用な可能性があると述べている。しかし、今回の遺伝子解析によれば、コーヒーによる胆石症の予防効果は、コーヒーを飲む人に共通してみられる生活習慣因子ではなく、コーヒーそのものが原因であることも示されたとしている。

 一方、今回の研究には参加していない、米ウェイクフォレスト大学医学部腎臓学教授のAnthony Bleyer氏は、今回の研究結果にやや懐疑的な姿勢を示している。「コーヒーが健康にもたらす効果や悪影響については、次々に新しい報告がなされているが、結論には至っていない」と同氏は指摘。「特に1日6杯のコーヒーに含まれるカフェインは多量で、睡眠や胃液の逆流、不整脈などに大きな影響をもたらす可能性がある」と注意を促している。

 Bleyer氏によれば、今回の重要なポイントは、コーヒーの摂取量自体ではなく、摂取量を増やすことでもたらされた食生活の変化による影響が考えられる点にあるという。同氏は「最終的に胆石症リスクに影響するのは、コーヒーそのものではなく、食生活の変化である可能性がきわめて高い」との見方を示している。一方で、コーヒーの健康効果を示した研究は総じて因果関係を証明するものではなく、「コーヒーの胆石症予防効果にも過剰な期待を寄せるべきではない」と付け加えている。

[2019年9月9日/HealthDayNews]Copyright (c) 2019 HealthDay. All rights reserved.利用規定はこちら

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